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人類は三度目の文明で「エゴ」を克服できるか

   ペドロは話し続けた。
   「太古の昔、アプ星は宇宙空間に存在する唯一の巨大惑星だった。その直径を地球の単位で表すと、2×(10の50乗)光年だ。アプ星は唯一の銀河に属しており、そこにはアプ星のほかに、弱々しく光る白熱状態の星が無数にあった。そして延々と昼だけが続いていた。それは惑星も、その衛星もまったく動いていなかったからだ。そして地表での生活が可能だったのは、惑星の核から発せられる強力な引力があるためであった。当時、アプ星の文明は非常に進んでいて、タイムマシンの語るところによると、アプ星人は宇宙探索のためにすでに宇宙旅行を始めていたという。

   しかしある日、アプ星の深層部に巨大な炎が出現し、それが恐ろしい大爆発を引き起こした。巨大なアプ星は爆発して粉々になり、その膨大な破片はさまざまな速度で回転しながら宇宙中に拡散してしまった。そして、大災害の起こる前にアプ星のあった場所には、炎を噴出する不動の巨大な火の玉だけが残された。それが、あなた方地球人が<太陽>と呼ぶ星なんだ。爆発して粉々になったアプ星の欠片(かけら)はこうして宇宙空間を移動し、それが惑星や衛星になった。そして何億年も何兆年もかけて、それらは互いにひき付け引き寄せ合いながら、新しい銀河を形成していった。破壊されたアプ星の一番大きな欠片は、太陽から何十万光年も離れた場所まで飛ばされてしまった。しかしその欠片に存在していた幾つかの街は難を逃れ、そこにいた住人も生き残ったんだ。そこにあった小川や一部の湖、そして数種類の植物も破壊されずに残ることができた。

   アプ星人は、その大爆発の起きる数世紀前から宇宙旅行を始めていたが、大爆発が引き起こした暗闇を克服し、欠片となった新しいアプ星が始めた自転運動に慣れ、太陽の誕生が引き起こしたその恐ろしい大激変から立ち直るまでには、何百万年という歳月を必要とした。そして新たなアプ星での復興がようやく完了すると、我々の祖先は宇宙旅行を再開した。それはまだ宇宙をさまよっているはずの、アプ星の欠片を探すためだったんだ。毎日のように、飛び散った欠片を見つけたが、それらはあまりにも小さく、アプ星人が入植することはできなかった。その後、惑星に姿を変えた大きめの欠片を幾つか発見すると、そこに入植するようになった。こうして長い長い歳月が流れ、我々アプ星人は新しい星を探し、生活が可能な惑星に入植し続けてきた。」

   「ある日」、とペドロは言葉を続けた。
   「アプ星の宇宙船が一機、地球の表面に降り立った。地球もまたアプ星の欠片であったが、アプ星が爆発する前にあった状態はすっかり失われていた。地球は新たに出現した太陽光に照らされて、それは程よい大きさであったので、我々の祖先はそこを新たな入植先にすることにした。宇宙の大々的な破壊を引き起こした、驚異的な火の玉の近くに地球という惑星は存在していたので、アプ星人は、生命体の身体と精神や知性がどのように進化していくのかを調べるために、新しい試みに取り組むことにしたんだ。

   人工の雨が降らされ、地球は何千年もの間水に浸され、その後、海や河川、そして大気が形成された。そしてアプ星から人々が移動し始め、植物や動物が運び込まれた。このようにして長い歳月をかけて地球は生命の宿る星となり、宇宙の新しい命として歩みを始めた。しかしそのうちに太陽光線のもたらす悪影響が、アプ星から地球にやってきた人間や動植物の進化に歪みをもたらすようになっていった。地球人はエゴに囚われるようになり、エゴはすべての悪質なものを生み出した。そして、彼らの祖先がアプ星に住んでいた頃に備わっていた、完全無欠な性質というものが退化してしまった。

   こうして再び、悠久の長い年月が流れた。
   その間に地球人は、利己主義を基盤とする文明を築き上げていった。人々は強情で残酷ではあったが、技術と学問の分野ではそこそこの進化を遂げていた。生命についてさまざまな観念が形成され、考えを同じくする者たちのグループが複数生まれて互いに競い合い、新たな科学的発見に賭けるようになった。

   しかし、ある日、予想外の事態が発生した。
   二人の科学者が、飛行機用の新しい空気燃料を開発するために、地球内部にある研究所で働いていたが、その時、そのうちの一人が非難されるべきミスを犯し、突如、大気を燃え上がらせてしまった。あっという間に、地球全体が炎に包まれてしまった。炎は宇宙にまで拡大し、当時、地球の周りにあった複数の衛星にまで達し、その炎は衛星の表面まで焦がしたんだ。地球のすべての生命体は絶滅し、大気も消滅した。そして太陽からもかなり離れてしまった。

   アプ星人が再び地球に戻ってくるまでには、数千年の時が経過した。
   アプ星人はタイムマシンで、地球に何が起きたかを知ると、再び地球に人々を入植させようと準備を始めた。そして絶え間ない雨と氷や、その他の方法で地球を水で浸し続け、再び生命体が繁殖できるような環境を創り出した。そして再度、人間と動植物が運び入れられ、地球には二度目の命が与えられた。地球は太陽に対してこれまでとは異なる新しい角度に収まったようであった。太陽光は、今度は地球という惑星に障害をもたらさないだろうと思われた。

   それから再び、遥かな長い歳月が経ち、二代目の地球人の文明は高度なレベルに達していた。しかしエゴの病いは癒えることなく、より一層蔓延していた。さまざまな生産物は、製造に関わった者たちの間だけで分配され、彼らが独占していたので、大多数の人々は生産物を利用できない状態であった。そして当然、このような状態は平和な生活を脅かす、いさかいと賄賂や、危険な技術競争という火に油を注いだ。

   ある夜、地球は二度目の大惨事に見舞われることになった。
   数人の物理学者が、宇宙のマイナスイオンを、乗り物用の燃料に変換しようとしていた。彼らはスペースシップに太陽エネルギーを利用しているライバルたちを出し抜こうとしていたんだ。そして彼らは実験中にミスを犯し、それが大気の状態に大きな不安定をもたらしてしまった。

   その結果、今まで赤道を軸に自転していた地球は、極を中心軸にして回転し始めてしまった。それは猛烈な暴風雨や吹雪、サイクロンを巻き起こし、その猛威は930年間にわたり地球上を破壊し続けた。アプ星人が地球のこの大気の激変に気づき、プラスイオンで地球を包み込み、陽性な状態に戻すまで、その壊滅的状況が続いた。その後、アプ星人は、嵐と巨大竜巻を引き起こすことで、地球の表面を覆い尽くしていた海の水を吸い上げ、宇宙へ放った。地球の表面に生命体が棲息できる環境になるまで、そうした作業が続けられた。そして当然、、猛烈な吹雪と嵐のために人間と動物は絶滅した。生き残っていたのは、災害に耐え抜くことのできた植物だけだった。そうした植物は、今でも深海に植わって生きているんだ。

   海底で発見される遺跡にはさまざまな時代のものがあるが、アプ星人の建てたものもある。海底だけでなく地上にもあり、それには太陽系の銀河が形成される以前、つまりアプ星爆発の前の物も残っている。なぜなら地球はアプ星が爆発した時の欠片(かけら)だからね。また地球が独立した惑星になった際、つまり大気が燃えてしまった、最初の大災害以前の遺跡もある。それにアプ星人が、宇宙旅行中に発見した、他の惑星や銀河の暮らしや習慣を描いたイラストや芸術作品もある。海底や地上で今発見されている作品やオブジェや、壁画などのほとんどは、大気が炎上して以降の時代のものだ。それは大きな発展を遂げた時代であり、さまざまな分野で進化を促すための実験が多く行なわれた。

   当時は海の面積はそれほど多くはなく、それは後になって広がった。
   太陽の誕生によって爆発したアプ星の欠片である地球には、無数の亀裂や穴が生じ、内部にも割れ目が出来た。これらが湿気やその他の要因で飽和状態になると、ひび割れを起こして地震を発生させる。そうすると地表ではさまざなポイントで、繰り返し陥没や亀裂が生じ、山崩れが起きるんだ。震源が海底である場合には、海水が沸騰しているかのように海が激しく荒れ始める。そしてその後、海水が陸地に押し寄せ、沿岸部や田畑は水浸しになる。時々、陸地全体が洪水に見舞われることもあり、こうして太古の昔に、地上の大部分が水浸しになってしまった。そして洪水に襲われた地域の人間や動植物は絶滅した。

   洪水を原因とする、人類史上最大の災害は、アトランタと呼ばれていた地球のある地域の沈没だ。現代の地球人はアトランティスと呼んでいるね。その場所は、現在大西洋と呼ばれている場所に当たる。この海は、アトランタが沈んだことで形成されたんだ。その他にも、アドリア海やエーゲ海、イオニア海、クレタ海、ティレニア海、地中海、アイリッシュ海、カリブ海、メキシコ湾、ハドソン湾、その他多くの大西洋に属する海が、この災害によって生じた。大災害が起きる前には、あなた方がパレンツ海と北極海と呼ぶ海だけが存在していた。

   地球人が現在大西洋と呼んでいる場所には海はなかった。
   二度目の地球の大変動の後、アプ星人は太平洋だけを残したが、当時は現在のように大きくはなかった。しかしそこでもアトランティス沈没以前に、大規模な陸地の沈没が複数あったんだ。」

   「アトランティスに何が起きたのか話してくれない?」、とイヴァンカは言った。


       book 「アプ星で見て、知って、体験したこと①」 ヴラド・カペタノヴィッチ著
                         ヒカルランド

                        抜粋したもの

一人の勇気が人類の集合意識に影響を与える

   あなた方は、宇宙で起きているガス爆発や物体の衝突などの劇的な現象が、宇宙の気まぐれで繰り返されている出来事だと考えているかもしれませんが、それはまったく事実ではありません。あなた方は、存在するすべての生命には意味深い秩序が存在するということを、いまだに信じることも認識することもできません。しかしたとえそうであっても、この宇宙という世界には、常に進化し続ける集合的な「宇宙の知性」ともいうべき存在が、崇高な目的のもとに万物を設計し、計画し、生み出し、動かしているのです。

   あらゆる閃光や、超新星爆発、太陽爆発などの出来事は、それが巨大なものであれ、非常に小さなものであれ、この宇宙的ネットワークを構成している要素にとっては、進化するために重要なものであり、それぞれの持つ現実のために意図的に始動されるようになっているのです。

   もしかするとあなたは、いったい自分の生きている世界はどうなっているのだろう? どうして自分はこんな時代に生きているのか? なぜ、今こんなことが起きるのか? なぜ? と不思議に思っているかもしれません。しかし間違いなく、現実のすべては偉大な目的によって設計されており、その意味することを理解するためには、あなたはまず、自分自身を探求して知る必要があります。

   存在する万物のすべての局面は、意識の複雑なネットワークを通じて互いに織り合わされ、結び付けられています。あなたはこの地球の三次元的世界において人生を始めるにあたり、その特定の精神的風土がもたらす変化要因において、あなた自身の計画や目的や意図がもたらす局面を前もって調べることができました。その結果、あなたは自分の誕生の瞬間や時代や場所を選択し、自らが受け継ぐことになる遺伝的血統をも選択しました。その遺伝的血統には、あなたの祖先たちが人生で学んだ多くのことが、刻印として豊富に詰まっています


   あなたがこれまで生きてきた人生で、あなたを絶えず困難に直面させたり、また鼓舞させたり、あるいは苦悩させる出来事に直面してきました。それはあなたの能力を発達させるという大切な目的を持った旅であったからです。そのようにしてあなたは、自分の生物的身体を使い、働かせる方法を学びながら、しかし実際には、万物の本質について学んできたのです。

   あなたの生きる三次元だけでなく、それ以外の多次元からの影響が、あなたの人生に及ぼしている数多くの役割を理解することが非常に重要です。あなたは一見、単独の一人の存在のように思っているかもしれませんが、実際には、あなたの知覚の限界を超えて存在する、多くの現実に生きる別のあなたが複数存在するのです。多数の現実に生きるあなたが併行して存在していながら、それにあなたがほとんど気づくことがないというのは、一体どういうことなのでしょうか? そもそも知覚とは、正確には何なのでしょうか。

   あなたは個人的にも、集合意識としても、ある振動する周波数を作り出しており、それがあなたをある現実の特定のバージョンに位置させます。この目に見えないエネルギーが標識となって、瞬間ごとのあなたという個人的性質を定義しており、地球においてあなたが体験するそれぞれの要素を形作るのです。あなたのより大きい世界の現実は、一連の集合的合意の上に築かれており、あなたの個人的人生は、この現実の巨大な枠組みの中で展開される親しみのある自己発見の旅なのです。あなたはそこで、自分が選んだ信条体系を生きるのです。

   あなた方が気づいているいないに関わらず、あなた方が生きる世界は多次元的なもので、この多次元的環境において展開される膨大な感覚や刺激を、あなたがどのように把握して解釈するかが、あなたが発達させるべき自己認識の程度を決めます。あなたは多くのことに気づかなければならず、あなたの知覚力や、現実のさまざまな微妙なニュアンスを感知する力は目覚めつつありますが、あなたがもっと柔軟な心で、「守り」の姿勢から「信頼」しきった姿勢に変わり、それを維持するようにすれば、その気づきの能力は、もっと容易に花開き発達することができるでしょう。

   宇宙から絶えず送られている情報を、あなた方はテレパシーで直接的に受け取っており、その現実はあなた方が認識しているよりも、遥かに大きなあなた方の世界の現実を維持し、支えています。テレパシーとは、宇宙に自然に存在する波動によるコミュニケーションの方法で、その能力はあらゆる存在であるエネルギー形態が本来的に持っているものです。現実というものにおけるあなた方の集合的合意とは、あなた方の無意識的レベルの共通の理念であり、それは絶えず思考の速度で討議され判断されています。

   あなた方の細胞は絶え間なく宇宙からデータを受け取っており、それらを評価し、加工し、あなた方が感知できるような周波数の信号としてあなたに送ります。このような活動が、あなたが何も知らないあいだに行なわれています。しかしながらもし、あなたの進化の今の段階で、あなたが突然、多次元的な領域に、――つまり同時に存在する複数の自分の人生や、あなたに繋がる宇宙の家族たち、そして現実のすべてが同時に出現する場所――に意識的に移行するとしたら、あなたというシステムそのものには耐えられない負荷がかかることになり、システムの回路は壊れてしまうでしょう。

   あなたはこの三次元の世界で、しっかり地に足を着けていることが必要であり、それなくしては、現実における無数のサインやシンボル、そしてさまざまな現実の意味などを統合して理解することはできません。何よりもあなたは、「本来の自分」という意味での自分自身を愛し、受け入れることができなければなりません。しかしこれは、決して小さなことではないのです。今あるあなたという存在は、自分自身が創り出したものであると愛情とともに認め、認識することができれば、自分は何の力もない無力な存在だと思わせる「意図的に作られた集団催眠状態」から、自分を解放することができるでしょう。

   あなたは、はっきりとした境界線と違いを区別できる意識を持って、人生を生きる必要があり、そして遭遇するすべてのものに対して、強い識別力と心の眼を働かせる必要があります。さらに「本来のあなた」への愛を育くむために、正直に心を開いて自分の感情を表現し、あなた自身の個人的な価値を強く認識し、強調できるようになるべきなのです。あなたを取り巻くさまざまな条件付けや、弁解や競争心、そしてこんな自分でさえなければ、というような思いに足留めされているようでは、あなたはどこへも到達することはできないでしょう。

   もしあなたが、自分という明確な境界線の意識を持たずに生きていると、あなたはこの次元の者たちからだけではなく、あなたには見えない多次元の存在たちからも大きく侵害される恐れがあります。まずは人間としての自分を高く評価することが大切であり、そうすることであなたの知覚力を拡大できるようになるでしょう。

   あなたが個人として達成したものは、集合体全体の心の状態に深い影響を与えます。
   そしてあなたが自分の態度を変えるなら、あなた個人だけではなく、あなたの属する集合体の在り方を変えることになるのです。そして世界中の人々が、全体としての人々の関心の焦点を、誠実で高潔なものに変える必要を自覚し始めています。そのためには、平和ということに重点が置かれ、地球とそこに存在するすべての生き物への気遣いが基本とされています。このようにして地球人類の集合意識の波動が拡大し、成熟すると、ますますそれに勢いがついて、焦点が確固としてくるでしょう。そして地球は、この変化を感知します。

   人類の集合意識において気づきのレベルが高まると、地球自身が蓄えている歴史の完全な物語についての封印を解き、これまで隠されてきた多くのことが明らかになるきっかけを作ることでしょう。そして他ならぬあなたが自発的に自分の真実を探り、それに直面する勇気を持つならば、あなたのその勇気の波動は、人類の歴史の真実を掘り起こして解放するために必要な、「意識の波動を積み上げる」のに貢献することになるのです。つまり、精神的な気づきを発達させることは、地球の隠された考古学の鍵を開けることと等しく、同時にそれはあなた方の過去、現在、そして未来を理解するために決定的に重要なことなのです。そしてすでに何百万という多くの人々が、「生命」に力を吹き込む、こうした発見を追及する道に足を踏み入れています。


       
迷走する地球人へのプレアデスの智慧
          book
 「アセンションの世界」 バーバラ・マーシニアック著 風雲舎

                        抜粋したもの


   

自分の「思い込み」という信念が現実を引き寄せる

   あなたに意識があるということは、気づく能力があるということです。
   しかしそれは必ずしも、自分が創り出しているすべてのことに、あなた自身が気がついているということを意味するわけではありません。あなたがどのような信念を持っているかについては、慎重に取り扱わねばなりません。なぜなら信念と言われるもののほとんどは、自分が疑うことなく受け入れたり、考えることなく刷り込まれた現実についての合意であるからです。

   しかし自分自身に向き合うことで自分の信念に気づくようになると、これまでの思考や感情が、古い塗装のように剥げ落ちてくるかもしれません。あるいは、あなたの内なるブラックホールを突き抜けて向こう側に出てしまったり、そのような世界について聞いたことも考えたこともなかったような、自分自身の未知の部分への探索の旅が始まるかもしれません。

   人生を振り返って見た時、あなたは自分の持つ信念や信条についてどのくらい意識してきたでしょうか。信念や信条は力を持っており、あなたが気づいているいないに関わらず、それは常に、あなたの体験を生み出すために働きます。多くの場合、あなたは自分がどのような信条や信念を持っているかを知らない時、「なぜ自分の人生にこのようなことが起きて来るのか」、と怪訝に思うのです。

   自分で選んだ木を庭に植えるように、あなたは自覚して、自分の意識に自分で選んだ信念を植えたことがありますか? あなたの家系には、どのような遺伝的な共通したパターンがありますか? 伝家の宝刀のように受け継いでいる信念はありますか? あなたの一族において、別世代の人たちが共通して抱えてきた具体的な問題はありますか? あなたはどれくらい頻繁に、悲劇の主人公や被害者を演じていますか? 毎朝、どんな気持ちで目覚め、どんな気持ちで一日を始めていますか? 自分の寝室をどう感じますか? トイレやお風呂に入っているとき、どのような感情が浮かんできますか? 

   あなたにとって自分の身体はどのくらい値打ちがありますか? セックスについてどう思いますか? 自分の身体を優しくいたわっていますか、それとも傷つけていますか? あなたは自分の身体を何に使いますか? 食べ物についてどう考えていますか? 食物はあなたの人生においてどのような役割を果たしていますか? あなたにとって家は、どのような意味がありますか? 自分の行動や態度を決めるのに、あなたの家族はどのような影響力を持っていますか? 笑いや愉しみについてどう考えていますか? あなたは今、どんなことを達成できると思っていますか? あなたは自分が、人生から何を受け取るに値すると思っていますか? 

   以上のことを念頭において、ここ数日の間に、少なくとも10個かそれ以上のテーマについて、個人的な信念を書き出してみてください。その中には必ず、健康や富、幸福についての信念を入れてください。そして1つの信念を1行の声明文にしてください。それがすなわち、あなたの生活における現実の真相を表す、個人的説明書になります。そして1週間後に、それらの声明文をじっくりと、正直に読み直してください。

   自分が書いたものをどう思いますか。
   あなたの人生は、この説明書の内容を反映していますか。あなたの信念は、人生の役に立っていますか。生活に喜びをもたらしてくれる信念はありますか。できれば変えたい信念はいくつありますか。あなたが自分の人生を創造していくために、万物の源である宇宙の生命エネルギーをどのように用いているかについて、あなたの信念は何か示していますか。

   この展開される現実において、あなたは自分が属する遺伝的系列により、信念というもの一式を受け継ぐものです。またあなたの誕生時における惑星の位置や配列からも、地球の属する銀河の創造的資質の刻印をも受けているのです。さらに、同時進行している出来事や問題から、あなたに持ち越されている記憶も携えています。そして言うまでもなく、あなたは地球という惑星に生まれた時から、あなたが選んだ社会や家庭、宗教からも文化的条件付けを受けており、それらもろもろの影響下において、あなたは自分の個人的現実を定義してきました。

   しかしながら、あなたに押し付けられたさまざまな情報や思い込んでいる事柄が、現実の全体像を表しているとは限りません。そして多くの場合、あなたは何も知らずに、自分の生活に展開する一つの現実という街路を生きる一方で、無数に存在する他のさまざまな街路という機会を、気づくことなく見逃してしまうことになります。制限された思い込みという考えを受け入れることは、生涯にわたって自分を拘束することになる「拘束服」を着ているようなものだからです。

   恐れや制限で彩られた街路を選ぶ人々には、さまざまに存在する街路の別れ道が目に入りません。つまり、彼らの思い込みが文字通り目隠しになり、別の見解や経路、あるいは解決策などすべての可能性を覆い隠し、消し去ってしまうからです。あなたの思い込みは、あなたの環境や空間に条件付けや限定を与える、電磁的な刻印を作り出します。そして結局そのことが、あなたの人生で体験するすべての現実を引き寄せる役割を果たすのです。

   あなた方は知りませんが、思いとは生きている物で、あなたがいったん自分の中にそれを作り出すならば、「それ」はそれ自体で生き始めるのです。あなた方は意識や思考、感情など、人間が本来的に持つ能力についてほとんど知らないので、自分の思いや感情がどんなバージョンの現実を起動させたかについて知る手がかりはありません。

   あなた方は今、いかなる状況においても、そこにはたくさんの異なった見方、考え方があるということを学んでいるところです。そして全体的な大きい視点から見るならば、これまでの人々の合意によって築かれてきた現実の崩壊は、つまりは共通であったはずの通念が崩壊し始めているということなのです。多くの人々は共通理念や信条は絶対的な事実だと思い、あるいは議論の余地などない現実であると確信して人生を築いてきています。しかし実際には、共通理念や信条といったものは、単なる現実における合意でしかないので、当然合意は変更することができます。

   顕在意識や潜在意識、そして無意識のいずれであっても、共通理念や信念といったものが、あなたの想像の中にだけ存在する思考であるということを認識しておくのは非常に重要です。しかし同時にその観念は、あなたの思いや行動を通して表現され、たとえあなたには見えなくても、あなたの生み出す波動はあなた自身で満ちているのです。

   地球におけるこの加速の時期、あなた方の世界は、共通理念の大きな対立や攻めぎ合いによる分極化が著しく進みます。生命というものに対する価値感がはっきり分かれる二つの思想が存在し、それがこの避けがたい分裂の緊張関係を現しています。弱肉強食の世界では、「力は正義」であることが共通理念であり、それが目的に向けて殺戮や暴力を肯定してきました。その対極にあるものは、生命というものに至上の価値を見出し、力や能力が平和的に開花した世界という
共通理念であり、生けるものすべてが互いに尊敬し合って生きることです。

   あなたは瞬間ごとに、自分が望む方向を選択しています。
   自分の意志で決断を選択するという自由は、あなたの持つ大きな長所です。それだけでなく、そうやってあなたは力や能力が開花していく人生のために思考の種を播いているのであり、あなたはもっとそうした長所を育てていく必要があるのです。

   この時代の錯乱と狂気、不安定性と不確実性を理解し癒していくためには、まずあなた自身が自分を上手に扱うことを学ばなければなりません。なぜなら、物質的世界で、エネルギーの効率的な使い方を覚えることが、あなたが今、この時期に地球にいることの理由だからです。それには何をおいても、自分の身体についての責任を持つことです。あなたの身体は、あなたの指示に従うものです。そしてそのためには、あなたの感情の強度や集中度が、思考の背後において推進力となります。あなたが自分自身についてや、全体としての世界をどのように思っているかが、あなたの身体の機能やシステムに直接影響を及ぼすのです。

   自分の人生の状況において、自分も他人も責めることなく受け入れることが大切で、自分が出会うすべてのことに重大な目的があることを理解して取り組むことです。そうすることで、あなたの被害者意識を変容させることができるだけでなく、人類をこれほどまでの長期間にわたって支配してきた、被害者意識の条件付けを打ち壊すことができます。あなたの被害者意識を変えることが、エンパワーメント(自分が本来持っている力)に気づく大きな一歩なのです。

   しかし、知性を欠いた感情が支配する現実を選択した人は、生命の大切さが失われた世界秩序を生きていることに気づかされるでしょう。一方、愛情に満ちた生命と、存在することの意味を深めていくことを選択した人々、そして自らの行動に責任を持ち、人生の意味を探求することを選択した人々は、巧みに隠されていた深遠な生命の世界を見出すことでしょう。


       
迷走する地球人ヘのプレアデスの知恵
         book 
「アセンションの時代」 バーバラ・マーシニアック著 風雲舎

                        抜粋したもの

我々の集合意識が人類の運命を決める

   生物と無生物であるとか、有機物と無機物などといった概念がありますが、その概念は宇宙のすべての可能性について正確に説明するものではありません。意識というものは永遠であり、それは一定にして不変に存在するものです。あらゆるものがそれぞれに異なる振動と波動を持っており、それぞれの存在が宇宙における識別と独自性を示す役割を果たしています。波動とは、その反復率によって規定されるエネルギーの振動のことです。さまざまな波動を持つ多くの存在は他の存在を通り抜け、あなた方が時空と見なしている領域を横切って移動しているものもあります。

   エネルギーを知覚したり、伝達したりする能力は、本来人間に備わっている機能です。
   人のエネルギーが高まり、加速する時期には、知覚能力を広げて望ましい方向に調整し、思考を拡大させる絶好のチャンスなのです。あなたの知覚能力は、さまざまな人生の意味や、それに隠された重要な発見をするたびに拡大していきます。自分の生活において気づきや高まりを深めるためには、全身全霊で人生と取り組み、自分の感じる反応を先入感なく観察できるようになることが大切です。

   あなたの波動、つまり自分の意識のレベルを識別し読み取れるようになると、深遠で、新しいかたちの自由と開放感が味わえるようになります。覚醒した思考というものが、どれほどの恩恵をもたらしてくれるのか、その可能性について人類は未だにほとんど理解できていません。そのことが充分に理解され活用されて始めて、天の川銀河の子宮である「銀河の中心」が、あなた方の人生にどれほどの影響力を及ぼしているかに気づくようになるでしょう。

   実際的な見地から言うと、「波動という言語」への気づきを高めるためには、あなた方はまず、今「ここ」にいる自分において、「自分の注意力」を上手く扱えるようになる必要があります。なぜならほとんどの人々が、自分の意識が発する信号やメッセージや考え、気分を、無意識のうちに発信しており、別の表現をすれば、それらを無意識のうちに「垂れ流し」続ける状態の中にあるからです。それと同時に、あなた方が、「見えないゆえに何も存在しない」と思っている領域においても、そこに存在する「見えない」者たちが絶えずあなた方の知覚という意識に影響を与えているのです。しかしあなた方のほとんどは、そうしたことを知りもせず、気づくことも考えることもありません。

   感情や印象や記憶というものは自然に生じるわけではなく、すべてが何らかの根拠があって生じる意識的な要素です。それらは共に働いてあなたの生命エネルギーを目覚めさせ、あなたの注意力を拡充させ、あなたにより大きな現実的視野をもたらすために重要な役割を担っています。

   あなた方全員が今いる場所において、意識するしないに関わらず、人類の集合意識のレベルにおける目的の達成に協力し合っています。あなたの人生における役柄とは、すべてがあなたの自作自演によるものです。つまりあなた自らが脚本を書き、演技の進行を監督し、同時にそれを演じる自分の可能性を絶えず変更したり、書き換えたり、付け加えたりしています。あなたの創造力には際限がなく、あなたが自らの世界においてとったどんな思い、言葉、行為であっても、自分の人生だけでなく、それはあなたが生きる文明の進路に指示を与えるものとして働くのです。

   それの意味することは、今地球に押し寄せている驚くべき変動は、あなた方の内面に起きているとてつもなく大きな規模の変化が引き起こしている、歴然とした兆候にほかならないということです。それはあなた方が、厳しく制限された自由という状態に直面しているということであり、世界中の多くの人々が、自分はなぜこのような状況を探求して生きるという選択をし、このような世界に誕生することに同意したのか、その可能性とはいかなるものであったかを思い出しているということです。

   あなたはこれまでの数え切れない人生の時間という
体験を通じ、つちかってきたさまざまな才能と能力をもとに、あなたならではの方法でこの変容の時代に貢献しようとしています。あなたは非常に注意深く自分の人生を選択したのであり、あなたが今「ここにいる」ことにした決断そのものが、一つの意義のある到達点であると言えます。そしてさらに、今ここで明らかになりつつあることを理解することができれば、それはさらに大きな成果になり得るのです。

   地球におけるこの大いなるドラマに参加するために、何十億という人々がやってきています。彼らは自分たちがエネルギー的存在であり、自分の思考や感情や感覚が、自分たちの生きる世界を創り出しているということを思い出し、確認しようとしています。この地球における「ゲーム」の鍵は、「波動」というものの識別を意識的に学び、自分の望む波動を創り出せるようになることです。自分を取り巻く環境に存在する生命エネルギーを読み取り、それらとコミュニケーションできるようになることは、全人類にとって確実に価値あるゴールなのです。

   波動における気づきを上達させるためには、まず、あらゆる生命というものが持つ「精妙さ」に注意を向けることを学ばなければなりません。つまり、まず自分自身を知ろうとする努力をする中で、新たな現実的展望が開けてくるのです。高次の思考を理解し、それを発展させていくためには、自覚的な意識だけでなく、生命を司る「呼吸」をコントロールすることが重要です。つまり「意識と呼吸」こそが、生命エネルギーの内と外をつなぐものであり、呼吸によって意識を安定させることが、より多くのエネルギーを蓄えて免疫システムを高め、有益な脳波パターンを生み出すのです。そうすることであなたは自分自身の内面に深く入ることができ、あなた方の直線的視野の彼方に存在している源泉から、多くの驚くべき知識や情報を手に入れることができるのです。

   ほんの少しの時間、普段の自分がどのように呼吸をしているかについて、注意してみてください。自分の呼吸を感じることができますか? 呼吸の音が聞こえますか? どのくらい深く呼吸していますか? 胸郭の動きを感じられますか? 息を吸う時、肺の奥まで空気を吸い込んでいますか? さらに注意を集中させ、咳払いをして喉元をすっきりさせ、舌の力を抜き、そっと下あごと上あごを離します。四つ数えながらゆっくりと鼻から息を吸い込み、吸った息が鼻の穴からくるくる渦を巻きながら入っていくのを感じてください。そして、喉の奥を通り抜ける時の「洞窟の風音」を聴いてください。

   吸った息が身体の中に入ってからも意識して追跡します。
   あなたの吸った息が金色の振動するエネルギーの渦を作りながら、喉を通り、気管を降りてゆき、肺の底に届くところを想像してください。吸い終わったら4つ数えながら少しの間休み、今度はゆっくり長く、すべての息を吐き出します。そして4つ数えながら少し休み、また同じことを繰り返します。これを読んでいる間も、できるだけ呼吸に注意してください。リズムを取り戻した深い呼吸は身体全体を落ち着かせ、リラックスさせ、心の安定を取り戻してくれます。2度目、3度目の深く息を吸う時には、金色の振動するエネルギーの渦が、肺の壁から浸透して体内を循環する血液に流れ込んでいくところを想像し、感じてください。

   血液に入った金色の生命エネルギーが、渦を巻きながら心臓を目指しています。
   心臓の心室や心房にエネルギーが流れ込み、生気を与えられた血液が、今度は心臓から身体全体に行き渡っていきます。あなたの血液は、身体の隅々まで決められた道筋を通って生命エネルギーを運ぶ、知的で力強いルビー色に輝く川の流れなのです。そのまま呼吸を続けながら、注意の集中が生み出す力を楽しんでください。

   あなたは自分をどのように感じたいのか、あるいはどのように表現したいのかに応じて、自分の好きなイメージを想像し、呼吸のエネルギーを集中させることができます。今、あなたの生命エネルギーはあなたに向かって完全に開かれており、あなたはそれを自由自在に誘導することができ、形にすることができます。あなたは自分の脳波パターンの波動を、意識的な呼吸によって覚醒させることができ、統合された気づきの状態へと変化させることができます。そうしてあなたの注意を引こうと張り合っている物質的、あるいは非物質的な両方から発せられる波動を、より認識できるようになります。


       
迷走する地球人へのプレアデスの知恵
         book 「アセンションの時代」 バーバラ・マーシニアック著 風雲舎

                         抜粋したもの
      

動物を殺して食べる者に愛や正義を語る資格はない

   「ここアプ星にいる人々の生活は、地球とはずい分違うんだ。
   地球では、人々に押し付けられる社会的な常識という規範がある。そして、こうした「社会的常識」が物質欲や肉欲、そして名誉欲を生み出し、人々が持つ純粋な感情を抑制するように働くんだ。たとえば人間の興味の対象を、男性なら女性へ、女性なら男性へと無理やり方向付けさせることで、誰かを所有させようとする。そして個人的で自己中心的な愉しみのために、何かを獲得させようと人間の心を唆(そそのか)すんだ。

   アプ星ではこういったことは起きない。
   ここでは愛は自由なもので、好感が持てれば、男性であれ女性であれ、あなたはいつでもどのような形においても愛することができる。我々はセックスというものを、個性の一種とみなしている。セックスとは、すべてが男女の性欲と決断で決まるものだ。だから人は望むように、望む時に、セックスを愉しむ権利を誰もが有している。男女の結びつきとは極めてプライベートかつ自由なものなので、二人の間に生じる好意にのみ基づいている。アプ星の社会は、地球やそのほか多くの星の社会とは違うんだよ。

   またアプ星では、一組のカップルが子供をもうけようと決めると、自分たちの決意を登録しなければならない。それが同棲中であれ、別々に暮らしている場合であれ、一時的な逢瀬であってもだ。子供が欲しい場合には、女性は最初の性交から出産までの間、検査と医師の診察を受けることが義務付けられている。つまり母親となる女性は、医師の管理下に置かれねばならないし、妊娠期間中はどこに住んでいても、医師の診断報告書を常に携帯していなければならない。しかしいったん出産を終えると、女性は子どもの世話をする必要はなく、自分の望む生活ができるし、働くこともできる。」

   「じゃあ、誰が子どもを育てるの?」

   「我々の社会が生まれてくる子どもを育てるんだ。
   子どもは単なる個人に属するというだけではなく、我々の社会のものでもあるんだよ。だから我々の社会が、生まれてくるすべての子どもの面倒を見るんだ。ここには子どものための豊かな場所があるし、そこでは専門家が、子どもの成長を促し、教育することだけに専念しているんだ」

   「じゃあ、母親は自分の子どもに会えないし、子どもとは一緒に暮らせないの?」

   「そんなことはない。
   母親は好きなだけ自分の子どもに会えるし、カップルが望めば子どもと一緒に3人で暮らすこともできるよ。ここでは家族の生活は尊重されているからね。だけど実際にそうしているカップルは非常に少ないね。なぜなら誰もが、一人で行動するほうがより陽性でいられると感じるからなんだ。アプ星では、誰もが同じ親を持つ子どもであるかのように、お互いを尊敬し、愛しているんだ」

   イヴァンカは、ペドロの話が地球での犠牲的生活の数々を思い出させ、心が痛んだので中断させたかった。それで尋ねた、「これから私に付き添って、この惑星の素晴らしさを説明してくれない?」 、「ああ、喜んでそうしよう。あなたをここに連れてきたのはそのためだから」、とペドロが答える。「そういうことなら私たちは一緒に住みましょうよ、二人でね」とイヴァンカは答え、「どうする? 私たちも子どもをつくる?」と言うと、ペドロは微笑んで言った、「ここアプ星では、子どもを生むかどうかの決断は女性に権利があるんだ。だからあなたが決めることなんだよ」」 「私はこの世界のことを知りたいの、だから私は旅して回りたい。それなら答えはノーよ。子どもはつくらない」、とイヴァンカは決心して言った。

   「地球人は、他の分野での進化レベルから考えると、とても旧式でかなり原始的なスタイルで食事を取っているね。地球人の大人が食事をする様子を観察してみるとよくわかる。充分なお金があれば、1日の間に朝食、スナック、昼食、おやつ、夕食、人によっては夜食まで食べる。その量は数キロの液体と固形物になる。だけど問題はその後で、人の胃の中はこの混合物で重くなり、消化不良を起こす。その混ざった状態を目にするならゾッとするよ。そのためにそれらをすべて排泄してしまうまでに、さまざまな形で心身のバランスを崩してしまうんだ。つまり地球人は、わずか数百カロリーの滋養を摂るために何キロもの食料を消化しなければならず、昔から今に至るまでこうした不自由を耐えているんだ。

   アプ星の人々は、このような内臓を痛めつけるようなやり方はしない。
   我々は、地球人が24時間かけて胃に詰め込む数キロの混合物を一つの容器に入れて、特別な装置で加熱処理し、含有ビタミンをすべて抽出し、簡単に摂取できるようにしているので、身体に無理やり避けられない負担をかけなくてすんでいる。

   またアプ星では肉を食べない。
   我々は、動物の肉よりも身体に有用な成分を、植物から抽出することに成功したからだ。それだけでなく我々は、屠殺するために動物を飼育したりはしない。これは我々が生まれながらに持っている尊重する理念でもあるんだ。生命の基盤は化学と労働と運動にある。全生命体がほぼ同時に発生している。地球人が考えている人間とは、ユニークでかつ独特な形で細胞が組織されたことで誕生した。その結果、人間が最初に進化し、直立歩行をし、思考し、創造し、制作するようになった。しかしそのことが、人間が他の生命体を殺したり、食べたりする権利を持っているということにはならないんだ。もし人間ではなく、アライグマや熊や猿が直立歩行をするようになり、同じような進化を遂げていれば、我々は食べられる側だったかもしれないからね。

   もし、他の生命体の身体を殺して食べるために、殺傷を繰り返すのなら、愛の感情や博愛主義、正義や善意について語る資格はないと言わねばならない。そんなことをしなくても、人間が他の生命体を殺さずに栄養を補給することができるように、植物の種にはあらゆる陽性のパワーが含まれているんだ。アプ星に住む動物たちは、人間と同様に、安全に暮らしている。我々は森の草木やハーブを助けるように、動物たちも助けているし、ここではすべての生命体が平等に生きる権利を有しているんだ。

   地球がアプ星の一部であったことはもう知っているよね。
   だから当然、地球にいる動物たちはみんなアプ星の動物相に属している。そして地球では、幾つかの種が消えたが、それは我々がそうした動物たちを再びアプ星に持ち帰ったからなんだ。その理由は、太陽のマイナスイオンのせいでその動物たちは攻撃的になり、地球人にとって危険な存在になってしまったからだ。森や川にはたくさんいるから、そのうちに動物を見る機会があるだろう。地球はすべてがアプ星と同じなんだよ。地球の生命体とアプ星の生命体の間にある唯一の違いといえば、地球に生きるものたちは、太陽光のマイナスの影響をうけて、その細胞がマイナスイオンでいっぱいになっているということだけなんだ。そのために、地球の生命体は攻撃的でエゴイストで、ほとんどが反抗的で陰性なんだよ。

   こうした現象のせいで、植物にとって有害な昆虫がいくつか生まれてしまった。
   たとえば、アプ星には蝿はいないし、地球で見かけるような生活に支障を来たすような害虫などはいない。しかしアプ星にはありとあらゆる蝶がおり、その種類は地球よりもずっと多い。それは繁殖期のアプ星の蝶がどれほどすばらしいか、これから目にする機会があるだろう。」


         book 「アプ星で見て、知って、体験したこと①」 
                   ヴラド・カペタノヴィッチ著  ヒカルランド

                        抜粋したもの
                  

人類史上最大の過ちは貨幣の支配がもたらした

   ペドロは引き続いて話した。
   「アプ星の人口は約1兆人で、その多くが10億年以上の年齢だ。人口血液が発明されて以来そうなっている。それぞれが家長などのいない唯一の家族に属している。それに誰もが、集団や個人の問題を解決する能力を備えている。誰もが宇宙旅行に出かけることができるし、何百万年前に制定された我々の規範に従って、別の惑星の進展と文明化に平和的に参加することもできる。

   ここでは女性も男性も一人で暮らすことができるし、他の男性や女性と、あるいはカップルで生活することもできる。子供をもうけることもできるし、そうしなくても構わない。好きな男性、女性を愛することだってできる。アプ星には服従のような本能はないし、エゴイズムもない。我々は抑制したり、支配したりはしない。近隣の多くの銀河では、例えば地球の近くの銀河などでも、人々はいろんな形で人々を虐殺したりして、苦しみながら生きている。地球にもあるこうした不幸を終わらせるために、我々は陰性に支配された重要人物を倒したり、すべての地球人に我々の生活スタイルを強要することもできる。でもそれは相手の意志を踏みにじることで、暴力に訴えることでもある。そうしたやり方は我々の理念に反することなんだ。

   多くの苦しみを収束するためには、お金を消滅させなければならないだろう。
   地球では、お金が生活するために必要なツールになっているからね。我々は地球人の習慣と食生活を変え、あらゆる宗教と思想を消滅させねばならないだろう。差別や憎悪、死をもたらす宗教があり、長きにわたって人々を惑わせてきた宗教があり、捏造された師が人々を導いて守ってくれると信じ込ませている思想もある。我々はそれらを維持させようとする欠点を持った人々のほとんどを強制的に従わせるか、排除しなければならない羽目になるだろう。あるいは、ほとんどの人々を、今まで地球人からは見向きもされなかった、陽性で少数派の人々の支配下に置かねばならないだろう。

   我々は常に、こうした少数派の人々を見放したことはない。
   これまでにも、さまざまな方法で彼らをサポートしてきた。これについてはあなたもそのうちに少しずつ学ぶことになるだろう。宇宙には他にもさまざまな惑星があり、地球人より数千年分も遅れている人々もいる。

   奴隷制度や貧困は、実際には貨幣が生み出される前から存在していた。
   そうした貧困や奴隷制度は、当時の地球人が陥っていた、野蛮で無知な状態の産物であることは事実だ。しかし現代の地球人は、自分たちのしていることを自覚している。なぜなら自分たちで独自のルールや法律を決めているからだ。そうやって生活様式を変え、搾取と奴隷化のシステムを方向付けし、確立させているんだ。

   そして貨幣というものが出現して以来、奴隷制度はいっそう悪化し、搾取の方法も無数に増加した。その後は知っているように、銀行が作られ、それを支える現代の経済学が誕生し、そして地球人の生活は直接、金銭の帝国の支配下に置かれるようになった。こうして地球人は、人類史上最大の過ちを犯してしまった。つまり、地球という惑星に生きる人々の生活を、争いと地獄の世界にしてしまったのだ。

   我々の世界には、物質を分解して物や人を運ぶシステムがある。
   <分解>とは物質や人の構成物質を、最大パワーの放射線を活用した装置で分解することだ。そうやって分解された物質を望む場所に移動させ、そこで再び元通りに<融合>させる。この全プロセスには数秒しかかからない。遥か昔にアプ星ではこの技術が開発された。それを開発したのは、あなたの惑星地球に長い間留まっていたことのある、我々の偉大なるマスターで、彼によって発明されたんだ。

   彼はずっと昔から地球人として宿り、地球人を助けて進化を促し、愛において人々の生活を改善するための最高善を伝えてきた。彼は101万2972歳になり、ここアプ星では彼は「ザイ」と呼ばれている。彼が地球人として留まっていた時は、そこでの名前を名乗ってきた。ザイが初めて地球を訪れたのは、81万3千年前のことになる。それ以来、彼はまるで地球人になってしまったかのようで、彼の仕事のほとんどは地球の兄弟たちに対する援助なんだ。すべてのアプ星人と同様に、彼は地球人の共同社会の形成に貢献しようとしている。それは太陽系において陽性の中核になれるような、愛と労働と叡智を要(かなめ)とする社会だ。

   我々は地球人に、陽性で強くて賢明で、不老不死の存在になってほしいのだ。
   そうすれば我々と一緒に、他の陰性な惑星で行なわれている生命体の生活環境に、陽性をもたらすように活動ができるようになる。我々はすべての惑星が、アプ星のような陽性の世界になってほしいのだ。この広大な宇宙が何一つ問題のない、「完璧な庭」へと変貌できるようにね。

   地球人類は、太陽光線の負の作用のせいで陰性に傾いてしまったので、陽性化に抵抗する。これまでにも我々多くのアプ星人は地球で活動してきたが、そのほとんどが殺されている。死刑にされたり、磔(はりつけ)にされたり、火あぶり、海に突き落とされたり、水車小屋でずたずたにされた。だけど我々は死なない。我々は<分解>してまた<融合>するから、地球人を助けるために再び戻って来るというわけだ。しかし我々が地球へ戻るたびに、それでも多くの陽性の地球人が誕生しており、進化を促す新しい発見も行なわれる。こうしてすべての人々が陽性になるまで、こうした活動が続けられるんだ。

   それが実現するのは間もなくかもしれない。
   その時はあなたにもわかるだろう。アプ星人のザイとアド、アム、アズ、ノイ、アトルたちは地球人とともに暮らし、活動してきたが、彼らの活動は地球では超常現象や奇跡を行なった人物と見なされている。彼らのような多くのアプ星人が、太古の昔から地球人を助けるために旅をしている。

   太陽光線による負の作用が、太陽近辺に住まう生命体の細胞のほとんどを陰性化してしまった。その結果、地球人は攻撃的で利己的になってしまっている。宇宙空間には助けを必要とする銀河がたくさんあり、そうした銀河のほとんどは、陰性の物質に浸透されていて陽性化に抵抗する。地球もまた、マイナスイオンにつつまれた太陽系にある惑星だ。ゆえにこうした自然現象を少しづつ克服していく必要があり、今後数世紀の間には完全に克服できるだろう。」


         book 「アプ星で見て、知って、体験したこと①」 
                     ヴラド・カペタノヴィッチ著  ヒカルランド

                        抜粋したもの
                     

地球人類は「原始期」の最終過程にある

   イヴァンカは部屋へ足を踏み入れたとたん、今までで最大の驚きを覚えた。
   それは目の前に、何年も前のことだが忘れもしない、ドブロブニクの街に近いプロチェの港の浜辺である夜出会った、不思議な水夫がそこにいたからだった。瞬時にイヴァンカには、何年も前の記憶が蘇えった。それは親に捨てられた彼女が小さな二人の弟とともに、生死をかけた戦いが始まった頃のことであった。

   彼女はその水夫からもらった10オーストリア・クローネのことも思い出した。
   当時の彼女は、行き抜くためにお金を儲けようと、惨めな習慣を身につけていた。イヴァンカは水夫に買春を持ちかけたのだが受け入れてもらえなかった。苛立った彼女はその場を逃げ出したが、転んでしまった。そして駆け寄ってきた水夫は彼女を助け起こすと、彼女の服の胸元にお金を差し込んだのだった。

   そして、その水夫のペドロが、なぜかそこにいた。
   それはイヴァンカが記憶から消し去ることができなかった男だった。あのときのペドロは、彼女に代償を求めることなく助けてくれた。地球の住人の間では、そういうことは滅多にないことであった。

   「イヴァンカ! 僕のことがわかる?」、と彼女を見つめながらペドロが言った。
   「はい、あなたのことを忘れるはずがないわ」
   「なぜ?」
   「地球で、何の見返りも求めずに10クローネくれた唯一の人物だったからよ」
   「そんなのは大したことじゃない。もしあの時君が逃げていなかったら、もっと手助けできたんだよ。本当に地球で展開する人生はあまりにも困難で複雑で、もう人生とは呼べないような代物(しろもの)だ。それは地球が生み出す苦悩の形態で、それが人間の人生そのものだ。しかし、お金を使うことをやめれば、現状は好転するはずだ。

   君が小さな弟たちを育てるために犠牲的行為をすることに、僕は感動したんだ。
   君はそのために大変な努力をした。だから僕は君をアプ星に連れて来た。もし君が望むなら、我々と一緒にここで暮らすこともできる。ここに来て今まで目にしたものはどうだった? 気に入ったかい?」

   「ええ、びっくりだわ。私には想像できないようなことばかりで、本当にすごい」 

   「僕は地球の生活を知っているが、アプ星人のほとんどのものが地球の生活がどんなものかよく知っている。我々はいつでも地球に行くことができる。それはドブロブニクの人々が海岸に行くのと同じくらい簡単なことだ。我々には宇宙研究用の宇宙船があって、それを使えば、地球時間にして秒速数百万キロの速さで航行できる。」

   ペドロは部屋に入って来た数人のアプ星人に向かって言った、「この娘は地球人で、知っての通り、お金を媒体とした相互搾取を基盤とする生活をしている。この娘はそうした生活様式の犠牲者なんだ。僕は彼女にアプ星を知ってもらおうとここに連れてきた。もし我々の生活様式が気に入ってもらえれば、他の人々同様、ここに留まってもらうこともできる」

   イヴァンカの回りには人々が集まり、彼女に敬意を払って微笑み、挨拶してきた。
   背の高い人や痩せてすらっとした人など、イヴァンカは思わず見とれてしまった。ペドロはアリフのように、イヴァンカの思考を読み取ると言った。

   「我々の体型が奇妙に思えるかもしれないが、地球人とは違うからね。
   あなた方地球人は、まだ原始期の最終過程にある。地球人の進化は非常にゆっくりで緩慢なんだ。なぜなら太陽の位置からいうと、地球は不利な角度にある。これが地球に住まう人々がエゴイストになる原因でもあるんだ。しかしこのような現象に苦しんでいるのは、地球だけではなく、他にもこのような問題に悩まされている惑星がある。例えば、パ星人は未だに共食いしているし、彼らの身体的進化は数百万年前から停滞したままだ。しかもパ星人の歴史は、地球人よりも古いというのにだ。我々のタイムマシンは、太陽系に属する惑星の進化だけでなく、太陽系外の惑星の進化の過程もすべて見せてくれる。我々は、すべての銀河の過去と現在の進化のようすを観察している。そして多くの生命体が進化できるように援助しているんだ」

   イヴァンカは絶え間ない驚きと感動のために、ペドロの言うことに集中できなかった。
   しかしある問題については注意して聞こうとした。それは生命体の存在や、惑星や太陽の進化、銀河で太陽が他の惑星に及ぼす影響、それを左右するプラス因子とマイナス因子についての話であった。またアプ星人の宇宙旅行や地球訪問についても、精神的に気持ちが落ち着いたら、真っ先に考えてみたいと思った。

   周囲の一人が、テーブルにあるボタンを押した。
   するとテーブル上には一台の装置が現れ、上部には数字の形のランプが灯り、中央の黒いボード上には、イヴァンカの全身像が赤外線で映し出された。彼女は自分の身体のすべての機能をボード上でチェックすることができた。自分の心臓が静脈に血液を送る様子を見た。そして彼女は初めて、心臓という器官が自然が生み出した不思議な組織であることを理解した。心臓は、人の全生涯を通じて、血液を媒体として人体に影響を与え、休みなく働き続けるのだ。なぜ人間が心臓を生命の中核と考えるのかがわかった。人の感情は精神的なものではあるが、心臓の場所で感動を感じ、悲しみや喜びや、愛憎を感じるのだ。

   イヴァンカは次に、創造の広大な泉である脳を観察した。
   人体に流れる血液を目で追っていると、彼女の視線は肺のところで釘付けになった。それは左の肺が黒い染みで覆われており、血液がもうそこには浸透していかなくなっているのがわかった。ここが、自分の肺の病巣なのだと悟った。彼女は周りの人々を前にして恥ずかしくなり、部屋から立ち去ろうとした。だがペドロは彼女の腕を取ると言った、「心配することはないよ。我々はあなたの病状についてすべて知っているんだよ。だからそのためにここに連れてきたんだ。あなたの病状はすぐ治ってしまう。見てごらん、黒い染みが消えていくのがわかるから」

   イヴァンカが黒いボードを振り返ると、彼女の肺が透明になり綺麗になっていく様子が見えた。そして間もなくすると、黒い染みはなくなってしまった。「治ったのね!」、と思わず彼女は叫び、周りの人々は微笑んだ。そしてペドロは言った、「あなたは完治しました。しかしまだ治療を受ける必要がある。血液を変える必要があるんだ。ここアプ星には、劣化した細胞を再生する人工血液がある。そのために我々は不死身だし、この惑星には病気というものがなく、もう何百万年も前から病人など一人もいないんだよ。大丈夫、我々のリハビリ治療には何の痛みも伴わない。アプ星では遥かな昔から痛みというものは克服されている。だからあなたは、両手をこの装置の上に置くだけでいいんだ」、とペドロはやって見せた。

   「我々も時々、この処置を受ける。
   我々の栄養摂取は完璧にできており、食事には消耗した体細胞を再生するビタミンも含まれているが、血液を変えるというのは身体にとって非常に大切なことなんだ。遥かな昔、我々の祖先は、不老不死を実現するために血液交換だけを行なっていた。しかしその後、アプ星の研究者たちは接木(つぎき)や種の交配を行なうことで、特別なビタミンを含む植物の栽培に成功した。そのビタミンは血液細胞を再生するので、細胞が老化しない。その効果は絶大で、望めば子供のままであり続けることも可能なんだ」

   「どうやるの?」

   「生まれた子供は、我々が適切と考える身長に達するまで、食品に含まれるビタミンで栄養を取り続ける。その後はそれまでの食生活を止めて、今度は大人の食生活を始める。大人用の食品は、細胞再生と成長腺の機能抑制を促す。こうすることでずっと好みの身長でいることもできるし、いつまでも若々しくいられる。」

   「ということは、新生児のままでいたいと望む人がいれば、それも可能だっていうこと?」

   「そういうことだ。成長を止めるだけでいいからね。そうすれば誰でも子供のままでいられる」
   「では後で大きくなりたいと思った時にはどうするの? 成長できるの?」

   「もちろんだ。専用の食事療法を受ければいいだけだよ。そうすれば成長が始まり、好みの身長になるまで成長し続ける」

   「じゃあ、全生涯を通じて成長し続けることも可能なの? 身長数十メートルなんてことにもなるの?」 
   「そうかもしれない。だけどそうした試みが行なわれたことはない。人は毎年20センチ背が伸びるからね。僕の身長は2メートルだ。地球の年齢でいう10歳の時に、成長ビタミンが食事から外された。僕の場合は10年ごとに、一、二回、成長ビタミンを摂取するだけだ。こうすることで成長細胞の機能を保ちつつ、不活性化させておくことができる。」

   イヴァンカは別の部屋に促されて入ると、そこはさまざまな小さな装置が設置された部屋で、複数の機器が取り付けられた椅子があった。椅子に座ると身体がすっぽりと包み込まれ、身体の各先端部分が布で覆われた。その布は、薄くきめの細かい柔らかなタオル地のように見えた。背の高いスマートな体型のアプ星人の女性がイヴァンカに合図した。あっという間に、手足や腕、首、頭がむき出しにされ、椅子に張られたタオル地で覆われた。そして体内に穏やかで心地よいむずむず感が起き始め、眠気を誘った。(略)

   治療には20分から30分かかったようで、終了する頃には全身に力が漲ってくるのがわかった。それはいつの日にか地球に戻ることがあれば、どんな困難でも克服できるだろうと思えるほどで、体重はまるで感じられず、飛びたい気分であった。

   「次は、アプ星に滞在する権利を獲得する登録の手続きをしよう。
   そうすればあなたは好きなだけ、ここにいることができる」、とペドロが言った。

   イヴァンカはまるで、「あなたは蘇えったのです」と誰かから言われているように感じて、微笑みがこぼれた。彼女は地球に戻らず、ここに残ってもいいと思い始めていた。


      book 「アプ星で見て、知って、体験したこと①」 ヴラド・カペタノヴィッチ著
                         ヒカルランド

                         抜粋したもの

     

通貨はどこからもたらされたのか

   アリフは話を続けた。
   「今、地球の人々は生活のシステムにおいてお金の使用を廃止し、少なくとも度が過ぎる金銭欲を抑制しようとする努力をしない限り、地球人は決定的な破滅を迎えることになるでしょう。そして地球はこれまでにも何度か自滅しており、このまま行けば三度目の災難に見舞われることになり、再び何千年もの間不毛の地になってしまう危険性があります。通貨を基盤とした生活を終わらせなければ、地球人は絶滅する可能性があるでしょう。」

   イヴァンカの乗った船は、色とりどりの蝶をかたどった街の上空に差しかかった。
   アリフは言った、「ここはキョードというこの地方最大の都市で、アプ星に連れてこられた異星人が唯一登録をする場所です。さあ、みんな、あなたの到着を待っていますよ」 彼はそう言うと乗り物は下降し、ジャケットのボタンの一つを押すと、床の中央にある扉が開いた。地上に出ると、そこは芳しい香りが満ちており、色鮮やかな芝生に覆われていた。芝生は赤、白、緑で、そのデザインの美しさにイヴァンカは感銘を受けた。二人が乗ってきた乗り物はこの芝の上に着陸したので、その重みで芝が傷むと思えたが、乗り物に備わっている巨大なバネのために損なわれることはなかった。

   その場所は、さまざまな色の草や低木に覆われた美しい野原であった。
   野原全体に虹色の巨大なシーツが広げられているかのようだった。野原の向こうには地球にあるような森に覆われた丘陵が見え、こちらの丘には花々によるフォルムや文字がレイアウトされていた。野原には誰もいなかったが、上空数百メートルには、蝶のように戯れながら飛んでいる人々の姿があった。イヴァンカはそれらを眺めながら、技術的には可能ははずなのに、なぜ地球の人々もこのような美しいものを造らないのだろうかと考えていた。アリフはイヴァンカの考えを読み取り、彼女が質問する前に話し出した。

   「あなたの疑問に答えますね。
   地球人はとても頭がいいです。だけど人々は完全にエゴイズムに支配されています。その責任のすべてが地球人にあるわけではないのですが、今までも、この欠点を克服しようと思い立った人は一人もいません。人々は快適さを追い求めるようになり、働くことから逃げ回るようになった。そして搾取することを始め、やがて通貨を発明しました。この通貨の発明によって、地球人は金銭の奴隷になったのです。

   人々はより良い暮らしを求めて、できるだけ多くの金銭を得ようと全力を尽くした。
   それは同時に奴隷を作り出すシステムであり、それを使って支配することができた。こうしてお金は、地球人を二つのカテゴリーに振り分けた。つまり搾取する者と搾取される者、富む者と貧しい者、憎む者と憎まれる者、働き苦しむ者と働かず遊んでいる者で、地球では貧困であることほど悲しいことは他にありません。

   地球人は、誕生したときは純粋で無垢で生まれてきますが、無知です。
   ですから早い時期に教育してトレーニングを積ませる必要があります。それぞれが同じ頭脳や身体能力で生まれてくるわけではないので、それぞれの能力は、社会が提供するトレーニングや援助を通して、成長とともに培われるべきものです。それなのに地球では、誰も新生児を助けようと考える者はいない。つまり欠陥を調べ、修正を与えるための検査が必要なのです。その結果、どの子供も修正されることなく、生まれたままの状態で成長してしまいます。

   また子供というものは、父親や身近な人間の価値感を基に考え方を学んでいきます。成長期に入ると、子供は友人の真似をするようになる。その意味は、弱い性格、あるいは精神的に強くない者は無抵抗のまま操られてしまうということなのです。そのために弱い人々は、人の真似をしたり、搾取に甘んじたりするようになるのです。一方で、強く生まれた者は、抵抗したり、支配したり、人を操作したり、搾取や金儲けの新しい方法を作り出したりして戦うようになる。そういう者たちは、搾取を繰り返し、働くことなく快適な生活を続けていきます。

   ここアプ星では、人ができる限り完璧な成長を遂げられるように、胎児の時からサポートを受けられるようになっています。社会に害をもたらさない、有能で強い人物として育つように、各種の検査と処置が施されるのです。」

   イヴァンカはアリフの言っていることをほとんど理解できなかったが、アプ星人の生活スタイルが異質で、信じがたいものであることは理解できた。彼女は彼にいくつか質問がしたかったが、それを口にしようとする前に、彼が自分の思考を読み取っていることに気がついたので、その事実に戸惑ってしまった。

   カラフルな芝生の中の道から、一台の乗り物が現れた。
   それは地表から1メートルほど浮いた状態で移動しており、彼らの前に来ると止まった。先ほど乗ってきた物とは違っていた。車輪もフェンダーもなくその場所には膨らんだマットレスが取り付けてあり、その上に4人乗りの楕円形の低い車体が載っていた。車内には操縦桿も機械類もなく、人々はこうした乗り物をジャケットのボタンを押して操作しているのだと、イヴァンカは思った。アリフがジャケットのボタンを押すと、二人の乗った乗り物は1メートルほど持ち上がり、方向転換すると芝生の上をすべるように飛んだ。

   家々は低層住宅ばかりで、高くても二階建てまでであった。ゴムに似た素材の透明な物質が建材として用いられていた。イヴァンカの目に入るものはすべて、円形や楕円形の曲線を帯びており、それはどんな街路や住宅、オブジェに至るまで、どこにも直角や角が存在しなかった。時は正午のように思え、人々がゆったりと散歩をしていた。道を走る乗り物は、どの乗り物も芝に触れることなく、その上を滑るようにして進んだ。人々は地球の人間よりも背が高く、スマートな体型で、顔は卵型、頭は洋梨のように長かった。

   彼女の脇を通り抜けていく人々はみな、アリフのような格好をしており、ボタンのついたジャケットを羽織っていたが、なぜか子供は着ていなかった。するといつものようにアリフが彼女の考えを読み取り、イヴァンカが質問する前に話し始めた。
  
   「この惑星では誰もが、プライベートな飛行装置を所有しています。
   アプ星人が身に着けているジャケットはどれも同じ仕様で、手足とウエストに装着された小型推進装置を作動させるため、宇宙の電磁エネルギーを吸収するコンデンサーが集積されたツールなのですよ。これがあるからこそ、我々は空を飛べるのです。私の胸元にあるボタンの一つは操縦したり、エンジンをかけたり、推進装置を停止させる時に使います。この列にあるボタンは方向指示やパワーアップに用いられ、こちらの列は、惑星内・惑星間移動用飛行船の運転に使用します。

   また送信機のような機能もついています。
   銀河間で連絡をとったり、過去や未来のイメージを見たり、他の惑星の人々や動植物との相互理解を深めたり、未来を予測したり、天候や温度を調整したり、今後あなたが目にすることになる数々の活動のために用います。しかしこれらは大人がすることで、子供はしません。子供は地球で言えば、20歳頃になるまで待たなければならず、それまでは大人と一緒の集団飛行か、交通ステーションの誘導を受けながらの飛行ができます。

   目にする人がみんな陽気にしているのが奇妙に見えるのですね?
   実は、アプ星の人々が生活の苦しさを味わうことはないのです。誰もが同じように働き、生産し、生産されたものを享受します。こうした政策やライフスタイルのおかげで、人々は勉強し、技術や知識を身につけ、助けを必要とする他の銀河に住まう無数の生命体をサポートする時間が確保できるのです。」


       book 「アプ星で見て、知って、体験したこと①」 ヴラド・カペタノヴィッチ著
                         ヒカルランド

                         抜粋したもの
   

なぜ最高速度は光速で秒速30万キロにしてあるのか

   イヴァンカは周りから鳥の鳴き声が聞こえてくると、これは夢ではなく、自分は小さな丘の上にいることがわかった。この場所からは巨大な都市が見渡せた。それはは森や野原、庭園や湖、そして河川を擁する広大な平野に築かれた街であった。真っ先に彼女の注意をひいたのは、その壮麗な街の形であった。都市全体が人の形をかたどっており、まるで二人の人間が広大な平野で古典舞踏のステップを踏んでいるようであった。そしてその輪郭は、住宅や公園、森や花壇、湖によって絵画的に配置されていた。

   その人型の頭部に当たる部分には、黄色人種の肌色に似た色彩の家で埋め尽くされており、目の部分には、澄んだ緑色の水を湛えた池が二つ見える。その目のような池の底からは光の帯が発せられており、その不思議な輝きは陽光に合わせて変化し、まさに人間の目そのもののように見えた。身体の輪郭部分には低層住宅が立ち並んでおり、住宅の並び方や空間のレイアウトには工夫が凝らされ、数字や花や文字などのデザインが浮かび上がるようになっていた。

   街路は芝生で覆われ、花壇や燐光を放つ泉が設けられており、その泉は、見る者の好みによってその色彩が絶えず変化し、さまざまな色をした噴水はそれぞれの異なる高さに噴き上がった。イヴァンカは遠くに農村と森も確認できた。すべての樹木と草がそれぞれ異なる色をしていた。陽光の様子で、今は地球で言えば春の日の正午前後だろうと、イヴァンカは考えた。

   しばらくすると空が虹色に変化し、街の上空には、さまざまな方向へ飛んでいく人影が現れ始めた。それはまるで、空を巨大な鳥の群れに占拠されたかのようであった。イヴァンカは、街の人々が鳥のように空を飛ぶ様子を見ると、怖くなってきた。そのうちに、その奇妙な「鳥人」の一人が彼女の近くに着陸してきた。その訪問者は背の高い男性で、均整の取れた体つきをし、顔は長く、頬骨は普通で、下あごは細く、肉の薄い小鼻は鼻筋が通っている。大きな青い瞳はきらきら輝き、口は小さく、相手に親しみを抱かせる感じのよい人物であった。

   彼は不思議な色と素材のニットウエアを身に着けており、イヴァンカはアザラシのつやつやした毛皮を思い出した。その上にジャケットを羽織っており、このジャケットが空を飛行する時、紡錘形に膨らんでいるようであった。しかし着地すると同時にジャケットは萎(しぼ)み、普通のシンプルな衣類になった。イヴァンカは、ジャケットの胸の部分にボタンが並んでいるのに気付いたが、ボタンは衣類の前を閉めるためだけのものではないようであった。また体を包んでいるニットの足先から膝までの部分には厚みがあり、薄手のブーツのようだった。両足首には、兵士が小銃弾に装填する薬莢(やっきょう)に似たアクセサリーのようなものが付けられ、腰には複数の物が装着されたベルトをしていた。

   彼の頭はフードにすっぽりと覆われており、頭頂部と目の部分には透明な素材が用いられていた。耳が覆われている部分からは、長さ数センチの白い小さな突起物が一つずつ突き出し、両腕にはベルトに付いているのと同じ形の物が装着されていた。空から降りてきたばかりの人物は彼女に近づいて来た。彼はフードを外し、背中の方に引っ張って顔を見せた。黒髪は短く刈り込まれ、顔は明るいブロンズ色で、髭は生えていない。彼は手袋を取ると、クロアチア語でイヴァンカに話しかけてきた。

   「あなたの名前は?」
   「イヴァンカです」
   「私はアリフといいます。あなたが地球から来たことは知っています。ついさっき、あなたがここへ連れてこられたという情報が入ってきましたから」
   「誰が私をここへ連れてきたの? どうやったの?」
   「イヴァンカ、落ち着いて。前々からあなたの知り合いであるアプ星人が、<分解>の技術を用いてあなたをここへ連れてきたのです」
   「私はアプ星人なんて誰も知らないし、それにアプ星人って何なの?」

   「イヴァンカ、落ち着いて、気を静めて。これから説明します。
   もうすぐここの生活が地球とは違うということが、あなたに分かってくるでしょう。私はあなたのサポート役なので、何でも言ってください。私は何度も地球に行っているので、地球の習慣をわきまえています。それに、ここアプ星に住む私たちは地球人だけでなく、シン星人やムー星人、ピイ星人、ラー星人、ヌム星人など、広大な宇宙に存在する多数の銀河の住人たちが、どのように暮らしているかを知っています。

   私たちにとって宇宙旅行は難しいことではありません。
   こうした問題はすでに、太古の昔に解決しています。私たちは宇宙空間でプラスイオンを発生させる電磁エネルギーを作り出し、そのおかげでこのようなテクノロジーを手にすることができました。プラスイオンとは、自然が生み出す最高の力なのですよ。

   地球人にとってはおなじみの最高速度は光速で、つまり秒速30万キロですね。
   しかし私たちは、何百万年も前から秒速3000万キロ超のスピードで宇宙を旅しています。そしてマシンや精神を用いて、物質の<分解>と<融合>の技術も習得しました。たとえばあなたが、ここアプ星までの10万光年という距離に必要とした時間は、地球時間に換算して、わずか3日と7分です。ただ今回は、この移動手段が我々にとっては都合が良かったのですが、実際にはあなたは数秒でここへ来ることもできたし、何千年かけることだって可能でした。それであなたは、不快感を覚えたりしましたか?」

   「いいえ、そんなことはまったくなかったです」

   「我々の惑星に地球人が来るのは喜ばしいことです。
   あなた方地球人がここに来るのは初めてではなく、私たちは何度も地球人をここへ連れて来ました。そしてその多くの人々が、今我々と一緒に暮らしています。そのうち会う機会があるでしょうが、さまざまな時代の地球人がおり、我々が始めて地球に入植した時代の地球人もいます。第二次入植期の地球人や第三次入植期の地球人もいます。そしてここでは、全宇宙に存在する全惑星の人々に会うことができるのです。我々は何千年も前から一緒に暮らしている人々もいますよ。

   お金が生み出す貧困にあえぎ、人を殺す武器を製造し、略奪搾取を行ない、戦争を仕掛け、虐殺をし、死を克服できないような後進的な生活をしているのは、何も地球人だけではありません。もちろん我々のような生活をしている人々の惑星もあります。中にはようやく家族単位で人々が暮らし始めた惑星もあることを、そのうちあなたも知るようになるでしょう。さあ、今から街へ行きましょう」

   アリフは微笑みながらそう言うと、自分のジャケットの左側にあるボタンの一つを押した。間もなくして、空から一台の乗り物が降りて来て着地した。それはとても奇妙な物体で、2枚の巨大な皿が縁でくっついており、下の皿は凄まじいスピードで自転しながら7色の光を放っていた。(略)

   「今からあなたの登録をしに、キョードの街に行きます。
   あなたには休養が必要で、栄養状態も悪い。着替えもほとんどないし、それにあなたの肺の病状はあまりにも酷いから、1週間は持ちこたえられないでしょう。肺を変えてしまう必要があります。そうだ!、ここで1週間と言えば、長い時間を意味するということを知っておいてね。アプ星は太陽よりも百万倍大きい惑星で、地球の何百万倍の大きさなのです。だからアプ星では、1日の長さが地球の自然な昼よりもずっと長く、地球で言うところの1年や1ヶ月はここではもっと長いのです。我々の惑星は、あなた方の星よりもゆっくり自転しており、これはいろんな意味で利点なのです。」

   「あなたは今、自然な昼と言ったけど、それはどういう意味? 自然でない昼があるっていうことなの?」

   「そう、まさにそのとおりです。
   我々の惑星は太陽系に属してはいません。非常に長い間にわたって、アプ星とその他の星、たとえばナー星やピー星、ミー星は、キーとゼッドという二つの星の光を享受していました。つまりその二つの星は、我々の惑星系の中心で回転していたのです。しかし今から1兆年前に、キー星は粉々に破壊されました。その時星の破片は宇宙空間に飛び散り、キー星の光に頼っていた惑星たちはほぼ暗闇の世界になってしまった。ゼッド星は太陽よりも小さく、しかも距離があり、その光線は弱々しかった。それ以来、アプ星の夜は地球時間に換算して30日間続くようになり、しかも自然な昼は十分な明るさを持たなくなった。そこで我々は、昼と夜を調整する必要に迫られたのです。

   キー星が粉砕したとき、我々はこの重大な問題を解決する必要に迫られたのです。そこで宇宙の電磁波をエネルギー源とする巨大なイオン発生施設を築き、それをアプ星と他の星々の衛星にしたのです。そしてもちろん、すべての衛星は我々の管理センターで電子操作されています。そしてこれはとても有効な手段なのです。プラスイオンが増加して、太陽よりも力強く陽性な輝きで宇宙を照らすことができるのです。我々は今、どんな惑星でも明るくすることができるんですよ。そして実際に、太陽系外に位置するさまざまな星が、我々の日昼の光の照明の恩恵を受けています。だから太陽系外の惑星の住人たちは、太陽光を受けている惑星の人々よりも陽性なのです。我々のイオン発生器から発せられる光は、生命体にとってより良い影響をもたらすことができます。そしてこの発生器のおかげで、我々のスペースシップは宇宙空間で高速航行が可能になり、光速の何百倍の速さで移動できます。」

   アリフはイヴァンカに最前列の椅子に座るように合図した。
   彼女の肘掛け椅子はとてもふかふかしており、身体は隙間なくぴったりと支えられた。それでまるで何も触れずに、宙に浮いた状態で座っているような感じであった。椅子は身体を包み込んでしまうように、身体の形状に合わせて変化したのだった。アリフは隣の椅子にかけると、ジャケットのボタンを一つ押した。すると船は信じられないようなスピードで上昇し始めた。しかしイヴァンカには、この船がもといた場所に動くことなくじっとしていたように思えた。

   「ずっと昔に我々の賢人たちは、物質を操る能力を獲得しました。
   その結果私たちは、必要に応じて、あらゆる物質と生命体の重力を除去することができます。今私たちが乗っているこの船も重量がゼロです。だからスピードが出せるし、着陸の際にも何の痕跡も残さない。

   ここにはさまざまなタイプの宇宙船があります。
   それは他の惑星に住む人々の心理に合わせた、特別仕様モデルが用意されているからです。たとえば地球内を飛行する宇宙船は、緩衝器やバネ、タラップが装備されている。つまりこのような宇宙船のほうが地球人にとって受け入れやすいからです。

   しかしヌー星で用いる宇宙船には、たくさんの照明が必要だ。
   なぜならこの惑星は非常に明るいからです。それにヌー星の人々はとっても攻撃的なので、我々はこの惑星には着陸しない。またラーという惑星に行く時使用される宇宙船は、ボトル型をしていなければならず、それに騒々しく音を立てるような造りでなければいけない。それがラー星の人々にとってより自然なのです。一方、クー星という惑星を飛行する宇宙船は球体でなければいけない。クー星人は一眼の生命体で、何でも球体を好むからです。」

   「びっくりだわ! そんな話は始めて聞いたわ!」

   「アプ星に来た地球人は、最初いつもそうです。
   怯えたり、びっくりしたりして、しばらく落ち着いて生活できない。でもそのうちに慣れて、地球人はアプ星の生活に素早く適応していきます。でも他の惑星の人々は、慣れるまでもう少し時間がかかるのが普通です。たとえばシン星の人々は、エゴを捨てるのに1年はかかる。しかし地球人やピー星の人々は、あっという間に適応します。地球時間に換算して数ヶ月くらいで、自分の母星で学んだ抑制的な習慣から自分を解放していきます。我々の生活スタイルはごくシンプルです。だからあなたも自分の好きなようにすればいいんですよ。数日もすれば、あなたも我々のように満ち足りた気分になるでしょう」


       book 「アプ星で見て、知って、体験したこと①」 ヴラド・カペタノヴィッチ著
                        ヒカルランド

                        抜粋したもの
  

真実はこれまでも抑圧され続けてきた

   1913年の冬、当時のドブロブニク(現在はクロアチア領)の街で唯一の病院に収容されたイヴァンカは、病室の2番ベッドに横たわっていた。幼い頃から結核に侵されていた彼女の体は今やすっかり消耗しきっており、彼女の体は完全に病いに冒されていた。もう咳きをすることもできなかった。空腹や喉の渇きを覚えることもなかった。13歳の彼女は、10歳になる前に二人の幼い弟とともに両親に捨てられた。しかし彼女はもはや、二人の弟がいたことも、彼らを育てるために耐え忍んだ苦労も、もう覚えていなかった。もう痛みにも、お金が人間社会にもたらす貧窮にも悩まされることもなかった。どこに行ってしまったのかわからない弟のミルコとマリンコを探し続ける心配もなく、もうお金も必要としなかった。しかし、彼女の心臓はそれでも未だ脈打っていたのだ。

   事件が起こったのは、イヴァンカが病院に収容されて2日目の夜のことであった。
   その夜、冷たい雨は、数千年の歴史を誇るドブロブニクの街を鞭打つかのように激しく降っていた。雷は天地を揺るがし、稲妻の青白い光が次々と大気を貫いた。突然の疾風が病院の重たい扉を開けたかと思うと、勢いよく閉まった。そして、そこで繰り広げられた光景に警備員や看護婦たちは動揺したが、病人の世話をしていた病院経営者でもある聖ヴラホ女子修道院の院長は、そこで起こっていることをはっきり目撃した。虹色に光る輝かしい光がイヴァンカのベッドを包み込み、病室を照らし出したのだ。他の患者たちは、イヴァンカのベッドに雷が落ちたのかと思い、怯えてしまった。だが院長は毅然とした態度で言った、「皆、落ち着きなさい、心を静めなさい! 祈りましょう! 神に許しを請うのです。この病院で今しがた奇跡が起こりました!」

   院長はベッドに近寄って、更に驚いた。
   ベッドにはシーツと毛布が皺一つなく掛けられており、イヴァンカが姿を消していたのだった。「奇跡です! 奇跡が起きたのです!」 院長は絶えず十字を切りながら感嘆の声を挙げた。そしてベッドの枕元に置いてある巻紙が目に入った。その空色の紙には、白い印字のキリル文字で次のように書かれていた。

   『来年の10月8日木曜日に、あなたはイヴァンカについての連絡を受けるでしょう。
    すべては他者のために。      1913年11月11日火曜日 ドブロブニクにて』

   院長はその紙を折りたたむと、紙が虹色に変色していることに気がついた。
   その紙は裏返したり、斜めにしたりするたびに、紙の色と大きさが変化するのだった。「どうしましょう、神よ、どうすればいいのでしょう」と言いながら不安になって、頭が混乱した。それらを目撃した患者たちを落ち着かせようとしながら、彼女はセバスチャン神父のことを思い出した。彼はこの街では絶大な人望を集めており、80歳で、バチカン職員を長く勤めた経験があった。院長は彼になら、多くの人々が目撃したこの「奇跡」について打ち明けられると思った。

   彼女はセバスチャン神父に相談するために彼の修道院へと向かった。
   「お入りなさい、シスター、何があったのだね?」、怯えた表情の院長を見て神父は言った。彼女は30分前に病室で起きた出来事の、一部始終を彼に語って聞かせた。セバスチャン神父は修道女の話を聞きながら、この模範的な修道院長の身に何が起きたのか理解しようとしていた。彼女は長年にわたり、神と教会に奉仕する、いつでもあらゆる面で優れた人物であることを知っていた。しかし神父は、「哀れなシスターだ」とつぶやいた。「彼女の命と精神は今燃え尽きようとしているのだ。神が速やかに彼女を天国へと導かれるように」と思った。院長が神父から期待していたのは、彼なりの見解やアドバイス、慰めであったのだ。

   それから5日後、院長は病院運営の責任を解かれた。
   そしてヨハネ神父の監視の下に、修道院に留まるように命令された。ヨハネ神父とは、病院唯一の精神科医であった。彼女は酷く落胆したが、教会当局から命じられた異動を抗議することなく受け入れ、1914年10月8日が訪れるのを待つことにしたのだった。こうして何ヶ月かが経ち、とうとう1914年10月8日木曜日がやってきた。

   その日、院長は医師の診察を受けることになっていた。
   ヨハネ神父が彼女の診察に来たのは明け方で、終わったのは9時20分であった。院長は神父を中庭の扉まで送り、挨拶しようとしたその時、赤い包装紙の小包を抱えたすらりとした娘が現れた。娘は神父に礼をすると、院長の前でひざまずいて言った、「この小包はセラフィーノ神父からのお届け物です。また神父からは、院長がこの小包をセバスチャン神父に届けて、神父自らの手で包みを開けられるように、とのことです」 ヨハネ神父は娘を見つめ、娘は再び院長に礼をした。そして立ち去ろうと二人に背を向けた瞬間、消えてしまった。

   「院長、何が起こったのです? あの娘はどこに行ったのですか?」
   「わかりません、突然消えてしまいました・・・。」
   「そうだ、小包を開けて見ては?」
   「ヨハネ神父、それはできません。この小包は1年前に私が目撃した奇跡に関して、証言を裏付ける証拠の品なのです」
   「奇跡? それは何の話ですか?」

   院長は、中庭で神父にすべてを話した。
   そしてヨハネ神父は院長の告白を聞いて、彼女は突発的な痴呆症の発作に襲われたのだと判断した。神父は彼女が可哀想になり、突然病状が悪化した院長をどうするか相談するために、セバスチャン神父のところに連れて行こうと考えた。二人はセバスチャン神父の修道院へ着くと、ちょうど向こうから歩いてくる神父と出くわした。神父は、「シスター、なぜここにいるのですか?お加減はいかがですか?」、「セバスチャン神父、こんなにもすべてにおいて調子がいいと感じたことは今までにありません」

   院長は小包をテーブルの上に置いて言った、「セバスチャン神父、つい先ほど、この小包を受け取りました。これはあなた宛の小包です。さあどうぞ、小包を開けて下さい、1年前に私が病院で目撃した証拠がここに収められているに違いありません、お願いします」 セバスチャン神父はヨハネ神父を一瞥(いちべつ)すると小包を手に取り、素早く包み紙を開けた。瞬間、色とりどりの輝かしい光が修道士たちの目をくらませ、光は部屋中を照らし出した。「ヨハネ神父、あなたがやって
ください」、「はい、ブラザー」と答えるとヨハネ神父は、小包にある小さなボタンを押した。そのボタンに「ここを押す」と書いてあったのだ。

   そのとたん、箱の色が変わり、赤や緑、黄色にたなびく蒸気が中から出てきて辺りに広がった。部屋の中は色とりどりの小さな無数の星で満たされ、陽光のなかで星々はさまざまな色のきらめきを辺りにまき散らした。手箱の底に、空色をした巻紙が現れた。そこには、白い印字で古代のキリル文字が記されていた。「神がほめたたえられんことを」、と3人は揃って叫んだ。「奇跡だ、兄弟たちよ、奇跡だ!」、とセバスチャン神父は十字を切りながら歓声を上げた。

   「ヨハネ神父、あなたにそこに何が書いてあるかを読み上げる栄誉をお譲りします」
   「ありがとうございます、セバスチャン神父」、と答えるとヨハネ神父はひざまずいて主の祈りを唱え、立ち上がって慎重に紙を手に取った。それは直径10センチ、長さ15センチほどの空色の巻紙で、白い文字が記されていた。ヨハネ神父が読み進むうちに、読み終えた部分の紙は白くなり、印字は黒く変化していった。すべて読み終えた時には、紙は七色に染まり、手箱は炎のように燃えているように見えた。ヨハネ神父は紙を手箱に収め、セバスチャン神父が包装紙で、持ち込まれた時と同じように包装した。そして修道女を見つめて言った。

   「シスター、許してください。あなたは寛大な方です・・・私を許してくださいますか?」
   「神がほめたたえられますように。あなたを許します、神父。あなたに神の祝福がありますように」 「ありがとう、シスター。私たちは神の啓示を受けている! 院長、あなたには病院の役職に戻っていただきます」

   「セバスチャン神父、この手箱をどうしましょうか?」
   「これは非常にデリケートな問題です、ヨハネ神父。これは教会当局に話せないような奇跡なのですから」。 彼女は神父の言葉を遮って言った、「私はあなたのおっしゃることに賛成できません。今私たちは、その手箱と中身が異なった世界から届いたものだと言うことを知っています。それに、その事実を証明するのはそれほど難しいことではありません。この品がどのように色を変えるかを人々に見せるだけでいいのです。そうすればすぐに、皆が納得することでしょう」

   「院長、そう簡単にはいきません。この手箱がどこから届いたのかを人々に教えることがいいこととも言えません。人々が神に抱いている信仰心を逆なですることになります。しかも世間に信じてもらえないようなことを口にするようになるわけですから、我々の立場を危険に曝すことになります。

   この紙に記されてあった真実を、今、世論や学界に提示して見せるのは時期尚早です。記されてあったのはイエス・キリストの出生に関することや、地球人類の誕生についてなどで、そのほかの事柄について、現代社会に向けてあえて語ることができるでしょうか? そんなことをすれば私たちは、狂人や危険人物、反逆者と見なされ、牢獄に入れられてしまうでしょう。ピタゴラスやガリレオなど過去の思想家と同じく、人々は私たちを拷問にかけ、反キリストとして異端思想を潰そうとするでしょう」

   「セバスチャン神父のおっしゃるとおりです。院長、この奇跡は誰にも話すことはできません。ですが、この手箱をどうしましょうか?」

   「ヨハネ神父、この手箱は告解所の床下に埋めてしまいましょう。
   私たちはこれがどのようにして地球に届けられたのかを知っています。神のお許しを願って、我々は手箱を埋めに行くことにしましょう・・・」

   イヴァンカは、色とりどりの樹木や花々が咲き乱れる庭園に囲まれ、薔薇のつぼみの形をした建物の中庭で目覚めた。イヴァンカはそのあまりの美しさに、目を開けたまま夢を見ているのかと思った。



      book 「アプ星で見て、知って、体験したこと①」 ヴラド・カペタノヴィッチ著
                         ヒカルランド

                         抜粋したもの
    
   

人間たちの「覚醒」を妨げる者たち

   ニビルの爬虫類人とグレイの遺伝子学者たちにより、削除された人間の能力の一つに、テレパシーによる通信能力がある。その結果、人間たちは言語が必要になり、互いの言葉で交流するようになった。これが聖書に引用されたバベルの塔の話であり、この話は聖書よりも旧い伝承として世界中に存在する。

   
『地球では一つの言語があった。
   それから時が過ぎ、彼らが東から旅をしていると、シナール(シュメール)の地に、平野を発見した。そして彼らはそこに定住した。彼らは口々に言った、「さあ、レンガを作ろう。じっくりレンガを焼け」。そして石に代えてレンガを、モルタルに代えてスライム(アスファルト?)を使った。そして言った。「さあ、都市を築こう。そして頂上が天に届くような塔も建てよう。そうして栄光を打ちたてよう。そうしなければ、我々は地球上でバラバラになってしまう」。

   そして神が、人の子が築いた都市と塔を見にやってきた。神は言った、「注意しなければならない。今や人間は一つになっている。言語も一つだ。だからこんなことを始めたのだ。今や人間を制限するものは何もない。彼らは思いついたことを何でもしてしまう。さあ、降りていこう。彼らの言葉を混乱させるのだ。彼らの言葉が、互いに理解できなくなるようにしなければ。』

   
これが「神」の言葉のように聞こえるだろうか? 
   それとも、他の宇宙からやって来た爬虫類人の独裁者の言葉だろうか。

   彼ら爬虫類人は、月から放射される「周波数の覆い」で地球をとり囲み、地球の人間たちを啓発させ、気づきを与えるような周波数が、宇宙から地球に届かないように阻止してきた。これが、アラスカを拠点として世界中に拡大しているHAARP(高周波活性オーロラ調査プログラム)と呼ばれるものであり、さらに拡大されている。この計画は、米国空軍や海軍、アラスカ大学、そしてイルミナティの組織DARPA(国防高等研究計画局)が、共同出資で実施している。

   HAARPで使用されている技術は、高周波の電波を電離層で反射させ、地表に跳ね返らせることである。この技術は、特に電離層を超高温にすることで、気候を変えることができる。またハリケーンや津波、地震を起こしたり、人間の脳に集団的に個人的に、特定の思考や感情を植えつけたり、世界中の通信を妨害したり、粒子ビーム兵器(殺人光線)で特定の個人や集団殺戮を行ない、飛行機を撃墜したり、空にホログラムの事象を映し出したり、さまざまなことが可能である。特に原因もなく飛行機が「謎」の墜落をした場合、HAARPが使われた可能性がある。たとえば、2009年に南米沖で墜落したフランス航空447便である。

   爬虫類人とその子孫のイルミナティは、それらの技術を使っては「自然災害」を工作し、国や地域を破壊しては、それを利用して「人道支援」や「平和維持」という理由で他の国を占拠する。それが2010年にハイチで起きたことである。元ミネソタ州知事のジェシー・ヴェンチュラは、HAARPの邪悪な本質について、2009年にtruTVというテレビ局のドキュメンタリー番組で取り上げ、ごく単純な技術であっても脳に直接信号を送ることができることを示した。そうであれば、HAARPのような高度で強力な技術であれば、当然可能である。HAARPの主な役割は、月から投影されている「周波数の柵」を大幅に強化し、人間の現実感覚を閉じたままにしておくことにある。

   ジョンソン大統領時代の科学顧問を務め、カリフォルニア大学の地球物理学者であったゴードン・J・F・マクドナルド博士は、1972年に、下院の国際環境海洋小委員会で次のように述べた。

   「基本的な考えは(略)、大気圏の上層部の荷電した電離層と、地表の導電膜の間に、中性の空洞を作り、電波を作ることだった。それは脳波に波長が合うようにした、およそ毎秒10サイクルの電波である。(略)それにより行動パターンや反応を変化させることができる。」

   
これがHAARP技術が意図していることである。
   そしてその本当の効果は、月を利用した情報設計図である非物質宇宙で発生している。しかしそうであっても我々は、自らの意識を本来の根源意識へと解放することで克服することができるが、肉体コンピュータの現実に縛られている人には、自分が信じているものが自分の考えや感情なのか、それとも外部から送信された情報を脳が解読しているだけなのか、区別がつかないはずである。

   我々は地球に誕生したときから、月から送信される仮想現実を解読しており、それを現実だと思ってきた。それに比べれば、HAARPの技術で人間に思考や認知を植えつけるのは実に簡単なことだ。防音室の中にいる人間が、マイクロ波のパルス送信で言葉を聞き取れることが実験で示されている。そして1970年にブレジンスキーは、

   「正確にタイミングを合わせ、人工的に起こされた電子攻撃により、比較的高い出力レベルを、地球の特定の地域に生み出す振動パターンを起こすことができるだろう。(略)対象地域の非常に多くの人口の脳機能を、長期間深刻に損ない続けられるようなシステムを開発できるだろう」 と書いている。これは40年前の記述である。

   他にも知っておくべきことに、月や地球の地下基地では、人間形態の遺伝子操作が依然として行なわれており、公式発表では戦争で死んだことになっていながら、実際には死んでいない兵士の多くは、ほとんどロボット状態にされてこうした地下基地の下層で働かされている。そして爬虫類人の技術と遺伝子工学によって、極めて長生きできるようになっている。またE.Tや軍に誘拐された人々と一緒に、地球の地下基地や月で遺伝子実験にも利用されている。これらが生殖することで、まったく新しい「人間」の種が創造されており、現在の人類を「間引き」した後に、置き換えるように準備されている。少なくともそれは、彼らの望みなのだ。

   ずっと前に、『ゼイリブ』という映画を見たが、テーマや細かい部分の多くには、実に正確な地球世界が描かれている。1988年に公開された『ゼイリブ』は、ジョン・カーペンターによる製作・監督である。彼の製作したSF映画やホラー映画などの経歴を見ると、彼が真実をよく知っていることが分かる。彼はそのことを否定するかもしれないが、内部情報に通じていたジョージ・ルーカスとも一緒に仕事をしている。

   『ゼイリブ』は、人間形態の背後に隠れて世界を乗っ取ったE.T種の話である。
   まさに今の状況であるが、破滅的な経済不況の中で、大量の失業者とホームレスが、ところかまわず荒地にテントを張り、ダンボールハウスで暮らしている。そこでは警察国家によって残酷な法律が冷淡に執行されている。そして抵抗運動のメンバーたちは本当の支配者が誰なのかに気づき、人間の姿の背後に隠れているE.Tを見ることができる特殊なサングラスを開発する。

   そのサングラスを使えば、普段は見ることの出来ない、広告やマスコミのサブリミナルメッセージも読むことができる。そのメッセージには、「従え」、「自分で考えるな」、「眠ったままでいろ」、権威を疑うな」、「想像力を働かせるな」、「遵守」、「消費」などがある。お金には、「これがおまえの神だ」、という意識下へ働きかけるサブリミナルメッセージが埋め込まれている。

   E.Tは、人間の「エリート」たちと地下基地で働いている。
   そこでは地上にいる人間の操作が行なわれており、人間が地下の場所から別の惑星へテレポーテーションで瞬間移動しているのが見える。最終的に、映画の主人公は、人間がE.Tの支配者の姿を見ることができないように、何らかの信号が地上へ送信されていることを発見する。その信号のせいで人々は、一種の昏睡状態になっており、見えるはずのものの大半が遮断されているのだ。この信号は、映画ではテレビ局の高層ビルから放送されているが、我々の現在の世界ではそれが月から放送されている。

   そしてテレビ塔から信号が停止されると、人間たちには突然E.Tの姿が見えるようになる。米国大統領や財界のリーダーたち、法の執行機関や官僚たち、ニュースの解説者などがE.Tだった。映画のE.Tを爬虫類人に、テレビ塔を月に置き換えると、まさに現在の地球の状態にそっくりである。『ゼイリブ』はYou Tube で見ることができる。

   本書の月に関する章を書いていると、私にとても奇妙なことが起きるようになった。
   いわゆる「キーストローク」プログラムのような技術で、私がコンピューターに入力している文字のすべてを、支配システムは知ることができるので、私が月の詳細を書くようになって以降、私のマンションは電磁場攻撃を受けている。私の親友の霊能者のキャロル・クラークは、イルミナティのネット・ワークによって私とこの本の信用を落とし、私の健康を損なったり、集中力を乱すような攻撃や牽制(けんせい)が数多く計画されている、と警告してくれた。

   月に関する曝露は、あまりにも人間支配の根幹に近づき過ぎており、彼らからそうした反撃を受けるのもやむをえない。そしてキャロルは正しかった。夜中や早朝に目が覚めるようになり、頭の頂点が何かに強打されたようにズキズキ脈打つようになった。そして実際に、強打されていた。また感情的にそのような状態になってもいないのに、心臓が極めて速く脈打つようになることもあった。落ち着いた状態で横たわっていながら、心臓がどきどきするのは妙な気分である。

   部屋を見回すと、エネルギーの玉が振動しながら、しばしば大きな電気蜘蛛のような形をとり、アークを描いてスパークしているのがはっきり見えた。目が覚めると、中央に蜘蛛がいる回転花火のような、大きなエネルギー場のうねりが見えたこともある。それはものすごいスピードで旋回していた。別の夜には、大きな蛾のような映像が部屋を飛びまわっているのが見えた。明るいオレンジ色に、大きな白い斑点があったが、これには爆笑した。

   私の関節炎は急速に悪化し、しばしば苦悶するほどになった。
   朝起きて靴下をはき、普通に服を着るだけのことが大変な作業になった。これを書いている今も、手が相当に悪く、キーを叩くのに2本の指が使えるだけで後は役に立たない。キャロルの霊視では、彼らは私を癌にしようとしているということだった。他のあらゆるものと同様に、癌もある周波数であり、その周波数を狙っていると考えると理解できる。

   さまざまな分野で、彼らの支配するシステムに挑戦している多くの人々が、突然の心臓発作で死亡したり、致命的な癌の進行に見舞われたりしている。だがそんなものは何でもない。私は自分の仕事を終えるまでどこにも行かない。彼らには気の毒だが、苦痛があろうとなかろうと、私にはそれ以外に道はない。また私の信用を落とす計画もあると聞いているが、私は投げつけられたものは投げ返すつもりなので、何の問題もない。

   彼ら爬虫類人と彼らのハイブリッドが、人間の世界の背後にいる勢力であることを曝露されないように必死であるのには、理由がある。昏睡状態から目覚め、本来の根源意識と潜在能力につながったとき、本当に力を持っているのは、我々人間だからである。現在、地球において振動の変化が進行中であり、それはますますスピードを増している。クイックニング(胎動初感)だ。それが人間を魂の長い眠りから目覚めさせようとしているのだ。そして人類の集団的覚醒こそが、彼らの砂上の楼閣を崩壊させるのである。怖れる必要はない。支配と抑圧を求めている勢力よりも遥かに強力な勢力が、今、活動している。

   凍りついている暇はない。
   起ち上がって、前に進まなければならない。


       book ムーンマトリックス「覚醒篇⑦」 デービッド・アイク著 ヒカルランド

                        抜粋したもの

「愛」は、執着せず愛する

   真に禁欲修行の人生を送ろうとする人は、4人から5人が暮らせる小さな洞窟が点在した、ヒマラヤのある地域で簡便に過ごすことができる。ヒマラヤには、伝統が受け継がれる洞窟の僧院がわずかだが存在する。私もそうした僧院の一つで育った。我々の洞窟の僧院の伝統は、4000年から5000年前までさかのぼって詳しく伝えられており、初代の師の誰によって始められたかも記録に残されている。

   我々の洞窟の僧院は、幾つかに仕切られた天然の洞窟である。
   何世紀もの間に、多くの求道者が過ごせるように、少しづつ岩が取り除かれて広げられていった。洞窟の代々の居住者が快適に過ごせるように作り変えてきたが、現代的というほどではないにしても、それでも非常に機能的にできている。

   師たちが古来からのやり方で生徒たちに教える、隠れた隠遁の場所は今なお存在する。そしてともに学び、修養を積むためにさまざまなところから弟子たちがやってくる。しかしそうした生徒たちの大部分は、こうした洞窟にたどり着くことがない。それは単なる好奇心からであったり、より高い教えを受け取る準備のできていない人々であり、そのような人々から師たちを守護するような何かがヒマラヤには存在する。単なる好奇心や、自らの感情的な問題を抱えて家を後にし、ヒマラヤに師を探し求めて出かけても、このような高度の地にはたどり着くことができない。偉大な聖者たちの住まう、ヒマラヤの奥深くの隠された地へと至るためには、熱烈な決意と動機が要求されるのだ。

   教えはしばしば実演によって行なわれ、ある一定期間を過ぎると次へ進む。
   沈黙のうちに行なわれることもあり、生徒があるレベルまで達すると、師はこう問いかける、「おまえが一生を洞窟で過ごすなら、他の人はどうやってヨギから学べるのだろうか」 そうして、大部分の生徒は、数年ののちにこの地を去っていく。人生を創造的で有益なものにするのは大切であるが、その前にまず、自らを律し、思いや言葉、行ないを整えることで、自らの奥深くに眠る潜在能力に触れるべきである。洞窟の僧院で教えられるような規律をほんの数年実践するだけでも、人生という花は永遠に咲き誇ることだろう。自己を修める術(すべ)を知った人は、この世の足かせやさまざまな問題に影響されたり、翻弄されることなく、この世に暮らしながら、この世に属さずに生きるのである。

   私欲の心と無私の心、愛と憎しみの間を分けるのは薄い壁である。
   それを超えた後に、人は何の見返りも求めずに、他者のために何かをするのが喜びとなる。これはあらゆる喜びの最たるものであり、覚醒に至る道においては必ず通らなければならない段階である。利己的な人は、自らが築き上げた限界と境界に拘束され、この境地を想像することさえできない。無私の人は自らのエゴをよく制御し、より高次の目的に活用する。この「無私」こそが、偉人と言われる人々に共通して見出される特質である。無私なくしては何もなし得ない。無私の心で行なうことがなければ、儀式も経典もどんな知識もムダに終わる。

   私は孤独を感じることがない。
   孤独な人とは、自らの内なる完全性を知らない人である。内なる真理を知らずに外に求め、何かに頼るなら孤独になるに違いない。覚醒の探求とは、自らの内を探すことであり、自らが完全であることを知ることである。あなたは完全なのだ。あなたは外に何も必要としない。どんな状況で何が起きようと、孤独を感じる必要はないのだ。自らに頼ることを知るには、頻繁にその強さを試される必要がある。師は弟子を試して自らを律することを教え、自らに頼るように促す。

   内なる自分自身を愉しむ人は、決して孤独にはならない。
   では誰が人を孤独にするのだろうか。それは私を知り、私を愛するという人々や、私が愛する人々が孤独を生じさせ、依存させるのだ。そして我々は内なる神、永遠の友を忘れてしまった。内なる自分自身を知ることを学ぶと、外に依存することはなくなる。外なる人々との親交への依存は、無知から起きてくる。人との関わりと人生とは同じ意味であり、切り離すことはできないが、自らの内なる友を知る者は、すべてを愛し、しかし頼らず依存しない。彼らは決して孤独ではなく、幸せに一人で在るとは、絶え間ない意識と真理との親しさを愉しむことなのだ。

   師は教えて言った。
   「多くの人々が、執着と愛を混同する。
   執着すれば利己的になり、自らの快楽を追い、愛の用い方を間違えてしまう。所有欲に駆られ、欲望の対象を手に入れようとする。執着はそれから束縛を生み出すが、愛は自由を与える。我々ヨギが無執着について言うときには、無関心になることを教えているのではなく、いかに真の無私の愛で他を愛するかを教えている。それが正しく理解されるなら、無執着とは「愛」のことだとわかるだろう。無執着という「愛」は、出家者ばかりではなく、この世に暮らす人々にも実践できることである。」

   「存在しないものを信じることに心やエネルギーを注ぎ続ければ、存在するかのように思えてくる。邪悪さや罪悪感についてあれこれ考えるな。それが自らをストレスと不安にさらすのだ。霊性の道に歩む人でさえが、この世界があまりにも進歩していないという不平不満にとりつかれる。そして真摯で正直、誠実さと忠実さに欠けることになり、自分のことが見えなくなる。外界に自分の弱さを投影しては、外界が自分の足を引っ張ると考えるのだ。」

   師は私に、執着しないことを実践し、たえず意識的であるように教えて言った。
   「執着から生じる束縛が強くなればなるほど、人は弱くなり、無知で、真理というものが理解できなくなる。惑わしというものは執着に深く根ざしており、執着のゆえに何かを欲すれば、それが惑わしの源となる。執着を捨て、欲望の数々を霊的成長に向ける人は、惑わしから自由になる。執着が弱くなればなるほど、内なる強さが増すのだ。

   覚醒を求めるなら、「勇敢さ」は必須条件である。
   常に勇敢な人こそ偉大である。あらゆる恐れから完全に自由であることは、覚醒の道の第一歩である。この世の偉大な指導者たちによって行なわれたあらゆる偉業の背後には、サンカルパ・シャクティ(決意の力)がある。「私はやる。私はやり遂げる。私にはやり遂げる力がある。」 この決意の力が妨げられることがないならば、人は求めた目標に必ずや到達する。

   私が師と、旅をしていたときのことである。
   ある街を通りかかった時、その街の駅長が私に近寄って来て言った、「マスター、私に何か為になる言葉を与えてください。それに忠実に従うと約束します。」 師は私に、「何か与えて上げなさい」と言うので、私は、「私のような愚か者より、あなたが指示してください」と言うと、師は言った、「今日のこの日より、嘘をついてはいけない。3ヶ月間、この法を忠実に守りなさい」

   実は、その辺りの鉄道職員のほとんどは誠実ではなく、賄賂を受け取っていたのであった。しかし駅長は今日から賄賂に関わることをやめ、二度と嘘をつかないと決心したのだった。そしてその週、政府当局から派遣された監督官が、駅の監査のためにやって来た。駅長は、監査の調査尋問に正直に答えた。そしてこの尋問が、駅員らに深刻な問題を引き起こしたのだ。駅長は正直に事実を話したために、駅長も含め、賄賂を受け取っていた駅員全員が処罰されることになったのだ。

   駅長は考えた。
   「マスターの言葉に従ったら、たった1ヶ月の間に自分が置かれた状況がこれだ。いったい3ヶ月もすれば何が起きるというのだろう?」 そして彼の妻も子供も家を出て行ってしまった。ほんの1ヶ月で、彼の人生は指1本で崩れるトランプで作った城のように、もろくも崩壊してしまった。

   駅長が拘置所に入れられる苦難の日、師と私はそこから50キロ離れたナルマダ川の岸辺にいた。木の下で横になっていた師が、突然笑い出した。師は言った、「何があったかわかるか? 嘘をつかないように指示した男が、今日拘置所に入れられた。私は男を笑っているのではない、愚かなこの世を笑ったのだ。」 一緒に拘置所に入れられた12人の駅員は、駅長が真実を話したことを知っていたが、彼は嘘を言ったのだと言い張った。そして駅長だけが賄賂を受け取ったことにして、彼に罪をなすりつけたのだ。そして駅長だけ拘置所に残され、駅員たちは全員釈放された。

   裁判所では、裁判官が駅長を見下ろして尋ねた、「君の弁護士はどこだね?」 、彼は「必要ありません」と言うと、裁判官は、「しかし、私は誰かに君の弁護をさせたい」と言う。しかし彼は「いいえ、弁護人はいりません。私は真実をお話したいのです。私は何年拘置所に拘留されようと、嘘を言うつもりはありません。私はかつて賄賂を受け取っており、それを駅員たちと分け合っていたのは事実です。しかし1ヶ月前、ある聖者に出会い、「何があっても決して嘘をつくな」と言われました。私はそれを実行したわけですが、結局、妻と子供は去り、仕事も失い、お金も友人も失い、このざまです。これらのことがひと月の間に起きました。今の私の気持ちは、何があろうとあと2ヶ月までは、真実というものを確かめねばならないと考えています。ですから裁判官、かまわないので、どうか私を拘置所に入れてください。」

   判事は休廷を申し渡し、男をそっと自室に呼び出した。
   「君にそれを言った聖者とは誰かね?」、彼は自分の会った聖者のことを説明した。しかし実は幸運なことに、その裁判官は師を知っており、しかも師の弟子であったのだ。裁判官は男を無罪放免にして、言った、「君は正しい道にいる、続けてやりなさい。私も君のようにできたらいいのだが」

   そして3ヶ月が経った。
   元駅長だった男には、もはや何も残っていなかった。そしてまさに3ヶ月が経ったちょうどその日、静かに木の下に座っていた彼は一通の電報を受け取った。それには、「あなたの父親は何十年も前に、政府が国有地とした広大な土地を所有していた。政府当局は、その時の保証金を払う意向である」、とあり、政府から100万ルピー(およそ10万ドル)が支払われることになった。男はよその州のそのような土地のことは聞いたこともなく、何も知らなかった。

   彼は思った。
   「嘘をつかずに、今日で3ヶ月完了したが、これほどまでの報いがあった。」 そして彼は妻と子供に慰謝料を払った。すると二人は喜んでこう言った、「あなたの元に戻ります」 男は言った、「私はこれまで3ヶ月間嘘を言わずにいて、その結果何が起こるかをを見てきた。私はこれからの残りの人生も、もし嘘をつかずにいけばどうなるのかを知りたいと思う」

   真実とは究極の目標であり、思いや言葉、行ないを通じてそれを実践するなら、その目標は果たされる。嘘をつかないことを実践し、自らの良心に反する行ないをしないことで、真実が達成される。つまり良心こそが、我々の最良の導き手なのである。


          book 「ヒマラヤ聖者とともに」 スワミ・ラーマ著 ヒカルランド

                         抜粋したもの
                      

自分の人生にやってくるものを嫌悪せず、執着せず

   ヒマラヤの山々は、およそ2、400キロにわたって続いている。
   エベレスト山は、ネパールとチベットの国境に位置し、標高8、800メートルにそびえる世界最高峰である。ヒマラヤという言葉はサンスクリット語からきており、「ヒマ」が雪で、「アラヤ」が家で、つまり雪の家だ。しかしヒマラヤは単なる雪の家だけではなく、これまでにも、宗教や信条の違いにかかわらず、何百万という人々にとって叡智の砦、霊性の砦であり続けてきた。太古から続くその豊かな伝統は、今日もなお存在し、この山々の連なりは、聞く耳を持つすべての人々に、霊的な知恵を囁き続けるのだ。

   私はヒマラヤの谷で育った。
   これまでのおよそ45年以上にわたり、山々を歩き、山の聖者たちの教えを受けた。そこで暮らす師らに出会い、足元に座り、霊性の叡智を体験してきた。パンジャブからクマユン、ガルワルからアッサム、シッキムからブータン、そしてチベットと、およそ旅行者が足を踏み入れることのない禁断の地を旅してきた。標高6、000メートルあたりまで、酸素吸入器などの現代の装備もなしに登った。何度となく食料を切らし、意識を失い、消耗し、怪我をしたが、しかしいつも必ず、何かしらの助けがあった。

   私にとってヒマラヤは霊性の両親ともいえるもので、そこで暮らすことは母親の膝元で暮らすようなものであった。山々は自然において私を育てており、ある種独特な生き方をするように私に働きかけた。14歳のとき、見知らぬ聖者が私を祝福してくれ、古代の経典を記すために使われる樹皮の皮を私に手渡した。そこにはこう書いてあった、「世俗はささいなもの、霊性の道を歩め」。それは今でも私の手元にある。

   聖者たちから受けた愛は、氷河となって何千もの流れとなる、ヒマラヤの万年雪のようだった。愛が生命の要めとなり、私は何も怖れることなく、洞窟から洞窟へと旅し、急流を渡り、雪を頂く山々に囲まれた小道を通った。私は、どのような状況であれ活気に満ち溢れ、人目に触れることを好まぬ隠者を探し求めた。そして私の人生のひと息ひと息が、多くの人々には理解できないであろう、豊かな霊的体験に満ち溢れていた。

   自然の奏でる音楽に耳を傾け、その美しさを讃えることを知ると、魂が自らを取り巻くすべてと調和して動き出す。ひとつひとつの動きが、音が、人々の中で確かな自らの位置を見出す。そうして夜明けの啓示が訪れる。太陽が昇り、人生の苦しみ悲しみは暗闇や霧とともに消えてしまう。肉の限りある命は、永遠へと続く道を見出す。そのときにはもはや、死がもたらすかに見えた苦しみ悲しみを嘆くことはない。

   私は若い頃よく、カイラス山のふもとに座り、マナサロワール湖の氷河の水を飲んだ。
   ヒマラヤの洞窟暮らしは非常に快適で、昼間は気のむくままにメモを取り、あたりが暗くなり始めると洞窟に戻った。私の日記は、聖者やヒマラヤの霊性の師たちとの体験の記録で満たされた。朝や夕方に山の頂に座ると、あたりは美しさに包まれる。霊性の人であるなら、この美しさが神と分かたれぬ神の一側面であるのを知る。山々は日に何度も色を変える。朝は銀色に、昼は黄金色に、夕暮れ時には朱に染まる。その美しさを説明できる言葉があるだろうか。ヒマラヤの朝はあまりに静かで清らかで、瞬時にしてその心を沈黙へと導く。ヒマラヤの人々が瞑想者になる理由はここにある。

   私にはよくなついた熊がおり、彼とよく山を歩き回った。
   彼は私を気に入っており、しかもひどく独占欲が強かった。誰にも怪我をさせたことはないが、誰かが私に近づこうものなら、殴り倒してしまうのだった。私は彼をボレと呼び、その頃の私の一番の仲間であった。彼は洞窟近くで11年くらい生きており、いつも私が洞窟から出てくるのを待っていた。私の師は、私がペットへの執着を強くするのを快く思っておらず、「熊使い」と呼んでは私をからかった。毎朝私は杖を持って山に登り、洞窟から6キロ~10キロほどの頂上に向かった。そして熊のボレがいつも一緒だった。

   9月も半ばを過ぎると、ヒマラヤの山々では雪が降り始めた。
   私は聖母神の賛歌を歌いながら、山の頂まで長い散歩を続けた。ときおり心に、自分の人生は伝統に続く人々のものを受け継いでいるという想いがよぎった。私が私であることは気にしなかったが、聖者たちの伝統が自分に続いていることを強く意識した。私はその頃、心理的にも霊性においても、深遠な体験を次々とした。ときには自分が、何の重責もない国王のように感じたこともあった。人と交わることなく、誰とも会話せずにいることで、偉大なる平安と静けさがもたらされた。そして自然が非常に平和であるのを知った。自然はそれをかき乱す人々には立ちはだかるが、その美しさを讃え、理解する人には叡智を与える。このことはとりわけ、ヒマラヤにおいては真理である。

   ヒマラヤの花の王者は、きわめて珍しいヒマカマル「雪の蓮」だ。
   ある日山で、私は皿のように大きな青いヒマカマルが、岩と岩の間で半分雪に埋もれて咲いているのを見かけた。見つめながら、この美しい「雪の蓮」と対話した。私は言った、「君はここでひとりで咲いているのか? その美しさは讃えられるためにある。だから誰かに贈られるべきじゃないか?」 花は少し私のほうに身をかしげて言った、「わたしがここで孤独だと思うのね? でもまったくひとりでいることは、すべてとひとつであるということなのよ。高き山々の清らかさ、頭上に広がる青い空を、私は愉しんでいるのよ」

   私は言った、「私がその花びらを握りつぶしてしまったらどうする?」、蓮は答えた、「嬉しい、私の香りが辺りに放たれて、私の命の目的が果たされるから」。 しかし私は蓮の根ごと引き抜くと、師に持っていった。しかし師は喜ばなかった。師は何かの儀式のために、森で花を集めてくるようにというわずかの機会以外、花を摘んで香りを愉しむことを好まなかった。そしてその日が、私が花を摘んだ最後となった。私は母なる自然の膝から、子供を奪ったように感じた。それ以来、二度と花を摘んだことはない。「美しさ」とは讃えられるべきもので、利用したり、所有したり、破壊するためのものではない。自然の美しさを讃えるようになると、美の感覚が育まれる。

   ヒマラヤを源流とするあらゆる川の中でも、ガンジスは特別である。
      ガンゴートリを源流とするガンジスは、その水に滋養と癒しの作用のあるさまざまなミネラルを乗せて運ぶ。しかしガンジスが平野部まで降りて流れてくると、汚染された小川や川が流れ込み、水の豊かさは損なわれてしまう。そのような水を飲んだり、それを神聖であるというのには私は賛同できない。私は師から、罪が洗い流されるということで、ガンジスの水を飲んだり、沐浴してはならないと指示された。

   師は私に、カルマの法則について教えて言った。
   「人は、自らの行ないが実らせたカルマを刈り取らなければならない。カルマの法則は誰であれ、避けることができず、この法則については世の偉大な哲人すべてが認めるところである。自分が蒔いた種は刈り取られねばならない。自分の人生にやってくるものを嫌悪することなく、執着することなく、自らのやるべき務めを、責任を持って巧みに行なうことを学びなさい。何かが自分の悪いカルマを取り去ってくれたり、洗い流してくれるなどと思ってはならない。川で沐浴したり、寺院から寺院へと巡礼したりすることが、おまえをカルマの束縛から自由にするのではない。そうした考えは迷信であり、何の根拠もない。」

   ヒマラヤの村人たちの暮らしは、付近の段々畑で育つ大麦や小麦、レンズ豆で賄われている。ヒマラヤの住民たちは、経済的に物質的に開発されることを好まない。ヒマラヤはインド全土の飲み水を供給し、灌漑用水の供給源でありながら、村人たちには現代文明の豊かさは供給されていない。村人たちは、「開発せずに放っておいてほしい。遠くから感謝と敬意を抱いてくれればそれでいい」と思っている。彼らは貧しくとも正直で、盗むことも争うこともない。彼らが必要とするものはごくわずかで、貪欲さはなく、物質主義という狂気にも苦しんでいない。

   村人たちが平野部の町に頼るのは、塩とランプを灯す油だけである。
   そうした村は、この世のどの共同体よりも破綻が少ない。村の人々は単純で正直で、心優しく、暮らしは穏やかで平和である。人々は他人を憎むことを知らないだけでなく、憎しみというものを理解しない。村人たちは平野部の町に下りたがらない。しかし山を下りた人々や現代文明の影響をもっとも受けた山の一部では、詐欺や窃盗が以前よりも頻繁に起きるようになった。

   現代文明は進んでおり、文明的だと言われるが、真にそうであるとも言えない。
   それは天然の真珠ではなく、人工の真珠の輝きである。現代人は度重なる文明化で自然や、真理との接点を失い、自らの人間性を弱めてしまった。現代の人々は他者のために生きるのではなく、他人に見せつけるために生きているのだ。


          book 「ヒマラヤ聖者とともに」 スワミ・ラーマ著 ヒカルランド

                        抜粋したもの  
 

そこまで小沢氏を潰すよう指示したのは誰か

   今日も、全国の検察庁には、窃盗や覚醒剤、交通違反などの雑多な事件が、警察から持ち込まれているだろう。逮捕中の容疑者が護送され、取調べが行なわれ、起訴、不起訴の処分が決められ、法廷では、犯罪の立証や論告求刑などが行なわれている。刑事事件に関するこれらの活動は、これまでと少しも変わることなく続けられており、一見したところ、検察には何一つ変わったことはないように思える。しかし、その中核をなすべき「検察の正義」は今、急速に崩壊し、検察への信頼は絶望的に失墜しつつあるのだ。

   小沢一郎氏の陸山会事件公判で、昨年12月に表面化したのは、検察が虚偽の捜査報告書を提出し、その議決を自らの起訴議決の方向に誘導したという、あまりにも信じられない疑惑であった。従来であれば表に出ることがなかったはずのこのような事実が明らかになった裏には、取調べが密かに録音されていたことで、捜査報告書作成者の田代政弘検事が、虚偽の報告書を認めざるを得ない状況に追い込まれたことと、さらに、虚偽報告書とそれに関する文書が、何者かによってネット上にすべて公開されるという、ドラマや小説のストーリーさながらの事態が次々と起きたことによる。

   こうして明らかになった前代未聞の「権力犯罪」疑惑について、市民団体が次々に刑事告発を行ない、陸山会事件では「事実に反する内容の捜査報告書を作成した」として、6月27日に、刑事処分と最高検察庁の調査結果が発表された。しかし自らで内部組織を正す刑事処分は明らかに公平なものではなく、田代検事は不起訴、当時の検察官などもすべて不起訴であった。しかも検察は、それに関する報告書の一般公開も拒否している。

   陸山会事件検察不祥事など、一連の小沢一郎氏に対して行なわれたことは、初の選挙による政権交代後の日本の政治に重大な影響を与えた。それは検察の歴史だけでなく、日本の歴史にも大きな汚点としてその名を残すことになるだろう。


八木啓代  私は今ちょうど、海外での歌手の仕事から帰ってきたところです。
   私は歌手が職業ですが、作家としてエッセイや小説なども書いています。そんな私が検察問題に関わるようになったのは、今回の陸山会事件や、その前の西松建設事件について別の問題意識を持っていました。私は歌手としての活動の拠点がもともとずっと南米(メキシコ)だったこともあり、初めから、普通の日本人とは違う視点で見ていたように思います。

   私の視点をお話すると、日本で歴史的な政権交代が2009年にありました。
   衆議院で一番多く議席を取った政党の代表が総理になるはずですから、あの時点で、もし西松建設事件での検察捜査がなかったら、民主党が政権をとった段階で、おそらく小沢代表が総理になっていたのは間違いないと思います。選挙で民主党が選ばれた以上、代表の小沢氏が総理になるというのは当然の筋道です。ところが検察の捜査によってそれが阻まれてしまった。しかも検察の捜査自体に非常に大きな問題があったということになると、これは私の見方からすれば、クーデターです。

   日本でそういう視点を持っている人はあまりいないと思いますが、これはどう考えても、日本という国で検察が起こしたクーデターであり、民主主義が踏みにじられた問題です。これがこのまま許されるということになると、検察はこれから、気に入らない政治家に対していくらでも捏造した起訴立件を試みることで、本当に、思い通りに政治を動かすことができる。逆に政治家もそれを恐ろしいと思ってしまうと、絶対に検察に逆らうことができなくなります。日本の検察の起訴有罪率は、世界的に見ると信じられないほど高く、99.7%という高率なのです。つまりこれは、行政が、司法と立法を完全に支配しているという状態なのです。

   これはとんでもないことだと思いました。
   ところが日本では、そういった議論はさほど盛り上がらず、むしろマスコミの影響で、小沢氏が好きか嫌いかといった、たわいない問題に取り込まれてしまっている。それらも含めて検察問題に危機意識を持っていたところに、前田検事の問題が起きた。検察がこうした証拠にまで改竄を行ない、調査もきちんと行なわないとしたら、これは黙って見ていたら大変なことになると思ったのです。

   メディアが真実を取り上げないというのは事実です。
   この事件においてもマスコミは検察と一緒になって、無批判な小沢バッシングをしてきたので、今さら検察が間違っていたとは言えない。それをしてしまうと自分たちの在り方が間違っていることを認めることにもなるので、素直に報道できないということでしょう。この事件は田代検事の個人的な犯罪ではなく、明らかに上司の命令で、虚偽の報告書をつくったということが容易に推定できます。

   私は最高検察庁あてに、「検察審査会に提出されたもので、田代検事のもの以外の報告書が存在するという噂を聞いたが、実際にそういうものが存在するのか」という内容の質問状を出しました。しかし未だに返事がなく、そこで、これはもう捜査で明らかにしてもらうしかないと思い、4月25日に、偽計業務妨害の告発状を5人宛てに出しました。
さらに田代検事を偽証で、事件当時の東京地検特捜部長と副部長も犯人隠匿で告発しました。

郷原信郎  その後、連休中に、問題の捜査報告書がロシアのサイトにアップロードされるという思いもよらぬことが起きたわけですが、その経過についてニコ生の番組などでも話されていましたが、改めて話してください。

八木啓代  はい。
   私の出した偽計業務妨害の告発状というのは、質問状に答えてもらえないことだけを根拠にしているわけで、具体的なものはなく、あるのは状況証拠だけなのです。ですから私は、告発状を出した日の自分のブログで、「問題の報告書というものを、誰か私に見せてください」、と全国に呼びかけました。すると、その数日後の5月2日の夜に、「市民の会」のアドレスに妙なメールが来たのです。最初それは迷惑メールフォルダに入っており、しかもタイトルや冒頭の文章がロシア語だったので、あやうく削除してしまうところでした。

   ところが冒頭のロシア語部分の下の方に「検察」という漢字が見えたので、あれっ? と思い、その部分を見たら、「私たちは、日本の検察は多くの問題を持っていることを知っていて、ここであなたがしたい秘密文書を取得することができます」、という変な日本語の文章とリンクがあったのです。もしウイルスや変なサイトだったらと、正直ちょっと怖かったのですが、検察とか秘密文書という文字が気になったので、メールの冒頭の何行かのロシア語の部分をネット翻訳にかけてみた。するとリンク先はダウンロードサイトらしい。そこでこれはひょっとして、ロシア語版の「宅ふぁいる便」のようなものかもと思って検索してみたら、リンク先として出ていたhttp://narod.ru/ というサーバーアドレスは、ロシアにおけるヤフーみたいな結構大きなポータルサイトのものだとわかった。それならそんなに怪しくないかもと思い、リンクをクリックしたら、書類が出てきたのです。

  出てきたファイルは二つあり、ひとつは「rep1.pdf」 という名前の田代検事・木村検事・斎藤副部長による、合計7通の捜査報告書です。それが一気にダウンロードされて出てきたので、これは大変だと思って、あわててもう一つのリンクをクリックすると、こちらは「ishi.pdf]という名前の、石川(知裕)さん(小沢氏の元秘書)の反訳書でした。

   しかしそれが偽物であれば、公開してしまえば大変です。
   それでうちの会の弁護士と相談し、それを市民の会のサイトで公開すると誤解される可能性があるので、そのままのリンク先を一般に見せる方法をとりました。そして私のブログで、「手の込んだイタズラの可能性がありますが、自己責任でダウンロードしてください」と明記し、「田代・木村・斎藤報告書(と思われるもの」、「石川録音文字起こし(と思われるもの)」という形で、5月3日の午前10時頃にリンクを公開しました。

   その日はゴールデンウィーク中の祝日で、雨だったこともあって、かなりたくさんの人々が家でツイートとブログを見て、びっくりしてダウンロードしたようです。ですから公開してわりと早い段階で、元最高検アドバイザーの山下弁護士が、「形式から見て本物だと思います」とツイートしてくださり、さらに有田芳生議員が、「自分が持っている田代報告書と同一です」と確認してくれました。さらに20万人のフォロワーのいる津田大介さんも、「今読んでいるけどすごい」、とツイートされて一気に火がつきました。おそらく万単位でダウンロードされたと思います。

   その後、この件で私にも新聞の取材などが殺到しました。
   まだ司法メディアでも、報告書を持っていないところがあったのです。横並びというわけではなかった。そういうことがわかり、(検察の作った)報告書と、(石川知弘氏の)反訳書を読み比べてみると、特捜地検がどのような手を使ってでも、小沢氏を強制起訴議決に持っていこうとしていた、ということが露骨にわかってきて愕然としました。ここまで、えげつないことをやっていたのか!、ということです。

   もし今回、ネット流出がなければ、報告書と反訳書のこれほどの乖離(かいり)は明らかにならなかったわけです。ということは検察はこれまでにも、自分たちに都合の悪いものをどれほど裁判の中で隠してきたのか、というそら恐ろしい問題です。しかし今回、現物資料が流出し、田代検事の公文書作成は、誰が見ても虚偽であることが明らかだという証拠が出てきたにもかかわらず、検察は本件を不起訴にしてしまったのです。


         book 「検察崩壊」(失われた正義) 郷原信郎著 毎日新聞社

                        抜粋したもの

我々は「爬虫類脳」に従って生きる必要はない

   爬虫類脳の引き起こすものに「対立と競争」があり、いずれも少数が多数を支配するために不可欠な「分断と支配」を生み出す。戦争とは、国民の爬虫類脳の反応を刺激することで工作される。つまり、我々の「生き残り」のコードを作動させるような状況や悪役、敵が首尾よく供給されるのだ。それがオサマ・ビンラディンやサダム・フセインであり、イランやリビアや北朝鮮であり、捏造されたテロとの戦いや気候変動、経済恐慌、伝染病の危機などである。生き残りに不安を感じ、恐怖に取り憑かれた人々は、爬虫類脳と蜂の巣心理に支配されるようになり、「敵」から守って欲しいと、政府や軍などの支配システム全般を支持し、受け入れ、さらに対策を要望するようになる。

   すべての戦争は、爬虫類脳の引き起こす「対立と競争」によって戦われている。
   それは殺すか殺されるか、敵か見方かの状況であり、征服するための戦争は爬虫類脳の反応である。爬虫類脳の特徴をもう一度思い出してほしい。それは攻撃的で冷血、儀式的な行動、支配欲、権力欲、所有欲、縄張り意識と、強いものが正義であり、社会的な階層意識、そして「原始的な感情反応」である。思い出してほしいのだが、アメリカやイスラエルの軍が、バグダードやガザの空から、無実の多くの人々を無差別爆撃したとき、それを実行したり支持した人々は、それをどのように正当化しただろうか?

   「サダム・フセインは我々に脅威となる大量破壊兵器を保有している」、「パレスチナのテロリストは、イスラエルの生き残りにとって脅威となっている」などと言われた。誰にも危害を加えない子供たちを冷酷に殺害できるのは、まさに冷酷な爬虫類脳の性質であり、その他の筆舌に尽くせない「戦争行為」もそうである。しかも「敵」を殺すだけでは十分ではなく、苦しめ、手足を切断し、あるはずのない慈悲を乞わせて叫ばせるのだ。

   戦争は、爬虫類脳によって布告され、爬虫類脳によって戦闘が行なわれ、爬虫類脳によって正当化される。つまり爬虫類脳とは、戦争するために必要な資質がすべてセットになった装置なのである。また変質者や連続殺人鬼、強姦魔、小児虐待者の資質を管理するメカニズムでもある。こうした性質と資質を途方もない規模で備えているのが、爬虫類人の遺伝子が優勢な彼らの子孫たちであり、ハイブリッドの血筋である。

   小児性愛者が子供と性行為をしている最中に、彼らに憑依している存在は子供の生命力を基底チャクラから吸い取っている。変質者や連続殺人鬼、強姦魔の犠牲になった人々は、極度の恐怖状態を生み出し、その低い振動エネルギーを、彼らに憑依している爬虫類人が餌にしている。こうした彼らのような病的な連中が、実行前にわざとしばらく犠牲者を監禁して、より強い恐怖心を生み出させるために極度の不安状態に置く理由はそこにある。悪魔崇拝の儀式において、犠牲者に「生け贄になる」ことを前もって知らせたり、恐怖が最大限になるように儀式を長引かせるのも、同じ理由である。

   生き残りとそれに伴う、争いへ向けた爬虫類脳の執着は、戦争にとどまらない。
   それはあらゆる人間のレベルに存在し、権力と支配をかけた対立や社会的地位、財産、影響力を拡大する競争であり、それが錯覚であろうと何であろうと、脅威と思ったものに対する自己防衛に駆り立てられる人々の行動にも見られる。我々は、相互のために協力し助け合うことができるが、爬虫類脳と月の送り出す蜂の巣心理は、競争・勝利・征服を望んでいるのだ。そしてその根底に流れているのは、最強者こそが最適者であるという「生き残り信仰」、つまりサバイバルであり、共食いの世界という認識なのだ。

   誰かが勝つということは、誰かが負けなければならないが、負けるのは決して自分ではないのだ。この1本の棒を必死でよじ登るような競争の結果、一部の者が遥かに多くを所有する一方で、当然、大多数が飢え、必需品さえ不足して苦しむという状況が生まれる。我々人間の本質である根源意識がそんなことをするだろうか? だが覚醒していない翻弄される意識であれば、プログラムされた心と爬虫類脳によってそうなるだろう。勝つことは生き残ることと同義であり、負けることは生き残れないことと同義となった結果、人間は勝敗に夢中になってきた。支配したいと言う欲望は、その対象者が配偶者であれ、子供であれ、あらゆる状況と国家、世界であれ、それらの欲望はすべて爬虫類脳に由来している。

   爬虫類人の子孫であるハイブリッド・イルミナティは、予測不可能な人間や状況を非常に怖れているために、すべての勢力を支配することで結果を確実に把握することに必死である。世界経済もこの手法で支配されており、それはいわゆる「資本主義」の自由競争でさえない「カルテル」で支配されている。市場は、彼らの望む結果を確実に出すように不正に操作されている。なぜなら爬虫類人もその子孫たちも、大部分の人間と同じように、確定しない流動的な状況に不安を感じるからだ。つまり、蜂の巣心理につながっているという点においては同じなのだ。ただ彼ら爬虫類人の場合は、その程度がより極端なだけであり、もっとたくさんの「もの」を欲しがることや、なんでも過剰に欲しがることも、爬虫類脳の特徴である。

   フランス人の人類学者クロテール・ラパイユは、『ロサンゼルス・タイムズ』に爬虫類脳の貪欲さを浮き彫りにした記事を書いた。「もっと派手な生活を――恥知らずな過剰が南カリフォルニアの生活スタイルになった経緯」という見出しに、こう書いている。

   
「過剰にものを確保する欲望は、爬虫類脳に由来している。(略)
   爬虫類脳は、できるだけ多くの食べ物を確保したがる。そして出来るだけ大きく、強くなりたがる。それは生き残りに集中しているからである。知性か、爬虫類脳か、という選択になると、勝つのはいつも爬虫類脳である。この内なるトカゲを満足させると、弊害が発生する。つまり飽くことのない貪欲により、アメリカ人は20年前と比べ、平均して4キロも太り、過去に例がないほど心臓病と糖尿病にかかりやすくなった。債務を山のように積み上げ、クレジットカードの延滞手数料は、1996年以来3倍に増加し、毎年730万ドルにもなっている。そして狂ったように化石燃料を燃やしている。本来なら欲しくもなく、使うことさえないものまでも、我々は飢えたように求めるのだ。」

   
人々が規則正しい生活をしているのは、爬虫類脳と蜂の巣心理が活躍している証拠である。毎週同じ日時にスーパーヘ買い物に行ったり、日によって食べるものを決めていたりする。爬虫類人のハイブリッドと、爬虫類脳と蜂の巣心理は、人間の社会を、時計ばかり眺めては、毎日同じことを延々と繰り返す社会に変えてしまった。そして肉体的な生き残りと、金銭的な生き残りにばかり関心を持ち、もっと欲しい、もっともっと欲しいと追い求めるばかりの社会に変えてしまった。これらはいずれも、爬虫類脳の認識である。


       book ムーンマトリックス 「覚醒篇⑦」 デービッド・アイク著 ヒカルランド

                         抜粋したもの

人間は本当の幸福や満足を知ることはない

   前にも述べたことだが、我々の脳にある爬虫類脳が、どのように人間の行動を決めているかを理解するのは重要なことと思う。科学者によると、爬虫類脳が人間の神経系の中核をなすものであり、攻撃的性格や、冷血にして儀式的な行動、他の存在を操作したいという願望、権力や所有欲などの縄張り意識、また強い者が正しいという考え方や、社会階層的な分類、原始的な感情反応といった性格的特徴は、爬虫類脳に由来するという。

   少なくとも人間の行動の5つは、明らかに爬虫類脳に由来している。
   ①強迫観念的な行動、②日々のプライベートな儀式的・宗教的行動、③これまでの旧来のやり方に隷従すること、④法律や宗教や文化などにおいて見られる先例に従うこと、つまり前例のないことはやらない、⑤あらゆる種類の手口の詐欺的行為、である。

   宇宙学者のカール・セーガンは『エデンの園の龍』(邦訳・エデンの恐竜・秀潤社)で、「特に儀式的な行動や、ランク付けという階層意識を好む行動がそうだが、人間の性質にある爬虫類の要素を理解し、こうしたモデルを活用すると、人間の正体を理解するのに役立つ可能性がある」、と述べている。

   爬虫類脳は、身体の反応的な感情と、生き残り反応の本拠地と言えるものである。
   我々が危機に直面し、逃げるか戦うか、凍りつくかという反応をするとき、判断を担当しているのは爬虫類脳である。心理学者はそれを、攻撃・逃避反応と呼ぶ。爬虫類脳は常に周囲の環境を窺って危険がないかを調べ、それに従って反応している。そして認知した危機に勝てると判断すれば戦うし、負けると思えば逃げる。あるいは、身体を恐怖で凍りつかせることもある。

   爬虫類脳が作動すると、「生き残れないかもしれない」という恐怖から生じた感情反応により、脳内の新皮質の思考プロセスを圧倒してしまい、「頭の中が真っ白になる」というのがそれである。それは冷静な思考熟慮を爬虫類脳がかき乱すので、頭脳全体を明け渡してしまうからである。

   爬虫類脳は、現状の地位や権力、評判、優位性、知能の卓越、自意識が重要であり、それを守ることも「生き残り」のための仕事と解釈する。科学者や歴史家、また宗教信者などが、彼らの硬直した考え方を脅かし崩すような、新しい情報や考え方を攻撃的な態度で拒絶するのは、彼らの爬虫類脳が活動しているからである。というよりもより正確には、爬虫類脳が彼らを動かしているわけで、「生き残り」メカニズムが作動しているのだ。

   実に多くの人々が、「こうあるべき、こうあるはず」といった物事のありようについて、固定的な見方を持つことで、安心感を得ている。それは宗教や科学、政治、特に「教育」、医療などあらゆる分野でそうである。しかしそこに、何らかの形で現状が脅かされていると判断すると、爬虫類脳はそれを征服すべき危険と読み取り、「敵」と認識した者を潰し、新しい考え方を無視し、あたかもそれが存在しないかのように振舞う。それが宗教界や科学界における迫害と呼ばれるものである。

   爬虫類脳は、現実と想像の区別を知らない。
   爬虫類脳はただ反応するだけであり、光のようなスピードで反応する。じっくり考え抜くという行動に煩わされたりすることはない。爬虫類脳の反応と判断は、冷静な思考と判断が始まってもいないうちに、すでに完了していることもある。

   爬虫類脳は、呼吸を制御しており、そのために恐怖や感情が高ぶると呼吸が乱れる。
   また、ストレスの胃炎などの消化や、恐怖で漏らしてしまう排泄や、恐怖や危険、感情によって影響を受ける血行や体温、動作や姿勢、身体のバランスをも制御している。

   世界の構造が、ピラミッドの中にピラミッドという階層的で、多重階層になっているのは、まさに爬虫類脳と爬虫類人の精神状態が作り上げたものであり、何十億という人々がこのピラミッド構造の中で自分の位置づけをわきまえ、その分類階層構造に従属しているのも、爬虫類脳のなせるわざである。権威ある人や上司などがあなたの前にやって来たり、あなたを呼び出したりしたらあなたはどうするか。多くの人は程度の差こそあれ、何らかの恐怖と不安の感情的な反応をするだろう。米国の「人間関係セラピスト」のケイス・ミラーは、爬虫類脳と人間関係についての非常に興味深い記事をインターネットに載せている。

   
『権威ある人が部屋に入ってくると、周囲の環境をチェックしている脳の部分が、ある種の危険信号をあなたの爬虫類脳に送るだろう。それはたとえその人と比較的良好な関係を築いていたとしてもである。多くの人にとって、上司や権威者に対し取ることが難しい態度がある。①対立し、対戦する。つまり上司や同僚の言うことに対し、内容が何であれ「論理的」に同意しないとする態度を取ることが難しい。②逃げる。つまり一般的に、本当に自分が思っていることを言わず、感じていることを表に出さないという、回避行動に逃げ込むのである。③凍りつく。いつもは知的で魅力的に見える人が、緊張と恐怖とパニックで「脳死」状態になる。』

   
爬虫類人は、自らのマインドに囚われて行き詰っている存在である。
   そしてもちろん、根源意識に目覚めていない人類は、その支配者である爬虫類人のものの考え方を身につけてしまった存在でもある。すべてを統合して見ていくと、我々が住んでいる地球社会が、いかに爬虫類脳によって集団的に表現したものに過ぎないかが理解できるだろう。我々の行動と認知を指揮しているのが、爬虫類人の蜂の巣心理と月の信号に接続された、人間の脳にある爬虫類脳である。本書の終わりにかけて述べるが、爬虫類脳に巻き込まれないようにすればそれだけ、この重症なまでにバランスの欠如した存在の支配から脱却することができる。

   我々の社会が、恐怖を基盤とした感情的反応を煽るように仕組まれているのは、ここに理由がある。そして世界中の人々が常に、恐怖と不安、ストレスや悩みを抱えている理由もそうであり、特に重大なことは、我々は「生き残れないかもしれない」という恐怖の中で全生涯を過ごすようにプレッシャーをかけられ、操作されていることである。それは死の恐怖という意味だけではない。

   生き残り反応には、配偶者を失う恐怖、仕事を失う恐怖、生活していけなくなる恐怖、お金が無くなる恐怖、「神」の恐怖、「悪魔」の恐怖など、ありとあらゆる恐怖がそうである。ハイブ・マインド(蜂の巣心理)は、人々を絶えず不安の状態に留め、不安にさせることが何も起きていないうちから、くよくよと悩ませる。先に指摘したが、爬虫類脳は現実と想像の区別がつかないので、心配になることや、恐怖心を持つようなことを考えただけで、まるで実際にそれが起きているかのように爬虫類脳は反応するのだ。こうして不安は絶え間なく継続され、それは表面的に意識していないときでも、隠れた部分で続けられている。前にも述べたが、人間というものは、実は本当の幸福や満足を知ることができないのである。

   つまり幸福というものを、不幸の度合いで推し量るからそうなるのである。
   あまり幸福ではないと感じたり、不安を感じたりしていても、もっと極端な状態の不幸や不安と比較することで自分の幸福や充足を推し量る。このような日々の恐怖や不安、生き残りへの懸念が、あらゆる形で低い振動の感情エネルギーを作り出し、それが彼ら爬虫類人の食料となるエネルギーを供給し、他にもさまざまな影響をもたらしている。この低い振動の感情エネルギーは、容易に人々にも伝播していくのだ。


       book ムーンマトリックス 「覚醒篇⑦」 デービッド・アイク著 ヒカルランド

                         抜粋したもの

「自己防衛」と「現状維持」の恐怖

   前にも述べたが、人間の脳の容量は何百万年もの間、加速度的に拡大していたが、約20万年前に突然拡大を中止したことがわかっている。これは「月」が到来した時期と一致していると思われるが、これはまだ多くの人々にとっては信じがたい話であると思うので、これについては私はまだ断定しないでおく。実際に「月」がやって来て地球に作用を及ぼしているという事実を考えると、それがいつであったかということはあまり重要ではない。

   「月」の到着は、地質的・生物的に地球に破滅をもたらし、さらに太陽系にも広く惨事をもたらした。それは地球の回転と地軸の角度を変え、四季を基本とする新しい気候を押し付けたのだ。地球を襲った地質的・生物的惨事は、1度だけではない。それは何度もそうした事態が発生しており、その内の少なくとも一つ、そしておそらく複数は、確実に1万3000年~1万1500年前の期間に発生している。

   ズールー族には、服従を拒否した人間に対し、ニビルの爬虫類人が脅迫したという話が伝わっている。そのために彼らは、実際に月をわずかに動かすだけでそれを引き起こしたという。また、地球内部にある鉱物的結晶構造に向けて月から信号を送ることで、地上にいる人間に対し、生物的・地質的な現象を操ることもできた。

   すでに述べたが、人類は遺伝子操作され、配線変更手術のようなもので、人類が本来持つ才能豊かな右脳から切り離されたことで、すっかり左脳だけの中に孤立させられ、人間の脳の容量はその時から退化し始めた。この孤立化を可能にするための鍵を握っていたのが月であり、爬虫類脳と左脳に焦点を合わせ、右脳を抑圧した。また「第三の目」と言われる松果体とも接続し、人々がそこにつながる経路を閉鎖し、五感だけの中に閉じ込めたのだ。月からの信号は言うまでもなく、月が存在するだけで、人間のホルモン生成と松果体は大きな影響を受ける。だがそうであっても、心を根源意識、本来の高次の意識へと解放することができれば、それを克服することができる。そうすれば何であろうと、克服できるのだ。

   どのように現実という「ゲーム」が改竄されたかを理解すると、いろいろなことが明らかな観点で把握できるようになる。それは特に、タイム・ループ(時間の環・わ)である。本当に存在する「時間」は「今」しかないにもかかわらず、あたかも過去から現在を通して未来へと動いているような経験として、情報を符号化した振動ソフトウェア・プログラムが、「時間の環」である。それは惑星や人々の世界線(時空の座標)が曲がって自己回帰し、科学者が「因果関係のループ」と呼ぶものをなしていることはすでに述べた。

   そしてここで述べたいのは、地球とその住民に、その因果関係のループ(時間の環)を形成するように現実を操っているのが、月のマトリックス、つまり月が送り出す仮想現実だということである。人間は、月と地球のエネルギー構造物の中にある、独自の小さな「時間の環」の中に住んでいる。我々は、この月と地球のフィールドという場から「宇宙」という「外」をのぞき、太陽や星や惑星を見ていると思っているかもしれないが、そうやって解読している情報とは、月と地球が作り上げたエネルギー構造物の虚偽の現実の中から生じている。つまり我々が見ているものは、我々が解読しているものであって、実際にそこにあるものとは限らないのだ。

   地球を周回する月の動きは、人間のオーラ場を周回するエネルギーの動きに反映されており、それは閉鎖的な月と地球のシステムを人間のオーラに映し出したものである。それは閉鎖的な世界線(因果関係のループ、輪廻転生のループ、時間の環)を人工的に作り出している。私が閉鎖的な、閉じられた心の状態にある人を、「ルーピー(環の人)」と呼ぶのはそのためである。ブラジルで私に語ってくれた声の主はこれを、「人々(の魂)は、この現実界に入ってくると即座に、同じ「レコードの溝(みぞ)」に捕らえられ、それを何度も何度も同じことを繰り返している」と言っていた。それから脱出する唯一の道は、我々が目覚めることで「環」を突破し、根源意識とつながることである。後で述べるが、それは可能なのだ。

   人間の行動のほとんどは、人間を包囲している「月の環」で説明することができる。
   根源意識や高次の意識が関与していない場合、人々の意識は基本的に月からの影響力に包囲されたまま、エネルギーの圧力がかかっている。つまり人々が「現状維持」を保つことにやっきになり、あえて環を破って外に出て物事を見たり考えたりすることを避け、拒絶するのは、「月の環」がその閉鎖されたシステムである「現状維持」を保とうとして、圧力をかけているからである。

   一つ例を示そう。
   ある私の友人が、小学校の校長に対し、子供に広く投与されているリタリン(精神安定剤)は、実はコカインの派生物だという話をした。それを聞いた校長は、自分が子供にコカインを与えていると言って非難しているのかといい、怒って彼に詰め寄ったという。もし意識に目覚めた人であれば、「えっ、何だって?、もっと詳しく教えてください。それが本当ならすぐ中止しないといけない」、と言うはずなのだ。だがこの女性校長は未だ意識に目覚めておらず、ルーピー(環の人)であったので、情報を受け取り処理することができず、反射的に攻撃反応したのである。このように、「自己防衛」という「現状維持」の「環」は、頻繁に人々の中に見られるものである。

   また、それまでの人生をすべて軍で過ごした男を知っているが、彼は、私が言っていることに真実の可能性があることを完全に否定していた。ところが、私が米国で行なった7時間の講演に彼がやって来た。彼は講演が終わると、見たこと聞いたことに感動して涙ぐんでいた。私はそんな彼を初めて見て、新しい境地へと打開したのだと思ったが、しばらくすると再び、元の拒絶状態に戻ってしまった。つまり「環」が基本状態へと初期化したのである。

   何が何でも「月のプログラム」には同調しない、という不屈の意志と根源意識だけが、「環」を打ち破り、現実を変えることができる。しかし何が真実かを問うことはなく、ただ現状維持と自己防衛するだけの職業的な懐疑論者は、大物のルーピー「環の人」であり、そのような人は政府や公共機関、医療、科学、教育、金融などの世界システムに溢れかえっている。彼らこそが「月の支配システム」が求めている人物像であり、それを目的として作られた「教育」によってそのようにプログラムされている。爬虫類人のシステムは、「プログラムされた環」の認識を、疑うことなど夢にも思わない人間を確保することで成り立っているのだ。

   月から送られるマトリックス(仮想現実)が、これほど成功を収めているのは、人間の脳にあるR複合体、つまり爬虫類脳のためである。科学者は、永劫の昔に人類が爬虫類から分岐して進化したときに、爬虫類脳が形成されたと言っているが、私はそうではないと思っている。このテーマを調査していくうちに、また私の根源意識との接続も拡大していくにつれ、地球にやってきた爬虫類人の遺伝子学者が、大衆管理の一環として、少なくとも現在の形態の爬虫類脳を埋め込んだことが明確になってきた。

   ズールー族のシャーマンが語るように、別の世界においては永劫の昔に起きた可能性も十分あるが、大事なポイントは、人間が以前の両性的な身体から男女に分割され、聖書などにも引用された古代の記録にあるように、「出産の苦痛」がもたらされたときに、爬虫類脳が埋め込まれたことである。この遺伝子操作と男女の性分割が、人間の行動を劇的に変え、「楽園」から追放されることになった。

   前にも述べたが、爬虫類人やグレイは、女王蜂や女王蟻が、働き蜂や働き蟻と通信するのと良く似た「蜂の巣心理」ハイブ・マインド(集団心理)を持っている。彼らは人間の脳に爬虫類脳を埋め込むことで、この自分たちの蜂の巣心理に人間を閉じ込めたのだ。人間が同じような行動や認識を繰り返す理由は、ここにある。特に恐怖に囚われ、生き残りに夢中になっている人間は特にそうである。聖書の神々が何と言ったか思い出してみよう。「われわれの形に似せて人間をつくろう」である。

   作家のカルロス・カスタネダは、メキシコ・インディアンのヤキ族のシャーマン、ドン・ファン・マトゥスが、まさにこの話をしていたことを伝えている。私はずっと以前に「人間は爬虫類の蜂の巣心理につながれている」という結論に達していたので、これを読んだ時には椅子から転げ落ちそうになった。

   
『宇宙の深部から獲物を求めてやってきた略奪者が、今や我々の生活を支配するようになった。人間は彼らの囚人である。つまり略奪者である彼らが我々の主人である。彼らは我々を従順で無力な者にした。抵抗しようとすると抑圧し、独立して行動しようとするとそうしないように命令する。(略)今や我々は本当に囚人になってしまった。人間たちは、宗教や、善悪の概念や道徳的姿勢なども彼らが与えたものだということ知らない。我々が抱く成功や失敗も、彼らが持たせたものだ。強欲も臆病も、現状に満足して無関心でいるようにさせたのも、同じことばかり繰り返して平気にしたのも、うぬぼれて自己中心的にしたのも、彼らなのだ。

   彼らは、自らの心を我々に与えたのだ。
   略奪者の心は、飾り立てられていながら矛盾しており、気難しく、今にも我々に発見されるのではないかという恐怖に満ちている。しかし彼らが怖れていたとおり、もう発見されている
。(アイクが曝露したということ)』

   人間は、爬虫類人とグレイの亜種になった。
   グレイは爬虫類人と一緒になって、中国人や日本人など極東人種の遺伝子操作に関与した。それは月からの「蜂の巣心理」の放送と、肉体コンピューターの遺伝子操作により、人間の信念体系や感情的反応がプログラムされたのだ。だからこそ人々は、嫌になるほど予測可能な同じ行動を取るのである。データである「生活環境」が入力されると、プログラムされた感情反応である「応答」が出力される。つまり別の人間にもデータを投入し、実行キーを押すだけで、同じ反応が得られるということで、同じ状況なら、どんな人間でもほとんど例外なく同じ反応をするのだ。

   まさにドン・ファン・マトゥスが、「単なる技術を持っただけの人間の知性と、愚かな宗教の思い込みの矛盾をどう説明できるのか」、と言った通りなのだ。爬虫類人と人間の「蜂の巣心理」は、内面の葛藤と外部との戦いをするようにプログラムされており、その結果、それによって恐怖やストレス、不安、怒り、敵意などが生み出す低い振動エネルギーが、爬虫類人の食糧となる。このような感情的な反応は、爬虫類人自らの精神状態や感情、つまり、「生き残れないかもしれない」という恐怖の現れに他ならない。ドン・ファン・マトゥスは、カスタネダに次のように言ったという。

   
『おそらく今のあなたもそうだと思うが、実際に飢餓というものを体験したわけでもないのに、食糧が無くなったらどうしよう、確保できるだろうか、という不安を抱いているだろう。それこそが略奪者である彼らが抱いている不安なのだ。彼らは自分たちが人間を操っていることがいつばれるだろうかと怖れており、その結果低いエネルギーである食糧が入手できなくなることを不安に思っている。彼らは自分たちに都合のよいものなら、何でも人間に注ぎ込む。そのようにして彼らは、ある程度の安心感を得て、恐怖をやわらげている。

   古代メキシコの魔術師たちは、今となっては神話となってしまったが、並外れた洞察力と高度な自己認識を備えた完全な存在であった。しかしもはや、それらのすべては消失してしまい、現在は大人しく飼い慣らされた人間になってしまった。私が言いたいのは、我々が敵対している捕食者は、単なる捕食者ではなく、非常に賢く、組織もしっかりしており、我々を無能にするために論理的で組織立ったシステムに従っている。人間は本来、魔法のように魅惑的な存在であったはずだが、もはやそうではなく、人間は何の変哲もないただの肉の塊りになってしまった。肉になるために飼育されている動物が抱く希望以外に、人間に希望はない。我々は陳腐で、旧(ふる)い習慣に囚われ、愚かだ』

   
だが本書を最後まで読んでもらえばわかるように、我々はもはやそのような存在である必要はないのだ。我々の本来の根源意識へと回帰し、侵入されて改竄されたシステムをつなぎ止めている符号を破棄するなら、今まで我々に為されたことを元に戻すことができる。なぜなら爬虫類人の支配は、まだ完成されているわけではないからである。


       book 「ムーンマトリックス 覚醒篇⑦」 デービッド・アイク著 ヒカルランド

                        抜粋したもの
     

     

我々の見上げる空には周波数の覆いがかけられている

   『あなたの惑星に対する私自身の忠誠は、アトランティスの時代にさかのぼる。(略)
   その頃の時代には、多くのエネルギーが利用されており、情報や知識が利用されていたが、それらはある時、安全上の特別な理由のために引き抜かれることになった。それは言うならば、完全な破局を防ぐためであり、あなたの惑星が全面的に破滅するのを防止するためであった。それはこの惑星の住人を早すぎる破滅から救うための、一種の非常手段であったのだ』

   これはマグヌという存在が、チャネリングで私に語ったことである。
   それは人間の人格が分裂の影響を受け、爬虫類人の戦争と征服の願望に巻き込まれた結果、地球を取り巻くエネルギーが引き抜かれた理由であった。非常に強力なエネルギーは信じられないような世界を創造する力を秘めているが、一方でバランスの欠けた邪悪なマインドの手にかかると、恐ろしい惨事を引き起こすことになる。何でもそうだが、特にエネルギーは良いことにも悪いことにも利用できるのだ。このようにエネルギーという情報が引き抜かれたことは、人間の潜在的な能力と意識が堕落し、以前と比べて人類はより「原始的」と言える状態になったことを意味している。

   それ以来、爬虫類人と彼らの月が送り出すマトリックス(作られた現実)が、エネルギーの喪失によって精神的、感情的、物理的に切り取られた人類を支配するようになった。それについては本書の後半で述べるが、しかしそれは変わりつつある。このエネルギーの喪失がもたらしたもう一つの影響として、人間も動物たちも、大気から得られるエネルギーと、生存に必要なエネルギーとの間にギャップが生じることになった、そのギャップを埋めたのが「食べること」であった。それはつまり、互いに食べあうということであった。そして「野生の掟(おきて)」が始まったのである。
(それが弱肉強食・支配・戦い・競争・対立などと思われる) すべてはエネルギーの不均衡と情報の不均衡であり、つまり「分裂」(シズム)の具体化である。

   それがわかると、ズールー族の伝統のシンボル体系の背後にある本当の意味が見えてくる。クレド・ムトゥワは、ズールー族の物語において、どのように爬虫類人と月が人類の精神を変え、「女の太陽をハイジャック」したと語り継がれているかを教えてくれた。クレドによると、太陽は女性として崇拝されていたが、爬虫類人
(ニビル星は父なる神の男性社会)が太陽の女神から男の太陽神に変更したという。主だった神々はすべて女性であり、太陽は、女性の名前で「ランガ」と言われていた。

   クレドによるとこのようにして、太陽を女性と認識するのではなく、男性として崇拝するように切り替わったことで、力づくで欲しいものを奪う「好戦的な王たち」の創造が可能になったという。太陽に対する認識が変わったことですべてが変わったという。それは太陽からの符号化された情報が月を通して改竄され、エネルギーという情報の性質が「女性」から「男性」に変わったとき、つまり爬虫類人と月が、女性であった太陽をハイジャックしたとき、すべてが変わってしまったのだ。

   「改竄」(かいざん)というのは、我々があるもののすべてを見て解読することができない状態に、作り変えられて悪用されることを言う。そして爬虫類人の行なった改竄は、広大な宇宙から送られてくるものではなく、人間が月から送信される情報による現象だけを経験することを意味する。もしも、そんなことはあり得ないとか、ばかばかしいと思うなら、アナログのテレビ放送の作用を考えてみるだけでよい。実は、テレビ放送と携帯電話の周波数のために、我々は銀河全体からの電波が受信できないことを知っているだろうか? これは主流の科学雑誌『ニュー・サイエンティスト』の2009年11月7日号に載っている話である。

  『
6月にテレビがアナログからデジタルに切り替わることで、そのために電波スペクトラムが大量に「解放」されて以来、米国の空はいつもより澄んでいる。現在、天文学者たちは、携帯電話会社などの送信で空間が再び埋め尽くされる前に、空に発見できるものは何とか発見しようと焦っている。切り替えられる以前は、700~800メガヘルツで自然発生している電波が、アナログのテレビ信号で邪魔されていたために、天文学者たちは、この周波数帯を使って宇宙を調査することができなかったのだ。切り替えられる今だけのこの周波数帯の解放は、この帯域でしか見られない銀河を見ることができる、生涯に1度のチャンスなのだ。』

   
その後この周波数帯域は、携帯電話会社などに競売にかけられ、天文学者たちがそれまでアクセスできなかったものを観測できたのは、わずか1年そこそこの期間だけであった。これがテレビ周波数の作用である。一部の内部情報者によると、彼ら「エイリアン」の技術は我々の約1万年先を行っているというが、それがどれほどの潜在的な能力であるか想像してみるべきだ。

   だがこの1万年という数字は誤解を招くものだ。
   それは、一定の線を越えて現実の理解が進むと、技術的な潜在能力は飛躍的に拡大するのだ。つまり、「1万年」はすぐにでも急速に埋め合わせることが可能だということなのだ。そして爬虫類人はそれをよく知っており、彼らの狙いは、我々人類がその一線を超えることを阻止することにある。だからこそ知識を抑圧し、科学的な分野を支配下におさめ、カール・セーガンのような脅威となる人物の多くをこれまでにも抹殺してきたのである。


      book 「ムーンマトリックス 覚醒篇⑦」 デービッド・アイク著 ヒカルランド

                        抜粋したもの

   

人類のあいだに兄弟愛と和合が実現するまで

   その日は朝から雨が降っていた。
   万年雪の山頂は厚い大きな雲に覆われていた。私は8月の末に、ヴェラスコという青年と仕事で知り合っており、今日は約束のエクスカーション(登山・散策)に出かける約束をしていた。私は天気のせいで気が進まず渋っていると、ヴェラスコは朝早くから私の家にやってきた。彼は登山をずい分と楽しみにしているようであり、私は仕方なく腹をくくって、雨天用の装備を整えると出発した。その日はヴェラスコの提案で、ミルアコーチャ山の高地へ向けて進むことになった。私たちが坂道に差しかかった頃、空に晴れ間が見え始め、しばらくすると空には白い羊雲だけとなり、暑くもなく寒くもない願ってもないお天気になった。

   休まずにすでに数時間歩き続けた私たちは、平原にたどり着いていた。
   突如、一匹の狐が潅木の後ろから姿を現した。百メートルあまり駆けると、岩の上で立ち止まってはこちらを見ている。狐はまるで私たちに、挨拶でもしようとしているかのようにこちらをじっと見た。「やあ、」と私は声をかけ、手を振って狐に挨拶した。ヴェラスコは、「動物がお好きなんですね」と言う。

   「私にとって、すべての生き物は生きる権利を等しく有しているし、動物たちはあるがままの姿で敬意を払われるべきだと思う。しかし太陽系に住んでいる我々人間が攻撃的だというのはよくわかっている。太陽自体が、こうした陰性の原因なんだよ。しかしだからといって動物を対象外にしてはいけない。動物だって、隔離されたり軽蔑されたりすることなく、寿命を全うできる存在として敬われるべきなんだ」

   「妙な話をしますね」、とヴェラスコが驚いている。
   私は、彼がなぜ訝(いぶか)しがっているのかを探るためにカマをかけてみた。すると、「普通に考えれば変な話ですよ。だって人間である私たちが、動物にも人間同様の権利を認めるなんて妙なんですから。だからあなたのように考える人は少ないはずです。あなたは、宇宙人のような話をしますね。こんな話を聞かされるのは宇宙人たちからだけですから・・・人間は動物を絶滅させるかもしれない、だから彼らは心配しているのです」

   彼は熱心に答えた。
   思った通りだった。ヴェラスコはすでに何回も「外国人」たちに会っており、彼にもこうした思想が植え付けられていたのだ。それは、「動物たちは人間に恩恵をもたらすために創造された」とするキリスト教的な教えに反するもので、現在の人類にとっては受け入れ難い思想なのだ。

   私たちから数百メートルの距離の視界に、妙なものが飛び込んできた。
   それは今まで目にしたことのない機体で、四葉のクローバーのような形をしており、その宇宙船が垂直降下してきたのである。私たちは鋭角的な岩の間を通り抜けて宇宙船の近くまでたどり着いた。見るとすでに宇宙船のドアは開いており、3人の外国人たちが近くの地面に座っていた。近寄って行くと、3人とも女性であることがわかった。これまでに私が会った女性はイヴァンカだけだったので、全員が女性であることがわかると、うろたえてしまった。近くに隊長らしき男性がいないかと、私は辺りを見回した。ヴェラスコはサッサと挨拶をすませると、私を手招きした。

   「彼女たちとはもう知り合いです。以前会ったことがありますから」
   「私の名前はケイです。彼女たちは、友人のヴェニスとルンです」、そう言って挨拶し、握手を交わした。私たちは岩の上に腰掛けた。

   「女性だけで宇宙船を操縦しているので驚いているのですね。
   地球人の社会では、女性は男性の補佐的な役割を担うのが当然とされていますね。でもアプ星では、女性と男性の間にある違いはただ一つで、それは解剖学的な差異だけなのです。その他の能力や権利などに関しては男女平等なのです。なぜなら男女双方に、等しく生活と生殖の権利があるからです」

   ケイは熱心に説明してくれたが、私にしてみればそんな概念は到底受け入れられなかった。第二次世界大戦中の困難の中で、確かに私は女性の発揮する能力と強さや知性を目の当たりにした。それなのに彼女の説明には、私は唖然としてしまった。「確かに今の社会の構造は、女性は男性より下の立場にある。それが女性に劣等感を植え付けてしまった。だからこの劣等感は、教育によって克服しなければならないのだろう」、と私は考えた。

   ケイは私の考えていることを読み取り、微笑んで言った。
   「考えていることは正しいですよ。
   地球人の生活の発展をサポートするアプ星人の計画が中断して以来、地球人は太陽光線の負の作用が引き起こす、さまざまな現象の悪影響を受けてきました。その影響を受けた人間はエゴイストになり、攻撃的になりました。それに伴い、女性は劣った存在であり、男性に快楽をもたらし子供をもうけるためだけに創造された、という考え方が広まりました。こうして女性は差別され、勉学や就労の面でも活動範囲が制限されることになりました。私は今でもよく覚えていますよ。その土地の慣例であるということだけで、毎日2回、何の理由も落ち度もない母は、父に殴られていました」

   「アプ星人も女性を殴ったりするのかい?」、私は驚いて問いただした。
   「いいえ、アプ星には攻撃も諍(いさか)もありません。アプ星では、人間や動物や植物が至高の調和のうちに生きています。ですからみんなが、他者の痛みをまるで自分の痛みのように感じるのです。今私が話したのは、地球で人生を送ったときのことです。私は地球で生まれ、21年間をそこで暮らしました」

   私はからかわれていると思いムッとしたので、皮肉っぽく尋ねた。
   「じゃあ、あんたはどこで生まれたの?」
   「パリの街です。それは1850年の2月でした。
   私はヴォッセンという名のユダヤ人の家に生まれました。信じてもらえないと思いますが、それは当然ですね。でもこれは真実なのですよ」

   「なら、どうやってあんたはアプ星に行ったの、ケイ?」
   「私はパリ・コミューンに参加して、ヴェルサイユで捕らえられたのです。そして1871年4月28日、監獄の死刑執行人は、私の胸を先端が鋭利な2本の杭で貫いたのです。そしてロープを杭に結び付けて、私を木から吊るしたのです。私を異端者として殺すためでした。私は意識を失い、最後に覚えているのは、胸を貫通する杭がもたらす死の痛みでした。

   そしてそのとき、偶然アプ星人のペドロがその場を通りかかり、ロープを切って、私をアプ星へ運んでくれたのです。そして数ヵ月後、すっかり回復した頃には、アプ星の社会生活にすっかり溶け込んでいました。私が一番驚いたのは、アプ星の社会には侵略行為や戦争、エゴイズムのようなものは存在せず、お金もないという事実を把握した時でした。それから私のアプ星での生活が1年にも満たないうちに、さまざまなサイキック・パワーが目覚め、使えるようになっていたことでした。それは地球人にとっては、まだ目覚めていない未知の超能力なのです」

   「ケイ、教えてほしいんだが、アプ星人がこんなに頻繁に地球を訪れなければならない理由はどこにあるの?」 私は他のアプ星人たちの主張と彼女の考えを比較したかったので、いつもの質問をしてみた。
   彼女は私の瞳を見つめて言った。 
   「宇宙に住むすべての生命体が、エゴイズムや侵略行為や搾取のない、兄弟愛的な和合に達し、平和に働き、学ぶ制度を生み出せて初めて、アプ星人は宇宙の旅に終止符を打てるのです。私たちのようなアプ星に住んでいる地球人にとっては、地球にいる兄弟を尋ね、手助けができることは非常に大きな喜びなのです。そういう状況になれば地球人は一つになり、サイキック・パワーを目覚めさせることができます。人間は本来そういうパワーを持っていたのですが、使わないでいたので失ってしまったのです。」

   「しかし、果たして我々なんかにそこまで援助する必要があるんだろうか? 
   第一次世界大戦では数百万の命が失われ、第二次大戦では数千万だった。もし大三次世界大戦が起きれば、多分全人類が絶滅する。あんたたちが宇宙を旅しながら、ある日地球に戻ってみたら何もかも滅んで何もなかった、なんてことになりかねないね」、私は少し皮肉って言ってみた。

   「そういう風に考えるのも各人の権利で、自由ですよ。
   細胞が生み出すとおりのことを述べるのはとても良いことです。地球人の間では、思っていることをいつでも口にできるわけではないですしね。その結果、エゴイズムを煽ってしまうことにもなりますから。でも私たちの間では、本能的な考えを明らかにすることはとても重要なことなのです。

   第一次世界大戦では、人類は大砲や銃、機関銃などで互いを傷つけ合った。第二次世界大戦では、空爆を行ない、原子爆弾の破壊力を行使した。そして今ではもっとも重要な科学的発見は、兵器開発のために利用されています。人間が愛他主義者になり、宇宙と地球の現象を修正するために力を合わせることができるようになるまで、地球に生きる人間の生活は常に危険と隣り合わせなのです」

国際法の父・グローティウス」は、アプ星人に陽性化されて生まれた

   
私たちは立ち上がり、みんなで宇宙船内へ入った。
   ルンは国連に関する彼女の経験を語り始め、1枚のスクリーンがその詳細を映し出していった。

   「1582年、私はオランダのロッテルダムにいました。
   その目的は、当時スペインとの間に生じた問題を平和裏に解決できるように、その地域の市民を陽性化することでした。私はそのとき、ロッテルダムの女子修道院で使用人として働いていました。私の目的を実現させるためには、できるだけ多くの人々とコミュニケーションを図ることが不可欠でした。そこで私は、まずデルフトの街に行くことにし、そこから科学者や知識人たちが多く住むハーグに行くつもりでした。

   その時代には女性の一人旅という習慣はなかったので、デルフトの修道院へ移籍する数人の修道士たちが旅に出る機会を利用して、その一団に加わることにしました。つまり、デルフトの女子修道院で働きたいと修道院院長に申し入れ、承諾されたのでした。こうして私と移籍する2人の修道士は、院長のシモン神父に馬を与えてもらい、ある6月の夜明けに出発しました。デルフトの街はロッテルダムから数十キロの距離で、1日がかりの旅でした。当時、街はとても小さく、教会は一つだけだったので、よそからやってきた私たちのことは、あっという間に地元の人々の知るところとなりました。

   やがて私は、買い物に出かける市場の常連客であった、グローティウスという名の夫妻と知り合いになりました。奥さんは妊娠していたので、私は(原子の最小微粒子単位の)「ミニウスを用いて子供を陽性化することに決めました。それはこの子が大人になった時、地球上のすべての国家によって構成され、尊重されるような、共同機構の立ち上げを指導できるようにするためでした。そしてこの機関の活動を通して、相互侵略行為の回避を促し、人類の結束を実現し、人類を一つの家族にまとめるというのがその狙いでした。

   私はグローティウス夫妻と親しくなり、計画を実行に移しました。
   1583年4月10日、グローティウス夫人は男の子を出産し、フーゴーと名付けられました。この子は幼少時から利他的で、ずば抜けた知性に恵まれていました。初めてラテン語で詩を書いた時、まだ8歳にもなっておらず、16歳の時には、ギリシャ哲学とラテン哲学についての著作も発表しました。そしてこの著書は、当時の賢人たちから評価されることになりました。

   しかし彼の人文主義的な良い教えが広まり始めると、利己的な人々やオランダ当局は危機感を抱くようになりました。つまり彼の思想を、彼ら自分たちの利益を脅かす有害なものとみなしたのです。そしてフーゴーは刑罰に処されて投獄され、亡命を余儀なくされることになりました。

   1625年に彼は、地球上の全国家を集約する機関である「国際議会」の設立を唱えました。こうして、国同士の侵略行為の撲滅や生活の充実につながる、人類の兄弟愛と和合への道筋を示したのです。しかし残念ながら、そうしたアイディアが実現されることはなかったのです。その時代はまだ、人間の和合を実践することは難しいことであったからです。人々の意識と精神は、エゴイズムと差別思想で完全に支配されていたからです。

   しかしながらこれがきっかけとなり、人々は、一つの家族である人類の友情というものに思いを馳せるようになりました。グローティウスの思想は論争を呼び、そのアイディアの実現は数世紀にわたって、陽性に恵まれた数多くの思想家たちの念願であり続けたのです。

   しかしこのような願いはいつも、貨幣とそれを牛耳る組織が生み出すエゴイズムと対立してきました。そして戦争は、利己的な利益の追求によって生じる不和を解消する唯一の手段とされた結果、さまざまな貧困が人間社会を苦しめてきました。そうして人間は自らの奴隷であり続けたのです。ですからグローティウスの思想が実現するように、私たちは協力し続けているのです」

   「・・・ルン、あんたはいくつなの?」、私は好奇心に駆られて尋ねた。
   「985歳です」
   「心配しないで、ルン。以前、私はザイというアプ星人と話したことがあるが、彼は
101万3012歳だと言っていたから、あんたの歳を聞いて腰を抜かしたりはしないよ」


      book 銀河間トラベラー「アプ星人」との170時間 ヴラド・カペタノヴィッチ著
                     徳間書店 5次元文庫

                        抜粋したもの   

   
   

神々にとってのエルサレムとは何なのか

  旧約聖書やギリシャ神話に描かれている巨人伝説の起源とされるものは、古代のシュメール文献である。そこに登場する巨大な神々の名称は、アヌンナキあるいはネフィリムと呼ばれている。シュメール古文献のアヌンナキの神々は、実際にどのように描かれていたのだろうか。シュメールは人類最古の文明といわれており、メソポタミアの地に突如出現し、超高度な技術社会を築いたとされているが、その興亡をも含め、はっきりしたことは明らかにされておらず、謎の一つとされてきたのである、

   シュメール語を解読できる世界でも数少ない言語学者・考古学者であったゼカリア・シッチンが、この難事業に挑んだのであった。その研究の集大成ともいえる「地球年代記シリーズ」は、神話学、考古学、天文学、物理学、数学、分子生物学、宇宙工学など、あらゆる「知」の分野を総結集して編纂され、世界的大ベストセラーになった。シッチンの導き出した科学的分析の数々は、実に驚嘆すべき内容なのだ。


one アヌンナキとは、古代シュメール語で「天から地球に来た者たち」を意味しており、それは単なる古代人の空想の産物などではなく、その意味が示すとおり、別の惑星から宇宙船で地球に飛来した宇宙人である。

two 最初に地球に派遣されたアヌンナキのリーダーは、科学者のエンキであり、彼らが地球の神々として君臨し、地球の猿人に遺伝子操作することで人間を創り出した。

three 大洪水の時に、エンキはノア(文献では従者のエピナトシュティム)に箱舟の作り方を教えて、人類を絶滅から救った。

four 宇宙の神々(アヌンナキ)を祀るメソポタミアの神殿には、宇宙への出入り口の扉となるスターゲートが実在していた。

   などなど・・・、シッチンにより、超古代の地球の様子や人類創成の経緯、宇宙人との交流などが、豊富な古文献の資料から臨場感とともに解き明かされている。ではアヌンナキはどこから飛来したのか? 彼らの故郷はどのあたりに存在するのだろうか?

   古代のメソポタミアの古文書である「シュメールの円筒印章」には、太陽や冥王星などを含めた太陽系11惑星のほかに、ニビルという名の「12番目の惑星」が記録されている。これこそが現代宇宙天文学のホットな話題の一つであり、これが「惑星X」と呼ばれるものではないかとされている。円筒印章に描かれる太陽系は、惑星の場所を正しい順序と大きさで説明しており、惑星ニビルは火星と木星の間に描かれている。しかし驚くべきことに、近代に発見された天王星や海王星、冥王星もその中に描かれており、しかも月だけは単独の天体として扱われている。

   約1世紀前になって、メソポタミアで発見された古文書「天地創造の叙事詩」は、聖書といわれるものと酷似しているばかりでなく、太陽系の発生や地球誕生など、聖書の時代以前の原始の宇宙を記述していることなどでも大いに注目を集めた。そこには、地球と小惑星帯が、第12惑星と衛星との衝突などによって誕生したことや、月と地球がお互いに独立した存在であったことなどが、壮大なスケールで描かれている。ここに登場する惑星には当然、惑星ニビルの英雄たちアヌンナキのことも刻まれており、シッチンはまさに「天地創造の叙事詩」の名前のとおりに、この物語を宇宙創造の事実ととらえ、惑星ニビルの宇宙人が実際にシュメール人に伝えたものと断言している。

   そしてこれらシュメールの古代文献に遺されたアヌンナキの痕跡を丹念につなぎ合わせ、アヌンナキの故郷が第12惑星であるとの結論を導き出している。またシュメールの歴代の神々の在位期間などから割り出した数字をもとに、シッチンは、惑星ニビルの公転周期を3600年と考えた。生物物理学によれば、生物の時間感覚は身体の大きさと関連しており、身体が大きくなれば寿命も延びるとしている。少なくとも巨体を持つアヌンナキの寿命が、人間の寿命よりも長いのは確かである。その周期が地球の3600倍もある惑星からやってきたアヌンナキは、人類から見れば「不老不死の神」と思われ、崇拝するべき絶対的な存在であったのだ。

   アヌンナキの宇宙飛行士は、45万年前に地球にやってきた。
   その目的は、彼らの母星ニビルの環境の悪化のために、「金」ゴールドが絶対的に必要になったからであった。惑星ニビルの大気は汚染され、惑星を取り巻く保護膜ともいうべき空気が消失しかけていたのであった。それなしではニビルの住民は存在できない。それで彼らは「金」を探し求めており、幸い地球にはそれが豊富にあったのだ。ニビルへのゴールドのピストン輸送が始まった頃、人類は未だ存在してはいなかった。アヌンナキは役割を分担し、すべてを彼らの手でやり遂げなくてはならなかった。金採掘は彼らのテクノロジーを持ってしても辛いもので、それは涙を伴うものであった。やがて金の採掘の役割を与えられたアヌンナキたちが反乱を起こした。

   その理由の一つに、寿命の短縮があった。
   母星ニビルにいるアヌンナキたちと比べ、地球に暮らすアヌンナキたちは地球の持つ回転ペースの早さのために、寿命の進み方が早かった。そのため宇宙飛行士たちは、故郷の惑星から供給される「命の食べ物と「命の水」を摂取しなければならなかった。絡まりあった2匹の蛇の紋章を持つエア(エンキ)というアヌンナキは、エリドゥの生物実験室で地球における命と生殖の謎を解明しようとしていたが、反乱を起こした宇宙飛行士のアヌンナキたちはそれを待ってはいられなかった。そしてその解決策として、彼らは自分たちに代わって労働をする生物ロボットを作ることに決定した。

   そして、アヌンナキの遺伝子と地球の猿人の遺伝子を掛け合わせて人類をつくったのだ。最初はすべての人間はクローンによって作られていた。しかしある時から、人類は自ら繁殖できるようになって増えていった。人類の増殖に懸念を抱くアヌンナキもいた。その頃、彼らは地球の天変地異を察知し、大洪水が起きることを知った。アヌンナキたちはいったん宇宙へ避難することになったが、増え始めた人間たちにはそのことを知らせず、大洪水を利用して一掃することに決定された。だが人間を作ることに寄与したアヌンナキのエンキたちは、密かに自分の従卒に命じて巨大な箱舟を作り、地上のさまざまな生命を救う方策を与えた。

   大洪水が去り、大地が落ち着きを取り戻し、アヌンナキたちが再び戻って来た時、そこに生き延びた人類の姿を見て彼らは激怒した。しかし大洪水で壊滅してしまった彼らの宇宙船基地と、金の採掘・搬送システムを回復させるために、人類の労働力は不可欠なものであることが彼らにはわかったのであった。こうして人類は、アヌンナキの社会においてそれなりの地位を獲得したのであった。

   ギザのピラミッドは、アララト山を焦点とする着陸用グリッドの一角をなし、宇宙管制センターとしてエルサレムを擁し、宇宙船をシナイ半島にある宇宙船基地へと誘導していた。だが当初は、ピラミッドは誘導灯の役目を果たしていた。それは単純にその立地や配列、形状が適していたからである。そしてすべてのピラミッドの中心部分は階段ピラミッドであり、それはメソポタミアのジッグラドを真似たのである。

   しかし「天からやって来た神々」がギザで縮尺模型のピラミッド(第3のピラミッド)を試してみると、ジッグラドの輪郭が起伏の激しい岩々や絶え間なく変わる砂に落とす影は、不鮮明な上に不正確すぎて、方向を指し示す信頼できる指針の役目を果たさないことがわかったのだ。それで階段部分に外壁をつけることで「正確な」ピラミッドにし、その外壁に光を反射する白い石灰岩を使用することで、光と影の完璧なゆらぎを得ることができ、くっきりと明瞭な方向付けを得ることができたのだった。1882年、ロバート・バラードは汽車の車窓からギザのピラミッドを眺めていて、絶え間なく変わるピラミッド間の配置によって、自分の位置と方角が割り出せることに気づいた。

   ピラミッド学者たちは、ピラミッドが落とす影が巨大な日時計の役割を果たすことにも気づいていた。つまり影の方向と長さが時期と時間を知らせるのだ。さらに重要なのは、ピラミッドの影と輪郭が空からどのように見えるかである。次のページの航空写真が示すように、正確なピラミッドは矢印のような影を落とし、紛れもない方向指示器の役割を果たしている。適切な宇宙船基地を築く準備がすべて整った時、着陸用空中回廊はバアルベックにあったものよりもずっと長くする必要があった。そしてアヌンナキ、つまりネフィリムは、近東でももっとも目立つ山を焦点に選んだ。

   アヌンナキがレイアウトした「着陸用グリッド」を見てみると、三角法と配列の果てしない「偶然の一致」が見つかる。アララト山が新しい着陸用空中回路の焦点であったとすれば、北西の線だけでなく、南東の線もアララトに焦点が合っているはずだ。しかしその南東の線の端は、シナイ半島のどこに固定されていたのだろうか。彼らはシナイの宇宙船基地のために、大洪水前にメソポタミアで用いていたのと同じような宇宙管制センターを造る必要があった。だがどこに造ったのか? 私の答えは、エルサレムである。

   ユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒にとって、エルサレムは神聖な場所である。
   アブラハムがその門にたどり着いたとき、エルサレムはすでに「天と地の正義の者、至高なるエル」の中心地であった。知られている最古の名前は「ウル・シャレム」で「完成した周期の街」の意を持ち、軌道問題や「起道の神」との関わりを示している。シャレムは誰かということで、学者たちはエンリルの孫息子シャマシュを挙げる者もいれば、エンリルの息子ニニブとする者もいる。しかしどちらにせよ、すべての説で、エルサレムのルーツとメソポタミアの神々との関連に議論の余地はない。

   エルサレムは当初から3つの山を取り囲んでいた。
   それは北から南へ、ゾピム山、モリア山、ジオン山であり、その名前はそれぞれの役割を物語っている。一番北にあるゾピム山は「観測者たちの山」(現在の英語名はスコパス山)、モリア山は「道を教える者」、そして南のジオン山は、「信号の山」である。しかも何千年もたった今でさえそう呼ばれているのだ。

   エルサレムは「神の」通信センター、「光輝の石」が隠された場所であり、そこから神の「言葉」あるいは「声」があまねく発せられたという考えは、それほどとんでもない話ではない。そうした通信についての概念は旧約聖書と無縁ではなかった。そして実際に神々がそうした能力を持っていることや、エルサレムが通信センターとして選ばれたことは、ヤハウエとエルサレムの覇権の証明だと見なされていた。「私は天に返事をし、彼らは地球に応えるだろう」とヤハウエは預言者ホセア」に請け合った。預言者アモスは、「ヤハウエはシオンからほえたけり、エルサレムから声をとどろかされる」と預言した。ダビデは詩篇で、「神がシオンから話されるとき、その表明は地球の一方から一方まで、そして天国にも響き渡る」と記している。

   エルサレムは「地球の中心(へそ)」であるとユダヤ人は言い伝えてきた。
   地球の中心という言葉は、エルサレムが中心的な通信センターであったことを意味し、そこから「縄」が着陸用グリッドの他の地点まで引かれて固定されたのである。ヘブライ語で聖なる岩をエベン・シェティヤというのは単なる偶然ではない。エベン・シェティヤとはユダヤの賢人たちによれば、「そこから世界が織られる石」を意味した。事実、シェティははた織り機の縦にかける長い縦糸を指す。つまり織物のような「神の縄」で地球を覆うために、正確な地点をしるし付けするにはぴったりの用語である。

   しかしそれらと同じくらい暗示的で、決定的な疑問がある。
   エルサレムは実際に、アララト山を起点に、ギザのピラミッド群とウム・シュマル山とで輪郭を描く、着陸用空中回廊を2等分する中央線上にあるのかどうかである。
   答えはイエスである。エルサレムはまさにその線上にあるのだ!
   ギザのピラミッド群の場合もそうであったが、「神のグリッド」も暴けば、暴くほど、驚くべき配置と三角法が明らかになっていく。

   ヨベルの書によると、エルサレムは地球上に4つあった「神の場所」の一つであった。
   神の場所とは、ヒマラヤ杉の山にある「永遠の園」である「東の山」、つまりアララト山、シナイ山、そしてシオン山である。そしてアララト山に固定された中央の飛行ライン「エルサレムの線」のどこかに、宇宙船基地本体がなければならない。そこに、最後の誘導灯も位置していたはずなのだ。そこは「砂漠の真ん中のシナイ山」である。

   仏教の神聖な町チベットのラサが、いつ築かれたのか誰も知らない。
   だがラサもエリドゥやヘリオポリス、ハラッパ、ペルセポリスと同様に、同じ30度線上に位置しているのだ。(P.502図参照)

             本書の翻訳者:竹内 慧氏のコラムから抜粋

          book 「神々・創造主の正体」 ゼカリア・シッチン著 徳間書店
                        

地球の海は本来淡水であった

   フランスのブルターニュ地方カルナックにある、3000個以上の立石群のような「石の森」や環状巨石群、その他巨石構造物などのほとんどは、実は地球のレイ・ラインやボルテックス(渦)ネットワークに流れるエネルギーの力を抑え、阻害するために設置されたものであると私は確信している。それはストーンヘンジのような有名な場所もそうである。ニビル星の爬虫類人が目印としたピラミッドも同じである。こうした巨石構造物は、月と同調する「巨石ヤード」に準拠して配置されていることが多いが、それは二重の意味を持っている。

   一つは、ニビルの爬虫類人たちが、自らの儀式などの目的でエネルギーのパワーと振動を抑圧する意味がある。それによって地球だけでなく人間も、低い振動状態に留めて維持することができ、月のマトリックスに同調させることで、太陽からやって来る純粋な波型の情報を弱め、歪めることができるからである。

   今日では、ニビル星人=爬虫類人=イルミナティたちは、主要なレイ・ラインの交差点に原子力発電所や大都市、高速道路のインターチェンジなどに、撹乱的な構造物を設置することでこれを行なっている。このような方法で、彼らが標的にしなければならない重要な地域がイギリスであった。1990年に「マグヌ」という存在からのチャネリングで、私に次のように伝えられた。

   
『人間の身体の中にあるのと同じように、地球の周囲や内部にもエネルギーのラインがあり、それは身体の経絡に非常に似通ったものである。そして二つのラインが交差するところにエネルギーの渦が生じる。二つのラインの交差であれば小さい渦になるが、もっと多くのラインが交差するところでは、渦も大きくなる。そのために、人間の身体のチャクラには、交差する大きなエネルギーの渦がある。

   そして地球も同じである。
   もっとも多くのラインが交差するところに、最大のエネルギーの渦がある。イギリス諸島と呼ばれている島々の大地を行きかっているラインの網状の構造は、地球を取り巻くエネルギーと網状構造の輪の中心軸であると言ってもよい。ある時代には、それが安全装置として機能していたこともある。こうしたチャクラの地点が活性化するためには、エネルギーは全て中心点を通過しなければならない。つまり構造の心臓部を通過しなければならないのだ。』

   
イギリスは、いろいろな意味で地球規模の陰謀の実働的なレベルの中心地であるが、その意味は、イルミナティたちが地球のエネルギー場を乗っ取るために、「構造の心臓部」をコントロールしようとしているからである。そうすることで、地球のエネルギーを彼ら自身の目的のために制御し、本来の地球の振動状態を抑圧することで、月のマトリックスの周波数帯域に同調させ、彼ら自身の持つ低い振動の性質に合わせることができる。面積当りの数で見ると、イギリスとアイルランドは世界中のどこの国よりも、多くの環状石群や立石群、そして大地を素材にした古代建築物が多く存在する。

   またマグヌのチャネリングによると、私が「分裂」(シズム)と呼んでいる時代に、強力なエネルギーのスイッチがOFFになったという。これは地球のエネルギーの乱用を阻止するために必要なことだったのかもしれないが、同時にそれは地球の振動状態にも影響を与えた。こうした出来事がすべて重なった結果、地球とその住民は、月のマトリックスの振動領域へと閉じ込められてしまった。そして今まさに我々は、それを打ち破って自由になる過程にあるのだ。

   人間だけでなく動物たちも、月から送信される信号の影響を受けている。
   それが
、かつては親密で相互協力的であった人間と動物たちとの親しい関係が終わり、人間と動物たちの間を恐怖が分断するようになった主な理由である。月の送信は我々の結晶構造のDNAを標的にしており、その振動による接続を通して、人間の肉体コンピューターを精神的に、感情的に、物理的に操作している。しかし人々の意識の気づきが拡大し、心を超えて、本来の高い意識へとつながっていくと、月から送信される信号によるコントロールを打破し、脱出することができる。

   そのためには我々は、脳の右側を開放し、脳の左側を優位にしてきたこれまでの知覚の形態を終わらせなければならない。そして我々がそうするのを阻止するために、現在の社会、特に教育制度は組織されているのである。ワクチンや医薬品、飲食物の添加物もそうである。また月が発信する信号は、右脳を抑圧する振動になるように設計されており、右脳の洞察力や「奇跡」的な能力を抑制し、人間が本来持つ能力のごく一部しか利用できないようにしている。

   月と地球が結晶構造で接続されていることにより、月の内部にいるニビルの爬虫類人たちは、地球を生物的・地質的に操作することができ、気候を変動させ、地震や火山噴火、津波を起こすことができる。月が配置されて以来、彼らは何度もこれを繰り返しており、何度も「大洪水」が発生している。こうした世界中に存在する大激変に関する伝説の一部は、複数の出来事を寄せ集めたものである。

   一つ強調しておきたいことに、水晶の結晶は何かよい効果があるものと思われており、多くの人が身につけたり、持っていたがるが、結晶そのものは中立的なもので、良くも悪くもないものであることは覚えておく価値がある。つまり水晶はさまざまな周波数を媒介するものであり、その結晶がどのような周波数の媒体になっているかで、良くも悪くもなる。もしそれが彼らの月からの周波数を受け止めているものであれば、彼らの周波数の罠に捕らえられる道具の一つになっているのである。

   地球の表面にある70%は水であり、ある推計によるとその水は、総計32万600京(京・けいは10の16乗)ガロンに相当するという。人間の身体もその70%が水であり、月からの信号は水を導体として、地球と人間に虚偽の現実の情報を埋め込んできた。一般的に多くの人は水は優れた伝導性を持つと思っているが、厳密に言うとそうではない。水は、塩を加えたときに初めて、効率的に電気を伝えるようになるのだ。電気を伝えている主なものは、水そのものではなく、科学的含有物など他の物質なのである。そして、地球上にある水の97%が海水、つまり塩水(塩化ナトリウム)であることは、実に意味深長な事実ではないだろうか。

   人間の食べ物も塩分が多く、特にイルミナティの企業が製造する加工食品はそうである。こうした食品の塩分は、人間が摂取する塩の75%を占めており、人間の食事には、実際に身体が必要とするよりも遥かに多くの塩が含まれている。その結果の一つとして、人間の身体は通常必要とするよりも多くの「水分」を抱えることになる。重要なことに、言語を研究しているピエール・サバクによると、「塩」は人類とニビルの爬虫類人の神々の契約の一部であったという。また塩は、キリスト教やユダヤ教などの信仰においてテーマになっているものだ。旧約聖書の歴代誌(13章5節)には、「イスラエルの神、主が、塩の契約を持って、イスラエルを治める王権をとこしえにダビデとその子孫に授けられたことを、あなたたちが知らないはずはない」とあり、神(神々)とイスラエルの間の契約と塩が結びつけてある。

   ヘブライ語のmelakh(塩の契約)は、mal'akh(天使、輝ける王)に関連している。
   サバクは、ギリシャ語の多形態を持つ名詞で塩を意味するhalosは、(太陽あるいは月の円盤の)halosを意味し、hals(海)に関係しているという。sal(塩)から、ギリシャ語の名詞Selene(月の女神)が得られている。ローマのsalarium(兵士の取り分、塩のマネー)に由来する「サラリー」という言葉の起源も、「塩」と「契約」のシンボル体系にある。ここから「塩を与える価値がある(
給料に値する働きをする)」とか、「地の塩(価値ある人物)」などと言うようになったのである。

   この情報に遭遇したとき、私には突如として感じるノウイング(気づき)があった。
   それは地球の海は、常に塩水であったわけではないということであった。何らかの方法で月を利用し、塩分を溶け合わせたのである。私は、アフリカの伝説や象徴図書館とも呼ぶべきクレド・ムトゥワに電話して、「海がいつも塩水であったわけではない」という言い伝えがあるかどうか質問した。私には彼が、「あるよ」と答えるのはわかっていた。クレドは、海が淡水であった時代があり、「月の女神が海に呪いをかけ、飲めなくしてしまった」と言った。言い伝えによると、地球の中心に塩の山が築かれ、海を塩水にしたという。これを行なったのはニビルの神々であり、その目的は他の「善良な神々を追い払うこと」であったとクレドは言った。

   アフリカでは今日でも、絶対に神々の食べ物には塩を入れてはいけないと言われており、塩は「精霊たちを追い詰める」儀式で使われるという。言い伝えによると、海が塩水になったのは、何度も起きた大洪水のときであった。地殻変動のときに、地球を覆っていた水の天蓋ともいうべき巨大な空の湖が落下し、これは淡水であったが、「落下してきた氷は塩を含んでいた」という。クレドによると、南アフリカの霊的ヒーラー「サンゴマ」の高位の者は、塩は霊的能力を減退させると信じられていたため、食べ物には塩を入れることが許されていないという。アフリカのシャーマンは、淡水を女性、塩水を男性と捉えるが、ここにもまた、太陽と月の男性女性の分断が窺(うかが)える。

   「過去」にニビルの爬虫類人が標的にした火星の海も、塩を含んでいたと考えられている。さらにある科学的な推測によると、少なくとも一つの人工的な「月としての宇宙船」があったという。アリゾナ州立大学の化学・地質学のカールトン・ムーアや、ロスアラモス国立研究所のジュリー・カネパは、古代の火星の海は、地球の海と含有物や濃度が似た鉱物構成だったと考えられると述べている。この発見は、12億年前の火星の隕石を分析して得られたものである。ムーア教授は、「我々は、火星の海にもともと存在した塩を抽出したという結論に達した。この塩は、地球にある塩に非常によく似ている」と述べている。

   NASAのカッシーニ宇宙船は、土星の月エンケラドスの氷の殻の下には、塩水の海が存在するという強力な証拠をもたらしている。これもまた地球の海と同等の濃度の塩分であると考えられている。これについてはまだまだ調べるべきことがたくさんある。だが水・塩・月が信号として与える仮想現実というテーマで、我々は何かに突き当たりつつあるのだ。つまり塩の周波数を知っているならば、それを非物質宇宙のレベルで水に注ぎ込むことができ、そうすればホログラムの地上の現実においては塩分として解読され、それが展開されることになるのだ。


      book 「ムーンマトリックス 覚醒篇⑦」 デービッド・アイク著 ヒカルランド

                         抜粋したもの
   

我々の仮想現実は支配者によって操作されている

   宇宙は、信じられないほど高度に発達したコンピューター・ゲームと同じように、意図的に創造されたことが明らかな構造物である。それはさまざまなレベルで動いている力や、原子と素粒子、数理、大気などのバランスが少しでも違ってくると、我々が知っているような生命が存在することができなくなるのだ。しかしそうはならず、さまざまな力は生命の繁栄のための完璧な相互作用を行なっており、それはコンピューターのプログラマーが、ゲームの機能に必要な情報をソフトウェアに符号化するのと同じで、そのように設計されているからである。

   たとえば、木星が現在の位置になければ、地球上には生命が存在できないと言われている。木星は宇宙の物質が地球に衝突しないようにブロックしており、まるで地球のために宇宙的なゴールキーパーの役割を果たしているようなものなのだ。つまり、どこにもかしこにも、完璧さと精緻さが存在するのだ。答えは明らかに我々の目の前にある。宇宙とは、精妙に設計された構造物であり、それは素晴らしく高度な技術を持った対話型・相互作用のコンピューター・ゲームなのである。

   科学者たちは、いかにして宇宙が始まったかについて、悩みながら議論を繰り返しており、それで「ビッグバン」のような理論に終始しているが、それはまるでコンピューターを起動したとき何が起きるかを、悩んでいるようなものである。宇宙は、情報を送受信することを前提に創造されたエネルギーの構造物である。それは画面に画像を出すためにコンピューターが読み取るソフトウェアのディスクのようなものである。それはたとえばラジオやテレビのチャンネルのように驚異的な数の仮想現実が、この宇宙という同じ「空間」を共有しており、さまざまな「法則」にしたがって、さまざまな周波数で稼動しているのだ。

   仮想現実によって法則が異なるのは、ただ単純に、それぞれを創った創造主が、ゲームのルールをそれらさまざまなものに決めたからである。しかし科学者は、なぜあれこれの物理的法則があるのかと答えを探しているが、そうなるようにゲームの創造者が決めたから、物事はそうなっているのだ。クリック、クリック、エンター(実行)。そうなるように作ってある。これはプログラムなのだ。

   主流の科学の最先端においても、開かれた心の科学者たちは、我々の生きるこの地球の現実界が唯一の現実ではないことを理解し始めている。理論物理学者のミチオ・カク(加来道夫、日系アメリカ人)は、「我々はマルチユニバース(多次元宇宙)に住んでおり、それぞれに異なる物理法則を備えた宇宙が、数限りなく存在する可能性がある」と述べている。「我々の宇宙は、無数の泡からなる海に漂う一つの泡なのかもしれない」と示唆している。私もこのことを、大きなホログラムの中のホログラムであると何度も述べてきた。

   仮想現実の宇宙は、波動や粒子、振動するひも、数理や化学物質などとして動作しているが、それらはいずれも同じ無限なる意識につけられたさまざまな名称にすぎない。つまり科学者はあらゆる可能性を相手にしながら、それに共通し、すべてを説明する理論を発見しようとしているのだ。だからいつも、真実に接近したかと思うと、必ず例外が発生して理論が破綻する。当然そうなるし、今後ともそうなるはずである。無限なる可能性は、そんなことで突き止めることはできないし、我々が相手にしているのは、究極的には「何でもあり」の世界なのだ。

   そして肝心なことは、本来の地球的次元の仮想現実は、今日我々が見ているような姿になるように意図されていたわけではないことである。確かに変わった経験がもたらされたのは確かであるが、大虐殺や戦争、苦悶などというものは当初の台本にはなかったことなのだ。つまり人間がそうしたものを挿入し、つまり操作されて挿入させられたのである。現在の我々が経験しているのは、本来のあるべき仮想現実の宇宙ではなく、その中のごく限られた小さな周波数帯域だけなのである。それは私がマトリックスと呼ぶ「仮想現実の中にある仮想現実」である。

   稀有な才能を持ったイギリスの超能力者でチャネラーでもあり、私の親友でもあるキャロル・クラークは、過去何年にもわたり、驚くべき正確さで私に関する霊視を行なってきた。彼女は非常に明瞭な夢を見たことを私に話した。それによると有名なアメリカ人の宇宙物理学者カール・セーガンが現れ、光の基本単位である「フォトン」など、電磁放射のさまざまな形態について語ったという。セーガンは1996年に死去するまでに6000件以上の化学論文・一般向けの論文を書き、共著や編集を含めて20冊以上の本を書いた。キャロルによると、セーガンは宇宙の本質を語り、出来事を語ったという。

   
「彼セーガンは、宇宙は泡のように閉じた構造であり、我々が銀河と呼んでいるものが複数表面に散らばっていると言った。この泡の中心に向かったところにもいくつか銀河があるが、一般的に信じられているように宇宙が銀河であふれているわけではなく、泡の大部分は空(から)である。泡が振動すると、銀河は非常にゆっくりと移動し、それが宇宙が膨張しているかのような錯覚を与えている。

   恒星つまり太陽は、現実の本質を作り出すもっとも重要な部分である。
   その光が生命を生じさせており、太陽は現実のコントローラー(制御装置)である。太陽が放出するフォトン(光子)は、脳とDNAに直接作用する。フォトンは太陽の符号を運んでおり、DNAを貫通して脳の視覚中枢を刺激する。錯覚(マトリックス)とは外側にあるのではなく、我々各自の中にあり、そのゆえに我々は基本的に同じ錯覚を見ている。我々の個人的な状況を変えることができるのは、個人が持つ振動レベルを変えることしかない。それが宇宙の基本的なデザイン、仕組みである。

   我々の振動が生み出す錯覚は合成されており、それによって我々全員が同じようなものを見ているのだ。我々は太陽が好きであり、光があるといい気分になる。だが実際には、その光を作っているのは我々なのだ。可能なときにはいつでも光を求めるように我々はプログラムされているからだ。イルミナティはこのことを知っており、まさにあなた(アイク)が言っているように、それを表すシンボルが随所に溢れている。国王が王冠をかぶり、宝石を身に着け、太陽を象徴するダイアモンドが反射する光を放っているのもそのためである。

   古代の文明は太陽を崇拝したが、それは太陽が現実をつくる根源であることを知っていたからである。我々はよく、新しい指導者のことを「輝く光」と言ったり、完全な世界を創造する手本になると言う。彼らは光に向かってとか、彼らは光とともに働くとか、ニルバーナ(涅槃)を求めているなどという。それらはすべて、太陽をシンボルとして表現されたものである。

   彼セーガンは、ブラック・ホールが振動の根源だと言っていた。
   電磁気と重力はそこで生成されている。そしてそのエネルギーが太陽を作り、太陽に燃料を供給してフォトンを放出している。
そしてこのことを知っていた人々が、自分たちの目的のためにそれを利用し、エネルギーの振動を混乱させた。これにより太陽活動が熾烈になり、我々の太陽、そしておそらく他の太陽の多くが不安定になった。そして個々のフォトンが抱えていたコード(符号)の構造が乱れた。そしてセーガンは奇妙なことを言った。自分はこのことを知っていたがために、人生が短くなってしまったと。」

   
カール・セーガンは、骨髄異形成という非常に稀な病気に罹り、62歳で死去している。
   彼がキャロルに話した内容は正しいと、私は確信している。ブラック・ホールは周波数を共振するが、周波数の違いによっては太陽が放射する(覚醒)情報レベルも違ってくるのだ。太陽が放射する情報は、フォトンと言う形態をとる。肉体の経絡ネットワークを流れる情報は、このフォトンの(気)エネルギーであり、この太陽からの情報を、現在はニビル星人=爬虫類人=イルミナティが操作している。

   振動、響きのレベルが異なると、情報のレベルも異なってくるのである。
   しかし現在ブラック・ホールから新たな振動が響いており、これによって太陽から放射される情報が新しいレベルになっている。これが、私が1991年に書いた「真実の振動」であり、それが人間の自己認識や世界認識を変容させるものになり、これまで地球を支配してきたシステムを終焉させていく過程にあるのだ。これについては後で詳しく述べる。

   2008年に、16年間に及ぶドイツの天文学者たちの研究の結果、我々の銀河の中心には、巨大なブラック・ホールが存在することが確認された。それは地球から2万7000光年の距離にあり、太陽の400万倍の大きさであると推定されている。王立天文学協会のロバート・マッセイ博士は、真珠が砂粒の核を中心に形成されるように、銀河は巨大なブラック・ホールを中心に形成されることが研究結果から導かれると言っている。これはセーガンが言ったことから考えると、理にかなっている。

   キャロルは再びセーガンの夢を見た。
   彼は津波のような「自然」災害は、「月に入っているエネルギー」によって引き起こされていると語ったという。彼によると、多くの地上の現象は、我々には見えない形でこの現実界を出入りしており、それが人間の経験に根本的な大きな影響を与えているという。これは私が先に述べたように、月は次元、つまり密度間の出入り口になっており、さまざまな存在やエネルギーが、他の次元から地球のこの次元に移動するときの経路として機能しているからである。月とは、第4密度に住む爬虫類人が、人類を蜂の巣のような集団意識に閉じ込めるために用いている道具である。セーガンはこの時にも、彼は自分の持っていた知識のために殺されたと繰り返したという。

   ニビル星の爬虫類人が、人間の肉体コンピューターの遺伝子操作をしたことで、この仮想現実の中で生きる人間の肉体が、アクセス可能な周波数帯は大幅に狭められ、人間は作られたマトリックスの周波数帯域に波長を合わせられた結果、それまでアクセスできていた広い宇宙から切り離されてしまったのである。我々は「物質」のみを知覚することしかできなくなり、すべてを五感のフィルターにかけて見るようになると、我々の振動状態は非常に濃厚な密度となり、仮想現実の振動がすべてとなる。これは逃れようのない金縛り状態なのだ。そこから脱出する方法が、意識を拡大することと、マインド(心)を開くことなのである。

   しかし物質に囚われることだけでなく、我々を眠らせておくために支配者である設計者がさまざまな操作を行なっているので、多くの人々の心には未だにしっかりと鍵がかけられており、自分本来の意識からは切り離されているのだ。これが際限のない分裂や対立、競争、恐怖、そして感情面において多くのトラウマを生み出し、爬虫類人たちの食糧となる低い振動エネルギーを生成している。それはまるで、彼らに必要な振動エネルギーを生み出す、羊小屋に生きているようなものなのだ。

   彼らによって、人間の肉体コンピュータの遺伝子操作が行なわれる前や、月を操作して送信が始められる前の人間には、爬虫類人などの存在を見る能力が備わっていた。そのゆえに多くの記録や絵画が残されているのだ。猫などの動物は人間の見えないものに反応するように、本来人間の持つ可視領域の周波数帯域はもっとずっと広かったのである。かつて人間がニビルの爬虫類人と直接交流していたという事実は、人間の周波数帯域が狭められるより前の時代から伝承されている。爬虫類人は地球にやって来て、人間の肉体の送受信システムに遺伝子的に手を加え、人間が彼らを見ることができないようにした。そうすることでかつては神々として存在することも容易であったのであり、遥かに支配しやすくなったのである。


      book 「ムーン・マトリックス 覚醒篇⑦」 デービッド・アイク著 ヒカルランド

                        抜粋したもの

諦めが早い代わりに学ばない日本人

   穏やかで恵まれた気候風土に育まれてきた日本人にとって、実は、政治や経済や社会というものが、ある強い冷酷ともいえる「信念体系」によって、これまでも今も操作され維持されてきたという考えにはとてもついていけないし、受け入れることはできないだろう。戦乱や恐慌や疫病、飢饉などは、日本人にとっては自然の成り行きによって起きるものであり、その背後に、確固とした邪悪な意図や謀略が潜んでいるなどとは思いもよらないことである。

   平和で豊かな縄文1万年の末期に、大陸から粗野な「文明人」が侵入し、傲岸な巨墳や自然略奪的な農法や、動物虐待的な畜産をもたらしたときも、フランススコ・ザビエルなどの宣教師が「未開で無知な」日本人に「人道的な」キリスト教をもたらすために、遠路はるばる訪れたときも、4隻の黒船が強欲な本心を隠して「文明」開国を強要してきたときも、誘い込まれて嵌められたことも知らず、意気揚々と奇襲爆撃した真珠湾開戦のときも、史上最大の戦犯とされる広島・長崎原爆投下のときも、もっとも愛国的で優れた政治家であった田中角栄が、ロッキードに嵌められて失脚したときも、目いっぱい膨らまされたバブルがはじけたときも、金融ビッグバンで国が滅亡するかもしれないという今も、日本人はすべてを天然の自然現象として受け止め、あっさりあきらめて受け入れてしまう性癖がすっかり身についてしまった。

   そのゆえにこれらを鋭く分析し、「下手人」を突き止め、責任の所在を明瞭にし、「オトシマエ」をつける実直で執拗なる気迫が、我々日本人には元から欠落している。つまり我々はまったくお気楽な「奴隷人」に堕しているといえる。今日は徳川260年のような鎖国時代ではない。過酷な弱肉強食や、すべてにおいて優勝劣敗の市場原理が、経済界だけでなく家庭にも子供たちにも容赦なく襲いかかっているのだ。そして「彼ら」は、狙った標的を効率的にピンポイントで爆破するのである。そこには愛も友情も、血も涙も情も存在しない。これが「ビッグバン」といわれているものの正体なのである。

   現代を公平な国際化の時代だと信じ、自由な発想が生かされ、個人の意欲と才能は無限に花開き、チャンスも無限に広がる輝かしき21世紀だと信じているなら、そのような甘い考えは瞬時に吹き飛ぶ厳しい時代に我々はすでに生きている。すでにある政治や経済や軍事、情報や医療や学問だけでなく、宗教や芸術、娯楽、スポーツなど、我々の生活の全般にかかわるあらゆることが、ある邪悪な原理のもとに、緻密に計算されて戦略的に動かされていることを知らなければならない。

   その中核を担っているのが、「イルミナティ」といわれる秘密結社である。
   その名前を知っている人は多いと思うが、彼らがどのような人々からなっているのかを知る人は少ない。彼らは一つの偉大なる目標を持っている。ゆえに彼らの行なう計画のすべてはその目標達成に向けられているのである。

   あなたが自分の健康や家族を犠牲にして必死で働きやっと手に入れたマイホーム、爪に火を灯すようにして蓄えてきた預貯金、それらを根こそぎ巻き上げようと狙っているのがイルミナティである。食物に農薬や食品添加物という毒を加え、健康を損ね早く死に至らしめようと計画しているのも彼らである。人を救うのではなく毒の薬を体内に入れ、放射線や不要な手術を行ない、病気を作り出すことで成り立っている現代医療、麻薬やポルノを蔓延させ、脳神経を破壊する映像音楽ゲーム、彼らに支配されるマスコミやテレビを通じて流される嘘の情報、若者たちの心を将来への不安と恐怖、無感動に追い込み、希望を根絶やしにさせているのも「彼ら」である。地球全土にダイオキシンをばらまき、環境ホルモン投与、ワクチン接種で人類絶滅作戦を地道に遂行しているのも「彼ら」である。

   秘密結社といえばフリーメイソンがよく知られているが、「イルミナティ」とは、そのフリーメイソンの奥の院と考えればよい。イルミナティには13の血流の流れがあり、その顔ぶれにはすでに良く知られている、ロスチャイルド、ロックフェラー、ケネディ、デュポン、オナシス、ファンダイン、李など、世界的に有名な超大富豪に加えて、イエスの血を引くと自ら自称する13番目のダビデの血流がある。この中核をなすイルミナティ13の傘下にある実働部隊には、300人委員会、M16、MJ12、CIA、FBI、NSA、モサド、ADL、テンプル騎士団、薔薇十字会、ピルグリム・ソサエティ、サンヘドリン、スカル&ボーンズ、円卓会議、CFR、日米欧三極委員会、王立国際問題研究所、IMF、世界銀行、ローマクラブ、ビルダーバーグ・ソサエティ、コスモスクラブなど多くのものがリンクしている。

   イルミナティは、黒魔術を実践することでそのパワーを得ている。
   これらの血流に生まれた者たちは、宗教的な訓練を通じてあらゆる種類の神学とあらゆる神について教育されるが、その中には1本の糸が織り込まれている。それは全能の力への渇望である。したがって彼らの受ける教育は自己中心的で傲慢な神学となり、当然信じるものの人間らしさを奪い取ってしまうことになる。

   現実において宗教とは人々が考えるようなものではなく、実際には多くの仏教やキリスト教宗派の指導者はイルミナティとしっかり結びついている。そのゆえに現代は、古代に行なわれていたものとは違い、さらに巧妙で暴力的で残虐な世界を作ることに役立っている。仏教やキリスト教だけでなく、新興宗教、カルトと言われるものも含め、いかにこれらの各宗教が儀礼的な力を持った神学を作り出し、それら宗教的指導者の歪んだ力と指導の秘密性を正当化していることだろう。

   そうした秘密の、力に飢えた宗教の指導者たちは、数千年以上にわたり、ある秘密の一神教を保持してきた。彼らが崇めているのは悪の神なのである。この秘密の信仰は通常は、一般の信者からは隠されている。イルミナティの究極の神は単に純然たる悪ではなく、光の天使を装うことのできる神々である。イルミナティは秘密裡にグノーシス主義を教える。つまり悪行と善行はバランスを取らなければならないとする考えである。そのゆえに彼らの悪行はまさに悪魔のようであり、善行においてはその富と力によって行なう。そして彼ら実力者たちが男女を問わず献金をしたがる理由は、イルミナティのグノーシス主義哲学によれば、霊的な力を得るには、自らの善行を積むことで悪行をつぐなわなければならないからである。しかし一般の人々は彼らの持つ神学の二面性を理解することはない。

   イルミナティは自らを優れた者と信じており、劣った者を支配する当然の権利を有すると考えている。彼らの隠れた系図を理解するまでもなく、我々は既に世界を支配する王族や貴族階級の血流が見せる、優越感溢れる態度ですでに経験済みである。大きな富を持つ世界の王族や貴族階級の血流の尊大さは、世界にあまねく知れ渡っている。1982年にベストセラーになった『聖なる血、聖杯』の著書は、その中で驚くべき家系を世間に曝露した。それによると有力なオカルトの家系とはメロビング王朝のことで、その分家は何世紀もかけてヨーロッパ中に広がり、現代のヨーロッパにあるすべての王族を含んでいるという。

   イルミナティの13の血流は、アスター、バンディ、コリンズ、デュポン、フリーマン、ケネディ、李、オナシス、ロックフェラー、ロスチャイルド、ラッセル、ファン・ダイン、聖なるダビデ、の13家であり、それに続く2家が、レイノルズ、クルップである。


   book 「イルミナティ悪魔の13血流」 フリッツ・スプリングマイヤー著 KKベストセラーズ
                      
                          抜粋



                           

聖書の神ヤハウエとは惑星ニビルの神々のことか?

   ヤハウエとは何者なのか?
   それは他の神々の仲間だったのか? 地球外生物、ETだったのか?
   この意味深長な疑問は、それほど的外れなものではない。聖書に裏付けられた宗教的信念に基づく神ヤハウエは、地上の人でないことは明らかであるが、そうであれば彼は地球外の、つまり「地球外生物の」神に違いないわけで、それがこの本の主題である。

   人類と「神々との遭遇」の物語の観点からすると、聖書の記述と、古代の人々のアヌンナキとの遭遇体験との間にある、多くの類似点に驚かされるのだ。ヤハウエは、明らかに地球外から来た神々の仲間であると考えざるを得ない。こうした疑問に対する納得できる答えを探してみよう。

   そもそも聖書の創世記における天地創造の物語は、メソポタミアの原典である「エヌマ・エリシュ」がその源になっていることは疑う余地がない。聖書のエデンが、シュメールのエディンであることも明白である。聖書の大洪水やノアの箱舟の物語は、アッカドのアトラハシスの話や、「ギルガメシュの叙事詩」の初期の、シュメールの洪水の話に基づいていることも確かである。聖書のアダムの創成の場面で使われている、複数形の「われわれ」という表現はアヌンナキの指導者たちを指しており、「彼ら」の度重なる討議の末に、遺伝子工学を利用してホモ・サピエンスが創られたと、シュメールとアッカドの古文書は示唆している。

   そのメソポタミア版の古文書には、「原始労働者」として機能する人間を創るために、高度の遺伝子工学の技術を駆使したのは、アヌンナキの主任技術者のエンキであったと述べられている。聖書の「われわれの形に、われわれをかたどってアダムを造ろう」という一節も、このエンキの言葉からの引用だと言われている。エンキの別名、ヌ・ディム・ムドは、「形づくる人」の意味であり、エジプト人もエンキを、プタハ「開発者」、「物を形づくる人」と呼んでいた。そして彼が陶工のように、粘土から人間を創っている姿を描いている。ところで預言者たちは、主ヤハウエのことも、繰り返し「アダムを形づくる人」と呼んでおり、それは決して「創造者」ではない! 聖書の記述もたびたび主ヤハウエを、この粘土から人間を形づくる人になぞらえている。

   高名な生物学者としてのエンキの紋章は、絡み合っている二つの蛇である。
   これはDNAの二重螺旋構造を表しており、エンキが「アダム」を創るために、遺伝子操作を行なった本人である可能性を示している。その後エデンの園のアダムとイヴの物語のように、再び遺伝子操作を行ない、子供がつくれるように改造したという。エンキのシュメールでの別名ブズルには二つの意味がある。その一つは「秘密を明かす神」で、もう一つは「鉱山の神」である。鉱山学の知識は、地球の秘密とその深部の秘密だと考えられていた。

   エデンの園のアダムとイブの物語では2回目の巧妙な遺伝子操作が行なわれ、彼らが知恵を得る引き金になったのは、蛇だとされているが、聖書では子孫づくりのセックスに関わることをぼかしてこのように呼ぶ。ヘブライ語で蛇は、ナハシュと言う。面白いことにこの言葉も預言者、つまり「秘密を明かす人」を意味している。それはまさしく、エンキの別名の一つと同じ意味である。そのうえこの言葉は、ヘブライ語の鉱物の銅を表すネボシェットと同じ語源から派生している。またモーゼが「出エジプト」の際に、疫病を止めるために掲げていたナハシュ・ネホシェットとは、銅の蛇であり、蛇のしるしとはまさしくエンキの紋章である。

   このように考えると、もしかしてヤハウエはエンキと同一人物ではなかったか、とも思われてくる。生物学と鉱物学に加えて秘密を解明する能力が、エンキの神としての地位のシンボルになっている。実際にエンキは、南東アフリカで金の採掘や鉱業に携わっていた。そしてこうしたすべての点が、聖書のヤハウエにも共通しているのだ。ヤハウエがソロモンに知恵を授けた状況は、エンキが、賢人アダパに知恵を与えた状況とよく似ている。「銀はわたしのもの、金もわたしのものであると、万軍の主は言われる」(ハガイ書第2章8節)。「あなたに暗いところにある財宝と、密かなところに隠した宝物を与える」(イザヤ書第45章3節)と、ヤハウエはペルシャ王キルスに約束している。

   またメソポタミアの古文書と聖書の記述が最も一致しているのが、大洪水の物語である。メソポタミアの原典では、エンキが彼の忠実な側近のジウスドラ/ウトナピシュティムに指示して、大洪水に備えて防水の巨大な箱舟を作るように命じ、そのために箱舟の仕様図と寸法図を与え、地上のあらゆる生物の「種」を、その箱舟に非難させて残すようにと命じている。一方聖書ではまったく同じことが、ヤハウエによって行なわれたと記述されている。

   ヤハウエとエンキが同一人物、つまり同一神ではないかという仮説は、エンキの領土について調べてみると十分あり得るように思われる。メソポタミアの古文書によると、地球の領土が腹違いの兄弟エンキとエンリルの間で分けられたとき、エンキはアフリカ全土の統治権を与えられた。この領土は金鉱地帯でアプスと呼ばれる地域を含み、そこにはエンキの「大いなる神殿」シュメールのエリドゥの礼拝所があった。このアプスは聖書ではアプセイ・エレツのことで、大陸の端にある南アフリカを指していると思われる。そして聖書ではこの遠隔の地アプセイ・エレツは、「主が地の果てまで、裁き」(サムエル記上2章10節)と述べられており、イスラエルが再興された時、主が統治するところとされている。(ミカ書第5節3章)

   ヤハウエはこのように、アプスを統治する役割の点でも、エンキと同じようなことをしていたと思われる。このようにエンキとヤハウエの関係を調べていくと、思い出されるのが聖書の箴言(第30章4節)にある、ヤハウエの偉大さを称えた美辞麗句の詩の1節である。ここでは複数の神の名を聞いている記述であるが、それが一神教主義の聖書の中にあることに驚くとともに、二人の神々の間の相似点も強く感じられる。

   メソポタミアの出典によれば、エンキがアフリカ大陸を息子たちに分けた時、このアプスの領地を、彼の息子ネルガルに与えたという。このようなことから記述は多神教的な解釈が免れないものになっており、おそらくシュメールの原本から聖書の編纂者がそれらを引用する際、うっかり複数形を消し忘れてしまったものと思われる。そのような消し忘れは、「われわれ」という複数形の使い方に多く見られる。たとえば、「アダムをわれわれ造ろう」とか、バベルの塔の物語に出てくる「われわれが降りてみよう」などといった表現である。これまでの解釈では明らかに、「ヤハウエ」はエンキの姿のようにも思われる。

   しかしもう少し詳しく見てみよう。
   エデンの園のアダムとイブの物語では、アダムとイブが子供をつくるセックスの知識を取得するきっかけは「ナハシュ」、つまり蛇のおかげであったが、ここでは蛇はヤハウエの敵対者として描かれている。思い出してほしいのだが、ニビル星のアヌには、エンキとエンリルという腹違いの、常に対立していた仲の悪い兄弟がいた。シュメールの古文書には、南アフリカのアプスの金鉱で働かせるために、新しく形作らせた「原始的な労働者たち」を、「エンリル」がエンキに命じて、農業と牧畜をさせるために、メソポタミアのエディンに移住させたと書かれている。

   一方、聖書には、「アダムを連れて行ってエデンの園に置き、これを耕させ、守らせた」のはヤハウエだったと記されている。(創世記第2章15節)。ここでヤハウエの役回りは、エンキからエンリルに入れ替わったように見える。そしてエデンの園の主として、アダムとイブに語り、二人の罪を責め、ついに彼らを追放したのは
ヤハウエ、つまりエンリルであった。総合的に考えると、聖書のこの時点ではヤハウエはエンキではなく、むしろエンリルの役回りに近いのである。

   実際に、あの大洪水の物語の中では、ヤハウエとエンキは同一人物のように見受けられたが、今度は突然聖書においてはその配役が代わって、ヤハウエがエンキのライバルのエンリルの役回りになっている。メソポタミアの原典によると、人類の増加を望まず、大洪水を利用して人類の抹殺を計画し、やってくる大洪水のことを人間たちに知らせないようにアヌンナキたちに誓わせたのは、エンリルである。これに対し聖書に記されているのは、人間に対し不満の声を上げたのはヤハウエであり、彼が地上から人類を一掃しようとしたのであった。(創世記第6章)

   シュメール文書の記述による大洪水の物語の結末は、ジウスドラ/ウトナピシュティム(聖書ではノアとなっている)が、生け贄をアララト山の上で捧げ、エンリルは肉の焼ける匂いを楽しみ、人間の存在を許し、ジウスドラと彼の妻を祝福したとある。一方聖書の創世記では、ノアが祭壇を作り、動物の生け贄を捧げた時、その「芳しい香りを嗅いだ」のは、ヤハウエであった。

   個人的な性格では人類を創ったエンキは、アヌンナキの神々に対しても、人間たちに対しても、そんなに厳格ではなく、むしろ忍耐強いほうであった。一方エンリルは厳格な性格で、法と秩序が絶対で妥協せず、罰が当然の場合はためらわずに処罰した。しかし厳格なはずのエンリルも、一度性的乱交の罪を犯して、一時追放されている。しかし暴行した神の看護士ニンリルを後に妻として娶ったので、この罪は許された。エンリルは、アヌンナキ/ネフィリムと「人間の娘」との異星人間の結婚に反対していた。エンリルの厳しさは他のアヌンナキの神々に対しても同じであった。彼の性格には、冷たさと同時に、それなりに人に報いるという別の面もあった。シュメール人たちは彼を敬愛して、「父なるエンリル」、また「何でも持つ指導者」と呼んでいた。

   このようなエンリルの性格の二面性は、違反に対しては厳罰を、功績に対しては恩恵を、という聖書に描かれているヤハウエの性格によく似ている。主ヤハウエは祝福することも、呪うこともできると、聖書の申命記にはっきりと述べられている。(第11章26節) 主ヤハウエの戒律に従えば、人々とその子孫たちは祝福され、収穫は豊かに、家畜は増え、敵は滅ぼされ、どんな商売でも成功する。しかし主ヤハウエとその戒律を無視すれば、彼らの家や土地は呪われ、災害に苦しみ、損害を受け、失われ、飢饉に見舞われるだろう(申命記第28章)。「主ヤハウエはいつくしみの深い神である」とあり、続く章には、「ヤハウエは、ねたみ深い神である」とも述べられている。

   さてここで、7と50という数字の重要性を見てみよう。
   これらの数字は自然現象に一致するものではない。しかし聖書には7という数字が頻繁に登場する。7日目を清めて、神に捧げる安息日にする習わしは、アヌンナキの神々の活動が始まった頃よりずっと続いていた。カインの罪の呪いは7回、7世代にあたり続くとされた。エリコの城壁を崩壊させるには、7回包囲する必要があるとされた。多くの聖職者の儀式は、7回繰り返したり、7日間続けられたりした。新年の祝いは、7ヶ月目のティシュレイに行なわれるように計画され、主要な休日は7日間続けるように定められていた。

   そして50という数は、「契約の櫃」や「聖なる幕屋、タバナクル」を作るのに必要な基本的仕様の数値であった。またエゼキエルが幻に見たという未来の神殿の、重要な要素になる数でもあった。さらに聖職者の儀式で、暦日を数えるのにも用いられた。アブラハムは50人の正しい者がいれば、ソドムの破壊を見合わせて欲しいと願った。また重要なものとしてはヨベルの年(安息年)があり、この年には奴隷は解放され、財産は元の持ち主に返されることになっていた。この年は50年ごとに来るように決められていた。(レビ記第25章)

   なぜこの数字を持ち出したかといえば、7と50の数字は両方ともが、メソポタミア時代のエンリルに関連があるからである。エンリルは、「7の神」と呼ばれていた。なぜなら彼は、地球にいるアヌンナキたちの最高位の指導者だった、つまり7番目の惑星地球の最高司令官であったからである。そしてアヌンナキの数字で表される階級では、アヌ、つまりニビル星の統治者でエンリルの父親が最大の60のの位にあり、エンリルはニビルの王位継承者として50の位にあったのだ。エンキは40のランクであった。

   聖書によると、アブラムの甥とその家族が住んでいたソドムとゴモラは罪深い都市であり、そのゆえにヤハウエはこれらの街を滅ぼされたと記されている。一方メソポタミアの記録によると同じような事件が、エンキの息子マルドゥクが地球の支配権を手に入れようとした戦いのクライマックスに起きていた。そして紀元前2024年に核兵器が使用され、ソドムとゴモラが崩壊した。その詳細は、学者たちが「エラの叙事詩」と呼んでいる古文書に記録されている。原爆は、「塩の海」を現在の「死海」に変えてしまった。「それは海の生き物をすべて滅ぼし、青々とした平野の生き物を火で焼き殺し、穀物もすべて灰になった。」

   ところで大洪水の物語においては、神々の役割は明確であった。
   そしてシナイ半島やソドムとゴモラにおいても彼らの役割は明快である。従って聖書の記述とシュメールの古文書を比較することによって、誰がヤハウエで、誰がそうでないかがはっきりとわかる。メソポタミアの古文書からはソドムとゴモラを破壊したのは、ネルガルであって、ニヌルタではなかったことがはっきりしている。一方聖書ではこれらの都市を破壊したのは、状況を調べた2人の天使ではなく、ヤハウエ自身が天から鉄槌を下したことになっている。

   ・・・オラムとニビルの関係を明らかにする動かぬ証拠が、創世記6章4節の記述の中にある。それはニビルから地球に来たネフィリムたち、つまり若いアヌンナキたちは「シェム(宇宙船)の人々」であり、「オラムから来た人々」だと、はっきり記されている。ところでメソポタミアの神話や天文学に詳しかった聖書の編者や預言者たちや聖歌の作者たちによって、聖書にこの重要な惑星ニビルについての知識の「かけら」さえもが、どこにも記されず、どこにも見られないのは非常に奇妙なことだと言わざるを得ない。

   しかし我々に言わせれば、そんなことはないのだ!
   聖書はとっくに、ニビルのことを良く知っていて、それを、「見えなくなる惑星」オラム!と呼んでいたのである。


        book 「12番惑星ニビルからやって来た宇宙人」 ゼカリア・シッチン著
                      徳間書店5次元文庫
 
                           抜粋


  
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エッセネ派はエス・ニエでクムランはクン・ラというアプ語

   前回の彼らとの出会いから2ヶ月が経っていた。
   彼らが地球人なのか宇宙人なのか、未だに私にとってはっきりしなかった。いったい自分がどんな人々と付き合っているのかわからなかったが、彼らは少しずつ私に小さな確信を抱かせていた。それは彼らが決して誰をも傷つけず、自らの出身地を信じさせるために、誰かを説得することはないということであった。私はあのスクリーンで見たチャンパラ山の氷河に埋まった遺跡のことが忘れられず、あの不思議な巨大建造物を実際にこの目で見て確かめるつもりであった。こうして8月の日曜日、私はチャンパラ山の氷河の山裾に向けて出発したのである。

   私とキスペは予定通り、夜明け前に出発し、キタラクサ右岸の山に向かった。
   今回はなるべく長く山に留まろうという計画であった。そして日の出を迎えたのは、標高3千メートルを超える高原だった。大きな岩に腰掛けて休憩し、私はかなり疲労感を覚えていた。それは夜明けを高原で迎えようという目標を達成するために、長距離をかなりの強行軍で進んできたからだった。キスペは双眼鏡を手に辺りを観察し始めた。そして、「あそこに私たちの友人たちがいますよ!」と叫んだ。「今、小型宇宙船で着陸するところです」、「ああ、私も見たよ。彼らに会いに行こう」、と再びリュックを背負うと歩き出した。

   宇宙船の近くまで来た時、ドアはもう開いていた。
   イヴァンカと一人の男性が出てきた。「新しい友人をご紹介します。今回私に付き添ってくれたのはザイです」 私たちは丁寧に挨拶した。

   「彼はこれまでにもさまざまな時代に地球人として生活しながら、地球人を陽性化することに努めてきたアプ星人です。イエスという名前で暮らしていたこともありますよ」

   すると急に、キスペが跪(ひざまず)いたのだ。私は驚いて問いただした。
   「もしかして、イエス・キリストだったと?」

   「そうですよ。」 彼女の答えはあまりにも拍子抜けして聞こえ、冗談に聞こえたので、私は大笑いしてしまった。しかしキスペは十字を切るばかりであった。「今日は我らが主イエス・キリストも後臨席ということなら、私たちはスクリーンで何を見るんだい?」、と私は皮肉を言った。

   ザイは宇宙船に向かって歩きながら私の腕をとり、「あなたは正直な人ですね」と言い、キスペに立ち上がるように合図をした。

   「宇宙現象のせいでアプ星人が地球に来にくくなってからというもの、地球時間で5億年という月日が流れました。しかし20世紀初頭ごろから地球が属している銀河は、陽性のゾーンに入った。このゾーンは私たちの宇宙船や浮遊都市には好都合で、もし私たちがこれまで何の問題もなくここに来ることができていれば、人類の抱える地球の生活の問題の多くはすでに解決されていたはずなのです。私たちが最近よくここに来る理由の一つは、人類の精神の陽性化のためです。人間は戦争ではなく、瞑想を通じた理性で自らの問題の解決策を見出せるようにしなければならない。大洪水以降、私は多くの困難を乗り越えてさまざまな時代に地球を訪れてきました。」

   ザイは熱心に説明してくれた。
   「それであなたは、地球人の名前で、何回くらい地球で人生を送ったの?」
   「504回です」、彼はそう答えると、そのうちのいくつかの人生について語り始めた。イヴァンカは、自分の座っている椅子のボタンを押して壁のスクリーンを作動させると、一つの場面が映し出された。

   それは預言者のような人々が活躍した古い時代のようであった。
   背が高く、髭をたくわえた長髪の男が群集に語りかけている。そして人々はありがたく彼の話に耳を傾けている。人々のまとっている衣服や外観から、古代の場面であろうと考えた。私の思考を読み取ったイヴァンカが、微笑みながら言った、「そうです、これは大昔の時代で、ここで演説しているのはザイですよ。彼はモーゼという名前で、地球人として暮らしていた時のことです」

   「どんな時に、モーゼはこの演説をしたの?」とイヴァンカに尋ねると、ザイが微笑みながら言った。

   「これは人間のために14の規律を設けたときのことです。
   規律の内容を分析して、大昔からアプ星で実践されている、集団生活の重要性を学んでもらうためだったのです。私はそこで、エッセネと呼ばれる集団を創立しました。この名称は、アプ星の言葉である<エス・ニエ>から派生したもので、その意味は地球の言葉で、<集結された力>と訳せます。この<エス・ニエ>が時を経て、<エッセネ>と言う言葉に変わったのです。エッセネ派の創立は、長い間中断されていた地球訪問が再開されて以来の、人間の陽性化を促す私の一つの試みだった。私は気が遠くなるほどの長い間、宇宙現象に阻害されてこの銀河へ来ることができなかったのです。

   私は地球人が、一つの社会で和合して暮らせるように彼らを導きたかった。
   それは階級や差別のない、怠惰や金銭の存在しない平和な社会の創設だったのです。それはちょうど、彼らが地球に住み始めた頃の時と同じ状態に戻したかったのです。地球の兄弟たちの間に、集団労働と学習を糧(かて)とする一つの組織を復活させたかったのです。この組織を通して、地球に生きるすべての生命体を平等に守ろうと考えた。そうすればアプ星と同じように、生活において完璧な調和が達成されるはずだったのです。

   しかし私の試みは時が経つにつれて、エゴイズムによって歪曲されてしまった。
   当初は、集団生活を送る陽性のグループが形成されたが、その後正規の規律は変更され、利己的な利益追求に都合のいい内容に書き換えられてしまった。こうして少しずつ、かつて陽性だったグループは、さまざまな政治的なグループや宗教的なグループへと姿を変えてしまったのです。スクリーンを見てください」

   ザイはスクリーンを指差しながら言った。
   スクリーンには、中規模の村が映し出されていた。男女の大人たちと子供たちは、一つの分子に収まる原子が体現するような、完璧な調和のうちに暮らしていた。彼らは集団学習や労働に励み、金銭は存在しなかった。彼らはベジタリアンで、植物や動物や人間を平等に考えていた。私はそこで行なわれている愛他主義共同体の生活を詳しく観察し始めた。和合と集団学習、そして集団労働の結果、彼らは超能力と呼べる力を獲得するようになり、地球だけでなく宇宙の現象にも対処できるようになった。そして私はコミュニティーが形成される様子だけでなく、やがて権力を手にしていく人々や、共同体を脅かすエゴイズムが浸透し、悪影響を及ぼしていくその一部始終を目撃した。

   世代交代が行なわれていくうちに、エゴイズムは金銭の必要性を唱えるようになり、その考えがすべての人々に取り憑き、それが組織の陽性を歪めさせていった。そしてついにコミュニティーの生活は、軍隊生活に似た暮らしへと様変わりしてしまった。もうそんな生活に適応できる人はいなかった。社会生活から婚姻というものが排除された結果、アプ星人にとってもっとも神聖な生殖というものが否定されてしまったのだ。

   「エッセネ派が集団生活を行なった場所はどこなの?」 私はザイに尋ねた。
   「現在はクムランと呼ばれている場所で、死海の沿岸にあるカリアの街の近くです。そこはこの惑星でも、もっとも陽性のレベルが高い場所の一つなのです。そこは太古の時代に、まだ地球がアプ星の一部であった頃には、アプ星人の科学者たちがそこに研究所を構えていました。ちなみに当時その場所は、<クン・ラ>と呼ばれていた。アプ星の言葉で、<賢者の卓>という意味です。

   アプ星人であるラーは、そこでタイム・スクリーンとミニウスの活用法を開発しました。
   こうした経緯を踏まえて、エッセネ派は<クン・ラ>に地球初の陽性コミュニティーを設立したのです。その時の人間たちはすでにエゴイズムにすっかり影響されており、アプ星人の生活様式を忘れてしまっていた。」

   スクリーンには、その舞台となった場所が次々と映し出されていった。
   私がもっとも感銘を受けたのが、クムランであった。集団労働によって築かれたはずの街の成れの果ての廃墟が映し出された。それは史上最高の人智の粋が、エゴイズムと侵略行為によって無残な姿に変わり果て、今や人間の和合と兄弟愛に飢えながら、空を見上げるばかりであった。大昔にそうであったように、宇宙から降り立つ誰かに優しく愛撫され、平和と愛と集団学習、そして集団労働が復活して傷が癒されるのを待っているように見えた。それは唯一の生活のあり方に思えた。なぜならすべての生命が等しく敬われる、守られることが保証されているからであった。

   洞窟や岩の裂け目のような傷跡を残すその「二千歳の老人」の姿を目にして、私はクムランを訪れたくなった。ザイは私の思いを読み取ると、私を見つめて笑みを浮かべた。
   「もし心からクムランを訪れたいと思うならそうできますよ。今すぐにね。私たちの宇宙船で行けばクムランには数分で到着します。」

   イヴァンカの微笑みで、それが私の不信感と猜疑心を指しているとわかり、苛立ってしまった。しばし私は考え込んだ。もし私の身に何かあれば、キスペが家族に連絡してくれるだろうと考えた。なんだか急にワクワクしてきて、それ以上思案する必要はないとわかり、私はザイの提案を受け入れることにした。

   「一緒に行こう! これは私の心からの願いだ」、とザイが言う。
   イヴァンカが自分のジャケットのボタンを押すと、宇宙船内に心地よい香りと新鮮な空気が感じられ、快適この上ないソファに座っている感覚に捉われた。腕時計は11時半を指していた。私はふと、「クムランに到着するのは何時(いつ)ごろだろう」と思ったとたん、それを読んだイヴァンカが、「もう着いていますよ」と答えた。仰天して腕時計を見ると、時計の針は11時と40分を指していた。

   イヴァンカがスクリーンを見るように指差し、見ると私たちの現在地を映し出していた。
   それはまさに、出発の数分前に見たクムランの風景であった。わずか10分で何千キロもの距離を移動したと知った私は、腰を抜かしそうになった。イヴァンカは私の驚きを読んで、すぐ説明してくれた。

   「こんな短時間で長距離移動が可能だと知って驚かれるのは当然で、よくわかります。でもこれでも私たちは、あなたの細胞がストレスを感じない程度の速度で移動したのですよ。本当は私たちが用いる通常の速度なら、1秒もかからないのです」

   私たちはすでに目的地に降り立っていた。
   間もなく日が暮れてしまいそうなので、私は急いで辺りを見回した。スクリーンで見ると、着陸地点の辺りにはほとんど人影が見られなかった。私たちは、クムラン遺跡が望める小さな丘の上に着陸していた。そこは荒涼とした一帯であり、数キロ先には緑のある街と海、それに建設中の家屋や何人かの通行人が見えた。宇宙船から降りた私たちは、そこから数百メートル離れたクムラン遺跡へと向かった。当然私たちが戻ってくるまで、宇宙船は丘の上に残したままになるので、私は誰かに船を傷つけられたらと心配になった。

   ザイは、私の考えを読んで言った。
   「心配ありません。もし誰かが船を壊そうとしたら、<分解>作用で我々のいる場所まで運べばいい。そうなった場合は、出発前に宇宙船を<再融合>すればいいので、数秒で準備完了です」

   イヴァンカは、「私たちは今、死海沿岸のユダ砂漠にいるのですよ」と言った。
   私たちは遺跡と近くの洞窟を幾つか見て回った。

   宇宙船に戻った私はタイム・スクリーンでこの場所を観察した。
   ザイは彼の衣服のボタンの一つを押すと、たちまち宇宙船は垂直に浮き上がった。外はもう夜であったが、機内は網膜が心地よく感じられる光度に調整され、十分明るかった。飛行中は何の音も振動もしなかった。私はふと、「どれくらいの高度を飛んでいるのだろう?」と思うと、たちまちスクリーンには「高度20万キロで飛行中」と表示されて度肝を抜かれた。地上から20万キロメートル・・・! あまりにも快適な旅に、そんなことは不可能に思えた。


      book 銀河間トラベラー「アプ星人」との170時間 ヴラド・カペタノヴィッチ著
                      徳間書店5次元文庫

                           抜粋 

   

   

   

「アヌンナキの神々」とは誰のことなのか

   ・・・紀元前4000年も過ぎたある日、惑星ニビルの統治者、アヌンナキの偉大なる神々のアヌが公式に地球を訪問した。アヌがわざわざ、こうした骨の折れる宇宙旅行をしたのはこれが最初ではなかった。地球年にして約44万年前、ニビル年でわずか122年前に、彼の長男エンキが地球で「金」を採掘するために、50名のアヌンナキの神々の第一陣を連れて来ていたのだ。彼らはこの第7惑星の地球の黄金を清めて、神に捧げることにしたのであった。

   彼らの惑星ニビルでは、その大気が、彼らの自然的利用と技術的利用のために希薄になってしまい、もうほとんど使えなくなっていたのだ。大気は呼吸をするために必要であっただけでなく、惑星の内部の熱の消散を防ぎ、惑星ニビルを温室のように包む役目も果たしていた。そして彼らの科学者たちは、「金」の粉末を惑星ニビルの空高く浮遊させておくことだけが、ニビルが凍った天体になるのを防ぐ唯一の方法であると考えたのである。

   聡明な科学者であったエンキは、ニビルからやって来てペルシャ湾に着水し、その海岸に基地エリドゥを建設した。彼の計画では、この湾の海水から金を抽出することになっていた。しかしその方法では十分な金を得ることは出来なかったため、ニビルの危機は急を告げていたのであった。このエンキのやり方にしびれを切らしたアヌは、自分の目で状況を確かめようと地球にやってきたのであった。

   やるべきことは、金が豊富に眠っている場所から金を採掘することであり、あらゆる調査でわかってきたことは、その場所は南アフリカであった。エンキとエンリルは腹違いのアヌの息子たちであり、彼らの間には常に対立があった。そしてエンキがアフリカの金の採掘を手がけることになり、エンリルはメソポタミアのエ・ディンに留まり、金を惑星ニビルに積み出すのに必要な設備を建設することになった。こうしてアヌは、ニビルに帰っていった。そしてこれが彼の最初の訪問であった。

   しかしそれからしばらくして、また新たな危機が到来し、彼の2回目の訪問が必要になった。最初に地球に降り立ってから、ニビルの年月で40年が経った頃、金鉱で作業を命じられていたアヌンナキたちが反乱を起こしたのである。実際どの程度、彼らの深い金鉱内での苛酷な労働が反乱の直接的な要因であったのか、あるいは腹違いの兄弟と彼らの従者の間に起きた争いが影響したのかは推測の域を出ない。そして事実上起きたことは、エンキが南アフリカで監督していたアヌンナキたちが反乱を起こし、採掘を続けることを拒否したのである。そしてこの危機の緊張を和らげようとしてやってきたエンリルを、人質にしてしまったのだ。

   こうしたすべての出来事はシュメールの記録に残されている。
   この物語は数千年後に、人類にも語り継がれ、人間たちにもそれらの出来事が知られるようになったのだ。

   こうしてニビルの神々たちの会議が召集されることになった。彼らの前でエンリルは一連の出来事を説明し、エンキがこの反乱を率いたとして彼を非難した。しかし当の採掘に従事していた反乱者たちが自分たちの実情を切々と訴えると、アヌは彼らに同情せずにはいられなかった。なぜなら彼らは本来、宇宙飛行士であって鉱夫ではなかったからである。そして彼らの労苦はもう耐えられないところまで来ていたのだ。

   では、こうした作業をする必要はないのか? 
   こうして採掘される金がなくて、惑星ニビルに生きる生命はどのようにして生き続けられるのだろうか? 

   エンキは一つの解決策を持っていた。
   自分たちは「原始的労働者」を作ろうとしているのだ、と彼は言った。そして、こうして作られた労働者たちが、アヌンナキに代わって激しい苦難の仕事をするのだ、と。そこに集まっている神々たちの驚きを前に、エンキは既に主任医師のニンティ/
ニンフルサグの助けを借りて実験を行なってきたと述べた。彼の説明は続いた。この地球上の東アフリカには、原子生物の猿人が生息している。それは最初のティアマットと天体の衝突の際に、ニビルから地球に伝えられた、ニビル自体の「生命の種」から進化したものに違いないと。だからこの生物には遺伝的和合性があるはずで、この生物を改良するために唯一必要なことは、アヌンナキ自身の遺伝子をこの生物に与えることだという。そうすることによってこの生物は、アヌンナキと同じような姿をし、道具を使えるようになり、命令に従える利口な生物になるだろうと。

   こうして、遺伝子操作と実験室のフラスコの中で行なわれた、猿人の女性の卵の受精から、ルル・アメルという「合成労働者」が作り出された。しかしこの人造人間には生殖能力がなかったので、エンキとニンフルサグは試行錯誤によって改良を重ね、完全なモデルを作り上げた。彼らはそれを、アダム、つまり「地球の男」、人間と名付けた。そして受精能力を備えたこの召使たちによって金は豊かに採掘されるようになった。7つの居住地は都市に発展し、地上にいた600人のアヌンナキたちと、軌道上のステーションにいた300人のアヌンナキたちは、常にゆとりのある生活を楽しめるようになった。彼らのある者たちは、エンリルの反対を押して人間の娘たちを妻として娶り、子供まで生ませた。アヌンナキにとって金の採掘は、今や苦しみの涙が必要のない仕事になった。しかしエンリルにとっては、この状態はすべてが間違っているように見え始めたのであった。

   しかし、すべては大洪水によって突然の終わりを告げた。
   それは以前から長い間、科学観測によって警告されていたことで、南極大陸の上にあった氷冠(ひょうかん)が不安定になっていたのだ。そして次に惑星ニビルが火星と木星の間を通って地球の近くを通り過ぎる時、その引力がこの膨大な氷の塊りを大陸から滑り落とさせる原因となり、それが世界規模の大洪水を引き起こさせ、その結果、海洋と地表の温度が突然変化し、かつてない大嵐が吹き荒れるだろうという警告であった。

   エンリルはアヌと相談し、「宇宙船を用意し、地球を放棄して脱出する準備をしろ!」と命令を発した。しかし「人類についてはどうするのだ?」、と人間たちの生みの親であるエンキとニンフルサグは尋ねた。「人類は抹殺すればよい」、とエンリルは答えた。そしてエンリルは、このことはすべてのアヌンナキたちには秘密にしておくように誓わせた。それは絶望した人間たちに、アヌンナキが出発する準備の邪魔をさせないためであった。

   しかしエンキは、自分に忠実な従者ジウスドラに、「ティバツ」というものを作るように指示した。それは潜水ができる船のことであった。その中でアヌンナキと人間たちの家族や、十分な数の動物たちが大洪水の中を生き延びて、地球上の生命を絶やさないようにするためのものであった。エンキはその船を、(中)近東でも最も目立つ双頭の峰のある「アララト山」へと導くための航海士までも、ジウスドラに付き添わせた。

   アヌンナキの神々からシュメール人たちに後述された「天地創造と大洪水」の古文書は、一般の聖書といわれるものや、要約編集された版よりも極めて詳細にわたっており、明確にその物語が述べられている。

   この突然の大洪水による大変動が起きた頃、地球上にいたのは半神半人だけではなかった。それはアヌンナキの神々たちの中のある者たち、つまり12の聖なる輪のメンバーたちはある意味、彼らは人間であった。ナンナル/シン、イシュクル/アダドといったエンリルの若い息子たちは地球で生まれたのであった。そしてシンの双子たち、ウツ/シャマシュとイナンナ/
イシュタルもそうであった。

   エンキと一緒に秘密の「ノアの方舟(はこぶね)工作」をしたと思われるニンフルサグは、アヌンナキたちはこれを最後に永久に地球を去るのではなく、しばらくの間地球を回る軌道上に残って、地上に何が起きるのか様子を見てはどうかと提案した。そして本当に巨大な大洪水が起こり、すべてを飲み込んだ後、去っていき、雨がやんだ後に地球の峰々が姿を現し、雲間に輝く太陽の光線が大空にきれいな虹を描いたのであった。

   エンリルは人類がまだ生きていたことを知って、怒りに打ち震えた。
   しかし彼の怒りは、次第に収まっていった。なぜなら、これで彼らアヌンナキたちは引き続き、地球上に留まることができるとわかったからであった。そしてもし彼らが、これまでのように金の採掘のためにセンターを再建するとすれば、そのためには人間たちがその数を増やし彼らのために繁栄することが必要であり、その意味で、人類はもはや彼らの奴隷ではなくパートナーであった。

   大洪水が起きるまで、アヌンナキたちの必需品を運び入れたり運び出したり、金をニビルへ送り出すための宇宙空港は、メソポタミアのシッパルにあった。しかしユーファラテス川とチグリス川の間にあったその肥沃な土地のすべてが、今や大洪水のために数億トンもの汚泥で覆われていた。彼らは着陸するために宇宙船団の投錨の目印として、これまではアララト山を利用していたが、新たにナイル川の堤の上に、実物30分の1の大きさの対になった2つの人口の山を作った。それがギザの2つの偉大なるピラミッドであり、大洪水後のシナイ半島で、宇宙空港の航路標識として機能を果たすことになった。この新しい空港は、かつてあったメソポタミアのものよりも、アフリカの金の原産地へはより近くにあった。

   これらはアヌンナキの神々からシュメール人たちに口述されて伝えられ、残されている古文書に述べられている内容である。


      book 「神々の起源と宇宙人」 ゼカリア・シッチン著 徳間書店5次元文庫

                          抜粋


     

人間は他の生命を搾取し利用する権利を持たない

   スクリーン上に、奇妙な形をした巨大都市が映し出された。
   それはどこにも角というものがなく、その全体像は羽ばたく一匹の蝶に似ていた。また周辺の森がその美しさをいっそう際立たせるので、その都市は驚くほど煌(きらめ)いて見えた。私はこの街は何と呼ばれていたのかイヴァンカに尋ねてみた。

   「ここはクザクという名前の街でした。
   けれど時が経つにつれて、その街はコスコと呼ばれるようになり、やがて現在の都市名クスコへと変化しました。ここはアプ星人の第二次地球入植時に築かれた、地球への入港センターであると同時に、当時の3大都市の一つでもあったのです。このクザクの街でアプ星人によって興された地球初の化学産業は、大洪水によって施設が崩壊するまでは、宇宙においても屈指の規模を誇るものだったのです」

   「今、大洪水って言ったの?」、私は驚いて聞き返した。

   「そうですよ」、とゼンが答えた。
   「膨大なエゴイズムと野心が、壊滅的な嵐と大災害を引き起こしたのです。つまり、惑星のバランスが崩れてしまった。その結果、赤道と子午線が入れ替わったのです。そして母星からやって来たアプ星人によって地球に築かれた稀有な建築物が、ことごとく破壊されてしまったのです。スクリーンを見てください」

   スクリーンには、とてつもない気象災害が地球を襲った様子が映し出された。
   それは筆舌に尽くしがたい異様な暴風雨や落雷、サイクロンや嵐に揺さぶられる地球の姿で、まるで木の葉のように震えていた。そして破壊的な嵐が収まった時には、地上には草木はもちろんのこと、動物や人間の姿はどこにもなかった。南極と北極は赤道上に移動し、赤道が新しい子午線となったのであった。

   壮麗な都市クザクが存在していたかつての広大な平原には、今や奈落の底のような峡谷が姿を現していた。そして地球の誇りであったあの素晴らしい建造物の残骸である巨石が、そこかしこに転がっていた。また地球の3ヶ所にのみ、大規模な廃墟の跡が見て取れた。つまりこの3地域には、あの不思議な建造物が存在していたということなのだ。

   「なんて恐ろしいことだ!」、私は無意識にそう叫んだ。
   しかしその時の唯一の問題点は、あの不思議なスクリーンに映し出されたものの信憑性(しんびょうせい)だけだった・・・。

   「それはとても恐ろしく悲惨な出来事でした。
   この惨事が、人類の進化にとって取り返しのつかない停滞をもたらし、私たちにとっても大きな問題となったのです。まさにこのときの惨事が、過去はもとより、現在においてもなおさまざまに生じる自然現象の元凶でもあるのです。あの大惨事が原因となって、宇宙の一部がバランスを崩し、それに伴い、銀河を横断中であった私たちの浮遊都市は、木が遠くなるほどの長きに渡って困難な状況に陥ったのです。

   宇宙とは極めて複雑なところで、いたるところに神秘や謎、未知の世界が溢れています。それらのことが私たちがこの銀河を訪問するときに影響を受けるものなのです。しかしここ数十年、この銀河は陽性のエリアに入って来ており、ですからこの機会を利用して、この銀河に存在する惑星や星をすべて訪れています。でも私たちの訪問は多くの人々にとって、特に地球人にとっては驚異な出来事であることを知っているし、他の惑星にもそういう人々がいます。私たちは単なる旅人で、惑星に生きる人々の暮らしを十分理解し、宇宙における生活で問題点となるものを研究している存在であると理解できるのは、ごく一握りの人々だけなのです」 ゼンはそこで口を閉ざした。

   私は、異常で驚異的な、桁外れに奇怪な出来事を見続けて、何も話す気になれなかった。なんとか冷静になろうと必死になっていると、船内にイヴァンカの2人の同僚が入って来た。彼らに会うのは初めてで、彼女は立ち上がると2人を紹介してくれて、名前はアミンとディウスと言った。2人は腰掛けると、先ほど外で終えてき
たばかりのエクスカーション(登山・散策)の話を始めた。そしておもむろにディウスが、ポケットからウサギ革でできた小さなベレー帽を取り出した。私はその帽子を目にして、「はっとした」。彼はどこでそれを手に入れ、なぜ持ち帰ろうと思ったのだろうか。

   イヴァンカは私の考えを読み取り、注意深く私を見つめながら言った。
   「地球に生きるすべての生命たちの生活の素晴らしさは、そこに生きる住人たちによって台無しにされているのです。人間は進化した知的生命体であるのにもかかわらず、人間は生活を簡素にすることを考えず、無頓着です。人間は本来、他の生命を殺して犠牲にする必要などなく、必要なものを発明して生み出すことのできる知性を持っているのです。残念ながら地球人は、地球上に生きる全生命を搾取して利用する権利がある、と勘違いし、誤解しています。

   動物を飼育し、まるで大親友のように世話をしてやり、その後、苦しみに晒して殺すのです。人間は動物たちの力を労働に使役し、その知恵を気晴らしに弄(もてあそ)んで利用します。彼らの苦しみを見て人間は喜びを感じ、彼らを殺してその肉を食べるのです。その上、彼らの死体の皮は人間の衣類に用いられる。すべての命は人間と同等の生きる権利を有しており、人間が感じるのと同じように、彼らも苦痛と虐待、あるいは善意に敏感なのだということを知りもしないのです。

   アプ星の社会は違います。
   そこではどんな生命体であっても、自分という存在を維持し、支配するのは自分自身なのです。それは自然の法則に従い、寿命を迎える時までずっとそうなのです。アプ星人にとってもっとも優先されるべきは他者の命であり、自分の命は二の次なのです。植物も動物も人間も母から生まれてきます。だからこそ他者からもたらされる苦痛などとは一生無縁で生きる権利がみんなに等しく与えられているのです。」

   力強い口調でイヴァンカは力説した。
   私はすでにスクリーンでアプ星人の食べ物と食堂を見ていたが、聞いてみた。
   「では、アプ星人は何を食べて生きているの?」

   「アプ星人の栄養摂取は、凝縮食品でまかなわれています。
   その大半はミネラル分で、他には種子や果実が用いられます」、とアミンが答えた。
   「地球人が行なうことでもっとも悪いことは、自らの栄養補給のためやその他の目的で動物たちを殺すことです。このような食事は太陽光線とともに、攻撃的性質やエゴイズムを増長させ、体細胞のバランスの不均衡を大きくし、それを連鎖的に生じさせるものになります」

   「そのベレー帽は何に使うの? 私たちについて知って持っている知識だけでは十分ではないの?」、私はディウスに質問してみた。

   「そのとおりです。
   私たちは宇宙の隅から隅まで知り尽くしています。ですが私たちは、こうした不正な行ないによって作られた品物をいつも保管しているのです。その理由は、陰性の克服のために力を尽くしている、地球以外の他の惑星の住民たちに見せるためなのです。他の惑星にも地球人のような考え方をする生命体が存在しており、私たちはそうした人々の中にも陽性の心を持った集団を形成するために、最大限の努力をしているのです。陽性の心を持つ人の細胞においては、原子の中にあるマイナスの構成要素が少ないのです。陽性のグループを作り出すことができれば、少しずつ他の人々に影響して陽性化していくことができます」

   「これも同じ目的に使えるね」、とアミンが銃弾の薬莢(やっきょう)を2つ見せた。
   どこからそれを持ってきたのか尋ねると、「ビウラ街の近くだよ。先週、兵士たちが演習を行なったんだ」と言う。アミンとディウスは地球に来るのが初めてだというので、彼らに尋ねてみた。「地球の生活はお気に召したかな? どうだろう、聞かせてくれないか、地球は今後改善されるのか、それともこのままなのか」

   「地球だけでなく、宇宙のあらゆる場所において、生命体の生活の根幹を成すものは和合と労働、それに学習と平和です。これらの要素に欠けると本来の生活はできなくなり、何らかの犠牲を強いられることになります。生命を育む要素を得るために、地球人はお金と侵略行為やエゴイズムをこれらの要素に置き換えなければなりません」

   「お金を排除するだって?!」、そんな話は突拍子もなく感じられて、私は思わず笑ってしまった。すると彼らも笑った。だが彼らの笑みは、私の無理解やエゴイズム、嘲笑が招いたものだと気づき、私はムカッとしてしまった。しかし警察署でのことを思い出した私は彼らに謝った。

   腕時計を見ると、もう夕方の6時であった。
   私は暗くなる前にワジャンカに戻るために立ち上がり、3人のアプ星人とイヴァンカに宇宙船の昇降口まで送ってもらい、帰途についた。いつものように今日の奇妙な出来事について誰とも話すことができないまま、その夜の仕事のシフトを8時から開始した。しかし私の当初の決意はまったく揺らいではおらず、あの外国人たちの正体を暴くために、引き続き調査を続けたいと思っていたのだ。

   羊飼いや地元住民、そして時々私のエクスカーションについて来る発電所の職員たちの証言を踏まえると、一つだけ確かなことがあった。それはあの外国人たち、つまり地球人だろうと宇宙人だろうと、その存在は現実であるということであった。しかし肝心な彼らの訪問目的は私にはまだわからなかった。私は彼らの態度について分析してみた。反抗的な態度を示す私に対する彼らの反応である。もし彼らが地球の住民であれば、その訪問の理由が何であれ、彼らを取り調べさせようとする私の警察署への通報に気を悪くしたに違いないのである。地球人なら必ず腹を立てるだろう。しかし彼らは、私の企みを気にしていないようだった。それどころか、わたしのした行為はずい分と喜ばれたのだ。それはまるで、私がお祝いの花束を贈ったかのようだった。彼らが言うには、私は彼らについての真実を見出そうと努力しているのだという。 

   結局、私の結論は、「地球人であれば、あんな態度はとれなかったであろう」というものだった。彼らのように鋭敏でかつ温厚で、私の態度や私のしたことも気にしないとなると、何事にも前向きな人々の態度でしかないと思えた。つまり彼らは、人の思考を読み取る能力を有し、愛や労働、学習については崇高な思想を育む「陽性の存在」なのだ。そして初めて私は、一つの可能性について真面目に考えるようになった。あの「訪問者」たちは、本当に遠い星からやって来た人々なのかもしれない、と。そして彼らの惑星には、エゴイズムや恐怖、闘争心や悪意などは本当に存在しないのだと思えた。私は、これまでの彼らへの自分の態度を悔やんだ。


       book 銀河間トラベラー「アプ星人」との170時間 ヴラド・カペタノビッチ著
                      徳間書店5次元文庫

                           抜粋



自分に忠実に生きることが真実への道

   極めて個性的で魅力あふれる場所といえば、アンデス山脈のワイラス渓谷の朝だ。
   世界広しといえども、こんな朝を迎えられるのはここだけである。そんな土地で迎えた6月最初の土曜日の朝も、いつものように魅力的だった。朝日はブランカ山脈の氷河を輝かせ、サンタ川の岸辺に反射して、野の花々の色と光のハーモニーを奏でていた。私はここ3週間ほどの間に何回か山の散策に出かけたが、例の外国人たちと鉢合わせすることはなかった。おそらく彼らは活動拠点をどこかへ移したものと見える。これはいろいろな意味で、私にとっては喜ばしいことであった。

   私は夜も明けきらぬうちから、エクスカーション(登山・散策)の準備を始めた。そして日の出にはミルアーコチャ山の氷河に向けて、セドロス川とキタラクサ川の山道を歩いていた。その日は同行者はいなかったので、もっともアクセスが困難な場所を訪れようと決めていた。誰かと一緒の時には目的地は二人で決めるのだが、時には当然、どちらかの意に反して決めなければならないこともあった。

   朝の5時から歩き通しで、ワイラス渓谷、パト渓谷を望む山頂にたどり着いた時、時刻は午前10時になっていた。私は周辺の高峰を双眼鏡で眺めようと、休憩することにした。すると突然、そこから1キロ先に「訪問者たち」の宇宙船が垣間見えたのである。それは1ヶ月前にイヴァンカたちと出会った際に見たのと同じタイプのもので、色も同じだった。正直やっかいなことになったと思った。しかしもう近くまで来てしまっていたので、見物がてら近づいてみることにした。

   しかし休憩を終えて宇宙船の方に歩み始めた時、宇宙船の近くにある巨大な岩陰に数人の地元住民の羊飼いたちが見えたのだ。私はケチュア語が話せないという懸念があったが、とりあえず先に進んだ。あと数十メートルで到着というところで、「例の外国人」と見える一人が私を迎えてくれた。初めて見る顔であった。

   「警戒しなくて大丈夫ですよ。」、と外国人は言った。
   「私たちはあなたのとった行動に何も気を悪くしてはいないし、むしろ喜んでいるのです。なぜなら自分に忠実に誠意を尽くして初めて、真実と成果は得られるものですからね。」

   私は緊張していたので、彼が言ったことがどういう意味なのか気にもとめなかった。
   そのため彼が言った「私の行動」という意味が、数週間前に私が警察署に行って事の一部始終を通報したことを指しているとは、まったく気づかなかったのである。私は警察署で、頭のおかしな酔っ払いと見なされて追い払われたのであった。私たちが宇宙船の前にたたずんでいると、ドアが開き、イヴァンカが現れた。彼女は微笑みながら私を迎えてくれると、また会えてうれしいと言ってくれた。

   「彼は友人のゼンです」と紹介してくれた。
   「彼もアプ星人なの?」と尋ねると、
   「もちろんそうです。地球にアプ星人以外の宇宙人が来ることはそんなに多くはなく、他の文明にとって地球はそれほど興味のある場所ではないのですよ。でも私たちにとってはそうではなく、ここはアプ星の一部でもあるし、地球人は私たちの兄弟でもあるのです」

   私は促されて宇宙船に乗り込んだ。
   内部は前の船とまったく同じ内装であった。
   「あなたのこの前の通報を、私たちが迷惑に思っているだろう、と思わないでくださいね。そういう行動はごく普通のことなのですから」、イヴァンカが明るい表情で放った言葉に私は愕然とした。凍りつくとはこのことである。私は恐怖と恥ずかしさに体がすくんだ。いったい誰が私の企てを彼らに告げ口したのだろうか? 私はまったく理解できず、「もしかしたら警官もグルだったのかもしれない」との考えがよぎった。

   私は凍りついて黙り込み、何と答えていいかわからなかった。
   彼女は私の動揺を感じ取ると、笑い出した。
   「人間が真実や叡智を獲得するためには、学習と労働と実践があるだけなのですよ。通報するということは、社会が定めたルールを適用したというだけのことなのです。もし自分の暮らす社会の規律を守る気もなく、私たちがどこから来たのかを探り当てようという気がなければ、あのようなことはしないはずなのです。そうでしょう?

   自分に忠実に誠意を尽くして不明瞭なものを確かめ、未知のものを探り、見えないものを見極めようとし、想像不可能なものを理解しようと努めること、これが叡智に達する唯一の歩みなのですよ。すべての文明の進化と発展は、そのような未知のものへの絶え間ない追求からもたらされるものなのです。」 イヴァンカはそう力説しながら、私を勇気づけるためにおどけた仕草をしてみせた。

   「・・・誰が、通報のことをあんたたちに話したの?」
   「もう、そのことを考えるのはやめましょう。それについての私たちの考えはもう説明しましたよ。もう忘れてください。」
   「分かった、もう忘れるよ。でもあんたはたった今、不明瞭なことを確かめるのはよいことだと言ったね。なら、私の質問に答えてくれよ」
   「どうしても知りたいなら、このスクリーンを見てください。そうすれば全部わかります」

   笑顔のイヴァンカはスクリーンの一つを示した。
   そこにはキスペと私が、ペドロと別れの挨拶をしている様子が映っていた。まさにあの夜の光景で、ペドロが真昼のように明るい光の輪で私たちの足元を照らし、発電所まで送ってくれたときの様子であった。そして、その後の展開と私の行動のすべてが詳細に映し出された。それはキスペと別れ、帰宅し、通報行為に至るまでの私の行なった分析と考察、警察署での会話、私が警察署を立ち去った後、警官が私の通報について護衛官に述べた痛烈なコメントのすべてであった。

   私はその場から一瞬にして消えてしまえれば、どんなにか救われたかもしれない。
   私はイヴァンカの瞳を見ないですむのなら、どんな深淵にでも飛び込める、と思うくらい深く恥じ入っていた。彼女は私の動揺を察すると、隣に来て優しく言葉をかけてくれた。
   「なぜそんなに自分を責めるのですか? 何も悪いことはしていないと自覚してよいのですよ」 そしてようやく、私は気持ちが鎮まってくると、まるで何もなかったかのような気分になった。

   「私はあんたたちのことを通報しようとしたよ。
   だってあんたたちが誰なのか知らないし、ここで何をしているのかわからないからだ。できればもう一度通報したいが、そんなことは無意味で、誰も私の話を本気にする者はいないからな」

   イヴァンカは大笑いして言った、「どうぞ世界中に向かって、私たちの存在について語ってください。でも残念ながら今のところは、誰もあなたの話を信用して聞く者はいないでしょう
ね。あとどのくらいこういう状態が続くのか分かりませんが、そんなことはどうでもいいのですよ。なぜなら説得されて私たちの存在を受け入れるというのは、本当に受け入れたことにはならないからです。ですから私たちの存在や、私たちが地球や他の惑星を訪れているということを、誰かに納得させようとする必要はないのですよ。」

   ゼンは、ティワナコ遺跡の太陽の門の中央に刻まれている、レリーフのミニチュアを手に眺めていた。私は彼らがいつのまにか、このようなものを手にしていたので驚いた。一瞬前には何も見当たらなかったのだ。ゼンは私の考えを読み取ったようで、自分の座っているソファの底部に設けられた引き出しを開けて見せた。中にはアメリカ大陸のさまざまな時代の工芸品などが入れられていた。それなら私の座っているソファもそうではないかと想像すると、突然、私のソファだけでなく、イヴァンカのソファからも引き出しが飛び出したのだ。その中にはさまざまな草や木の葉、花びらなどが、イヴァンカのものには本や雑誌、手織りの布きれなどが収めてあった。

   私は聞いてみた、「どうしてこのようなものを持ち運ぶの? あんたたちの<分解>の技術を用いればこんなものを作ったり、移動させるのは簡単なことじゃないのか?」

   ゼンが言った、「私たちが、あなたが今見た物を持ち運ぶのには理由があるのです。
   私たちは確かに、最小微粒子レベルで物質を分解したり、融合することができます。そして私たちは不死を実現もし、時間も超越しました。超高速スピードも生み出せるし、そのほか自然の有害な現象を修正できる多くの能力も身につけました。でも実際には、このようなことはまったく大したことではないのです。

   時を形作る、一瞬一瞬というものは、それぞれがみんな異なるものなのです。
   それはただの一つとして同じ形や持続性ではなく、一瞬一瞬に宿る未来というものもそれぞれ異なっているのです。これが自然の法則です。こうした自然の法則が、日々の生活やさまざまな問題、そして陰性というものを修正して陽性を獲得するために、用いるさまざまな品物やその方法に影響を及ぼしているのです。

   つまり昨日の物体の状態は、今日になると違う物なのです。
   同じように今日の物体の状態は、明日になるとさらに変化し、物体ごと消えてしまうことだってあるのです。すべてのものは何ものも同一ではあり得ず、すべては異なり、しかも一瞬ごとに姿を変えていきます。そしてそれは、「運動」というものが、「存在」の主要素になるまで継続されていくのです。」

   私は、余りにも盛りだくさんの哲学的概念に疲労感を覚えていた。
   私は彼らの思想にほとんどついていけなかった。それで別の質問をしてみた。
   「ゼン、あんたたちの地球訪問の目的は何なの?」

   「アプ星人には、細胞、つまり宇宙の生命体を守り助けるという生来の特性が備わっています。このことが、私たちの地球訪問の目的なのです。私たちはこの目的を果たさずには存在することができません。ですからそのためにあらゆる惑星を訪れ、旅先で出会う生命を助けます。また地球のどの領域に頻繁に足を運ぶか運ばないかは、かつてその土地でアプ星人が行なった出来事に比例します。こうした出来事の事業の年代は、アプ星が爆発した前後にまで遡ります。確かにあなたの言うとおり、私たちは祖先の足跡のすべてをタイム・マシーンで見ることができます。だけどここに来て、古代の品物に実際に接することは私たちにとってとても好ましいことなのです。スクリーンを見てください」

   示されたスクリーンには、蠢(うごめ)く大群衆が映し出され、さらに球体のマシンや空飛ぶ円盤のようなマシン、超小型の飛行機などが映し出された。それらのマシンはすべて地面から数メートルの高さを飛びながら、エアジェットのようなものを噴出していた。そのエアジェットは、石や潅木(かんぼく)などの雑物を消してしまえるほど強力なもので、マシンが通過した後には地面には何も残らなかった。このようにして数百キロ平方の広大な平原が、スタジアムのように何もない更地に整備された。

   その後すぐそこには、完璧に加工された巨石が巧みに誘導されてきた。
   その巨石はまるで雪のかけらのように、設計プランに沿って、建設現場の指定された場所に舞い降りていく。そして次第に、住居や道路が姿を現し始めた。それは現代建築でいうところの二階建てほどに相当する巨大な石が、空中を舞う紙のようにゆっくりと下降していく様子であり、私はそれを目(ま)の当たりにして息を呑んでしまった! しかもそれをたった1人の人間が、片手と息のひと吹きで数個の巨石を操っているのである。

   しかし私はこの期(ご)に及んでも、まだ催眠術の暗示を疑っていたので、目を閉じて見ないようにした。すると誰かの手が私の肩に触れ、目を開けるとイヴァンカだった。彼女は私の目をじっと見つめて言った。

   「心に信じるままを信じ続けていいのですよ。
   今あなたが見たものを説明すると、空中を舞い降りる石は重力が除去されています。でも作業中に飛んでいってしまわないように、必要最小限の重量は残してあります。これはアプ星人が建設作業を行なう時に用いる方法の一つなのですよ。では映像を早送りしましょう。そうすれば完成した街と、その後の崩壊の様子も見ることができます。どうか目を開けて見てくださいね」

   イヴァンカの熱心な頼みに、私は仕方なく、再びスクリーンに目を向けた。


      book 銀河間トラベラー「アプ星人」との170時間 ヴラド・カペタノヴィッチ著
                      徳間書店5次元文庫

                           抜粋
 


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重力が除去された巨石が宙を舞う

   「人間が知らないことはまだたくさんあるのです」、とイヴァンカは言葉を挟んだ。
   「これまでの地球の歴史的事件の多くの出来事には、たくさんの地球外存在たちが関わっており、そのために数多くの事件に関する痕跡までもが消し去られてしまいました。破壊行為や戦争が頻発しましたが、でもそれは人間のせいだけではなかったのです。ですから私たちは、自らのルーツさえ知らないのです。」

   イヴァンカは宇宙船内の右手のスクリーンを見るように促した。
   スクリーンには、チャンパラ山の氷の谷が映し出され、巨大な石のブロックを組んだ壁があり、そのブロックは氷の山に覆われていた。それはまるで氷の山が、地球上に初めて降り立った人類の足跡を永遠に隠そうとしているように見えた。私は驚いて、それは何なのかと尋ねた。

   「あのブロックの山はアプ星人の都市の遺跡です。
   それは数十億年前に、アプ星が爆発する前に築かれた街だったのです。その時に太陽と数多くの銀河が誕生したのです。ここは当時はアプ星人の街としては最大級のものでしたが、アプ星の爆発によって破壊され、大部分は宇宙の藻屑として消えてしまいました。唯一地上に残っているものが、今スクリーンで見たあの壁だけで、その他のものは埋もれてしまったのです。」

   「スクリーンを見てください。当時の人々が暮らしていた様子や街がどんなかがわかります。」 私はスクリーンに目をやると、そこには幅の広い道路が通り、平屋建てと二階建ての住居が立ち並ぶ街が映し出された。建物はすべて巨石のブロックでできている。その巨石は余りにも大きいので、ブロック一枚で家の壁面が築けるほどであった。

   「この街の名前はアプ語で、シーミと言います」

   「しかしあれだけ巨大な石をどうやって運んだのかなあ、運搬用の特別な何かがあったのかな?」 私が感心してそう言うと、

   「そうではありません。
   アプ星人はその能力を最大限にまで進化させることができました。その成果の一つが、重力除去の能力なのです。つまりあの石から特定の重力を排除することができれば、指定した場所に簡単に運び入れることができます。それだけでなく、<分解>と<融合>のテクニックを使って運搬することもできます。でもこの方法は特別な場合にのみ用います。重力除去のほうがより便利なのですよ。ほら、見てください」

   スクリーンには、重力除去された巨石の山が、まるで風に飛ばされているかのように、一つの場所から別の場所へと宙を舞っているのだ!

   キスペが私に声をかけてきて、もうすぐ日が暮れると教えてくれた。
   私は我に帰って時計を見ると、夕方の6時10分だった。この場所は自宅から10キロ以上の距離にあり、曇り空で夕闇の中を歩くのは非常に大変なのだ。私は今見ているアプ星人の街の物語を見終えたら、ただちに出発することにした。鑑賞が終わり、キスペを呼びに行くと、今度はキスペがスクリーンに夢中になって見入っていた。彼はアレクサンダー大王のエジプト制覇の物語に夢中になっていた。私は、人類の歴史で有名な物語の鑑賞を中断しては気の毒だと思い、しかもこんなチャンスは二度とないかもしれないと思ったので少し待つことにした。

   外には雨が降り始めた。
   これでは下山は一層難しくなる。しかも私の仕事のシフト開始時刻は夜中の12時だったので、仕事に遅刻するかもしれないと心配になってきた。宇宙船内の至るところが常に真昼のようであり、私はどこにいるのか分からなくなるのだった。木陰の下にいるのか、あるいは浜辺の天幕の中か、晴天の片田舎にいるのか、それは外国人たちの宇宙船に搭乗していることさえ忘れてしまうほどだった。アレクサンダー大王の生涯を見終えたキスペとともに外に出ると、土砂降りであった。しかも暗闇の中を、山羊と羊の往来でつけられただけの、チャンバラ山の険しい山裾を歩いていくのは困難を極める。

   キスペは早々に諦めてしまい、明日まで宇宙船に残ろうと言い出した。
   だが私はそうはいかない。私が担当している仕事の業務は複雑で、代わりを務められるスタッフはいないのだった。するとペドロが近づいてきて、「よかったら下山できるように、ワジャンカまでご一緒しますよ」 私はそれを聞いて、この外国人たちはまだ私たちを弄(もてあそ)ぼうとしているのかと思い、驚いた。宇宙船の近くには数人の羊飼いたちがいて、煌(きらめ)く神秘的な光に見とれている。私は仕事に平気で遅刻できるような性質ではないので、腑に落ちないながらも、ペドロの申し出を受けることにした。

   ペドロは、ジャケットについているボタンの一つを押した。
   すると一瞬のうちに、彼の身体の周囲と頭上1メートルから、アーチのように蹄鉄型の光のドームが形作られたのだ。それは周囲数十メートルの範囲を煌々と照らし出した。私たちはアリフとイヴァンカに挨拶すると、出発した。嵐の激しさは依然として衰えなかったが、なぜか雨粒は私たちの上に降り注いでこなかった。私は不思議に思い、キスペも濡れていないのかどうか尋ねると、「濡れていませんよ。雨はわざわざ私をよけてくれるんです」 ペドロは私とキスペの間を歩いて、二人の足元を完璧に照らし出してくれていた。ペドロによると、「今私たちはプラスイオンの屋根に保護されているだけなんですよ」

   私は道中、キスペともペドロともひと言も言葉を交わさなかった。
   私は自分が体験していることが不条理極まりなく、何とも表現できない感情に囚われており、心が穏やかではなかったのだ。地球以外の異なった世界の人々が、もちろんそんなものが本当に存在すると仮定してのことだが、彼らが地球にやってきて、しかもよりによってペルーのアンデス山脈のような僻地(へきち)を訪れるなんてことを、私はどうしても信じるわけにはいかなかった。アンデスの山が、宇宙観測の最大拠点だとでも言うのだろうか?

   私は、いったいどこの国が、あのようなハイパー・テクノロジーの開発に成功したのか考えてみることにした。マシンなしの人間の単独飛行技術、最小微粒子の活用といった驚異の知識、物質の<分解>と<融合>、物質から一定の重量や引力を排除して再び戻す技術、雨の中を濡れずに歩けるツール、体の回りに日光のような明るい光を発生させる装置、現在・過去・未来を映し出す<タイム・スクリーン>。私にはわからないこれらの謎は、私の精神をずたずたにして、より不快感を煽っていくのであった。

   少しの間、私は何も考えないようにした。
   しかし、何はともあれ彼らはどこかの国のスパイなのだ。それならば、彼らは羊飼いたちに囲まれて、アンデス山中で何を探しているのだろうか? ペドロとキスペはずっとしゃべっており、話の内容から彼らがすでに顔見知りであることが分かった。どうりでキスペはさまざまな事件の原因や顛末についてよく知っており、その上、未来に起きる出来事についても多少の知識があった。

   ペドロの不思議な光の輪のおかげで、私たちは昼間と変わらない早さで歩くことができた。そしてワジャンカの町の近くまでやって来た時、ペドロがいつの間にか着替えていることに気がついた。実に奇妙で、道中、彼は一瞬も立ち止まることがなかったのだ。ペドロがそれまで着ていた風変わりなウエアの代わりに、今身に着けている服は野良着とゴムサンダルで、まさに地元の羊飼いそのものの姿であった。

   「立ち止まることなく、どうやって着替えたの?」
   「自分の服を分解して、野良着の形に再融合させたんですよ」
   「なぜそんなことをしたの?」
   「地元の人と違わないようにしたのですよ。私のウエアでは目立ってしまいますから」
   「けど、こんな雨の夜に、誰が俺たちを目撃するっていうの? みんな家にいるさ。」
   「そうですね、でもあそこに人がいるのですよ」

   見ると、まさに彼の言うとうりで、1人の農夫が数百メートル離れたところで休憩していたのだ。私は、「あんたが着替えるより、あっちを消しちまった方が簡単じゃなかったの?」と、つい口が滑って、そんなことを言ってしまった。すると彼の顔色が変わり、気まずい雰囲気の中、彼は立ち止まると言った。

   「そんな風に考えてはいけない。
   私たちアプ星人にとっては、他者は常に最優先されるのです。他者とは、人間だけでなく、動物も植物もそうなのです。私たちはどのような形であれ、自分たちの利益のために他者の細胞に負担をかけることはしないのです。そうする場合は、それが隣人のためになる時だけなのです。アプ星人は本来、他者のためになるように、常に自分自身を犠牲にするものなのです」 ペドロはそう断言した。

   キタラクサ川を渡り、ワジャンカの発電所の近くまで来た時、ペドロは足を止めた。
   「じゃあ二人とも、『すべては他者のために』。あともう少しで着きますね。
   私は船に戻ります」

   彼は私に握手を求め、キスペとも握手すると、あっという間に消えてしまった。

   その日に体験した不可解な事柄のうち、タイム・スクリーンに映し出されたトロイのヘレネの生涯が、唐突に頭に甦った。なぜキスペはあんな大昔の話に興味津々だったのか疑問に思い、尋ねてみた。すると彼は、「私は、あの時代に地球で暮らした、1人のアプ星人の生涯を見たかったのです。それだけのことですよ」、と穏やかに答えた。発電所の管理棟へ通じるサンタ川の橋を渡った時、キスペは歩みを止め、感極まった様子で、私を見つめながら尋ねた。

   「あの人たちのこと、どう思われました?」
   「そうだねキスペ、私の本心を言うよ。彼らの言うことは極めて立派だし、その考え方の一部は我々の生活にも応用できる。でも私には彼らのやることが現実なのか、催眠術のトリックなのかよくわからない。それに彼らがなぜここにいるのか、彼らの目的が何なのか知りたい、彼らは何を探しているのだろうか?」

   「まだ彼らが宇宙人だと納得できないのですね。
   でも今日目にしたような、まさに驚異的な能力を持つ人々が住まう、地球上の国をご存知ですか?」

   「知らない。そんな国がないとも言い切れない。
   だがキスペ、我々が見たのはサーカスさながらのマジックショーで、彼らは我々に催眠術をかけて眠らせて、何らかのテクニックを使ったのじゃないのか?」

   「では一つ聞かせてほしいのですが、動物が催眠術にかかるとでも言うのですか?
   私が思うに、彼らは宇宙人です。私は彼らと一緒に過ごすのが今回で7回目になります。だから私は確信しているのです、しかも完全にね。イヴァンカがしたように、地球上ではまだあのような奇跡のような行為を行なえる人は誰もいないのです。」

   「なあ、キスペ、私が何を考えているかわかるかい?
   私はこのことについてすべてを警察に通報しようと思うんだが、どうだろう?」

   とたんにキスペは凍りつき、そしてにわかに私の肩を鷲掴(づか)みにすると、ものすごい剣幕で私を怒鳴った。「そんなことはさせません!!」
   「落ち着け、キスペ、冗談だよ」、激昂した彼を落ち着かせようと私はそういったが、だが通報については本気で考えていたのだ。「驚かせて悪かった、キスペ。しかしこのことは誰にも話さないでくれ」。

   「はい、お任せください! どうぞご心配なく! アプ星人たちは自分たちの存在やその能力について、他の人々にも話しが伝わり知られるようになることを望んでいます。そうすれば、みんなが彼らのような精神を育む努力をするようになるし、私たちが兄弟のようにお互いを愛することができるようになる、と言うのです。ですが私は今まで、誰にも彼らのことを話したことはありませんし、これからも話すことは絶対にありません。」

   私たちは挨拶をすると別れた。
   私は家に帰り、今日の出来事を振り返りながら、これまでの3回に及ぶ「外国人」との遭遇を分析してみた。彼らと過ごした時間はトータルで20時間に達しており、かなりの長時間であった。それは私にとって危険な状態だと思えた。私は何らかの犯罪に巻き込まれるのを未然に防ぐ必要があり、そのために地元当局にすべてを知らせるべきだという結論に達したのだ。私は家から150メートルの距離にある警察署に足を運んだ。


      book 銀河間トラベラー「アプ星人」との170時間 ヴラド・カペタノヴィッチ著
                      徳間書店5次元文庫

                        抜粋したもの


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