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外務省は中国に5000坪の土地を売却した

中丸  政治家や官僚もそうですが、同罪はやっぱりマスコミですよ。
     マスコミが事実を知らせない。それに私たちが真実を知らせようと思っても、こういった本を読んで理解する人というのはほんの一部なわけです。

飛鳥  利権構造の中の原子力村ならぬ、「官僚村」というのがあって、そこがもうまったく癒着構造になっていて利益を得ています。そこでマスコミ自体が利益を得ている。だから戦前とまったく一緒で、昔は軍とマスコミが一体化していた。「勝った、勝った、また勝った」みたいな嘘の情報を流していた。しかも軍といってもあの当時の軍官は、大本営の官僚なわけです。

   そして今もまったく一緒で、そうなんです。
   日本人は前の大戦で学習したはずなのに、もうころっと忘れて、また同じことをやっていて
まったく骨抜きにされてる。田舎にいるじっちゃん、ばっちゃんはテレビの情報を鵜呑みにしているから、こういった人々はこういう本を読むような人たちの5倍はいると言われている。だからマスコミから聞かされて言われた通りのことをやってしまうわけで、マスコミの罪は大きい。特にNHKね。

中丸  悪魔が巣食ってるような集団だから。

飛鳥  NHKって日本放送協会の略語だけど、でもあれは国民のものではない。
     あれは政府側のために用意された放送組織ですからね。でも一般の人はNHKというと、何かすごく信用度が高いように思っているから、それだけ余計に罪が重いんです。だからスクープがあってもNHKは放送しないという体質がある。あれは民放に任せればいいと。

中丸  それでいて、若い女の子が一人辞めるやめないといったことをニュースに取り上げる、あのAKBのメンバーが引退するとか。(笑) もうここまで来ると民放と変わりませんね。

飛鳥  言っておきますが、NHKはすでに国民のためのものじゃなくて、永田町と霞ヶ関の持ち物なんです。つまり日本政府のための放送機関であって、真実を報道するような機関とはもうまったく違うものなんです。ここをはっきりしておかないとダメなんですよ。昔は半官半民のようなところがありましたが、今では完全に政府と一体化しています。しかも日本だけじゃなくて、全世界のマスコミがそうだから。


   話は変わりますが、今アメリカでシェールガスがすごいことになってますけど、実は日本でも最大のシェールガスの宝庫が北海道の夕張に見つかったんです。夕張炭鉱はかつて閉鎖されましたが、しかしあの炭鉱は掘り尽くしたんじゃなく、石炭が海外のほうが安くなったので掘るのを中止しただけなんです。ですからまだものすごい石炭鉱床があそこにはあるんです。だからアメリカと同じようにしてパイプを入れて取り出せばいいのに、霞ヶ関がやらせない。

   それよりも夕張とは関係ない、自分たちにとって他のもっとやばい事件があって、それを何とかしようとすると必ず検察が出てくる。あの検察というのはいわゆるドーベルマンなんです。霞ヶ関が危なくなると出て来て、何でもいいからしょっぴく。そして、後で作りあげた冤罪をなすりつけて牢屋に放り込む。マスコミはそれに協力しているわけで、検察が家宅捜査かなんかでダーッと入り込むシーンを撮ってそれを一斉にテレビで全国に流す。そしてテレビだけを情報源にしている人々に、「あっ、検察がくるくらいだから相当悪いやつなんだ」、と思わせる役目をするのがマスコミの仕事なわけです。

中丸  今、闇の権力が司法にまで全部結びついて一体になっていますからね。
     何しろ検察に対してはチェック機能がないから、戦前の特高警察と同じで、捕まえてから冤罪にして牢屋に放り込む。小沢さんと鳩山さんが続けてやっていたら多少は変わったかもしれないけど、しかしやっていたら殺されたかもしれない。増税はアメリカのためなんですよ。

飛鳥  それが事実なら、国民は何も知らないというわけですか?

中丸  そう、何も知らない。
     TPPに入ったら日本は息の根を止められます。だからTPP反対、増税反対、脱原発、この3拍子がそろった人でないとダメ。しかし残念ながらそういう人はあまりいない。

飛鳥  しかしそれを言うにはもう遅すぎましたね。
     弱みを握られて今までアメリカに尻尾を振り続けてきたから、今急にそれをやろうとしても無理なんです。ほとんど盲従で来たから、この状況で反発してももうどうにもならないんです。

中丸  だから沖縄返還の頃、佐藤栄作総理がアメリカに行く時のことをキッシンジャーがメモワールに残しているけど、それを見ると、「自分の国の安全保障も外交も、全部他人の国にお任せしますという国の首相がやって来る」、と書いてあるんです。しかもそれがずっと続いているわけです、何もかも。沖縄にしても竹島にしても、尖閣諸島にしても全部アメリカの方を向いて、何とかしてもらいたいわけです。

   ですから「そうか」と考えて自分の身を守るために用意する人と、「まあ、そんなこと言ったって、なるようにしかならないよ」と言って何もしない人がいて、二極化はそろそろ始まってますね。

飛鳥  実はその、「なるようにしかならない」と言う人たちの中に、「いざとなれば身を投げたらいいんだ。あとは運任せ」みたいなことを言う人が結構多いんです。とくに高齢者に。ところがいざというときに、こういう人たちが人の足を引っ張るんです、必ず。

   この間の3・11の時もそうだったんですけど、「逃げるのはいやだ、いやだ」と言う人を助けに行っている人が亡くなっているんですね。いやだと言う人を何とか説得して連れて逃げようとしている間に津波が来てしまった。こういう人たちが若い人の足を引っ張るんです。

中丸  そう。若い人が、たとえばお嫁さんが「食糧を備蓄しよう」と言っても、お姑さんに「そんなバカなこと言うもんじゃない」とか、「そんな必要はない」と言われてできない家庭も結構あるようです。

飛鳥  国がまったく頼りにならないから自己防衛しかないのに、まだ国を信じている年寄りたちがそれを妨害するわけです。国は頼りにならないだけじゃなくて、まだまだ国民から税金という形でむしりとっていきますから、時間が経過するほど個人で備蓄するのは難しくなります。霞ヶ関は公務員特権で守られているので、誰も責任をとりませんよ。

   今の状況は幕末期と良く似ているんです。
   ペリーが来ても、黒船が沖縄に上陸しても、徳川幕府は1年間もずっと耳をふさいでいたんです。「来なきゃいいのになぁ。来たら困るなあ」と言うだけで、結局、答えを出せなかった。つまりは官僚組織が腐っている状態ですね。腐った官僚機構にみんなが従っているという構図です。官僚というのは外国にはペコペコするのに、内に対しては威張っている。だから腐るんですね。

   今、一つ懸念されるのは、中国人が日本海を越えて大挙してやって来る可能性がなきにしもあらずということです。というのはこともあろうに外務省が中国に、新潟の一等地(新潟市中央区新光町)の約5000坪の買収を許可してしまったからです。5000坪といったら相当な広さですよ。それは駐中国総領事館の移転・拡大という名目ですが、領事館の移転・拡大にそんな広大な土地は必要ありませんからね。

   中国はそこに中国人街を作るようです。
   日本の馬鹿官僚どもが「中国様、中国様」とペコペコして、何にも考えずに日本の土地を手放してしまったんです。本当にあいつらは、売国奴ですよ。ご存知ですか、日本という国はいじめられっ子なんですよ。いじめられても、いじめられても抵抗しないから、おもしろがってみんなでいじめるんです。その子が自殺するまで。

中丸  追い詰めてね。

飛鳥  そうですよ。だからいま、どんどん追い詰められているじゃないですか。
     鎌倉時代に元の大軍が日本に攻め込んできましたよね、いわゆる元寇(げんこう)。あれはモンゴル人だと言っていますが、漢民族や朝鮮民族も一緒になって来ているんですよ。今中国がとんでもないことを言ってますよ。卑弥呼の邪馬台国の時代、『魏志倭人伝』に書いてある通り、日本は中国の属国だったから今でも中国領なんだ。だから日本人は日本列島から出て行きなさいと。あきれてモノも言えませんが、でも、どうしますか?そこまで言われてもキチッと論理的に反論もできず、ただペコペコするばかりですよ。

中丸  それにしても、そこまでやるかって感じですね。

飛鳥  そこまでやるんです、世界は。遠慮ないですよ。
     この間だって、韓国のソウルで高校野球の世界選手権をやっていたとき、日本が勝っていたものだから韓国のスポーツ界が、「日本は圧縮バットを使ってる」ととんでもない言いがかりをつけてきましたよね。だけどありもしないことを言われて、「くそっ!」って発奮するどころか、あのあと日本は負けるんですよ。気が弱いからちょっと言われただけで、ヘナヘナって腰砕けになる。もちろん対韓国戦では、エースが頑張って勝ちましたけどね。

   でも一方で、女性は大丈夫です。女性は何を言われても負けません、必ず勝つんです。でもこの国の男はもうダメなんです、ボロボロです。草食系男子なんかいりません、はっきり言って邪魔なだけ。男はついでに生きてるってことでいいんです。食糧のこともそうだけど、結局、この国の再生は女性が目覚めないとできないんですよ。

中丸  政治家ももっと女性が増えないとね。

飛鳥  そうですよ。男の年寄り連中のジジイどもが支配した結果が、この体たらくですよ。

中丸  戦後60数年で本当に精神的に抜き取られてしまいましたね。今の日本の憲法は、日本人が再び誇りを持って立ち上がれないようにするのが目的で、全部抜き取られた憲法だといいます。しかも占領軍が1週間くらいで作って押し付けたものだそうですよ。皇室典範までああやって変えてしまった。まず、それを元に戻さないとダメですね。

飛鳥  だから僕が政治家を選ぶとしたら、まず政治家として必ず皇室とか天皇家を大事にする人を選びます。天皇家を一切無視するような政治家には、絶対に票を入れてはいけないんですよ。


      book 「ユダヤと天皇家の極秘情報と闇の権力」 中丸薫・飛鳥昭雄 文芸社
                          
                          抜粋

テレビを観るのをやめられない人は洗脳されている

   私たちの行動や選択は、誰かに言われてそうしているのではないと思っていても、実際には知らない間に行なわれた洗脳によって、無意識のうちにそうさせられていることが多いのです。たとえば仕事を終えて帰宅し、玄関のドアを開けて部屋に入り、着替えもそこそこにテレビのスイッチをいれる。大抵の人であればこうした行動は珍しいものではないはずです。ではなぜ帰宅すると、真っ先にテレビのスイッチを入れるのか。この問いにはっきりした理由を言える人は少ないと思います。ただ何となく寂しいからとか、そういうものであるはずです。つまり、何となく、なのです。

   明確な理由がないままに自分がとる行動は、私に言わせれば、すべてが洗脳の賜(たまもの)なのです。誰かが「帰宅したらすぐにテレビをつけなさい」という言葉を吹き込んだわけでもないでしょう。しかし、駅で見たポスターのタレントがその動作をしていたり、テレビドラマの主人公がそうしているのを見たりしたことがあったのかもしれず、そうした視覚からの影響も実は小さいことではなく、人間に理由なくそうした行動をとらせるための手段は言葉だけではないのは明らかです。

   しかし、人間にテレビをつけるように動機づけすることができたとすれば、さらにその人を洗脳の深みにはめるのは簡単なことです。私はこのことについていつも指摘しているのですが、あらゆる番組やコマーシャルのすべてが、視聴者に何かを買わせるための操作された仕掛けを施しています。

   テレビを観ることと、苦しむことには何の関係もないと思っているかもしれませんが、実はテレビを観ること自体が苦しいことになっていることに、大抵の人は気がつきません。つまり画面に映し出される洒落た商品や、芸能人が着たり、食べたり、持っているものを、どんなに羨ましいと思っても、そう簡単には手に入れることができないからです。そんなものを延々と見せられて、いったい何が楽しいというのでしょうか? テレビが楽しいものという認識自体が、すでに洗脳によって吹き込まれたものでしかないのです。

   テレビを良く観るという人は、本人はあまり意識していませんが、見終わるとたいていの人が不機嫌になっています。これは自分が置かれている現状の欲求不満を意識させられるからです。テレビを観る人を不機嫌にするのは、テレビが行なう洗脳の常套(じょうとう)手段です。人は自分の現状に不満を感じると、無意識のうちに視聴者はその不満を解消しようとして、大胆な消費行動に出ることがわかっています。

   このところネット上で行なわれているステマと呼ばれるステルス・マーケティングが問題になっていますが、そんなのは可愛いものです。なぜならテレビの世界にはそんなものより、より巧妙で強力なステルス・マーケティングがあふれているからです。しかもそれ以上に、すでにテレビを使った大々的な世論操作と国民煽動が行なわれていると疑ってかかる必要があるのです。

   にもかかわらず、それを楽しいと思い込んで観ている状態というのは、教会に行って心が洗われたような気持ちになっている、何らかの宗教の信者の姿と何ら変わりはありません。つまり資本主義という宗教が、テレビという聖職者を通じて、視聴者をいいように洗脳しているという図式です。この場合はスイッチを入れるという行為がサインとなって、視聴者はたちまち至福の世界に誘われます。

   私たちが日常的にやる無意識のうちにしている選択と行動を、それを本当に「自分のためのもの」に変えるためには、そのつど理由をはっきりさせてそれを主体的に選択し直すことから始めるしかありません。要するに、本当に自分がやりたいことだけをやる、ということを改めて意識し直すことなのです。

   するとそれを聞いた人たちのなかに必ず、「本当にこれがやりたいことなのかどうか確信が持てない」という人がいます。特に、その仕事が本当にやりたいものなのかどうか、急にわからなくなる人が多いようです。一つ明らかなことは、本当にやりたいことをやっているとき、人間は幸せな気持ちがするものです。ですからその意味では、そうしたことを頭で判断しようとしてもなかなかできないものです。

   やってみて、「これだ!」と感じることが大切です。
   楽しくて、ワクワクすることというのは、その人にとっての本当にやりたいことなのです。読者のみなさんは、仕事でも日常生活でも楽しい、ワクワクする、ということがあるでしょうか? しかし実際には悲しいことに、「ない」という人が圧倒的に多いのです。

   私たちは、まだ年端もいかない幼少の頃から、実は強力な洗脳を施されているという現実があります。それが世間的な常識というものであり、親や学校の先生から聞かされてきたものです。つまり、親や学校の先生も、彼らの親や先生から同じように洗脳されているわけで、それが現代まで延々と繰り返されて継続されており、権力者にとって都合のいい選択と行動を個人に取らせる社会という形で存続しています。

   ですからそうした、私たちを無意識のうちにコントロールしているアンバランスな考え方という洗脳の教えは、当然、私たちの文化という社会的土台にまで浸透しています。世界中のさまざまな文化が抱える宗教的な教えは、政治的な権力として利用され、「苦しむことはいいこと、貧しいことはいいこと」といったことが色濃く反映されています。

   その意味では、こうした環境において、自分が本当にやりたいことをやるために、誰かにやらされていることに気づいてそれを退けることは、口で言うほど簡単なことではありません。ですからそのために、それをやり続けることは本当は自分にとって苦しいことでしかないのに、それさえもわからなくなっている人がたくさんいるのです。それを覆(くつがえ)すためには、自分の中に埋め込まれた「恐怖」という「錨(いかり)」を取り除かなければなりません。ですから自分が本当にやりたいことを見出すためには、現代に張り巡らされた「洗脳ツール」から逃れるだけでは足りないのです。

   さて、人間というものは、一度何かのリアリティーという現実を受け入れると、その現実がその後のものの見方を決めてしまいます。つまり誰かが言ったことが「本当だ!」と思うと、そのリアリティーが自分の物事の解釈をつくっていくわけです。たとえば現在の日本で、福島の原発事故で「とんでもないことが起きた」という現実を受け入れた人々が、西日本へ向けて避難するという現象が起こりました。しかしそれが放射性物質を心配したがゆえのことであったならば、私は西日本への避難はあり得ないことだと思っています。

   なぜならヒロシマ、ナガサキにおいて、日本では第2次世界大戦で2発もの原子爆弾が炸裂したからです。その意味は、そのために西日本にある放射線の量は、未だに空間だけでなく土壌も依然として高いからです。放射性物質の半減期は、セシウム137で30年、プルトニウム239で2万4000年なわけですから、避難するならむしろ西日本を避けて、その反対方向の青森県や北海道でなければ道理に合わないはずなのです。

   しかしそうであるにもかかわらず、「健康被害が起きる」「西日本へ逃げるべきだ」というリアリティーの話を受け入れてしまった人々は、誰もがこぞって西日本へ向かうという珍現象が起きたのでした。つまり、自分の受け入れた現実が物事の解釈をつくるというのは、こういうことなのです。

   支配する側が、支配するために利用するものは常に恐怖です。
   恐怖心ほど、人間を強く縛り付けてしまうものはないと言えるのですが、そのために支配する側は、長い時間をかけて人々に恐怖の埋め込みを行なってきたと言えます。そのために利用されてきたものの代表が宗教です。たとえば日本ではその昔、各地の神社仏閣には地獄堂というものが併設されており、その八角形をしたお堂の中には壁面にいくつもの地獄絵図が飾ってありました。しかしこうした地獄絵図のもとになったものは、天台宗の恵心僧都(えしんそうず)が広めた中国の拷問の絵であったとされています。

   そしてあらゆる宗教にそうした恐怖を煽るものがあり、恐怖は教典そのものにしっかり組み込まれています。ですから彼らはそれ以前から恐怖というものを利用する術(すべ)を知っており、大衆の恐怖心に訴えることこそが、宗教への帰依を促す最強のツールであることを知っていたのです。

   ところで洗脳技術の世界でも、実は人間の恐怖心を操作することが一番の基本とされています。恐怖というのは人間にとってもっとも強い情動です。それを感じることができなければ自分を守ったり、危険な場所を避けることもできません。しかし生きるために人間がもっとも必要とした情動が、洗脳というものに都合よく使われているという事実は、実は思いのほか深刻なのです。そしてそれは私たちの日常へ入り込み、私たちが持つ本来の自由を大幅に制限するものになっているのです。

   それがどのように自分に影響しているかと言うと、自分の選択ではなく、他人の選択で物事を決めるようになるということです。それがテレビで見た今日の運勢であったり、知人がそっと教えた「こうしたほうがいい」という価値判断であり、そうしたものによって自らの選択と行動が制約されることになるわけです。他人の選択に動かされる人は、失敗すると当然それを他人の責任にします。しかし本来、他人の主張に従うことを選択したのも自分の選択なので、結果に対しても自己責任のはずです。

   こうして、他人の価値判断を受け入れることに慣れてしまうと、「自分が間違えていた」という意識さえ働かなくなります。つまり、主体性というものを失ってしまうのです。


           book  まずは、「信じる」ことをやめなさい 苫米地英人著 
                   アーススター・エンターティメント

                           抜粋

本来のユダヤ人は白人ではない

ベンジャミン  僕は勝ち負けという考え方はしたくない。
         だって人類のルーツをさかのぼっていけば元は同じファミリーなんです。科学的に言うなら白人が白いのは、北ヨーロッパの森に住んでいると日光が足りないから、白い肌で日光を吸収しやすく変化したということで、青い目は明るいところではまぶしいけど、暗いところではよく見えるわけで、そういうふうに環境に合わせて変化した。

   僕は子どもの頃南米に住んでいたことがあって、現地の純血種のインディオからは僕は遺伝子異常だと思われていた。それはアルビーノといって白人意外の人種にも突然変異で肌の白い人が生まれることがある。それで僕はそのアルビーノだと思われていたんです。一般的にそういった人は太陽のまぶしさに絶えられなかったりして目が見えなかったり、日焼けすると皮膚病になったりするので、日差しの強烈な地域では自然淘汰されてしまう。だけど北欧のような地域ではそのほうが有利なんです。

   肌の色というのはただそれだけの違いであって、どの人種が勝ってどの人種が負けるとかといったことじゃないと僕は思う。

飛鳥  科学的にはそれが正解ね。
     だから自分たちに一番合う環境に移動したとも考えられる。そしてもちろん、インドのアーリア人のように、白人種なのに色が黒くなったというような後天的な変化もあるし、先天的なものもある。つまり、白人の祖や黄色人種の祖、黒人の祖がいて、そこから世界に広がっていったとも考えられるわけです。

   しかしここで問題なのは、ユダヤ人は白人だと思われていることなんだ。
   今の日本人はほとんどがそう思っている。それにテレビなどで見るユダヤ人もほとんどは白人です。しかし正確に言うならば彼らは本来のユダヤ人とは違う、アシュケナジーといわれる白人系ユダヤ人なんです。そして本来のユダヤ人でスファラディという黒い髪で黒い瞳のユダヤ人がいる。だから直系はどちらかというと、本来ユダヤ人はセム系で、セム系というのはアジア系なので、そこから出ている以上は白人系ユダヤ人というのはあり得ないわけです。

ベンジャミン  その白人系ユダヤ人は、ハザール王国にその出自がある。

飛鳥  そう。つまり現在言われている白人系ユダヤ人というのは、まったく異なった出自であるハザール国出身なんだ。9世紀頃に、黒海とカスピ海との間にいた民族が彼らの祖先で、キリスト教国家のビザンチン、つまり東ローマ帝国からの圧力と、イスラム教国家つまりササン朝ペルシアからの圧力の狭間に彼らは置かれていた。そこで彼らは生き延びるために当時の人々の聖典であった旧約聖書に基づいて、ユダヤ教に改宗した。

ベンジャミン  僕は「旧約聖書」で洗脳され、奴隷化された民族がユダヤ人だと考えている。「旧約聖書」というのは、あくまでも一つの民族の歴史が書かれただけのものです。その点については考古学などでも証明することができるはずです。ですからそれと同じ視点で、これからはインドや中国などにあるそれよりももっと古い神話や歴史に注目する必要があると思うのです。実際、もう白人だけのストーリーは聞き飽きているんです。ハリウッドなんかももう、飽き飽きだよ!

飛鳥  そうだねー。
     もういい加減、白人一本やりは飽きたね(笑)。 しかし欧米人がそういう「白人ストーリー」を意識して支配を進めてきている以上、そこのところは無視できないけどね。

ベンジャミン  それでももう、「白人ストーリー」は終わりつつあるよ。
         たとえば今、アメリカでは脱ロックフェラーの動きが起きています。大親分が変わると、その下にぶら下がっている連中も全部変わるわけで、ロックフェラーがロスチャイルドと提携したということも背水の陣で、そうせざるを得なくて団結したということなんです。これまでは彼らは原子力利権と石油利権で対立していて、たとえばBPのメキシコ湾原油流出事故はロックフェラーとロスチャイルドの戦いだったけど、もうそれどころではないから団結しようとしている。そして今、インドネシアで双方の代表が交渉に入っている。

   それから最近、ブラジルのリオデジャネイロで開催された地球サミット(リオ+20)は、日本や欧米の新聞では「大失敗に終わった」と報道されているけれど、事実はまったく逆なんですよ。実はそこで、5000億ドルが貧困対策や環境対策に充てられることが約束された。そしてその代わりに、二酸化炭素税がどうのこうのという話がピタッとなくなった。それは、作られた地球温暖化の話がまったくなくなったわけで、つまりは世界の権力構造が裏で変わったんです。それはもう、隠し切れないところまで来ていて、世界は確実に変わりつつある。未だに旧体制が居座っているのは、日本とヨーロッパとアメリカなんです。しかも旧体制側は資金面でも負けている。

飛鳥  確かに日本の政治は旧態依然としているね。
     劇場型選挙というのが小泉のときに一度あったけど、ああいうやり方は日本では必ず成功するんだよ。

ベンジャミン  小泉のときは「刺客」だとか何とかいう話にみんな騙された。
        報道番組には中立性の点で厳しいルールがあるので、小泉のときにはすごい予算を組んでバラエティ番組を作った。そしてその中で、刺客がどうのこうのとやったわけだけど、しかし同じ手で2度も国民を騙せないと思うんですよ。

飛鳥  いやいや、いやいや、日本人は2度も、3度も、4度も、5度も騙されるんです!(笑)


ベンジャミン  日本人に限らずだけどね(笑)

飛鳥  この民族は特にそうなんです。
    ほんと、懲りないから。何度も、何度も為政者に騙される。


    さっきの「数字にはトリックがある」という話なんだけど、数字はウソをつくという典型的な例が、日本人の寿命が世界一という話なんだよ。ここにはすごいトリックがあってね、日本は新生児の死亡率がすごく低いんだけど、結局、新生児が死なないということは数字上では平均寿命が延びることになるわけ。ただそれだけの話なわけです。そして実際には、江戸時代だって70歳や80歳のご隠居はたくさんいたんだよ。

ベンジャミン  つまり、20歳以上で計算すると平均寿命の延びはそれほどでもないと。

飛鳥  そう、ほとんど寿命は延びてはいないんだ。このように数字はウソをつく。

ベンジャミン  もう一つ大きな数字のウソがある。
        たとえば100人すべての人間の年収を計算するとして、その合計額を平均するよね。でもその中にビル・ゲイツが入っていたらどうなる? その場合、平均値はすごく高くなる。だから99人は貧しくても、実際の平均値はビル・ゲイツのおかげで高くなるわけ。このような平均のことを英語で「アベレージ」という。

   ところが100人のうち50人が平均値以下で、残りの50人が平均値以上の所得になるような平均のとり方があるんだ。そしてそれが本当の平均収入ということになるはずです。この平均は英語で「ミーン」と言います。つまり人数で平均をとる方法なんです。でも現在のところ、国民の平均GDPを出すような場合には、前者のアベレージのほうを使っている。つまり、そうすることで格差を隠しているんです。でも本来なら、政治の場の数字にはミーンを使うべきで、そうすると本当の平均値が出てきます。

   それは失業率も同じことで、今アメリカの失業率は35%です。
   しかしこれも統計のトリックで、クリントン政権時代に失業率の計算方法が変わり、1年以上仕事を見つけられないと失業者としてカウントしなくなった。しかしそういう人もきちんとカウントすると、失業率は17%になり、さらに高級取りだった人がアルバイトに転落したような場合も入れると35%になる。

飛鳥  なるほど、35%というのはそういうことなのか。

ベンジャミン  もう一つの大きな恐ろしいごまかしは、インフレの計算方法なんです。
        日本でもそうだけど、インフレ率を割り出すときには、中央銀行の人間がいろんな店に行って物の価格を調べます。30品目程度の商品ジャンルで指数を出すわけですが、アメリカではその商品を入れ替えるんです。たとえば牛肉が高騰しそうだと、それに代えて豚肉を入れる。その豚肉も高騰しそうだと、それを豆に代える。そういうことをやって出したアメリカのデータというのは、当然まったくのインチキなわけです。

飛鳥  全部、アメリカの都合がいいように書き換えていくわけだな。

ベンジャミン  だから日本の役所はまだいいほうですよ。

飛鳥  まあ、アメリカのやり方は大胆だが、しかし日本のやり方はせこいよ。
     たとえば食料自給率は本当は20数パーセントしかないのに、40%以上あることになっている。なぜこういうことになるかというと、どこかに小さく「カロリーベース」と書いてある。つまり、カロリー換算すると40%の自給率になるということ。でもね、カロリーで物を買う人間がどこにいるのかという話だよ(笑) さらに重要な国の「穀物自給率」は、やはり先進国最低レベルの28%(2010年)しかなく、カロリーベースはそれを隠すためのごまかしなんだよ。

ベンジャミン  農林水産省の試算では、明日から食料の輸入が止まっても、週1回肉を食べ、週1回魚を食べ、朝は芋、昼はご飯と味噌汁・・・というような食事にすると餓死はしないということになっている。まあ、僕的にはそれでもいいけど(笑)。

飛鳥  まあ、メタボは減るだろうね!

ベンジャミン  もう一つ。
        僕が10年前に日本国家の借金を調べたときは、1000兆円でした。で、実は毎年40兆円ずつ増えているのに、なぜか今も1000兆円のままなんです。じゃあ、本来なら増えてるはずの借金の400兆円はどこへ行ったのかというと、政府保証の銀行ローンに姿を変えていて、国家の借金ではなくなっていて計上されてはいない。こんな数字のトリックが平気で行なわれているという現実があります。


     book 「八咫烏と闇の世界権力の真実」 飛鳥昭雄×ベンジャミン・フルフォード
                         Gakken

                          抜粋

          

「エキュメニカル」とは世界統一支配に向けた運動

飛鳥  戦後、アメリカのナチス化が進んだわけだけど、あの9・11でそれが一気に加速したわけだね。

フルフォード  そう、9・11はナチス・クーデターだった。
        だから9・11の直後にアメリカの議会を通った愛国法というのはナチスの憲法にそっくりなんです。それから最近CIAから聞いた話では、ブッシュ家がパラグアイに持っている牧場は実はヒトラーの持ち物だったそうで、1967年に彼が死んだときに直接彼から買ったそうです。ちなみにその牧場の隣には、韓国系の某新興宗教の牧場があるそうです。

   僕の得ている情報では、ヒトラーはノルウェー経由で潜水艦によって逃亡し、南米へ行ってそこでナチスの総統として生きていた。彼の次の総統はカナリスです。カナリスとは、フレデリック・フォーサイスの小説『オデッサ・ファイル』に出てくる、元ナチスメンバーによる組織「オデッサ」の総統と言ってもいい。そしてその次の総統がパパ・ブッシュなんです。

   第二次世界大戦終結時の最初にあった計画では、フランクリン・ルーズベルトとその周辺にいたグループは、全人類を近代化させて世界を発展させようというものだったんです。しかしルーズベルトが暗殺され、マッカーサーが監禁されて、ミュラーというゲシュタポの長官がアメリカへ来たことによって、ルーズベルトのグループが少しずつ追い込まれていった。

   それで平和憲法とか社会主義的な方向でやってきたものが止められて、今度はテーマが「反共」に変わってしまった。つまり冷戦の始まりです。なぜならこの冷戦というのは武器商人にとって必要なもので、対立がないと武器が売れない。だから冷戦というのは武器商人たちが武器を売るための演出なんです。

   それと同時に日本では、陸軍の残党たちが元総理大臣Nなど5万人の用心棒を北朝鮮から日本に連れて来て、彼らが日本の右翼団体をつくり、ロックフェラーと深い関係を保ちながら戦後の日本を仕切ってきたのです。

飛鳥  ベンジャミンの話の中によく出てくる、「バビロニア式独裁」「サバタイ派マフィア」について少し話してほしい。


フルフォード  バビロニア式独裁というのは、支配階級の持っている帝王学のことです。
         バビロニアで発達したもので、一人の人間が複雑で大きな社会を完全に支配するための帝王学のことです。それを継承しているのがP2ロッジです。

   ローマ・カトリック教会には2つの鍵のシンボルが描かれている。
   スイスでは鍵が3つです。これは、3つの鍵があれば、覇権を手にすることができるということを意味しています。その1つは暴力、2つ目が情報、そして3つ目が餌、つまり現代社会ではそれはお金に該当します。しかしこういう構造は現在では秘密にされています。徹底して存在を明かさず、神様を信じさせながら、神のごとくふるまっている権力者がいるんです。それがバビロニア式独裁と呼ばれている支配のシステムなわけです。

   そしてサバタイ派マフィアとは何かというと、その独裁のもとで働く高級奴隷のことです。
   たとえば、フリーメーソンというのがその一つです。彼らはもともとは石工ギルドで、その由来は古代エジプトの高級奴隷です。現在の彼らは、独裁的な世界政府の建築に関わっている100万人ほどのグループです、

   歴史的には、ユダヤ教異端としてのサバタイ派は消滅したことになっている。
   しかし実際には消滅はしていない。結局彼らが独自に開発した方法は、異教徒のふりをすることだった。そして彼らはイスラム教に改宗した立場をとることで、そこに自分たちの仲間を侵入させる方法をとった。


飛鳥  バビロニア式独裁によるP2はローマ帝国の血筋であり、そこにはバチカン、サバタイ派マフィア、ナチス、CIAが関係しているわけだね。

フルフォード  エリザベス女王がトップにいる三百人委員会およびロスチャイルドの系統と、P2ローマ帝国の系統は別なんです。英王室系の彼らは昔から、異なる王族の派閥としてヨーロッパで競い合ってきた。第一次世界大戦というのは英帝国の内部抗争で、ドイツ、ロシア、イギリスの王族はみんな親戚同士で、そこにロスチャイルドが深くかかわっていた。そして第二次世界大戦は、英帝国とローマ帝国の争いだった。戦争に勝ったのは英帝国側だったが、負けたローマ帝国側はナチスとしてアメリカに渡り、ロックフェラーやブッシュを通じて大きな力を得たわけです。

   ただどちらも、長期的な世界支配を企てていることについては同じです。
   彼らは100年単位の視野で世界政府をつくる計画を持っている。彼らの計画を阻止する一番いい手段は、その長期計画のための短期計画での変更を余儀なくさせることです。つまり短期のところが狂うと長期的にも全部狂ってくるわけで、実際にもうすでに、彼らの計画は狂って来ている。

飛鳥  たしかに狂ってきている。
     だからこそ、最後のあがきでいろんな手を使って仕掛けてきている。

フルフォード  そこで彼らが目をつけているのが、アジアなんです。
         彼らがこれまでにどうしても支配できなかったのはアジアで、それは特に中国だったんです。だからなんとかアジアを支配下に入れようと画策しているわけで、第三次世界大戦を起こすことで中国を6つくらいの国に分断化し、互いに敵対関係に置くことで支配しようとしている。つまり南北朝鮮のように分断して支配しやすくするわけです。

飛鳥  欧米の覇権を考えるときには、宗教の問題は避けて通れないね。
     特にバチカンだけど、ナチスの残党をアメリカへどんどん逃がしたのはバチカンだからね。

フルフォード  ですからさっきも言ったように、欧米ではずっと英帝国vsローマ帝国というバトルが続いているわけです。英国系のフリーメイソンはイエズス会をずっと敵だと見なしていたし、アメリカの独立戦争にもそういう側面があった。その構図は今もずっとアメリカ国内にあって、英国側とローマ側の秘密帝国が暗躍している。

   そしてローマ側の拠点の一つが、ワシントンDCの近くにあるジョージタウン大学(イエズス会経営)です。ちなみにここには多くの日本政府関係者が留学している。彼らの一つの特色として、同性愛ネットワークが形成されています。それはナチスも同じです。建前では同性愛は禁止になっていて、ばれたら組織から追放されるわけですが、裏ではそれをやらないと出世できない。つまり、同性愛の事実を脅迫材料として押さえておくということなんです。

   そういうわけでジョージタウン大学のイエズス会で勉強する人は、多くが同性愛の教育を受けることになる。エール大学内のスカル・アンド・ボーンズの秘密入会儀式も同性愛の乱交パーティです。ですから同性愛が合法になると彼らにとっては困ることになる。つまりそれをネタに脅迫できなくなるわけです。

   アメリカには英国側とローマ側の両勢力が入り込んでいて、米軍やCIAというのも実は2つに別れているんです。CIAで言うと、ディレクトレート・オペレーションズ(作戦本部)というのがブッシュのナチスグループでローマ側、一方、CIAの前身であるOSS(戦略情報局)から続いているのが英国側です。

   バチカンはある種の軍事組織とみてもいい。
   たとえばイエズス会のトップの肩書きは「将軍」で、ジェネラルです。そして実際に人を殺す権利を持っています。オプス・デイ(ローマ・カトリックの組織の一つ)もそうなんです。ただしローマ・カトリックも一枚岩じゃない。つまり普通の表の教会活動は平和的で慈善活動をする団体で、一般の信者にはキリストを信じる優しい人たちがいる。

   しかしその一方で、バチカンで権力を持つ人たちは、イエズス会やオプス・デイやバチカン銀行に入ってそこでP2、つまりローマ帝国とつながる「いやらしい人々」がいる。だからそこには二つの顔があるわけで、それと同じようにアメリカも二重人格の国なんです。

飛鳥  バチカンは今、「ワンワールド運動」というのをやっている。
     これは世界中の宗教を平和の名のもとに統一しようという動きです。これは昔からエキメニュカル運動としてやってきたんだけど、これからもっと加速してくる。たとえば日本とバチカンの間では、禅宗の僧侶とバチカンの神父とを2年間とかの期限をつけて留学させたりしている。要はこれは、世界宗教の1本化が目的なんだよ。それをバチカンが要(かなめ)となることで、プロテスタントもまとめてそれをしようとしている。

フルフォード  それが狙いなわけで、一つところで管理しようとしているわけです。


    book 「八咫烏と闇の世界権力の真実」 飛鳥昭雄×ベンジャミン・フルフォード著
                          Gakken

                         抜粋

日ソの北方領土対立を仕組んだのも欧米だった

飛鳥  スピリチュアルな話になるけど、長野県の諏訪湖の近くに諏訪大社があって、2社4宮あります。その下社の中に春宮というのがあって、そこで毎年1月14日の夜から15日の早朝にかけて「筒粥神事」(つつがゆしんじ)というのをやるんです。

   それは宮司を囲んで特別な祝詞(のりと)をあげて、そこで啓示を受けるわけです。
   それで2011年に下った啓示に、「三分五厘」と出ました。それは「三くだり半」ということで日本でいうと最悪の数字なわけですね。要するに主から絶たれるという意味です。そしてその年の春に下ったのが、「日本は足をすくわれる、大変なことになる」だったわけで、その後起こったのが3・11です。

   これで一気に筒粥神事は注目を浴びることになりました。
   それで去年の2012年は「三分六厘」だったんですね。1厘しか違わないのですが、これは日月神示と関係してくるわけで、「ここで初めて神一厘が姿をあらわす」ということで、この年は初めはよいが、後半は腰砕けになるという意味です。そして去年の啓示の続きに、とんでもないものが出てきたんです。

   それは、「終わり、一番最後に準備せよ」、というものでした。
   「準備せよ」という意味が何なのかが問題ですが、去年の12月に何があったのかというと、「選挙」です。準備せよというのは、「何か大きなことがこれから起こるからその前に備えよ」という意味です。となると、あの選挙は最初はいいけれど、長い目で見ると恐ろしいことになる。その証拠に今年また、「三分六厘」なんですよ。だけどそれ以上は宮司たちは絶対言わない。「備えよ」と来た。

菅沼  
「準備せよ」というのは何を準備するんだ。戦争か?

飛鳥  国防論でいうと、おそらく戦争の準備でしょうね。


フルフォード  中国側とのコンタクトによると、中国政府は今戦争をしたくてたまらない。
         なぜかというと、国内をまとめて新しい政権を固める必要があるからね。それで日本を敵にするのが一番まとまりやすいし、これだけ反日プロパガンダをずっとやってきたから、何かしないと気分がおさまらない。

   日本のシミュレーションだと、中国の海軍撲滅は3日でできると自衛隊が言っている。
   だけどその計算に入っていないのが台湾なんです。台湾だって自分たちの島だと思っているし、日本と同程度の空軍を持っている台湾がもし中国と組んだら、下手すると計算が狂う可能性があるんですよ。沖縄は今年中に独立王国になる可能性があります。


菅沼  人民解放軍の一部の人は、本当に戦争したいのかもしれないね。
     しかしあと5年たったらまた党大会が開かれるわけで、次の党大会まで今の習近平政権がもつか。イギリスのM16なんかの分析によると、これらの党の幹部たちは今誰一人、中国共産党政権があと20年以上続くと考えている人はいないという。そして早ければ5年のうちに、次の党大会までに崩壊するかもしれないと考えている。

   崩壊というのは具体的に言えばどういうことか。
   今、党の最高幹部が住んでいる北京の中南海が暴徒に襲われて、そこの人たちがみんな亡命する。これで中国共産党の政権は終わり。そしてそれぞれの地方はみんな割拠するわけだから、昔の軍閥の時代と同じことです。

飛鳥  
沖縄の話に戻すけど、ヒラリー・クリントンはウソは言っていないんだ。
     彼女は領有権は絶対に口にしていないし、要するに日米安保条約の枠内にあると。だけど問題は、日米安保条約って何なのかということで、よく見ると、日本が攻撃された場合に、アメリカが即対応するなんてことはどこにも書いてないんですね。ただ「考慮する」としか書いてないわけです。だから日本人が勝手に、アメリカが守ってくれるようにヒラリーが一歩進めてくれたといってマスコミが騒いでいたけど、あれは茶番です。


菅沼  ただあの発言は、日本国民を喜ばせるための発言じゃない。
     対中国だよ、対中国に対してメッセージを送っているんだよ。つまり日本には(尖閣の)領有権を認めていないんだから、もうすこし賢く立ち回れよ、と言ってるんです。

   日本としては、こんなことをやっていると北朝鮮と手を結びますよ、というのがある。
   安倍さんは拉致問題を解決すると言っている。そして小泉さんのときに立役者の一人である飯島勲を官房参与に持ってきた。つまりこれは北朝鮮向けですよ。


飛鳥  小泉さんのときに北朝鮮に同行したのは安倍さんだよ。

菅沼  それで今度小泉さんが安倍さんの参与になることについて、条件があると言ったんです。それは、日朝交渉はピョンヤン宣言を基礎にする。これは日朝国交正常化の道ですよ。これはアメリカにとっても頭に来る話だし、中国にとっても嫌な話なんだ。

フルフォード  これも僕から言わせると、日本がワンクッション置いた姿勢で、いざとなれば我々も核兵器を持っている、だからなめるな、という隠れたメッセージなわけです。

飛鳥  (核兵器を)開発するよ、じゃなく、持っているよという話だね。

フルフォード  昔、エリツイン元大統領が1回だけ漏らしたことがあるんだけど、「日本はずっと前から核ミサイルをいっぱい持っている」と。普通はそういったことは、国家首脳以外に対しては言わないことなんだけどね。

菅沼  今、プーチンとアメリカは犬猿の仲だ。
     第一次プーチン政権のときに、今までユダヤ人などの民間に与えた企業を全部回収して国営企業にしてしまった。つまりユダヤ人にはもう儲けさせないよということだ。

飛鳥  あれはすごかったね。大方の人たちは旧ソ連に戻ったみたいうな言い方をした。

菅沼  だから企業の国営化がまた復活してきたものだから、今何とかしてプーチン政権をやっつけようとしてるんだ、アメリカは。

フルフォード  北方領土についての水面下で進んでいる話だけど、1956年の日ソ合意のもとでとりあえず2島を返還する。今、中国とロシアの国境に、どちらのものでもない地域があるんですよ。つまり誰のものでもない土地で、そこでみんなが貿易とかいろいろやっている。だから日ソの間でも同じように残りの2島を、ロシアでも日本でもなくてカジノなんかできて、ロシアのお姉さんと、いろんな悪い人たちが遊べる場所にしたらどうかという話が進んでいるんです。

菅沼  今、極東ロシアの状況は深刻なんですよ。
     だからシベリアからロシア人がどんどんヨーロッパのほうへ移住している。シベリアは昼間の12時近くまで夜、つまり真っ暗なんです。そしてやっと明るくなって昼になったと思うと、もう午後の2時か3時頃から夜になる。あんな寒いところに人間は住めないよ。だからしょうがなくてロシア人は何をしているかというと、酒飲んだり、タバコ吸ったりばかりしているからどんどん平均寿命が下がって、人口もどんどん減ってる。

飛鳥  特に男の平均寿命の低下はシベリアがすごいね。
     急降下だよ、アル中で、ウォッカの飲み過ぎでバタバタ死んでる。女もそうだから、出生率も低い。

菅沼  だからもっと投資して工場をつくり、カジノでも何でもいいから、ロシア人がまたこちらに帰ってくるようにしたい。そこで日本の企業が投資して、そこに進出してくれと言っているわけです。ところがロシアの法律の制度が複雑で何かごちゃごちゃしているもので、日本企業は進出をためらっているわけ。日本政府としては速くそれを何とかして、日本企業が進出できるようにしてくれとロシア政府に要請している。

飛鳥  書類が山ほど要るそうだね。

菅沼  アメリカも中国も、そういった日本の動きに非常に神経質です。
     そもそも北方領土の領有権をペンディング(保留・先送り)にしたのは誰かといえば、アメリカだ。アメリカがサンフランシスコ講和条約で「保留」にしたんですよ。

   それについてイギリス公文書館が公表している。
   それによると当時東京にいたイギリスの外交官が、日本の「北方4島帰属」について、「これをペンディング(保留)にしておけば、これから永久に日本とソ連の間で紛争が続くだろう。それはイギリスとアメリカにとって有利な状況になる」 こういうことをこの外交官はロンドンに進言していたわけで、その文書が公表されています。


       book 「神国日本vsワンワールド支配者」
                   菅沼光弘・ベンジャミン・フルフォード・飛鳥昭雄
                       ヒカルランド

                         抜粋

                      
     

理想的な奴隷は奴隷であることを知らないこと

飛鳥  一番理想的な奴隷というのは、自分が奴隷であることを知らない人なんだよ。
     これは日本人に対する皮肉だけど、日本人だけじゃない、アメリカ人の大部分も奴隷です。

菅沼  
でも日本はアメリカの奴隷だな。
      支配している連中は、もはやアメリカという枠内に留まっていないからね。

フルフォード  そうですよ。だってさっき見たアメリカ国旗の大元は何かと言えば、イギリスインド会社の社旗ですよ。どこかのおばさんの思いつきでデザインしたとか言ってるけど、そうじゃないんですよ。

菅沼  今、イギリスでもナショナリズムみたいのがものすごく盛んで、、イギリスの国旗のユニオンジャックだけど、こんなものはもう使わないと。イングランドには白地に赤い十字の、もともとの旗があるんですよ。スコットランドもイングランドもみんな別々で、連合王国なんだから。

フルフォード  今、スコットランドの独立運動も出ているんです。
         EUというのは構造的に、旧ソ連の体制とほとんど一緒なんですよ。トップの人たちは選挙で選ばれた人たちじゃない。みんなそれぞれ仲間同士で選ぶし、EUの大統領もそうなんです。つまり民主主義なんかないんです。

飛鳥  アメリカだって、考えてみたら結局最後は票数なんか関係なく、選挙人が選ぶんだよ。2000年のときもブッシュ・ジュニアが最後にフロリダで逆転したけど、あれも自分の身内が知事だったからでしょう。

フルフォード  電子投票になってからは、ほとんど八百長選挙です。
         ちなみに先週、ブッシュ一族はアーカンソー州の空港からアメリカ国外へ逃げようとして、FBIにとめられた。あの人たちはもうアウト、ブッシュは終わった。

飛鳥  ビン・ラディンと裏でつながっていたという奴らだね。

フルフォード  ビン・ラディン一族とブッシュ一族は昔からべったりの仲なんですよ。
         みんな(イエズス会の)ジョージタウン大学で同性愛の絆(きずな)を作らされるんです。(エール大学内にある)スカルアンドボーンズだって、あれも全部同性愛です。そういうグループなんです。

菅沼  ブッシュは、もっと現実的に逃げなきゃいけない理由もあるんですよ。
     ブッシュの始めた戦争、たとえば9・11から始まったアフガンにしろ、イラクにしろ、そのあいだにアメリカの青年が6000人死亡し、20万人の若者が今戦争のために身体障害者となって苦しんでいるし、自殺した人やおかしくなった人も無数にいるんです。それでその後アフガンはどうなったの、イラクはどうなったの。何も変わってないのよ。

フルフォード  アフガンに駐留している米軍の年間維持費は1200億ドルです。
         アフガンでとれるヘロインを小売値で計算すると、年間5000億ドルだから、ヘロインビジネスの計算では利益率400%なわけです。だからあそこからは撤退しない。

菅沼  誰かが儲けたわけだけど、アメリカ国民が儲けたわけじゃない。
     その一番の手先がブッシュだよ。


フルフォード  放射能の話だけど、これすごく裏の闇が深いんですよ。
         僕はロスチャイルド一族の人間から聞かされた。彼らロスチャイルドは釜山で金融特区を作ることを考えていた。そのために日本の関東から環境難民4000万人を、中国と韓国に避難させる計画を持っていたんです。それを実行するために海底に原子爆弾を仕掛けて爆発させ、津波を起こして原発を爆破させた。それで関東一帯から避難民を逃がす計画だったところが、予定通りには行かなかったらしい。

   3・11が起きる前に、僕のところに日本へずっと麻薬密輸をしていた人が来た。
   彼は20年前から日本にハッシシ(大麻樹脂)を持ち込んでいて、ネパールからフィリピンまで運び、フィリピンからヨットで沖縄へ、沖縄から漁船で九州というルートで大麻を密輸していたという。

   あるとき彼はいきなりタイへ呼ばれて目隠しされ、スペンサーという名前の男に会った。その男はSASというイギリス特殊部隊の人間で、でもイギリスのナチスだと言った。その部屋には核爆弾と、薬物の混入した70キロの大麻が置いてあり、これを日本に密輸しろと言われたという。その爆弾はどこから来たかというと、2000年に沈没したロシアの原子力潜水艦「クルスク」から盗まれた500キロトンの爆弾だった。

   結局、彼はその爆弾を日本に密輸したわけです。
   その爆弾は、まず中曾根康弘の持っている日の出町の山荘へ運ばれた。その後、朝鮮総連の本部に移された。そしてそこから地球深部探査船「ちきゅう」という海底掘削船に運ばれたんです。

飛鳥  なぜ中曽根のところから朝鮮総連なのか、ここがよくわからないね。

フルフォード  中曾根康弘は朝鮮のスパイです。
         彼の例はスパイ史のなかでも一番すごいんですよ。なぜなら外国のスパイが総理大臣になるなどあり得ないことで、特別なすごい例なんです。

飛鳥  ということは中曾根のバックには北朝鮮がいる。

フルフォード  北朝鮮、ナチスといった流れで、オデッサ、国際ナチスグループで世界ファシスト政府をつくるグループなんです。ちなみに3・11用の爆弾を密輸した男が言っていたが、第二次世界大戦で、もしナチスが勝ったら彼のおじいちゃんがロシアのツァーリになるはずだったという。

飛鳥  ヨーロッパの王室のほとんどはドイツ人だし、実はイギリス人も全部ドイツなんだ。一部例外はあるけども。

フルフォード  今のエリザベス女王は「ハノーバー」と「バッテンバーグ」というドイツ風の名前から「ウィンザー」というイギリス風の名前に変えた。戦争のときに反感を買わないためだった。たとえば第一次世界大戦はロシア×ドイツ×イギリスだったけど、ロシア、ドイツ、イギリスの王様はみんないとこ同士で、さかのぼるとみんなビクトリア女王とナイト・ロスチャイルドの子孫なんです。

菅沼  神聖ローマ帝国をつくったのもドイツ人だし、ゲルマン民族ですよ。
    結局、みんなそうなっちゃうんですよ。

飛鳥  でも日本の一般的な教科書で学んだ人たちは、そこまで応用力がないからみんな「ウソだ」となる。でもゲルマンだと言えば納得するだろう。そういう陰謀論があることは常識で、そういうことを知っている人間は何もわからない人間に、そういう形で教える必要があるだろうね。

フルフォード  しかしこの人たちは自分たちの帝王学の一つとして、自分たちの存在を隠すんです。僕がフォーブスにいた時代も、こういうことに巻き込まれるまでは、たとえばロックフェラーというのも昔の人で、今は何の影響もない人たちだと思っていた。全部財団になっていて、何兆ドルも動かして世界を動かしているけど、裏の顔を知らない人々にとってはただのおじさんなんです。

     ドイツに王朝はないと思っていたけど、ヒトラーはカイザルの子孫だし、メルケル首相もヒトラーの娘なんです。だけどそれも知られていない。彼らも中央アジアのハザール。アシュケナジーで、さかのぼるとシュメール王族なんです。


        book 「神国日本×ワンワールド支配者」 
                  菅沼光弘・ベンジャミン・フルフォード・飛鳥昭雄
                        ヒカルランド

                          抜粋

アジアの団結を怖れるアメリカの煽動

菅沼  現在の日本銀行というのは、55%が日本政府の財務省が株を持っていて、基本的にはあれは民間の銀行です。だが問題はあとの45%は誰が持っているのかということです。その中の39%の個人株主の名前は公開されていない。だから米連銀(米国連邦準備制度理事会・FRB)のように、その中の半分はロスチャイルド系であったりするわけです。

フルフォード  最近わかったんだけどこの前、小泉ジュニア(進次郎)が派閥を発表しましたね。あれで、80人の政治家に多額のワイロが配られたんです。そしてその金の出所のワイロの大元は、日本銀行の株主の1人であるサッスーン財団のジェームズ・サッスーンです。


飛鳥  日本人は陰謀論という話になるとすぐ、バカな連中、狂った連中のことだという人が多いんだけど、そもそも人間がいる限り陰謀なんて絶対につきものじゃないですか。組織には絶対陰謀があるし、会社にだって企みはあるわけですよ。だからここで話していることでも変な人たちがおかしなことを言っていると思われるのはシャクだね。

フルフォード  それが向こうの戦略なわけ。
        要するに自分たちのことを知られたくないからね。


菅沼  新聞に書いてあることやマスコミの言うことで、世界を判断してるようじゃ駄目だね。

飛鳥  そう。だからあまり言いたくないけど、4大新聞にはほんとに笑っちゃうね。

菅沼  たとえば政治評論家でも経済評論家でも、あるいは大学の先生でも何かの学者でもそうだけど、ずっと見ていると全部どこかの「ひもつき」なんだ。ウォールストリートの代弁者もいるし、ペンタゴンの代弁者もいる。もちろん政府や官庁の御用学者も多い。はっきり言って国賊みたいなもんで、日本人というのは明治の頃から、東大の先生もそうだけど、みんな誰かの翻訳で生きて来たんですよ。つまり誰かの翻訳を自分の理論にしただけなんです。

   竹中平蔵なんてあんなの全部翻訳ですよ、自分の意見じゃないんだから。自分のオリジナルは何もなくて、いつも誰かの意見なんだ。そんなもので国際情勢を評価したりするもんだから、結局誰かの思うとおりの判断をさせられて利用されている。


飛鳥  コントロールされていると言うけど、自分でコントロールの中に入ってる。しかも自分がコントロールされていることが全然わかっていないし、その自覚がないんです。
 
フルフォード  北朝鮮の話に戻りますけれども、北朝鮮にテポドンとか核兵器を売ったのはアメリカですよ。でも目的は、すごく高価な迎撃ミサイルのシステムを日本に売ることだったんです。でも日本はあんな高いものはいらないと言った。そうして日本に、「ほらほら、北朝鮮は危険でしょ、怖いでしょ。向こうも持ってるんだから買わないとだめだよ」と脅して買わせる。


飛鳥  北朝鮮の核施設を最初に曝露したのはアメリカの軍事衛星だということでワーッとなって、それであわてた日本が結局アメリカ製の迎撃ミサイルシステム、パトリオットを購入する。台湾もそう。だからアメリカが「北朝鮮は危険だ、危険だ」と言うほど、実はアメリカの迎撃ミサイルが売れるんだよ。

フルフォード  マッチポンプなわけ。そういう商売なんですよ。
         以前アメリカ大使だった人が、「北朝鮮がなかったら、つくる必要があった」という暴言を言ったほどなんです。

飛鳥  アメリカにとって、北朝鮮というのは非常に便利なツールですからね。

フルフォード  つまりアジアが団結するのは、欧米勢としては非常に困るわけ。
         だから何としてでも阻止したい。だから一生懸命感じやすいところを突いて喧嘩させようとしているわけ、北朝鮮とも、韓国、中国とも。それが今は、尖閣諸島の問題。

飛鳥  そう。尖閣の問題はアメリカが誘導している。
     そして実際にはアメリカじゃなくて、いわゆるシオニスト的な国際資本家たちがやらせているんです。しかしアメリカは日本に施政権は認めるが、領有権は絶対に認めないんです。

フルフォード  中国が今、裏で言っているのは、もともと沖縄自体は中国のもので、中国に貢(みつ)ぐ独立王朝だった。だからそれを日本から分断して、中国人が海で遊べる避暑地にしろと言っている。

飛鳥  中国はだから今、「沖縄は独立しろ、独立しろ」と言って、沖縄をたきつけているよ。

フルフォード  永田町の裏にプルデンシャルタワーがあるじゃないですか。
         あそこには、CIAが日本を管理するための部室が3フロア分あるんです。

菅沼  あのビルはすごく邪魔ですよ。どこに行ってもあれが見えるし、しかも官邸のすぐそばで、国会のそばだよ。監視しているんだろう。しかも今の総理官邸をあんなガラス張りにして、あれを作ったときバカじゃないのと思ったよ。

フルフォード  今僕の本は全部日本語で出しているんだけど、その本が今、全部英語に訳されている。それで書いてもいないのに、急にユダヤ差別したとか嘘言われて、僕の本が印刷中止にされたことがある。

菅沼  日本のイスラエル大使館とか、アメリカ大使館なんか、そういうところではみんな国内の出版物を検閲しているんですよ。アメリカ大使館なんかすごいよ。だから訴訟を起こされたりするんだ。

飛鳥  そうですよ。そのための専門部署があると聞いています。

フルフォード  僕は紀伊国屋で英語の本を買ったんです。
         それはバビロンの歴史の本なんだけど、それにバーコードがあったんでそれを剥がしたら、下に半導体があった。たとえば『9・11の真実』という本が出版されたとするでしょ。それを買った人は家に持って帰る。そうしたらそのバーコードの下の半導体で居場所がわかるわけ。だから一斉にパクることができる。

飛鳥  やりかねない。
     NSA(アメリカ国家安全保障局)はそれの専門家だからね。NSAの目的は、個人情報の徹底管理なんだ。

フルフォード  このクレジットジットカードを見せますけど、裏にこの線があるでしょう。
         NSAの人から聞いたんだけど、これに超小型半導体が入っていて、盗聴できるんですよ。GPSで居場所もわかる。パスポートにも入っている。

   最近、アメリカが国内で何をやろうとしているかというと、アメリカ人の5000万人くらいが、6人に1人は生活補助で生きている。それをもらっている人たちに、詐欺防止という名目で半導体を入れようとしている。

菅沼  それが今、6000万人くらいになってるそうじゃないですか。

フルフォード  もうメチャクチャなんですよ。

飛鳥  今ずっと聞いていると、ベンジャミン君はおかしな人じゃない。ちゃんと理屈に合った話をしている。なのに、ベンジャミンはおかしな奴だから話を聞くなという風潮が、こんなに日本に出回っている。

フルフォード  それは僕の言っていることが、あまり広まったらまずいからなんです。
         だから変人扱いされて村八分にされるように、一生懸命ブラックリストに載せようとしている

飛鳥  
特にテレビ界でひどいね

フルフォード  
僕がいろんな番組に出たりすると、「あなたが出ると視聴率が高くなるからいいんだけど、上から使うなと言われている」、とプロデューサーから何回も言われた。その大元の指示はナベツネとか中曽根、石原で、サバタイ派マフィアの奴隷になっているものたちだ。結局、彼らの権力の大元の問題は、お金。それが解決したら全部変わる。僕は別に、一般のテレビを見ている人たちに理解してもらわなくてもかまわない。

   こういった人たちは、大元の大本営が変わってみんなが信じているNHKが、それまでと違うことを言ったとき、いつものようにみんなも「ああ、そうですか」というだけだから。申し訳ないけど、みんな洗脳漬け、調教漬けなんです。これは日本だけじゃなくて、アメリカもヨーロッパもそうです。僕がこれまでやってきてわかったのは、政治家というのは結局、「雇われ役者」なんだってこと。僕は真に受けていたから、永田町にいる政治家は日本を管理しているんだと思っていた。

飛鳥  
裏を返せば、それは日本の政治家に対する絶望感だな

フルフォード  
結構有能な人もいるし、いい志で政治家になった人はいっぱいいるんだけど、すでにできてる仕組みの中であの人たちにできることは何もない。みんなそれなりに頭はいいから、こう言ったら、こう言うよ。でもその裏に何があるかについて何も知らないし、何もわかっていない。

   たとえば僕が、ユダヤ差別したということで罠に嵌められた時、ロサンゼルスのヴィーゼンタールからクレームがきて、その人が日本に来た。それで外国人特派員協会で記者会見したときに、僕が「なぜ僕の本を封印しようとしたのか。ユダヤ差別的なところがどこにあるのか」と言ったら、「あなたがブッシュがイラクで200万人殺したと書いたから」と言った。ブッシュは建前上はキリスト教徒だし、200万人のイラク人を殺したという根拠は僕じゃなくて、「ランセット」というイギリスの医学雑誌の推定だった。

   そうした騒動があったとたんに、政治家たちが僕と一切連絡を取らなくなった。
   それまで親しくしていたのに、急に怖がっちゃって。みんな役者なのか、それともうまく立ち回りたいだけなのか、知らないで蚊帳の外に出されてしまったか。

飛鳥  いつものパターンだよ。

フルフォード  結局、大元をたどると、ロックフェラー、ロスチャイルドとかパパ・ブッシュ、とかの一握りの人たちだ。現在はジェームズ・サッスーンとかジョン・コーエン、シオンの長老なんかも出てきた。名前も具体的な情報も出ている。つまりこの傘下にG7などの国際会議のグループがあるわけで、結局みんなどれかの同じ命令系統に入っているんだ。


        book 「神国vsワンワールド支配者」
                 菅沼光弘・ベンジャミン・フルフォード・飛鳥昭雄箸
                        ヒカルランド

                          抜粋





       

自分の「怖れ」をクリアしてマスターになろう

   マスターという言葉は真の「神の人」であることを指しています。
   そういった人々はあなた方の地球の歴史においても多く存在してきました。マスターであるということは、まず自分自身の人生においてマスターになることを意味しています。

   人間は意識の深いレベルでは、自分が「大いなる唯一」の存在による休むことなき創造過程の一部であることを自覚しており、同時に、自分のなかにはまだ知らない「心理構造」の部分があることも知っています。それをあなた方は表面的な意識レベルでは、「怖れ」の部分」として意識しています。あなた方がそういう部分を怖れるのは、その部分を見ようとしないためにそのエネルギーに未だ触れていないからです。ですから自分のマスターになるということは、何らかのテクニックを習得するということではなく、「気づく」と言う意味なのです。

   たとえば、恋愛関係を始めるにおいて怖れを抱いている人がいます。
   その人はもし恋愛に失敗すると自分は孤独になり、寂しくて落ち込んでしまうに違いないと信じているので異性と交際するのを怖れています。こうした怖れは自分で意識できる「怖れ」です。ですから「自分は今、この怖れの部分をマスターしていないことがわかった」と自分に言うことができます。

   そこで次にとるステップは、自分が怖れているものをマスターすることです。
   しかしながら残念なことに、ほとんどの人はそうはしないのです。つまりたいていの人はむしろ現状維持を望むのであり、意識の深海を探って溺れるよりも、小さな浅い池の水面意識に留まることのほうを好み、それを安全だと思うのです。

   ではどうすればいいのでしょうか。
   真の求道者は、「なぜ自分が怖れているのか」を何とか理解しようとします。そのために自分の魂の歴史が記録されているアカシック・レコードというものがあり、誰でもそれを見ることができます。それは自分自身を内省することにより、自分の今ある怖れや悩みの原因となった、現世あるいは過去世での重要な出来事を思い出すという形になって現れます。

   しかしそういった情報は、それを知るために誰かのところに行かねばならないようなものではなく、あなたのまわりに常にある情報なのです。しかしながら多くの場合あなた方の表層意識は、そういった情報を「単なる想像にすぎない」として否定してしまいます。つまり、ここで生まれた自分に対する「疑い」をあなた方は受け入れるのです。しかし真のマスターは、自分の怖れを見て、その怖れから自分を解放したいという強い欲求を持っているので、そうした「疑い」に対して「ノー」と言います。

   マスターは自分を解放するためであれば、どのような方法でも用います。
   その一つは自分自身を深く探る内観をすることです。それによって自分の怖れのまわりに起きてくるイメージや感覚をつかむことができるようになり、その怖れが持つさまざまな面に気づくようになります。怖れのもたらす気分や感覚が全体的にはっきりと示され、自分の怖れがどんな顔をしているのかが一点の疑いもなくわかるようになります。そしてそれがわかれば、「何も怖れない」という心境に達することができます。

   ここでもう一つの方法をお勧めしましょう。
   もし怖れを感じたら、まず何よりも先に自問することは、「この怖れはどんな感じがするか」ということです。なぜなら怖れには、それぞれの感覚や音質というものがあるからです。そしてこの感覚が、体のどこかの部分を通してあなたを「つかむ」のです。その感覚には非常に強い存在感があるので、そのときあなた方は頭でその感覚を捉え、それについて語り、それから逃れようとします。そしてここで注意すべきことは、逃れることばかりを考えるので、誰もその感覚と一緒にいようとはしないことです。

   もしあなたがその感覚とともにいようとするならば、あなたは新しい発見をします。
   それは怖れが大きいように感じていたのに、実際にはその怖れは自分を包み込むほどではないという事実の発見です。つまり、指の一つを怪我はしたけれども、体の他の部分は大丈夫だとわかるようなものなのです。怖れはたしかに存在するものですが、同時にそれに巻き込まれてはいない自分の大きな他の部分があることに気づきます。このことを自分の体験として知ると、自分の怖れを理解するためにそれに留まり、一緒にいる勇気が出てきます。

   しかしあなたが自分を怖れでいっぱいだと感じたり、恐怖のあまり自分には何もできないと考えたりしているなら、そういった状態は耐え難いものなので逃げ出さずにはいられないはずです。しかし怖れがあっても、自分のなかにはそれよりももっと大きな、力とバランスとユーモアの部分があることが体験のなかからわかっていれば、話は違ってきます。あなたの一部は怖れですくんでいても、体のほかの部分は健康なのですから、そこから勇気と自信を引き出すことができます。

   あなた方が恐怖に打ちのめされてしまうのは、怖れは自分の「ほんの一部分」にしか過ぎないという事実を理解していないからなのです。それは指の一部の痛みを全身の痛みと考えるようなものです。自分は怖れの何倍もの大きさの存在であるということを体験として知り、それに気づきさえすれば、あなたを包む叡智が機能し始めます。自分の小さな部分でしかない問題を解決するために、残りの自分に力を貸してくれるように頼み、そのまま静かにして怖れとともにいます。そうすると、どうしたらいいかという答えに気づきます。これを信じられないのは、やってみないからです。

   これは生き方の問題であり、マスターするというのは生き方のことなのです。
   ですから1週間に1時間だけマスターになることはできません。マスターになるには、常にそうでなければならないのです。つまり、どんなに小さな怖れであろうとも(小さなものから始めるほうがいいのですが)、怖れを感じるたびにその怖れに向き合い対処することです。表面に出てくる怖れは氷山の一角でしかなく、その下には水面下にまだ見えない多くの怖れが隠れています。

   しかしたとえ小さな怖れであってもそれを見つめ、向き合うならば、自分にとって「怖れ」とは何なのかがわかってきます。それは人によってそれぞれ異なります。どんな怖れの部分であっても無視したり取り逃したりせず、見過ごさないでください。あなた方はこうして、マスターの域に達するのです。疑問が起きるたびに、あなたのまわりにある「大いなる叡智」に呼びかけ、呼び起こしてください。そうすれば、すべてがうまくいくようになります。

   多くの人々はわざわざストレスの多い状況を、自分から選択して創り出しています。
   それはマスターになりたい人には、もっとも賢明な方法です。一方で、非常に快適で安全な人生を送っている人は、自分を駆り立てる内なる衝動に従う勇気がなかったために、困難な状況に陥らずにすんだという可能性もあります。つまり人生に何の問題もなくうまくいっているのは、悟りを開いたことが理由ではなく、人生のゲームの駒がすべて思い通りの場所に配置されて乱れがないからだけかもしれません。

   しかしいずれは、ゲームなので駒は動かさねばなりません。
   自分でそうしないならば、あなた方の奥深くにある「大いなる自己」があなたのために駒を動かします。つまり、いつまでも現状維持できるわけではないのです。「大いなる自己」は未解決の問題に取り組むために、あなたをそれに仕向けるためには何が必要かを知っています。ですから自分の人生に何の問題もなく素晴らしいからと、自己満足しないように心しなければなりません。ある時、あなたの「奥深くの自己」はゲーム盤の上に嵐を巻き起こし、駒を揺り動かして倒してしまいます。おめでとう! これであなたにも問題が起きました。

   自分が次になすべき行動を知るのに、ゲーム盤の駒が吹き飛ばされるのを待つ必要はありません。それは人間関係かもしれないし、仕事に関してかもしれず、そのほか色々な可能性がありますが、あなたにはそれが何かわかっています。しかし「怖れ」から、またいつものようにただ座ってテレビを見ているほうがずっと楽なので、あなた方は次の行動をとろうとしないだけなのです。

   しかし自分の人生を進めていくためには、次のステップを踏まねばなりません。
   あなた方人間はただのロボットのように、幸せなだけの人生を生きるようには創られなかったのです。人生の目的とは、絶えず動きながら自らの「自己の内部」の奥深くへと入っていくことにあります。そしてマスターは、自分のうちなる心理のすべての局面に入り、すべてを発見しようとし、どんなことからも目をそむけようとはしない人なのです。見た目がいかに醜く、嫌悪するものであっても、自らのなかにあるもののすべてを受け入れる人なのです。つまり、すべてを心から受け入れる人なのです。

   自分の人生がうまくいっていないことを知りながら、自分の人間関係が退屈でつまらなく、自分のまわりの人々が退屈でつまらない人々であることを認めようとしない人がいます。あなたもその一人であるかもしれません。こういう人たちの人生は変化のない淀(よど)んだ人生です。朝目が覚めて、「やれやれ、今日もまた同じことの繰り返しか・・」とイヤイヤ起きるような人は、人生が行き詰まっていることに気づいてください。こういった人生の行き詰まりは、5歳であっても、18歳でも85歳でも何歳でも起きます。あなたの生命の営みはあなたが肉体を離れるときまで、人生の車輪は止まることはなく最後まで続きます。感情を感じられないときというのは、つまり行き詰まっているからなのです。

   しかし変化が必要だからといって、何が何でも引っ越すようにと言っているわけではありません。つまり、あなたに新しい動きをためらわせている「怖れ」は何なのか、動きが鈍っているのはどの部分かということを、自分に問いかけてみるようにと勧めているのです。このまま進むと問題が起きることを「怖れて」、立ち止まったのはどの部分でしょうか。あなたにはそれがどこかがわかります。しかしその「怖れ」に気づくとそのままにして逃げることはできなくなるので、自分にそれに対処する気がなければ始めから見ないことです。つまり気づいていながらそうでないふりはできないので、その結果、あなたの人生に変化が起き始めます。

   あなた方のマスターへの道の歩みは、いわゆる人生におけるさまざまな悩みを通してであることを私は知っているので、あなた方に悩みがあることについて何の心配もしていません。人には誰にも隠された「怖れ」の部分があるので、それを見つける必要があります。そのためには正面きって立ち向かうことによってだけ可能であり、自分の怖れがどこから生まれたのかを理解することでそれをマスターできます。なぜ自分が怖れているのかを理解したとたんに、あなたを縛っていた怖れや不安の縄は切れてしまいます。あなたを縛ってきた縄は、いくつもの過去世にまでさかのぼることもあります。

         book「バーソロミュー」 チャネラー メアリーマーガレット・ムーア著
                       ナチュラルスピリット

                          抜粋   

あらゆる感情も「ただ一つ」のエネルギーからできている

 Q、 人生における否定的な面を受け入れるためにはどうしたらいいのでしょうか。

   
まず、あなた方人間にとって、否定的であるとは何を意味するのかを考えてみる必要があります。一つの例をあげてみましょう。たとえば、あなたは恋人と大喧嘩をしました。そして彼、あるいは彼女からひどく心を傷つけられるようなことを言われました。そのひどい言葉を聞くと同時に、あなたが心の中で描き始めた心象があります。つまり刺激された感情が、怒りや悔しさの思いを描き、あなたはその思いの心象を真実のものと思い込むので、それに反応してしまいます。

   しかしここで、自分の心に描いた心象が「真実のものであるかどうか」について疑ってみる人は誰もいません。あなたはただ傷ついた、傷つけられたと感じて怒り出し、あるいは泣きわめきたくなるだけでしょう。しかしこの時点でちょっと立ち止まって自分の感情を振り返ってみてください。つまり今の自分の感情に「十分浸り」、感情を抑えないであるがままにしてみるのです。

   あるがままにしていると、何か違ったエネルギーが動き出します。
   そしてあなたの心のなかの感情的な心象レベルを通り越して、その後ろに控えている真実のエネルギーに入ることができます。そうするとあなたの感情は発散されたので、解放され始めるのです。そのためにしばしば必要になるのは、「自分の感情に充分浸る」ために、別の部屋で感情と向き合うことでしょう。

   あなた方がしばしば感情の作り出す「心象」のイメージ、つまり悔しさや怒り、悲しみや恨みの段階でストップしてしまうのは、自分が感じている感情を発散してはいけない、と思っているからなのです。ですからその感情を自分に表現しないので、表現されないエネルギーが体のなかに溜まっていくのです。すべてのものはエネルギーであり、あなたのさまざまな感情もエネルギーでできているのです。ですから溜める代わりに、自分のなかに生まれた一瞬一瞬の感情の動きを意識し、そのエネルギーの動きを抑えずありのままを感じることが重要なのです。

   そうすると、単なる感情が生み出した心象のイメージを通り越して、そこで起きていることの本質を知ることができます。心象を通り越したとき、あなたは何かを学ぶことができます。感情のエネルギーはまだそこにあるのですが、もうそれがあなたの心を傷つけるものではなくなっていることがわかるでしょう。

   つまり、どのような感情のエネルギーであっても、すべては「唯一の源」である神のエネルギーの動きそのものであるので、あなたの心を傷つけたりすることはないのです。そしてここではっきりさせておきたいことは、あなた方が心象として抱く怒りや悔しさといったイメージは、実は決して神のエネルギーではないということです。それはあなた方人間が生み出し、その感情に当てがった否定性のイメージに過ぎません。

   そうした否定的心象を通り抜けて、直接エネルギーの動きを意識できるようになると、そこで感じるのは喜びや調和、美のエネルギーと同じエネルギーです。結局、この宇宙には「大いなる唯一」のエネルギーしかないのであり、それはちょうどプリズムに差し込む太陽光線が、入ってくるときには一つの白色光であったものが、出ていくときには幾つもの色に分かれるようなものであり、あなた方人間の感情も同じことなのです。

   あなた方に入ってくるエネルギーは一つです。
   しかし同時にあなた方自身がエネルギーを通すプリズムなので、そのエネルギーが出ていくときにはさまざまな形ちをとります。それがあなた方一人ひとりの異なった行動や感情となって現れるのです。外から入ってくる刺激というエネルギーに対して、つまり見るもの、聞くもの、感じるものに対して、自分自身を静かに安定したプリズムとしてそれらを感じるようにするならば動揺することはありません。どのような刺激というエネルギーが入ってきたとしても、それらはあなた方が創り出す怒りや悔しさなどの心象ではなく、それは「大いなる唯一」のエネルギーであることがわかるようになります。

   私はこれまでにもずいぶん長い間にわたって、友であるあなた方に対して声を大にして話し続けてきました。私はあなた方を深く愛しています。だからこそ言わずにはいられないのですが、あなた方は条件反射をするように徹底的に教え込まれ、訓練されてきたのです。つまりあなた方は、感情を感じないように教え込まれており、その代わりに条件反射の行動をするように訓練されてきたのです。条件反射をするということは、ある一定のパターンが自分のなかに出来上がっていることを指しており、自分の創った心象パターンにしっかりはまって囚われていることを意味しています。

   しかもその心象イメージは、まるで恐怖映画そのものなのです。
   もしそうした囚われから解放されたいと思うのであれば、まず「感じる」ことから始めなければなりません。あなたのなかにプリズムを通して現れる感情を、ありのままに受け入れて感じてください。そうすれば解放することができます。どうかこのことをわかってください。

   あなた方人間は、ただ心の傷に直面することを辛いものとして怖れているので、多くの人々はそうした感情を感じることなく、用心深く避けながら一生を終えます。しかしながら実際にはあなた方は知らないだけで、あなたはすでに傷を負っているのです。しかし自分の感情パターンで止まってしまうことから、あなた方が傷だと考えるものを超えたところにある、もっと大きな自分という存在を感じることができないでいるのです。

   あなた方の地球世界は二極分化であることはすでに述べましたが、あなた方の振り子がマイナス極へ振れることを怖れるという、アンバランスな偏りに生き続ける限り身動きがとれなくなってしまいます。感情というものは自分のなかを動いている部分なので、感じないように止めようとしてもそれはできないのです。感情は新たに生まれたり、消えたりします。ですから自分自身と静かに向かい合い、このことを自分で発見する必要があります。

   一人になることを非常に怖れている人々がたくさんいます。
   つまり、誰か自分の気を紛らせてくれる話し相手がいないと、自分に向き合わなければならず、自分というものを経験しなければならないからです。そのために一人にならないようにするために、あなた方は自分の人生ドラマにできるだけ多くの人間を参加させようとするのです。しかしそんなに怖れなくても、自分と静かに向き合ったときに起きるのは、これまで話してきたようなエネルギーに触れ、それと一つに溶け合うことでしかないのです。

   あなたの「最良の友」とは、あなた自身にとっての自分以外にはありません。
   ですからあなた方は本当の「自分」に出会ったときにやっと、心の平安を得て、ゆったりとくつろぎ、ありのままの自分になれるのです。今まで自分を嫌って怖れて逃げ回ってきたものこそが、実は長い間求めていた心の安らぎをもたらしてくれるものなのです。仲間と一緒にいるためにともに修行場にこもったり、講演会に行ったりするのは楽しいことですが、家に帰ればまた一人です。そして心のなかの静寂こそが、自分自身を発見する唯一の場なのです。

   あなた方は自分自身を求めていながら、実はその自分と向き合うことを避けてきたのです。つまり、あなた方は避けるべき相手を間違えていたのです。ここでもまた、世界は「逆さま」であり、多くのものがあるように見えているところには、実は「一つ」のものしかなく、自分を怖れて逃げ回っていたのに、実はその自分こそが本当の「救い主」であったというわけです。あなた方はこれまでずっと「救い主」を外に探し求めてきました。しかし実はあなたの救い主は内側にいたのです。それはあなた自身なのです。


        book 「バーソロミュー」 チャネラー メアリーマーガレット・ムーア著
                      ナチュラルスピリット

                          抜粋      

   

人に聞かず自分に聴く「力」を取り戻そう

   あなた方が地球にやってくるときに携えてきた、本来備わっている「力の因子」に対して、自分の弱さからではなく力強く対処するためにはどうしたらいいかということですが、そのためには「自分に対する見方を変えることによって」、というのが答えになります。あなた方人間はこれらの「力の因子」の源である「大いなるエネルギー」から生まれ、外界に出て行く多彩な光として創造されました。つまり、唯一の源である「神のエネルギー」が波動のスピードを落とすことによって、密度の濃い肉体という形をまとうことを選んだのです。

   あなた方が自らの命を感じるときというのは、悲しみや苦しみのエネルギーの動き、あるいは楽しい喜びのエネルギーの動きであり、人生のなかにこうした変化がある時なのです。そうしたときにあなた方は「力の因子」の動きを感じているのです。こうした動きに対する自覚こそが、自らの持つ「力の因子」のバランスを創るときに必要とする力なのです。あなた方の肉体に「死」が訪れる時、「力の因子」はあなたの魂とともに生き続けますが、あなた方はそのことを「魂が肉体を離れた」と表現しています。

   これらの「力の因子」の偏(かたよ)りにバランスを取り戻したいと思う人は、自分のなかのエネルギーの動きや変化に注意をはらい、自分のどの因子が偏ってバランスを失っているのか自問してください。それは生活においてたとえば肯定的な変化であれ、否定的な変化であれ、そうした変化に抵抗する自分を発見したならば、それが偏ったアンバランスな因子にぶつかったという「しるし」なのです。

   何がアンバランスになっているかがわかったら、次に何をするべきかを自分に聴いてください。なぜならあなたは自分で意識している以上に、実にたくさんのことを知っているからです。こうした自分への問いかけは先延ばしにせず、アンバランスな因子のプレッシャーからくる不愉快を感じている「その瞬間に」するといいのです。

   あなた方は自分が抱えている問題を知っており、それに対する解決方法があるにもかかわらず、しばしばその事実を認めようとしないこと知っています。つまり自分の立場を守ろうとしたり、弁解しようとし、正当化しようとするのです。素直に自分に聴いてください。そうすれば答えが返ってきます。しばしばその答えは、何かの感覚として感じたり、直感として急にわかったり、あるいは心の奥深くで前からわかっていたと感じる、といったような形でやって来ます。

   それはたとえば、「もうすんだことだ。こだわるな」とか、「そんなに大したことじゃない。気にしないで」というような簡単なものであるかもしれません。こうした自分で自分に与えるメッセージや解決方法は数多くあります。しかしながら、問いかけないことにはどんな答えも得ることはなく、質問、問題とともにその解決方法も常に生まれるのです。問題も解決もどちらも姿を変えたエネルギーであり、両者はともにやって来ます。そして自分で答えを出したなら、それを行動に移す勇気を持たなければなりません。

   「そんなことはとてもできない。むつかしい」と感じるとすれば、それは「力の因子」のバランスをマスターすることを、あなたが諦(あきら)めてしまっているからです。つまりあなたはその力を、他人に明け渡してしまっているのです。他人はあなたをいくらかは助けることができるかもしれませんが、あなたにとって何がベストであるかは知ることができません。他人の持つ力のバランス、アンバランスの程度はあなたのものとは異なっており、人生の経験も違うので、あなたが他人に求めた質問には本当の意味で答えることはできないのです。

   あなた方は、専門家や権威者に頼る時代に生きています。
   その結果、他人の権威や知識に頼り、自分で考えたり探求したりする自分自身の力を失ってしまっているために、自分にとって力が必要な時が訪れても、自分にその力があることを信じられなくなっています。

   どうか次のことを理解してください。
   あなた方がこの地球で人生を送ることを決めてやって来たときには、人生の旅路に必要な「12の力の因子」というツールをきちんと備えて来ています。ですから本来あなた方は、バランスに欠けた人生を送る必要はないのです。自分にとって何が一番よいのかを見つけ、自分の人生に平和と調和をもたらすのはあなたの責任なのです。

 叡智の「力」

   
人間にとってバランスをとるのが難しい「力の因子」の一つに、「叡智の力」があります。 この力のアンバランスという偏りを戻すために、知的天才である必要はありません。叡智のバランスは、あなた方がこれまで取り込んだ情報の量とは何の関係もないのです。そういった蓄積された知識の量は、人が今回の人生で、どのくらい頭脳力を発揮することに決めていたかを示すものでしかありません。

   「叡智の力」のバランスをとるということは、「真の叡智とは、すべての人のものの見方や考え方を冷静に観察し、それを受け入れる能力である」ということを理解することなのです。つまり「真の叡智」とは、すべての人はその人独自の見方に基づいて自分自身を表現している、ということを心から納得することなのです。

   ですからこういったことをそのまま受け入れている賢者は、自分の立場を擁護する必要を感じたり、他人の立場を失墜させたりする必要を感じないのです。つまり自分の叡智がバランスを保っているときには、他人というものを脅威には感じたりしないものなのです。あなた方は、叡智とはある種の知識であると考えていたかもしれませんが、どのような本や情報や言葉を通しても叡智を感じることはできないのです。叡智とは唯一、生きることを通してだけ経験されなければなりません。

   
   今、この瞬間に、あなたにとって何が最適でベストであるかというあなた自身の感覚が、叡智なのです。ですからそれは昨日のあなたにとって賢明であったことが、今日のあなたにとってはそうではないかもしれないのです。なぜならどの一瞬一瞬であれ、すべてが異なる一瞬であり、昨日のあなたと今日のあなたは明らかに違うあなただからなのです。

   自分自身の真実を「自分で」見つけることに責任を持ち、自分にとっての真実を他人に押し付けないようになると、あなたの心の奥深くから叡智が湧き出てくるようになります。自分にとっての真実が他人にとっても真実であるとは限らず、その「真実」をほかのすべての人に示し、教えることが自分の仕事だと思っていると、新たな石につまずくことになりかねません。つまり、あなた方の多くの人間関係は、「自分のほうが賢い、偉い、上だ」といった心理競争の上に成り立っており、誰が上で誰が下かという判断を絶えず行なっているからです。

   叡智は求めるべきものであるので、そうするようにとあなた方に勧めますが、他人がどれだけ叡智を持っているかいないかといった判断などはしないようにしてください。なぜなら自分自身の内なる叡智を、外の世界の尺度でもって証明する必要はないのですから。自分自身の内なる感覚こそが、自分にとっての真理を示してくれるということを信頼してください。



        book 「バーソロミュー」 チャネラー メアリーマーガレット・ムーア著
                      ナチュラルスピリット

                          抜粋

「一人でいる力」

   あなた方の科学の分野においては、人間は運動をしているエネルギーそのものであり、そのスピードは速くなったり遅くなったりし、その動きのなかには明るい色から暗い色まで多くの色を含んでいるということが発見されています。あなた方が地球世界に転生してくるときに備えてくる基本的な装具の一つに、「12の力の因子」というものがあります。この「12のエネルギー因子」は人間の意識の一部でもあるので、探す努力をすれば見つけることができます。しかしここで問題になってくることは、あなた方人間はこれらのエネルギーを力としてではなく、むしろ「自分の問題」と見なす考え方に慣れているということです。

   あなた方が地球世界へ形を持つものとして転生して来た目的の一つは、あなた方は「12の力の因子」を携えており、しかしそのそれぞれが2つに分離していることを理解することです。そしてそれらを再び統合し、調和とバランスをもたらすことがあなたのしなければならないことなのです。ですからこれらの力の因子のいくつかが、バランスの失われた状態で人間のなかを通過すると、あなたはそれを人生上の問題として体験することになります。そして地球においてこれらの力のバランスをとるという仕事を終えると、やがてあなたは地球世界では得られない力を持つ、次の意識次元へと移行することになります。

   肉体を持って地球に生まれ、「12のパワー因子」にバランスをもたらすようになった人は、個人的な領域を超えた愛情や、優越感のない叡智、傲慢さのともなわない力、そしてまわりの状況や他人の目を気にしない、常に生き生きした状態などを体験するようになります。こういった感情のすべては、あなた方が「至福」と呼んでいる「大いなる気づき」の状態をもたらします。肉体はそれ自身が、不思議な素晴らしさに満たされて共鳴します。しかしこの感動は自分に向けられたものではなく、自分のなかを流れる同じものが、存在するすべての創造物のなかを流れていることを知り、そのことに気づいて感動するのです。

   ですから自分のなかを流れる力の存在を認め、自分のどの力が偏っているかを見つけ、バランスを取り戻さなければなりません。まず、力の存在を認め、アンバランスの部分を見つけ、バランスをとるという3つのステップがはっきりしていればこれは難しいことではありません。そして完全なるバランスがもたらされたときには、あなた方の多くがすでに知っている感覚である、「人生のすべてはあるべき状態にある」という感覚が生まれます。しかしそれは、今後何も問題が起きない、という意味ではなく、「たとえどんな困難が起きても問題ではない」という意味なのです。

   世の中には大きなハンディを持ちながらでもそれを受け入れ、愛と感動や喜びに満ちた生き方をしている人々がいます。ですから自分のなかのアンバランスという偏り、不均衡を探すためには、外的な条件ではなく、自分の内なる感情を真摯に観察することが必要なのです。

   「12の力の因子」については、あなた方の世界では遥かな昔から多くのことが語り伝えられてきました。しかしこれらに関する情報はさまざまな教典の中に隠されていたり、多くの神話や伝説のなかにそっと隠されてきたのです。ですからそうしたもののなかには進むべき道が示されています。しかしそれらがあなた方の目からは隠されてきたとしても、力のバランスを取り戻すために自分の叡智だけに頼ることもできるのです。ここでは主な力についてお話しましょう。

 一人でいる「力」

   まず「一人でいること」という力についてです。
   現在のあなた方の文化のなかでは、「一人でいることから生まれる力」がまったく失われてしまいました。つまり一人でいることが、孤独の淋しさと混同されてしまったからです。
そしてこの力のバランスがとれているときには、自分に必要なものはすべて自分自身のなかにあり、他人を必要とはしないことがわかるのです。それは人といるのが楽しくないとか、一緒に何かをしたくない、人を愛せないということではありません。そうではなくむしろ、自分はバランスがとれていることがわかり、喜びをもって力強く一人で生きていけるのだ、ということを知るという意味です。

   この力を無視してしまうと、あなたの人生には大きな困難がもたらされます。
   現代に生きるあなた方は、「いつも人と一緒」の時代になっています。いつも誰かと一緒でなければいられず、誰もまわりにいない時には人の代わりにテレビと一緒におり、携帯電話と一緒にいます。

   あなた方は、自分自身で一人でいることからもたらされる「至福の状態」を経験する必要があります。なぜなら、このエネルギーの持つ力や不思議さを無視していると、自分を満足させるためにいつも他人を必要として求めるようになり、心の貧しさのゆえにアンバランスな偏った状態を続けることになるからです。一人で生きる人生を選択したほど賢い人でさえが、そういった人生に対しては相反する複雑な感情を抱いているのです。そしてこうした相反する感情こそが、その人の成長と学びを妨げているのです。

   「自分自身といることによってのみ、自分についてより深く知ることができる。だから自分は一人で生きる」と思うのではなく、自分は他人から取り残されてみじめで寂しい、と感じながら生きているのです。あなた方は一人でいるのが寂しいことが理由で、すでに意味のなくなった夫婦関係や恋愛関係、あるいは友人関係を続けていくならば、そのことが怖れを生み出すようになり、そこからエネルギーのアンバランスがもたらされることになります。その結果、この問題をクリアできずに転生を繰り返すことになり、この「力」の問題に縛られて先へ進めなくなるのです。

 人生を信頼する「力」

   自分がどの「力の因子」のバランスを欠いているかを知るためには、心に浮かぶことで、あなたに不安を呼び覚ますものは何かを考えてみるといいでしょう。つまり、自分が怖れているものは何か、と考えるのです。「怖れの幻影」はあなたの心理の奥深くにあり、それがあなたのアンバランスという偏りを表しています。たとえばお金に対する不安を持っている人がいます。しかしそれには二つあり、お金がないといって心配する人もいれば、お金があるので心配する人もいるのです。

   お金とは、あなた方の現代社会における生活の安定のシンボルでしかありません。
   お金の背後にある「力の因子」は何でしょうか。その「パワー因子」とは、「人生を信頼する力」です。つまり、「人は信頼できない。誰も心から自分のために何かをしてくれる人はいない」、とあなた方は心の奥深くで信じています。

   ここで別の考え方を提案します。
   あなた方人類はこれまでの長きにわたり、絶え間なく進み続ける魂の群れであり、流れ、動き、自分を拡張し、創造し、そして目覚めつつある存在です。そのなかにあってすべての人はあらゆる瞬間に、自分のベストを尽くして生きているのです。ですから誰もが勝手に意味もなく動いているわけではありません。それはあなた自身もそうなのであり、自分がそうであることに気づくならば、他人も同じであることが理解できます。

   ですから、たとえば誰かがあなたとの愛情関係から去っていき、相手が別の人と親しくなったとしても、それは偶然起きた計画性のない出来事ではないのです。そのことに気づく必要があります。しかしながらもしも、現在ある愛情関係が壊れると、すごく辛くて耐えられないだろうとあなた方は心配します。ですから新たな安定を求めて去ろうとする人を引き戻したり、あるいは新しい相手を見つけたりして、これまでの自分が慣れた生活パターンを維持しようとします。

   つまり、私がここで言いたいことはこうです。
   あなたの人生で起きることは、あなた自身の内なる必要性に従って起きている
ということなのです。つまりそれが何であれ、あなたに今起きていることは重要なことであり、大きな可能性を含んだ、あなたが必要としていることだと信じることなのです。もしも人生のパターンがまったく変化せずいつも同じものであるならば、非常に退屈した人生になることでしょう。そのことからも、あなたがここに生きているのは、人生という乗り物のパワーを経験し味わうためであって、同じ風景を見続けるためではないのです。ですから変わりゆく風景を楽しむ術(すべ)を学んでください。

   しかしながら自分の人生に変化を起こすまいと、過去にしがみつく人々が余りにも多過ぎます。
れは新しいことが起きて変化を引き起こすことを怖れているからで、それを避けるために昔のことを語りながら現在の時間を潰しているのです。そしてこうした怖れは、あなたの頭が創り出したものです。しかしそうであるとしても、あなたを導く内なる深い「自己」は、あなたが人生を最大限に生かした経験をするようにと、行くべきところへあなたを導いていきます。「信頼」という「力の因子」は、あなたの人生をかつてなかったほどの、新鮮でエキサイティングなものにする力を持っているのです。


        book 「バーソロミュー」 チャネラー メアリーマーガレット・ムーア著
                      ナチュラルスピリット

                          抜粋

本来の自分自身で生きよう

   あなた方が漠然と考えていることを見てみると、「悟りを開いた人は穏やかで高徳な人であるはずだ」というのがあります。しかしながら実際には、悟りを開いた人があなた方が考えるような高徳であることは非常にまれなことです。むしろそういった人というのは、あなた方から見ると良識からはずれた変わり者であることが多く、気が狂っているように思われたりすることが少なくありません。

   なぜ悟りを開いた人があなた方からそのように見えたりするのかというと、そういった人は他人のことを気にせず、自分の心のおもむくままに行動し、まわりの人の反応にこだわらないからです。つまり解放された人間そのものになりきる能力を持っているからです。ですからあなたが、自分はどの程度悟りの境地に近づいたかどうかを知るためには、次のように自問するといいでしょう。「状況がどのようであっても、他人からどのよう見えるとしても、他の人が本人の望むままでいることを私は許しているだろうか?」

   悟りの真髄は、「すべてはただ一つ」であることを理解することに他なりません。
   ですからここには善であるとか悪であるといったことは何の意味も持たないのです。自分のほうが優れているとか、自分のほうが精神性が高いなどと考えて他人を拒否する人は、「大いなる源である唯一のもの」の一部から自分を切り離しているのです。

   あなたは、自分のまわりで起きる出来事も自分の一部であることを認め、受け入れることができるでしょうか? あなたは「高徳」な人格から抜け出して、怒ったり、憤ったり、やきもちをやいたり、そのほかあらゆる「醜い」感情を感じることができますか? 成熟した存在というのは、自分のなかにあるあらゆる感情エネルギーの引力を感じながら、特定の感情エネルギーに従うかどうかの選択ができる人です。つまり、それを選択肢と見ることができる人なのです。

   何かに対し「怒る」という否定的な反応をすることのできない人は、人生を生きていないと私は「断言」します。そういう人は自分が取り入れた偽りの人生観を持つことにより、自分の多くのエネルギーが失われていっていることに気づいていないのです。自分はこうあらねばならないとか、こうしてはいけないとか、こういう生き方でなければいけないなどと決めてしまうなら、その人の真の命というものはそこで止まるのです。肉体は時間と空間のなかを生きているかもしれませんが、その人の命のエネルギーは止まってしまい、エネルギーの流れを感じることはできなくなります。その結果、感情は抑圧されてしまいます。

   あなた方人間は地球に生きるがゆえに二極分化のなかにあり、誰一人それから逃れることはできません。ですからそのことを理解し、あなた方が自分の中の振り子が左右に揺れる動きを受け入れたときに、やっと抑圧されてエネルギーの止まった状態から抜け出すことができるのです。両極のあいだを自由に行ったり来たりできるようになると、人生のすばらしさはまさにこの動きそのものにあるということが理解できるでしょう。

   人生のよろこびや素晴らしさや力というものは、人生に起きてくる出来事によってもたらされるものではありません。それはさまざまなことを引き起こすすべての動きと躍動のなかに、移り変わりのなかに、一瞬として同じではないその変化のなかにこそ、人生の素晴らしさがあるのです。それは感動と驚きに満ちた「命の躍動」であり、そのなかにこそ喜びがあるのです。

   あなたがよき友人でありたいなら、他の人がありのままの自分を出せるように接してあげてください。そして、自分に対しても良き友人であろうとする人は、自分がありのままの自分でいられるようにしてください。誰でも、自分は本当はどんな人間かということを知ることができます。そして、本当の自分を素直に生きることができるようになるまでは、心の平安は訪れないのです。つまり、それ以外のことはすべてが、他人に見せるためだけの「お芝居」であり「演技」なのです。

   本当の自分自身を生きるのに、遅すぎるということはありません。
   そのためにはまず、自分のことに関して自分に嘘をつかないことであり、今まで見ないようにしてきた問題に正直に取り組むということから始めてください。そのときに、自分のなかにためらいや怖れを感じるならば、そこにこそ自分の解決すべき問題があることに気づいてください。そういうときは、自分が怖れているものは何なのかを見つけ出す必要があります。

   怖れを抱くのは、ありのままの自分を出していないことからきています。
   人が怖れを感じるのは、必要とするものを自分は持っていないのではないか、あるいは持っているものを失うのではないかと感じる時です。しかし、何かを失うのではないかと怖れる必要はまったくありません。あなた方人間はみな、実は必要なもののすべてを持っているからです。

   人生とは、相反するものが存在する二極性のものだという事実を受け入れ、すでに述べましたが魂のグループというものが存在することを受け入れられるようになると、自己憐憫や孤独感、どう生きたらいいかわからないといった不安を処理できるようになります。なぜなら、目には見えませんがその道のエキスパート群があなたのすぐそばに控えていて、いつでもアドバイスをくれるからです。あなたを取り囲むエネルギーを通して、あなたには常にメッセージが送られているのです。

   ですからそれに耳を傾け、眠っているときも、起きているときも、それに耳を傾けてください。魂のグループのエネルギーは、夢に現れて人々を導いてくれることもあります。夢は、その人が必要としていることに気づかせてくれるのです。そういった強力なメッセージを持つ夢のことをパワー・ドリームと呼びますが、そうした夢ははっきりと分かりやすい形でアドバイスをくれます。

   魂のグループのエネルギーは常にあなたを囲んでおり、神からの啓示体験のようなヴィジョンを見せてくれたり、守護天使がそばにいるという感覚を与えてくれたりします。またそれぞれの魂のグループには、悟りを開いた者が1人か2人はいるので、彼らがアドバイスをくれることもあります。こういうことを信じるか信じないかはあなたの自由です。しかしながら、心の奥から絶え間なく聞こえてくる導きの声を無視するならば、そうした力強い知恵の泉から自分を切り離しているのです。

   私たちは、あなた方がこれまでの思考の枠を打ち破り、もっと自分の考えを広げ、意識を拡大したいとする望みを助け、あなた方の歩みを気長に待ちます。そしてあなた方のこうした欲求が、最終的には魂のグループを自分に引き寄せることになるのです。あなた方人間は自分が思い込んでいるよりも、実は遥かに能力のある大きな存在なのです。それなのにあなた方は、自分はか弱い存在で、心から愛し合うことができるのはほんのわずかの人とだけと思っています。それは実に寂しい考え方であり、あなた方がこのような無力感を打ち破り、もっと伸びやかで力強い人生観を持てるように私はお手伝いしたいのです。

   自分が「大いなるすべて」という唯一の存在のエネルギーの一部であることを理解し、一度そう感じることができたなら、その認識とともに生きていくことができます。しかし自分は弱く、孤独で、誰からも愛されず、運がよければ親切にしてもらえるかもしれない、というような考えから抜け出ることができない人は、孤独感と無力感に包まれるでしょう。そこで、「あちら」から助けの手が差し伸べられていることをいったん信じられるようになると、それを実感することができます。しかしそのように信じるまでは、どんな助けが来ようともあなたはその存在を疑い続けるでしょう。

   人生とは悩み苦しむものだと信じている限り、その人の人生には悩みや苦しみがつきまとうのです。しかし自分は喜びと幸せに満ちた人生を送るのだと決心すると、苦しみの人生とは違う人生が展開し始めます。重要なことは、自分が何を信じているかということです。朝、目が覚めて、普段の日常生活が意識に入って来る前に、心を静めて自分の知りたいことを尋ねてください。答えが返ってきます。

   魂のグループには、深い愛情に根ざした思いやりの心があります。
   深い愛情というのは、肉体の関わり合いではなく、魂同士の関わりあいのことです。あなたの魂は何百というエネルギーの源である存在と非常に深い関係を持っています。ですから自分を無力で孤独だと感じる必要はまったくないのです。しかしほとんどの人が、愛情関係を持てるのは物質界の人間とだけという狭い考えに凝り固まっているので、自分で自分を殻に閉じ込めることになっています。

   肉体における愛情関係もすばらしいものですが、あなた方人間が求めているのはそれ以上のものであることを私は知っています。しかも肉体があることによって愛情が生まれるわけでもないのです。人々が求める心の安らぎや知恵、ユーモアなどは、いつでも手を伸ばして自分のところに引き寄せることができるのです。あなたの魂のグループのエネルギーは、あなたがあるがままの自分として生き、自分を愛し、自分を十分に楽しむようにと励ましてくれます。誰もがその人生において、望むものをすべて手に入れるに値する存在なのです。このことに早く気がつけばつくほど、その実現も早くなります。


        book 「バーソロミュー」 チャネラー メアリーマーガレット・ムーア著
                      ナチュラルスピリット

                          抜粋

「愛ではないもの」

   愛とは本来、非常に単純なことなのですが、地球世界では多くの錯覚や誤解に満ちた概念になっています。そこで逆に、「愛ではないもの」とは何かについて考えてみましょう。自分には愛し愛される相手がいると感じている人たちは、自分の愛を強くて変わることのない感情であると思っています。しかしこうした人々の間にも、やがてそうした愛が試される状況が訪れます。

   それが意見の食い違いであったり、感情のぶつかり合いなどであり、いずれにしても感情的な表現からある人々は怒鳴ったり、罵ったり、攻撃的なことを言ったりしてしまいます。いずれにしてもこういった言動はどれも怒りや恨みの表現であって、愛情表現ではありません。そしてこうした状況では誰も愛を感じることはできませんが、こうした摩擦が、夫婦や恋愛関係にある二人の間に繰り返し起きていることに気づくはずです。

   一般的に、あなた方が愛と考えているものは、実は引力のように惹きつけられる「魅惑」という感情の動きのことです。そしてこの引力は「反発」という感情をともなっており、この相反する二つの感情は常に共存しています。しかし多くの人々はこのことを知らず、魅惑と反発の感情を認めるだけの正直さを持ち合わせている人は少ないようです。

   誰か特定の人に心を動かされ魅惑されたとしても、その感情を愛だと思い込むのはあまりにも単純すぎます。それに自分の心のなかをよく見てみると、非常に意地悪で否定的な感情や恨みや、利己的な考えがあることに気がつくはずです。しかしながらそれはとても人間的なことなのです。

   テーマは「愛でないもの」は何かということですが、まず愛は、自然に生まれたり消えたりするようなものではありません。つまり、それまであったものが次の日にはなくなって冷めている、というようなものではないのです。そういったものは愛ではなく、感情といいます。ですから愛はワクワクするような華やかなものというイメージは捨てる必要があります。愛とは魅惑的なものであるという考えが誤まりであることに気づき、自分の人生において大切な人々に対して抱いている本当の感情を理解したときに、やっと愛とは何かを理解できるのです。

   自分は最高の愛を経験していると感じている人もいることでしょう。
   しかし私の目から見ると、地球の人々はもっとも素晴らしい愛というものを未だに経験したことはありません。「最高の愛」とは、人々が考えているよりも遥かに素晴らしく、地球世界で言われる「最高の愛」でさえが、それと比べると色あせて見えます。

   ここでヒントを出します。
   これを利用することで、あなた方が恋愛関係にあるとき、人がとる行動についての間違った思い込みを捨てる助けにしてください。まず、自分が完璧な恋人だと思っている人は、そのゆえに自分を決して変えようとはしません。しかし一方で、恋人に対して自分の思いやりのなさを率直に認めることのできる人は、自分の行動を変えることをいといません。そして自分のそうした部分に気づくためには、他人から学ぶという姿勢と、柔軟な思考を必要とします。この姿勢は、人間世界の幻影の鎖を解き放ち、「大いなる自由」を得るために通らなくてはならない過程であり、その重要な一歩なのです。


   愛とは、何かをしたりしなかったり、また頭であれこれ考える哲学的考察のことでもありません。それは自分の中だけでなく回りにもあって、自然に流れ動いているエネルギーそのもののことなのです。ですから人のあり方そのものが「崇高な愛」なのです。しかしそういう見方のできる人はほとんどいないし、このことに地球の人々はまだ気づくことはありません。あなた方は愛を、非常に狭い間違った理解の仕方で見ています。ある肉体が他の肉体に惹かれて好きになったり、自分のまわりにいる少数の人々の肉体という外見に好意を持つことが愛だと思っています。しかしこれは非常に愚かなことです。

   愛とは好意や行動をさすのではありません。
   愛のただ中にいるときに人が鮮明に認識することは、愛とは自分の在り方そのものだという事実です。人間の在り方そのものが愛であるとすれば、誰かに対して自分の在り方をどうこうすることはできず、引っ込めた出したりすることはできません。愛とはあなたの本質そのものであり、あなたの在り方なのです。「あなたそのもの」がそうだとすれば、あなたは自分ではそれをコントロールできないということなのです。それは「すべてを生み出した根源的エネルギー」である「大いなる源」から与えられており、本来人間には最初から備わっているものなのです。

   すべてのものはこの「大いなる愛のエネルギー」から創造されます。
   ですから自分がその愛であることを感じている人は、この状態がまったく自分のコントロールの範囲外にあることを理解しています。つまりどんな人が目の前に現れようとも、愛がその瞬間を支配する感情であり、とても風変わりな人が現れても、その人に対する深い思いやりと相手への理解が自分の中に湧き起こってきます。これが「大いなる愛」なのです。ですから誰を愛し誰を愛さないかをいつも選んできた人々にとって、こういったことは信じ難いことであるに違いありません。

   このような感情は、必ずしも誰か特定の人に向けられた情熱的感情ではありません。むしろ日常のなかから生まれる小さな心の働きであり、自分では意識しないような、日々の小さな出来事の中に織り込まれている感情です。他人とのいさかいなどから眼を離して、このような感情の動きにもっと注意を払うようにすればそうした感情が強くなり、あなたも1日のうちに何回も、自らのなかから思いやりや相手の気持ちを理解する心が、自然に湧きあがってくるのを経験するようになります。

   愛を、自分の意志や努力で生み出したり、またあるべきだと要求したりできるものではないということを忘れないでください。あなたにできることは、愛を体現していると思う道に従うことだけであり、自分とは何かや、自分とは何でないかということが理解できるようになるにつれてこの愛の真理がわかるようになります。人生におけるこれまでの幻影が剥がれ落ちてしまうと、それに代わりあなたのなかに入ってくるのが「大いなる愛というダイナミックな力」です。

   このパワーは「唯一なる源」のエネルギーの一つです。
   このエネルギーはあなたのなかを流れて外に出ていきながら、そのたびに勢いを増していきます。このエネルギーは観察することができて、行動に現れた愛としても見ることができます。しかしながら現在の地球世界で見られるほとんどのものは、個人が個人にだけ向けられた愛の行動でしかなく、「大いなる愛」といえるものはほとんど見ることができません。

   自分を愛情深い人間だと思っている人は、今一度その考えを見直すべきです。
   自分を愛情深い人間だと考えるのは、人間のエゴが振りかざしたがる最大の幻影に他なりません。性的な魅力を感じて愛していると思っていたり、友情や親としての本能的な感情などに見られる愛は幻影に過ぎず、自分は愛情深い人間になりつつあると思わせるために、あなた方のエゴが使う手段に過ぎません。

   では自分が本当に愛情深い人間であるかどうかは、どうしたらわかるのでしょうか。
   あなた方にとってその答えはあまりにシンプルすぎて、受け入れ難いものであるかもしれません。それはこういうことです。自分の心をよぎるすべての人や、自分の目の前に現れるすべての人に対して、温かい思いやりとその人たちの気持ちを理解する心を持つことができたとき、その人は本当に愛情深い人ということができます。

   ほとんどの人々は、いい仕事を持ち、愛する人々に囲まれていれば、自分の人生はうまくいっていると考えます。これもまたあなた方地球世界の人々が抱いている幻影の一部であり、そして今のところまだ多くの人々が、このような感情的な愛を本当の愛だと勘違いしているのです。

   また、自分の人生を誰かのために犠牲にしても構わないと考えている人は、今一度考えてみてほしいのです。相手がいつもあなたに対して酷い暴言ばかり言うような場合であっても、あなたはその人に対して温かい清らかな愛情を持ち続けることができるでしょうか、ということです。つまりあなた方の愛情関係においては、通常それぞれがその関係から何を得ているのかということが問題になります。

   つまり、たとえ自分にプラスになるものを得ていなくても、その関係から何らかのものを得ている限りあなた方は関係を続けるのです。しかしその関係が悪化して、自分の望むものが何一つ得られなくなったとき、「愛が冷めた」とあなた方は言うのです。恋に落ちることができるならば、また冷めることもできるのです。人間のエゴから生まれるこのような愛情関係のように、生まれたり消えたり、熱くなったり冷めたり、やって来たり去っていったりするような愛情は本物ではないのです。

   自分の感じている気持ちが「大いなる源」から生まれた本物の愛なのか、それともエゴの生み出した単なる幻影に過ぎないのかを知るためには、自分がその瞬間抱く感情や思いを見つめ、「どんなことが起きても、この気持ちを持ち続けられるだろうか」と自分に問いかけてみることです。もしそうはできないのであれば、それもまた地球世界で行なわれる生まれては消える人間ドラマの一つに過ぎないということです。

   しかし実は、あなた方はこういった感情に逐一心を煩(わずら)わせる必要はないのです。自分へのこの問いかけは人生のあらゆる出来事に応用することができます。たとえばある特定の出来事を思い浮かべて、そのときの気持ちや考えが不変のものであるかどうかは自分でわかるはずです。変わらないものであれば、その感情は「大いなるすべて」の一部であり、大切にするべき感情なのです。

   ここで私が強調したいことは、努力や意志の力で愛を得ることはできないということです。なぜなら、あなた方一人ひとりがすでに愛そのものであるからです。そしてこの愛の状態を実感するためにあなた方にできることがあります。それは、愛したいと望むことです。これは誰にもできることでありそれによって、自分に対する見方を変え、他人との関係や世の中に対する自分の態度を変えることができます。自分の可能性のすべてを生かしたいと強く望めば、あらゆる面において自分の態度を変えることができます。

   しかしもしもそういったことが信じられないのであれば、今、自分の人生にはどのような愛があるのかについてよく考えてみることです。本物の愛は現れたり、消えたりせず、それは常にあるのです。あなたにもっともふさわしい、あなたらしいやり方を見つけてください。そして愛したいと強く望むことであり、その強い気持ちがあなたを正しい道へと導いてくれます。愛と叡智は姉妹であり、コインの裏と表なのです。どんな道を選ぼうとも、旅の終わりに発見するのは愛と叡智なのです。

   愛を生み出す公式のようなものはありません。
   なぜなら愛のエネルギーはすでにあなたのなかを流れているからです。あなたのなかを流れる「大いなる愛」は休むことなく流れる深い愛のエネルギーであり、変わらぬ思いやりの心です。それはこの宇宙のすべてを創り出した「大いなる源」の一部でもあります。ですからそれは、「大いなる源」の一部であるあなたの一部でもあるのです。

   人間は一人ひとりが別々の肉体と心を持つもので、「大いなるエネルギーの源」とはまったく関係のない存在であるという考えは、間違いであり錯角なのです。一人残らずすべての人間は、たとえどんな人間であっても、「大いなる源」つまり「大いなる愛」そのものであるということについて、真剣に考えてみてほしいのです。あなたは愛であり、愛そのものなので、当然あなたは愛を知ることができます。


        book 「バーソロミュー」 チャネラー メアリーマーガレット・ムーア著
                      ナチュラルスピリット

                          抜粋

自分自身のあらゆる面を受け入れて生きる

   人は、魂のグループと呼べるものとともに転生して来るというのは事実です。
   しかし厳密に言うと魂のグループなどというものはないのですが、ここでは便宜上そういうことにしておきます。数はあまり問題ではないのですが、1千個から1万個の魂が一つのエネルギーの渦巻きとなって地球にやって来ます。そしてこのエネルギーの渦が地球世界に入ると、それが個々の人間となり、それぞれの人生を生きていくことになります。

   ただ同じグループではあっても、当然それぞれの魂が真理を学んでいくスピードには差があります。地球世界の幻影である物質世界の魅力のとりこになってしまう魂もいれば、この幻影を早く終わらせたいと願う魂もいます。釈迦のひざ元で学んだにもかかわらず、未だに人間稼業を続けている魂もいますが、それはいったいなぜなのでしょうか? つまりは人間稼業がおもしろいからです。しかしその一方で、辛く苦しい人生を選んできてしまったために、「もうこんな人生はごめんだ。今すぐこの幻影から目覚めたい」と望む魂もいるのです。

   限りなく転生を繰り返すにあたり、自分の魂のグループと一緒に生きることを選ぶ時もあれば、グループから離れて一人で生きることを選択するときもあります。自分自身にチャレンジを与える困難な人生を前もって選択して来た場合には、当然、自分を愛し支えてくれるような人々に囲まれることはまずありません。ですからとてもいい人なのに、愛する人に恵まれない人がいるのです。つまり、チャレンジに満ちた人生を選ぶにあたり、あえて自分を支えてくれるような人々から自分を切り離すことを選択しているからです。そして究極的には、心の支えが得られる唯一の場所は、自らの心の「内なる神」なのです。

   また一方で、愛する人々と何度も一緒に転生することを経験してきた魂は、そうしてともに生きることが幸せをもたらすということを学びます。その結果、あまりに幸せすぎて眠ってしまった人々もいますが、それも結構です。誰だってたまには休みたくなるものだし、ハワイやバハマで遊ぶような楽しい生まれ変わりの人生を送るのも、たまにはいいことです。しかし時には樹木も生えないロシア平原のように、荒涼とした寂しい人生も送らなければならないのです。

   あなた方の目には見えない世界には、地球世界のすべての人々に援助の手をさしのべる驚くべき量のパワーが常に存在しています。肉体を持たない魂たちの役目の一つは、肉体を持って転生した魂たちが真理に目覚めるように導いたり、愛と心の支えを与えたり、必要とあればショック療法を与えて目覚めさせたりすることです。何かに駆り立てられる思いがしたり、何かの予感がしたり、直感的に急に物事の理解ができたり、あるいは素晴らしい直感のひらめきなどは、彼ら魂の友人たちからのメッセージであることもあります。

   なぜ私がわざわざこのことに言及するかというと、非常に残念なことにあなた方人間は自分が孤独だと感じ、神などというのはどこか遠くにいて、とても直接話せるような存在ではないと思い込んでいるからです。でも友人ということなら、あなた方ももう少し身近に感じることでしょう。ですから私が魂のグループの話をする理由は、あなた方がまったく一人ぼっちだと感じるその時に、神のほかにも頼れる存在があることを知って欲しいからなのです。

   あなた方の仲間はずっと身近にいます。
   しかし実は神という存在も、彼らよりもずっとあなたの身近にある存在なのです。ですから神はどこか遥か彼方にいる遠い存在だと思うのは間違いです。そのように考えることで、あなた方は長い間絶望と孤独の中に生きてきたのです。

   あなた方人間の頭の中では、神と友人はまったく異なる存在でしょう。
   つまり友人は単なる友人だが、神は畏れ多くて遠くにあり、とても近づき難くて、あれこれ非常にうるさい存在だと思っているでしょう。しかし本当のところ、あれこれうるさく言うのは、実はあなた方人間のほうで神ではないのです。神は人間が何をしようと、何を考えて何を言おうとまったく気にしません。なぜなら神は、人間というものがどのような存在であるかを知り尽くしており、あなたが地球世界でどのようなドラマを演じようが、あなたという存在の本来の姿は変わらないことも知っているからです。あなたが人間の姿をしている時も、そうでない時も、神はあなた本来の姿を知っているのです。

   ところで今までの自分の友人関係や付き合いについて、不思議に思っている人も多いでしょう。つまり、自分とまったく違ったタイプなのに親しい人もいれば、互いに似ているのに別に親しくならないということがあります。またある人たちとのつき合いでは、喧嘩したり問題がしょっちゅう起きるにもかかわらず、何となく解決してつき合いが続くのに、ほかの人との間ではいい人たちなのに何かしらうまくいかないという経験があるでしょう。つまり、自分と同じ魂のグループの人たちとはコミュニケーションがうまくいくのです。常に楽しいことばかりとは限りませんが、友人であれ親子や夫婦であれ、何でも話せるいい関係にある相手とは、同じ魂のグループのメンバーだと思って間違いありません。同じメンバー同士は、コミュニケーションが楽に行なえるのです。

   しかし時には、同じ魂のグループの人間関係でも難しい場合があります。
   そうした中では特に、自分の中の優しさや思いやりのかけらもない部分が表面化するような出来事が起き続けます。しかしこうした自分のあまり見たくない面をこそ、自分で意識して受け入れなければならない面であることを、魂のグループは知っているのです。それぞれのメンバーが、自らの醜い良くない面のすべて受け入れて初めて魂のグループ全体が成長することができ、全体が一緒になって「大いなる自由」の境地へと移行して行けるのです。

   人生にはプラスとマイナスの両方の面があり、これからもその事実は変わらないでしょう。しかしあなた方は、この両極のどちらにも留まることのないようにしたほうがよいのです。なぜならこの宇宙を成している基本要素はエネルギーであり、このエネルギーは常に動いているので、一つの極にだけ留まろうとするとエネルギーの動きがなくなり、そのために大きな痛みが生まれるのです。人生のプラスの極を離れてマイナスの極へ向かい始めると、たちまちいろんな困難が生じてきます。

   するとあなた方はすぐに、こう尋ねます。「私はいったいどこで間違えたのだろうか」と。
   空高く投げたボールに向かって、「高く飛んでいったのはいいが、落ちてくるのは悪い」とボールに向かって言う人がいるでしょうか。自分の投げたボールが自分に落ちてくることは誰でも知っています。ところがあなた方は自分の人生となると、人は上から下へ、あるいは一つの極からもう一方の極へと移動する、エネルギーの自然な動きを認めようとはしないのです。つまり明るくて都合のよい面しか見ようとしないのです。

   このような態度の裏にあるのはあなた方の考え方と、育てられてきた習性にあります。
   子どもが、「何だかよくわからないけど、悲しくて、寂しくて怖い」と言えば、親はすぐに、「とにかくゴロゴロしてないで何かしなさい。気分が晴れるから」と言います。あるいは、「テレビでもみたらどうだ。気が紛れるぞ」とか、「ケーキでも食べる? 元気が出るわよ」といったりします。でもこういうときに、「悲しかったり、寂しかったり、こわくなってもいいのよ。そういう気持ちを理解してそれと一つになることもできるの。そういういろいろな感情をすべて感じて持っても大丈夫なほど、あなたは強いのよ」、と言ってくれる親はどこにもいません。

   人間には、プラスとマイナスの両極を持つことができるだけの力があります。
   なぜならそもそも人間自体がプラスとマイナスの両極であり、かつ、それ以上のものを持つ存在だからです。あなた方が不幸でみじめになるのは、頑なになっているからで、苦しみというエネルギーの動きを認めようとはしないときなのです。こうした頑なな態度はよく見られます。こういうときこそお互いを助け合うことができるのですが、誰もそうしません。

   たとえば子どもの機嫌が悪いときは、多くの場合まわりの人は機嫌をとって変えようとします。しかしこれは機嫌の悪い人に向かって、「この世で人とうまくやっていくためには、ほがらかで明るくて、思いやりのある人間にならなければならない」と言っていることと同じです。またあなた方は機嫌が悪いときは一人でいるべきだと思っていると、ますますみじめに感じます。まわりの人も自分も、人からよく思われるためには、ニコニコして明るくしていなければならないと思い込んでいるので、みじめな気持ちでいる時にも、元気なふりをしてしまいます。こうしてまだ小さいうちから、あなた方は表向きの顔を作ることを覚えるのです。

   こうしたジレンマから逃れるには、勇気を持って自分の中のマイナスの極の感情に向き合い、それをじっくり感じることです。自分のなかで何が起きているのかを、その感情を通してはっきり知ることです。地球は二極分化の世界です。地球以外のところでは、必ずしもすべてが二極に別れているわけではなく、二極分化は地球の基本的な性格なのです。このことを理解するまで、あなた方人間は二極分化の世界を自由に生きていくことはできません。これは人間の本質の一部でもあり、素晴らしいことなのです。

   「エネルギーが自然に流れているとき」には、幸せから憂鬱へと変化するのは素晴らしいことです。しかし「エネルギーが自然に流れていないとき」には、あなた方が感じた怖れは肉体の一部となって硬くこわばり、収縮してしまいます。リューマチなどの関節炎の原因は、エネルギーの流れに対する怖れなのです。怖れを感じ、「動いてはいけない」と自分の体に言い聞かすと、体はすぐ動かなくなります。ですから注意しなければなりません。あなたが感じていることを、体はその通りに実現してくれるからです。

   ですから自分自身に対して、自分について正直であるようにしてください。
   自分の肯定的な面も否定的な面も、両方とも正直に見るようにしてください。人間というものはその二極の面からなる、二極分化の存在であることを理解してください。それだけでなく、世の中のすべてのことにこの二極性を認める必要があります。そしてあなた方人間は人生でどのようなことが起ころうとも、それに対処する力を備えています。もし自分にそんな力あるとは思えない人は、自分自身に向き合い、自分をきちんと見据えていないからなのです。それはたとえ、あなたが肯定的な極にだけ留まり、「悟りを開いた高徳な人」でいようとしても、振り子は必ず、もう一方の極に戻ろうとするのです。

        book 「バーソロミュー」 チャネラー メアリーマーガレット・ムーア著 
                      ナチュラルスピリット

                           抜粋 
   

       

砂糖依存に代わる情熱を注ぐものを見つけねばならない

 低血糖症から若者を救え
   
   低血糖症になるリスクのもっとも高いグループは、おそらく若者です。
   低血糖症は肥満を引き起こし、やがて糖尿病につながります。そして糖尿病になると腎臓がだめになり、人工透析が必要になり、目が襲われると盲目になります。つまりこの一連の病気の根本にあるのが、低血糖症なのです。

   低血糖症は神経質やイライラ、気分の変動やうつ、冷や汗やめまいなどさまざまな症状として現れますが、理解されず正しく診断されないために、なかなか正しい治療が行なわれていない厄介な病気なのです。

   アメリカでは若者に糖尿病が増え続けています。
   そして低血糖症も同じ傾向にあります。ファストフードレストランが軒を連ね、加工食品や冷凍食品が巷(ちまた)に溢れているということ、また肥満が増え、若者に糖尿病が増えているという点でも、わが国はアメリカとよく似ているのです。

   未来を担う若者たちを、低血糖症から守るにはどうすればいいのでしょうか?
   もしあなたが親なら、子どもたちがコーラやジュースをガブ飲みし、甘い菓子やファストフードを食べ過ぎていないかどうかを注意深く観察してみてください。十代の若者は仲間同士で集まり、繁華街やファストフード店でドーナツやチョコレート、アイスやポテトチップスを食べながらコーラを飲んだり、砂糖やクイックカーボを大量に食べる傾向があります。

   つまり仲間が食べれば自分もそうしなければというプレッシャーがかかるわけで、このプレッシャーは相当なものです。ですから若者は低血糖症になるリスクが、大人に比べて高いのです。しかしながらもし低血糖症になってしまうと、社会生活や学校での勉強に支障をきたし、長期的には彼らの健康を害するようになります。

   そして実際に「アメリカ低血糖症支援協会」には、子どもが倒れたり、階段から転げ落ちたり、キレたりした後で低血糖症と診断された子どもを持つ親からのメールが、毎年増加傾向にあります。そしてこのことに同協会の理事長ロベルタ・ラッギエーロは、危機感を表明しています。

   甘いものが大好きなアンナは19歳の大学生ですが、低血糖症を起こしました。
   彼女は数年かけて低血糖症の正しい診断をしてくれる医師と巡り合いました。彼女は「以前から低血糖症など聞いたことがなかった」と言っています。でも今では彼女はまわりの仲間たちがジャンクフードを食べていても、そのプレッシャーにもかかわらず、彼女は自分のためになる正しい食事を心がけています。

   でもそれは簡単なことではないと彼女は言います。
   それはよく理解できます。仲間と一緒に行動するとき、彼女が他の仲間とは違う食事をするのを見た友人の一人が、いぶかしがるかもしれません。しかし彼女はキッパリと言います。「そんなのはただ無視するだけ。本当に健康でいたいなら、強くなくてはなりません」

 砂糖依存症から抜け出る

   チョコレートやケーキ、ジュースや餅菓子などの甘いものが大好きなあなたは、自分が砂糖依存症になってはいないかと疑っているかもしれません。そこであなたは甘いものを食べるのを完全にやめようか、それとも少し減らすだけにしておこうかと考えているかもしれません。いずれにしてもあなたは今すぐ、砂糖やクイックカーボとの関係を変える積極的な第一歩を踏み出すことができるのです。ここではそのために必要な具体策を紹介します。

   まず第一に、鮮やかな色のついた「野菜」をたくさん摂り、そしてイチゴやリンゴ、ブルーベリーなどの糖の少ない果物を少し食べるようにしましょう。ご飯は精白米をやめて玄米にするといいでしょう。菓子パンや精白パンをやめ、全粒粉のライ麦パンにするのがよいでしょう。魚介類や脂肪の少ない肉類や、ピーナッツ、アーモンドなどのナッツ類も適度に摂取します。また油には、オリーブ油やアマニ油などの健康に良い油を使います。

   もしこの段階で、デザートなどの甘いものが欲しくなったら、前に述べた食べ物を十分食べてから少しだけ摂取するとよいでしょう。水分補給は味のついた清涼飲料水ではなく、真水を十分飲みましょう。それにより、体内の有毒物質を排泄し、栄養素を体のすみずみの細胞に運び、脂肪を燃やし、体を円滑に動かすことができます。

 自分と砂糖の関係を直視する

   砂糖や甘いものを断ち切るのに欠かせない最初のステップは、砂糖があなたの気持ちにどんな影響を及ぼしているかを調べることです。これは「砂糖の心理テスト」ですが、言い換えるなら、砂糖を直視するということです。まず過去に、あなたが甘いものを口にしたときのことを思い出してください。どんな種類の甘いものを、いつ、どこで、なぜ、どのように口にしたのでしょうか? あなたが砂糖や甘いものを食べるのは、どんな状況のときが多いですか?

   このように見ていくことで、ある一定のパターンが発見されるはずです。
   つまり、なぜあなたがクイックカーボを食べるのかということに焦点を合わせるのです。次に、甘いものを食べてから1分、1日経ったとき、あなたの気分や体調がどのように変化したかを思い出してみてください。そしてノートを用意し、それを記録します。甘いものやクイックカーボを食べた後1時間後にあなたがどのように感じ、どのように行動したのかも記録します。同じように2時間後、4時間後、24時間後、2日後の様子も記録します。

   砂糖の心理テストを続けながら、自分自身に次のような問いを発してみましょう。
   甘いものを食べた後に、疲れ、イライラ、腹立たしさや怒りなどの気分の変動や、やる気の消失、集中力の欠如、物忘れなどが起こりましたか?

 情熱を注ぐ新しい何かを見つける

   これまでのあなたは甘いものを食べることに熱心でしたが、今度はその代わりに健康的で楽しい何かを見つけるとよいでしょう。多くの研究からわかっていることは、依存症の克服にもっとも成功できるのは、それに代わる何か建設的な選択をした人であることが判明しています。かつてあなたが楽しいと思ったことを挙げてみましょう。新しい趣味を持つことや、新しいことを何か学ぶこと、また運動もいいでしょう。これらは依存症を防ぐためにも、依存症から脱却するためにも最適な活動です。

   つまり、あなたは何かに情熱を注いで生きなければならないのです。
   もし情熱をどこに注ぐべきかわからないなら、探すべきです。砂糖依存症を克服するためには、それに変わるプラスのものに情熱を注ぐことなのです。

 砂糖を断つ

   低血糖症から脱却するには、犯人である砂糖と高血糖を引き起こすアルコールやコーヒー、タバコもいっしょにやめることです。チョコレートやケーキ、アイスクリーム、甘いスナック菓子、コーラなどには砂糖が大量に含まれているのでやめましょう。でも、まだ不十分です。なぜならほとんどの加工食品や冷凍食品もまた大量の砂糖を含んでいるからです。マヨネーズやピーナツバター、缶詰、餅菓子、果物のジュースなどにも大量の砂糖が入っています。

   あなたの目の前に食べ物が出されたとき、それを食べるべきか、避けるべきかを決める簡単な判断基準は、その食べ物が甘いかどうかを考えてみることです。もし甘ければ砂糖が入っているので食べないほうがよいのです。

 清涼飲料水を断つ

   コーラには大量の砂糖が入っています。
   コーラは「色のついた砂糖水」なのです。そして意外にも、リンゴジュースやオレンジジュースなどのフルーツジュース、またスポーツドリンクにも砂糖がたくさん入っていることはすでに述べました。こういったものを飲むとすでに砂糖依存症になっていれば悪化し、なっていなければ砂糖依存症に一歩近づくことになります。

   汗をかいたら水分補給は欠かせません。
   そうしないと脱水症状におちいって倒れてしまいます。しかし脱水とはどういうことなのでしょうか? つまり人体は塩水で満たされており、細胞の内と外の塩水の濃度は同じになっています。それが汗をかいて細胞の外の水が失われると、細胞の外の塩水濃度が内よりも濃くなります。そのために塩水レベルを同じにするために、細胞の内にある水が外へ移動するのですが、その結果細胞の水は不足してしまうので、しぼんで動きが悪くなります。これが脱水という状態なのです。ですから脱水を防ぐために水を供給しなければなりません。

   健康を売り物に、スポーツドリンクを「水分補給に」と宣伝されていますが、あまり役には立ちません。スポーツドリンクは健康によいとも宣伝されていますが、実際には「不健康飲料」なのです。スポーツドリンクは酸っぱさのせいで口当たりがよいのですが、でも飲み終わると口がべたつき、また飲みたくなります。これがスポーツドリンクの売り上げ販売戦略なのです。コーラやスポーツドリンクなどの砂糖の多いものは、体に吸収された砂糖が消費されるまでの間、細胞の外の塩水を濃くします。このために水が細胞から外へ出ていくので、これらのドリンクを飲んでも脱水は改善されません。

   また緑茶や紅茶、コーヒーもカフェインのせいでオシッコの量を増やすので、水分補給の手段としては効果的ではありません。いちばんよい水分補給は、真水です。大量の汗をかいた後は汗といっしょに塩分が失われているので、塩分も摂る必要があります。暑い日や、汗をかいたら、こまめに水を補給しましょう。たくさん汗をかいたら梅干を食べたり、塩をなめながら水や麦茶を飲む。あるいは、昆布茶を飲むのもよいでしょう。

 調味料をできるだけ使わない

   砂糖や油の塊りのようなものがマヨネーズやケチャップ、スパゲッティソース、サラダドレッシング、ピーナツバターなどの調味料です。まずい食材や鮮度の落ちた食材でも、こうし調味料をかければおいしいのです。これらの調味料の成分は砂糖と油で、それも植物油です。植物油は炎症を進め、低血糖症を悪化させます。野菜サラダは毎日食べましょう。ドレッシングですが、市販のものを使わず、オリーブ油と酢をかけるとよいでしょう。オリーブ油は炎症を起こさず、酢は血糖を安定させます。

 ジャンクフードを食べるのを減らそう

   できるだけファストフードを食べず、野菜や魚介類の多いものを食べるように意識しましょう。どうしても時間がないときは仕方がありませんが、コンビニなどで野菜サラダを一品購入してファイバーを補給し、血糖の急激な上昇を抑えましょう。

 砂糖をやめると本来の味覚が戻る

   私は甘いものやクイックカーボを食べませんが、甘いもの好きの人は、それでは他に何を食べればいいのかと疑問をぶつけてきます。しかしもしあなたの主食が、菓子パンやドーナツ、精白米、精白パン、ピザその他のクイックカーボであるなら、これらのジャンクフードを食べるのをやめても、それでもあなたの食べるものはまだまだたくさんあります。これまで大好物であったものを口にしないことを想像するのは辛いでしょうが、もしそうするなら、新鮮で香り豊かな自然の食べ物という「新世界」に足を踏み入れることができるのです。つまり古いものを捨てることによって初めて、新しい世界を得ることができるのです。

   それまで砂糖漬けの生活を送ってきた多くの人々が、甘いものやジャンクフードを口にするのをやめて3~7日くらい経つと、大きな変化に直面します。それはかつて彼らにとっておいしくないものとして拒否していた食べ物が、非常に風味豊かな美味しいものに感じられるからです。味覚が変わったのでしょうか、いいえ、そうではありません。つまり、砂糖をやめることによって、その人が本来持っていた味覚が戻るのです。それは砂糖によって失われていた味覚なのです。

   シュガー・フリーの人生を始めた人は、チェリートマトやニンジン、サツマイモ、ブロッコリー、玄米、アーモンド、苺、ブルーベリーなどの野菜や果物、ナッツ類、穀物が実は甘くて香り豊かでおいしいことを発見し、驚くのです。そして一方で、彼らがこれまで愛してやまなかった砂糖で作られた甘いものが、おいしく感じられなくなります。これは新しい食事へ移行するのを容易にするので、大きなボーナスといえます。それにしても味覚というものが、砂糖によってどれほど麻痺していたかがわかります。

 アルコールを断つ

   砂糖と同じようにアルコールはカロリーしか含んでいないので、栄養的な価値はありません。しかも迅速に血液の流れに入るので、血糖は急激に上がりますが、アルコールが抜けると急激に下がります。アルコールは、砂糖と同じと考えてください。もしあなたが低血糖症で、そういった血糖を乱高下させるものを口にすれば、それに伴う症状は避けることができません。ですから低血糖症者はアルコールを「断つ」のが賢明なのです。それが無理なら、1日1杯にとどめましょう。

 コーヒーを断つ

   コーヒーを毎日5~6杯も飲んでいる人が少なくないようです。
   コーヒーの成分のカフェインは、肝臓のグリコーゲンを分解して血糖を上げるので気分がよくなります。しかしこの効果は一時的なので、カフェインの効果が切れたときには血糖が急激に下がり、気分が悪くなります。なのでもう1杯、さらにもう1杯ということになるのです。コーヒーを飲んで元気になるもうひとつの理由は、カフェインが副腎を刺激し、アドレナリンを放出させるからです。

   これによって心臓の鼓動が高まり、血圧と血糖が上がります。
   しかも過剰なカフェインは副腎へのストレスとなり、セレンやマンガン、亜鉛、カルシウム、マグネシウムといった重要なミネラルを尿といっしょに排泄してしまうのです。こうしてミネラル不足も低血糖症を悪化させます。もし1日に5~6杯も飲んでいるなら、少しずつ減らして1杯にとどめましょう。

 タバコを断つ

   
タバコは、さまざまな病気を発生させる死の薬物であることは、広く知られるようになりました。低血糖者が知らねばならないことは、カフェインと同じようにニコチンもまた副腎を刺激し、アドレナリンを放出させるということです。こうして心臓の鼓動が速まり、血圧と血糖が上がります。タバコをやめるのは、コーヒーを断つよりもはるかに難しいのですが、食事を変えることによって感情が安定し、ニコチンへの渇望が低下していきます。血糖が安定化していくにつれイライラが減り、吸う本数が減少するはずです。

 カーボ、ファイバー、タンパク質、脂質の摂り方

   スローカーボの代表は、玄米、大麦、小麦、トウモロコシ、オートミール、豆類、野菜、海藻類などです。ここで重要なことは、それらの未加工、未精製の植物を食べるということです。未加工、未精製の植物類は食べるときに目で見て、食材が何かはっきりわかるのが特徴です。それまで食べていた精白米や菓子パン、クロワッサン、フレンチフライなどのクイックカーボを、玄米ご飯、全粒ライ麦パン、サツマイモなどに置き換えましょう。そうすれば血糖が安定し、心も体を健やかになります。

   フレンチポテト、フレンチフライ、マッシュドポテトなどに代表される「ポテトの加工食品」は血糖を急激に上げるので避けましょう。3時のおやつに、私は薄切りの焼きサツマイモを食べています。食べ方で注意したいのは、一度にたくさん食べるのを避けることです。ですから2時間くらいしたら、間食をするのがいいでしょう。

   ファイバーは血糖を安定させるエースです。
   ファイバーが豊富な野菜や海藻類を積極的に食べましょう。なかでも血糖の安定に有効なのがペクチンという水溶性のファイバーです。ペクチンを多く含んだリンゴ、オレンジ、グレープフルーツ、ニンジン、オート麦を食べましょう。リンゴが体によいことは昔から有名です。

   タンパク質のおすすめは低脂肪タンパク質で、その代表は魚介類、鶏肉、豆類、豆腐などです。魚介類ではイワシ、サバ、サンマ、アジ、ブリ、マグロ、サケなどの青魚です。青魚は良質のタンパク質を供給してくれて、その成分オメガ3(DHA、EPA)は炎症を防いでくれます。

   脂肪はたいていタンパク質といっしょの食べ物に含まれています。
   脂肪が足りないと、食べても満腹感が得られず、すぐ空腹になってしまいます。それを防ぐためにアーモンドやクルミ、マツノミなどのナッツ類を食べたり、バターをオートミールに入れたり、バターをパンに塗ったり、サラダにオリーブ油をかけるのもよいでしょう。一方、コーン油、ダイズ油、ベニバナ油、ヒマワリ油といった植物油のオメガ6は、炎症を促進するのでなるべく摂取しないようにしてください。しかし同じ植物油でも、オリーブ油はオメガ6ではないので大丈夫です。バターもよいです。

 血糖を安定化する「酢」

   血糖を安定化させる秘策がありますが、それは食べ物に酢をかけることです。
   たとえばサラダにスプーン4杯(20ml)の酢をかけて食べると血糖の上昇が30%も抑えられます。血糖を急激に上げるマッシュドポテトにも酢をかけて食べると、上昇が25%も抑えられました。そのわけは、酢の成分である酢酸が、デンプンをブドウ糖に分解する酵素の働きを抑えるからです。酢には、穀物酢、バルサミコ酢、リンゴ酢、ブドウ酢などいろいろありますが、それも血糖を安定に保つのに効果的です。酢は安い、安全、健康によいの3拍子そろった食品です。


      book 「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ21



   



       
  

 



      

砂糖の取りすぎがアルツハイマーを引き起こす

 甘いもので記憶力が低下する

   ここ数年、S子さんは頭がボーッとすることが多く、関心を一つのことに向けたり、自分の考えをまとめたりすることができません。娘たちも彼女の心がそこにないことに気づいていました。55歳の彼女はもしかすると自分は若年性アルツハイマーのなりかけではないかと心配になり、医師を訪ねました。

   医師は彼女を心理カウンセラーのもとへ送りました。
   それは2年前に彼女の夫が交通事故で亡くなっていたので、そのショックでうつになり、記憶力や思考力が低下したのではないかと考えたからです。心理カウンセラーは、彼女の症状はうつが原因と結論づけました。しかし彼女自身はその診断が腑に落ちません。彼女は本当の原因はそれよりも深刻であると感づいていたからです。別の医師は彼女が初期のボケではないかと疑い、CTやMRIを撮りましたが、どちらの画像からも脳は正常と判定されました。

   彼女の混乱は血糖がうまくコントロールできていないことが原因でしたが、しかし当然ながら、彼女がどのような食べ物を口にしているかという肝心の質問をする医師は一人もいなかったのです。それで彼女を診察した医師や心理カウンセラーは、何ら効果的な解決策をとることができませんでした。しかし最終的に彼女は、知人の「砂糖の摂取をやめるべき」という忠告を受け入れたことで解決したのです。彼女は若い頃から、チョコレートやチーズケーキ、餅菓子、甘いジュースなどが大好物でよく食べていました。その結果彼女は砂糖依存症になっており、血糖はかなり不安定になっていたのです。

   その後彼女は、甘いものを食べることをすっかりやめました。
   その結果、2週間も経つと、頭に霧がかかったようだったモヤモヤした状態はすっかり解消したのです。しかも数ヶ月後には10キロも体重が減少しました。彼女は今では、「これまででいちばん頭がスッキリして、よく考えられるようになりました」と述べて、仕事に精を出しています。

   彼女のケースは何も特別なことではありません。
   おそらくこれに似たようなケースは、軽く100万件を超えると考えられます。最新の研究では血糖のコントロールがうまくできない人は、記憶力の低下するリスクが高まることがわかっています。それだけでなく、インスリンの効果が低下する抵抗性や、低血糖症、糖尿病が、砂糖や砂糖のように高度に精製されたカーボをたくさん摂取することで引き起こされる、という衝撃の事実が明らかになりました。

 脳によいのはゆっくり血糖を上げるスローカーボ

   私たちの知性を担っているのは、重さ1400gの脳という臓器です。
   脳は記憶する、計算する、判断する、アイディアを練る、左右どちらへ行くかの選択や、好き嫌いを決める、そのほか体の動きをコントロールし、五感から届けられる情報も処理しています。このように脳は、たくさんの重労働をしているのです。脳の重さは全体重のわずか2%にすぎませんが、脳のエネルギー消費量は全身の20%を占めています。脳はエネルギー源としてブドウ糖を必要とするので、ブドウ糖の原料となるカーボは欠かせません。しかしどんなカーボでもいいというわけではないのです。

   イギリスの科学者によると、朝食にオートミールやファイバーの多いシリアルを食べた人は、朝食に精白パンやドーナツを食べた人に比べ、記憶力が高いと報告しています。アメリカの科学者の報告では、クイックカーボを摂取する量が増えるほど、子どもたちのIQが低下すると述べています。彼は子どもたちをクイックカーボや砂糖を多く摂取する順番に5群に分け、IQを比べたところ、いちばん砂糖を多く摂取する群は、もっとも少なく摂取する群よりもIQが25ポイントも低かったのです。

   他の臓器はタンパク質や脂肪もエネルギー源にすることができますが、通常の食生活においては、脳のエネルギー源は99%がブドウ糖です。そして脳によいカーボは「多糖類」であり、しかも血糖値をゆっくり上げるスローカーボなのです。それに対し、砂糖やクイックカーボは血糖を急激に上げたり下げたりするので、気分を不安定にします。そうしたクイックカーボをたくさん食べるのは脳に悪いのです。

   脳を快適に運転するためには、まずブドウ糖を脳に安定供給することです。
   砂糖や精白パン、精白小麦粉、そしてその他の白い食べ物は栄養価値のないニセモノの興奮剤であり、ストレスを引き起こす「危険な食べ物」なのです。

 記憶力が低下し、海馬が縮む

   血糖のコントロールと脳の働きについて、ニューヨーク大学のアントニオ・コンビット教授が画期的な成果を発表しました。彼は被験者に、糖尿病でもなく、痴呆症でもない平均年齢67歳の健常者30人を選び、ブドウ糖液を静脈から投与し、4時間にわたり血液を採取しました。そしてMRIで、被験者の学習と記憶を司る「海馬」の大きさを測定したのです。また被験者がどれくらいの早さでブドウ糖を分解し、彼らがどのくらい記憶できるかも調べました。

   結果はこうです。
   食べた後に高血糖の状態が長く続く人、つまり血糖をうまくコントロールできない人は、うまくコントロールできる人に比べ、記憶力テストの成績が低く、海馬が縮んでいたのです。すなわち血糖をうまくコントロールできない人は、記憶力が低下し、海馬が縮むのです。もし体が血糖を最適にコントロールできないと、脳がガソリンを必要とするときに得られないことになります。それは食事の後の高血糖が長く続くほど、血糖コントロールの障害が大きいので、その分記憶力低下も大きくなるというわけです。

   脳が働くときブドウ糖を消費するために、脳内のブドウ糖レベルは少し低下します。
   つまりあなたが何かを考えたりするたびに、脳内で特に活動している箇所のブドウ糖レベルが、そうでないところよりも少しだけ下がるのです。このことから、糖尿病や低血糖症の人は、脳が必要とするときにブドウ糖を脳内に取り入れる能力が低下していると考えられます。これが、彼らの記憶力が低下している理由なのです。

   糖尿病患者は、そうでない人に比べ記憶と学習に障害を起こしやすいことについて、すでに30以上の論文で証明されています。たとえば九州大学の清原裕教授は、糖尿病とその予備軍はそうでない人に比べ、アルツハイマー病になるリスクが4・6倍も高いことを報告しています。しかもそういったことは糖尿病の大人だけでなく、記憶力と学習能力の低下は、2型糖尿病の子どもたちにも見られるのです。

   この研究結果から私は、次のことを提案します。
   つまり脳を快適に運転するためには、まず血糖をうまくコントロールしなければなりません。そのためには甘いものやクイックカーボ、ジャンクフードを食べるのをやめ、その代わりにスローカーボを摂取し、エクササイズすることで体重を減らすことです。そうすれば加齢に伴う記憶力の低下を抑えることができ、むしろ記憶力を高めることが可能になります。

   多くの人々はこれまで、血糖をうまくコントロールできないと糖尿病や心臓病、脳卒中のリスクが高まるとばかり思ってきました。しかし現在では、血糖をうまくコントロールできないと、脳の働きまで低下し、記憶力や学習能力が低下しやすくなることが判明しています。十分なエクササイズと適切な食事をしないと、私たちの脳の働きが衰えてしまうのです。つまり脳は自分の人生そのものですから、脳の働きが衰えることは、人生の質が低下することにほかなりません。

   そうならないためには、昔から知られているエクササイズをし、よく食べ、太らないことが重要なのです。まったく体を動かさない「カウチポテト」や、テレビやパソコンの前に座ってばかりの人は、今日からエクササイズをして汗を流し、体重を減らしましょう。

 インスリン抵抗性がアルツハイマー病を引き起こす

   頭が少し冴えないとか、物忘れしやすいなど、脳の働きが少し鈍ったくらいでは、餅菓子やチョコレート、コーラなどの甘いものをやめる決心はつかないかもしれません。ですからそんなあなたに、インスリン抵抗性がアルツハイマー病を引き起こすことを示した画期的な研究結果を紹介しましょう。糖尿病とその予備軍はそうでない人に比べ、アルツハイマー病になるリスクが格段に高いことはよく知られていますが、しかしその理由はこれまで謎だったのです。

   最近の研究ではその原因は、インスリンの効き目が低下する「インスリン抵抗性」にあることが指摘されています。つまり脳内でインスリンの効き目が減少する、インスリン抵抗性になることで、神経細胞がブドウ糖を取り入れることができなくなった結果、神経細胞が死に、記憶力の低下が起こっているというのです。

   その根拠となる実験を紹介します。
   まず、遺伝子を操作することによって、脳内でインスリンを受け取るキャッチャーの数を減少させたネズミを準備しました。そしてこの遺伝子で改変させたネズミと正常なネズミの脳を比較しました。するとインスリンがあまり効かない遺伝子改変ネズミの脳内だけに異変が見られました。それはアルツハイマー病の特徴であるタウタンパク質のリン酸化が起きていたのです。

   タウタンパク質は健康な脳を維持するのに欠かせないものですが、これがリン酸化されると脳にどんどん蓄積します。蓄積したリン酸化タウタンパク質が神経細胞にまとわりついて窒息死させるのです。こうして記憶力が低下して呆ける、すなわちアルツハイマー病が発症するというのです。

        「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ21

                          抜粋

砂糖が持つ怖るべき強力な依存性

   お店でお菓子やチョコレートを買ってもらえない子どもがかんしゃくを起こして、大声で泣いているのを見かけることがあります。あるいはあなたの家庭の十代の子どもが学校から帰るやいなや、冷蔵庫から砂糖の大量に入ったコーラやジュース、サイダーを取り出して飲んでいるのではないでしょうか。

   甘いものに目がない人が多いようです。
   それは砂糖に依存性があるからなのです。そこで依存から脱却しようとして甘いものを食べるのをやめると、ただちにイライラや気分の落ち込み、不機嫌、怒り、人によっては発熱や頭痛、震えなどの離脱症状が現れます。砂糖がその人を呼び戻そうとするのです。ですから毎日のように食べてしまいます。

   砂糖は覚醒剤やコカインよりもずっと依存性が強いと主張する人もいます。
   むしろ覚醒剤やコカインをやめるのは、砂糖をやめるのよりもずっと容易だという人もいます。なぜなら覚醒剤はわざわざ探して確保しなければなりませんが、砂糖はどこにでも溢れているのでやめるのが難しいのです。この話は少し誇張気味のように聞こえるかもしれませんが、そうでないことは砂糖依存になった経験のある人なら納得できるでしょう。

   大抵の人は甘いものに過剰に取り憑かれているという認識を持ってはいません。
   なぜなら甘いものがいつでも自由に手に入るからです。でも私たちのまわりにいる数千万の人々は、知らないうちにカゴの中で車輪を回し続けるハムスターのように、砂糖依存に陥っており、そこから抜け出るには大きな努力が必要なのです。

   実際にどれほどの人が、砂糖やクイックカーボを衝動的に摂る依存症になっているかを正確に計ることはできません。しかし専門家は人口の50~70%と報告しています。それはファストフードが世界に広まったのと同時に、砂糖依存症は世界中に蔓延したのです。もちろん我が国も例外ではありません。

   砂糖やクイックカーボを過剰に摂取することで多くの人が病気になり、早死にしていることが明らかになっています。そしてこのことを心配する専門家が増えています。カリフォルニア州で5つの「減量・砂糖依存クリニック」を開設している専門医フォーレスト・テナントは、「砂糖依存と精製されたカーボ依存が、先進諸国やアメリカで蔓延している」と述べています。しかも彼自身が砂糖依存に苦しみ、それを克服した経験を持っています。

   砂糖をたくさん摂取すると、人体に備わっている食事をコントロールする能力がしだいに損なわれ、過食をするようになります。これが世界中で肥満が急増している原因の一つなのです。しかしこのことを食品業界は公式には決して認めません。タバコ業界が依存性の強いニコチンを利用し、企業として巨額の利益を得たのと同じように、食品業界も依存性の強い砂糖を多く含んだ食品を販売しているのです。

   彼らは食品をできるだけ魅力のあるものにしようと懸命です。
   チョコレートの製造会社は、もっと魅力ある味を作り出すことでチョコレート依存症をつくり、依存症から逃れることのできない砂糖と油の組み合わせの研究に長い時間をあて、コストをかけているのです。コーラやサイダーの製造会社は、カフェインと砂糖という依存性のある物質を製品に入れています。そして彼らのビジネスの目的は「利益を上げること」なのです。

   しかしながら私たちは、一人一人が遺伝子の違う生化学的に異なった存在であることから、砂糖やクイックカーボを食べたすべての人が同じように依存症になるわけではありません。ですからあなたがどれくらい甘いものに愛着があるかどうかについては、自分自身で認識し責任を持たねばなりません。

 砂糖産業に群がる学者たち


   妙なことに、食欲についてその先端をいく研究者の多くは、食べ物や飲み物の摂取について科学的研究を進める「消化研究会」という国際組織に所属しています。そしてウェブを見ると、この組織のスポンサーは砂糖の多い食べ物や飲み物を製造する会社が多数含まれています。つまり、大学の科学者たちは企業から資金を出してもらって研究をしているわけですが、そもそもここに問題があるのです。なぜなら彼らはスポンサーである企業にとって都合のよい研究結果は喜んで発表しますが、そうでない不都合な結果は決して発表しないと推測されるからです。

   このように科学者は、利益関係にある企業や団体から研究費や報酬を受け取っていますが、その報酬には奨学寄附金や会社の株の提供、コンサルタント料、講演料ということもあります。ですから学者の言うことを鵜呑みにはできないのです。その際に注目すべきポイントは、ある学者が何かを主張したら、その学者がどこから資金を得ているかを考えることです。

 砂糖依存と麻薬依存

   モルヒネやヘロインなどの麻薬を摂取し続ければ依存症になります。
   砂糖も同じで、摂り過ぎると依存症を引き起こすと警鐘が鳴らされてきました。そのパイオニアは、1975年に世界に衝撃を与えたベストセラー『シュガー・ブルース(砂糖病)』を著わした、栄養学者で作家のウィリアム・ダフティです。彼は本の中で彼自身が、ほとんど麻薬依存者のような砂糖依存者であったことを告白しています。彼は幼い頃からソーダなどの砂糖水のとりこになり、思春期にはひどいニキビに悩まされ、大学に入ってからはコーラをガブ飲みし、ついに心身の健康を害して大学を中退せざるを得ませんでした。

   そんな彼に転機がやってきたのは、マクロビオティックスの提唱者として世界的に有名な「桜沢如一(さくらざわ ゆきかず)」の本を読んだことからでした。そこには「砂糖はアヘンよりも致命的で、放射能の死の灰よりも危険な毒である」と書かれていたのです。そしてこれを読んだダフティは、桜沢の教えにしたがって食事療法を実践し、健康を取り戻したのでした。

   たとえば、ヘロインは化学薬品そのものです。
   ケシの実から乳液を取って乾燥させるとアヘンになり、アヘンを精製するとモルヒネという化学薬品になります。そのモルヒネを化学的に少し変えると、ヘロインになります。そして砂糖も化学薬品そのものです。サトウキビやサトウダイコンの絞り汁を精製すると「糖蜜」になり、糖蜜をさらに精製すると赤砂糖になり、さらに精製すると白い粉の砂糖になるのです。

   モルヒネやヘロイン、コカインに共通するのは、どれも白い粉であることで、その白い粉は人を惹きつけてやまない強い依存性を持っています。そして同じく白い粉である砂糖も依存性があることが経験的にはわかっています。しかしそれは科学的に証明されているのでしょうか?

 砂糖水を飲み続けるネズミ

   アメリカやカナダ、ヨーロッパの優れた科学者たちによる動物を使った実験が行なわれており、甘くてうまいものには依存性を引き起こす強力な力があることを発表しています。この分野における最先端を走っているのは、プリンストン大学のバート・ホーベル教授で、彼は40年にわたり脳がどのように食欲をコントロールし、またどのように食べ物が依存を引き起こすのかについて研究してきました。彼は1996年からは砂糖が脳に及ぼす影響を研究しており、その驚くべき結果には世界中が注目しています。

   ホーベル教授のもともとの実験目的は、食欲抑制剤によって砂糖の摂取をどの程度減少させられるかを調べるためでした。そこでネズミに毎日2~3時間砂糖水を与えました。ネズミの砂糖水を飲む量が一定になったら、その量が薬によってどのように変化するかを観察しようとしたのです。

   しかし、実験を始めてから思いがけないことが起きました。
   それはほんの2、3日のうちにパブロフの犬のような条件反射が起こったのです。担当していた院生が部屋に入ると、砂糖水を飲めることを知っているネズミが興奮し始め、彼らはいっせいに砂糖水を飲みにカゴの前方へ走って来ました。そして砂糖の容器のノズルをカゴの前に並べると、興奮したネズミが容器からノズルを引きちぎってしまい、あたり一帯砂糖水で水浸しになりました。ネズミの異常行動はこれだけではなく、食べ物と砂糖水を同時に与えると、ネズミは食べ物には目もくれず、砂糖水を優先して飲むのです。そして1日24時間、ネズミはずっと砂糖水を飲み続けたのです。

   そこでネズミの脳内で生化学的な変化が起きているかどうかを見るために、もしネズミが依存症になっていれば砂糖水を与えないでいれば、依存症の証拠である離脱症状が現れるはずなのでそれを調べることにしました。(略)その結果、ネズミは砂糖水があればそれをがぶ飲みし、食べ物の摂取は減少しました。これは多くの女性やある種の男性の食習慣とよく似ており、食事を抜き続けて最終的に大食いするという摂食障害なのです。

   次に、脳内でモルヒネの受容体をブロックするナロソキンという薬を投与しました。
   つまり、ヒトでもネズミでもモルヒネやヘロインの依存症になっていれば、ナロソキン投与ですぐに離脱症状が現れます。結果は興味深いことに、薬を投与して30分後にネズミは歯をガチガチ鳴らし、頭を前後に揺すり、前足はピクピク痙攣して震えています。しかも迷路テストでは、いつもは元気に好奇心旺盛で迷路を動き回るネズミが、不安に怯えたようにあまり動かず、むしろ縮こまっているのです。つまりこれらの症状はどれも、砂糖依存症の離脱症状にほかなりません。

   こうしてネズミが砂糖依存症になったことが実験で証明されたのです。
   砂糖は脳を刺激して、脳内麻薬をつくらせていたのです。しかしネズミが摂取したのは麻薬ではなく砂糖です。砂糖水を飲んだネズミはまるでモルヒネやヘロインを摂取したかのように、自らの脳内にある麻薬に依存するようになったのです。そして離脱症状が現れたときネズミの脳内では、「やる気を司る即坐核(そくざかく)」でドーパミンレベルが低下していました。つまりネズミは、低下したドーパミンレベルを上げようと苦しんでいたのです。

 離脱症状で凶暴化するネズミ

   そのころカナダでも、ローレンシアン大学のマイケル・パーシンガー教授は、妊娠によって食べ物の好みがどう変るかをメスネズミを使って研究していました。しかし研究は彼の思うようには進まず、その理由はネズミが、その都度用意した砂糖水を全部飲んでしまうことでした。最初は容器に穴があいていて空になったと思いました。そこで別のもっと大きな容器を置きましたがネズミは砂糖水を飲み続けました。さらに大きな容器を置いても、ネズミは満足せず、目覚めているネズミは5分ごとに砂糖水を飲み、それをやめないのです。

   そのうちにネズミは砂糖水を飲むだけでなく、食べ物の摂取量も33%増えました。
   しかし砂糖水を取り除くと、すべてのねずみがイライラし、互いに噛み付きました。ネズミは目の玉が飛び出し、他のネズミと実験者の人間に対しても攻撃的になったのです。半数のネズミは軽く噛むといった程度ではなく、人間の指を噛み切ってしまおうとしたのです。この「噛む」という行為は依存症によくあらわれるもので、離脱症状によって引き起こされた凶暴性なのです。

   また、ネズミが別のカゴに移されたり、食事スケジュールが変わる、あるいは睡眠が妨げられたりしてストレスがかかったネズミは、より大量の砂糖水を飲みました。これも典型的な依存症の症状です。

 食べ始めると止まらない!

   砂糖の依存性の強さはどのくらいなのでしょうか?
   フランスのマガリー・レノア博士はネズミを使って、サッカリンや砂糖はコカインよりも依存性が強いことを証明しました。まず43匹のネズミに、コカインとサッカリン水が15日間摂取できるようにした結果、40匹のネズミはコカインよりもサッカリン水を選んだのです。サッカリン水を砂糖水に変えて同じ実験を繰り返しましたが、同じ結果が得られました。つまり依存を引き起こすのは甘さなのです。

   また、すでにコカイン依存症になっているネズミを使って同じ実験を繰り返しましたが、ほとんどがサッカリン水と砂糖水を選んだのです。砂糖に代表される甘いものの依存性は、コカインをも凌ぐことが証明されたのです。これが、私たちが甘いお菓子を食べ始めるとやめられない理由なのです。本来、人間を含む哺乳類は砂糖の少ない環境で進化してきたので、大量の砂糖を含む現代の食事には適応しきれないのです。

   依存症を引き起こす最強の食べ物、チョコレート

   ケーキやアイスクリーム、チョコレートや餅菓子といった甘いものは私たちを夢中にさせる魅力がありますが、なかでも最強の誘惑者はチョコレートです。ひとかけら食べると、さらにもうひとかけら食べたくなります。「チョコレートなしにはいられない」という強い欲求は、理性をいともたやすく挫いてしまいます。こうして食べるのがやめられないのですが、そんな人を「チョコホリック」と呼んでいます。もしかしてこれがあなたとチョコレートの関係かもしれません。でもそんな人はあなただけではないのです。

   チョコレートは世界中で愛されているお菓子ですが、依存症を引き起こす強力な物質を含んでいます。それについて「チョコレートは食べ物か、それとも薬か?」という題名の論文が学術雑誌に掲載されたほどです。そしてその著者は、「かつて食べ物と薬には明確な線が引かれていたが、最近ではそれがはっきりせずボンヤリしたものになってきている」と述べています。私はチョコレートは薬というよりは、薬局であるとさえ思っています。それはチョコレートには砂糖だけでなく、つぎのような心を変える物質を含んでいるからです。

 ・ テオブロミン: 脳を興奮させる。
 ・ フェニルエチルアミン: ドーパミンや覚醒剤のアンフェタミン、エクスタシーに化学構造がよく似ている。

 ・ アナンダミド: マリファナの有効成分に似た物質。
 ・ カフェイン: 脳を興奮させる物質で、板チョコ1枚(100g)に20~70mgのカフェインが含まれている。


       book 「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ21

                          抜粋
    

向精神薬を飲ませるためには低血糖症は邪魔だ!

 誤診は頻繁に起きている

   
もしあなたが医師に低血糖症について尋ねれば、彼らの大多数はこう答えます。
  「低血糖症は糖尿病患者にあらわれる症状で、その原因はインスリンの打ちすぎ、糖尿病の薬の服用、不十分な食事、過剰な運動、過剰な飲酒によるものです」

   しかしあなたがこの本で読んでいるのは、糖尿病でない人にあらわれる低血糖症の症状についてなのです。低血糖症を見過ごしてしまうという誤診は、この病気が発見されたアメリカでさえ頻繁に起きているのです。しかも医療がアメリカよりもかなり遅れている我が国では、この病気は医師たちには「まったくと言っていいほどに」認知されてはいません。

   ですから甘いもの好きのあなたが、やる気の喪失、イライラ、怒り、気分の変動、眠気、疲労感などの症状で病院を訪れたら、うつ、不安、不眠、統合失調症などと診断されて、その病名に該当される薬が処方されるはずです。しかし低血糖症はその症状こそ「うつ」にソックリですが、両者の原因はまったく違います。元気がない、やる気がないということであなたは「うつ」と診断され、抗うつ薬が処方されますが、しかし低血糖症の人が抗うつ薬を飲んでも効果はありません。

   しかもそれだけでは終わらず、抗うつ薬を摂取してさまざまな副作用があらわれ、今度はそれを抑えるために別の薬を飲み、別の薬の副作用を抑えるためにさらに薬を飲むことになるのです。こうしてあなたの飲む薬はどんどん増えていきます。こうして精神科クリニックに通い、10種類以上の薬を飲んでいる患者が多いのです。多くの薬を飲む患者の肝臓は、疲れてボロボロになっています。今や抗うつ薬がかつてないほどの売り上げを記録しており、精神科と心療内科の診療所が急増し、患者が増えていることはすでに述べましたが、そうした背景にはこのような実態があるのです。

   糖尿病患者はインスリン・ショックが現れて気分が悪くなったとき、アメや甘いスナックなどを必要とするのですが、糖尿病ではない人が低血糖症で気分が悪くなった場合には、甘いものを食べてはいけないのです。なぜなら低血糖症は砂糖が不足したことが原因で発症したのではなく、すでに砂糖を取りすぎたことが原因で、人体が砂糖をうまくコントロールできなくなって血液中のブドウ糖レベルが下がりすぎているからです。ですからその治療法は、砂糖や甘いものを食べないことであることは明らかです。

   しかし私たちは気分が上がらず、イライラし、怒りっぽく、血糖が低い状態だと、それを上げるためにコンビニで甘いお菓子やチョコレート、コーラ、スナックなどを買い、自動的に甘いものを食べてしまいやすいのです。これこそが、一番やってはいけないことなのです。その結果、一時的に上がった気分は前よりももっと深く落ち込むことになり悪化するのです。そしてやる気の喪失やイライラ、怒り、気分の変動やうつ症状はより強くなり、それは砂糖の多い食べ物を排除するまで根本原因は決してなくならないのです。

 すでに蔓延している低血糖症

   我が国では低血糖症に苦しむ人はどのくらいいるのでしょうか?
   それについては、この病気に苦しむ最先端国であるアメリカから学ぶのがよいでしょう。アメリカの専門家に同じ質問をすると、その意見は大きく二極に分かれます。まず米国医師会に代表される西洋医学のグループは、低血糖症という病気を認めてはいないので強い疑いを持っていますが、一方、統合医療(代替医療・ホメオパシー)グループの医師たちは低血糖症を強く信じています。

   ニューヨークの統合医療医ロバルド・ホフマンは言います。
  「もしあなたが普通の医師に低血糖症について尋ねると、彼は、低血糖症の症例は非常に珍しいものなので一般的にはあり得ない、と言うでしょう。もっと質問すると彼は困惑し、怒り出し、あなたに精神科を紹介してくれるかもしれません。しかし実のところ低血糖症は、私たちが信じ込まされてきたこととは裏腹に非常に蔓延しているのです」

   同じく、これまで数千人の低血糖症患者を治療してきた、ニューヨークの内科医リチャード・アシュは次のように言っています。
   「低血糖症は珍しい病気ではないばかりか、むしろ非常に蔓延しているのです。米国では多くの人々が低血糖症に罹っており、低血糖症こそがこの国に肥満を爆発させた張本人なのです。しかし残念ながら彼らはその事実を知りません。人々は空腹になると過食し、しかも食べることをやめられないのです」

   低血糖症の患者数について、正確な統計データを知るのは困難です。
   とりわけ米国政府やヘルスケア組織からまともなデータを得るのは不可能です。なぜなら病気についての世界共通ルールを作成するほどの権威を持つ、CDC・米国疾病予防センターは、低血糖症の存在そのものを認めていないからです。

   
たとえば、CDC・米疾病予防センターのホームページにある健康トピックス欄には、トリインフルエンザ、慢性疲労症候群、クラミジア、サルモネラなどが網羅的に載せられていますが、低血糖症は掲載されてはいません。医学関係の科学者が頻繁に利用するのが、米国立医学図書館とNIH(米国立衛生研究所)が共同で運営するメドライン・プラス(保健医療情報データベース)です。そのホームページには、低血糖症は約1000人に1人が発症する病気であると書かれています。

   もしこの数値が本当なら、人口約3億人のアメリカには低血糖症の人が30万人しかいないことになります。しかし多くの医学研究者の考えでは、アメリカでは肥満と砂糖や精製カーボの過剰摂取が爆発的に増えていることから、この数値はあまりにも低すぎてお話しにならないのです。では本当のところ、アメリカではどのくらいの割合が低血糖症なのでしょうか? 

   ロサンゼルスの統合医療医ケイス・デオリスは、その豊富な治療経験から低血糖症は人口の50%に達していると主張しています。つまりアメリカ人の半分が低血糖症だと言っているのですが、これは信じ難いことかもしれません。しかしながら実は、今から50年近く前の1966~67年にかけて保健・教育・福祉省は、一般家庭への個別訪問を行なった際、それとほぼ同数の49.2%が低血糖症であったことがわかっています。その事実をダフティは『シュガー・ブルース(砂糖病)』の中で述べています。

   アメリカでは低血糖症が蔓延していることがわかります。
   
おそらく日本における低血糖症人口も、アメリカの状況に近いものであろうと私は信じています。しかし甘いものを大量に食べるだけが低血糖症を引き起こす、あるいは悪化させる原因でないことはすでに述べました。たとえばアルコール依存者が飲酒をやめると、何かに取り憑かれたかのように甘いものを求めるようになります。

   そうです、つまり多くのアルコール依存者は、低血糖症なのです。
   ミネソタ州にある健康回復センター所長のジョーン・マシュー・ラーソン博士は、数千人のアルコール依存者を栄養療法によって回復させることに成功しました。彼女は100人のアルコール依存者を無作為に選んだところ、88人が低血糖症であることを発見しました。アルコール依存者に低血糖症が非常に多いという事実は、他の多くの研究によって証明されています。ある研究では100人のアルコール依存者のうち96人が低血糖症であり、別の研究では95%が低血糖症であるといった具合なのです。

   ですからアルコール依存者を効果的に治療するには、食事をコントロールすることに焦点を合わせねばなりません。つまり、砂糖やクイックカーボを食事から完全に取り除かねばならないのです。ホルモン研究のパイオニアであるジョン・ティンティラ博士は、こう警告しています。「血糖の乱高下が鎮まって安定になるまでは、アルコール依存者はうつや心の病にかかりやすい」

   また大酒を飲むと低血糖症を引き起こしやすい理由の一つは、肝臓がアルコールを分解する作業に忙しく、血糖を上げる余裕がないからなのです。大量の飲酒による低血糖症は非常に危険であり、致命的になることもあります。それは大量の飲酒でなくてもその可能性があり、感受性の強い人では、1~2杯の日本酒やワインを飲んだだけでそういうことが起こります。なぜならたった2杯の日本酒やワインであっても、その中にはかなりの量の砂糖が含まれているからなのです。


       book 「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ21

                          抜粋

甘いものを沢山とる人ほど老化が早い

   長年にわたり私たちは、チョコレートや甘いものが肌に悪影響を及ぼすことは聞いていました。しかし最近の研究で、砂糖やクイックカーボの摂取がニキビやシワを増やし、皮膚を老化させていることが明らかになりました。これまでの皮膚科の医師は食べ物の影響を認めない他の医師と同じように、食べ物がニキビの原因であることを認めることはありませんでした。きちんと洗顔して皮脂をとり、ニキビ用の基礎化粧品でケアしてさえいれば、きれいな肌になると信じられてきたのです。

   ニキビと食事の関係について調査したパイオニアが、コロラド州立大学のローレン・コーディン教授です。彼は20年以上にわたり、加工食品があまり浸透していない世界各地のさまざまな地域に出向き、現地人の食事とその健康に及ぼす影響を調査してきました。こうした骨の折れる研究から得られた驚くべき結論は、砂糖や砂糖のように高度に精製されたカーボがニキビを発生させるというものでした。しかも彼が訪れたどの地域の調査からも同じ結論が得られたのです。

   この画期的な結果は、2002年に「ニキビは西洋文明の病気である」というタイトルの論文として発表され、世界から大きな注目を集めました。ニキビは西洋文明以外ではあまり見られないという驚くべき結果は、チョコレートや甘いものの愛好家からはかなり激しく批判されました。コーディン教授や他の科学者の研究結果は、食事の影響を認めない皮膚科の主流派と真っ向から対立することになりました。(略)

   しかし食事が直接また間接的に、ニキビを引き起こすという有力な証拠はいくつもあります。一般的に、ポリネシア人や南アメリカのインディオが故郷を離れて都会に移住し、砂糖や高度に精製されたカーボの多い現代人の食事をするようになると、ニキビができるのです。同じことが、イヌイットが西洋食を食べても起きています。

 栄養状態の悪い人ほど老化が早い

   あなたが食事から砂糖やクイックカーボを取り除くと、ニキビの問題は解決することができますが、実はそれ以上にアンチエイジング効果があるのです。70歳以上の高齢者を対象に、食べ物が肌の状態を改善することが報告されています。それによると砂糖の少ない栄養豊富な食事をすると、シワが減り、肌がしなやかになるというのです。

   つまり肌のシワは食べ物から来ているのです。
   野菜やオリーブ油、魚などの健康によい油を食べた群は、日光に当ってもシワが少なかったのです。それとは対照的に、精白されたパンや乳製品、コーラやバター、マーガリン、甘いお菓子、赤肉を中心に食べた群はシワが多かったのです。

   別の研究では、リンゴと茶を摂取すると、シワが34%減少していました。
   「毎日1個リンゴを食べると医者いらず」ということわざがありますが、リンゴは健康にとてもよいのです。すでに皮膚科の医者は、糖尿病患者はそうでない人に比べ、老化しやすく、皮膚の障害が起きやすいことに気づいています。糖尿病を長く患うとシミやシワが足や前腕、太ももにできるだけでなく、顔や手足が赤くなりやすいのです。

   こういった老化現象が早く現れるのは糖尿病患者だけとは限りません。
   血糖値がやや高めの人(前糖尿病)や、血糖値の低い人(低血糖症)もまた老化が加速するのです。つまり言い換えるなら、血糖値のコントロールがうまくいかないと、肌に老化が現れ、本来の年齢よりも年寄りに見えるということです。ですから栄養状態の悪い人ほど、シワが多くなるのです。

 過剰な砂糖がシミやシワをつくる

   ではどのようにして過剰な砂糖が肌のシミやシワを増やすのでしょうか?
   まず、甘いものや砂糖のクイックカーボを沢山食べると、高血糖になります。それが血液中にブドウ糖が過剰にある状態です。この過剰なブドウ糖がタンパク質とドッキングするのです。これを糖化と呼んでいます。もしあなたが意識せずに毎日、チョコレートや餅菓子、ケーキやジュースなどの甘いものを口にしており、コーラを2~3杯飲み続けるなら、糖化によって細胞が茶色になってしまいます。これがシミです。食べ物を長く保存しておくと変色し、硬くなりますが、これも糖化が原因です。

   肌が滑らかでしなやかなのは、その成分であるコラーゲンと言うタンパク質のおかげです。コラーゲンは互いに滑るために肌に柔軟性を持たせます。コラーゲンが糖化すると、柔らかくしなやかなはずの肌が硬くなり、ゴワゴワになります。しかし硬くなるのは皮膚だけではありません。関節や血管も硬くなり、関節痛や腎臓病、心臓病、脳卒中など多くの健康問題を引き起こします。長年にわたって甘いものばかり食べていると、血糖値が慢性的に高くなり、過剰のブドウ糖がタンパク質とドッキングします。これをAGE(終末糖化産物)と呼んでいます。つまり老化を促進するのは、AGEの蓄積なのです。

 皮膚を老化させる活性酸素

   しかし皮膚を老化させるのは、ニキビと糖化だけではありません。
   それは酸素に由来する、有毒物質である活性酸素が老化を進めるのです。物質を構成する結合は2個の電子が対になっていると安定しますが、活性酸素には対になっていない電子が1個あります。この状態をフリーラジカルといいます。フリーラジカルはとても化学反応しやすいのです。つまり抗血糖になると、このフリーラジカルの活性酸素が大量に発生し、コラーゲンを破壊します。コラーゲンが壊れると、皮膚の表面にシワが現れるのです。

   しかし人体とは不思議なもので、コラーゲンは再構築されます。
   それは年齢に関係なく、皮膚は28日ごとに再生を始めるのです。しかしながら皮膚のダメージが大きいほど修復は難しくなるだけでなく、時間もかかります。皮膚の老化を遅らせるためには、活性酸素の生産量を減らし、コラーゲンへのダメージを最小限にとどめればよいことになります。そして活性酸素の生産量を減らすには、甘いものを食べるのをやめ、高血糖になるのを防ぐことです。またコラーゲンの再構築を助けることもできます。コラーゲンのもとになるタンパク質を積極的に食べると同時に、コラーゲンを作るビタミンCを毎日2~6g摂取することです。

 砂糖が引き起こす炎症

   甘いものや砂糖のように高度に精製されたカーボは、もうひとつの方法で皮膚にダメージを与えます。それが、全身に起きる炎症です。炎症とは何でしょうか? ふつう炎症といえば怪我をしたときに皮膚が腫れて赤くなり、熱を持ち、痛くなることを言います。風邪を引いて病院で診察を受け、「喉が赤く腫れています。炎症が起きています」などと言われるのが、身近な炎症の例です。

   つまり簡単にいうと、炎症は体の火事のようなもので、皮膚だけでなく、脳にも血管にもそれぞれの臓器にも起きるのです。この炎症が全身を老化させるのですが、その炎症を促進させるのが、砂糖なのです。たとえば、皮膚細胞を培養し、そこに2~3滴の砂糖水を注ぐと、1時間以内に炎症性物質が10倍に増えるのです。

   もしあなたが甘いものをたくさん食べて、高血糖でインスリンの効果が低下する状態を選ぶなら、あなたの全身は炎症状態になります。体には脂肪がつき、元気が出ず、細胞の活力が不足し、ニキビも出て、性的欲求も低く、人生の楽しみを実感できず、おまけに肌にはたくさんのシワという状態になります。

   あなたは何を食べるかによって自分の生き方を決めることができます。
   それほどに私たちが何を口に入れるかは重要なことなのです。そして私たちが思っている以上に、脳と皮膚も密接な関係にあります。脳に良い食べ物はどんなものでも皮膚を美しくします。タンパク質とオメガ3が豊富で砂糖の少ない食事をすることで、顔も皮膚も美しくなります。

   ポイントは、インスリンの感受性を回復することです。
   食事を変えるならば、数週間のうちにインスリン感受性を高めることができます。ですからあなたの老化のスピードは、あなたの体がどのようにインスリンに反応するかで決まるのです。甘いものを食べることをやめるならば、エステやビューティサロンへ行くよりもはるかに効果的です。あなたが口から体に入れるものが、あなたの容姿を決めます。砂糖やクイックカーボをやめた人の皮膚は美しく、顔はシャープになります。あなたの美と賢さは食べるもので決まります。

   米国低血糖症支援協会の創立者ロベルタ・ラッギエーロはこう言っています。
  「甘いものをやめて数週間のうちに、皮膚が柔らかくなり、しなやかになりました。これは大きな驚きでした。これまでさまざまなスキンクリームを試しましたが、食事から甘いものを取り除いた効果にはとうてい及びません」


       book 「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ21

                          抜粋
      
   

隠されてきた「低血糖症の原因」

   すでに述べましたが、病院へ行ってもまったく良くならない由紀子さんやA 子さんの例を紹介しましたが、このようなケースは珍しいことではありません。そういったことは実は頻繁に起きており、それは米国でも日本でもそうで、低血糖症はもっとも誤解されている病気なのです。低血糖症の症状は非常に幅広いのです。ですから患者の訴えはうつや躁うつ病、統合失調症、神経症、片頭痛、パーキンソン病、更年期障害、リウマチ、精神遅滞、多動症、アルコール依存症などの病名が付けられることがあります。

   症状が広範囲であることから、ある医師は患者が健康を気にしすぎていると解釈して、抗うつ薬や抗不安薬などを処方します。リンダさんはいくつもの病院で検査を受けましたが、そのたびに「どこも悪くないので、余り気にしすぎないように」などと言われてきました。そして精神科に行くように勧められてきましたが、彼女はそれを拒否してきました。由紀子さんやA 子さんのように、もし偏見のない医師や医療従事者に巡り合うという幸運がなければ、リンダさんも何度も誤診され、その苦しみが数十年に及ぶことになり、人生の貴重な時間が無為に失われていくことになります。

   もちろん、うつや不安、頭痛、不眠、イライラ、ドキドキなどの症状を訴えるすべての患者が低血糖症だというわけではありません。もしかしたら別の病気かもしれません。しかし彼らの血糖が低いのであれば、その原因を知ることによって救いがもたらされるのです。こうしたいとも容易に多くの医師を迷わせ、患者を長年にわたって苦しめる低血糖症とは何のでしょうか。

 低血糖症の発見

   この状態をよく理解するには低血糖症の歴史を簡単に振り返る必要があります。
   1921年にカナダの医師フレデリック・バンティングはインスリンというホルモンを発見し、さらにインスリンが、糖尿病患者の命を縮める異常な高血糖を抑えることを証明しました。それによって彼は1923年にノーベル賞を受賞しました。しかし糖尿病患者がインスリンを大量に打つと、血糖が下がりすぎ、患者は興奮しやすくなり、疲れ、手足の冷え、場合によっては発作を起こします。これをインスリン・ショックと呼んでいます。

   そして翌年の1924年にアラバマ大学のシール・ハリス教授は、糖尿病患者でもなくインスリンも打たない多くの人が、インスリン・ショックの症状を起こすことに気づきました。当時この症状は、糖尿病患者がインスリンを過剰に打ったときだけに起きると信じられていました。ハリス教授が彼らの血液を検査したところ、インスリンが過剰になっており、血糖値が非常に低いことが確認されました。

   この年に彼は、血液中のブドウ糖レベルが低い状態を「インスリン分泌過剰症」の症状であると発表しました。これが現在「低血糖症」と呼ばれているものです。当時、こうした血糖の低い患者は、ヒステリー、脳腫瘍、冠状動脈血栓、かんしゃく、盲腸炎、ぜんそく、アレルギー、潰瘍、アルコール依存症などの病名で治療されていました。


   そしてハリス教授は、これらの多くの病気を治す画期的な方法を発見したのです。
   しかしノーベル賞は彼には与えられませんでした。なぜならすでに当時から、医師と製薬会社が巨額の利益を得る仕組みが作られていたので、症状に病名をつけ、非常に高価な薬を処方する「病気と薬のビジネス」にとって、彼の発見はそういった仕組みに利益を与えるものではなかっただけでなく、厄介者であったからです。

   それもそのはず、低血糖症から回復するためには、砂糖や砂糖を使った甘いもの、チョコレートや甘い飲み物などの摂取をやめるだけでよく、これらが病気を引き起こしている真犯人だったからです。つまり医師が低血糖症患者にアドバイスできることは、「甘いものを食べてはいけない」ということだけだったのです。

   その結果、米国医師会は、ハリス教授を猛烈に攻撃したのです。
   なぜならそれまで、さまざまな病名をつけることで大量の薬を処方できていたのに、「実はそれらが誤診であり、本当は低血糖症だった」ということになれば、医師の権威は失墜し、面目が丸つぶれになることがわかっていたからです。

 多くの医師は低血糖症を認めない

   そして歴史はさらに不可解な経過をたどります。
   1949年、ついにアメリカ医師会は、低血糖症を発見した功績により、ハリス教授に功労賞を授与しました。しかしそれから24年後の1973年、アメリカ医師会は態度を再び豹変させ、「低血糖症は病気ではない」と表明したのです。その一つの理由として、1960~1970年にかけて、低血糖症が雑誌などで多く取り上げられて脚光を浴びました。そして少し体の調子が悪い人々が、医師の診断を受けることなく低血糖症と主張することが多かったのです。

   こうした状況に対してアメリカ医師会の反発は大きく、低血糖症は病気ではないと表明するほど激しかったのです。その結果、それを主張し続ける米国医師会により、その傘下にある医師たちの考えは統一されることになりました。本来医師というものは保守的な職業であり、権威に逆らうことはなく、医師会の決定には従順なのです。このようにして低血糖症の疑いのある患者がそうした医師を訪ねても、まともに診断されることはなくなったのです。しかし一方で、統合医療を推進する医師たちは、そうした主流派の医師たちとは異なり、世界各地でこの病に苦しむ人々への治療を続けてきたのです。

 医師は栄養学をまったく知らない

   
医師が低血糖症を病気と認めたくない2つ目の理由は、彼らが受けてきた医学教育にあります。彼らはそこで、病気は明確な原因によって起こると「頭に叩き込まれます」。たとえばインフルエンザはインフルエンザウイルス、B 型肝炎はB 型肝炎ウイルス、がんはがん細胞の増殖が原因といったようにです。そしてそれに対する治療は抗インフルエンザ薬、抗B 型肝炎ウイルス薬、抗ガン剤を処方するというものです。要するにアメリカでも日本でも、病名とそれに対する薬の処方だけであり、つまり薬の名前を覚えるのが医学教育なのです。ですから彼らの間で低血糖症は病気ではないとされているのであれば、医師には何もすることはないのはわかりきったことです。

   3つ目の理由は、医学部で彼らが受ける栄養教育があまりにも不十分であることです。医学部では栄養学の講義はほとんどありません。ただ生化学の講義の一部に栄養学が組み込まれているだけなのです。統合医療で有名なアンドルー・ワイル教授は、ハーバード大学医学部での4年間の学生時代とインターンシップの期間を通して、栄養学についての教育はゼロに等しかったと述べています。そして「ほとんどの医師は栄養学をまったく知らない」とも言っています。ですから栄養学の知識のない医師を訪ね、栄養学における専門のアドバイスを期待しているなら的外れという他はありません。

 ステフェン・ガイランド医師を襲った悪夢

   現代医学の最大の悲劇の一つは、低血糖症の典型的な症状に苦しむ多くの人々が、健康を気にしすぎであるとか、錯覚だと言われて、医師にまともに相手にされないことです。さらに悪いことに、彼らが誤診されてしまうことです。それはまさに悪夢であり、そういったケースは実に山ほどあります。ここではその1つのケース
を紹介します。

   ステフェン・ガイランドは米国フロリダ州で医師をしていましたが、1950年代の頃に心と体を病んでいました。その症状は、不安とめまい、集中力や記憶力の低下、震えや心臓のドキドキなどでした。彼は3年間で14人の専門家の診断を受け、全米でも著名な3つの病院を訪ねました。そして彼に与えられた病名は、多発性硬化症、神経症、脳腫瘍、糖尿病、脳動脈硬化症などとさまざまでした。

   彼が知っているもっとも有能な医師を訪ねましたが、そこで言われたことと言えば、「あなたは神経症だから、医師という仕事は無理だと思われるので引退すべきである」というものでした。そしてようやく一人の医師が正しい診断をくだしましたが、しかしその治療法は間違っていました。この医師は血糖を上げるために、砂糖を多く使ったキャンディや板チョコを食べるように勧めた結果、それを実行した彼の症状はいっそう悪化したのでした。

 
   そうしたある時彼は、前述したハリス教授が1924年に発表した低血糖症についての論文を発見したのです。彼は6時間の糖負荷試験を受け、自分が低血糖症であることを確認しました。そしてそれは14人の専門家の診断した病気ではなかったのです。彼は砂糖やクイックカーボを食事から完全に取り除きました。すると、それまで彼を苦しめていたすべての症状が消えたのです。これまで受けてきた治療はいったい何だったのか!

   怒りに燃えた彼は、1953年にアメリカ医師会に手紙を書き、シール・ハリス教授の成し遂げた先駆的な業績を無視してきたとして、同僚たちを厳しく非難しました。そして彼は、自らつらい思いをして得た教訓を、低血糖症に苦しむ多くの人々の治療に役立てると誓ったのです。

   彼は1200人の低血糖症患者を治療し、その症状、診断、そして治療によって症状がどのように変化したかを克明に記録しました。彼はそうして素晴らしい業績を上げたのですが、アメリカ医師会は彼を完全に無視したのです。それでも彼は熱意とともに米国医師会にしつこく働きかけたので、彼は医師会の関連学会で自分の研究成果を発表することだけは許可されました。しかし彼の論文が、アメリカ医師会誌に掲載されることはありませんでした。


       book 「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ21

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肥満のもとは「砂糖」

 砂糖よりもっと悪い「ブドウ糖果糖液糖」

   砂糖が有害であることを述べてきましたが、それ以上に悪いのがブドウ糖果糖液糖です。1970年頃から食品会社は、サトウキビやサトウダイコンからつくられる砂糖の代わりに、トウモロコシを原料とする甘味料を使用するようになりました。ブドウ糖果糖液糖はトウモロコシのデンプンを酵素で処理したものであり、通常、ブドウ糖と果糖がおよそ半分ずつ含まれていて、砂糖に似た甘みがあります。

   そして現在ではブドウ糖果糖液糖は、清涼飲料水やパン、クッキー、シリアル、ソースから冷凍食品や加工食品、缶詰、ジャムなどの甘いものなら何にでも入っています。食品会社が砂糖からブドウ糖果糖液糖に切り替えた理由は、ブドウ糖果糖液糖が砂糖よりもずっと安価だからですが、それだけでなく砂糖よりも甘みが強く、食品を加工する際に操作がより簡単であり、食品の賞味期限がより長く、焼き物のホカホカした温かさと色をより長く保つことができるなどの利点があるからです。

   興味深いことにアメリカでは、ブドウ糖果糖液糖の使用量が1970年から1990年の20年の間に10倍に増えましたが、それに伴い肥満も激増しました。つまり低価格のブドウ糖果糖液糖を使用することで食品会社は利益を上げるだけでなく、食品のサイズを大きくすることができたのです。

   ブドウ糖果糖液糖は砂糖よりも太らせるのですが、その理由を考えてみましょう。
   ブドウ糖果糖液糖を含んだ清涼飲料水は、砂糖の入ったものに比べ血糖を上昇させません。血糖の上昇によってインスリンが放出されます。このインスリンが細胞にブドウ糖を取り込ませてエネルギーをつくらせるだけでなく、満腹感を発生させます。しかしブドウ糖果糖液糖を摂取しても満足感が得られないことから過食を招き、それが太らせるのです。しかも果糖は摂取すると直接肝臓へ送られるので、肝臓では果糖はブドウ糖よりも迅速に脂肪に変換されるのです。

   肥満になるのは、カロリーの過剰摂取と運動不足が原因であると信じられてきましたが、実はそうではないのです。それはある種の食べ物、とりわけ果糖が人を迅速に太らせているのです。

 アメリカ人を太らせたファストフード

   砂糖が人を太らせるというのは、砂糖の話のほんの一部分に過ぎません。
   アメリカ人には太っている人が多いのですが、アメリカだけに限らず他の国にしても、これまでもずっと肥満に苦しんできたわけではありません。数百万年にわたり私たち人類は、体重が重すぎるという問題に直面したことはありません。贅肉(ぜいにく)がついてそうした問題を抱えるようになったのは、実はせいぜい過去30年の最近の出来事なのです。

   約30年前から、アメリカの人口の3分の2が急激に太り始めたのですが、彼らを太らせた原因は何だったのでしょうか? 米国ではある時期から、ファストフードレストランがショッピング街などの至るところに作られるようになりました。人々は家で食べることが減り、ファストフードレストランなどで食べる回数が増え、食べ物のサイズが格段に大きくなりました。

   アメリカ政府は脂肪を少なく、その分カーボをたくさん摂取するように奨励しました。
   その結果、人々はカロリーの計算にばかり気を使うようになり、政府から「脂肪がいけない」と言われたことで、カーボだけをたくさん食べるようになったのです。さらにポテトを野菜のグループに入れたために、1日に16サービング(16人分)のクイックカーボが推奨されたのでした。それは政府だけでなく、アメリカ心臓学会も無脂肪食を勧めたのです。

   人が健康に生きるためには、エネルギー源であるブドウ糖を安定して供給しなければなりません。血糖値を一定の範囲内(60~100、平均は100)に保たねばならないのはこのためです。血糖値がこれより低くなると脳は正常に働きません。脳はそれでは困るので、ブドウ糖を手に入れるために特別なシグナルを全身に送ります。これがイライラや心の混乱、頭に雲がかかったような思考力の衰え、空腹などの不快感でありシグナルなのです。

   そしてその不快感を解消しようと甘いジュースや缶コーヒー、甘いお菓子やチョコレート、餅菓子など砂糖を大量に含んだ食品を食べたくなります。これらの甘いカーボは、それを口にするとたちまちブドウ糖に分解され、吸収されて血糖は急激に上がります。しかし気づかないうちに、今度はインスリンを放出させたために、血糖が急激に下がることになります。低血糖は、食べても食べてもお腹が空いてしまう状態なので、さらに食べ過ぎてぶくぶく太ることになります。太りながらもまだ空腹とは気の毒というしかありませんが、これがアメリカ人に起こったことなのです。

 低脂肪だが砂糖がいっぱい

   
政府に脂肪の摂取を減らすように奨励されたアメリカ人は、「低脂肪」と表示されていれば低カロリーで健康に良いとする間違った考えを持ったのです。こうして彼らは、低脂肪と表示されたクッキーやクラッカー、ヨーグルトなどを摂取するようになったのですが、ここに問題がありました。つまり脂肪が取り除かれるとほとんどの場合、味や舌触り、体積を保つために脂肪の代わりに砂糖が添加されたのです。ですから低脂肪食品はカロリーが低いわけではありません。しかも脂肪がない分満腹感が得られず、もっと食べたくなるのです。

   食品会社は、そうした加工食品を「低脂肪」「無脂肪」などと表示して、健康によいというイメージを作り出すのが得意です。しかし彼らが言わないのは、「低脂肪」「無脂肪」食品には、砂糖がこれまでよりも約15%も多く入っていることです。多くの人々は健康によいものと考えて低脂肪食品を選びます。でもその結果はというと、低脂肪のものをたくさん食べるならば、加工食品と砂糖を食べることにより太るということです。

 肥満は万病のもと

   アメリカでは肥満の増加にともない、糖尿病が増えました。
   糖尿病の患者数は1960年から1990年までの30年間で3倍に増加しました。肥満者はそうでない人に比べ、2型糖尿病のリスクが3倍から7倍も高くなります。2007年の統計では、アメリカの2歳から19歳までの子どもや青少年の17%(1300万人)が体重オーバーです。1980年代の半ばでは体重オーバーは5%だったので、30年間に実に体重オーバーは3倍に増えたのです。

   肥満は糖尿病を引き起こしやすく、糖尿病は腎臓を破壊し、目の毛細血管を傷つけるので人工透析や失明の原因となります。また肥満は高血圧や発ガン、ED(勃起障害)などのリスクを高めます。このように肥満はあらゆる病気の中心にあります。肥満は万病のもとなのです。肥満は健康の大敵であり、その肥満を引き起こす犯人が、砂糖なのです。

   アメリカの食品会社は過去30年間にわたり、フレンチフライやポップコーンからソーダに至るまで、すべての食品のサイズを大きくしました。お客は同じ金額でより大きな食品を購入できたので喜び、得した気になり、大きいことはいいことだと思いました。たとえば20年前のベーグルは直径7.5センチだったのが、現在では15センチで倍になりました。コカコーラは1950年代には180ml、85kcalでしたが、1970年代には350mlが普通サイズになり、そして2000年には560mlで250kcalが普通になりました。つまり現在のコカ・コーラは1杯当り、1950年代のものよりも3倍の量になったのです。

   我が国でも、約1キログラムの白米ご飯にハンバーグとたっぷりのルーがのるカレーや、マグロが20~30枚ものったマグロ丼などが1000円で食べられると煽(あお)っています。いわゆる「デカ盛り」「激盛り」ですが、そういったものが珍しくなくなりました。レストランのメニューのスーパーサイズ化が目立ちますが、実はクイックカーボと砂糖がいっぱいなのです。

   アリゾナ州のコリ・ブラケットさんは、ダイエットソーダを飲むのをやめたら35キロも体重が落ちました。そして彼女はアスパルテーム(人工甘味料)について、「甘い苦痛(Sweet
Misery)毒された世界」という題名のドキュメントを制作し、YouTubeで世界中に公開しています。


       book 「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ21

                          抜粋




    

砂糖が分解されるときビタミンやミネラルを消費する

   ある30代の女性から聞いた話を紹介します。
   彼女は普段は穏やかで、夫と幼い娘2人と幸せに暮らしていますが、ほんの些細なことで子どもを叱りつける自分に気づきました。そこで彼女は、自分がどんなときに娘を叱りつけているのかに注意し、それを記録することにしました。そしてわかったことは、彼女が好物の餅菓子やチョコレート、甘いお菓子などを食べた後に子どもを叱っていることが明らかになったのです。彼女はそれ以来、砂糖の入った甘いお菓子をいっさい口にするのをやめ、間食にはミカンやアーモンドなどを食べることにしたところ、イライラが起きなくなり、娘にもヒステリックに当らなくなりました。彼女をイライラさせていたのは、砂糖だったのです。

 脳を破壊する砂糖

   多くの人は砂糖やクイックカーボを、自分を慰めるために口にします。
   そして食べた時にはハイになっても、数時間経てばさらに甘いものを口にせずにはいられません。私たちは無意識のうちに甘いものを使ってうつ気味な気分を慰め、イライラを解消し、怒りや不愉快な気持ちを鎮めて身を守ろうとするようです。

   しかしそれには裏があり私たちが気づかないことは、一時的に気分をハイにする砂糖やクイックカーボは、やがて私たちを奈落の底へ突き落とす魔物であるということです。最近の研究によると、甘いものや砂糖など高度に精製された糖を大量に食べる人々、特に甘いものに感受性の強い人ほど、破壊的なダメージが起きているというのです。

   ジャンクフードが好きな人は、気分の落ち込みが起こりやすいのです。
   そして砂糖やクイックカーボを食べる量が増えるほど、うつはひどくなるのです。しかも気分が悪くなるほど、彼らは一時的にそれをしのいでハイな気分を味わうために甘いものを食べます。こうして悪循環が続きます。砂糖やクイックカーボは、単にうつの炎に風を送るだけに過ぎず、炎はさらに大きくなります。つまり甘い物を大量に食べることが、うつを増加させる大きな要因の一つになっているのです。

   米国カリフォルニア州で栄養クリニックを開設しているジュリア・ロスは、こう述べています。「気分の変動が激しいという理由で私たちのクリニックを訪ねて来る人々の多くは、彼らの食事から甘いデザートと白い小麦粉でつくられた食べ物を取り除くことで、見事に回復しています。これ以外に食事を変える必要もないし、サプリメントも必要ありません」

   これは凄いコメントです。
   そしてこれは、長い臨床経験に裏打ちされた彼女だからこそのコメントなのです。薬はもちろんのことサプリメントさえ用いずに、砂糖やクイックカーボを食事から取り除くだけで、多くの人々のうつや不安などの気分の変動が治ってしまうのです。ですからいかに食事の中身が大切であるかということと、砂糖の怖さがわかります。

 人工甘味料

   砂糖が健康に悪いことに気づいたある人々は、その使用を減らそうと考え、そこで砂糖の代わりに人工甘味料を思いつき質問してきました。しかし次のことを覚えていてください。食品会社は、人工甘味料の安全性は十分に証明されていると主張していますが、アスパルテームやスクラロース、サッカリン、アセスファムなど、その他にも多くのものがありますが、その安全性は証明されているとは言えず、それに対する疑問は絶えず投げかけられており訴訟も絶えないのです。

   そして人工甘味料の関連の企業から報酬を受け取っている科学者たちは、人工甘味料は安全だと主張します。しかしお金を受け取らない独立した科学者たちは、砂糖の代替品に人工的で不自然な「薬品」を使用するよりも、自然のままの甘い物を選ぶようにと主張しています。どちらの意見に信用がおけるかは明らかです。

   またダイエット目的で人工甘味料を使用すると、皮肉にも食欲が増して太るというのです。この逆説を調査したのは、ノースイースタンオハイオ大学のラルフ・ウォルトン教授です。彼はある研究で、人工甘味料の入った食べ物を摂取した人は、砂糖の入ったものを食べた人に比べ、翌日のカロリー摂取量が高くなっていると報告しています。米国がん協会から資金提供された7万8000人の女性を対象にした研究でも、サッカリンの使用で体重が増えることが報告されています。ネズミを使った実験でも、人工甘味料を加えたヨーグルトを摂取したネズミは、プレーンヨーグルトを食べたネズミに比べ、食べる食事の量が多く、体重も増加していたのです。

 驚異の更生率80%

   オハイオ州の保護監察官バーバラ=リード・スティット博士は、深刻なうつで短気な
多くの非行少年を見事に更生させました。彼らの食べ物はドーナツやケーキ、キャンディやコーヒーやコーラ、缶詰などで、その他にもジャンクフードなどを食べ続けていました。彼女は非行少年の食事から砂糖や精白小麦粉で作った食べ物や、食品添加物、カフェイン、アルコール飲料を取り除き、その代わりに新鮮な野菜や果物、水、健康によい油、脂肪分の少ない肉と魚を与えました。

   その結果は驚くべきものでした。
   彼女の担当した非行少年の実に80%が、社会で立派に働く人に変わったのです。その更生率はなんと80%でした。通常では彼らの再犯率は70~85%であり、つまり少年院の収容者の15~30%しか更生できないのです。

   ある人は血糖が低下するとイライラし、怒りっぽくなり、攻撃的になります。
   低血糖が暴力や攻撃性と密接に関係しているのです。低血糖になりやすい人が困難な状況に直面すると、彼らの口からは攻撃的な言葉が飛び出しやすいのです。これは男性だけの傾向ではなく、女性でも同じ実験が行なわれましたが、同じ結果が得られています。しかも正式には低血糖症とまではいかない、中程度の血糖の低下でさえが、イライラや攻撃性が現れることも確認されています。

   また小さい時に、必要な栄養に欠ける食事のために栄養失調になっている子どもは、成長するにつれてより攻撃的になることも明らかになりました。たとえば3歳の時に栄養失調の子どもは、8歳で攻撃性が41%増え、17歳で暴力と反社会的行動が51%も増加します。つまり、栄養失調の子どもというのは、健康な脳や心の安定を保つために欠かせないタンパク質やビタミンB群、亜鉛、鉄などの重要な栄養素を十分に摂取できていないのです

 砂糖はビタミンやミネラルを消費する


   一般的にほとんどの人が誤解していることは、砂糖を食べてもビタミンを同時にとれば問題はないと思っていることです。しかし実際には砂糖やクイックカーボをたくさんとれば、体からビタミンやミネラルといった必須栄養素は失われてしまうのです。なぜなら砂糖を分解するために大量のビタミンB群やミネラルが消費されるからです。ですから砂糖は単に、エンプティ・カロリーというよりも、むしろ脳と体に害を与えるマイナスの栄養素であり、
「反栄養素」なのです。

   しかもビタミンがわずかに不足するだけで、あなたの気分は大きく損なわれるのです。
   つまり甘いものをたくさん食べることで、クロムや銅などのミネラル不足を招くばかりか、カルシウムやマグネシウム、タンパク質の吸収が妨げられるのです。

   1970年代の初めに、連合赤軍による大量リンチ殺人というおぞましい事件が発生して世間を騒がせました。彼らは軍事訓練と称した行動をはじめて内ゲバを開始し、仲間の15人を殺害したのです。そのころの彼らの食事に注目した慧眼(けいがん)の栄養学者が、川島四郎博士でした。博士は彼らが、パンやミルク、コーヒー、缶詰、インスタントラーメンのようなものしか食べておらず、100日もの間、生鮮食品や野菜をまったく食べていなかったことを発見し、このような生活ではカルシウムが不足することを指摘していました。

   不足していたのはカルシウムだけではありません。
   マグネシウムも不足していたはずです。カルシウムやマグネシウムは、神経の興奮を鎮める「自然の精神安定剤」なので、これが不足すると睡眠障害やイライラが起こり、攻撃的になり、凶暴になるのは当然なのです。

 クロム不足がうつを悪化させる

   またクロムは、砂糖のたくさん入ったデザートやクイックカーボの摂取によって排泄が促進されます。ですから甘いものを食べれば食べるほど、クロム不足になります。砂糖を大量に含んだ加工食品を多くとる現代人は、クロム不足に陥りやすいのです。もしクロムが十分になければ、体はブドウ糖を細胞の内側に取り入れることができません。そして余ったブドウ糖は肝臓で脂肪に変わります。これはすでに十分食べたにもかかわらず、もっと欲しくなり、さらに甘いものを食べてしまうことを意味します。よってインスリンがさらに放出される結果、急に血糖が下がり、気分が悪くなります。

   このときある人は、怒りっぽくて暴力的になり、別の人は疲労感に襲われます。
   人はそれぞれ体質が異なることから、まったく同じ症状にはなりませんが、脳と体に悪影響が現れる点は共通しています。ノースカロライナ大学の科学者は、砂糖依存によってうつになった人にクロムのサプリメントを与えたところ、血糖が安定し、うつが劇的に改善したことを報告しています。クロム不足が低血糖症やうつを悪化させるのです。

 甘いものをやめればうつもイライラもなくなる

   ポイントになるのは、もしあなたが甘いものを食べた後にうつや不安、怒りなどの感情に襲われるなら、その食べ物に注意を払うことで気分が改善するかもしれないということです。砂糖に感受性の高い人は砂糖を食べるのをやめることで、気分がよくなり、元気が出て不安も和らぎ、プラス感情が表れ、未来について楽観的に考えられるようになるでしょう。シャープな頭で高い集中力をもって仕事に取り組めば、斬新なアイデアも湧きやすく、仕事の効率も高まるでしょう。プラス感情になるので物事を前向きに捉えるようになるでしょう。同僚や仲間からも信頼されるようになります。そうなれば、性格も明るくなるに決まっています。

   そのためには砂糖を多く含んだ食べ物を口にしないことです。
   甘いものを食べたり飲んだりすることをやめましょう。もちろん砂糖を避け、青魚の魚油を摂取したとしても、すべてのうつの人が治るわけではありませんが、うつの人の20~40%は甘いものを避けることで大幅に気分が改善するはずです。砂糖をやめれば前向きで楽観的な人になり、砂糖を食べ続ければ後ろ向きで悲観的な人になるのです。


        book 「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ

                          抜粋

      



   



砂糖の摂取で敵意と凶暴性が強くなる

   悪い糖類とは砂糖や、砂糖のように高度に精製された糖類のことです。
   褐色の小麦の粒を製粉すると白い粉ができます。製粉とは小麦を砕き、ローラーで粉末にすることで、ファイバー(繊維)の多い褐色のふすまと胚芽を取り除き、デンプンだけを残すプロセスのことです。この製粉の過程で多くの栄養素が失われていきます。胚芽を取り除くときに、ビタミンと不飽和脂肪酸が消失し、ふすまを取り除く時に、ファイバー、マグネシウム、そしてここでもさらにビタミンが失われます。

   こうしてつくられた美しい白い粉が精白小麦粉であり、栄養学的にはほとんど価値のないデンプンの塊りなのです。同じく玄米も、精米というプロセスを経て栄養価のほとんどない白米になります。精米によってファイバー、ビタミンB₁、E、鉄が取り除かれ、白色のデンプンだけが残ります。色も玄米の黒から白米の白に変わります。

   しかしなぜ、栄養学的にはほとんど価値のないデンプンの塊りが現代社会では大人気なのでしょうか? 理由は2つあります。1つはイメージです。現代では「白」はステータス・シンボルなのです。白い粉は、全粒粉の小麦粉や玄米に比べ、より純粋で高級であると宣伝されたからです。そして富裕層はこのイメージ戦略にはまり、白い粉を価値が高くて珍しいものとしたのです。白いのが良いとされる価値感によって選ばれているものは他にもたくさんありますが、こうして白い粉は、高級感のあるステイタス・シンボルになったのです。

   2つ目は、白い粉が腐敗しやすい不飽和脂肪酸をまったく含まないことで、全粒粉よりも賞味期限が長くなったことです。白米や精白小麦粉で作られた精白パンやそうめん、うどん、餅菓子、ケーキなどは、見た目も美しく、賞味期限が長いのです。


 コカコーラよりも砂糖の多い「エンシュア」

   
精白された白砂糖やデキストリンはどちらも甘い砂糖ですが、アボット社が製造販売する健康ドリンクのエンシュア・リキッドの成分リストに入れられています。手術や病気からの回復期にある、あまり食べられない人や高齢者に与える栄養総合剤と謳(うた)われており、食事の代わりに飲んだり、カロリー不足を補うために飲まれています。私の妻はかつて低血糖症で倒れたことは述べましたが、病院でエンシュア・リキッドを処方してもらい飲んでみました。すると飢餓感を覚えたり、フラフラになったりして低血糖症は悪化したのです。それも1度ではなく数回彼女は飲んでみましたが、結果は同じでした。

   エンシュア・リキッドを飲んで低血糖症が悪化するのは当然なのです。
   実はエンシュア・リキッド(250ml)には34.3g もの砂糖が含まれているのです。ちなみにコカコーラ(350ml )には39g もの砂糖が含まれています。ですから健康によいと謳っているはずの液体は、健康に悪いコーラに比べ、砂糖が1.2倍も濃厚なのです。エンシュアにはビタミンやミネラルが含まれているはずですから健康にはよいことになっているようですが、これほどの大量の砂糖を含んでいたのでは健康にはよくないのです。

 砂糖はうつを引き起こす

   砂糖がうつの原因の一つなら、砂糖の消費量が増えるほどうつが増えるはずです。
   これを調べたのは、テキサス大学のローレン・マランゲル教授ですが、彼はニュージーランドやカナダ、ドイツ、フランス、アメリカ、韓国など6ヶ国で、うつと砂糖の消費量の関係を調査しました。それによると、うつの発症率が一番高い国はニュージーランドで、砂糖の消費量が一番高かったのです。たとえば1日に1人当り500キロカロリー(125g)の砂糖を消費するニュージーランドでは、人口の6%がうつになっていました。400キロカロリー(100g)のカナダでは人口の5%、200キロカロリー(50g)の韓国では人口の2%でした。このことから砂糖が気分を悪くし、うつを引き起こす要因となっていることは明らかです。

 食べ物と脳の研究

   脳と体をつくるのは食べ物ですから、食べ物が心の健康を左右するのは当然です。
   でも、まだ多くの人々はこのことに気づいてはいません。イギリスの栄養療法士のアマンダ・ギアリは慈善団体からの寄付で、「食べ物と気分」というプロジェクトを進めています。彼女はかつて、シリアルやクッキー、ケーキなどの精白小麦粉で作られた食べ物をたくさん食べており、ベッドから起きられないような日々を送っていましたが、これらの食べ物をすっかり排除したことで健康を回復した経験があります。

   またイギリスでは、子どもの気分や集中力に食べ物が大きな影響を及ぼすことに気づいた専門家や学校関係者、親たちが共同で研究を始めています。日本だけでなく多くの先進諸国では、うつや不安といった心の病が激増しています。その原因は色々考えられますが、一番の原因は本来の食事が変わったことだと私は主張します。かつて自然食品が中心であった食事は、今では加工食品が中心になりました。これがうつや不安やその他の心の病が増加した、大きな要因であると私は考えています。

   自然の食品にはビタミンやミネラル、ファイバーなどが豊かに含まれていますが、わざわざその栄養素を取り除くという加工をしておきながら、その不足によって病気になっているのですから皮肉というほかはありません。これが昔に比べ、今は100倍も心の病にかかる人が増えた主な原因だと私は信じています。

 「気分」の鍵をにぎる脳内物質

   ではなぜ、人はうつになるのでしょうか?
   まだ完璧に解明されたわけではありませんが、うつは脳内における化学物質の不調や、否定的な考え方、社会的なプレッシャー、遺伝が影響していると考えられています。気分に関してカギとなる伝達物質が3つ知られています。それがセロトニン、エンドルフィン、ドーパミンです。つまりこれらの物質があなたをリラックスさせ、落ち着かせ、幸せを感じさせる張本人なのです。ですからこれらの物質が脳内に適切な量だけあれば、あなたは気分爽快で、元気で、落ち着いており、集中力も得られて楽観的でいられるのです。あなたがおいしいデザートを口にする時、脳に快感をもたらすこれらの物質が放出されているわけです。甘いもので気分がよくなるのはこいういうことだったのです!

 甘いものと気分悪化の悪循環

   では逆に考えると、私たちは気分が悪くなったときに、無意識のうちに甘いものを口にして自己治療をしようとするのでしょうか? その通りです。この実験は南アラバマ大学のラリー・クリステンセン教授により、113人の男子学生と138人の女子学生を対象にして行なわれたもので、そのことが証明されました。彼らの67%が、気分が低下したり不安なとき、あるいは疲労を感じた時に、砂糖が豊富に使われた甘い物が欲しくなると回答したのです。そして甘い物を食べた直後、彼らは幸せを感じ、リラックスでき、元気になりました。

   しかしこれらの一連の実験からわかったことは、砂糖を大量に含んだ甘いものを食べると気分は一時的によくなりますが、後で急激に落ちるということでした。一時的に気分はよくなるが、時間が経てば、甘いものを食べる前よりも気分は悪化するのです。だからさらに甘い物を食べる。この悪循環を断つためには、食事からすっかり甘いものを取り除かねばなりません。また甘さの程度も重要なことがわかりました。甘みの強いものを求めた学生は、甘いものへの欲求も高かったのです。動物でも人でも、うつになると甘いものを余計に求める傾向があります。

   これはイギリスの科学者の報告ですが、うつの人はチョコレートを食べる欲求が強く、しかもうつの程度が深刻な人ほど甘いものへの欲求が強いのです。チョコレートがうつと関係していることがわかります。

 砂糖で敵意と凶暴性が強くなる

   科学者たちは長年にわたって熱心に研究しているのは、食事の中でも特に砂糖やクイックカーボの多い食事を摂り続けた若者たちが、敵意や攻撃性、反社会的行動をとるようになることや、それらの食べ物を避ければ彼らの行動が改善するのかといったことです。1980年代に米国の科学者たちは、14の少年院に在籍する8000人以上の青少年について研究調査をしてきました。そしてアレックス・シャウス博士は、もし収容されている若者たちが砂糖やクイックカーボの摂取量を減らすなら、彼らの反社会的行動は50%減少すると報告しました。

   シャウス博士が砂糖と敵意や凶暴性とのつながりに興味を持ったきっかけは、15歳の少年に関する1枚の告訴状を読んだことからでした。この少年は甘いものが大好きで、1日に200g もの砂糖を摂取していたのです。それまでに彼は45回も逮捕されていました。彼を精神科医が診察しましたが、何の助けにもなりませんでした。しかしこの少年の食事から砂糖を取り除いて3週間がたつと、彼はとても礼儀正しい青年に変身していたのでした。心理テストの成績も上がりました。シャウス博士はその後、3年にわたり追跡調査をしましたが、その間に1度も彼の犯罪的な行動は再発しなかったのです。

   少年の食事から砂糖を抜いた効果は驚くべきものであり、劇的なものでした。
   驚いたシャウス博士は、全米においてこれと似たようなケースを集めました。これに注目したのが、ノーベル賞を2度受賞したライナス・ポーリング博士でした。ポーリング博士の要請もあって、シャウス博士は1981年に『食事・犯罪・非行』(未邦訳)という衝撃的な本を発表しました。この本が引き金となり、世界各国の少年院や刑務所で研究が行なわれました。

   そうしたすべての研究が疑問の余地なく示していることは、砂糖やクイックカーボ(食べた直後に急に血糖を上げる糖類)やジャンクフードの摂取を制限することによって、収容者の行動が驚くほど改善するということです。少年院でも刑務所でも、喧嘩や破壊行動といった反社会的な行動が著しく減少したのでした。


       book 「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ21

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白砂糖は純度100%の化学物質

砂糖とアルコール飲料が暴力を引き起こす

   甘いものを食べるとイライラしたり、怒りやすくなるという例はたくさん報告されています。でも人を怒りっぽくするのは砂糖だけではありません。砂糖と同じようにアルコールも人をイライラさせ、怒りやすくするのです。アルコールを飲んで暴力を振るう事件が跡を絶たないのもそのためです。砂糖やアルコールの過剰摂取は人をイライラさせ、怒らせ、しばしば暴力を引き起こします。それはその過剰摂取が低血糖症を引き起こすからです。

   低血糖症が暴力を引き起こすという主張は1940~1960年代に多く報告されていましたが、そのことが科学的に明らかにされたのは1970年代に入ってからで、最初の科学的な報告は人類学者のラルフ・ボルトン博士がペルーにいるインディオのクオラ族について研究したものです。彼はクオラ族のことを「地球上でもっとも卑劣で、もっとも嫌われる人たち」というレッテルを貼りました。それというのも彼らは殺人や強姦、放火、喧嘩、窃盗などあらゆる種類の犯罪行動を行なっているというのです。ある村では人口の50%以上が直接的間接的に殺人とかかわっていたと言います。

   それは彼らの文化が暴力を許容していたということではなく、些細なことで多くの暴力事件が発生しており、聴き取り調査に対し彼らは「喧嘩すると気分がよくなる」と答えています。そこでボルトン博士がクオラ族の食事を調べてみたところ、彼らの食事はとても栄養学的に貧困であり、タンパク質が非常に少なく、カーボ(糖類)とアルコール摂取が異常に多かったのです。

   彼はクオラ族の男性の血液を調べてみたところ、分析してわかったことは、血液を提供してくれた男性のすべてが低血糖症であったことです。しかももっとも暴力的だった男性は、血糖値が下がりすぎたときに、アドレナリンレベルが驚異的な上昇を示したのです。血糖が下がりすぎ、副腎からアドレナリンが大放出されると、人はイライラし攻撃的になります。クオラ族は血糖が下がると頻繁に喧嘩し、大量のアルコールを飲んでいたのです。

 犯罪者は重い低血糖症だった

   分子栄養学で著名なアブラハム・ホッファー博士は、1975年に同僚のサカー医師と一緒に取り組んだ、ある男性のケースを報告しています。この男性は10年間に7度刑務所に入れられました、その理由のほとんどが、警察官を襲い、あるいは襲おうとしたというものです。彼はアルコール依存症ではなかったのですが、サカー医師に検査されているとき、大汗をかき始め突然、1キログラム入りの砂糖の大瓶を取り出すと大量に食べ始めたのです。彼は医師に、「これだけが私をうまく持たせているんです」とポツリと言いました。

   サカー医師が彼の検査をしたところ、かなり深刻な低血糖症である事が判明しました。
   彼はその後食事療法の指導を受け、それを実践した結果、その後の10年以上にわたって問題を起こすことはありませんでした。

   私たちの生活の周りには甘い食べ物が溢れており、駅や繁華街、スーパーやコンビニでもチョコレートやケーキや餅菓子、甘い飲み物や甘いお菓子などの魅惑的な食べ物がいっぱいです。それだけでなくどこに住もうと、どこに遊びに行こうと、つまりショッピングセンターや映画館、野球場やサッカー場、オフィス、学園祭から病院のカフェテリアに至るまで、砂糖とクイックカーボの洪水です。これらの砂糖とクイックカーボは気づかないうちに、私たちを魅惑し、ご馳走として私たちの胃の中に忍び込んで来るのです。

   なぜこれほど甘い物が多いのでしょうか?
   食品会社はできるだけ多く売って利益を上げることが至上目的です。そしてその売れる食品の3要素とは、「うまい、安い、便利」というものです。その「うまい」を造り上げるものが砂糖・油・塩ですが、「安い、便利」もまた砂糖・油・塩なのです。私たちはどうやってこの3点セットに勝つことができるでしょうか。たとえ栄養素が少なくても、まったくないと知っていても、甘くて口当たりのいい食習慣に慣れ親しんだ人にとって、これらに勝つのは難しいことです。

   低血糖症のある女性は、こう述べています。
   「私は子どもの頃から母親に、炭水化物や砂糖、油を使った料理をたくさん食べさせられて育ちました。毎日、食卓には揚げ物や甘いデザートが並んでいました」 別の女性はこう言っています。「母は私がお腹にいるときに、チョコレートや甘いお菓子などを毎日食べ、コーラが大好きで良く飲んでいました。私は幼稚園に入るころ、甘いお菓子をもらうと機嫌がよくなり、もらえないとかんしゃくを起こしました」 そして彼女が中学生になるころ、「私はすっかり砂糖依存になっていました。学校でも放課後でも、甘い物を食べては自分を元気づけていたのです」

 脳と体をむしばむ砂糖
   
   
これまで述べてきたことは、砂糖がどれほど脳と体を蝕(むしば)むかについてで、いくつかの例を紹介しました。でも「砂糖はカーボ(糖類、炭水化物)の一つではないか。カーボはやがてブドウ糖になって脳と体のエネルギーとして使われるのだから、砂糖が悪いというのは理不尽だ」といった反論があるでしょう。そこで、砂糖について解説することにしましょう。

   砂糖とは、サトウキビやサトウダイコンからファイバー、ビタミン、ミネラルを取り除いたショ糖(スクロース)のことです。ショ糖とはブドウ糖と果糖からできている白い粉で、ビタミンもミネラルもファイバーも含んでいません。つまり砂糖とは、純度100%の化学物質なのです。また砂糖は野菜や玄米や小麦とは異なり、完全食物ではありません。砂糖とは、食べ物というより化学物質そのものなのです。

   そして砂糖には強い依存性があります。
   詳しくは後述しますが、私たちが甘い物を食べ始めるとやめられないのは、このためです。そして砂糖を摂り過ぎると、血糖をうまくコントロールできなくなり、その結果、血糖が下がりすぎることがあります。これが「低血糖症」です。ブドウ糖は脳と体のエネルギー源ですが、とりわけ脳は大量のブドウ糖を必要とします。このために低血糖症になると、脳がエネルギー不足になるので正常に働かなくなります。その結果現れるのが、不安や不眠、イライラ、怒り、ドキドキなどの症状となって現れるのです。

   砂糖をたくさん食べると、血液中のブドウ糖レベルが上がりすぎ、これを下げるためにすい臓からインスリンが放出されます。長年にわたりインスリンが放出されすぎるとすい臓が機能しなくなり、高血糖のままで放置されます。こうして2型糖尿病が発症します。血糖が低いのが低血糖症で、その反対に高いのが糖尿病です。低血糖症と糖尿病は一見するとまったく反対の病気に思えますが、どちらも血糖レベルをうまくコントロールできなくなった病気であることに変わりはありません。それどころか低血糖症は、糖尿病になる一歩手前の状態なのです。

 よいカーボ(糖類)と悪いカーボ(糖類)

   脳と体を蝕むのは砂糖だけではありません。
   そのポイントは、カーボは大きく分けて「よいカーボ」と「悪いカーボ」の2種類があります。「よいカーボ」はビタミンやミネラル、ファイバーを多く含んだ栄養豊富なもので、血糖をゆっくり下げていきます。ですから「よいカーボ」のことを「スローカーボ」とも呼んでいます。一方これらの栄養素をまったく含まない、カロリーだけの「悪いカーボ」もあり、これが俗にいう「エンプティ・カロリー」で、食べると急激に血糖を上げます。ですから「悪いカーボ」のことを「クイックカーボ」とも呼び、その代表格が砂糖です。

   「よいカーボ」は、ブロッコリーやかいわれだいこん、カブ、キャベツ、小松菜、大根などのアブラナ科の野菜やトマト、苺、メロン、オレンジ、豆類、きのこ、海藻、玄米ご飯などの未加工、未精製の植物類です。一方「悪いカーボ」は、栄養素が一切剥ぎ取られた甘い食べ物や飲み物で、その代表格がチョコレート、飴類、クッキー、ケーキ、アイスクリームやコーラなどの砂糖をたくさん使った製品です。またジャガイモには注意が必要で、手を加えたフレンチポテトやマッシュポテトなどの「ポテトの加工食品」は、砂糖よりも血糖を早く上げます。最近では砂糖の代わりにあらゆる加工食品に使われているブドウ糖果糖液糖(異姓化糖)は砂糖よりも健康に悪影響を与えます。

 清涼飲料水は「砂糖水」


   自動販売機などの清涼飲料水は、いかにも清涼で健康に良い飲み物だと思うかもしれませんが、実は砂糖や人工甘味料がいっぱいの「不健康ドリンク」なのです。ある子どもはこういったドリンクやスポーツドリンクを、毎日2~3リットルも飲んでいましたが、彼は学校では落ち着きがなく、授業中もイスに座っていられない状態にありました。授業に集中できないのも、これらの飲み物に含まれる大量の砂糖のために、高血糖になっていたからです。

   興味深いことに砂糖の甘さを味わうlことで、脳内にエンドルフィンが放出されるのですが、舌に触れずに砂糖水を直接、胃に注入してもエンドルフィンは放出されません。このことからわかるのは、舌が持つ感覚である味蕾(みらい)を刺激するような「うまいもの」、とりわけ「甘いもの」がエンドルフィンを放出させることがわかります。だからこそ、強いストレスを感じている人や、気分の落ち込んでいる人は、甘い物をたくさん食べてしまうのです。


 血糖が下がるとうつになる

   甘い物を食べると一時的な陶酔感や快感が得られますが、次に急激に下がります。
   こうして気分が落ち込み、元気がなくなります。これがうつです。だからといって、甘い物を食べたすべての人がうつになるわけではありません。血糖の低下によってうつになるのは、限られた人だけなのです。ある人は砂糖にとても敏感で、わずかの砂糖を摂取するだけで、気分が大きく変動します。砂糖にとても敏感な人が砂糖を食べると、低血糖になります。

   米国フロリダ州の医師ステファン・ガイランドは、1200人の低血糖症の患者の症状を分析し、その86%にうつが発生していたことを報告しています。低血糖症の症状は神経質、イライラ、気分の変動、疲労感、震え、フラフラ、うつ、冷や汗、めまい、眠気、頭痛、胃腸障害、忘れやすい、不眠、不安、頭の混乱、ドキドキ、肥満、優柔不断、無感覚、引きこもり、筋肉痛、涙もろい・・・(P、104の表を参照)などで、このどれもがうつの症状と共通しています。

   もしあなたが、うつの原因が低血糖症ではないかと疑いを感じたなら、砂糖やクイックカーボを摂るのを避け、スローカーボ(よいカーボ)中心の食事に切り替えてください。そうすればうつの原因となっていた低血糖症が改善されることで、うつから脱却できるでしょう。


       book 「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ21

                          抜粋
   

うつの症状は砂糖が原因で起きている  

   由紀子さんという女性は22歳のとき、イライラや頭痛、不眠、疲労、集中できないなどの症状に苦しみました。病院に行ったところ、うつ病,躁うつ病、不安症、不眠症などと診断されました。ベッドから起き上がるだけでも一苦労するほどの状態で、大学生でしたが勉強にも身が入りません。それでも頑張って大学は卒業し、何とか就職までこぎつけましたが、続けられる自信はありません。

   彼女は内科医や精神科医、心理カウンセラーなどにかかりましたが状態は良くなりませんでした。医者たちは彼女の症状にパキシル、ジェイゾロフト、リスパダール、トフラニール、ランドセン、アチバンなどの精神薬を、治療マニュアルに従って繰り返し処方しました。その後、うつの症状は一時的に改善しましたがすぐ元の状態に戻り、しかも今度は別の問題が起きるようになりました。処方された薬を飲み始めて1年もしないうちに、身長が158センチの彼女の体重は82キロに増え、丸々と太ってしまいました。飢餓感から大食いするようになったからです。

   興味深いことに、彼女に薬を処方した数人の医師たちは、そのうちの誰一人として彼女の食生活について質問することはなかったのです。彼女の食事はというと、コーラやコーヒー、ドーナツ、餅菓子、パスタ、ケーキ、チョコレート、マフィンなどで、カロリーだけで栄養素のないエンプティ・カロリー、つまり砂糖や高度に精製されたカーボ(糖類)だけだったのです。

   ある時彼女は、もしかすると自分には血糖の問題があるのではないか、と医師にたずねたことがありました。「1日のうちでお腹が空いたときに食べられないとイライラし、頭が痛くなる」と言ったのですが医師は関心を持ちませんでした。2、3度血液検査もしたのですが、そのときは何の症状もない時だったので、もちろん結果は正常ということでした。特に毎月の生理は辛く、生理がやって来るたびにその1週間は、気分の変動や下腹の痛み、頭痛に襲われました。

   そんな状態が何も変わらないまま、彼女の20代は終わろうとしていました。
   しかし人生は悪いことばかりではありません。そんな彼女に転機がやってきたのです。それは2004年の、彼女が33歳の誕生日を迎える直前のことでした。彼女はこれまで11年に及ぶ痛みと苦しみにさいなまれてきた後に、自分を長年にわたり苦しめてきた原因を突き止めることになったのです。

   彼女を助けたのは現代医学の医師ではなく、栄養学に詳しい鍼灸(しんきゅう)医でした。彼は、砂糖と高度に精製されたカーボ(糖類)の多い食事によって、彼女が低血糖症になったのではないかと疑ったのです。このアドバイスを聞いた由紀子さんは、ただちに大好きだったデザートやケーキなどの甘いものを食べるのをやめました。その代わり食事と間食に、たんぱく質や健康によい脂肪(青魚やアマニ油)、野菜、糖分の少ない果物を食べる食事に切り替えたのでした。

   その結果、1週間もすると、彼女の健康状態は劇的に改善されたのです。
   つまり彼女のうつは、砂糖によって引き起こされていたのです。これを「シュガーブルー」といいます。ですから精神薬をいくら飲んでも良くならなかったのは当然だったのです。

   もう一人の例を上げます。
   A 子さんは都内のおしゃれなレストランで、恋人と交際1周年を祝っていました。このレストランはチョコレートケーキがおいしいと評判で、彼らはそのためにやって来たのでした。チョコレートケーキだけでなく、二人はその他にもレモンパイやトリュフ、チョコナッツなど心ゆくまで味わって胃に治めました。

   それから40分くらいたった頃、二人が夜の公園を歩いているうちに、彼女の気分が急に落ち込んできました。さっきまでの陶酔と高揚感は消えうせ、その代わりに彼女はパニックと不安に襲われて震えました。頭痛とイライラとめまい、それにお腹の中が震えている感じがします。彼女は急に不愉快な気分と腹立たしい気持ちに襲われ、「何で今日、待ち合わせの時間に遅れたのよ! 遅れるなら遅れると電話で知らせればいいでしょう? 本当に失礼だわ!」と叫んだのです。

   驚いた恋人は、「何でそんなことを持ち出すの? すごく楽しんだじゃないか!」と言いましたが、彼女の口からは怒りの言葉が次々と連発されるばかりで、理屈はありません。ただ彼への攻撃が止められなかったのです。彼の目にはA 子さんは正気とは見えませんでした。別れた後、彼女はその夜10時間以上眠りました。彼女はあの夜の自分の行動を恥じ、暗い気分に落ち込みました。その後、彼女は彼に誠意を持って謝罪したにもかかわらず、彼は会おうともせず、結局彼らは別れました。

   彼女は自分に問いかけました。
   なぜ理由もなく私は合理的でなくなり、感情的で攻撃的になるのだろうか? なぜ私は度を越して感情的になるのか? 私の何がいけないのだろう?

   ここに紹介したA 子さんの怒りの爆発は、頻繁ではありませんが周期的に彼女を襲いました。彼女は激昂して怒りが爆発するという問題だけでなく、めまいや激しい頭痛にも苦しみました。まるで頭に霧がかかっているようであったり、突然お腹が空いて、何か食べなくてはという衝動に駆られることもありました。毎月「月経前症候群(PMS)」に襲われ、気分が悪くなり、大した理由もなく怒りがこみ上げたりしました。体が痒くなったり、8時間以上寝ても疲れがとれず、頻繁に風邪を引きました。

   それから数年後に彼女は、統合医療を実践している一人の医師と出会いました。
   彼は西洋医療だけでなく、栄養学や東洋医療にも詳しく、彼女が辛い症状を訴えると、彼は彼女の食生活について細かく質問したのです。こうして彼女が甘いお菓子やチョコレート、クッキーやケーキ、ジュースなどを、たくさん食べたり飲んだりしていることが明らかとなったのです。彼は彼女の血糖値を調べ、「あなたは深刻な低血糖症」です」と、正しい診断を下したのでした。診断し、病名をつけ、薬を処方するというのが現代医学の常識ですが、彼の処方はユニークでした。彼の処方には薬がまったく含まれていなかったのです。

   彼の薬なしの処方は次の通りです。
・ 砂糖はもちろんのこと、砂糖を使ったすべての甘い食べ物と、すべての高度に加工されたカーボ(糖類)を食べるのをやめること。そうすれば気分が良くなるでしょう。

・ タンパク質、新鮮な野菜、糖分の少ない果物、ナッツ類、たね類、まめ類、全粒の穀物、そして健康によい脂肪(青魚、アマニ油)を十分に摂ること。

・ ビタミンとミネラルのサプリメントを摂ること


   
その日からA 子さんは砂糖で作られた甘い物をすっかりやめ、指導に忠実に従い健康に良いものを食べるようになりました。その結果数週間後には、彼女の人生は劇的に変わりました。これまで彼女を苦しめていた脳と体の問題はすべて解消されたのでした。

   読者のみなさんは、脳と体の問題が甘いお菓子やケーキやデザートといった「クイックカーボ」(血糖を急激に上げる糖類)の食べすぎが原因で起きる、ということを受け入れるのは、最初はやや難しいかもしれません。しかしこの理論は、すでに多くの科学的根拠によって裏付けられているのです。

   由紀子さんやA 子さんの例からもわかるように、甘いものを食べ過ぎると、イライラや怒り、不安、うつ、疲労などの症状に襲われます。こんな時に病院へ行くとほぼ確実に、「うつ病」と診断されます。そして抗うつ薬や睡眠薬、抗不安薬などが自動的に処方されるのです。これらの薬は副作用が強いだけでなく、依存性があり、やめようとしてもやめられません。その結果10年、20年と依存性の薬を飲み続けることになり、自殺に至るケースも珍しくありません。

   これは脅しでも誇張でもありません。
   うつのために精神科や心療内科を受診する人が年々増えています。厚生労働省の調査によると、うつ病(気分障害)患者は、1999年以前では年間約44万人でしたが、2008年には104万人に達しました。うつの通院患者が最近の10年間で2.4倍に急増したのです。

   それだけでなくそれに比例して、全国の精神科と心療内科の診療所の総数も大幅に増加しました。1996年には3860あった診療所が、2008年には9404ヶ所へと、12年間に2・4倍になりました。抗うつ薬の売り上げも1998年までは年間173億円でしたが、2009年には1000億円を超えたそうです。抗うつ薬がどんどん売れ、精神科と心療内科の診療所が急増し、患者が激増したのです。

   ある時期から新聞やテレビや精神科医、製薬会社が一致協力して「うつは薬を飲んで休養すれば治る」といった、うつ病のキャンペーンを展開してきましたが、その影響でうつ患者は増加し続けました。そして恐ろしいことに2000年代になってから、20~40代前半の若い世代の自殺者が増えていることです。たとえば人口10万人当りの自殺死亡率は1998年度を100とすると、2010年度では20代が125、30代が113、40代が105となっています。この数字は、「うつ病、精神科受診をしましょう」というマスコミによるキャンペーンの結果です。

   つまり自殺を防ごうと言っておきながら、それに処方される抗うつ薬が引き起こすものが自殺願望、自殺企図なのです。


   病院へ行くと精神薬が処方されて薬漬けにされ、依存症にされかねないのです。
   これが、日本中にうつ患者が蔓延する重大な原因の一つであると考えられています。


       book 「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ21

                          抜粋

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