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アナスタシア⑦ 植物に癒される

   アナスタシアは急に真面目な表情に戻って言った。
   「私はもう一度大都会に行ってみたい。多分モスクワに。私がイメージの中で捉えている都会の生活の状況が、どこまで正確かを確かめたいの。たとえば、闇の勢力がどんな手段を用いて、こんなにも女性たちを騙しているのか、それをはっきり知りたいの」

   「多くの女性たちは闇の勢力の影響で動かされているので、彼女たちは無意識のうちに、ただ表面的な体の美しさや魅力で男性たちを惹きつけようとするの。そのために的確な選択ができなくなっているので、自分のソウルメイトに出会うことができずにいる。そして後になって苦しむことになるの。なぜなら彼女たちは本当の家族をつくることができないからよ」

   アナスタシアは特に、植物と交信する人々に訪れる幸運について、いつも熱をいれて話した。彼女はダーチュニクなる人々、つまり郊外に小さな手作りの家を持ち小さな菜園を育てている人々について語ったが、彼らの存在する意味について彼女の話をすべてここに紹介したら、誰でも彼らの前にひれ伏したくなるに違いない。彼女が言うには、このダーチュニクが人々を飢餓から救い、人々の魂に良い種を蒔き、未来の社会を育てていくのだという。

   「今、あなたが住んでいる社会にとって、郊外のダーチャ(菜園)で育てられている植物と交信することができれば、多くのことを学ぶことができるわ。でもそのために気づいてほしいのは、それができるのは植物を育てている人が彼らを熟知しているからできることであって、何も知らない怪獣のような機械が土地を這いまわっているような、人間味のない広大な畑では無理なの。郊外の菜園で土いじりをするととても気分が良くなって、実際にそのおかげで多くの人が健康になって長生きしてきたし、心も穏やかになるの。技術優先で突き進む道が、いかに破滅的であるかを社会に納得させる、その手助けをするのがダーチュニクなの」

   「アナスタシア、それが本当かどうか私にはわからないけど、きみはその話のどこでどんな役割を果たしているのか知りたいね」と言うと、彼女は私の手をつかんで引っ張り、草の上に仰向けになるように促し、彼女も私の隣に横になると2人で両手の平を空へ向けた。「目を閉じてリラックスして、これから私が言うとおりにイメージを思い浮かべてね。私の光線を使って遠くにいるダーチュニクの1人を見つけるから」 彼女はそのまましばらく黙っていたが、やがてゆっくりと静かな声で話し始めた。

   「年配の女性が見えてきたわ。
   水に浸したキュウリの種の布を開けて見ている。キュウリの種はすでに発芽していて小さな新芽が見える。彼女は今、種を一つ指でつまんだ。このやり方で水に浸しておくと、植えたときに新芽の形が崩れると、今私が彼女に伝えたから。そういう水は種の生育に適していないし、種が病気になってしまうことも。彼女は今、そのことを自分で気がついたと思っている。でもそれは確かにそうで、私はただ彼女の思考や推測を少し手伝っただけだから。彼女はこれから、今気づいたことをほかの人たちにも伝えていく。こんなふうにささやかな形で一つのことが成就していくの」

   アナスタシアは自分の光線によって見たものを思い浮かべ、その型どった状況が現実にもっとも接近したとき、その人物とコンタクトが成立し、彼女はその人物を見て、その人の悩みや感情までも感じ取れるのだという。それはあたかも彼女がその人のイメージに入り込んで、自分の知恵を分かち合っているかのように見える。アナスタシアは、植物は人間に反応すると言い、その人の持つ愛や憎しみの感情をさらに強化し、健康に対してもポジティブ、あるいはネガティブに影響を与えると言った。

   「私はここにもやるべき仕事がたくさんあって、菜園のことについては本当に忙しいの。ダーチュニクたちはまるで自分の子どもに会いにいくように、菜園に植えた植物を見に行くけれど、でも残念ながら彼らの植物との関わり方は思いつきのようなもので、本来の人間と植物の結びつきの本当の目的には気づいていないし、知らないの」

   「地球上にあるすべてのものは、草の葉1枚昆虫1匹にしても、人間のために創られていて、人間に仕える中においてそれぞれが役割と目的を持っているわ。たくさんの薬草の存在がそのみごとな印よ。でもあなた方は、自分の健康と幸福のために与えられている、これだけの素晴らしいものについてほとんど何も知らないのよ。だからそれを十分活用できていないの」

   私は植物との交流がどんな恩恵をもたらすのか、具体的な例を見せてほしいと言った。そうすれば実際に科学的研究の対象にできると考えた。彼女は少しの間考えていたが、そのあとパッと顔を輝かせ、何か名案を思いついたらしく一人で興奮していた。私は悲しげなアナスタシアを見たことがなかった。真面目だったり、物思いに沈んでいたり、何かに集中していたりすることはあるが、たいていはいつも何かを喜んでいた。だが今の彼女の喜びようはいつもとは違い、かなり騒々しかった。彼女は飛び跳ねて手をたたき、それに応えで木々のこずえはサヤサヤざわめき、小鳥たちはいっせいにさえずって森はいっそう輝きを増した。

   「きみはすべての虫は人間に益となるように創られたと言ったけど、テーブルの上を這うゴキブリに嫌悪感をあらわにする人たちが、そんなこと信じると思う? それでもきみは、ゴキブリも人間の益になるように創られたとでも言うの?」、「ゴキブリが這うのは汚れたテーブルの上だけよ。彼らは人間の目には見えないこともしているの。食べ物の中の腐ったカスを集めて消化し、無害な排泄物を人目につかない場所に残すという、そういう仕事もしているの。もしゴキブリが多くて困ったら、カエルを1匹連れてくればたちまち余分なゴキブリはいなくなるわ」

   アナスタシアは、郊外の菜園家たちがこれから実践することは、これまでの一般的な園芸学の方法とは相容れないものになり、野菜を栽培する際のルールをも否定することになるだろうと言った。そして実際にその後、彼女の語ったことの大部分は、生物学者ミハイル・N・プロホフの実験により正しいことが証明されたのである。

   アナスタシアは言った、「種は宇宙からの莫大な量の情報を持っているの。それは人間がつくったどんなものも、そのサイズと正確さにおいて種にかなうものはないわ。種は自分がいつ発芽すべきか、地中からどんな水分を摂取し、どのように太陽や月や星々からの放射を利用すべきかを、千分の1秒単位の正確さで知っているの。果物や野菜などの植物の実は、人間に活力を与えて持久力を高める目的で創られたの」

   「人間がこれまでつくった、そしてこれからつくるどのような薬よりも強力に、植物の実は人間の体組織を襲うあらゆる病と効果的に闘い、しっかり抵抗するのよ。だけどそのためには、実になる前の種に、自分の体の状態を知らせておかなければならない。というのは植物の実が、その人の病気や発病間近の状態を癒すためには、種がその癒しに必要な成分比率で実を実らせていくプロセスが必要だからよ」

   「キュウリやトマトなど、その他の庭で育てる植物の種に、自分の健康に関する情報を与える基本的な方法は、蒔く前の種をいくつか口に入れて、舌の下に少なくとも10分は置いておくの。次にあなたはその種を植える地面の上に裸足で立ち、それを口から出して両手の平に包んで30秒間くらい持ち、両手をそっと開いてその種を口のそばへ持っていき、種に向けて肺から息をそっと吹きかける。あなたの息で温められたその小さな種は、そうやってあなたの体の中にあるすべてのことを知るの」

   「そのあと両手の種をそのまま空へ向け、30秒くらい種を天体に見せるようにする。
   その瞬間、種は発芽の時期を決めるの。そしてすべての惑星がそれを手助けし、全惑星があなたのために新芽が必要とする光を天から降り注ぐのよ! こうしてやっと種を蒔くことができる。でも種を蒔いてもすぐ水をあげてはいけない。そうでないと種を包んでいるあなたの唾液や、種が取り入れた情報がすべて流れて消えてしまうからよ。水をあげるのは種を蒔いてから3日後がいい」 アナスタシアによると、種はこうして蒔く人に関する情報を取り込み、宇宙と地球からその人に必要なエネルギーを最大限吸い込むのだという。

    「種から生まれた新芽のそばに雑草が生えていても、すべて抜いてはいけない。
   少なくとも各種類から一つずつは残すことよ。その雑草は抜かないで切るといいわ」 アナスタシアは、雑草にもそれぞれの役割があるのだから、やたらに除去してはいけないと言った。ある雑草は植物を病気から守り、またある雑草は蒔いた種に補足的な情報を提供することもあるという。植物が育っていく間、種を蒔いた人とのコミュニケーションが必要で、その期間最低1度はできれば満月の夜、その植物に近づき触れてあげることが大切だという。

   アナスタシアによると、このようにして育った果物や野菜などの植物の実は、それを蒔いて育てた人が食べると、間違いなくその人のあらゆる病を癒すだけでなく、老化の早さを遅らせ、悪習を取り除き、さまざまな知的能力を増大させ、心の平安をもたらすという。植物の実は収穫から3日以内に食べるのが一番効果的だという。またそうした一連の作業は、庭に植えられる作物の種類ごとに行なう必要があるが、キュウリ畑やトマト畑などのように、一つの作物がたくさん植わっている畑ではすべての種にそうする必要はなく、そのうちの一部分にだけ行なえば十分なのだそうだ。

   このようにして育った植物の実は、他の方法で栽培されたものとは味だけでなく、成分比率も異なっているはずだという。「苗木をシャベルで掘った窪みに植えるときは必ず素手で、そして裸足で行なうこと。手の指と足の指で土を整え、そこにつばを吐きかけること」とアナスタシアが言うので、なぜ裸足が必要なのか聞くと、彼女は体の病に関する情報を含んだ物質(おそらく毒素ではないかと思われるもの)は、足から汗として流れ出るからだと答えた。苗木はこうした情報を取り込み、それを実に運び、その病と闘う力を蓄える。だから時々菜園を裸足で歩くといいと彼女は付け加えた。

   どんな作物を栽培すればいいのかと、私が尋ねると、「たいていの小さな菜園にあるようなもので十分よ。ラズベリーやスグリ、グズベリー、キュウリ、トマト、イチゴ、そしてリンゴ。甘酸っぱいサクランボや花を植えるのもいいわ。植える場所が広いとか狭いとかはまったく関係ないのよ。最大限のエネルギーに満ちた季節のしるしを自分の庭に生み出すことが大切なの。そのために欠かせないのがヒマワリのような植物よ。(略)」

   「あなた方は自然に生えている野生のものをワイルドとかと呼ぶけど、それは単なる野生ということではなく、あなた方には馴染みがないだけなのよ。そしてその中には、あらゆる病を完璧に癒す多くの植物が存在しているの。それが、そうした植物が創られた理由なの。でも人間はそれを見つけ出したり、判断したりする能力をほとんど失ってしまった。人間にとって一番いい医者は、あなた方の体にどのハーブをいつ使うべきかについて、食べたり呼吸するのと同じくらいよく知っているわ」

   「本来人間の体は、病状が現れる前にそれを未然に防ぐ能力を持っているのよ。
   誰もあなたの体を別のものと取り替えることはできない。なぜなら体は、名医である神があなただけに与えたものだから。私は身体があなたにとって、益となる働きをするためにはどうすべきかについて話しているだけ。あなたとあなたの庭の植物たちとの間にゆるぎない関係が確立されたら、植物たちがあなたの病を癒し、あなたの面倒を見てくれるわ。彼らはあなたの健康状態について的確な診断をし、もっとも効果的なあなた専用の特別な薬をつくってくれるの」


        book 『アナスタシア』 ウラジーミル・メグレ著 ナチュラルスピリット

                           抜粋

   

   



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