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アナスタシア⑨ 人間に死をもたらす毒

   ・・・いらだちと怒りが私の中で渦を巻き、ますます膨れ上がってくる。
   それは自分自身とアナスタシアの両方に向かう怒りだった。何だこれは! 私はこれまで膨大な量の彼女の話を聞き、その内容を理解しようと必死だった。そして今、彼女が半ば気が狂っていると判明したわけだ。私は控えめに言ってもかなり酷い荒(すさ)んだ言葉で、彼女に収まらない怒りを本流のように浴びせた。

   彼女は木に背中をもたれるようにしてよりかかったまま、ずっとそこに立っていた。
   頭を少し下げてうつむき、片方の手を胸に押し当て、もう一方の手を上げてかすかに振っている。彼女がまわりを静めるときに必ずとる姿勢だ。私はもうそれに恐怖を感じることはなかったが、この時はなぜ彼女がまわりを静めようとしているかがはっきりわかった。アナスタシアに向けられる私の攻撃的な言葉や荒い言葉が、彼女を激しく打ちつけ、彼女の体を震えさせたのだ。

   私は口を閉じた。
   そして草の上に腰を下ろし、アナスタシアから目をそらし、自分を静めるために河岸に行こう、彼女とはもうこれ以上話をするまいと決めた。すると河岸に向かう私の背中にアナスタシアが話しかけてきた。驚いたことに、彼女の声や態度には、私への攻撃や非難がまったく感じられなかったのだ。

   「理解しないといけないわ、ウラジーミル。
   人間の世界に起きる悪いことはすべて、人間自身が霊的な存在としてのあるべきルールに違反した結果、自然とのつながりを失ったときに自ら引き起こしてきたものなの。闇の勢力は、分刻みで動いている技術優先社会の中で人間の意識を支配して奪い、与えられているシンプルな真実と戒めから遠ざけ、そうしたことについて考えないように仕向け、彼らの計画はこれまでいつもうまくいった」

   「人間に死をもたらす傷は、プライドという自尊心よ。
   そしてほとんどの人はこの傷という歪みに支配されている。この歪みの計り知れない害毒については、今あなたには詳細な説明はしないけど、あなたが家に帰ってからその意味を考えるときにわかってくるわ。自分で考えるか、あるいは賢明な人たちの助けを借りて。今言っておきたいことは、光の勢力の対極にある闇の勢力は、ほとんどの人間が持つ、このプライドという傷が生み出す歪みを手放さないように絶えず働いていて、そのための主要な道具としてお金を用いているということ」

   「そしてお金というものをあなた方の世界に持ち込んだのも、彼ら闇の勢力よ。
   お金は危険な高電圧区域のようなものだけど、闇の勢力はこの発明を誇らしく思っており、お金を発明した自分たちは光の勢力よりも強いとすら思っている。そして彼らはそのお金を使って、本来人間が持っているはずの目的を忘れさせてしまうためにそれを用いてきたの」

   「この大きな対立はこれまで何千年と続いているものであり、人間はその中心にいるのよ。私はあなたにこの傷が生み出す歪みに支配されてほしくないと思っているの。私の説明だけではあなたにうまく伝わらないことはわかっていたの。こうしたことはこれまでの何千年にわたり地球上で説かれ続けてきたことだけれど、人類はこれを理解しなかったし、この歪みに対抗する手段についても考えることがなかった。だからあなたが理解できないのも当然なの」

   「でも私はどうしても、この死に至る危険と、精神の腐敗をあなたから取り除いてあげたいと思ったの。それでこの闇の勢力のメカニズムが弱まって破壊され、あるいは逆に傷の癒しに向かって作用するような、あなた専用の仕組みを考えたの。だから彼らは凄まじく怒って、彼らの怒りがあなたの中に入ったの。それであなたは叫び、私に向かってあらん限りの酷い言葉を浴びせはじめ、彼らは私を怒らせようとしたのよ。つまり私の中に、あなたに対する怒りを爆発させたかったの。でも私は絶対にそうすることはない」

   「むしろ私はあなたの激しい怒りを見て、私の考えた案が図星で成功だったと確認できたわ。それに数千年もの間、順調に機能してきた彼らのシステムを崩壊させる道が見出せたと思った。これはあなたのためだけに考案したものだけど、他の人々のためにも何か考えなければと思っているの。アルコールという人を酔わせる毒を飲むことを制限されたり、傲慢さや頑固さを制限されることが、あなたにとってそんなに怖ろしいことなの? あなたは何に対してあれほど怒っていたのか、今はわかるでしょう? それはね、あなたの中で暴れまわっていたのは、プライドという傷であり罪であり、毒なのよ」

   彼女はそこで沈黙し、私は思いに沈んだ。
   私の中のアナスタシアにたいする怒りはすっかり消え、代わりに気まずい罪悪感が生まれていたが、それでも私は謝ろうとはしなかった。ただ仲直りしたかったので彼女のほうを横目で見ると、彼女は私の心をすっかり見抜いていたようで、晴れやかな笑顔を見せて再び早口で話し始めた。

                            sun

   3日間が終わり、私の船に戻るときがきた。
   アナスタシアはボートをつないだ場所まで、川までの道を一緒に来てくれた。そして途中、来る時に一休みしたあの草地に出たので、私たちは休憩するためにそこに腰を下ろした。

   「息子はどんなふうに育てようか、アナスタシア」
   そう言った私に対し彼女は、「ウラジーミル、わかってほしいことがあるの。あなたはまだ彼を育てることはできないの。彼の目が初めて意識的にこの世界を捉えるときに、あなたは彼のそばにいないほうがいいの」 思いもかけない言葉に、私は彼女の両肩をつかみ激しくゆすって言った、「何だって? きみはいったい何を考えているの? いったいどこからそんなとんでもない結論が出てくるんだ? きみにそんな権利が与えられているわけじゃないだろ!」、「どうか落ち着いて、ウラジミール。あなたの持っている論理は私にはわからないけど、穏やかに捉えるようにしてほしいの」

   「何を捉えろというの? 子どもはきみだけのものじゃないし、私のものでもある。彼には父親が必要だ。彼にはすべてを与えてあげたいし、教育も受けさせたい」、「わかってほしいの。彼にはあなたが理解している意味での物質的なものは必要ではないの。なぜなら彼は最初からすべてを持っているのよ。彼は幼いときから、おびただしい量の情報を受け取って理解するようになるの。だからあなたが理解しているような勉強を彼にさせることには意味がないのよ。それはもっとも優れた偉大な数学者を、小学1年生のクラスに送り込んで数を学ぶようなものなの」

   「あなたは彼に何かおもちゃを与えたいと思うだろうけど、それは彼にはまったく必要なものではないの。それは「自分は気の利く賢い親だ」と思いたいために、あなたが必要としているに過ぎない。息子に自動車や何かの、あなたが価値があると思うものを与えることで子どものためになっていると思うとしたら、それはまったくの見当違いよ。彼は何かほしいと思えば、すべてを自分で獲得することができるの。平静になって考えてみて、ウラジーミル。あなたが息子に伝えられる具体的なことで、重要だと思うことは何? 教えてあげられることは何? あなたがこれまでの人生で成し遂げてきたことで、彼の関心を惹くことはどんなこと?」

   アナスタシアは静かな声で優しく話し続けていたが、その言葉は私には強烈であり、私を怒りで震えさせた。「わかってほしいの、ウラジーミル。彼が宇宙の意味について理解し始めたとき、彼のそばにいるあなたは彼から見れば発展途上の存在のように見えるはず。あなたはそのような状況を望んでいないと思うし、あなたは息子から何も知らない人だと思われたくないでしょう? あなたが彼に近くなれる唯一の方法は、あなたの意図の純粋性を高めていくことよ。だけどあなた方の世界において、意図の純粋性を高めることは本当に難しいことなので、あなたは努力しなければならないわ」

   私は彼女と議論すること自体、まったくの無駄だということに改めて気づき、私は破れかぶれの絶望の中で叫んだ。「つまりきみは、息子が生涯、私を知らないまま生きていくと言っているのか!」、「彼がこのことをしっかり理解して、決断をくだせるようになったら、あなたとあなたが住む世界について話そうと思っているの。彼がどうするか、それは私にはわからないわ」 私の中では絶望と痛みと侮辱された惨めさと、湧き上がってきた怖ろしい憶測が私の中で暴れまわっていた。目の前にいるこの美しくも知的な世捨て人の顔を、あらん限りの力をこめて殴りつけたかった。

   そして改めてすべてを理解したとき、私はその理解した内容の悲惨さのゆえに一瞬息が止まりそうになった。「はっきりわかった! わかったよ! きみは、きみは子どもをつくる相手がいなかったので、きみは最初から私を罠にかけようとして、まるで尼僧のようにふるまって私をおびき寄せたんだ! きみは子どもがほしかった。それなら集めた質のいいキノコや木の実を売ってその金でモスクワに行ったとき、そこで客引きをすればよかったんだ。上着を脱いで、スカーフをはずすだけで、客はきみに飛びついただろう。そうすれば私をひっかけるためにクモの巣を張らずにすんだだろう。そうしなかったのは、・・・もちろんわかってるよ! きみは息子をほしがっている男を探していたんだ。そしてすべてがきみの思い通りになった!」(略)

   「きみは一瞬でも私のことを考えなかったのか? 
   私は息子を授かることをずっと夢見ていた。私の仕事を息子に継がせ、彼にビジネスを教えるのが夢だった。彼を愛したかった。私はこれから先、どうやって生きていけばいいんだ? きみの小さな息子が、この人里離れたタイガの森で、守られることなく這い回っている。未来もなく、父親も知らずに。私にそれを知りながら生きろと? このことが何よりも私の胸を引き裂くことを、きみはとうてい理解できない、このメス犬め!」

   アナスタシアが静かに口を開いた、「きっとあなたの心が聡明になったとき、すべてのことはうまくいくわ。そういう心の痛みはあなたの魂を浄化し、思考を速め、創造力をかきたてるはずよ」 しかし私の怒りは収まるどころか嵐のように吹き荒れ、渦巻いていた。その怒りは自制心を失わせるほど凶暴なもので、私はそこにあった棒切れをつかむと、アナスタシアのいるところから一目散に走って行き、小さな木に向かって全身の力を込めてその棒切れを折れるまで叩きつけた。

   そして私がアナスタシアのほうに向き直ったとき、信じられないことに、彼女を見た瞬間、私の中で吠えたけっていた怒りの勢いは急速に静まり、萎み始めた。「どうして私はまたこんなに自制心を失って、かっとなるのだろう・・・」と思いながら。前回、私が彼女をののしったときと同じように、アナスタシアは一方の手で木を押さえ、もう一方の腕を上方に向かって上げ、ハリケーン級の暴風を耐えるように頭を下げてじっとそこに立っていた。

   私の怒りは完全に消えうせており、私たちは黙って立っていた。
   彼女のいつもの優しい瞳が、私をじっと見つめていた。私は思った。「たしかなことは、彼女は絶対に嘘がつけない人だということだ」 しかもそもそも彼女は、私にすべてのことを話す必要はなかったのだ。それなのに全部を話してしまった。彼女はそれを話すことがリスクを伴うと知っていながら話したのだった。それにしてもその話は、私にとってあまりにも極端な話だった。しかし自分が思ったことをありのままに、そして常に真実しか語れないのが彼女の生き方であればどうすることもできない。

   ものごとがそういうふうに流れ、起こったことは起こったのだ。
   彼女は私の息子の母親になる。彼女がとても風変わりな母親になることは間違いない。しかし彼女は子育てについて多くのことを知っており、彼女は彼を慈しみ、しっかりと育てるに違いない。私は何とかこの状況を受け止め、納得させるためにあれこれ思い巡らした。夏になれば彼らを訪ねることもできるだろう。冬には難しいが、夏には息子と遊ぶこともできるだろう。彼が大きくなったら、都会に住む人々について話してやることもできる。私は彼女に謝った。そして私のことも助けてほしいと。

   アナスタシアは、「何を助けてほしいの? 体の痛みや病気の癒しであれば、そういうことは私にとってとても簡単なことよ。でもあなた方の世界の人々が持っている有害な闇の部分は、あなたから取り除けなかった。だからそうした鈍い痛みや苦痛はまた戻ってくるはずよ」

   「ところでウラジーミル、あなたは・・・、あなたは本当に私のことを覚えていないの? まったく?」 そう言われて私はどぎもを抜かれ、彼女の顔をあらためてまじまじと見つめた。この瞳・・・たしかにどこかでみたような気もする。だがいったいどこで?


         book 『アナスタシア』 ウラジーミル・メグレ著 ナチュラルスピリット

                           抜粋


   

アナスタシア⑧ 出会うべき人と出会うために 

   私は食事についてアナスタシアが何を語るかに非常に興味があった。
   何といっても彼女の食生活はとてもふつうとは思えなかったからだ。「アナスタシア、人間はどのように栄養を摂取していつ食べ、1日に何回、どのくらい食べるべきかについてきみの考えを聞かせてほしい。我々の世界ではこの問題への関心は高く、そうしたアドバイスを含め膨大な雑誌や情報があふれているからね」

   「あなた方の技術優先の環境では、現在とは違う人間の暮らし方を想像するのはとても難しいことでしょうね。闇の勢力は、本来人間に与えられていたこの世界の自然な仕組みを、自分たちが干渉し介入することで、人間の性質とは矛盾する人工のシステムに置き換えてしまったし、それを維持しようと絶えまなく動いているわ」

   「人は何を、いつ、どのくらい食べるべきかというあなたの質問には、それぞれの個人の身体組織、つまりその人の体が最適な答えを出すはずよ。空腹や渇きというのは、人が食物を必要とするときに出される信号で、1人ひとりに与えられているもの。だから空腹を感じるときが、その人にとって食べるべき最適な時なの。でもあなた方の世界は変わってしまったから、技術優先の世界はたとえ誰かが空腹で食べたいと思っても、すぐそれを満たすことができるわけじゃない。つまり、そこで優先されるのは規則であり、規則優先が個人の欲求を抑えて無力なものとし、人々をすべてそうした鋳型にはめ込んでしまった」

   「たとえば、ある人は半日間、ほとんどエネルギーを消費することなく椅子に座っているけど、もう一人の人は肉体労働、あるいはランニングをしていてたくさん汗をかき、椅子にすわっているだけの人より10倍以上のエネルギーを消費したとする。それでもみな規則の概念が強いから、空腹でなくてもみな同じ時間帯に食事をする。だけど本来、人は自分の身体が信号を送ってきたときに食事をすべきであって、それを教えてくれるのは自分の体以外にはないの」

   「でもあなた方の世界では、こうしたことはほとんど実行不可能だということはわかる。また何を食べるべきかということに対しても、同じことが言えるわ。答えは、その瞬間に与えられているものを食べるということ。つまり必要なものは体が選ぶのよ。あなた方の「ふつう」にはないことだけど、一つ教えるわ。あなたの住んでいる近くに犬や猫などがいたら、良く観察してみて。彼らは時々、たくさん生えている草の中からあるハーブを選んで食べているはずだから、そのハーブを3、4本採ってあなたの食べ物に加えるの。毎日やる必要はないけど、週に1回か2回くらいで十分よ」

   「自分で収穫した穀物をすり潰して粉にし、その粉でパンを焼く。
   これはとても重要なことで、こうしたパンを年に1回か2回食べるだけで、その人にはエネルギーがしっかり蓄えられるし、精神力を活性化する能力も与えられるの。少なくとも夏の間に1度、3日間、自分で作った庭にあるものだけを食べて過ごすととても健康にいいの。それにパンとヒマワリのオイルに、塩をほんの少し」

   アナスタシアがどのように食事を取っているかはすでに述べたが、彼女はこうして話している間にも、草むらからハーブを取って無意識のうちに口に入れており、私にもくれる。私は思い切って食べてみたが、さして特別なことはなかった。アナスタシアが自分の体に栄養を与え、命を維持するプロセスは自然に委ねられているので、彼女が自分で考えることはなかった。アナスタシアによると、自分の小さな庭の土や植物と交流してその関係が出来上がっている人は、あらゆる病気を自分の体から追い出すことができるという。

   そして病気とは、人間の健康を守り生命を維持するために組み立てられてた自然の仕組みから、人間が離反してしまった結果として生まれてきたのだという。自然の仕組みにとっては、本来どのような病気との闘いも問題ですらない。なぜなら、自然の仕組みそのものが、その目的のために存在しているのだとアナスタシアは言った。

   「私が持っている能力は、本来すべての人間に備わっているものよ。
   人間は自分たちの起源にまでさかのぼる始まりの時から、多くのことができるように創られたものなの。だから私がやっていることは誰にもできるわ。いずれにしても人間はこうした本来の源に気づいて立ち返って行くようになる。光の勢力が広まっていくとき、ゆっくりとそういうことが起きてくるわ」

                           sun

   アナスタシアは、都会に住むある1人の女性とコンタクトしようとしていたが、その方法が見つけられないと言っていた。なぜその女性との交信が必要なのか尋ねると彼女は言った、「2人の男女の人生が交わろうとするとき、一番大切なのはお互いが精神的に惹きあうものを持っているかどうかということね。でも残念ながらそういうことを考えるよりも、たいていの場合まず肉体的なことから始まってしまう」

   「たとえばあなたは若くて美しい女性を見ると、まず彼女と肉体的な関係を持ちたいと願う。しかもそれは彼女を一人の人間として、その魂を見てあげる前にね。こうして多くの人は、外見的な見た目や肉体的な魅力だけを見て、簡単に運命をともにしてしまう。でもそうした結びつきを支えているものはすぐに過ぎ去ってしまうし、何か別のものに変わってしまう」

   「あなたは二人をつなぎ止めているものは何だと思う? 
   それはあなたが共に生きて、真の幸せを得ることのできる精神において、あなたに近い人であるべきだけど、そういう人を見つけるのはそんなに難しいことではないわ。でもあなた方の技術優先の世界には、そうしたものを妨げるものがたくさんあるの」

   「私が交信するためにコンタクトをとろうとしている女性は今、大都市に住んでいるの。彼女は毎日、同じ場所、多分職場だと思うけどそこに通っている。その職場への通勤途中に、彼女は毎日のように一人の男性と出会っている。その男性となら真の幸福が得られて、精神的にもとても近い人よ。そして何よりも重要なことは、この2人が一緒になれば、世界にたくさんの福をもたらすはずの子どもを授かるだろうということなの。なぜならその子どもたちは成長したそのときに、私たちと同じような動機と衝動に導かれる人たちなの」

   「だけど、この男性は彼女に告白する勇気がない。
   それは彼女も悪いの。私の言うことをちょっと想像してみて。男性は彼女の顔を見て、この人は自分の魂が選んだ人だとわかっている。それなのに彼女は誰か男性の視線を感じると、当たり前のようにすぐベルトを締めなおして、スカートの裾を上げてもっと脚があらわになるようにするの。彼女はいつもこんな感じなの。そして男性はすぐに彼女に対して肉体的欲望をそそられるけれど、いつも出会うとはいえ知らない人だから、結局彼は自分が良く知っている女性に会いに行く。彼らはもっと近づきやすい人と、こうした欲望でつながっているの」

   「私はこの女性にどうすべきか教えてあげたいのだけれど、なかなかつながることができない。つまり彼女の脳が1秒たりとも、こうした情報を受け取ろうとしないし、日常生活の問題だけで一杯一杯の状態なの。想像してみて。私はあるとき1日24時間、ずっと彼女を追って、そのきっかけをつかもうとしていたの。彼女が朝起きて最初に考えることは、新しく訪れた1日を喜ぶのではなくて、朝食に何を食べ、切れていた化粧品のこと。そのことでまた心を乱し、そのあと彼女の頭はずっと、いつどこでそれを買うかについて考えている。彼女はいつも時間に追われていて、いつもいつも走っている。次の電車が出てしまわないようにと必死に願いながら」

   「彼女が毎日通う職場では、彼女の脳はあらゆる無意味なことであふれかえっている。だけど外見上は、真剣に与えられた課題に専念し、仕事に集中しているように繕っている。表面ではそういう顔をつくりながら、しかし内面では女友達か、知りあいの女性のことを思い出しては憤慨し、いらいらしながら、同時に回りの人々の交わす言葉もちゃんと聞いている。そしてこうしたことが毎日、毎日繰り返されている、まるでぜんまい仕掛けの人形のように」

   「帰宅途中の彼女は、人からは満ち足りた幸せな女性に見えるように繕っている。
   でも内心はいつも、何か気がかりなことをくよくよ考えたり、化粧品のことを考えたり、店をのぞいて衣類を探したりする。衣類は特に彼女にとって重要なことで、彼女は自分の魅力をあらわにする誘惑的なものを探す。もしかするとそれが奇跡みたいなことを起こしてくれるかもしれないと淡い期待を抱きながら」

   「でも彼女の場合、それはまったく逆の結果を生み出しているの。
   帰宅すると彼女は部屋の掃除を始める。そしてテレビを見たり、料理をしたりすることで自分はリラックスできると考えている。でも問題は、こうしている間、彼女が何か良いことを考えることはほとんどなく、そうした瞬間が1秒あるかないかだということ。ベッドに入るときでさえ、彼女の思考は日々の心配ごとでいっぱいなの」

   「ちょっと待ってアナスタシア、きみには彼女がどのように見えるのか教えてくれないか? 彼女はどんな外見をしているの? それに通勤途中のその男性に出会うとき、彼女はどういう考えを持つべきで、彼に告白を決断させるために彼女はどうすべきなのか、それを教えてほしい」 アナスタシアは私の質問に対し、細かく答えてくれた。彼女が答えた中で、私が大事なポイントだと思う部分をここに記そう。

   「スカート丈が膝より下の長さのグリーンのワンピースを着る。
   襟元のあきは小さく、襟の色は白、胸の谷間が見えるような広く開いたものはだめ。化粧はしないか、してもほんの薄化粧。そして誰かと会話するときは、相手の話を心をこめて真剣に聞くようにする」

   「それだけ?」、私はこの単純な説明を聞いて思わず言った。
   するとアナスタシアは答えた、「この単純なことの中に重要なものがたくさん含まれているのよ。そういうドレスを選び、化粧の仕方も変え、相手の顔をしっかり見て話を真剣に聞くということ。こうしたこと自体が、彼女が自分の世界観を変えなければできないことなの」


        book 『アナスタシア』 ウラジーミル・メグレ著 ナチュラルスピリット

                           抜粋

アナスタシア⑦ 植物に癒される

   アナスタシアは急に真面目な表情に戻って言った。
   「私はもう一度大都会に行ってみたい。多分モスクワに。私がイメージの中で捉えている都会の生活の状況が、どこまで正確かを確かめたいの。たとえば、闇の勢力がどんな手段を用いて、こんなにも女性たちを騙しているのか、それをはっきり知りたいの」

   「多くの女性たちは闇の勢力の影響で動かされているので、彼女たちは無意識のうちに、ただ表面的な体の美しさや魅力で男性たちを惹きつけようとするの。そのために的確な選択ができなくなっているので、自分のソウルメイトに出会うことができずにいる。そして後になって苦しむことになるの。なぜなら彼女たちは本当の家族をつくることができないからよ」

   アナスタシアは特に、植物と交信する人々に訪れる幸運について、いつも熱をいれて話した。彼女はダーチュニクなる人々、つまり郊外に小さな手作りの家を持ち小さな菜園を育てている人々について語ったが、彼らの存在する意味について彼女の話をすべてここに紹介したら、誰でも彼らの前にひれ伏したくなるに違いない。彼女が言うには、このダーチュニクが人々を飢餓から救い、人々の魂に良い種を蒔き、未来の社会を育てていくのだという。

   「今、あなたが住んでいる社会にとって、郊外のダーチャ(菜園)で育てられている植物と交信することができれば、多くのことを学ぶことができるわ。でもそのために気づいてほしいのは、それができるのは植物を育てている人が彼らを熟知しているからできることであって、何も知らない怪獣のような機械が土地を這いまわっているような、人間味のない広大な畑では無理なの。郊外の菜園で土いじりをするととても気分が良くなって、実際にそのおかげで多くの人が健康になって長生きしてきたし、心も穏やかになるの。技術優先で突き進む道が、いかに破滅的であるかを社会に納得させる、その手助けをするのがダーチュニクなの」

   「アナスタシア、それが本当かどうか私にはわからないけど、きみはその話のどこでどんな役割を果たしているのか知りたいね」と言うと、彼女は私の手をつかんで引っ張り、草の上に仰向けになるように促し、彼女も私の隣に横になると2人で両手の平を空へ向けた。「目を閉じてリラックスして、これから私が言うとおりにイメージを思い浮かべてね。私の光線を使って遠くにいるダーチュニクの1人を見つけるから」 彼女はそのまましばらく黙っていたが、やがてゆっくりと静かな声で話し始めた。

   「年配の女性が見えてきたわ。
   水に浸したキュウリの種の布を開けて見ている。キュウリの種はすでに発芽していて小さな新芽が見える。彼女は今、種を一つ指でつまんだ。このやり方で水に浸しておくと、植えたときに新芽の形が崩れると、今私が彼女に伝えたから。そういう水は種の生育に適していないし、種が病気になってしまうことも。彼女は今、そのことを自分で気がついたと思っている。でもそれは確かにそうで、私はただ彼女の思考や推測を少し手伝っただけだから。彼女はこれから、今気づいたことをほかの人たちにも伝えていく。こんなふうにささやかな形で一つのことが成就していくの」

   アナスタシアは自分の光線によって見たものを思い浮かべ、その型どった状況が現実にもっとも接近したとき、その人物とコンタクトが成立し、彼女はその人物を見て、その人の悩みや感情までも感じ取れるのだという。それはあたかも彼女がその人のイメージに入り込んで、自分の知恵を分かち合っているかのように見える。アナスタシアは、植物は人間に反応すると言い、その人の持つ愛や憎しみの感情をさらに強化し、健康に対してもポジティブ、あるいはネガティブに影響を与えると言った。

   「私はここにもやるべき仕事がたくさんあって、菜園のことについては本当に忙しいの。ダーチュニクたちはまるで自分の子どもに会いにいくように、菜園に植えた植物を見に行くけれど、でも残念ながら彼らの植物との関わり方は思いつきのようなもので、本来の人間と植物の結びつきの本当の目的には気づいていないし、知らないの」

   「地球上にあるすべてのものは、草の葉1枚昆虫1匹にしても、人間のために創られていて、人間に仕える中においてそれぞれが役割と目的を持っているわ。たくさんの薬草の存在がそのみごとな印よ。でもあなた方は、自分の健康と幸福のために与えられている、これだけの素晴らしいものについてほとんど何も知らないのよ。だからそれを十分活用できていないの」

   私は植物との交流がどんな恩恵をもたらすのか、具体的な例を見せてほしいと言った。そうすれば実際に科学的研究の対象にできると考えた。彼女は少しの間考えていたが、そのあとパッと顔を輝かせ、何か名案を思いついたらしく一人で興奮していた。私は悲しげなアナスタシアを見たことがなかった。真面目だったり、物思いに沈んでいたり、何かに集中していたりすることはあるが、たいていはいつも何かを喜んでいた。だが今の彼女の喜びようはいつもとは違い、かなり騒々しかった。彼女は飛び跳ねて手をたたき、それに応えで木々のこずえはサヤサヤざわめき、小鳥たちはいっせいにさえずって森はいっそう輝きを増した。

   「きみはすべての虫は人間に益となるように創られたと言ったけど、テーブルの上を這うゴキブリに嫌悪感をあらわにする人たちが、そんなこと信じると思う? それでもきみは、ゴキブリも人間の益になるように創られたとでも言うの?」、「ゴキブリが這うのは汚れたテーブルの上だけよ。彼らは人間の目には見えないこともしているの。食べ物の中の腐ったカスを集めて消化し、無害な排泄物を人目につかない場所に残すという、そういう仕事もしているの。もしゴキブリが多くて困ったら、カエルを1匹連れてくればたちまち余分なゴキブリはいなくなるわ」

   アナスタシアは、郊外の菜園家たちがこれから実践することは、これまでの一般的な園芸学の方法とは相容れないものになり、野菜を栽培する際のルールをも否定することになるだろうと言った。そして実際にその後、彼女の語ったことの大部分は、生物学者ミハイル・N・プロホフの実験により正しいことが証明されたのである。

   アナスタシアは言った、「種は宇宙からの莫大な量の情報を持っているの。それは人間がつくったどんなものも、そのサイズと正確さにおいて種にかなうものはないわ。種は自分がいつ発芽すべきか、地中からどんな水分を摂取し、どのように太陽や月や星々からの放射を利用すべきかを、千分の1秒単位の正確さで知っているの。果物や野菜などの植物の実は、人間に活力を与えて持久力を高める目的で創られたの」

   「人間がこれまでつくった、そしてこれからつくるどのような薬よりも強力に、植物の実は人間の体組織を襲うあらゆる病と効果的に闘い、しっかり抵抗するのよ。だけどそのためには、実になる前の種に、自分の体の状態を知らせておかなければならない。というのは植物の実が、その人の病気や発病間近の状態を癒すためには、種がその癒しに必要な成分比率で実を実らせていくプロセスが必要だからよ」

   「キュウリやトマトなど、その他の庭で育てる植物の種に、自分の健康に関する情報を与える基本的な方法は、蒔く前の種をいくつか口に入れて、舌の下に少なくとも10分は置いておくの。次にあなたはその種を植える地面の上に裸足で立ち、それを口から出して両手の平に包んで30秒間くらい持ち、両手をそっと開いてその種を口のそばへ持っていき、種に向けて肺から息をそっと吹きかける。あなたの息で温められたその小さな種は、そうやってあなたの体の中にあるすべてのことを知るの」

   「そのあと両手の種をそのまま空へ向け、30秒くらい種を天体に見せるようにする。
   その瞬間、種は発芽の時期を決めるの。そしてすべての惑星がそれを手助けし、全惑星があなたのために新芽が必要とする光を天から降り注ぐのよ! こうしてやっと種を蒔くことができる。でも種を蒔いてもすぐ水をあげてはいけない。そうでないと種を包んでいるあなたの唾液や、種が取り入れた情報がすべて流れて消えてしまうからよ。水をあげるのは種を蒔いてから3日後がいい」 アナスタシアによると、種はこうして蒔く人に関する情報を取り込み、宇宙と地球からその人に必要なエネルギーを最大限吸い込むのだという。

    「種から生まれた新芽のそばに雑草が生えていても、すべて抜いてはいけない。
   少なくとも各種類から一つずつは残すことよ。その雑草は抜かないで切るといいわ」 アナスタシアは、雑草にもそれぞれの役割があるのだから、やたらに除去してはいけないと言った。ある雑草は植物を病気から守り、またある雑草は蒔いた種に補足的な情報を提供することもあるという。植物が育っていく間、種を蒔いた人とのコミュニケーションが必要で、その期間最低1度はできれば満月の夜、その植物に近づき触れてあげることが大切だという。

   アナスタシアによると、このようにして育った果物や野菜などの植物の実は、それを蒔いて育てた人が食べると、間違いなくその人のあらゆる病を癒すだけでなく、老化の早さを遅らせ、悪習を取り除き、さまざまな知的能力を増大させ、心の平安をもたらすという。植物の実は収穫から3日以内に食べるのが一番効果的だという。またそうした一連の作業は、庭に植えられる作物の種類ごとに行なう必要があるが、キュウリ畑やトマト畑などのように、一つの作物がたくさん植わっている畑ではすべての種にそうする必要はなく、そのうちの一部分にだけ行なえば十分なのだそうだ。

   このようにして育った植物の実は、他の方法で栽培されたものとは味だけでなく、成分比率も異なっているはずだという。「苗木をシャベルで掘った窪みに植えるときは必ず素手で、そして裸足で行なうこと。手の指と足の指で土を整え、そこにつばを吐きかけること」とアナスタシアが言うので、なぜ裸足が必要なのか聞くと、彼女は体の病に関する情報を含んだ物質(おそらく毒素ではないかと思われるもの)は、足から汗として流れ出るからだと答えた。苗木はこうした情報を取り込み、それを実に運び、その病と闘う力を蓄える。だから時々菜園を裸足で歩くといいと彼女は付け加えた。

   どんな作物を栽培すればいいのかと、私が尋ねると、「たいていの小さな菜園にあるようなもので十分よ。ラズベリーやスグリ、グズベリー、キュウリ、トマト、イチゴ、そしてリンゴ。甘酸っぱいサクランボや花を植えるのもいいわ。植える場所が広いとか狭いとかはまったく関係ないのよ。最大限のエネルギーに満ちた季節のしるしを自分の庭に生み出すことが大切なの。そのために欠かせないのがヒマワリのような植物よ。(略)」

   「あなた方は自然に生えている野生のものをワイルドとかと呼ぶけど、それは単なる野生ということではなく、あなた方には馴染みがないだけなのよ。そしてその中には、あらゆる病を完璧に癒す多くの植物が存在しているの。それが、そうした植物が創られた理由なの。でも人間はそれを見つけ出したり、判断したりする能力をほとんど失ってしまった。人間にとって一番いい医者は、あなた方の体にどのハーブをいつ使うべきかについて、食べたり呼吸するのと同じくらいよく知っているわ」

   「本来人間の体は、病状が現れる前にそれを未然に防ぐ能力を持っているのよ。
   誰もあなたの体を別のものと取り替えることはできない。なぜなら体は、名医である神があなただけに与えたものだから。私は身体があなたにとって、益となる働きをするためにはどうすべきかについて話しているだけ。あなたとあなたの庭の植物たちとの間にゆるぎない関係が確立されたら、植物たちがあなたの病を癒し、あなたの面倒を見てくれるわ。彼らはあなたの健康状態について的確な診断をし、もっとも効果的なあなた専用の特別な薬をつくってくれるの」


        book 『アナスタシア』 ウラジーミル・メグレ著 ナチュラルスピリット

                           抜粋

   

   



アナスタシア⑥ 真実を知った女性が男性を変える

   2日目の夜、またあの熊が防寒用にそばに来たり、その他の仕掛けを怖れた私は、アナスタシアが横に居てくれない限り寝ないと宣言して言った。「これがきみの客の迎え方なのか? 何の建物もないのに、きみは私に火をおこすことさえ許してくれない。しかも夜は私のそばに猛獣まで連れて来た。ちゃんとした家がないのなら、本来客を招待すべきじゃないよ」、「わかったわ、ウラジーミル。心配しないで。悪いことは何もおこらないから怖がらないで。そのほうがいいなら、私が横にいてあなたを温める」

   そしてその夜は、前日よりもたくさんの杉の小枝と、きちんと積まれた干し草がほら穴式寝室に入れられており、壁の部分にも小枝が積まれていて、内部は杉の揮発性の香りがただよっていた。私は科学雑誌で、この香りのもとになっているものは、汚染された空気を浄化させる作用があるという記述を読んだことがある。もっとも、タイガの空気は澄んでいたので問題はなく、積まれた干し草と花々がほのかな香りをそえていた。

   アナスタシアは何も言わずに私の隣に横になった。
   彼女の体からはほのかな香りが漂っており、それは私が知る限り、女性のつけるどんな香りよりも芳(かぐわ)しかった。さらにその体は、まるで光輪に包まれているように温かいぬくもりを放ち、その温もりの光輪は私をも柔らかく包んだ。それは見えないけれど触れることが出来る球体のまゆの中にいるような感覚だった。

   アナスタシアの横にいて、私は居心地よく安らぎに満たされていたが、初めて会ったときのように彼女を抱きたいとはもはや思ってはいなかった。彼女に触れようとした瞬間に気を失ったのだが、あれ以来、私は肉体的な欲求を感じることがなくなっていた。それは彼女が裸でいるところを見てもそうだったのだ。半ばまどろんでいるうちに、私の脳裏にはまるで夢を見ているかのように、妻との間に生まれなかった男の子の姿が浮かんできて、私はぼんやりと考えていた。「アナスタシアが私に男の子を生んでくれたらすごいだろうな。その子はきっと彼女のように健康に違いないし、頭脳明晰で才能もあって、幸せで豊かな人生を送るはずだ」(略)

   私は息子が欲しいという思いが頭から離れなかった。
   アナスタシアが優しく私を抱き、私の髪をなで、すべてを私にあずけたとき、私は言葉を超えた大いなる感覚に包まれた。再び心地よい戦慄が私の体に走った。彼女はあのときのように「ウラジーミル、落ち着いて、心配しないで」という言葉を言うこともなかったし、私が恐怖に襲われることもなかった。

   翌朝目覚めたとき、私はこれまで味わったことのない歓喜に満ちた、壮大な感覚に包まれていることに気づいた。さらに不思議だったのは私はたいてい、女性と夜をともにした翌朝は肉体的に疲労を感じることが多かったが、その朝はまったく違っていた。その満たされた感じはたんに肉体的なものではなく、それはいまだかって体験したことのない、あふれる喜びに満たされた感覚だった。私はこれまでも美しい女性や好きな女性、経験豊富な女性などさまざまな女性と付き合ってきたが、それにしてもなぜ今まで一度も、このような感覚を味わったことがなかったのだろうか。

   ところで彼女は今どこにいるのだろう?
   私はほら穴から這い出して、草地を見た。外には地面から50センチほどの厚さの朝霧が覆っており、その霧の中でアナスタシアが両腕を大きく広げてくるくる回っているのが見えた。彼女は自分の回りに雲のように霧の層を巻き起こしていた。その霧に全身が包まれたとき、彼女はバレリーナのように脚をあげて軽く跳びあがり、霧の層の上を飛んで別の地点へヒラリと降り立った。そこでさざめくように笑いながら、またくるくるまわっていた。

   私はその幻想的な光景に圧倒されて言葉が出なかったが、ついに感極まって叫んだ、
 「アナ・スタ・シーア! おはよう! 美しい森の妖精アナスタ・シーア!」 彼女も陽気に大きな声で応えた、「おはよう、ウラジーミル! 素晴らしいでしょう、本当に美しい!」 私はできる限りの大声で彼女に尋ねた、「(ゆうべのことは)いったいどうしてなの・・・・?」 アナスタシアは私と空の誰かに向かって歌うように応えた。「宇宙のすべての生きもののなかで、人間だけが体験できること! 自分たちの子どもが欲しいと互いに心から願う男と女だけが! 創造することを熱望する者だけが! ありがとう!」

   彼女は私のほうを向くと、こうつけ加えた。
   「肉体的な欲求を満たすためではなく、創造することを熱望するものだけが」 彼女は再びさざめくように笑うと、高く跳びあがって霧の上をふわりと飛び、舞い降りると私の方に走って来て、ほら穴の入り口にいた私の隣に腰を下ろした。私は彼女に尋ねて言った、「きみはセックスを罪深いものとは考えないってこと?」 アナスタシアは一瞬動きを止め、驚いた表情で私を見ながら答えた、「それがあなた方の世界での、セックスという言葉が意味することなの? 何がいったい罪深いの? 一人の人間をこの世に誕生させるために自分を与える、それともそれを控えて誕生を止めるかであって、真の生きた人間の誕生にかかわることでしょ!」

   たしかにアナスタシアと過ごした夕べの出来事は、私にとってはふつうの「セックス」という言葉では表現できないものであった。私は再びアナスタシアに尋ねた、「なぜ私はこれまでこのような体験をしたことがないのだろう。私以外の多くの人もそうだと思うけど」、「わかってウラジーミル。その理由はね、闇の勢力が男性の中の利己的な肉欲を刺激することで強化しており、神から与えられている恩恵から遠ざけようとしているのよ。闇の勢力は、男性が肉体的な満足だけを考えるように仕向けており、その満足は簡単に得られるとあらゆる手段で洗脳しているからなの。その結果、多くの男性たちは真実から遠ざけられている」

   「女性たちもそのことを知らないから、闇の勢力から騙された哀れな女性たちも、そうした男性とともに生涯を苦しみだけで過ごすことになる。失ってしまった神からの恩恵が何だったのか探し求めながら、彼女たちは探す場所を間違えているの。男性の肉欲だけを満足させるべきだと思い、そのために彼に服従する従順な女性は、そうであっても彼が密通や不倫をすることを遠ざけることはできない」

   「もし2人の関係がそういったもので成り立っているとすれば、彼らは一緒にいても決して幸せにはなれないの。2人にとって人生とは「一緒」にいるという「錯覚」でしかなく、嘘であり、それは暗黙のうちに了解した欺瞞なの。つまり彼女は、その男性と結婚しているかいないかにかかわりなく、彼女は娼婦でしかない。この偽りの結びつきを強化するために、人類はこれまでどれほど多くの法律や取り決めを作り出してきたと思う? それが宗教的、非宗教的なものであれさまざまな儀式や手続きだったの。そうした取り決めは、つまり人々に演技させることであり、そうした結びつきが実際に存在するかのように思い込ませ、見せかけることを強いたの」

   「人の内なる思いというものは不変のものであり、人は誰にも、そして何ものにも従属することはないのよ。あなただけでなく、多くの人は家族を捨てて行ってしまう人間に対して厳しく、不名誉な烙印を押そうとするわ。でもどんなことどんな状況であっても、人が直感的に感じる恩寵やもっとも満たされた状態、そして自らが求める深い欲求を遠ざけることはできないのよ」

   「偽りのセックス、結合ほど怖ろしいものはないわ。
   でもウラジーミル、子どもたちにはそれがわかるのよ。彼らは偽りのセックスの不自然さを感じ取るので、両親の言うことは何でも疑うようになる。子どもたちは受胎の瞬間における嘘まで潜在意識下で感じ取るから、それが子どもたちをとても悲しませるの。考えてみて。いったい誰が、たんなる肉体的快楽の結果としてこの世に生まれて来たいと思うの? 誰だって肉の快楽の結果生まれたのではなく、偉大な愛の高まりと創造への熱望のもとに生まれてきたいと願っているわ」

   「セックスで結びつけられてしまった人は、その後自分の本当の満足を秘かに探し始めるようになる。当然、次々に別の体を求めたり、あるいは自分の体を破滅的に用いるようになっていく。それもこれも自分を偽りにゆだねてしまったからであり、真実の結合がもたらす恩寵から自分たちがどんどん離れていっていることを直感的に知りながら」、「2人が本当の意味で満たされるためには、ほかに何が必要?」、「自覚していることよ。命を生み出すことへのお互いの熱意、それに誠実さと純粋さよ」

   「それにしてもアナスタシア、きみはどうしてこういうことがわかったの?」
   「私だけじゃないのよ。ヴェレスやクリシュナ、ラーマ、シヴァ、キリスト、マホメット、釈迦たちはそれをわかっていたから、この本質を伝えようとしたのよ。私はそうしたものを読んだことはないけど、彼らが考え、語り、願ったことが何かを知っているの」

   「きみはセックスだけの関係は悪だと言っているんだね?」
   「そう、とてつもない悪よ。それは人を真実から切り離し、家庭を崩壊させるわ。そうなるとあまりにも大きなエネルギーが行き場を失ってしまう」、「じゃあなぜ、おびただしい数の雑誌が裸の女性の写真を載せたり、セックスばかりの映画が上映されているの? みな大人気だし、需要があるから供給されてるわけだけど、きみはそうした人間性を完全に悪だというのか?」

   「人間性は悪ではないわ。
   でも闇の勢力が作り上げたメカニズムは非常に強力なもので、それが精神性を低下させ、肉欲を駆り立てていて、それが人々に不幸と苦痛をもたらしているのよ。闇の勢力は女性の美しさを利用しているの。本来女性の美しさは、芸術などさまざまな創作の精神を目覚めさせ、育むために与えられたものなの。でもそのためにはその女性が純粋でなければならない。女性が純粋さに欠けると、彼女は自分の肉体的魅力、それも空っぽの器だけの美しさで男性を惹きつけようとする。こうして女性は男性を惑わし、その結果偽りのセックスにより、自分自身も相手も生涯苦しむことになるの」

   「それでどうなるの? 我々人間は何千年もの間、こうした闇の勢力と闘うだけの力がなかったわけだね? さっききみが挙げた霊的指導者たちの教えがあったにもかかわらず、人間性は闇の勢力と闘えなかったわけだ。ということは闇の勢力は闘える相手ではないの? 闘うべきではないと?」、「絶対に闘うべき相手よ」、「誰が闘える?」、「女性たちよ! 努力の末に苦しんで真実を知り、自分たちの目的を知った女性たちよ。彼女たちによって男性たちが変わるのよ」

   「ありえないよ、アナスタシア。ふつうの男は常に女性の脚や胸に情欲をかき立てられるんだ。それも特に、恋人や妻がいても、遠くに出張したり旅行している時にね。それが現実だし、この世界では誰も何も変えることなどできない」、「いいえ、でも私はあなたを変えたわ。あなたはもう破滅的なセックスができなくなったはずよ」、「えっ、きみは何をしたの?」 アナスタシアのこの言葉の衝撃が恐怖の黒雲のように私を襲い、夕べからの光り輝くような喜びの感情を一瞬にして消し去った。

   「アナスタシア、いったいきみは何をしたの? 私はもう・・・不能者なのか?」、「ちがうわ、その逆よ。あなたは本当の男性になったのよ。だからこれまでしてきたようなセックスには嫌悪感を持つようになるの。それにそうしたセックスは、夕べあなたが経験したようなものをもたらさない。夕べと同じ感覚は、あなたが彼女の子どもを欲しいと願い、彼女も同じようにそれを願うとき、つまり彼女があなたを本当に愛しているとき可能になるのよ」、「彼女が私を本当に愛している時? そんな条件じゃ、そんなことが起きるのは一生のうちでほんの数回あるかないかだよ」

   「それで十分なの。
   それで一生幸せでいられるわ。ウラジーミル、本当よ、私が保証する。そのうちに分かるしそう感じるようになるから。多くの人々は最初肉体の関係から入ってそれを何度も繰り返すけど、肉体的な結びつきだけでは真の意味での充足感は決して得られないのよ。男と女は、光の勢力がもたらす霊感と創造への熱い望みの中で、存在のあらゆるレベルでひとつになったときに、壮大な充足感に満たされるの。創造主はこの体験を人間だけに与えたのよ。この感覚はたんなる肉体的なものとは比較できないほど壮大なもので、その満たされた感覚は長い間持続し、すべての次元の存在があなたとその女性を祝福し、幸福感で満たすの。女性は神のかたちに似せて、子どもを産む力を与えられたのよ」

   アナスタシアは手を差し出して、もっと私のそばに近寄ろうとした。
   しかし私は思わず跳びあがって彼女を遠ざけ、寝室にしていたほら穴の奥に逃げた。彼女は立ち上がり、私は「そこをどけ!」と叫びながら、這うようにして外に出た。彼女の目に私を責めるものはなかったが、私は数歩後ずさりすると、荒(すさ)んだ声でなじるように言った。「きみは私から人生最大の楽しみを奪った。みんな誰でもそれを得るために苦労し、そのことを考えているんだ、口には出さないだけで」

   「その楽しみは錯覚よ。
   ウラジーミル、私は怖ろしい破滅的な、罪深い衝動からあなたが解放されるように手伝っただけよ」、「錯覚でも何でもいい。これは世界的に認められた男の楽しみなんだ。言っとくがこれ以上、きみが破滅的と考えるほかの衝動を私から奪わないでくれ。そうでないと私はここから去った後、女を欲しいとか飲みたい、食べたい、タバコを吸いたいとも思わなくなるんだろう? それはふつうの生活を送る大多数の人から見て「ふつうじゃない」んだ。

   「お酒を飲んだりタバコを吸ったり、多くの動物を破壊して殺し、その肉を無神経に腹いっぱい食べることがそんなにいいこと? 人間たちには素晴らしい植物が食べ物として特別に創造されているのに」、「きみは好きなように植物を食べればいいよ。だが私に干渉しないでくれ。多くの人が酒を飲んだり、肉を食べることを楽しんでいるんだ。そしてこれが我々のやり方だ、わかるかい? これが我々のやり方なんだ! 私は普通の人々の中で暮らしているんだ」

   「どうしてあなたは、自分のまわりの人々がふつうだと思うの?」
   「どうしてって、それが大多数を占めているからだよ」、「それは十分な理由にはならない」、「きみには理解できないだろうね」 しかしそのうちに私のアナスタシアへの怒りは収まってきた。それは「男の能力」を治療してくれる専門医や薬のことを思い出したからだった。私は気分を持ち直すと、朝の森を楽しもうと湖に向かって歩いた。

   アナスタシアは言った、「私は恥ずべきことは何もしていない。あなたは本当に男の子が欲しかったけれど何年経っても生まれず、あなたに男の子を産んでくれる女性はいなかった。あなたが望んだように私も男の子がほしかった。そして私にはそれができる。私は絶対にあなたの精神に干渉などしてはいない。夕べのことは自然に起きたことよ。それもおもにあなたの意志でね。そしてあなたは欲していたものを得たわ。私は男の子を産むの」

   「また私は、あなたの致命的な傷から
あなたを解放して癒してあげたかったの。
   それがプライドという自尊心よ」



         book 『アナスタシア』 ウラジーミル・メグレ著 ナチュラルスピリット

                            抜粋


   

アナスタシア⑤ 千里眼

   私はこの森で眠るための装備は何も持っていなかった。
   アナスタシアは私をほら穴のようなくぼんだ場所に案内した。そこは野生動物の寝ぐらのようなところであり、そこにあったベッドのような床に私が横になるのを見届けると、彼女はどこかにいなくなった。私は何十キロも歩く苛酷な旅に疲労困憊していたので、すぐにぐっすりと深い眠りに落ちた。

   翌朝の目覚めは素晴らしく快適で、まるで上等なベッドで休んだあとのようにすがすがしかった。見回してみるとそのほら穴は思ったよりも広く、壁や床は柔らかい杉の小枝や干し草で覆われており、さわやかな香りが空間を満たしていた。私は横になったまま背伸びをし、両腕を思い切り横に伸ばした。すると片方の手がふわふわの毛皮に触れたので、一瞬アナスタシアは狩りもするんだなと思い、その暖かい毛皮に背中を寄せた。もう少しこの温かさを感じて心地よいうたた寝を楽しもうと思った・・・。

   その時、ほら穴の入り口に立っているアナスタシアに気がついた。
   彼女は私が目覚めているのを見るとあわてたように、早口で言った。「ウラジーミル、今日のこの日が良い日でありますように。そして善良な心でこの日を始めることができますように。でも、どうか怖がらないで」 そして彼女が手を叩いた瞬間、私は自分が体を寄せていたものが、ただの「毛皮」ではないことに気づいて恐怖におののいた。なんと熊が1頭、ゆっくりとほら穴から出て行ったのだ。アナスタシアから「よくできたわ」というように背中をポンと軽く叩かれて、熊は彼女の手をなめ、草地からのろのろと出て行った。

   前夜、アナスタシアは私のために、ベッドの頭のところに眠りを誘うハーブを置き、寒さ対策として私の隣に熊を呼び入れておいたのだった。そして彼女は入り口の外側に丸くなって寝ていたようだった。私はアナスタシアに、「自分は食いちぎられていたかもしれない」と言うと、「あの子はめす熊でとても素直な子よ。あなたに危害を加えたりは決してしないわ。彼女は何か仕事を与えられて、それをやり遂げるのが大好きでうれしいの。あなたの横で一晩中、身動き一つしないようにして、私の脚に鼻をこすりつけて幸せそうにじっとしていたわ。でもあなたが寝ている間に腕を放り出して、それが彼女の背中に当ったときは怖がって震えていたのよ」

   ふだん、アナスタシアは夜になると、動物たちがつくった寝ぐらの1つをシェルターにしてその中で眠る。暖かいときにはそのまま草の上で眠ったりすることもある。そして翌朝、彼女が起きて真っ先にすることは、歓喜の叫びを上げることだ。東の空から昇る太陽に喜び、木々の枝に芽生えた若葉に喜び、土の中から芽を出した新芽に喜ぶ。こうした自然の賜物に歓喜して、その喜びをひたすら表現するのだ。それらに触れたりなでたりし、低い木々に走りよって幹をたたく。揺らされた木のてっぺんから、露のようなものがシャワーのように彼女の上に降りかかる。そして彼女は草の上に横になり、5分くらい幸せに満ちた表情で、手足を曲げたり伸ばしたりして運動する。

   そのうちに彼女の全身はしっとりとした潤いで覆われてくる。
   彼女は走り出して、小さな湖に飛び込む。水しぶきをあげてもぐる。素晴らしいダイバーだ。彼女と回りにいる動物たちとの関係は、人とペットとの関係に似ている。彼女が朝の日課をこなす間、たくさんの動物たちが彼女を見守っている。彼らはアナスタシアに勝手に近づくことはしないが、彼女が彼らのほうを見て明らかにそれとわかるしぐさで1匹を呼ぶと、その幸運な動物は喜び勇んで彼女の足元に走ってくるのだ。

   ある朝、私は彼女がまるでペットの犬と戯(たわむ)れるように、狼の子どもとふざけながら遊んでいるのを見た。アナスタシアはその子ども狼の肩のあたりをピシャッとたたくと、サッと走って逃げた。狼の子はダッシュで彼女を追いかけ、ほとんど追いつきそうになったとき、アナスタシアは突然空中に跳び上がり、木の幹を両足で蹴って、その勢いで別の方向へ跳び下りると走って逃げた。狼の子は突然止まることができずにアナスタシアが蹴った木の前を走り過ぎ、ブレーキをかけて方向を変えると、笑いながら逃げるアナスタシアのあとを懸命に追いかけていた。

   アナスタシアは一瞬でも、着るものや食べるものについて考えることはないようだった。彼女はほとんどいつも衣服を身に着けていないか、ほんの少し身に着けているといった感じで動き回っていた。彼女の食べ物は杉の実やハーブ、ベリーやキノコであり、キノコは干したものに限られていた。しかし彼女は自分でキノコや杉の実を集めることはなく、冬のためにも食糧を貯蔵したりはしない。そうしたことは、そこに棲むたくさんのリスたちによって調達されている。リスが冬に備えて食糧を調達することはよく知られているので驚くことではなく、彼らはどこにいても本能に従ってそうするのだ。

   私が一番驚いたのは、アナスタシアとリスたちのやり取りだった。
   アナスタシアが指を鳴らすと、彼女の近くにいるリスたちが先を争って彼女の手の平に跳び乗り、そこに皮をむいた杉の実を置く。また彼女が少し曲げた膝をたたくかあるいは地面をたたくと、リスたちは何やら騒がしく音を発しながら、干したキノコやその他の貯蔵してあるものを掘り出し、彼女の前の草の上に積んでいくのだ。彼らが騒がしくなるのは、ほかのリスにも知らせて呼び出そうとしているようにも見える。しかも彼らはこの一連の作業をすこぶる楽しげに、満足げにやっている、少なくとも私にはそう見えた。

   私は彼女がリスたちを訓練したのだろうと思っていたが、アナスタシアが言うには、彼らのこの行動は本能に基づくもののようで、母親リスが子どもたちに手本を示して教えるのだという。「ずっと昔に私の祖先たちが彼らを訓練した可能性もあるけれど、たぶん、彼らにはこういったことをする習性が先天的に組み込まれているのだと思う。それに実際、リスは冬に備えて自分が食べる量の何倍もの食糧を蓄えるから」

   彼女は冬でも上着を着ないというので、なぜ凍えてしまわないのか尋ねると、彼女は逆に聞いてきて、「あなたの世界にはそういう例はない? 服を着ないで寒さをしのげる能力のある人はいない?」 それで思い出したが、ポルフィリー・イワノフが書いた本に、どんな寒さでもパンツ1丁という裸同然で過ごす男のことが書いてあった。ファシストたちがこの異常なロシア人の耐寒度を試そうとして、零下20度の極寒の中で彼に冷水をぶっかけ、裸のままオートバイに乗せて連れまわしたという記述があった。

   アナスタシアは幼児の頃、母乳以外にもいろいろな動物の乳を飲んで育ったという。
   どの動物もごく自然に彼女に乳を吸わせたという。彼女と過ごした3日間が終わる頃には、私はもはや最初の頃のように彼女を見ることができなくなっていた。その言動を見聞きするうちに、彼女は普通の人間とは思えなくなっていたのだ。高度な知性を持っているので野生動物とは言えず、そして彼女は一度見たり聞いたりしたことは決して忘れないという、驚異的な記憶力を持っていた。

   文明社会では我々は常にあらゆる手段を講じて日々の生活を整え、食糧を確保し、性的な充足を得ることに恐々としている。前述したリーコフ一家のような隔絶した生き方をする人々でさえが、食物の獲得と風雨から身を守ることに頭を使わねばならなかったようであり、彼らはアナスタシアほど自然からの助けを得てはいないようだった。この地球上にはそのほかにも、文明社会から離れて暮らすさまざまな種族が存在するが、アナスタシアと同レベルの自然との関係は見られないようだ。アナスタシアによれば、彼らの意図や動機が十分純粋ではないので、自然界と動物界がそれを察知してしまうのだという。

   私がここで見聞きしたことの中で、もっとも不思議で尋常ではないものに思えたのは、はるか遠い場所にいる1人の人間の状況を、見通すことができるアナスタシアの能力だった。もしかするとこうした生活をする他の隠遁者たちも、同じ能力を持っているのかもしれない。彼女はこれを、目には見えない光線の助けを借りて行なう。彼女によると、この光線は誰でも持っているもので、ただそれに気づいていないために使うことができないのだという。「人間はいまだに、自然界に存在しないものは何1つ発明してはいない。たとえばテレビはこの光線の作用の、それも哀れなモノマネにしか過ぎない」と。

   私はその見えない光線というのを信じなかったので、彼女は私を理解させようとして繰り返し実演したり、その機能を原理的に説明しようと一生懸命試みた。そしてある時、「直感」についてどう考えるかを彼女は聞いてきた。私は、「頭を使っていないときに、どうすべきかを示してくる感覚だ」と答えると、彼女は、「ということは、人間には通常の理性を超えた何かが備わっているということを否定しないのね」、「否定しないよ」、「素晴らしい」とアナスタシアは叫んだ。

   「じゃあ今度は寝ている時に見る夢の話だけど、夢って何だと思う?」
   「何かなあ、わからないね。夢はしょせん、夢だな」、「いいわ、夢は夢ということで、つまりあなたは夢の存在を否定しないのよね? 夢を見ている時というのは体がほぼ無意識状態にありながら、いろんな人に会ったり、いろんなことが起きているのを見ている。そればかりか夢の中でコミュニケーションを取ったりできるし、会話したり、感情移入もできる」、「うん、そうだ」、「それであなたはどう思う? 人は自分の夢をコントロールできると思う? 自分の見たいイメージや出来事を夢の中に呼び込むの。たとえばテレビのように」

   「それはできないと思うよ。夢は単独でひとりでに生まれるものだ」
   「それは違う。人間はすべてをコントロールできるの。人間はすべてをコントロールするように創られているのよ。私が先ほどから言っている光線は、人が内面に持つ情報と思考と感情からできているので、結果的に、夢も含めてあらゆるビジョンは人間の意志で意識的にコントロールできるの」、「眠っている間にどうやってコントロールできるというの?」、「眠っている間ではなく、目覚めているときにできるのよ。それは前もってプログラミングするの。ある方法で、しかも絶対的な正確さでね」

   「実はあなたは同じことを混沌とした夢の中で体験しているのよ。
   だけど人間は、自然現象や自分をコントロールする能力のほとんどを失ってしまった。だから夢を、地球上のほとんどすべての人が、疲れた脳が生み出す無用な産物だと結論づけてしまった。ああ、そう、あなたにも遠くのものが見えるように、今ここでお手伝いしてもいい?」、そう言うとアナスタシアは私に、草の上に横になってゆったりリラックスし、体が消費するエネルギーを抑え、心地よい状態になるようにと言った。そして私が一番よく知っている人のことを考えるように、たとえば奥さんや彼女を思い出して、その服装や歩き方、彼女が今いると思う場所を考えるようにと言った。これを全部、自分の想像力で絵を描くようにと。

   私は妻のことを思った。
   彼女はこの時期は郊外の別荘にいるはずで、私は建物の回りや内部の家具などを思い浮かべた。しかし何も見えてこないと言うと、眠りに入るときのようにリラックスする方法がわからないのねと言い、彼女の指が私の指に触れた感覚がして・・・、やがて私はまどろみのような感覚に吸い込まれていった。(略)私はキッチンに立っている妻を見たが、これはふつうの夢だと思ったし、その瞬間に彼女がキッチンにいたという証拠は何もないと言った。アナスタシアはもしそれを立証したければ、今日のこの日とこの時間をよく覚えておき、家に帰ったら聞くといいと言った。

   アナスタシアは、「奥さんが窓辺に駆け寄ったとき、微笑んでいなかった?」と言い、彼女も自分の光線で妻を見ており、そして彼女を温めたと言った。「きみの光線が彼女を温めた? じゃあ私の光線は冷たいのか?」、「あなたはただ好奇心で見ていただけで、そこに何の感情も入れなかった」、「きみの光線は遠くにいる誰かを温めたりすることができるの?」、「そう」、「ほかにはどんなことができる?」、「ある情報を受け取って、それを別のところへ伝えられるわ。またこの光線で誰かの気分を明るくしたり、人の痛みを部分的に和らげたりもできる。私の感情と意志、それに願望の強さ次第では、私のエネルギーでもっと多くのことができるわ」

   「きみは未来も見ることができるの?」
   「もちろん!」、「過去は?」、「未来は過去と同じものよ。その違いは表面に現れるディテール(細部)だけで、本質的なものは常に変わらないのよ」、「どういうこと? 何が変わらないの?」、「たとえば1000年前、人々は今とは違う服装で、日常生活もそのやり方や道具は違っていたけれど、それは本質的なことではない。つまり1000年前の人々であっても、今の現代の人々と同じ感情を持っていたし、人間の感情は時代が違っても変わることはないのよ。それは恐れや喜びや愛の感情で、ロシアのヤロスラフ賢帝もイワン雷帝も、また古代エジプトのファラオたちも、今のあなたや他の誰かとまったく同じ感情を抱いて女性を愛したの」

   「たしかに。つまりきみが持っている光線を、誰でもが持っていたはずだと言っているの?」、「そう、今も変わらず人々は感情や直感を持っているし、白昼夢や物事の推測をしたり、未来の状況を思い描いたり、睡眠中に夢を見る能力を持っている。ただ、それがみな混沌とした中にあってコントロールされていない。でも訓練すればコントロールできるようになるわ。ただし、光線を自分の意志で用いるためにはもう一つ絶対不可欠な条件がある」。

   「それは意図が純粋でなければならないということ。
   意図の純粋性こそが不可欠なものよ。なぜなら光線の力は、それを用いる人の光の感情の強さに比例するから」

   この光線は誰もが持っていると聞いて半信半疑であったが、私は大分あとになって、人間には目には見えない光線のようなものがすべての人から放射されており、人によってその強さにはいろいろな段階があるということを知った。物理学者のアナトリー・アキモフが特殊装置を用いてこの光線を撮っており、雑誌『ミラクルズ・アンド・アドヴェンチャーズ』の1996年5月号に掲載した。しかし我々は、この光線をアナスタシアのように操作することはできないという。科学界ではこの光線のようなものを、トーション・フィールド(ねじれ場)と呼んでいるという。

   アナスタシアに神について聞いてみた。
   「神は個体ではなく、惑星間の至高なる源であり知性であり、半分は宇宙の非物質的な領域に存在し、すべてのエネルギーの集合体をなしている。もう半分は小さな粒子となって、たとえば地球上の人間一人ひとりの中に分散されている。そして闇の勢力が、この粒子を締め出そうと必死になっている」

   「きみは今後、我々の社会に待ち受けているのは何だと考えているの?」
   「これまでの技術優先主義がもたらしてきた、有害な側面についての目覚めよ。そして人間が本来あるべき元の姿に立ち帰ろうとする動き、それがこれから起きてくることよ」、「世界の科学者はみな、我々を袋小路へと導いている未熟な存在というわけだね」、「たしかに彼らによってそのプロセスが加速されている。でも逆に言えば、彼らは人々が間違った道を歩いているということに気づく時期を早めていると言える」、「ということは、我々がつくる車も家も意味がないということかな?」、「そういうことね」

   「きみはここにひとりで住んで、テレビも電話もないところにいて退屈じゃない?」
   「テレビも電話もとても原始的なものよ。人間は実は初めからそういうものを全部持っているし、それももっと完璧な形で持っている。私も持っているわ。テレビって何? つまり想像力の退化してしまった人間に向けて情報や画像を使って描き出す装置のことでしょ。私は自分の想像力でどんなテーマでも、画像でも描けるし、どんな信じがたい状況でも作り出せる。それだけでなく自分が物語に入っていって、その物語に影響を及ぼすこともできるの。人は実は電話がなくてもお互いに話ができるのよ。話したいという意志と願い、それに発達した想像力さえあればね」


            響き渡るシベリア杉 シリーズ1
         book 『アナスタシア』 ウラジーミル・メグレ著 ナチュラルスピリット

                            抜粋

アナスタシア④ 本来の人間

   一休みした後、私たちはアナスタシアの家を目指して歩き続けた。
   彼女は先ほど脱いだ衣類を木のくぼみに残したまま、履いていたガロッシュもそこに置いて、薄手のチュニック姿で歩いている。持ってあげると言われて、私のリュックも取られてしまった。こうしてタイガの美女は片手でリュックを揺らしながら、信じがたいような軽やかさと優雅な足取りで、私の前を裸足で歩いていく。

   私たちはその道中ずっと話し続けたが、どのような話題であれ、彼女との会話はとても興味深かった。それは彼女があらゆることについて、やや変わった意見を持っていたからだ。前を行くアナスタシアはときどきくるっと私の方を振り向き、話したり笑ったりしながら後ろ向きのまま歩いた。しかし彼女はただの1度も、つまずいたり、突き出た小枝が裸足の足を突き刺したりすることもなく、それが私には不思議だった。

   たどるべき道のようなものもないが、タイガにつきものの行く手を遮る藪(やぶ)のような障害物もなかった。彼女は歩きながらときおり、潅木の葉や枝をすばやく触ったりなでたりし、かがみこんでは良く見もしないでハーブを摘み、そして食べた。まるで野生動物みたいだと私は思った。野いちごやベリーを見つけると、彼女は取って私に差し出し、私も歩きながらそれを食べた。彼女の体は太っても痩せてもおらず、見るからに健康的で美しい体つきをしていた。しかしおそらくその体にひそむ力は並外れており、反射神経はずば抜けているに違いなかった。

   私がつまずいて手を伸ばして転びそうになると、アナスタシアは素早く振り向き、リュックを持っていないほうの手を素早く私の前に差し出した。それで私の胸は指を広げた彼女の手の平に支えられ、地面に倒れこむことはなかった。彼女は片手で私の体を真っ直ぐに立たせると、そのまま何事もなかったように話し続けた。そのときふと私は、リュックの中にあるガス銃のことが気になった。このタイガの世捨て人は、私をもはや身を守るすべのない状況に追い込んだのではないか、そうした思いが一瞬頭をよぎった。こうして話し込みながら歩き続けるうちに、我々はかなりの距離を歩いた。

   アナスタシアは突然立ち止まり、私のリュックを下に置くと、うれしそうに声をはずませた。「着いた! ここが私の家!」 私はあたりを見回した。そこは壮麗な杉の木立の中に突然現れた小奇麗な広くない草地だった。ところどころに花も咲いている。だが建物らしきものは見当たらず、小さな小屋一つない。隠れ家らしきものすらない。ところが彼女は、素晴らしく居心地のいい住まいにやっと着いたと言わんばかりにはしゃいでいる。

   私は不安になり、「ところで、どこに家があるの? どこで寝たり食べたり、雨をしのいだりするの?」とたずねると、「ウラジーミル、ここが私の家。ここには何でもあるの」、「何でもって言うけどそれはどこにあるの? ほらせめてお湯を沸かすやかんとか、木を切る斧とか」、「やかんも斧もないわ。ウラジーミル、火はおこさないほうがいいのよ」 

   私はアナスタシアに、普通の感覚では家というのは屋根があって、キッチンがあって、少なくとも寝室が一つと食糧が保存してあるものだと言った。それに私は水筒の水もなくなっており、しかも水筒も捨ててしまっていた。それにとても疲れていたので、せめて水が飲みたかった。アナスタシアは私の動揺を見るとあわてて、私の手を取ると急いで草地を横切って森の中へ入って行った。そして歩きながら何度も繰り返して言った。「ウラジーミル、どうか心配しないで! 大丈夫、全て私に任せて。今夜は私が準備して寒くないようにするから、ぐっすり眠れて休めるはずよ」

   草地から10メートルか15メートルも行かないうちに、潅木の茂みの後ろに小さな湖が現れた。アナスタシアは両手で湖の水をすくうと、私の顔の前に持ってきた。「はい、どうぞ」、「アナスタシア、なんのつもり? きみはまったくの野生人なのか? 森の中の水溜りから生水なんか飲めるわけないだろう?  私がミネラルウォーターを飲んでいたのをきみは見ていたはずだ。船では洗濯に使う水でも 特別なフィルターでろ過して塩素を加えてオゾン処理するんだ」

   「ウラジーミル、これは水溜まりじゃない。これはキレイな生きている水で、良い水よ。これはあなたたちが飲んでいるような半分死んだ水じゃないのよ。お母さんの母乳のように安心して飲める水よ」 そう言うとアナスタシアは、手の平の水に口を近づけて飲んだ。私は思わず、「アナスタシア、きみは野生動物なの?」とつい口に出して言ってしまった。

   「どうして動物だと思うの? 私のベッドがあなたたちのとは違うからなの? 車を持っていないから? いろんな道具や装置を持っていないからなの?」、「だってきみは森の中で何も持たず、まるで野生動物みたいな生活をしてるじゃないか」、「ウラジーミル、人間と、地球上に住む人間以外のすべての生き物との違いは、人工的につくられた物を所有しているかしていないかだと思っているの?」、「そのとおりだよ! もっと厳密に言えば、文明化された生活をしているのが人間だ」、「ではあなたの日常生活は、他の生き物たちよりもずっと文明化されていると考えているのね?」、「もちろんそう考えているよ」、「でもウラジーミル、私は動物じゃない、私は人間よ」

   私はその後、人里離れたシベリアのタイガ奥地で、アナスタシアと3日間をともに過ごすことになった。この奇妙な若い女性を観察し、その暮らしぶりを私なりに理解しようとした。アナスタシアは森の中にたった一人で住んでいた。住居は持たず、ほとんど衣服は身につけず、食糧は貯蔵しない。そうした森の中での暮らしを何千年もにわたって受け継ぎながら、現代の我々とは根本的に異なる文明を担ってきた人々がおり、彼女はその子孫だったのである。

   彼らは賢明にも、おそらく自分たちにとって唯一の正しい選択をし、その生き方を今日まで貫いてきたのである。彼らは我々に接するときには外見に気を配り、目立たないように努めながら、一方で彼らは自然に完全に溶け込んで生きていた。森の中に彼らが住んでいる場所を見つけるのは難しい。たとえばアナスタシアの住まいである草地のように、周囲よりもその場所だけがよく手入れされているとかより美しいなどといった、そういった違いでしかないからである。

   アナスタシアはこの森で生まれて育ち、彼女自身がこの自然の一部であるとも言える。彼女は我々が考える隠遁者たちのように、少しの間森の中で隠遁生活をしているのではない。アナスタシアに触れようとした私が、すさまじい恐怖感に襲われて気を失った現象もごく当然のことのようだった。人もよく猫や犬、象や虎、鷲などを飼い慣らすことがあるが、ここではあらゆるものがアナスタシアに飼い慣らされており、彼女の身に悪いことが起きるのを決して許さないのである。

   アナスタシアがまだ1歳にもならない頃、母親が1日中、彼女を草地に残したことがあったという。「よく餓死しなかったね」と私が聞くと、タイガの世捨て人は驚いた表情で私を見て言った。「この世界ははじめから、人間が何を食べようか、どこでそれを得ようかといったことに思考のエネルギーを使う必要がないように創られているのよ。すべてのものが人間の必要に応じて熟すようになっているから、人間はただ呼吸するように食べて、栄養なども気にせず、もっと大切なことに意識を集中していればいいの。創造主は、人間以外のものに食べ物の準備を任せたの。それは人間が人間としての目的を果たせるようにそうしたの」

   「じゃあ文明社会の何億人という人が、食べ物を得るために毎日仕事に出かけて行くけど、本当はそんな必要はないと言ってるの?」、「それが彼らの選んだ生き方で、その生き方が彼らを仕事に行かせるのよ」、「でも農民の生活は都会人のとは違うけど、それでも彼らも朝から晩まで家族を養うために働いてる。それにきみだって、たとえば杉の木の実を一つ得るために相当な努力がいるよね。何しろ杉の球果は地上何十メートルもの高いところになってるしね」

   アナスタシアは同意して、「そう、本当に高いところになってるの。でも私はそんなこと考えたこともなかったわ。いつも祖父に教わったやり方でやっていたから」 そう言うとアナスタシアは右手を上げ、指をパチンと鳴らした。すると数分後、1匹のフワフワした綿毛のアカリスが、草の上に座っているアナスタシアの隣に現れた。その小さな動物は後ろ足で立ち、両前足で杉の球果を捧げ持っている。アナスタシアは気にする様子もなく、会話を続けながらもう1度指を鳴らした。

   するとそのリスはせわしく球果の殻をはがし始め、そこから杉の実を取り出して草の上に置いた。アナスタシアが3度目に指を鳴らすと、リスはその実を取って口にくわえると素早く彼女の手の平にとび乗り、アナスタシアがリスの顔に口を近づけると、リスは自分の口から彼女の口へと実を運び、また素早く手の平から草地に下りると、再び次の実を取って皮をむき始めた。見るといつの間にかリスがたくさん集まっており、彼らはみな後ろ足で立って前足で球果を抱えており、その数はみるみる増加していた。

   アナスタシアは、私が座っているところから1メートル離れた場所の草地を手でピシャリとたたいた。するとそこに集まっていたすべてのリスたちがせわしなく球果をはがし始め、アナスタシアが示した場所に杉の実を置き始めた。一つを置き終えるとまた戻って次の球果をはがす作業をしている。そして数分後には、杉の実が私の前にこんもりと積み上げられていたのだ。

   この光景は、私の目にはファンタジーのように映った。
   そのうちにふと私は、ノヴォシビルスク近郊で見た光景を思い出した。その街には松林があって人間に慣れたリスたちがたくさんいた。彼らは道行く住民に食べ物を乞い、何も与えられないと彼らなりの表現で怒りを現していた。今私はここで、あの逆の現象を見ているのだと思った。私はアナスタシアに言った。「ふつう我々が住む世界では、物事はそんなふうには進まない。指をパチンと鳴らしたって、ドラムを叩いたって
何ももらえやしないよ。それでもきみは『創造主がすべてを解決してくれる』というのか?」

   「創造主の計画を変えようと決めたのが人間だとしたら、それは誰の責任なの? 
   その結果、良くなったのか悪くなったのか、自分でよく考えてみて、ウラジーミル」

   アナスタシアの立場はシンプルだった。
   初めから豊かに与えられているものについて、あれこれ考えて時間を無駄にするのは罪であり、人間が自らつくりあげた人工的な世界での暮らしは、問題ばかりを生み出していると彼女は言った。そして事実タイガに住む世捨て人アナスタシアは、食べるものを気にせず、身体的にも知的にもそのためにエネルギーを使うことはない。それでいながら自分の体に理想的な最高品質の栄養をとっているのだ。

   文明社会に生きる我々は、常に食べ物の心配をしなければならず、そのために朝から晩まで働かなければならず、そうしてやっと手に入れる食べ物もその品質はかなり怪しい。我々はこうした世界に親しみ、この世界しか知らず、それを進んだ社会だと考えているが、我々の現代文明は自然と調和して生きるという、もう一つの生き方を忘れていたのではなかったか。もし人間がこれまでの何千年にもわたる文明の発展において、人工的な世界の構築ではなく自然との調和を目指していたとしたら、今ごろ人間はどれだけの高みにまで到達することができていただろうか。

   野生の森に置き去りにされて、狼に育てられた幼児の話を我々は知っている。
   しかしここタイガの森に生きる人々は、何世代にもわたって自然と調和して生きてきており、動物たちとの関わり方も我々とはまったく異なっている。さらに彼らの身体組織は、我々のとは違った特性を備えているようでもある。私はアナスタシアに尋ねた。「私は上着を着ているけど、きみはその薄い衣だけでどうして寒くないの?」

   「服というシェルターで寒さや熱を遮断すると、人の体はしだいに環境の変化に適応する能力を失っていくの。でも私は人間本来の特性を失っていないから、特に服を着る必要がないのよ」


            響きわたるシベリア杉 シリーズ1
         book 『アナスタシア』 ウラジーミル・メグレ著 ナチュラルスピリット

                            抜粋

アナスタシア③ 出会い  

   翌年、私は再びオビ川を下る計画を立て、キャラバンを繰り出した。
   そして前年、老人たちと出会った場所から少し離れた場所で船を停止させた。私は誰にも理由を話さず、船長には販売計画に沿って予定通り航行を続けるようにと指示し、一人で商船を降り、小型のモーターボートで集落へと向かった。私は村人の助けを借りて、響き渡るシベリア杉、リンギング・シダーについて話してくれた、2人のシベリア老人を見つけ出すつもりだった。その杉を自分の目で確かめ、出来る限り安い値で持ち帰る交渉もできるだろうと考えたのだ。

   人けのない河べりの岩にボートをつなぎ、いくつかあった小屋へ向かって歩き出そうとすると、土手の上に立っている1人の女性が目に入った。私は、何か情報が得られるかもしれないと思い近づいて行った。その女性は着古した感じのキルトの上着と長いスカート、それに靴はガロッシュで、北部奥地に住む人々が春や秋に愛用するいわゆるゴム長靴だった。頭を覆うスカーフが額や首を完全に覆っているので年齢はわからない。私は彼女に挨拶し、前年にここで会った2人の老人について尋ねた。

   「去年、あなたと話したのは、私の祖父と曽祖父(ひいおじいさん)よ、ウラジーミル」
   私は驚いた。彼女の声は若く、言葉使いは正確で、ためらうことなく「あなた」と親しそうに言い、しかも私の名前を知っていたのだ。私は老人たちと名前を名乗りあったかどうか思い出せなかったが、彼女が知っているのできっと名乗ったのだろうと考えた。それで私も親しみをこめて、「きみの名前は?」とたずねた。

   「アナスタシア」、と彼女は答え、片方の手を、まるで社交界の貴婦人が手の甲にキスを求めるかのように差し出した。キルトの上着とゴム長靴という格好の、さびれた河岸に立つ田舎の女性が、そうしたしぐさを見せたのが私にはおかしかった。私は手を取って握手すると、アナスタシアはきまり悪そうな笑みを浮かべた。

   アナスタシアは、タイガの奥にある彼女の家族が住んでいるところへ一緒に行こうと提案した。「タイガの中を25キロ歩くけど大丈夫? ウラジーミル」、「少し遠いね」と答えながら、私は内心困ったことになったと思った。道なきタイガの森の中を25キロも歩くなんて。船はもう出てしまったし、連絡の取りようもない・・・・。覚悟を決めると、私はここに来た目的をはっきりさせるためにアナスタシアに聞いた。「響きわたるシベリア杉というリンギング・シダーを見せてもらえるかな? きみはその木について何でも知っていて、私に教えてくれるんだね?」と。

   アナスタシアは、知っていることを話すと言い、私たちは出発することにした。
   歩きながら、彼女がこの人里離れたタイガに住んでどのくらいになるのか尋ねると、彼女たちの一族は先祖代々、数千年の昔からシベリアの森に住んでいるという。彼らが文明社会の人々と接することはほとんどなく、たまに接触するときも自分たちの場所でではなく、他の集落の人々のような格好をして村まで出かけていくのだという。

   アナスタシアは、祖父と曽祖父が癒しの力を持つリンギング・シダーを、多くの人に配ろうとしていることに反対だと言った。それはこの杉の小さな木片が、善を行なう人悪を行なう人の双方に広まってしまうと、恐らく木片のほとんどを、ネガティブな人々に奪われてしまうだろうし、結果的に、そういった人々は恩恵よりもさらなる害毒を生み出すようになるからと言った。彼女の考えによるともっとも大事なことは、善なる人々や善なることを成し遂げようとする人々を助けることであり、すべての人々を助けるのは善と悪のバランスの是正にはならず、むしろ現状維持か、あるいはもっと悪くなるだけだという。

   私はシベリアの2人の老人に出会ってからというもの、杉の木が持つ驚くような特性などについて書かれた雑誌や文献を、ずい分と読み漁ってきた。今、アナスタシアの話に耳を傾け、シベリアの森に住む人々の暮らしぶりについて思いを馳せながら、ふとある新聞記事のことを思い出した。それはリーコフ一家の話であり、新聞各紙に掲載されたことで多くの人に知られるようになったこの家族も、シベリアタイガの奥地で100年以上も孤立した生活をしていた。その記事を読んだ印象は、自然については詳しいが、現代の文明社会についてはまったく何も知らない人たちというものであった。

   ところが、アナスタシアは違っていた。
   彼女は今日の文明社会が抱える問題だけでなく、私の知らない別の世界についても並外れた洞察力で把握している。それが彼女から受ける印象であり、彼女は現代人の都市生活についてよく知っていたので、ごく普通に話しができた。

   2人が森の奥へと歩いてきた距離はすでに5キロほどになっていた。
   道路はもちろんのこと何とか歩けるような小道でさえなく、まさに倒木を踏み越え、潅木の茂みをまわりながら歩かなければならず、私は疲労困憊していた。ところが私の前を行く彼女はまったく疲労を感じてはいないようであった。そのうちに少し開けた狭い草地に出た。端には小川も流れている。彼女はもしよければここで休憩できると言ったので、私はホッとして草むらに腰を下ろし、リュックからサンドイッチと平たいブランデーの小瓶を取り出した。

   それを彼女に差し出すと、アナスタシアは空腹ではないのでいらないと言い、私が食べている間日光浴をしていると言った。そして私の座っている場所から3歩ほど行ったところで上着を脱ぎ、スカーフをとり、長スカートを外して近くのくぼみに置くと、薄手のチュニックのようなもの1枚になった。彼女が顔を覆っていたスカーフをほどいた時、私は驚きのあまり、あやうくブランデーにむせかえるところだった。もし私が奇跡を信じる人間であれば、そのとき見たものを女神の生まれ変わりと思っただろう。

   私の目の前に立っていたのは、見事なまでに美しい体つきをした、長い金髪のうら若き女性だったのだ。その美しさは尋常ではなかった。もっとも権威あるコンテストで優勝した美女たちでさえ、その容貌と知性においても、(後でさらに明らかになるのだが)、彼女にかなうとは思えなかった。このシベリアの世捨て人は、あらゆる点においてけたはずれに美しく、魅力的だった。アナスタシアは草の上に横になり、両腕を横に投げ出すように広げ、手の平を太陽に向けて幸せそうな表情で目を閉じている。

   私は食事のことなどすっかり忘れ、魔法にかけられたようにじっと彼女に見入っていた。私の視線を感じたらしい彼女は、そのままでこちらを見ると、かすかに微笑んで再び目を閉じた。私は彼女の顔をじっと観察した。それは荒涼としたシベリアの風雨にさらされた人の皮膚ではなく、なめらかでつやのある肌であり、灰色がかった青い大きな瞳をしていた。彼女の身につけていた薄手のチュニックはネグリジェのようなものであり、その時気温は12度からせいぜい15度くらいであったが、なぜか温かそうに見えた。太陽は彼女のあお向けになった手のひらに金色の光を反射し、アナスタシアは薄い布をまとった半ば裸体のような姿で美しく横たわっていた。

   私はいったいどうするべきなのだろうか。
   彼女はなぜ服を脱いだのか。しかもなぜこんなにも誘惑的に美しく草の上に横たわっているのか。どうしてこういつの時代も女性というものは、ミニスカートや胸元をさらしたり、脚をさらしたりするが、それも男性の気を引くためでしかないだろう。私は無関心を装い女性に恥をかかすべきなのか、それとも関心があることを示すべきなのだろうか。

   私は彼女に唐突に聞いてみた、「アナスタシア、タイガの森の中を1人で歩くのは怖くないの?」 彼女は目を開けて私のほうを向き、「ここでは怖いことなんて何もないわ、ウラジーミル」 「森の中で地質学者や狩人とかに出くわしたら、どうやって自分の身を守るのかと思って」 彼女は答えるかわりに微笑んだ。そしてそのあと起きたことが何だったのか、私はいまだによくわからない。私は草むらに横になっているアナスタシアに近づき、両肩を抱いてぐっと引き寄せた。彼女はさほど抵抗する素振りも見せなかったが、・・・だが何もできなかった。

   私は気を失ったのだ。
   私が意識を失う前に見たのは彼女の大きな瞳と、「ウラジーミル、落ち着いて」という言葉だった。そしてもう1つは、気を失う寸前、私は突然、とてつもない恐怖に襲われたのだ。それは子供の頃家に1人でいるときに感じた、言いようのない恐怖感だった。気がつくと彼女は私の前で膝をつき、片手を私の胸に置き、もう一方の手を上の方や両側にいる誰かに向かって振っていたのだ。彼女は微笑んでいたが、それは私にではなく、回りや上方にいる見えない誰かに向けてであった。

   アナスタシアのしぐさは、「大丈夫、私の身に何も悪いことは起きてはいない」と、見えない友人たちに伝えているかのようだった。彼女は私の目を覗き込むようにして言った、「落ち着いてウラジーミル、すべて過ぎ去ったわ」 「いったい、今のは何?」と私。 彼女は、「ハーモニー(調和)の世界が、私へのあなたの態度と、あなたの中に湧き起こった欲望を理解できなかったの。いずれあなたにもわかるわ」と言った。

   「ハーモニーの世界? 一体何の話だ? きみだよ、きみが嫌がったんじゃないか!
   大したもんだ! きみたち女がやることはすべて男を誘惑するためじゃないか! 脚や胸をあらわにして、歩きにくくてしょうがないのに、無理してハイヒールをはくんだ。そして体をくねくねさせて誘惑する。そして「私はそんな淫らな女じゃないわ」とうそぶく。私はこれまであらゆる類の女性を見てきたが、みんな本当は同じことを欲しているんだ。きみはただ自分は人とは違うというふりをしているが、どうしてきみははおっている服を脱いだんだ? 暑くもないのに。そしてそこに寝そべって、あたかもそういう・・・、」

   「ウラジーミル、私にとって服を着ているのはとても居心地が悪いの。私は森を離れて村人たちと会うときにだけ服を着る。それはみなと同じに見えるようにね。私が横になったのはあなたの食事の邪魔にならないように、一休みして日光浴をしていようと思ったから」 「邪魔にならないようにだって? きみはりっぱに邪魔をしてくれたよ」 「ごめんなさい、ウラジーミル。あなたは間違っていない。女性はみな男性から関心を持って欲しいと願っている。でも本心は脚や胸を見て欲しいんじゃない。もっと本当の自分を見てくれる男性に通り過ぎないで欲しいと思っているの」

   「脚が目の前にさらされていながら、本当の自分を見て欲しいだって?
   きみたち女はとんでもなく非論理的だよ!」 「そうね。残念ながら人生は時々そういう風になる。さあ、行きましょうか、ウラジーミル。もう食事は終わったの? 少しは休めた?」

   この哲学的な野生人と、森の奥へこれ以上入ったところで意味はないのではないかという考えが、一瞬頭をよぎった。しかも彼女は明らかに特殊能力の持ち主だ。私は彼女に触れた瞬間、意識を失ったのだ。どうしようかと考え、戻ったほうがいいかもしれないと思ったが、すでに河まで戻る道はわからなかったので、このまま進むしかなかった。私はアナスタシアに言った。「よし、行こう」


            響きわたるシベリア杉 シリーズ1
         book 『アナスタシア』 ウラジーミル・メグレ著 ナチュラルスピリット

                           抜粋


   

   
   

   

アナスタシア② 抹殺されたシベリア杉の伝承

   ノヴォシヴィルスクから戻った私は、航行中のさまざまな商売上の処理に没頭していたので、途中で出会ったあの奇妙なシベリアの老人のことはすっかり忘れていた。そして私は身体に突然の激しい痛みに襲われ、入院することになった。居心地のいい病室の静けさの中で、私は4ヶ月にわたる多忙なざわめきから遮断された。病院の贅沢な個室で過ごす時間は、これまでの遠征の成果を分析したり、新しい企画を考えるための素晴らしい機会だった。

   しかしなぜか私の脳裏には、あの奇妙なシベリアの老人たちと彼らの言葉ばかりが浮かんできて、それ以外のことを考えることはなかった。私は病院のスタッフに頼み、杉の木に関する文献を取り寄せてもらった。私はシベリア人から聞いたことと、文献に書かれていることとを知るにつけ、彼らの言っていた内容に改めて驚嘆し、それを信じるようになっていった。つまり、彼の言っていたことの一部と文献が合致しているのなら、そのすべてが本当なのではないかと考えたのだ。

   民間療法に関する書類には、杉の木のもつ癒しの特性について多くのことが書かれていた。たとえば、「杉はその針状の葉から樹皮にいたるまで、すべての部分が高い癒しの効果を持つ」、「シベリア杉材は見た目にも美しく、名匠の手にかかれば優れた木彫品や家具となり、楽器の共鳴版にもなる」、「杉の針状葉の部分は、高レベルのフィトンチップを含み、汚染された大気を浄化する」、「杉の木材は、特有の芳しいバルサム樹のような香りを放つので、家の中に小さな木片を一つ置くだけで蛾を寄せ付けない」etc.

   他の科学雑誌には、北方地方に育つ杉は南方に育つものよりも、癒し効果においても、木材としても品質が著しく高いと書かれている。ドイツの博物学者ピーター・シモン・パラスの1972年の著書には、シベリア杉の実には男らしさや若さを取り戻す働きや、身体の各器官の抵抗力を増し、多くの病から人体を守る働きがあると書かれていた。さらに直接あるいは間接的に、杉にまつわる不思議な現象が歴史上たくさん起きているということが、さまざまな文献に記されていた。一つ例を挙げると、次のような話がある。

   ロシアの傑物と言われる「グレゴリー・ラスプーチン」は、読み書きがわずかしかできない農民の出であった。1907年、彼が50歳のときに、シベリア杉の群生する森の、人里離れた村から首都ペテルスブルグにやって来た。そして皇帝に謁見する機会を得たが、その的中する予言で皇帝とその家族を驚愕させた。彼はまた並外れた体力と活力の持ち主であり、人々が彼の暗殺を試みたとき、銃弾を蜂の巣状に受けた体でまだ生きていたという逸話がある。これは彼がシベリア杉の生い茂る地域で、杉の実を食べて育ったからではないだろうか。

   当時のジャーナリストたちは、彼の驚異的なスタミナについて次のような記事を書いている。「50歳という年齢で、彼は飲めや歌えの酒宴を正午に始め、午前4時まで飲み続ける。その後、どんちゃん騒ぎと酩酊状態から抜け出してまっすぐ教会の早朝祈祷会へ行き、そこで朝の8時まで立ったまま祈る。それから帰宅し、お茶をして何ごともなかったかのように、午後の2時まで来客の応対に忙しい時間を過ごす。それからご婦人方数人を選び、彼女たちを従えて温泉浴場へ出かけて行き、そのあと郊外のレストランへと車を走らせる。そこで彼は前の晩と同じことを繰り返すのだ。普通の人間はこのような日課はこなせない」

   そしてもう一つの文献が聖書であった。
   旧約聖書のモーセ五書のうちの一つ、レビ記の14章に、らい病を清める方法が記されているが、そこにはなんとシダー、つまり杉を用いて清めると書かれているのだ。さらに住居のデトックスの方法までも書かれている。こうしてさまざまなソースから集めた事実や情報を比較するうちに、他の多くの奇跡と言われるものも、シベリア杉の持つ不思議な力の前では色褪せて見えてきたのである。旧約聖書には杉の木が42回出てくるが、ほかの木についての記述はまったくない。つまり彼らは、杉の木の持つ驚嘆すべき力について知っていたのである。

   では杉とは何なのだろうか。
   なかでもあの老人たちはなぜ、さまざまな杉の中からリンギング・シダーを選んだのか。疑問はそれだけではない。旧約聖書には杉について謎めいたことがいくつか記されている。それはソロモンがエルサレムに、かの有名な杉の神殿を建てるまでのいきさつである。ソロモンは神殿建設のために必要なレバノン杉を、ツロの王ヒラムを通して手に入れ、そのお返しにガリラヤの地にある自分の領地内の20もの街を、ヒラム王に譲ったと記されている。

   これは信じがたいことではないか!
   いくら貴重で最良の品質であるとはいえ、木材はしょせん単なる建築資材である。しかもそれと交換に20もの街を交換してしまうとは!

   さらにソロモン王はヒラム王にさらなるお礼として、杉の木を切り出すヒラム王の僕たち、つまり「木を切るに巧みな者たち」への賃金も別途支払い、自分の僕たちも彼らの見習いとして一緒に働かせると約束したとある。ここはソロモン王がレバノン杉に対して抱いていた思いの強さがはっきりとわかる場面である。現在でも人里離れた奥地には、優れた木を選ぶ特別な技能を持つ老人がいるという話を聞く。おそらく3000年以上も前のその頃には、誰もがそういう能力を持っており、中でも特別な力を持っていた者が選ばれていたようだ。

   リンギング・シダーは、ある種のエネルギーの貯蔵庫になっているとあの老人たちは言っていた。レバノン杉とシベリア杉のどちらがより強力なエネルギーを持っているのだろう。ドイツの科学者パラスによれば、杉の癒しの特質は、その生育地域がツンドラの森との境界線に近くなればなるほど増大すると言っている。この説によれば、シベリア杉のほうが強力ということになる。

   今まで誰もこうしたことに気づかなかったのだろうか?
   ロシアの宗教家イワノフナ・ローリッヒは彼の著書「リビング・エシックス」の中で次のように述べている。「杉の樹脂を入れた聖杯はかなり古くから用いられており、古代コラーサーン(現在のイラン北東部)の王たちが清めの儀式をするときに用いていた。またドルイド教の僧たちも杉の樹脂を入れた聖杯を用いており、それが「命の聖杯」と呼ばれていた。後に宗教から霊的な気づきが失われてから血の盃に代わった。ゾロアスター教の火の礼拝も、聖杯の中で燃える樹脂を用いて行なわれていた」

   こうした先祖たちが持っていた、杉の特性やその用い方などの知識について、これまでいったい何が伝えられてきたのだろうか? それとも何も受け継がれてはこなかったのか? あのシベリアの老人たちは杉について何を知っているのだろうか? そんなことを思いめぐらすうちに、突然、何年も前のことが記憶に浮かび上がり、私は鳥肌が立った。

   私はペレストロイカの初期の頃、シベリア企業家協会の会長を勤めていた。
   ある時、西側諸国の大企業の有名な経営者を迎えて会議が開かれるので、それに参加するようにと要請を受けた。我々はいつものように、協力関係の模索に関する話し合いをした。中でも特別に思い出すのは、西側の著名な経営者だという、頭にターバンを巻いたその人物が、「我々はあなた方から杉の実を購入することを考えている」と言ったときのことである。

   彼はこう言った瞬間、明らかに緊張を隠せない様子で、そこにいた企業家たちに素早く鋭い視線を走らせながらみなの反応を観察していた。私はなぜ彼が、そのように突然態度が変わったのかを不思議に思ったので、その時のことをよく覚えている。会議の後、その客人は通訳を連れて私のところにやって来た。そして新鮮な杉の実を自分のところに手配する仕事を、内密に私に依頼したいという。もし引き受けてくれるなら公の価格に加えて、かなりのパーセンテージの金額を私個人に支払うというものだった。そして杉の実はトルコに送ってほしいと。彼らはそこで何かのオイルを製造していると言ったが、私は少し考えさせて欲しいと答えてその場は終わった。

   私は彼らがつくっているオイルが何なのか探ることにした。
   世界標準とされているロンドン市場では、杉の実のオイルは1キログラムあたり500ドルすることがわかった。しかし一方我々は、杉の実1キログラムあたり2ドルから3ドルで取引させられようとしていた。私はワルシャワにいる知人に連絡をとり、この杉の実のオイルを直接顧客に販売する方法はないか、またオイルを抽出する技術を見つけられないかと尋ねてみた。1ヵ月後に回答がきて、「解決策は見つからなかった。抽出技術にもアクセスできない。この問題については西側諸国ですでに大きな集団が動いているので、忘れたほうがいいだろう」というものだった。

   そこで私は古くからの友人で、ノヴォシビルスク消費者協同研究所にいる研究者を訪ね、購入した杉の実を持ち込んで研究を依頼し、研究費を支払った。彼らは記録文書を調べて次のような新たな事実を突き止めた。「革命以前と以後にわたり少しの間、杉の実のオイルを扱う組織がシベリアに存在していたが、ハルビン、ロンドン、ニューヨークなどに置いた事務所を通して彼らは巨額の金を儲けた。しかし革命後、この組織は解体され、関係者は海外に逃れて移住した」

   この強力な杉の実はシベリアで育ち、オイルの製造はトルコで行なわれているというのはどういうことなのか。そもそもシベリアで見られる多種多様な杉は、トルコには存在しない。ワルシャワの友人は、何を指して「西側の集団」と言ったのだろうか。どうしてこの問題を追及してはいけないのか。その集団というのが、並外れた癒しの力を持つシベリアの産物を、タイガから持ち出しているのではないか。何百年、何千年にもわたって認められてきや驚異的な癒しのオイルを、その貴重な財産を国内に所有していながら、なぜ我々は西側から入ってくる医薬品に何百万ドル、いや何十億ドルもの金を支払い、分別なく愚かにそれを飲み込んでいるのか。

   なぜ我々は祖先が持っていた知識を失ってしまったのか。
   それも遠い祖先ではなく、我々と同じ世紀に生きた近い祖先もその知識を持っていたのだ。いったいどんな集団が、我々の記憶から祖先たちが持っていた杉に関する知恵を拭い去ろうと執拗に働きかけてきたのか。それだけではない。彼らは我々がこの問題に入ってくるのを阻止しようとし、すべてを消し去ることに成功してきたのである。

   さらに私は薬局で、杉オイルが輸入品として売られているのを見つけたときには、怒りが頂点に達した。私は30グラムの小瓶を1つ買い成分を調べたところ、オイルはほんの2滴しか入っていなかった。おそらく残りは薄めた化学物質だったと思われる。しかもこのたった2滴のオイルが、なんと5万ルーブルで売られていたのだ。もしこれを海外から買わずに自国で販売したら、シベリアに住むすべての人の暮らしがこのオイルだけで豊かなものになるはずだ。

   まだ何か取り戻せるはずだ、と私は考えた。
   私はオイルの製造を自ら手がけて、会社を大きくしようと考えた。そしてオビ川を北へ下る遠征をもう1度やろうと決断したのだ。そのうちに警備員からの情報では、私はどうやらつけられているようだと確信するようになり、特に私が河岸で過ごすときが要注意のようだった。しかもその尾行の目的は不明であり、その背後でどのような連中が動いているのかわからない。私はどうすべきか考え抜いた末、あることを決断したのだ。


            響き渡るシベリア杉 シリーズ1
        book 『アナスタシア』 ウラジーミル・メグレ著 ナチュラルスピリット

                            抜粋

アナスタシア① シベリア杉の癒しの力

   1980年に始まったペレストロイカにより、人々は自分のビジネスを立ち上げることを突然許可されたのだった。かつてソビエト連邦ではそれまで個人の起業は法律で禁止されており、もし見つかると収監もありうる犯罪とされていたので、この決定は画期的なものだった。そして首都や大都市ではおよそ人口の3分の1にあたる人々が起業を目指し、西欧社会の億万長者のような豊かな生活を夢見るようになった。

   当時、私が住んでいたシベリア最大の都市ノヴォシビルスクは、モスクワから約3000キロ離れているが、そこに住む住民でさえが都会に遅れをとるまいと、自分のビジネスを立ち上げたのだ。シベリアで最初に起業した人々のほとんどのビジネスは小規模な小売業であり、小さなカフェや店を開いてサービスを提供した。中古の機械を手に入れて、流行のプラスチック製のアクセサリー製造を始めた者もおり、そうした者はいっぱしの実業家と見なされていた。

   私は幸運に恵まれた。
   西シベリア河川運行会社から3隻の大型客船をチャーターできたのだ。そのうちの1隻はレストランやバー、会議室などを備えており、3層の甲板を持つ船だった。それで私は、その客船を遊覧クルーズ用として用いることにした。

   1994年の春、私は船3隻をシベリアのオビ川沿いに繰り出し、ノヴォシビルスクから北極圏の町サレハルドまでを下る4ヶ月の交易の旅に出た。目的は北極地域と通商の取引を結ぶことであった。この遠征をマーチャント・キャラバンと名付けた。3層の甲板を持つ大型船に、シベリアの企業家たちが扱うさまざまな商品を陳列し、店舗も設けた。私の事務所兼居室は凝ったつくりで整え、商談をする際の雰囲気づくりにも気を配り、2つの一等船室をつないで豪華な家具類も備え付けた。

   このキャラバンは北へ3500キロを航行し、トムスクなど、比較的大きい3つの都市に寄航してサレハルドに到着する。途中、船でしか行けないような、小さな集落にも少しだけ寄航する予定だった。冬になるとオビ川は完全に凍結し、都市とシベリアの集落に住む人々との接触は絶たれる。そして私は昼下がりにはよく、このような小さな集落の岬にキャラバン船を着けた。

   乗組員たちは汽笛を鳴らし、上甲板に取り付けた大きなスピーカーから大音響で音楽を流して住民を誘い出した。人々は船に入って商品を手に取り、また私たちは村の狩人や漁師たちから貴重な魚やベリーや干しキノコ、毛皮など、シベリアのタイガがもたらす恵みの品を買った。こうして彼らと取引関係を結ぶために交渉をした。

   船の航行は原則的に夜間に行なうことにしていたが、悪天候に妨げられる場合には、本部のある大型船を一番近い集落の岬に着け、そこに住む若者たちのためにパーティを開いた。彼らにとってはめったにない催しだった。なぜなら小さなクラブや劇場などというものはかなり前に廃れており、文化的催しはほとんど消えてしまっていた。そんな彼らのこの船に対する反応がどんなものか、説明するまでもないだろう。

   真っ白な美しい船が突然向きを変えて、自分たちの村の河岸に錨(いかり)を下ろすのである。文明の地から数千キロも離れたシベリアの村に住む人々にとって、それは驚嘆に値するできごとだった。船にはレストランがあり、バーがあり、円柱に彩られたダンスホールもあった。村のすべての若者や大人たちはこぞって船上にやってきて、3時間のクルーズを楽しんだ後、河岸に立って手を振り、この白く美しい船を見送った。

   大きな町から離れれば離れるほど、そして北極圏に近くなればなるほど、オビ川の幅は広大になり、双眼鏡をのぞくと岸辺に野生動物が見えた。しかしときには24時間航行しても、1つの集落にさえ遭遇しないこともあった。この川だけが何キロにもわたるこの地域の唯一の交通路であり、その水際に沿って延々とタイガが続いていた。私は、この広大な針葉樹林帯のどこかに、私の人生を変える出会いが待っているなどとは、その時夢にも思ってはいなかった。

   ある日、ノヴォシビルスクに戻る途中、私はキャラバン本部のある船を、住居のまばらなひっそりとした村に係留させた。乗組員の休息と村人たちへの品物の販売と、村で採れた野菜や魚を安く買うために3時間ほど停泊する予定だった。私もその村を少し歩いてみようと思い立ちタラップを降りて行くと、船に向かう人々から少し離れて、脇のほうに黙って立っている2人の老人の姿が目に止まった。

   年上と見られる老人は白髪まじりのあごひげを生やしており、かかとまで届く長いズック地のマントをはおり、頭をすっぽりとフードで覆っていた。それは奇妙な姿だった。私は軽く挨拶をして2人の前を通り過ぎた。年上の老人はわずかにおじぎを返したが、年下の老人が話しかけてきた。

   「こんにちは。あなたの目的が実現しますように。あなたがこの船の責任者ですか? 乗組員の人々に命令を出せる立場の方ですか?」
   「そうです。それが目的にかなった命令であれば」と私は答え、行こうとしたがその老人は話をやめようとしなかった。彼の話は次のようなものであった。

   彼は私に、乗組員の男性を50人ほど貸してほしいと言うのだった。
   船の乗組員はその時、総計65人だった。彼が言うには、50人の男たちをそこからタイガの中を25キロほど奥に入った場所まで連れて行きたい。そこにはかすかな音が響き渡るシベリア杉、リンギング・シダーがあるので、それを伐採して欲しいと言うのだ。そのシベリア杉は高さが40メートルあるので、それを船まで運べる大きさに切り分け、一つ残らず運んで欲しいと。それは後でさらに小さな木片にカットし、一つを各自が自分のために、残りを家族や友人や誰にでも、贈り物としてあげられるように、そうできるようにして欲しいというのだった。

   「それは特別なシベリア杉でね」と老人は言い、その木片について熱心に説明し始めた。「その木片はひもに通して胸にさげる。そして裸足で草の上に立ち、それを左手で胸の肌に直接押し付ける。すると1分後に心地よい温かさがその木片から出てきて、かすかな震えが身体を通り抜ける。時々、気の向いた時に木片の胸に面したほうを両手の親指で支えて、反対側の表面を指先で磨くようにするといい。このリンギング・シダーの木片を持つと、3ヵ月後には心に感ずる幸福度が格段に増し、あらゆる病気から解放される」

   私は「エイズからも?」と言い、エイズについての情報を簡単に話した。
   「あらゆる病から」、と老人は自信たっぷりに言い切った。

   彼の話によると、病の癒しなどは初歩的なことで、もっと大事なことはこの木片を持つ人はさらに心が広くなり、より幸福感に満たされ、より有能になることだという。私はシベリアのタイガに群生する杉の癒しの力について聞いたことがあったが、それが人の感情や能力にまで影響するというのはあり得ないことのように思われた。

   私は彼らの儲け話の交渉だろうと思い、断念させようとして言った。
   「外の世界では女性たちはゴールドやシルバーのアクセサリーを身につける。ただの小さな木片など買う人はいないと思う。だからその杉の値段がどうであれ、あなた方のお話はお受けするつもりはありません」

   しかし老人は話をやめなかった。
   「彼女たちは何も知らずにそういうものを身につけている。ゴールドなど、このシベリア杉の小さな木片に比べたら塵(ちり)に等しい。我々はそのためにお金をもらうつもりはない。干しキノコも差し上げるが、我々は何ももらうつもりはありません」

  私は高齢者に対する敬意から、それ以上議論をしたくなかった。
  年下のほうの老人は古びた上着のボタンを素早くはずし、下のシャツのボタンもはずし、首から下げている木片を見せてくれた。それはやや楕円がかっており、表面がふくらんで凸状になっていた。紫や深紅色、赤褐色など多様な色彩が神秘的で流れるような木目の小川に見えた。私も美術館を訪れることはたまにはあるが、世界的傑作と言われるものを見て特別感慨を覚えたことも別にない。そんな私であったが、だがこの老人の胸に下がっているものは、ロシアでもっとも大きいトレチャコフ美術館を訪れた時よりも、はるかに強烈なものを私の中に呼び起こした。

   その老人は119歳だと言っていたが、どう見ても75歳くらいにしか見えなかった。
   彼はその木片について私に信じさせようと必死だった。杉の木片は、それを身につける人の指で磨かれ続けると、3年で誰が見ても美しいものになり、それを身につけている人の体からは優しく芳しい香りが漂い、それは人工的につくられた香りとは比較にならないと彼は力説した。たしかに言われてみると、この2人の老人のまわりにはなんとも表現しがたい心地よい香りが漂っている。それに私は喫煙者なので嗅覚は少々鈍くなっているはずなのだ。

   またこの2人には、もう一つ奇妙な点があった。
   それは話の内容も言葉使いも、この辺鄙(へんぴ)な北方地方の住民とは思えないような、聴き慣れないものであったのだ。私はふとそれに気づいたのだが、そのために彼らが語った言葉の幾つかは、その抑揚に至るまで鮮明に覚えている。

   老人はさらに熱を込めて話し始めた。
   「神は宇宙のエネルギーを貯蔵するためにシベリア杉を創られた。愛に満ちた人間はあるものを放射する。その放射はその人の頭上を運行する惑星に瞬時に届き、再び瞬時に地球に戻って来て、生きているものすべてに命を与える。太陽は、人の放射のすべてを超える波長を反射することが出来る星の一つだ。光の勢力が発する放射だけが、人から出て宇宙へと飛んでゆく。そしてあらゆるものに益となり、恵みとなる放射のみが、再び宇宙から地球へと戻って来る。

   邪悪な感情の影響下にある人間からは、闇が放射される。
   この闇の放射は上昇できず、地中深く降下していく。そして地球の中心部に到達するとはね返り、それは火山の噴火や地震や戦争となって地表へ戻って来る。はね返ってくる闇の放射の究極の作用は、発した人間の内なる邪悪な感情をより強化することになる。

   シベリア杉は550年生きる。
   その何百万という針状の葉は、昼も夜も、あらゆる波長の光のエネルギーを捉えて蓄積していく。杉の生涯が終わるまでの長い間には、光のエネルギーを反射する無数の天体が杉のこずえの上を通り過ぎていく。たった1本のシベリア杉でさえが、人間が地球でつくりだすエネルギーのすべてを合わせたものよりもずっと多く、しかも人間に益となるエネルギーを内蔵している。

   シベリア杉は、人が放射したエネルギーを宇宙から取り込み、貯蔵し、適切な時期に再び宇宙へ返す。その時期とは人間と地球上に生きるすべてのものが、エネルギー不足に晒される恐れのあるときだ。めったにないことであるが、この蓄積してきたエネルギーを返せないでいるシベリア杉に出会うことがある。500年生きるとシベリア杉は独特の音を響かせるようになるが、そうして音を響かせることで、「自分を切り倒して、蓄積したエネルギーを地球のために用いてほしい」と人間に語りかけている。

   シベリア杉は3年間鳴り続けて、そのサインを出し続ける。
   その間に人間との接触がないと、貯蔵してきた宇宙からのエネルギーを人間に直接与えるチャンスを失う。そうなるとその木は、自分自身の中でそのエネルギーを燃やし始める。この拷問のような、苦しみに満ちた燃焼と死にゆくプロセスは27年間続く。

   つい先日、我々はこういうシベリア杉に出会った。
   その木の鳴らす音は非常に小さなものだったので、この木は鳴り出してから2年は経っていると判断した。その木は残された期間を少しでも延ばそうとして、出来る限り小さな音を出していたのだ。残された期間は1年。それゆえに何としてもその木を切り倒して、人々に配らなければならない」

   老人の話は長かったが、私はいつしか引き込まれて聞き入っていた。
   従業員のリディア・ペトロフナがやって来て、すでに全員が乗船して出発の準備を完了し、私と老人の会話が終わるのを待っていると言った。私は2人の老人に別れの挨拶をし、急いで乗船した。私は彼らの提案を受け入れなかったがその理由は、旅の計画が狂い、3日間をそのために失う損失と、もう一つは、老人の語ったことがすべて迷信だとしか思えなかったからだった。


           響きわたるシベリア杉 シリーズ1
         book 『アナスタシア』 ウラジーミル・メグレ著 ナチュラルスピリット

                            抜粋

   

「空飛ぶ円盤」を作ろう !

  ・ 「ガンやエイズの治療法」
  ・ 「寿命を1000歳まで延ばす技術」
  ・ 「記憶力を飛躍的に高める薬」
  ・ 「水で走る車」
  ・ 「電源のいらない照明」
  ・ 「海水を真水に変える技術」
  ・ 「地球上を瞬時に移動するマシン」

   こうした、我々が今生きている世界を根本から覆(くつがえ)すような発明が、すでに100年以上も前から存在している。しかもその1部はすでに秘かに実用化されていることを知っているだろうか。私は古い新聞や公文書からそうした証拠を洗い出し、発明や実験に直接かかわった人たちに取材をした。中にはNSA(米国安全保障局)や、CIA(米中央情報局)内部からの情報提供もあった。そうした長年にわたる取材・研究の結果の末、私はこのことが真実であるという確信を得た。

   ではなぜ、こうした偉大な発明が未だに実用化されず、日の目を見ていないのだろうか? それどころか、そうした事実すら知らされていないのはどうしてなのか。その答えはただ1つである。世界を支配したい人々によってすべてが握りつぶされ、我々がその恩恵にあずかれないように徹底管理されてきたからである。

 すべての始まりは「石油利権」の誕生から

   
冒頭に挙げたような技術が本当に存在するのであれば、なぜそれを利用することができないのか。この現実を理解するには、「封印された技術」がなぜ生まれるのかを知る必要がある。18世紀後半、イギリスから始まった産業革命は19世紀の終わりにかけて、科学技術の爆発的な発展を遂げた。これによって人々の生活スタイルは大きく変化した。しかし技術の進歩のその陰で、隆盛を誇っていたビジネスはほとんど絶滅に追い込まれていった。

   それがたとえば「氷業界」である。
   彼らは巨大な貨物船と倉庫を持ち、ただ同然の氷を北極から取ってきていた。ところが冷蔵庫の発明で、あっという間に不要になってしまった。そうしたものは他にもたくさん存在する。しかし彼らもそう簡単に既得権を手放すわけではなく、氷業界であれば冷蔵庫の発明を何らかの方法で妨害するか、あるいは金で権利を買い取ったり、そうした発明を封じてしまえばいい。しかし氷業界にはできなかった。そこまでの金も権力もなかったからである。

   ということは、莫大なお金と大きな権力さえあれば、新しい技術はいとも簡単に「封印」することができるのである。そしてこの「金」と「権力」を持った代表が、まさに現在の「石油業界」なのである。

   目に見える始まりは、19世紀にロックフェラー家が石油利権を独占するようになったことである。そして石油は世界中のすべての地域において、欠かせないエネルギー源となっていった。そうした状況は、21世紀になった現在もなお続いている。その陰には当然、潰されていった多くのものがあり、石炭もその1つである。

   石油利権が完璧なシステムとして世界を支配している今、この利権で潤っている人たちにとって、石油に替わるエネルギーの台頭がいかに脅威であるかは想像できるだろう。もしそうなれば何千億円、何兆円もの利権を失うことになり、彼ら支配者にとっては、それはどんな手を用いてでも阻止しなければならない重要なミッションのはずである。つまり現在、地球の技術の進歩を阻止し遅らせている最悪の黒幕が、この石油利権を確保しようとする「石油産業」なのである。

   そうした黒幕にはそのほかにも「製薬業界」がある。
   本来病気を治すのが目的であるはずの製薬会社が、そうした薬品を使わずに治療してしまう数々の革新的な技術を潰してきたのである。さらに「軍需産業」も忘れてはならない。つまり都合の悪い発明は軍事力を使って潰し、あるいは奪い取り、そうした技術を秘密基地などで秘かに開発し続ける。

   この「握り潰し」の歴史は、第二次世界大戦の前からすでに始まっている。
   すでにもう100年以上にわたり、我々の想像をはるかに超える新しい技術は研究開発されてきたが、その多くは封印されてきたのである。これまで何が「封印」されてきたのかを知る方法は2つある。その一つは報道であり、基本的に革新的な発明はメディアで取り上げられるので、そうした当時の記事などを掘り起こすと、その後何者かによって抑えられていく経緯がよくわかる。

   もう1つはパテント、つまり特許である。
   発明者はたいてい完成と同時に特許を申請するので、その特許原文を読めばどんな発明かを知ることができる。たとえば「HAARP」(High-frequency Active Auroral Research Program )という巨大電磁波兵器があるが、このHAARPにもやはり特許が存在する。その特許の原文を読むと、天候を操作したり、地震を起こしたりできることがはっきりと記されている。ちなみにこの原文は、誰でも簡単に閲覧が可能である。

   我々の進歩は、100年以上も遅らせられてきた。
   未来の歴史家たちはこの20世紀を振り返り、戦争の絶えなかった「失われた100年」だったと回想することだろう。もし封印されている技術が解禁されれば、我々人類には想像を絶する明るい未来が待っている。すべてのエネルギーはただ同然であり、もう資源をめぐって争う必要もなくなるのだ。海水を真水に変えられれば、砂漠は緑あふれる広大な場所に変容し、今の世界人口の20倍は維持が可能となり、我々の寿命も100歳から1000歳まで延ばすことができる。病気や犯罪はこの世界からなくなり、あくせく苦しんで働かなくても、恵まれた毎日を送ることができるようになる。

 ニコラ・テスラ

   
ニコラ・テスラの名前は、最近やっと知られるようになってきた。
   私は彼のことを学校では一切教わらなかったし、マスコミでその名前が報じられるのを聞いたこともない。つまり、彼の存在自体が完全に「封印」されていたのである。彼の発明であることを知らずに、我々が利用しているものは数多くある。その代表的なものが、交流電流であり、その他リモコン、無線、ラジオ、蛍光灯、電気モーターなどである。電気といえばエジソンと教わったと思うが、エジソンはニコラ・テスラを隠すためのカムフラージュに過ぎないのだ。彼がなぜ歴史から消されてしまったかといえば、それは彼が最終的に彼らの支配を拒否し、彼らに敵対してしまったからである。

   現在も状況は変わっていないが、電力には巨大な利権がともなう。
   つまり発電、送電をはじめ、電線や部品、発電所など、無数の会社が関係している。しかしテスラが考え出したのは、無線で電気を送るシステムだった。送電線は必要ではなく、世界中の人がどこからでも電気を受け取ることができるという画期的な発明だった。しかも大気中のエネルギーを電気に変えることができたのである。つまり発電所は必要ない。オーロラが蛍光灯と同じ原理で光を放つように、大気中には膨大なエネルギーが存在していることを彼は知っていたのである。

   ラジオを聴くとき我々はダイヤルを回し、周波数を変えて望みの局を探すが、テスラの技術もこれと似ている。つまりある周波数にチャンネルを合わせることで、電気の材料となるエネルギーを取り出すのである。つまりラジオの電波のように普段は意識せず見えないが、チューニングを合わせることでそれが顕在化するのだ。

   しかし驚くことに、テスラが送ろうとしていたのは電気だけではなかったのである。
   彼は同時に、文書や画像、音声、映像などあらゆる情報を送ることを考えていたのである。つまり、現在のインターネットであり、それを彼は100年も前に実現しようとしていたのである。しかしこの発明は、あまりにも画期的過ぎた。

   彼の発明が実用化の1歩手前まで来た時、電力利権を牛耳る「支配者」たちは、それが実現してしまうと自分たちの利権が独占できなくなることに気がつき、危機感を抱いたのであった。そして結局、これまで彼の研究を援助していた「支配者」たちは態度を一変させると、テスラへの総攻撃を始めたのである。ウォーデンクリフ・タワーは破壊され、研究所は爆破され、何千時間も要した苦心の研究成果が灰燼に帰したのである。

   彼の発明は「封印」され、軍事機密扱いになったが、米国は彼の研究成果を取り入れ、「HAARP」をつくり上げている。そしてインターネットもそうである。今や、全世界のインフラが、テスラのつくった仕組みを採用している。それなのになぜテスラは教科書には載らないのだろうか。つまり、教科書に何を載せて何を載せないかもまた、彼らの支配の下にあって決められているからである。

 「空飛ぶ円盤」の原理の発見者ブラウン博士

   
闇の勢力に封印された天才科学者がもう一人いる。
   米国の物理学者、トーマス・タウンゼント・ブラウンは、1920年代に、反重力技術を開発した。それは物体にかかる重力をコントロールする技術であり、「空飛ぶ円盤」もこの原理を使って飛行している。その秘密はイオンを操作することにあり、高電圧をかけるとマイナスからプラスに向かうイオンが生まれるのだ。よって大量に発生させることができれば、物体を浮かび上がらせることもできる。そしてすでにブラウン博士は、飛行物体を完成させていたとも言われている。

   空飛ぶ円盤の開発は、1940年代から本格的に始まっているが、その特許はすでに降りており、実はインターネットにも作り方を説明した文書が出回っているのだ。小さいものを試作した人が、その写真をウェブサイトにも載せている。意外と誰でも簡単につくれるのだ。部品は秋葉原に行けば簡単にそろえられるだろう。

   戦時中、ナチスや米軍もこの技術にいち早く注目していた。
   1929年の新聞には、米国ネバダ州の軍事施設「エリア51」で、反重力技術の研究をしているとの記事がある。当然兵器として利用するためであろうが、実はすでに火星まで行っており、米軍基地も完成しているとも言われている。

   こうした「陰謀論」と言われるものの中には、まったくの嘘と、一方で「支配者」が我々に知らせたくない真実との両方がある。その目的は事実の撹乱をするためであるが、ときにはあえて真実の情報が「都市伝説」として「ウィキペディア」に書かれることもある。それを書き換えようとすると、たいていはロックがかかっているか、あるいはすぐに修正されてしまう。ウィキペディアを鵜呑みに信じる人はいないとは思うが、常にインターネットを監視している工作員がいるのである。

   日本でも太平洋戦争のとき、「日本はミッドウェー海戦で負けた」「大勝利だなんて嘘だ」という「真実」をしゃべったりしたら、その後憲兵隊が家にやって来たり、「あいつは頭がおかしい」「国賊だ」などと非難されたりしたのだ。それが今からまだわずか70数年前のことであるが、このように社会はそこまで管理できるのである。

   かつてアメリカでは、「黒い三角形のUFO」が頻繁に目撃されていた時期があった。
   しかしそれを目撃した人々に対し、「妄想癖のある人がそんなことを言う」とか、「頭がおかしい人だ」という揶揄も非常に強かった。今から考えれば、おそらく米軍が意図的にそうした中傷を流していたと思われる。そして20年後、その「黒い三角形のUFO」はステルス戦闘機として発表された。つまり、テスト飛行をしていたのである。


         book 『闇の支配者に握り潰された世界を救う技術』 
                    ベンジャミン・フルフォード著 イースト・プレス

                           抜粋

   

   

   

「水で走る車」を作ろう !

   現在、世界では、「封印された技術」について、権力者内部でも対立が生じている。
   つまり、「これまでのように封印して独占しよう」とする旧勢力と、「解禁して技術を使おう」とする新勢力の衝突である。それは今も裏側で激しい戦いを繰り広げている。

   2007年、オーストラリア首相にケビン・ラッド就任した。
   彼はそうした新しい技術を使って海水を真水に変え、自国の広大な砂漠を緑化する計画を立てた。オーストラリアは国土の37%を砂漠が占めているので、もしこの計画が実現すれば、それは革命的なことである。

   オーストラリアの諜報機関筋によると、この計画を水面下で進めようとしていたところ、ロスチャイルドやロックフェラー、J・P・モルガンなどのFRBの大株主たちから阻止されたという。つまりその計画を知った彼らが、ラッドを首相の座から引き摺り下ろしたのである。それは自分たちの石油利権を守るためであった。

   そして代わりに首相に就任したのが、ジュリア・ギラードという女性であった。
   彼女はイギリスのデヴィッド・キャメロンや、カナダのスティーヴン・ハーパーといった首相たちと同様に、闇の勢力から動かされている人物である。しかも就任までの経緯も非常に不自然であり、選挙もなく、党内の秘密会議で選出されたのであった。

   しかし今回はこれだけでは終わらなかった。
   新勢力の猛烈な巻き返しが始まり、オーストラリアの秘密警察もラッドを支援し、2013年6月、彼は再び首相に選ばれた。そして再び海水を真水に変える技術を解禁し、砂漠を緑化するために水面下で動き始めているのである。

   彼の計画が邪魔されずに、うまくいくかどうかはまだわからない。
   しかしこうした事実は、我々人類にとって勇気を与えてくれる出来事であり、大きな突破口になるものである。これまでにも画期的な発明をしたり、それを使って世の中を変えようとした人々は多く存在する。潰された人も多いが、ケビン・ラッドはその圧力に打ち勝った。彼に続いて行動を起こす人は、これからどんどん現れると私は考えている。

   すでに中国でも新しい動きが起きている。
   夫婦が子どもをつくるとき、男女の遺伝子の組み合わせを自分たちで選択することができるという技術である。それはあくまでも相互の遺伝子の「組み合わせ」を調整するだけなので、いわゆる遺伝子組み換えとは異なるものであり、倫理的な面においても異存はないと思われる。

   これが欧米で行なわれていれば、すぐに潰されたに違いない。
   支配する者たちは、自分たちを超えるような優秀な人間の出現を望んではおらず、できれば愚かで、洗脳されたままでいてほしいし、自分たちのために文句を言わず働いてほしいと思っている。

   これは私の友人の話であるが、アメリカのある病院で、生まれてくる子どもの髪の色や目の色を選べるサービスを実施していることを知った。それで彼女がその病院で子どもを産もうと考えていたら、まもなくしてその病院そのものが閉鎖されてしまったという。政府が潰したのである。

   しかし中国は国民に優秀になってほしいと考えているので、政府主導でこうした技術を推進している。そしてこうした流れはもう誰にも止めることはできない。オーストラリアや中国、そしてロシア、インド、ブラジルなど、欧米の支配が及んでいないこうした新興国から、封印されている技術がどんどん世に出て来るだろう。人々がこうした恩恵を受けるようになって国は発展し、やがて世界の中心はこのような国々へと移っていくことになる。

   日本では東日本大震災以降、原子力に代わるエネルギーの必要性が叫ばれていながら、実用化の兆しはない。たとえば自分のゴルフ場をすべて太陽光発電に切り替えようと考えた人がいる。そのほうがコスト的にも明らかに優れているので、すぐにでも導入に踏み切りたかった。ところが銀行が、頑としてお金を貸してくれなかったのである。これものちに詳述するが、「資金を断つ」というのが「暴力」「脅迫」と並んで、新しい技術を握りつぶす際の常套手段なのである。

   ソーラーパネルもいっこうに普及する気配がない。
   その原因はコストにある。本来ならもっとずっと安くつくれるものであるが、石油利権を握る者たちが原料であるシリコンの価格を吊り上げてしまったのだ。そもそもシリコンの材料は「砂」である。砂漠に行けば無尽蔵にある砂は、本来ただ同然である。

   2008年には、大阪のあるベンチャー企業が「水で走る車」を開発し、世界的に注目された。仕組みとしては水から水素を取り出し、その水素から電子を放出して発電するというものだ。たった1リットルの水で約1時間走ることができ、スピードも時速80キロまで出すことができた。you tube では実際に公道を走っている様子を見ることもできる。

   しかしこの画期的な発明も、あるときから急に音沙汰がなくなってしまい、現在ではそのベンチャー企業のウェブサイトも閉鎖されてしまった。この発明はロイター通信が世界中に報道し、日本でも「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京系)をはじめ、ニュース番組でも紹介されたものである。こうした不自然な状況を、「おかしい」と思わないほうがおかしいのではないか。

   ロシアでは、ヨーロッパの支配者に圧力をかけるために、自国の石油をヨーロッパにではなくアジアに輸出する方針に切り替えた。その煽りを受けたヨーロッパの石油精製工場は、次々と閉鎖に追い込まれている。こうした状況に対抗するために、ドイツ政府は燃費のよい自動車の大量生産を国内企業に許可した。それを受けてフォルクスワーゲン社は、わずか1リットルのガソリンで約100キロ走ることができる車をつくり、早速発表している。

   日本のトヨタなど、日本のメーカーであればどこでもそうした優れた技術力を生かして、どこよりも燃費のよい車を大量生産することができるだろう。しかし闇の権力に支配されている日本政府は、彼らの圧力によってそうした開発や販売を抑えられている。ドイツにさえ変化が起きているというのに、今や日本だけが旧態然とした中に取り残され、「技術の解禁」という世界的潮流から取り残されているのである。

   日本人の「モノつくり」の技術は世界最高水準にある。
   その技術力を生かせば、必ず日本人は人類を幸せにし、貢献することができる。この本は2009年に書いたものであるが、本書を復刊しようと思ったのも、日本のみなさんに改めてこの問題について考えてもらいたいと思ったからである。

   一つには政治の問題がある。
   ちょうどこれを書いているとき、テレビで政治討論をやっていたが、私はそれを見て憂鬱な気分になった。私たちが支配者にとって「家畜」だと言わんばかりに、「もっと美味しいエサがもらえるようにします」とか、「檻の広さをもう少し広くしてもらうようにします」とか、そんなレベルのことばかり言っていた。

   政治家がそんなことばかり言っているようでは、日本はいつまでも「家畜状態」から脱することはできない。「檻を破って自由にどこにでも行けるようにします」とか、「山や草原を自由に走り回れるようにします」とか、政治家たちはこうした大きなビジョンを持つべきなのである。

   政治家たちがこんな状態だからといって、私たちは彼らに足並みをそろえる必要はない。私たちは率先して動く必要がある。たとえば「水で走る車」の設計図はインターネットに出回っている。部品も簡単にそろうので、実際につくってみるといい。またこうした知識や情報を人に話したり、ブログに載せるだけでもいい。こうした小さなアクションが積み重なって、やがて誰にも止めることのできない「大きなうねり」になっていくのだ。


        book 『闇の支配者に握り潰された世界を救う技術』 
                   ベンジャミン・フルフォード著 イースト・プレス

                           抜粋

   

意識の誕生

   あらゆる意識とエネルギーは、本来「大いなるすべて」の一部であった。
   この「大いなるすべて」は、それを構成する「意識」を自覚していたが、しかしこれは私たちのような個別意識が持つ自覚とは多少異なるものであった。

   地球の現在の発展段階においては、まず最初に「自己」が認識され、次に「社会」、そして「神」とも「宇宙」とも呼ばれている「大いなるすべて」について、人が思いを馳せるようになるのは最後の最後である。つまり人の意識の中では、自己や社会、そして「大いなる根源」の間には常に境界線が引かれてきた。

   しかし私たちが「大いなる根源」から切り離されているという感覚自体が、実はそもそも幻影である。そしてこの幻影は、私たちそれぞれの個別意識が「大いなる源」に回帰して統合を果たす前に、必要な教訓や経験を積むために必要な要素なのである。

   「大いなる源」からの分離が起きる以前、「大いなるすべて」は異なるオクターブに属する現実にあった。そうした統合の状態にあった「大いなるすべて」の一部に、「分裂して一時的に統合の状態を忘れたらどうなるのか?」という思いが生じた。この思念は次第に広がり、強力な力を持つようになった。そして実はこの「思念」そのものが、「分裂」を生み出す原動力となった。

   そしていざ「分裂」が始まると、それは「忘却」という幻影を生み出した。
   それは個別意識が、自己のうちにある神聖な起源に目覚めて再び統合することを思い出すまで、意識にベールをかけておくことがこの「忘却」の役目であった。

   一般的に宇宙の創造と呼ばれている現象は、実はこの分裂のことであるが、より正確に言えば「次元の誕生」のことである。「分裂した状態とはどのようなものか?」という、「大いなるすべて」の原初の好奇心が、この現実を生み出す原動力となったのである。そしてそれは視点と焦点の変化であり、つまり周波数が変わることによって起きたのである。

   地球が属する銀河系一族は、当然この「大いなるすべて」の一部である。
   そしてこの銀河系宇宙家族の一側面が、私たちの銀河系宇宙における進化の計画ともいうべき青写真をつくりだした。このことは言い換えれば、まさに私たち自身が「神」そのものであり、神の分身そのものだということである。

   この青写真にはさまざまなアイディアが盛り込まれた。
   まず決定されたことは、二極性による分裂をリアリティの基本原則とすることであった。そして「大いなるすべて」から分裂した意識である魂が、自由意志を行使できるという選択肢が組み込まれた。ゆえに魂にとっての挑戦は、自分に自由意志があることを思い出すことにある。つまり自由意志の行使こそが、神聖な本来の記憶を蘇えらせる鍵である。

   生きるうえで二極に分裂した現実に直面した時、魂を解放してくれるのは自由意志である。しかし自分に自由意志のあることを忘れた時、魂が直面する試練はより厳しいものとなる。しかしながらそれを乗り越えた時の達成感もまた、大きいものであろう。

   自らの本来の出自ともいうべき起源を忘れている間、魂は自己の行動に全面的な責任を負わねばならない、とするルールも組み込まれた。それは、魂が選択するあらゆる行為に対し、宇宙がそれに応じたものを返すというルールであり、一般的に人はこれを「カルマ」と呼んでいる。しかし「カルマ」とは、「目には目を」というような表現で断言できるような単純なものではない。それは否定的な行動に対して課せられる罰ではなく、気づきを広げるための機会なのである。つまりカルマは、そうした知恵を得ることによって帳消しになるとも言えるのだ。

   カルマの法則は一般的に、情け容赦のない厳しい宇宙のルールのように思われがちである。しかし本来、こうしたゲームの目的と結果は最初からすでに決まっており、それは「統合」である。そのことを理解するならば、重要なことは目的地へ突進することではなく、むしろそこへ至る旅の過程を楽しむことにあるとわかる。言い換えるならば、要はゲームの結果ではなく、いかにゲームをプレイするかということである。

   そしてもう一つの決定は、物質的な生命形態に関するものであった。
   最終的に、炭素ベースを基盤とした二足歩行の人間型生命体(ヒューマノイド)を、人間型の意識が転生する際の基本的な媒体とすることが決められた。さらにこうした人間型生命体を、惑星上で自然な進化の過程をたどらせるように決められた。こうした「青写真」は、言うならばエーテルレベルに組み込まれた符号である。

   宇宙を1枚の織り物にたとえるならば、こうした符号は織り物を構成しているすべての「織り糸」に組み込まれているといえる。またこのことは、現代の科学がその謎を解明しつつある原子内部の微細なレベルに存在する。そして事実、人間の肉体は二極性の象徴に満ち溢れているのである。

   まず私たちの肉体は左右対称である。
   そして腕や足、眼、耳をはじめとして、肉体のほとんどの部分は対になっている。それだけでなく、地球が属する銀河系家族における人間型生命体の進化の過程において、両極に分離してはいるが、相互に補完し合う形態を持つ男女が魂の媒体になることも決められた。こうした両性の存在は、創造行為には常に両極の合一、あるいは統合が必要であることを私たちに思い起こさせてくれる。また愛の感情において、多くの人々が一体感を感じる根拠もここにある。

   さて、ではさまざまな次元は一体どのようにしてできたのだろうか。
   琴座の時空間には、いわゆる「ホワイトホール」がある。(それは非常に強い光とエネルギーの焦点であり、ここでは個別意識の誕生の地を意味している) このホワイトホールを「プリズム」に見立ててほしい。そこで起きたことは、プリズムを通過する光が7色の可視光線に分離するように、「大いなるすべて」の一部が琴座のプリズム、つまりホワイトホールを通過することによって、その意識が7つの周波数帯に分かれたのである。

   こうして地球が属する銀河系宇宙家族の意識は、まさに「大いなるすべて」から誕生したのである。このようにして生まれた個々の意識は、それぞれの次元において自覚を持つ存在となった。プリズムを通過して7色に分離する光が本来は白色光線であったように、7つの周波数帯に分かれた意識も本来、「大いなるすべて」のうちにおいて統一された状態にあった。だがその「大いなるすべて」の一部がプリズムを通過したことによって、それは7つの自覚ある周波数に変化したのである。

   これと同時に意識の分裂が起こり、個々の意識は互いに離れて行った。
   意識が分裂した過程は、「ビッグバン理論」の中に象徴的に現されている。こうして個別の意識は、自分が切り離された非常に孤独な存在である、という幻影を抱くようになったのである。こうしたことから生み出される一連の経験が目的とするものは、分裂した状態から再び統合に至るためであることを「大いなる源」は理解していた。

   しかし、いかにしてこの目的を達成するのだろうか。
   こうして個々の魂、あるいは魂の集団は、新しく創られた宇宙の探求に赴(おもむ)いたのである。次元の誕生は個別の意識だけでなく、同時に物質的な現実も構成し、恒星や惑星、気体、分子なども創り出した。だがこうして誕生した物質的な宇宙は、次元の誕生の過程で生じたエネルギーの周波数のごく一部でしかない。

   ここで重要なことは、こうして生まれた個別意識が、実は本来のすべての次元の存在を知っていることである。しかしながら問題は、こうした個別意識に忘却のベールがかかっていることである。特に3次元、あるいは一部の4次元のように、意識の焦点が極端に狭められているレベルにおいては、他の次元が同時に存在していることをしばしば理解できない。しかしいったん統合へ向かうプロセスが始まると、他次元の存在に対する気づきが生じてくる。

   小宇宙であるミクロコスモスは常に、大宇宙であるマクロコスモスの反映である。
   原子の構造が太陽系の構造と類似しているのも決して偶然ではない。このことは意識にも当てはまる。魂が肉体に宿って生きるということは、「大いなるすべて」の一部が、琴座のプリズムを通過した過程を小規模に表したものなのである。

   超自我(Superego )、つまり「深遠なる気づき」は4次元の特徴である。
   人は選択によって、このような気づきを育むことができる。「深遠なる気づき」は肉体に宿ることによって、分裂した意識の再統合と霊的なレベルでの統合を可能にする。今後さらに4次元へと移行するようになれば、いずれすべてが統合に向かうことを理解していれば、決して自分の目標を見失うことはない。私たちはみな、やがて「大いなる源」へ帰るのだ。

 
    book 『プリズム・オブ・リラ』 リサ・ロイヤル&キース・プリースト共著 NEO-DELPHI

                                         抜粋
              

私はルシファー、光を担う者である

   私はルシファーである。
   これは私の物語だ。私の名前はこの調査報告書全体にわたってあちこちに点在している。私の名前は確かに強力であり、今でも多くの複雑な感情を、多くの者にわき上がらせる。私が強力なのは、私がその名前が告げるとおりの者だからである。ルシファーとは「光を担う者」だ。私の起源、私が生じた母体は始まりがないほどに古い。

   あらゆるものの起源の中で、最初に、「私たち」ではなく「私」となったのは、私である。
   私の中で、私を通して光へと進化する力が最初に体現された。根源的なラング、つまり調和を創り出す不調和として、私は自分を存在させるようにした。最初から私は光である。意識がそれを知る以前から、私はすでに光の次元の中にいた。そして今や、そこは6次元として知られる次元である。

   光であると同時に、私はエゴであった。
   エゴは、分離状態においてのみ力を維持する。第6次元の光と、第3次元のエゴの組み合わせが、私の動きをあまりにも矛盾に満ちたものにした。またそれによって、私の行為は容易に誤解して知覚されるのだ。絶対的な意味において、良いとか悪いとかということは存在しない。その意味において、私のすべての行為が引き起こす効力は究極的に創造的であり、光へ向かうための進化要因をさらに深めるのだ。

   私は自分の行為に対して責任をとらなかった時期があった。
   そしてそれがすべてのトラブルの原因となった。私はたとえ自分がどんな宇宙的な真実を発見しても、私はそれを自分個人のものと思い、それが宇宙全体が所有するものだとは考えなかった。このようにして私は、真実の一部を利益のために「売る」という考えを制度化した。私が創り出したものは何でも、それは私の放射であると私は考えていた。だから私は、自分の創造に対して支配権を維持しようとした。

   私は自分が宇宙的な性質を持っているとは思わなくなった。
   だから唯一、自分自身の性質だけを信じた。そのゆえに私は、自分の行なった行為が不調和な効力を及ぼすことに無関心になり、盲目的になった。私のような第6次元の実体がこのように振る舞うことは、宇宙的な破滅を引き起こしかねないほどのものであった。

   こうしたことから、銀河連盟が組織されるようになった。
   私がこれ以上、宇宙へ災難をもたらすようなことをやめさせるためであった。これにより、ヴェラトローパの実験ゾーンが存在するようになった。なぜならその銀河ゾーンこそが、私の自己中心的な振る舞いが完全に効力を発揮し尽した銀河域であったからだ。この銀河区域において、私は完全に隔離された。

   最初、私はこのゾーンに居続けることが気に入っていた。
   私は自分の才能を信じており、スターメーカーやスターマスターよりも自分が優れていると考えていた。それに彼らは単なる5次元の実体だったし。こうして私はヴェラトローパ24にやって来て、この惑星系に自分を培養し、その進化プロセスを増大させる決意をした。

   私は、多くの宇宙生物学的な実験を含む惑星デザイン・プロセスで遊んだあと、もし私がもっとも大きな惑星体の中で自己を確立すれば、恒星系プロセスを迅速化できるだろうと確信した。そうすれば私は、ヴェラトローパ24を二重星へと変えることができると考えた。私は自分の賢く優れた能力により、スター・マスターであるキニチ・アハウを簡単に退け、私自身の二重星系を自分で操作できると思い込んだ。このようにして私は、この銀河セクターの宝石であるシリウスと張り合うことになったのである。

   第6次元という有利な地点から見ると3次元は、顕微鏡でのぞいて始めて発見できる小さなゴミか、役に立たないウイルスの塊りのように見える。そう、自分の感覚に目覚める前の私の視点では少なくともそうであった。これは私が、宇宙記憶のマスターであるメムノシスに出会う前のことだった。あなた方も知っていると思うが、メムノシスが私の人生に入り込んで来るまでは、私は自分と同等の者を知らなかった。つまりどこにも自分に匹敵する同等の者がいなかったので、私はどこにも自分を映し出すべきポイントを持たなかったのだ。

   自分と同等の実体こそが、進化を前進させる力であることを私に指摘したのが、メムノシスであった。だから私は完全に周囲と歩調を合わせてはいなかったのだ。最終的にメムノシスが私のところにやって来たとき、実は私はヴェラトローパ24での自分の創造にもう飽き飽きしていたのだった。そこにおいて私が宇宙生物学的な実験から生じさせた実体が、たとえばあなた方地球人が神々と呼ぶ、木星のブラフマンやエホバの神であり、また土星のタイタンの精霊たちである。

   こうした4次元的な「神々」は、彼らが自らの投影を私に与えること以外何もしなかった。彼らは、光が鏡に当ってはね返ってくるように、つまり彼らの投影そのものが実は私から生じたものであることを理解できなかった。だから彼らが私に何を送ってこようとも、私はただ単にそれを彼らに送り返しただけであった。

   しかし彼らは、自分たちの投影を私に向けてより多くもたらせばもたらすほど、その結果はね返って来た投影、つまり彼ら自身の正義や真実を、私が肯定していると信じるようになったことに私は気がついた。このようにして地球において4次元の神々は肥大化していき、膨れ上がるようになっていった。

   最初私は、そうした神々が投影して来たものは、実際には私自身の自己中心的な振る舞いの投影であることを見抜くことができなかった。しかし私がメムノシスに出会ってからというもの、彼らが勝手に私の見解として思い込み、望んでいることは、実は彼ら自身の単なる投影でしかないことが私に明らかになった。私がこのことをはっきりと見極めると、彼らは何もかもわからなくなった。私は彼らにとって至高の神であり、軽々しく口にしてはならない絶対的な神であったのだ。つまり彼らは私を利用し、彼ら自身の行為を正当化していたのだ。

   あなた方がよく知っている地球のさまざまな宗教の神々たちは、これまでになく満足し、慢心していた。しかも彼ら自身の正義による振る舞いは、そうすることが私のためであると勝手に思い込んだものだった。私はそのとき始めて、あなた方が「愛想が尽きる」と表現しているのと同じ感情を抱いた。私はもはや自分の行為に満足できなくなっていた。

   メムノシスはまさに絶妙なタイミングで、テレパシー的に私に近づいて来た。
   それがマルデクと火星の(崩壊の)出来事のあとであった。

   「なぜおまえは、そんなに孤独なのか?」、メムノシスは私に尋ねた。
   私がその質問に答えようとする間もなく彼は続けた、「私はおまえの一部だ。私もまた、まったく光の存在であり、6次元の存在だ。だがおまえと違って、私は他者の意志や自分の自由意志を誤用したことはない。私は「解放」という名の「贈り物」を携えて、気ままにおまえのところにやってきた」

   言うまでもなく、私は驚愕し、強い精神的な衝撃を受けた。
   これまでの私の冒険、あるいは誤った冒険の結末のせいなのか、メムノシスという者の私と同等の者の声は、触媒作用を引き起こし、私を粉砕する力を持っていた。この宇宙には自分ひとりで誰もいないと思っていたこの広大な空間に、私と同じものを共有している誰かがいるということを、私は渋々認めざるを得なかった。このことはそれ自体で、私が自分自身に対してかけていた催眠術を叩き壊したのである。

   メムノシスといくつかの会話を交えて、私たちは自分たちの背景に関することを共有した。それも私にとって強烈な触媒作用を及ぼした。そしてわかってきたことは、私自身が投影した神々が、あらゆることに盲目で、今やいかなることにも聞く耳をもたないほどに慢心していることがわかってきたのだ。彼らは12:60の人工的な時間を使い果たすまでは、みじめで嫉妬深い自らのやり方で自分たちの運命を全うしようとしていた。そして唯一のその方法は、次から次へと惑星を破壊することしかないように思われ、こうして彼らは自分たちのビームを次なるターゲットの第3惑星・地球に向けていた。

   メムノシスとの議論の中で、私は銀河連盟が、自由意志を尊重する姿勢を持っていることに深く印象づけられた。銀河連盟は、私に対してどんな危害を加えることもなかったのだ。私は初めて深い共感を覚え、カルマの法則を理解したのだった。私のこれまでの行為を考慮したメムノシスは、私のカルマから必然的に生じる不快感を和らげるためにある計画を考え出した。それが、銀河連盟のプローブ(遠隔監視)のために、私のエネルギーを役立てるという計画であった。

   特別な惑星が、私自身のものとして与えられた。
   こうして私は自分の光の参入ポイントを、第6惑星である木星から第2惑星の金星に移動させた。金星は「星」と「猿」の部族によって守られていた。木星に比べると金星は小さかったが、大ざっぱに言うと金星は、青い第3惑星テラ・ガイア(地球)とほぼ同じ大きさだった。

   金星人たちは私の到着にあたり、惑星デザインにかかわる魔術的な力を召還し、素晴らしいことを行なった。彼らは軌道上を巡るその惑星の自転を止めたのである。しばらくの静止状態のあと、金星は再び自転を始めたが、しかし、これまでとは逆の反時計回りだったのである。ヴェラトローパ系の惑星で唯一このような自転をしているのはこの惑星だけであり、しかもこの反時計回りの自転により、金星の1日はこれまでの金星の1年よりも長くなったのだ。なんというジョークだろう。金星人たちは笑い続けていた。

   金星は反時計回りに自転するようになったことから、放射子の大きなガス状の雲の形から、永続的に4次元のエネルギーを続々と生産するようになった。新たな1日はこれまでの1年よりも長いので、金星に根を張るということはちょうど無限に根を張るかのようなものであった。

   銀河連盟は、私に驚くほど完璧な場所を用意してくれたのだった。
   私ルシファーは、これまでこの銀河において、もう十分すぎるほどの多くの死の恐怖と不滅性を生み出してきたが、今やここにおいて無限の中で限りなく続く住処(すみか)を与えられてしまったのだ!

   この宇宙的ともいえるジョークに対する私の笑いは、私の涙と同様に、抑え切れないほど激しいものだった。あらゆる感情が解放された私は、より多くの放射子と超放射子のエネルギーを発生させた。私を世話してくれる金星人たちは、今やこれまでの3次元に根を張ったすべての状態から解放された。金星の反時計回りの自転のおかげで、私は自分が扱われるにふさわしい方法で扱われるようになった。

   彼らによると、テラ・ガイアでは未だに私のことを、「反逆天使」であるとか「宇宙の泥棒」といった間違った名前で呼んでいるが、地球でも私の本来の名前である「大いなる啓示の夜明けの星」を意味する、ルシファーという名で金星を祝うことになると教えてくれた。地球とその他の部族の間では、金星での私の存在は「明けの明星」「宵の明星」の二つの力、つまり、目覚めと死の力の双方を意味するものとして思い出されることになるだろう。

   木星人が、第3惑星地球において12:60ビームを使っていることを知っていたが、それに対し私は金星人の間で計画を立て、青い惑星テラ・ガイアに別な使者を送ることにした。こうした使者たちの中であなた方地球人に良く知られている者に、仏陀、キリスト、マホメット、ケツァルコアトルという人物たちがいる。だが実際には、こうした者たち以外にもほとんど知られていない多くのたくさんの者たちがいるのだ。このようにして私は、自分自身のカルマの影響を中和し始めることができたのである。

   私はルシファー、光を担う者である。



         book 『アルクトゥルス・プローヴ』 ホゼ・アグエイアス著 たま出版

                           抜粋

人類はただ今4次元へ移行中

  すでに現代の科学においても、物質とはそれぞれが特定の周波数で振動するエネルギーであることを理解している。つまり宇宙とはすべて、エネルギーで構成されているのである。現在の人類の科学は、そうした知覚されないエネルギーを察知する技術はまだ持っていないが、そうした技術が将来持てるようになれば、別の時間や空間、次元に通じる無数のポータルが見えるようになるはずである。

 one次元――点の意識。物質。
      もっとも基本的な次元である。この次元で原子や分子による創造が起きる。このレベルの代表的な存在が鉱物や水である。また人間も、この次元の自己を内に持っている。人間の場合には、これは基本的な遺伝子情報に相当する。

 two次元――線の意識。
      生物学的な存在。集団や種としての意識の発展段階。
      このレベルの意識には自我、つまりエゴがない。動植物のほとんどが、このレベルに存在している。しかしながら自我の有無だけが、このレベルの存在を決定するわけではない。
   

 three次元――立体的な意識。
      自我。集団意識の喪失。個別意識の形成。
      現在の意識を保ちつつ、過去や未来について思考することができる能力。

   この状態が現在の人類が存在するレベルである。
   また「分裂」という幻影が生じるレベルでもあり、これを超越するには覚醒することが必要となる。現在、人類は3次元から4次元へと移行しつつあり、世界でさまざまな変化が急速に起きているのもこのためである。中でも「大いなる根源」からの乖離(かいり)がもっとも際立っており、そのために統合に関する多くの学びが必要であり、密度の濃い内面的な成長が達成されるのもこのレベルにおいてである。

   イルカやクジラなどのクジラ類は、人類とともに3次元から4次元へと移行しており、霊長類も3次元に生きている。近年では霊長類の進化がめざましく、これまで人間に固有な能力だと考えられてきた言語習得能力や、情緒反応においても変化が現れている。

 four次元――立体的な意識。
      超意識。自我の意識と集団意識の両立。
      周波数が上昇すると、過去・現在・未来といった直線的認識が流動的になる。同時に、異次元のリアリティと交流する能力が増す。否定的な意識を保つことが難しくなるレベルである。

   現在、地球では3次元と4次元の現実が重なり合っており、そのために人類は3次元の特徴である分裂の幻影から解放されつつあり、統一や平和、無条件の愛を希求するようになっている。エネルギーの周波数が上昇することにより、現実の展開が早さを増し、かつ顕著になる。現在多くの人々が薬物や何らかの依存からの脱却をはかり、より良い世界の実現に向けて努力しているのも、地球が4次元に移行していることが原因である。

   4次元では自らの行動の結果に対する責任が求められ、1人1人がそこでは自由意志を持っていることを思い出す。肉体が、意識の媒体として使われる最後のレベルであることから、多くの宇宙文明が、このレベルに長期間留まることを選ぶ。

 five次元――集団意識としての自己の認識。直線的な時間からの解放。
      これは英知のレベルである。知覚力のある意識は、ここで内面の英知に目覚め始め、英知に目覚めた意識は、低い次元にいる意識たちとこれを分かち合うことを望むので、多くのものが指導霊になることを選択する。

   5次元の意識は、意識の家族オーバーソウル、あるいはハイアーセルフとも呼ばれるものと融合する。ここが非物質的な経験が生じる最初のレベルである。

 six次元――次元そのものとしての意識。
      このレベルはキリストや釈尊の意識波動の特性を示すために、「キリスト意識」などと呼ばれる。完全な記憶がよみがえるレベルであり、それぞれの存在は自己のためではなく、「全体」のために責任を果たすようになる。自己と全体への成長の過程が、完全に一体となるのもこのレベルである。

 seven次元――多次元的な経験の認識。
      集合エネルギー体系(Group-matrix )、つまり
「社会的な記憶の複合体」(Social Memory Complex )としてのアイデンティティー。完全なる一体性との統合の次元である。このレベルの意識は互いに融合し合い、集合意識体となる。集合意識は他の次元にいる存在に対して、統合を促す自然な流れを提供する。7次元に存在する意識が、ある臨界点を超えると、彼らは琴座のプリズムを通過して、次のオクターブに到達し、新たな冒険へと赴(おもむ)く。

   人類が今後さらに4次元へと移行すれば、人格の分裂状態は現在よりも統合されていくことだろう。さらに子どもたちは、幼いときから4次元の意識を表し、ずっとその意識の状態を保ち続けるだろう。もし幼児虐待などでこの過程が阻害されると、大人になってから精神障害を起こす場合がある。それが多重人格症のような障害である。ある宇宙文明では、子どもが小さいうちに精神障害の徴候を読み取って治療するので、成人の精神障害はまったく存在しないという。

   しかし私たちは、魂のレベルや人格のレベルでいかに分裂や障害が起きようとも、いずれはすべてが統合に向かうことを理解していれば、決して目標を見失うことはない。最終的に私たちは1人残らずみな、「大いなる根源」へと帰るのであるから。


    book 『プリズム・オブ・リラ』 リサ・ロイヤル&キース・プリースト著 NEO-DELPHI

                                                            抜粋







       

4次元の時間は3次元の反時計回り

   銀河文明は、無条件である。
   無条件になるとは、「完全な愛」、「寛容」、「他者をさげすまないこと」に支えられている。それは無条件に愛することであり、無条件に与えることである。すべての物事の自律性を完全に尊重し、集合的な銀河の意志という高い秩序に絶対的な信頼を置くことである。こうしたすべての性質が銀河の倫理を構成している。つまりどんなものも傷つけないこと。あらゆるものに寛容であること。無条件に与え、愛すること。価値判断をせず識別することである。

   銀河文明の無条件の倫理は、果てしない「今」に基づく深い単純さを引き起こす。
   銀河文明は、その無条件の単純さを維持する。しかし3次元的物質主義者の信条にとっては、銀河文明の多くは未知のものであるがゆえに誤解されている。それに関して5つのものが挙げられる。

 ① 放射状母体、すべてを包括する4次元秩序
 ② 重力
 ③ テレパシー・・・・同等
 ④ 全転移、時間旅行
 ⑤ 瞑想

   ① 「放射状母体」ハブは、3次元の科学では把握できない調和的な完全性である。放射状母体の中では、すべては独立していながら同時に相互に結びつき、しかも完全に「今」に存在する。放射状母体の真髄ともいうべき本質は、すべてを思いやる知性である。

   ② 「重力」は、3次元の科学では銀河ビーム、反重力、ガンマ線などとさまざまに観測される。しかし本来はそのどれでもなく、「銀河の第5の力」である。重力とは、放射状母体に情報を伝える高次元の秩序原理のエネルギーなのである。

   ③ 「テレパシー・・・同等」は、集団および集合的な心や意志における4次元の収束原理である。それは集団をなす個々の構成員の不可侵の自律性に基づいており、3次元的な個人主義的見解を超越する。テレパシーが普遍的になると、全体性の中で誰かが他の誰かよりも偉いとかそうでないなどの優劣が消滅し、「キンの同等」が自動的に与えられる。

   ④ 「全転移、時間旅行」とは、有機体である種全体が永遠に拡大し続ける銀河知性とともに、永続的に大きな調和へと至る必要に応じて、自らの体験のさまざまな側面を秩序化し、あるいは再秩序化する原理のことである。

   ⑤ 放射状母体という4次元秩序においては、「瞑想」とは存在の道そのものであり、銀河の法則に応じて生き、行為することを促す。これは銀河のダルマ、つまり法であり、次のように宣言する無条件の法則である。

   「カルマは見せかけである」。
   つまり言い換えるならば、瞬間に知覚され、それに対して反応する行為すべてがカルマであると言える。ゆえにカルマは中立的なものにも、ネガティブあるいはポジティブなものにもなり得る。つまり要点は、すべての責任が自らの現在の瞬間の中にあり、瞑想とはその瞬間瞬間にある自らの責任を引き受けることである。ゆえにこうした責任とは、行動するかしないかといったようなあらゆる見解を超越して存在する。

   こうした原理が、銀河存在を通して機能している。
   これらの原理は「ドリームスペル」に本来備わっており、現在ある12ヶ月のグレゴリオ暦はすべて捨て去り、「13の月の暦」を採用することによって始めて手に入れることができる。この点に関しては妥協は存在しない。つまり「13の月」の道に従わない限り、人類はさらなる金銭とあらゆる狂信的なアンバランスが引き起こす翻弄から抜けられず、地球は今後もずっと物質主義に悩まされることになる。

   しかしひとたびこうした原理が理解されるようになると、まず最初に「13ヶ月の暦」が採用され、実行に移されることで「テレパシー的な共感覚」の基礎が定着する。こうした基礎はまず第一に、3次元における科学の誤りや、そうしたものが環境や人々の感覚的・知的なものの双方に影響を与え、本来のものに正していくだろう。

   銀河の指令計画のメッセージは単純である。
   「妖術師」(ルシファー)
の弟子たちが、核戦争と放射性廃棄物という魔神の形で、外にまき散らした物質主義科学のビンの中身を、再びビンの中へ戻すことである。そうしたビンは、すべての科学技術とそれらが生み出した有害な石油化学によるおびただしい無駄な商品とともに、銀河意識の太洋へと再び戻されることになる。その代わりとしてあるのが、最初に銀河の指令計画として実行された、科学技術を超えた「ドリームスペル」の道である。

   地球という惑星の3次元的環境は、長期的なコントロールという見通しをまったく欠いた科学により、過去200年以上にわたり荒廃させられてきた。生物圏とそこに住むあらゆる生物種は、物質主義という戦争によって破壊させられてしまった。そうした生物種に関しては、時間とともにそれら自らが進化とともに修正していくべきことであり、本来人為的に関わることではない。こうしたことのすべては未だに人類が知的に向こう見ずで無邪気であることと、「自然を克服する」といった、3次元の力に対する未熟な観念の結果として生じている。

   銀河の指令計画の最初の段階は、銀河の放射状母体と4次元という時間の力を導入することで、人類の知的な過ちを修正することにある。注意して聞いてほしい。人類たちよ、こうしたカルマを反転するプロセスはすでに、1987年8月16日に始まっているのである。それは1987年8月16日のハーモニック・コンバージェンスと、1945年8月6日の広島・原爆を含んでいる。その日、1987年8月16日の朝、非常に多くの人々が目を覚まし、夜明けの太陽に向かって自分を開くことができたので、人類が閉じ込められている12:60周波数の反転プロセスが開始可能になったのである。

   4次元の時間は、反時計回りの方向に進展する。
   それで3次元と4次元の時間の放射母体を重ね合わせることで、3次元の出来事は中和され、出来事の効力は反転する。

   テレパシーとは直接的な心と心の伝達であるが、4次元ではごく普通の機能である。
   そして4次元的なものがすべてそうであるように、テレパシーもまた反時計回りに働く。このことはつまりテレパシーというものが、3次元の物理学のすべての原理に反して働くことを示しており、テレパシーの受信者が、どのようにしてそうした思考を受け取るのかの説明にもなる。

   3次元的な視点からすると、テレパシーは高次の秩序を持つ「心の科学」である。
   テレパシーとは本質的純粋に4次元的なものなので、それが適切に機能するとき、3次元的な概念とリアリティのすべてを超越してしまう。つまりテレパシーは、物を越えた心として働く。なぜなら4次元的心の機能は反時計回りの時間であり、3次元の時計回りの効力において「何もしないこと」という力を持つからである。そのゆえ4次元的テレパシーの観点からすると、すべての3次元的な効力は単なる知的な幻想に過ぎない。

   4次元では、他者に対して支配権を握るようなことはない。
   また土地に対する個人的所有権を主張することもなく、自らの利益のために他の人々を経済的に奴隷化することもない。あらゆる種類の権力の手段として、金銭が用いられることもない。地球のこうした3次元的制度と慣習は、4次元、5次元へと移行する地球においては、どれも認識できないリアリティである。

   「生物圏に生きるものの権利」とは、4次元の惑星ホロンの必要に応じた、完全にテレパシー的な感覚で生きる共同体の中で、この惑星地球上において集団が行なうのにふさわしいと思うことを行ない、所有権を持たずに生きることに挑戦し、それに責任を持つことである。



        book 『アルクトゥルス・プローヴ』 ホゼ・アグエイアス著 たま出版

                           抜粋



   

地球を火星の二の舞にしてはならない

   現在の地球の計算によると、アルクトゥルス星と地球は40光年しか離れていないところにあり、私たち地球人からは「牛飼いの星」と呼ばれる近しい存在であるだけでなく、アルクトゥルスは私たちの太陽の導き手であり模範でもある。アルクトゥルスは「根源芸術の守護者」とも呼ばれており、12単位の惑星系で構成されている。アルクトゥルス系は、「統一されたテレパシー場」という意識の統一に関して進歩した段階にある。

   アルクトゥルスと呼ばれる7番目の恒星体は、地球で銀河連盟として知られる組織の一つを担っている。銀河連盟とはテレパシー的な統一を獲得し、同期ビームのシステムを通してともに織り成された、星系の次元間調整単位である。同期ビームの目的は、惑星、恒星など、恒星、恒星間、銀河というそれぞれの等級で、テレパシー的な統一を拡大させることにある。

   銀河連盟は、究極的に13の次元で構成されており、すべてが同期ビームによってともに織り成されており、銀河秩序の全体性はハブ、つまり「放射状母体」になっている。したがって連盟の機能の中では、3次元的限界である「過去と未来」という直線的な構成は当てはまらない。


   『私たちはアルクトゥルスのミッドウェイ・ステーションの偵察チームである。
   これは銀河連盟を代表する私たちの、星系ヴェラトローパ24の出来事に関する報告である。ルシファーにコードネーム666を最初に与えたのは私たちである。その理由は次のようなものである。

   銀河プローブ(遠隔監視)としての体験が増しつつある私たちは、ルシファーとは実際には低い次元から純粋な光へと動く私たち自身、つまり銀河存在の意識の投影であることを最終的に確信している。ルシファーは6次元、すなわちあなた方が、純粋な光と呼ぶものの次元から機能する光が実体化したものである。ルシファーという名前が、「光を運ぶ」という意味であるのはこれが理由である。ルシファーは6次元の実体であり、私たち自身の連続性が引き起こし機能している運命というものの、未来の投影物であると言えるかもしれない。

   そして彼は、時間と空間をわたり、ヴェラトローパ・セクターへとやって来た。
   ルシファーの意図は、自分のためにヴェラトローパ24を開発するつもりだろうと私たちは推測した。もし彼が第6惑星から二重星の一つを仕立て上げれば、彼は二重の第6感覚胞子を持てるようになる。そうすれば彼自身の目的のために第6次元にエネルギーを注ぎ込むことができるようになるのだ。それが第6次元、第6惑星、第6恒星胞子、つまり666である。

   こうしてルシファーを追跡し、その行動パターンを観察することは私たちにとって非常に役に立った。しかし銀河連盟のような並外れたものが存在するからといって、あらゆるものが知られていると思ってはいけない。実際にはその反対であり、知識とは、私たちが進化するにしたがって創造されるのである。大いなる存在である銀河のマザーは常に成長を続けており、それが楽しみの本質というものなのである。

   星の公文書保管所に保存されているものは実際には知識ではなく、伝承的な知恵ともいうべきものである。知恵とは保存された夢見の蓄えであり、知識は、生成という止むことのない冒険による探索からもたらされた中で作り出されるものだ。少なくともこれが、私たち遠隔監視者(プローブ)としての絶えざる動きの中から、私たち変則者が発見したことである。

   私たちは今や、ルシファーの問題を扱うことが主要な関心事になったことを知っていた。あなた方は、私たちの計画が決してルシファーを破壊しようとすることではなく、彼から学び、彼を私たちのやり方に引き込もうとすることであると理解しなければならない。

   (破壊された惑星)マルデックの大災害の後に、私たちはベラトローパ24系を観測したとき次のようなものを見た。ルシファーは第6次元的な狡猾ぶりから、2つの惑星、つまりあなた方が木星と土星と呼ぶ惑星を彼の支配領域に持ち込んだのだ。私たちはここでルシファーを「彼」と呼ぶが、それは単に彼が生み出した男性優位によるものであり、本来6次元には性の区別はない。さらに彼は狡猾にも、12:60のビームを創り出し、それによって人工的な時間というものが生じた。つまりこのビームから生じた時間戦争において、マルデックという惑星が破壊されたのである。

   マルデックの破壊に伴い、第3惑星軌道を保つあなた方の地球テラ・ガイアと、第8惑星軌道天王星との間に、完全第5度の可能性が存在しているのを見た。私たち愛の芸術家であるアルくトゥルス人は、天王星と地球をつなぐ時間トンネルを創造することだった。そうすれば時間トンネルの中に、失われた世界の知恵を保存できると考えたからだ。同時にこれは、残りの第4惑星から第1惑星までの内惑星を守るための対応策でもあった。

   今や第4惑星火星は、第7惑星土星との対照位置にあり、しかも土星はルシファー勢力の要塞となっていた。それで私たちはあなた方が火星と呼ぶ惑星に焦点をしぼることに決定し、この惑星を守ることができれば、私たちはルシファーの時間ビーム攻撃を回避できるかもしれないと考えた。もしルシファー勢力が火星を乗っ取ると、彼らの堅固なくさびが第3と第8の間に打たれることになる。そうなると時間トンネルはブロックされてしまうことになり、私たちはその状況を避けたかったのだ。

   今、私たちが「ルシファー勢力」と言うときその意味は、「3次元および4次元において、ルシファーの偽りの魔力に囚われ、囲われている勢力」のことである。私たちはルシファーが、3次元と4次元において生み出される投影物、つまり否定的な感情が作り出すエゴエネルギーを食糧としていることに気づいた。それに対しルシファーはそうしたネガティブエネルギーを与えてくれる人々に対し、「権力の妄想」という形でお返しをしているのだ。そこには多くの部族からなる構成員がおり、私たちと提携関係にあったアンタレス人の多くが同様の状況に陥っていた。

   いまや火星は、現在まで4次元の中にあった「空歩く者」と「世界の橋渡し」を名乗る部族の保護下にあった。彼らは協議し、破壊されてしまったマルデックの4次元体とともに、私たちは3次元のコロニー化のために計画を立てた。その計画とは、ミッドウェイ・ステーションに残ったアンタレス人と私たちがそれぞれ、アンタレス人が「空歩く者」の部族の中に転生するという危険に挑み、そうして火星の南半球を引き継ぐ。一方私たちアルクトゥルス人の何人かは、火星の北半球で「世界の橋渡し」部族の中に転生して肉体化するというものであった。

   遺伝子実験やこの種のコロニー化にはいささか時間がかかるものであり、私たちはこの計画が進むにまかせた。・・・。しかし私たちは火星上で起こっていることを処理するには不適切であり、未熟であったと言える。再び火星のことを思い出したときにはもう遅すぎたのだ。こうして南半球側の火星の「空歩く者」の後見人となったアンタレス人は、土星からのアンタレス人、つまりルシファーの勢力に潜入されてしまい、浸透されてしまったのだ。こうして土星から侵入したアンタレス人の影響を通して、彼ら「空歩く者」たちの部族は巨大な文明を創り出した。

   これはアルデバランのアトランテジア人の追憶を呼び覚ます。
   そしてかつてのアルデバランのアトランテジア人のように、火星のアトランテジア人もひどい取引に応じてしまい、意識の低下は避けられなかった。不滅性を唱えるある哲学がしのびより、死に対する奇妙な崇拝も生じていた。死の領域は実際に、銀河の北の大きな次元間領域を構成しており、そこにはそれぞれの存在の真実が保存されていた。そして火星ではごく少数のエリジアムの僧侶と呼ばれる者達が、死を取り仕切っていたのである。警戒を怠りなく監視しなければ、こうしたことがいかに物事を歪めてしまうかを、私たちにまざまざと示すものであった。

   そして火星の状況は、アンタレス人とエリジアム人との間で怖ろしい戦争を引き起こしたのである。さらに彼らは互いに防衛と保全にばかり関心を払い、そうした戦争によって悪化する環境や気象の激変には注意することなく、それらが引き起こす来たるべき変化に備えることをしなかった。そしてその結果、火星プロジェクトに致命的とも言える二重の打撃がもたらされたのだ。それは一種の原子力戦争であり、それが大気を乾燥させ、惑星電磁場の有害な希薄化現象を早めることとなった。

   その後かなり短期間のうちに、火星の大地には人が住めなくなってしまった。
   かつて火星は誇らしいほどの3次元的な人口に満ち溢れており、活気に満ちていたが、今や空っ風が荒れ狂い、赤い砂の冷たい突風が吹き荒れていた。あらゆるところで有害な赤い砂が吹き溜まり、粉々になったかつての記念碑を覆い尽くしていた。そこではもはや誰も、どんな生命も、そこの大気を呼吸することができなかった。空気は放射能で汚染されていたのだ。

   かつては安定した作戦基地であったこの惑星の悲しみが過ぎ去る前に、エリジアムのアルクトゥルス人は彼らの運命の起源となったプローブを思い出し、原アルクトゥルスの顔を型どった巨大な記念碑(人面岩と呼ばれているもの)を建てた。私たちはその表情に、トトモシスである猿の王の面影を見た。その顔は広大で謎に満ちた表情をしており、今日まで火星の北方、シドニア地区と呼ばれる荒廃した砂漠地帯から天を見上げている。彼はすべての時間の部族にやがて蘇えるであろう宇宙的な回想を、そこで今も待ち続けているのだ。

   私たちは火星の運命について深く考えれば考えるほど、疑問が生じてくるのだった。
   ルシファーが投影するものによって中毒して荒廃する惑星が、火星のようにこのほかにも多く出てくるのだろうか? このプローヴと、キニチ・アハウや銀河連盟の栄光のために、そして私たち自身がアルクトゥルスへ帰還する旅のためにも、すでに不毛となったこの星系で、これ以上惑星が、破壊されるようなことがあってはならないことは明らかなことだった。』



        book 『アルクトゥルス・プローブ』 ホセ・アグエイアス著 たま出版

                           抜粋

   

自分や他人を裁く時、自分に対して「ノー」と言おう

   生後数年間は、子どもはまだ野生動物のように自由である。
   それはまだ飼い慣らされておらず、家族からまた文化や宗教によって手渡される、この世界の現実という「夢」を受け入れてはいない。子どもが飼い慣らしをされるにつれてその精神の発達は、罰と報酬によって引き起こされる感情を通じて行なわれ、子どもは受け継いだシステムのルールを学んでゆく。それは特定の仕方で行動することを学習することである。しかしこの現実という夢を選択することはできない。なぜなら私たちが生まれて来たとき、それはすでにそこにあったからである。

   彼らはもはや無垢ではなく、飼い慣らされた若者はふつう、自分に押し付けられた現実という夢に反抗する。地球を支配している今の西洋化された文化においては、若者はいたるところで暴力を目にし、暴力のシステムが彼らを吞み込んでしまう。彼らは作られて受け入れられたアイドルたちや、マッチョな男性やセックスシンボルとしての女性を尊敬する。こうして犯罪者がヒーローとなる。我々の若者が好み、付き従うモデルは地獄じみており、それらは世界を侵食する悪夢に貢献しているのだ。

   地獄には2人の主要な支配者が存在する。
   それが裁判官と犠牲者である。そうした法律の概念が地球に持ち込まれた時、それは我々一人ひとりの内部に持ち込まれたのである。裁くものと裁かれるものである自らの分身は常に互いに対立し、憎み合っている。そして自分のうちなる本来のコミュニケーションは、我々を育てた年長者の与える信念がいかなるものであれ、飼い慣らしのプロセスの中で破壊されてしまった。

   飼い慣らしは報酬と処罰を通じて行なわれる。
   両親たちは、自分が飼い慣らされたのと同じ方法で子どもを飼い慣らす。彼らは良いことはほめ、褒美を与え、悪いことにはお仕置きを与え、償いをさせて、彼らの善悪の概念を教える。通常叱られ、罰を受けたと感じるとき、私たちはそれを不当なことだと感じるので反発する。そしてそれが私たちの心の中に傷口を開き、その傷口が感情的な毒を生み出すようになる。

   私たちはその傷を、感情的な傷として感じる。
   この傷から感情的な毒が心に広がり、恐怖が始まり、それが私たちの態度と精神をコントロールし始める。私たちは咎められ、罰を受けるのを怖れるようになり、服従を拒否し、従順でなかったゆえに報酬が与えられないことを怖れるようになる。その結果、私たちは両親や教師、友人、自分の属するグループ、さらには社会から見てそれに値する人間になろうと悪戦苦闘するようになる。

   成長するにつれて何度となく、私たちは他人からの裁きと断罪に服することになり、私たちの社会が支持している「善悪」や「美醜」のような価値基準に従うようになる。そしてやがて私たちは今度は、自分で自分を裁き、罰するようになる。その結果、飼い慣らしは非常に強力なものとなり、私たちはもはや自分を飼い慣らす人を必要とはしなくなる。そのようにして引き継いだ精神的態度は自分に、そして他人へと向かうことになる。

   自らの中の裁判官は犠牲者が有罪であることを発見するが、それは犠牲者は罰されたいという欲求を持っているからである。私たちの中の犠牲者の部分は、自分が無価値であると感じているので、何度も何度も次のような言葉を自分に繰り返す。他人と比べて「私は十分善良ではない。私は頭が良くない。強くないし、勇気もない。美しくない。カッコよくない。年寄りだ。負け犬だ。何をしてもうまくいかない」と。

   こうしたもののすべては、私たちが飼い慣らされ、教え込まれた信念体系が生み出すものである。そうした信念体系は一種の憲法であり、私たちが文句なしに真実だと信じ込んだ「聖なる書」でもある。私はこうした信念体系を、「地獄の書」と呼ぶ。

   私たちの内なる裁判官は、自らの信念体系の中ですべてを裁く。
   そうなると私たちは自らの中に正義を見失ってしまう。もし正義があるのなら、自分の過ち一つに対しては一度償いをすればそれで済むはずであるが、我々の裁判官は限りなく千度も償いをさせようとするのである。その過ちを思い出すとき、あるいは誰かがそれを私たちに思い出させるとき、再び償いをするだろう。こうして償いは終わることがなく、我々の裁判官は、絶えず犠牲者を発見し、有罪だとして罰するのである。

   私たちの信念体系は、飼い慣らしの期間中にさまざまな人々を通して私たちのところにやって来る。私たちはそれを、自分の家族や友人、学校、宗教という環境から吸収する。飼い慣らしのプロセスの中で、幼い子どもは何を信じるかの選択肢を持たないので反抗するが、しかし彼らは何かを変える力を持っていない。私たちはまた自分のアイデンティティを探し求める十代の頃にも反抗するが、その反抗期にどれほどの反抗を体験するかによっても、私たちの将来の自己評価は違ってくる。

   私たちはこの時期、そうした信念体系がどのようにノーマルな人間の本能を抑圧し、どのようにして大人たちが若者を操作しようとするかを見ることになる。私たちは何らかのサポートを得て成功するかもしれないし、恐怖に屈してしまうかもしれない。

   私たちの中の裁判官と裁かれる犠牲者、その裁きに用いられる信念体系という「地獄の書」が、私たちの心の中に一匹のパラサイト、つまり寄生虫ともいうべき寄生生物を生み出す。そのパラサイトはエーテル的なエネルギーでできた1個の「生きた存在」である。その生きた存在は生き延びるために、人間の脳によって作り出される感情を食糧としている。その感情とは、恐怖、怒り、悲しみ、憂鬱、嫉妬、被害者意識といった否定的な想いから生じる感情である。

   つまりパラサイトは、感情を作り出す工場である脳をコントロールするために、恐怖心を引き起こす現実や悪夢を作り出す。それは自分が生き残るために必要な、ネガティブな人間感情という産物を支配するためである。(テレビなどを通して私たちが目にする多くの現実は、つまりはそれを見る者の中に、そうしたネガティブな感情を生み出すために考え出されたものである。)そのようにして脳は魂の成長に必要な感情を生み出すのをストップしてしまう。そうした魂を育てる感情とは、愛からやってくるのである。

   ネガティブな寄生生物であるパラサイトは、細胞を攻撃するウイルスと同じようなやり方で作用する。ウイルスは細胞の再生をコントロールし、細胞自身の成長に必要なものを生産することができないようにする。そして細胞は今度はその代わりに、ウイルスが成長するのに必要なものを生み出すようになるのである。つまりウイルスは細胞の犠牲のもとに存在し、少しずつ細胞に損傷を与え、最後にはそれを破壊する。私たちは自分の周りのいたるところで、人間が自己破壊的な行為に関わっているのを見ている。つまりこれが、パラサイトによって支配された自己破壊的な精神が外部に現れた徴候である。

   トルテック(メキシコの古代叡智の継承者)たちは、このパラサイトの存在に気づいていた。そして人間は、この侵略的な力に対しては2つの選択肢しかないことを知っていた。1つの選択はパラサイトに屈服し、従順に生きて行くことである。そしてもう1つの選択は、幼い子どもや十代の若者がする選択と似ていて、反抗し、パラサイトに宣戦布告して、自分の自由を取り戻し、自分自身の夢を持ち、パラサイトにではなく、自分の精神を真実の自分に糧を与えるために用いることを宣言することである。

   トルテックたちはもちろん、「反抗」を宣言した。
   だから彼らは、ウォーリアー、戦士と呼ばれるのである。これが戦士という言葉の本来の意味である。戦士は自分の中のパラサイトに気づき、自己を癒すことを目的としてそのパラサイトに宣戦布告する人のことである。その戦争の重要性は勝ち負けにではなく、試みることにある。

   この世界に存在するいかなる価値のシステムも、それ自身の地獄の書を持っている。
   そしてすべての人にその種の書が手渡されている。私たちが信念体系を作り上げる限り、それがいかなるものであろうとも、私たちの中には裁判官と犠牲者がいる。そして戦士の仕事は、その内なる裁判官と犠牲者に対して反逆することである。トルテックの方法で「テオティワカンの死者の通り」を歩くことによって、戦士は裁判官と犠牲者を乗り超えることができる。

   この惑星に存在する「地獄の夢」に対して死ねるように祈りなさい。
   地獄を去る準備をしなさい。
   地上の天国にいるあなた自身を想像しなさい。


       
        book 『恐怖を超えて』 ドン・ミゲル・ルイス著 コスモス・ライブラリー

                           抜粋
   

ある周波数の音「デジタルウイルス」が流されている

玉蔵   彼ら「グレーメン」たちは、実は今我々が知っている以上の知識を持っているんですよね。彼らは違う次元にも行っていると思う。ペガサス・プロジェクトやモントーク・プロジェクトというのは次元をグニャッと曲げるわけだから、結局あれも人間の精神の力を増幅させて次元に穴を開けるという形で、見る側の力、電子を確定させるんです。

サアラ   私たちの持っているフィールドは、肉体に一番近いところに「感情の場」ともいうべき「感情体」があります。ですから人間は感情の影響を一番受けやすく、それを知っている彼らはそのために、感情ばかり増幅させるような刺激を世の中に氾濫させているわけです。つまりそういった感情に足止めされてしまう結果、本来の目的に焦点を合わせる力が奪われてしまうのです。

   ムカつくとか、腹が立つ、悔しい、悲しいといった感情のほうにばかり意識がフォーカスしてしまう結果、問題を解決しようという気がなくなってしまいます。この世界には、人々を感情的にさせる刺激が多過ぎるほど溢れており、それに一役買っているのが映画やテレビドラマと言えるでしょう。

玉蔵   それは結局ノイズなんです。
     耳には聞こえないような周波数です。人から聞いた話ですが、本を書く人は標高800メートル以上のところに行くとすごくイマジネーションが湧いてきて、一気に書けるんだそうです。でも1000メートル以上に行くと妄想の世界に行ってしまうから、現実と妄想のちょうどいい地点が800メートルらしくて、標高の高いところは雑音が入ってこない。その人は普段から、川のせせらぎの音とか鳥のさえずりのCDを聞いているそうで、そうすると筆が進むそうです。

サアラ   音といえば振動のことですね。
      今、「デジタルウイルス」というテクノロジーがあります。たとえば風邪の予防などで手洗いやうがいをするのは、外から自分の体内へウイルスが入ってくるのを防ぐためですが、可聴域(聴き取れるレベル)ではなく、聞こえない音の振動を流すことによって、体の中の素粒子をウイルスに変えてしまうというテクノロジーを作り出した人たちがいます。

   もちろんそれを作り出したからには、それを消去するための「干渉を起こす音」もできているのですが、実は日本でもすでに、ものすごくこの音(デジタルウイルス)が流されています。

玉蔵   ノイズは意図的に流されていると思いますね。
     商業地域では、購買意欲を掻き立てるような音を流しているという説もあります。

サアラ   多くの人々は知りませんが、そういう音に対する「監視」はすごいのですよ。
     それは音としては聞こえないものですから。私は以前東京のある場所で、不用意にデジタルウイルスを消去する音をパソコンで流したことがあります。そうしたら、20分くらいするとその場所にヘリがやって来て旋回し始めたのです。ですから彼らは常に、いつも流れている振動を計測しているんですよ。驚きです。

玉蔵   だから田舎に行くのはすごくいいことなんです。
     そういうノイズがないし、私は今ちょうど、標高800メートルのところに住んでいます。

サアラ   人間の意識もノイズですよ。
      ほとんどの人が何かしら心配していて、そうしたネガティブな思考で生きていますが、そういうノイズが田舎は少なくなりますからね。

玉蔵   みんな将来の不安ばかりにフォーカスさせられているじゃないですか。
     本来そんなこと心配する必要ないんですよ。人間が集まって生きる上では本当は困らないはずなんです。それを分断されているから、あたかも困るかのように洗脳されているんです。

サアラ   そうですよ、自分の将来は自分で創造するわけですからね。
      この地球上には今70億の人口がいると言われていますが、たとえ70億いたって賄えるくらいの豊かさが地球には十分あるのです。それなのになぜか「足りない」と思わされているのです。何も足りなくないのです。ですからTPPもそうだと思いますが、起こそうとしているのは人為的なものですね。たとえば空気や水など、本来あり余って誰のものでもないものを汚染することで、それを手に入れなければならないことから、そこに価値をつけて経済にしているのです。

   そのうち空気も汚染されてしまい、汚染されていない空気にも値段をつけるようになるかもしれません。ダイヤモンドだって世界中にはあり余っているというのに、その採掘権は世界でたったの4人にしか与えられていないのです。地球の資源は誰のものでもないのに、それを取り出す採掘権というのはいったい何なんでしょうか。金(ゴールド)だって世界中にはあり余っているのです。日本は特に黄金の国ジパングですから、本来金や銀がいっぱい埋まっているし、何でも採れるのです。しかも火山大国ですから、ダイヤモンドなんてそれこそわんさか大地に眠っているのです。

   地球ではまだダイアモンド工学という分野がまったく開発されていませんが、実はダイヤの持つ尋常ではない光の屈折率を利用したテクノロジーは、宇宙ではたくさんあります。それこそ宇宙人がとりにくるほど、地球には何でも豊かにあるのです。

 反重力装置は地球の制限を打ち消すための原理

玉蔵   今、社会問題で子どもの虐待なんかありますが、密室に入れられて分化させられて、親がイライラして暴力を振るうようにわざとさせられているわけです。本来は昔ながらのコミュニティの中で育てれば何も問題はないのです。疎開村には常時8人ぐらいたむろしていて、誰かが子どもの面倒を見ています。

サアラ   そういうことも含めて、まず地球に持ち込まれてしまった「所有」という概念からすべてが始まっているのですね。私の妻、私の夫、私の子どもに私の家族、私のオカネ、私の家、私の土地というわけです。そうした所有という概念がなかったときには、土地は地球のものだし、人間は誰かに所有されるものではないし、生まれてくる子どもはみんなの宝だったのです。だから子どもが産めなかった人も、そうした子どもを自分の子どものように育てる機会があってすごく公平だったのです。

玉蔵   私は「疎開村」と自分で勝手に命名しましたが、そこにいるとすごく楽しいです。
     この前、黒曜石を探しに行こうということになって、大人と子どもの黒曜石探検隊を作って探しに行きました。みんな子どもみたいに遊んで、そんなに楽しんでいいのかみたいな感じで。長野は生活費が驚くほど安いのです。だから本当はそんなにせかせかして働く必要はありません。だけどみんな分断させられているから、働かされるようになっていますが、本来そんな必要はまったくない。

サアラ   同感です。
      必要ないものを生産するために、ほとんどの人が寝る間も惜しんで働いています。オッサニアならぬヒューマニアみたいな、本来人間が生きるってどういうことなんだ、そんなに多くの物を所有する必要があったのだろうか、と思い出せるような体験ができるところが必要だなと思います。

   そうした本来の生き方の中に、最新のテクノロジーが入ってくればいいですね。
   フリーエネルギーとか、病気になる前の段階で未然に防げるようなテクノロジーとか、探求すれば機械や装置などなくても意識はどこの次元へでも行けるといったような、イマジネーションと物理的な世界が融合することは十分可能です。そうすれば生きるためのストレスから解放されて、穏やかな人間生活が取り戻せるし、クリエイティヴな何かができれば最高ですね。

玉蔵   うちはフリーエネルギーをやろうと思っています。
     私はうまく説明できないのですが、正14面体という物質は勝手に回転するんです。どうやら月の満ち欠けと関係しているようで、新月か満月かわかりませんが、その時にぐるぐる回るんです。まだ発電するところまではいっていないのですが、実際に普通に置いてあるだけなのに、何でこれは回ってるの、という感じでくるくる回っている。宇宙人情報によると「フトマニ図」というのがあって、それがここら辺の力学を説明する論理図のようですが、私にはさっぱりわかりません。

サアラ   反重力と似たような感じですね。
      反重力装置というのは、地球の与える制限を打ち消す原理なわけです。これは宇宙に無尽蔵に存在するエネルギーを、動力や熱に変えて引き出す方法と連動しています。しかも実は、古代からすでにある技術なのです。エジプトの壁画にもUFOがたくさん描かれていますが、地球人はかつてそのような高度なテクノロジーのある文明の中で暮らしていたのです。

 正六角形のダビデ紋はエネルギーを吸収する形ち

玉蔵   
サアラさんの本に、六芒星や正六面体のことが書いてありましたね。
     私が調べたなかでは、正六角形には何かあります。ダビデ紋のシールを貼ると軽くなるようだし、何かあるんです。

サアラ   ピラミッドが2つ重なったみたいな、ダイヤモンドの形のダビデ紋のことですね。
      あの形はエネルギーをものすごく吸収するし、振動数が変わります。特定のレベル以上の振動をそこに集めることができるので、ダビデ紋はエネルギーという情報を集める形ちなのです。宇宙でもいろんなところで使っていますが、ほとんどの場合、情報発信基地のようなところにはダビデ紋がついています。ダビデの家系であるソロモンは知恵の象徴ですが、情報量はすごく多いです。エネルギーというのは情報のことなので、ダビデ紋はそれを集めてくる形ちです。

玉蔵   絶対そうですよ。何かあるんです。
     ハチの巣も六面体だし、炭もそうで、自然界には結構ある。ビールの泡は細かく見ると全部六面体になります。私が調べた限り、トルマリンという物質と炭、それにフルボ酸も六面体なので放射能を除去する力がある。炭の中でも意外ですが、さとうきびの炭が一番正六面体に近い形ちです。

サアラ   石英やケイ素、ゼオライトもそうですね。
      アメリカでは2012年5月に、国内で1年間に2万人が被爆して死亡したと発表しました。おそらくどこかの原発の放射能漏れとかそういうことなんでしょうが、空気の流れには国境がないので、日本からも行っているかもしれない。だから彼らはその対策として「ゼオライト」使っている人が多いのです。炭と同じような効果ですね。

   六角形の蜂の巣みたいな形は、中がマイナスになります。
   だから外からプラスを入れる。それがどう組み合わさると回転するのか興味がありますね。シリカとカルシウムと、もう一つ何か、この3つが鍵になるようです。特にシリカ対カルシウムがある特定の割合になると、完璧に全部を変えるようです。しかしそれを発見した人たちはみんな気が狂ったり、おかしなことになっているそうです。


        book 『世界支配者VSライトワーカー』 サアラ・玉蔵著 ヒカルランド

                           抜粋 

    

 

 

 

 

 

 

今必要なことはこれまでの文明を終わらせること

 「古いものを捨てるべきリズムにある時、そのリズムに逆らっった場合、宇宙のリズムは強制的にあなた方に喪失を強いることになる。現代のあなた方は何でも溜め込む傾向にあり、それが宇宙のリズムを停滞させる結果を引き起こしている。

   それぞれの節目(ふしめ)においては、常に捨てることを心がけるだけでも、あなた方の人生は向上する。これを怠っていると、宇宙は強制的にあなた方のすべてを空(から)にさせる状況を与えるようになっている。そうやって宇宙は、リズムバランスを取り戻す働きをするのである。

   アメリカ軍のイラク攻撃が、あなた方の文明のルーツでもあるシュメールの記憶を消滅させることになったのは偶然ではない。これは法則によって起きるのだ。時の権力者は、たとえその文明が終末を迎えていても、最後の最後まで自分の支配下にある文明を維持しようと固執するものであるが、それを引きずれば引きずるほどそれは破壊され、終には彼自身を消滅へと追い込むことを我々は知っている。欲のままにその繁栄に固執すると、破壊もまた繁栄と同じほど大きなものになるのだ。

   今あなたが払うべき努力は、これまでの旧文明を出来る限り早く穏やかに、終息に向かわせる努力である。」

   
私は彼の話を聞きながら、ここ数年間に起きたアメリカの産油国への軍事攻撃に、人類史規模の意味があることを直感した。
   そして、私は9.11のことを思い出した。
   そういえば私はネット上で、9.11は演出されたものであるという情報を見たことがあるがあれは本当なのだろうか?

   「確かに、9.11(米国貿易センタービル爆破事件)はある勢力が演出したものである。
    しかし物事は、本質を見抜くことが必要である。
    問題は、そうした勢力の計画や動きが、なぜあのタイミングであの時期に生じるかということである。彼らは、「聖なるリズム」を知っているわけではないのだ。

   秋から冬に向けて森の木々が木の葉を落とす時、あなた方はその木の葉である必要はなく、あなた方はその幹であるべきだ。木の葉は落とされまいとしても、自然の法則に勝つことはできず、どんなにもがいても、落ちるべき葉は落ちるのだ。その葉であることを主張しても、それは悲劇でしかない。「彼ら」は今、落ちまいとしながらも落ちつつある「葉」の役を演じているのだ。すべては天地のリズムに導かれており、それに逆らうことは逆に、より悲劇的にその法則を成就させることになり、それが自分と他者に苦しみを招く。

   我々シュメールの叡智を保つ者たちは、「聖なるリズム」を自分の利益のために用いることをしなかった。なぜならそれは必ず、反作用を引き起こすことを知っていたからである。」

   
彼の言うことは非常によくわかったし、私には彼ら旧文明の権力者たちが、何か遠い存在のように思えてきた。そして新しい時代に向けて、自分は何をしたらよいのだろうかと思った。

 「私が言う旧文明とは、決して彼らだけを指すわけではない。
  それは自己の立場を守るために、旧文明の価値感を頑(かたく)なに主張し続ける人々であり、他人を犠牲にしてでも旧体制で獲得した権力を保持しようとする人々のことで、このような人々はあなたの国にも無数に存在していることを知らねばならない。そうした一人一人が、自分の生き方を変容させられるかどうかが本質的な問題である。そしてそれが達成できるかどうかは、あなた自身の生き方にかかっている。

 あなたは、日本の戦時中の話を聞いたことがあるだろうか。
 当時、
(戦地へ行くよう要請する)赤紙を渡された時、どれだけの人々がそれに「ノー」と言うことができただろうか。
  あなたが真に、あなたの価値感を旧文明のそれから新文明のそれへと変容させ、それを行動に表すことは、当時の人々が「赤紙」に「ノー」と言うのと同じほどの、自己犠牲的なまでの勇気を必要とする行為であることを、あなたはいずれ知るであろう。」

   
この時には、私はその意味がわからなかったのだが、後に私はその通りの現実に直面することになった。

   「自然界の木々が葉を落とすのは、新芽が胎動を始めたことを感知するからである。ゆえに木々が葉を落とすことを惜しんでいたら、木々は生命の危機に陥ることになる。この喩えがわかるであろうか。つまりあなた方はこのことを現文明、つまり旧文明でやろうとしているのだ。

   あなた方が過去の文明、過去のシステム、過去の権力、過去の考え方を失わないように躍起になればなるほど、宇宙はあなた方に厳しい喪失を強いることになるだろう。「今」はすべてを捨てるべきリズムにある。捨てなければ、新たな誕生を見ることはできない。

   捨てることに恐怖を抱くのは、新芽の胎動に気づかないからだ。
   あなた方が想像もできないほどの活気に満ちた素晴らしい文明が、すでに胎動を始めていることをあなた方は確信しなければならない。」

   
私は自分の人生と人類のあり方に妙な繋がりを感じながら、彼の話を聞いていた。
   ひょっとすると、私の人生の変化は、人類の変化と裏表なのではないか、といういままで考えたこともない思いが浮かんだ。

   「一人の個人が宇宙のリズムに乗るということは、あなたが考える以上に人類史に直結している。なぜならあなたの中心点は、人類の中心点でもあるからだ。

   あなた方日本人がする「年末の大掃除」の習慣は、我々シュメールの習慣に近いものがある。これを10日早く行なえば、自然のリズムに重ねることができる。この期間に不要な物を捨てると同時に、心における過去も捨て、澄み切った魂になることは自然のリズムにかなっている。このことをもっと大きなリズムで行なうべき時に、今、あなた方はいるのである。

   人間の努力には、本筋から外れた努力というものがある。
   現代のあなた方の中には、そうした努力によって自分を見失っている人が大勢いる。現代の文明にしがみついている人々もそうである。一度頂点に達した文明が死期へと至るとき、なおもそれにしがみつこうとした人々は、過去の文明でもたくさんいたのだ。一度握った権力を手放さず何とか維持しようとする人々、死期にあることに気づかず、今からそれを追いかけようとする人々は、そうした生き方によって結局、過去においても自らを失うことになった。つまり、その努力そのものが、彼らを宇宙のリズムから引きはがすのである。

   宇宙のリズムに合致した努力には必ず、あふれ出るような使命感や躍動感、爽快感を伴うものである。それらが感じられない努力は、いかなる努力であろうとも、宇宙のリズムから外れている。」

  「シュメールでは、人間の思いである思念は神から与えられるものと考えられていた。
  与えられた思念である以上、それは必ず宇宙のリズムに合致する。つまりそれを受け取るためには、受け取るための魂の空間を用意しなくてはならないというのが、我々神官の思考に対する認識であった。

  そのようにして用意された空間に、節目(ふしめ)の時には必要な思念が舞い降りる。
  そしてその思念は、次のサイクルに向けて強い創造力を発揮するのである。
  自ら作り上げた思念によっても物事は成就することができるが、しかしそれらは長期的には宇宙のリズムを壊すのである。

   思念というものは、心が空白でありさえすれば、必ず各人にもっとも必要なものが与えられるようにできている。それは自ら作り出すものではないことをあなた方は知らねばならない。それを受け取るべき「時の中心点」が、「節目の時」である。

   宇宙の星々は自らの主張のためにスピンするのではない。
   星々は中心の力にうながされ、その力に自らをゆだねることによって行なわれる、スピンという自己完成の悦びに打ち震える。宇宙の存在は、波に自らをゆだねるサーファーのようなものであり、いかにゆだねられるかですべてが決まるのだ。

   宇宙は、必要なところに、必要なだけの、必要な配置を与える。
   その計算に狂いはない。
   しかしながら、個人の意志で何かを目指し、個人的な思いの力でそれを実現しようとする者であふれる時、それはすでに、思念の次元に摩擦(まさつ)と闘争を生み出しているのである。」

   
与えられる思念などということを考えたこともなかった私は、彼の言葉に、私の人生観を変容させるほどのインパクトを感じていた。

   「現代のあなた方の社会は、さまざまな世界的問題を抱えており、あなた方はそれを解決するのは至難の業(しなんのわざ)と思っている。しかしそれはあなた方が過去を捨てようとせず、過去になおもしがみつこうとしていることがそのように見えるのである。」


              
              book  
「ガイアの法則」 千賀一生 徳間書店」

                        抜粋したもの


地球は物質的3次元4次元を超えて5次元へ移行する

   私たちはこうした話を、明らかにあなた方を挑発するためにお話しています。
   それはあなた方が、「偽りの神」に断固として立ち向かい、「愛」を持たない権力構造に対してはっきりと「ノー」を唱えてほしいからです。それは「新たな情報という知識の光」で彼らの存在を照らし出し、彼ら闇の存在から武器を取り上げるプロセスのことであり、あなた方が始めなければならないことなのです。

   あなた方は、目覚めつつある世界に彼らが隠してきたことを知らせることで、その役割を果たさなければなりません。あなた方の「傾いた天秤(てんびん)」の均衡を取り戻すために、あなた方は戻って来たのです。

   
   これまでの話はみな、ジグソーパズルのピースが、どのように組み合わされるのかを理解するために必要なことであり、まずはすべてのピースを知らなければならないと思うからです。もっとも効率のよいやりかたのためには、まず全体像を眺めてから、それを扱いやすい塊(かたまり)に分ける必要があります。そうやって初めて、全部を元通りに繋げることができるのです。

   未だに「パンドラの箱」を開けるのを怖がっている人たち、つまり「事実を知ること」を拒否する人々は、変化が起き始めた状況においてはまったくの無力であるでしょう。なぜならあなた方の力を奪い去るのは、握り締めて離さないあなた方のその恐怖心であって、閉じ込められている暗闇から踊りだし、飛び出してくる事実ではないからです。

   さまざまな次元からやってきた「光の存在」たちは、あなたの魂が解放され、新たな道をたどるその足元を照らしてくれます。ですから、無理やり暗闇に引きずり込まれはしないかと恐れる必要はまったくありません。それはあなたが、無知な状態のままでいさせられたり、退屈な闇の力によって操作されたり支配されることを、意識的に拒否する意志を持っている限り、どのようなものもあなたの魂の旅路を邪魔することはできません。

   あなたが一時的に道に迷うのは、あなたが自分の意志でその夜の黒い霧へ向かうときだけなのです。しかしそのようなときであっても、あなたはいずれ元へと戻る「道」を見つけるでしょう。どの道もやがては一つの道に合流します。それが故郷に帰る道なのです。

   あなた方は、既に人類に隠してはおけない彼らの秘密を暴くように導かれており、あなた方の惑星に対して行なわれている間違った行為に、一体となって抵抗しています。それが達成されるためのいついかなるどのような場面においても、あなた方には宇宙からの「光の支援」があるということを知っていてください。

   あなた方のガイドである「守護霊」は、進むべき道を優しくあなたに示しますが、その旅を始めるか、あるいは変化を恐れて今の状態に留まるかは、あなたが自由意志で決めることです。天使たちはあなた方の頭上に漂(ただよ)い、すべての人類の周囲にその大きな「翼」を広げています。それはあなた方の過ちを許し、癒すと同時に、あなた方の強さや成功を祝福する愛のエネルギーのことなのです。

   ガイア地球の魂もまた、道を指し示しています。
   宇宙に生きる意識あるすべての存在はみな、より高次元の存在から導きを受けています。あなた方の太陽であり、光を担う者である「ラー」でさえが、闇が仕掛けた地球を覆うグリッド(網)を破壊して、あなた方を手伝っているのです。地球とそしてあなた方には、現在あまりにも膨大な宇宙からの光が注がれているので、闇の力はこれ以上あなた方を支配することができなくなっています。

   宇宙から降り注ぐ愛が、そして高まりつつあるあなた方の一体感が、あなた方を縛り付けていた隷属の鎖を溶かして、あなた方を解放しつつあります。あなた方の太陽系には、宇宙の隅々から宇宙エネルギーが大きな波のように注がれているのが私たちには見えます。そしてあなた方の太陽「ラー」は、シリウス星と同じく「恒星」であり、素晴らしい光を放っています。宇宙全体が、まもなく起きるあなた方の次元上昇(アセンション)への期待でざわめいています。

   しかし忘れてはならないことは、あなた方「人類の進化」の道筋を照らすのは、あなた方の間にある光、つまり人々の間で「心から心へと伝わる光」であるということです。あなた方は「至高の創造主」の創造のきらめきであり、「すべてなるもの」の輝きです。ですから自分の存在の意味や、その結末を疑う気持ちからあなたを解放するのは、あなたの内にある愛であり、あらゆる存在が目的を持っていることに対する「信頼」です。

   もしもあなたが、間もなく起ころうとしている変化を恐れ、人類の苦難と地球の未来を不安に思い、あなたを奴隷の檻の中から連れ出そうとする人に腹を立てているとしたら、あなたの生存本能である「下位のチャクラ」は傷ついていると考えるべきです。

   太陽系の変化が激烈さに達するとき、あなた方は自身の中でブロックされていたエネルギーを解き放ち、あなたの体を通してその波を地球の中へと送り出すことが必要です。そうすることであなたの深い恐怖心は浄化され、しっかりと大地に根づき、グラウンディングされるのです。

   生存本能に関わる問題が解決したら、次にあなたの意識を胸のハートに集中させることが重要です。あなたに「許し」と「無条件の愛」があれば、無知と恐れが原因であなたにひどい仕打ちをした人を許すことができます。なぜなら結局彼らもまた生き残ることに囚われているので、他人に対してそうした行為をすることしかできなかったのです。

   アヌンナキの子孫たちの惑星ニビルが、宇宙でどういう状況に置かれているかを考えてみれば、愛において成長できない彼らの進化が、どうしてこんなにもゆっくりなのかが理解できるでしょう。このままでいけば自分たちの「種」とニビル星という惑星の絶滅は避けることができず、それを何とかを避けようとする終わりのない苦闘で身動きがとれず精一杯の彼らは、地球という3次元の物質世界に乗り換え、存在することに必死でしがみついて来たのです。それが彼らの地球人類支配の目的だったのです。

   彼らニビルの子孫は、いつ「虚無」のグレーゾーンの中へ自分たちが転がり落ちてしまうかもしれないことがよくわかっています。たとえそうだとしても、彼らがこれまで地球で行なってきたやり方が、彼らが知っている唯一の生き方なのです。彼らはこういう輝きの褪(あ)せたビジョンしか持つことができず、それを地球や火星の内部に住まわせている自分たちの子孫たちにも伝えてきました。

       つまり彼らは、「物質的次元である3次元と4次元世界を超えてしまったら、自分たちには何もない」という根源的な深い恐れを抱えており、それをあなた方人類にも教え続けてきたのです。

   そして地球は5次元へ移行しようとしています。
   あなた方人類も彼らから与えられたビジョンを捨てて、母なる地球とともに5次元へ次元上昇するのです。

         book 『シリウスの超叡智②』 パトリシア・コーリ著  徳間書店

                         抜粋したもの

 

 

   

自分自身の内なる「声」に耳を傾けよう

   遺伝子操作されてあなた方が爬虫類であったときの過去の話を思い出すとき、父権的男性優位社会の時代にあって強い影響力を持っていた存在の多くは、自分たちも爬虫類家族の一部であったことを思い出すでしょう。しかし忘れてはならないのは、すべての人間が悪くないのと同じように、爬虫類家族のすべてが悪いというわけではないのです。

   彼らもあなた方と同じように根源創造主の火花の一部なのであり、彼らの外観や体つきがあなた方より劣っているというわけでもありません。ニビル星の遺伝学のマスターであった創造神たちは、さまざまな形をとることができたのです。

    今まで宇宙において孤立してきた種であるあなた方と話をするときに難しいのは、真実を100%あからさまにしたとき、あなた方にとってそれはあまりにもショッキングであるということなのですが、これは無理もありません。あなた方は、爬虫類的な存在に対して非常な嫌悪を覚え、不快感を覚えますが、それは爬虫類があなた方にとって深い記憶に触れるものであり、そうでありながらもっともなじみの薄いものであるからです。

   私たちはあなた方の記憶を呼び覚ましたいのです。
   地球上のあなた方に、いま起きつつあることの壮大さを理解し始めてほしいのです。それが理解できるとき、あなた方は行動することができるようになります。

    光は情報をもたらし、暗闇は情報を隠します。
    したがってあなた方は、それが光であるかどうか、すなわち、それによって情報を与えられているかどうか、あるいは、情報を奪われ、間違った情報を与えられているか、情報が隠されているかを見分けることができます。

    あなた方は魂の世界を理解し、信じているので、すべての人が進化する過程で、魂の世界を信じるようになるだろうと思っているかもしれませんが、現実はそうではありません。魂との繋がりを何ら理解することなく、物質と現実を巧みに操作し、あなた方人類をコントロールする存在になることは十分にあり得ることなのです。

   あなた方地球上の人々の中にも、感情の中枢部分と全然繋がりがなく、つまり、感情的、霊的な意識と何の繋がりもないにもかかわらず、きわめて力のある存在がいるように、宇宙にも、霊性とは何の関わりがないにもかかわらず、きわめて強力な宇宙の王や宇宙存在がいるのです。しかも彼らは強大な力を持った存在なのです。

   何か崇拝するもの、依存するものを欲しがるというのは、地球上の周波数が支配されているからに他なりません。今後あなた方人類が再び陥るかもしれない可能性の一つは、新たな崇拝できる人物、あるいは何らかの物質です。つまりそれが、「崇拝の対象となる新たなるあなた方の神や仏、救い主」になるのです。

   支配する創造神たち、すなわちニビルの爬虫類の存在たちは、彼らの計画が半ばでいわば挫折したことを知っており、新しい計画、新しい陽動作戦、新たな収奪の計画をたてようとしています。

   したがって、あなた方は何にもまして、「自分自身の内なる声に耳を傾ける」ようにしなければなりません。地球上のほとんどの人々は、自分達の現実を他人が創造することを許し、それを自分に押し付けることを許してきました。それは周波数を彼らに支配されていることが原因であり、そのためにあなた方は「答え」を自分の中にではなく、他人に、外に探すようにと教えられてきたのです。

   「新しい神々」が登場すれば、あなた方は先を争うようにして彼らを崇拝することでしょう。しかしこうして、あなた方の周波数を支配しているアヌンナキの子孫たちも、実は自分たち本来の進むべき道を見失っている存在なのであり、あなた方は彼らを映し出している鏡でもあるのです。

        book 『「プレアデスかく語りき』 バーバラ・マーシニアック著 太陽出版

                           抜粋

大自然と心が通うとメッセージが降りてくる

   木村さんの「奇跡のリンゴ」を知っていますか。
   青森県の木村秋則さんが栽培する無農薬のリンゴは抜群においしく、1年前に予約しても手に入るかどうかわからないという幻のリンゴなのです。

   木村さんがリンゴ園を継いで、一番困ったのが農薬の散布でした。
   リンゴは農薬で作ると言われるほどで、リンゴの木を害虫から守るためには大量の農薬の散布が欠かせません。しかし奥さんの皮膚は農薬でただれ、散布をするたびにその後1ヶ月は寝込むほどであり、木村さんも体調を壊してしまいました。そこで無農薬でリンゴの栽培を始めたのですが、リンゴの実はつかず、木は枯れていきました。それでも諦めずに何年も試行錯誤を重ねる中で、生活は困窮していき、他のリンゴ農家からは頭がおかしくなったと笑いものにされるようになりました。

   昼間はリンゴ園で働き、夜は街で呼び込みの仕事などをしながら何とか生活をしていました。そしてある日、自殺をしようと山の中へ入って行った時、暗闇の中に野生のリンゴの樹が実をつけているのを見つけたのです。それは奇跡でした。雑草の中にすっくと立って生き生きと実をつけている野生のリンゴ。その後木村さんは、そのリンゴの樹から多くのヒントをもらい、無農薬でリンゴを作ることに成功するのです。

   そんな時、木村さんはUFOと出会いました。
   宇宙船の中へ誘われて入ると、中には白人の男女が2人いました。操縦室へと案内されましたが、その操縦室は地球上にあるものとはまったく違っていました。彼らの説明では、意志のエネルギーで操縦するそうで、初めて見るものでした。2人は木村さんにある書類を見せてくれました。それは一枚の紙が地球の1年を現しているもので、彼らがパラパラとめくった紙はわずかな枚数しかなかったのです。木村さんは驚いて彼らの顔を見ると、「ごらんの通りで、地球の残りの年数はあとわずかしかないのです」、と言ったのでした。

   その時UFOの2人は、木村さんに無農薬でもリンゴを作ることのできる秘策を教えてくれたのです。その後木村さんの作る無農薬のリンゴは「奇跡のリンゴ」として大評判になりました。テレビの取材や本の出版などもこなし、木村さんの作るリンゴは、今では東京の超有名レストランでしか食べられないほどの有名なリンゴとなったのです。

   世界的にも有名な五井野正博士も不思議な人です。
   彼も宇宙から何かメッセージをもらっているのか、それとも彼自身がそうした人なのでしょうか。五井野博士は、中学時代にアインシュタインの相対性理論に取り組んでその間違いに気づき、高校時代にはニュートンの万有引力の間違いに気づいたそうです。そしてケインズ経済学では、その目的はどこにあるのかを解明したら、世界を支配しようとしていることに気づいてしまったそうです。

   彼は、人間の持つ意志は磁場を細分化し、それが意志エネルギーとなってUFOを動かすことができるということに気づき、意志エネルギー理論「幸福論」を書いています。27歳の時には、3次元を離れ、さまざまな次元世界を体験し、『7次元よりの使者』(創栄出版)も書きました。また環境問題にも取り組み、無農薬有機農法も始めています。

   さらに山野草の研究に取り組み、その成果であるGOP(ガン免疫療法)を発見し、自然医学では世界的にトップの権威者でもあります。ロシアのエリツィン元大統領の心臓病も治しています。彼は科学とは芸術であると看破しており、歌川正國の画号で絵も描いており、五井野博士の絵を飾っていると不思議な現象が起きると評判になっています。

 大自然と和合するとメッセージが降りてくる

   
四国の山奥に住む村上のお婆ちゃんは、月からメッセージを受けているそうです。
   知りたいことがあると、月を眺めて心の中で質問すると答えが返ってくるそうで、完全にテレパシーで会話しているのです。「日本はこれからどうなるのか」と聞いたら、「大変な時を迎える。地球の地軸は移動する」と月に言われたそうです。また普段は自動車の修理工をしている富山県立山に住む上田さんも、「崩壊するのはアメリカだけじゃなく、日本も同じ。地球の地軸が移動するんだから」と言っており、自然と和合すると何でも教えてもらえると言っています。

   宇宙とコンタクトする人は、「これから地球に大変動が起こり、地軸が移動し、新しい地球文明の世界が来る」というメッセージを受けています。そして地球の残り時間はあとわずかであるとも言われています。まず金融の大崩壊が起こり、資本主義が終焉して大混乱の世界になります。異常気象が地球を襲い、ドルの崩壊、ユーロの崩壊と続き、お金がすべてであった時代は終わります。

   大混乱に乗じて世界統一政府が樹立しますが、権力争いは終わらず、政府もわずか3年半しか続きません。そうした時代が終わりの年には再び権力争いが起こるからです。そして新たな時代を目前に、これまでの時代の終わりの日に地軸が大きく移動し、北極と南極が入れ替わります。

   私たち人類はこれまでの長い間、彼らのプロトコール(ユダヤの議定書)に沿ってコントロールされてきました。私たちは、嘘の科学と宗教にしっかり騙されてきたのです。つまり人間は彼らの計画通りに魂を抜かれ、ただの肉体で生きる者にされてしまったのです。自分で考え、自分で生きていくことも出来ないほど粗い波動をまとい、高い文明を築いた古代の人類とは天と地ほども異なる人種になってしまいました。

   このままであれば、人類は本来の目的を達成できないと見なした宇宙の人々は、地球の救済に乗り出しており、私たちが自分の足で立ち、どうするべきかを考えて行動できるように援助してくれています。今地球に降り注ぐ宇宙のエネルギーをいっぱい浴びることによって、私たちの思考回路は今までとは違う動きをするようになります。

   その結果、頭痛や、体の調子を崩す人々もいるでしょう。
   でも心配することはありません。宇宙エネルギーを浴びると体は変調を来たしますが、すぐに慣れて、以前よりも感が冴えたり、見えなかったものが見えるようになったりするでしょう。素直に受け入れればよいのです。考え方も違ってくるでしょう。趣味も広くなり、芸術に興味が湧いてくるでしょう。人と争うことが嫌になります。人は人と、割り切れるようになります。自分が日々向上し、魂が光輝くようになるので、毎日を感謝して生活するようになります。


              book 『宇宙人の伝言』 田村珠芳著 TO文庫

                           抜粋

イルミナティとは誰のことなのか

   マシューです。
   イルミナティ(illuminati)とは何かを知らない人々のために、ここで少し説明しましょう。イルミナティとは「光を受けた者」または「啓発された者」という意味であり、あなた方の世界を何世代にもわたって支配し、多くの真実を隠してきた闇のグループが自らつけた名前です。別名として、「陰の政府」「闇の秘密結社」「エリート集団」などとも呼ばれていますが、会員制の組織ではなく、むしろ世界中の権力ある個人たちが集まったものです。全体からすればほんの一握りの人数にしか過ぎませんが、こうした人々が権力の中枢に居座って支配しています。

   彼らこそが政府や司法組織、王族、宗教、主要メディア、金融、教育、医療、芸能界、国際企業などであり 、つまり地球人類をコントロールするあらゆるビジネス、組織、機関を実質的に動かしているのです。この闇の権力のネットワークがすでに長年にわたりあまりにも幅広く、そしてしっかりと世界中に張り巡らされているので、あなた方はこの世に生まれた時からすでにそうしたネットワークの中にあるわけで、人々は知らずに長年にわたって容易に支配されてきました。

   それ自体生命体である地球は、闇の権力の自由意志の濫用によって引き起こされてきた、地球人類と動物達、そして惑星本体の苦しみに、もうこれ以上耐え切れなくなり、その住人たちが深く捕らわれている虚偽、腐敗、欲望、専横から自由になれるように宇宙からの助けを求めたのです。したがって宇宙からの援助により、その自由解放プロセスがいま、世界中で起きているのです。

   真理が明らかになるにつれて、特にさまざまな宗教が教える教義の起源と目的が明らかになってくると、そうした宗教を信じていた人々は、いわゆる不快な現実に突然気づくことになります。そうした闇が顕わにされるべく光がさらに強さを増し、より高い真実に気づき、より霊的な理解が可能になったとしても、これまでの何世紀にもわたるイルミナティによる支配の真実を知った人たちすべてが、そうした何千年にもわたり宗教によって支配されていた事実を、すぐに受け入れられるとは限りません。

   「ニュース」についていえば、今日もっとも信頼の置ける情報源はインターネットでしょう。誤った情報を伝える可能性やそうした恣意的なものもないわけではありませんが、それでも主要メディアが伝えない情報やそれと相反する情報を知るためには、テレビやマスコミなどよりもはるかに信頼できる情報源です。インターネット上で事実が飛び交う事態になれば、新聞やテレビ、ラジオも信頼性を保つために無視するわけにいかなくなり、その氷山の一角を報道するかもしれません。テレビだけによるこれまでの情報源しか信じない人たちも、真実を垣間見ることができるわけです。

   マインドコントロールの一つとして、インターネットを利用しようという闇の連中のもくろみは、それに気づいた真理を求める人々によって阻止されはしましたが、しかしそうは言ってもネットを利用する人々が増加するにつれて、闇の勢力がこの分野の利用を見逃すはずはなく、偽情報が流されていると考えなければなりません。他の情報源もそうですが、その内容についてはしっかり見極めることが大事です。

   あなた方の判断力に影響を与えるものとして、注意するべきものでラジオやテレビについていえば、「音」が重要です。あなた方はそれほど意識してはいませんが、「音」というものからあなた方は大きな影響を受けているのです。あらゆる音源は精神と身体にとって、有益なものと有害な波動(振動数)を発しています。今地球には、より高い波動が行きわたっているので、あなた方はまわりの音に、さらにも増して影響されるようになっています。

   闇の権力者たちはこのことをよく知っており、特に耳に聞こえないような音波であなた方を攻撃しています。そうした影響から完全に逃れることは困難ですが、少なくとも自分が自ら聞く「音」に関してはコントロールすることができるので、ラジオやテレビの音量、聞く音楽などの音は選択することができます。

   最近の音楽や番組は不協和音や有害な音量でいっぱいですが、これらの雑音は避けることができます。モーツァルトやベートーベンなどの優れた音楽家のクラシックが重症患者を癒したり、植物の成長を促進したり、動物を落ち着かせる効果があることが、科学的実験で明らかになっています。クラシックが誰にでも好まれるわけではありませんが、この素晴らしい効用を覚えておくとよいでしょう。

   できるかぎり自然に親しむようにして、それが醸し出す音をよろこび、すべてと一つになることの真髄を大いに楽しんでください。そして、沈黙の「音」の安らぎを見落とさないように、それこそ「黄金の音」なのです。できるだけ多くの機会をつくって、自己の回復と精神の高揚のために、静寂に浸ってください。

   さて、光が増大していると再三私達が言っているのにもかかわらず、あなた方の目には暴力がさらに蔓延し、戦争から個人的なレベルの暴力や殺人まで起こっているのが見え、どこにその証拠があるのかと思うかもしれません。しかし、「より高い振動数の波動はあらゆる特性と行動を誇張させる」、つまり、「よいもの」はさらによく、「悪いもの」はさらに悪くなるという効果を生む、と言う意味で眺めるようにしてほしいのです。

   世界中で指導的立場を死守しようとするものたちや、それを狙うものたちが殺されるのは、この増大したエネルギーの部分的影響であり、家庭内暴力、仲間同士の暴力、無差別殺人も同じなのです。このような事件は、それを引き起こしている闇のエネルギーが燃え尽きるまで続くでしょう。しかし怖れてはいけません。そうした恐怖心こそが、闇のパワーにエネルギーを与えることになり、もっとも恐るべき力に増大させる「糧」になるからです。

   それだけでなくあなた方が恐怖心を持つと、それがあなたの精神に割れ目をつくり、そこが闇の触手が入ってくる入り口になってしまうのです。自分自身が常に光に満たされ、光で覆われている状態を想像し、光は常に強力であることを念頭においてください。光は愛と同じであり、宇宙でもっとも強力なエネルギーです。しっかりと自分の光を意識的に維持することが、闇さえも崩すことのできないあなたの砦となるのです。


   book 「現代社会のスピリチュアルな真相」 スザンヌ・ワード著 ナチュラルスピリット

                           抜粋

フリーエネルギー装置を手に入れよう

   私たちがこうして息を吸っている空気中には、実は無尽蔵のエネルギーがあります。
   ですから新しいエネルギーとして、空気中から無尽蔵に取り出せるフリーエネルギーと、宇宙エネルギーがあります。私たちのこれまでのエネルギーである電力やガス、石油などがこうしたものにとって替わると、人間の生活スタイルだけでなく、考え方などの心の深い部分においても深層意識までが一変してしまうでしょう。

   フリーエネルギーについては、すでに多くの文献や研究などが発表されており、そうしたホームページなどでも情報発信されています。フリーエネルギーの先駆者とも言える人物に、クロアチア生まれの天才的な物理学者ニコラ・テスラがいます。彼は今から100年以上も前に、そうしたエネルギーを世界中に送れるテクノロジーを開発していました。もし闇の組織によってそうしたテクノロジーが取り込まれ、隠蔽されることがなかったならば、今頃人類の生活はどんなにか変わっていたことでしょう。

   ニコラ・テスラは、宇宙からそうした情報を得たと言われています。
   空気中のフリーエネルギーを取り出すためには、発電所も送電線も不要です。つまりどこでも家庭用の小型の装置があるだけで、地球上のどこででもフリーエネルギーが使用できるのです。最初に小さい小型の箱ほどのフリーエネルギー装置を買い求めるだけでよく、燃料代は一切かかりません。さらにそうしたものを利用して、砂漠を緑化していくことも可能で、都市と都市を結ぶ輸送機関や交通システムも、従来のものから劇的に、革新的に変わっていくことでしょう。

   それぞれの家庭や職場にフリーエネルギー発生装置を置くことで、これまでのようなエネルギー供給のための設備投資や、公共事業は必要ありません。そして当然、危険で問題の多い原子力発電所も不要になります。現在の富む者と貧しい者といった格差を生み出しているのは、一部の人々がそうしたエネルギー利権を握っているからであり、そうした格差をなくするためにはフリーエネルギーのテクノロジーを公開することです。

   しかしそれをすると、人類をエネルギー利権によって支配してきた体制を手放すことになります。だから一握りの権力者にとってそれは阻止しなければならず、そのためにすでにあるフリーエネルギーの発明には特許が与えられなかったばかりか、そうした発明はこれまですべて潰されてきたのです。それをしているのも、ニビルの子孫で秘密結社組織イルミナティです。

   今、世界各地で、個人発明家や企業家などが、どんどんフリーエネルギー装置を作り始めています。アメリカ・ネバダ州ラスベガスの女性議員シェリー・バークリーは、フリーエネルギーに関する特許の機密解除を求めて立ち上がっています。米国だけでも封印されている特許は約3000件に上ると言われています。

   スイスのリンデンはエメンタールチーズで有名な小村で、メテルニータ・コミュニティと呼ばれていますが、ここではすでに早くからフリーエネルギー・モーターを使用しています。米国フロリダ州オーランドにある、ゼネラルモーターズ社の持ち株会社であるGMCホールデイングスが、2004年7月にフリーエネルギー・モーターを開発しています。

   ロシアでは、シベリア地方の緊急災害対策用に、フリーエネルギーマットを開発しており、すでに国民に配布しているという情報もあります。そして実はフリーエネルギーの研究をしている人は、日本にもたくさんおり、特許もすでに百数十件下りていると言います。しかし特許は下りていても、実用化されていないものも多いのです。

   日本ではかつてKモータースがフリーエネルギー装置を作りましたが、そこの社長が忽然と姿を消し、未だに行方不明だと聞いています。Kモータースが発明したのは、空気中からフリーエネルギーを取り出す装置であり、特許庁の人によると、十何年も前に発明されたものだそうです。

   これからいよいよ、フリーエネルギー装置が家庭で使えるほどに、安価な金額で手に入るようになります。こうしたものが実用化されていくことに、世の中全体が従わざるを得なくなっていくでしょう。こうした動きは、もう止められないのです。私たちは、すでに実用化されているフリーエネルギー装置をどんどん使うことで安くし、早く普及させることなのです。

   公共事業をあてにして文句を言うよりも、自分のことは自分で守る、エネルギーも自前でまかなおうとみなが考えるようになれば、フリーエネルギーは急速に普及するはずです。つい最近ですが、1万5000円程度で発電できる装置があるということを聞きました。普通の家庭であればこれで十分だそうです。エネルギー革命は国に対して叫ばなければならない問題ではなくて、自主的に手に入れて使えばいいのです。そういう時代がすでに目の前に来ているのです。


               book 『宇宙人の告白』 田村珠芳著 TO文庫

                            抜粋

 

銀河連邦のメッセージ 「人類誕生の真実」②

   『4次元の地球に、北海道ほどもある氷が降り注ぎました。
   そして大地殻変動と時間軸の移動が起こり、地球のすべての歴史は隠され、地球と地球のコピー星は入れ替わったのです。なぜなら地球は大切な星だったからです。地球にチャクラの光が与えられ、遺伝子情報が投入されました。この時の地球は、現在の地球の72%の大きさでした。こうして3次元の地球が出来上がっていったのです。

   そして35億年前、5次元からイルカやクジラが地球にやって来ました。
   ETである宇宙生命存在たちもたくさん地球へやってくるようになり、そうした太陽人や金星人、水星人たちは地球環境の3次元的体験をすることを望んだのです。そして人魚に姿を変えて地球の体験をした18体は、今でも海で生活しています。

   34億年前、地球の時間軸が12層から11層へ移動し、火山が大噴火を起こしました。
   この時の噴火により、大量の炭酸ガスが大気へ噴出されるようになり、生物発生の基盤が固まりました。さらに時間軸の移動により、極が逆転し、地球環境は大氷河期に入ることになり、さらに長い年月が過ぎてゆきました。

   地球の大きさは現在の75%になり、創造主はミッシーリ宇宙から遺伝子の投入を行ない、3次元第一エーテル界の光の情報を地球に与えました。時間軸の挿入により、ミッシーリからの遺伝子投入が容易に行なわれるようになりました。そして、生命の取捨選択が行なわれた結果、地球にふさわしい種だけが残り、不完全な進化の要因は取り除かれたのです。

   25億年前、アシュター・コマンドによる宇宙会議が開催されました。
   それにより、超宇宙から113の遺伝子のパイオニアを招き、人間の遺伝子を完成させることになりました。そして人間の遺伝子を中心に、さまざまな生命体の遺伝子が創造されましたが、そうした遺伝子は光の情報として地球の原始の海にも入れられ、遺伝子は海に保存されたのです。

   次に陸を作る準備が始められ、大気の調整が行なわれ、妖精が植物の精霊を創造し始めました。そして24億年前、光の動物たちが地球にやって来たのです。その頃の地球の大きさは、現在のサイズの79%でした。光の動物たちは金星や水星、木星から巨大UFOで運ばれてきましたが、彼らはいまでも存在しています。

   21億年前、地球は現在と同じ大きさになり、地球の軌道は現在と同じもので、1年を365日としました。海岸には3次元の植物が出現し、5次元体のプレアデス星人が遺伝子の注入を始めました。シリウス星人はイルカとクジラをシリウスに持って帰り、4次元体のイルカとクジラを地球に降ろしてきました。シリウス星人はイルカとクジラを非常に愛しており、その波動に共鳴して4次元体のイルカとクジラとしての体験を楽しむようになりました。そして現在もイルカやクジラを肉体として利用しているのです。

   地球の大気を乾燥させることで植物の種を広範囲に広げ、植物に香りを与え、そして運動の遺伝子を陸に上げました。そして17億年前頃にはたくさんの宇宙の人々が地球に訪れるようになり、動物の遺伝子を操作するようになりました。

 
人類誕生の真実

   
17億年前、プレアデス人によって雄と雌の繁殖の遺伝子が与えられました。
   シリウス人からは、それぞれの動物の成長過程が与えられ、マゼラン星雲人により、生活環境が決定されました。そして古代オリオン人からは動物の習性が与えられました。しかしこれらはすべて、4次元における現象としてであったのです。

   15億年前、990個の人間の魂と、リリッセ宇宙とミッシーリ宇宙の光が創造主のもとへ持ち込まれ、創造のエネルギー体が人間の魂にプログラミングされました。11層の時間軸が10層の時間軸に移動しましたが、そのために大洪水が起こり、それによって植物が地球上に広がることになりました。シリウス人の介入により、魚介類が誕生し、それをプレアデス人が型を修正して、人間型の生命体が初めて現れました。

   14億年前、創造の根源で16体が創られましたが、その時創造の根源のスタッフが16体の人間とともにUFOに乗り、地球に降り立ちました。彼らは歌を歌い、水を飲み、笑い、そして再びUFOに乗って創造の根源に帰って行ったのです。その頃、初めての太陽系の惑星直列がありました。

   海王星や天王星からも、5次元体の人々が地球にやって来ました。
   そしてアヤナレーニ(新しい形の宇宙のグループ)を誕生させることが決まりました。つまり太陽系の総意で、地球に3次元的人類を誕生させることが決められたのです。

   地球の属する第87宇宙の原型が1億年の間、地球において990体の人間ドラマとして演じられ、その後3次元体としての肉体だけを残し、意識だけ創造の根源に帰って行きました。この時初めて、人類の遺伝子が大地に焼き付けられたのです。ただし人間の肉体には生殖器がなかったので、990体から増えることもなかったのです。この魂は今も一部が地球に転生しています。

   11億年前、大きな動物が4次元体として現れました。
   10億年前には、宇宙基地が海底に創られましたが、その時に創られた天文台は現在も機能しています。人間以外の生命体がたくさん繁殖を始めましたが、その後時間軸が移動したためにほとんどの生命は絶滅しました。しかし一部は地下へもぐり、人間型の生命体としてミミズなどと共に生き延びたのです。

   4億年前、人間以外の生命体がたくさん生まれるようになりました。
   3億年前、宇宙から新しい魂たちが地球に集まるようになり、人間型の肉体を欲しがるようになりました。

   1億年前、アトランティス、ムー、レムリアなどの第1期混人種の時代が始まりました。
   そしてリリッセからは、他の宇宙に住んでいたマヤ人の一部を地球に降ろしました。UFOで出来上がった文明(次元フォログラム・コクーン)の次元移動が行なわれました。そしてこの文明の記憶が、現在の地球人類の潜在意識の基礎となっており、集合意識として認識しているのです。

   この時、この文明の指導者として、38人の意識が創造の根源から地球にやって来ました。1850万年前、金星の仏陀といわれていたサナート・クマラが7人のクマラを従えて地球にやって来て、3次元エーテル界にシャンバラを建設しました。リリッセ第113宇宙からはラーセルという都市が、3次元フォログラムとして降ろされました。

 
恐竜が出現し、マヤ文明が生まれた

   
740万年前、時間軸が第9層から第8層に移動しました。
   そしてその時に大洪水が起こり、文明はすべて洗い流されてしまいました。

   710万年前、創造の根源は火山を創り、それによりすべての火山が噴火したために、地球上のほとんどの生命が絶滅しました。

   690万年前、時間軸が第8層から7層に移行し、地球上のあらゆるところで大地震が起こりました。

   660万年前、創造の根源から1800体の人間が地球にやって来ました。
   640万年前、4つの星から来た宇宙の人々が初めて地球に基地を建設しました。それが、プレアデスやシリウス、ベガ、アンドロメダの4つの星であり、プレアデスが中心となって遺伝子操作を行ないました。地球にはさまざまな次元へ行くことが出来る次元間トンネルがあるので、宇宙の人々は地球をそうした中継地として使うことにしました。そして、地球の原始人類の教育をすることを始めました。

   60万年前、地球には他民族文化ができてきました。
   すでに地球人類のチャクラは全開していたので、テレパシーで他の星と交信する人や、クリスタルを読むことのできる人、また超能力を使う人々が出現しており、彼らは36のDNAを持っていました。

   520万年前、マヤ文明が地球に降ろされました。
   それ以来マヤ文明は、地球全体を通して510万年間に16回降ろされており、それも我々が知っているマヤ文明とは、レムリア時代からワープして来たマヤ文明のことです。

   490万年前、時間軸が第7層から6層に移動しました。
   この時、7個の巨大彗星が地球に激突する出来事があり、その結果地球は3万年の間、闇に閉ざされることになりました。アトランティスとムー文明は、創造のエネルギー体によって別の次元へ移されたので無傷でした。

   400万年前、さまざまな神々が人類の中に入って来ました。
   375万年前、時間軸が第6層から5層に移動しました。この頃には人間の脳は大きくなっていました。

   350万年前、恐竜が出現しました。
   これらはオリオン人の実験により、他の宇宙からもたらされたものだったのです。しかしアシュター・コマンドとプレアデス人が光の波長を用いて、これらの存在を消滅させました。

   310万年前、タイムカプセルにより、未来から地球人がやって来ました。
   それは我々より210万年進んだ5次元意識であり、そうした1200人がこの時代に来ており、彼らはタイムカプセルを降りて地球で暮らしました。彼らは生死を自由に選択することができ、服を脱ぐように肉体を捨て、光となって魂の国へ戻ることも、あるいはいつまでも地球人として暮らすことも、自由に選択できたのです。

   270万年前、時間操作のプロフェッショナルであるマヤ人が時間を操作しました。
   また地球人のDNAを組み替えて、地球人が一定の周波数で存在できるようにしました。その理由は、この頃からある星からやって来た否定的な宇宙存在が、地球人に激しく関与するようになったために、人間の周波数を支配されないように一定の周波数にしたのです。そして否定的な宇宙人(ニビル)の周波数からは見えない歴史を作ったり、歴史の前後を逆にしたりしながら、地球人を守ることにしたのです。

   269万年前、地球はフォトンベルトの端に触れ、時間軸が5層から4層に移行しました。フォトンベルトとは、光の粒子で出来た知的生命体のことです。地球には超宇宙連合、そして宇宙連合や銀河連邦のUFOが着陸しやすい場所として10ヶ所が作られましたが、現在はナスカだけが残存しています。地球に起きた自然災害のために、地球人を一時UFOに避難させたことがあります』

   地球は若い星ですが、それでも地球の歴史90億年をざっと見てきただけでも、文字通り天文学的な数字が飛び交うわけですが、そうしたことは宇宙においては常識の当たり前であることがわかると思います。ですから宇宙に地球人だけということはあり得ないことであり、他の世界を知らないからこその発想なのです。


               book 『宇宙人の告白』 田村珠芳著 TO文庫

                           抜粋

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