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自分も他人も裁かない。そうすればあなたの意識は拡大する ③

Q、 震災が来ることを踏まえて、移住先とのシンクロニシティ(共時性)について教えてください。
  
   
人生を生きることを怖れず、あまり葛藤がなく、あなたが本当に自分の人生を生きており、自分を出し惜しみしたり、引きこもったりせず、生きることに向かってエネルギーを放射しており、明日自分が死のうがどうなろうが、そんなことはあまり気にしないで今を生きることができれば、あなたは適切な時に、適切な場所にいられるようになると私は信じています。お伝えしたいことは、どこかに行こう、どこかへトライしよう、頑張ろうとすると、あるいは自分のいるべき場所に居られないかもしれないということです。

   「福島」は北半球全部に影響を与えました。
   放射能は海面のほうにずっと溜まっていきます。しかし、海抜300メートルより上には放射能の影響が少なくなります。福島の放射能は、すでにカリフォルニアの牛乳に検出されるようになりました。これは本当にリアルな現実です。ですから海に近い方の空気の質は望ましくない状態なのです。

   それも温暖化になることで、海中の二酸化炭素やメタンが空気中に放出され、津波の一部が起きるのです。その場合の津波は地震による津波ではありません。しかもメタンガスは北半球では海岸線の近くに大量に閉じ込められています。ですからできるだけ高地へ行きましょう。でもそうしたことが起きるのはだいぶ先のことで、2026年あたりです。


Q、 我々の社会や環境の変化には、人々の意識の変化がある程度リンクしていると思われますが、そうした全体に与える影響というのは、個人的あるいはグループ的にどういう形態をとる可能性が強いでしょうか?

   
急激にはその変化は見えないかもしれませんが、とは言えこの4年間に非常に大きな急激な変化が起こります。現在の人類が抱えている問題は、自分たちの葛藤や自他の両方へ向けられた「批判・裁き・断罪」に頑固なまでにしがみついていることにあります。おっしゃるように、地球環境と人類の意識は強くリンクしています。   

   これまでの50年間を見てみると、人々の意識は何かを積極的にやるというよりは、起きてくる悲劇や災害からより多くを学ぶことに徹しているように見えます。たとえば、より健康的な食事療法があることを知っていながら、病気になってからやっとそれを始めるようなことです。人類はそういうことをずっと続けてきているのです。
(何が良いことか分かっていてもやらない) ですから人類意識は単純に、そうした自らの葛藤と貪欲さ、つまり裁きと断罪によって否応なく変化し始めるでしょう。私は、人類の意識はそのようにして非常に早く拡大していくと信じています。

2026年頃には、私たちは『気がつく』ことをもう拒絶できない  

Q、 人類の意識が拡大していくなかで、地球次元以外の人々と交流して、さまざまな援助を受けられるようになるのは、全体としていつごろなのでしょうか?

   
高次元の存在たちはジャッジ(裁いたり)しないので、我々の世界に起きてくる災害やトラブルをトラブルとは捉えていません。つまり、我々がどのような「方法」で目覚めるかは、彼らにとってはどうでもいいわけで、彼らが望んでいるのは唯一、我々が「目覚める」ことだけなのです。

   2026年ころまでには、世界には一連のさまざまな出来事が起きて来て、我々はもう「目覚める、気がつく」ことを拒絶できなくなるでしょう。そしてすでに、私たち人類の中には宇宙から来た人々が存在しており、それを私たちが知ることになるイベントが起きる可能性があります。しかもそれは地球が非常に活発に活動している最中に起きることが考えられ、非常に近いうちに起きるだろうと思います。また、未来からの訪問者がいることも知ることになるでしょう。宇宙からやってくる人々は、私たちを救うために来ているのではありません。ですから災害時に人々を地球から救い出すために、大きな宇宙船が来るということでもありません。

   私たちは自分の体のことを非常に大事だと思っていますが、高次元の存在たちはそのようには考えてはいないのです。そうした考えは冷たいように聞こえるかもしれませんが、彼らの意識の焦点は、実は我々が目指している物理的次元を超えたところにあるからです。そして実際に、あなたは肉体がなくなっても存在し続ける魂の意識体です。もし人間がこの肉体を去った後、一体どのようなことが自分を待っているのかを本当に知っていれば、肉体を持っている人々がこんなにも地球にはいないはずなのです。

   地球が次元上昇するとか、5次元の波動になるなどの話をよく聞きます。
   それはとても素敵な望みだと思いますが、地球には地球自身の現実があり、地球は人類がここへやって来る以前から存在しています。それに地球上には、これまでにもさまざまな存在たちが入れ替わりやって来ており、生活していたということです。しかも地球上には、人間たちよりもうまく適応している生命体がたくさん存在しています。地球そのものは、この惑星上でどのような生命たちが自己表現しているかはあまり気にしません。つまり、「こちらの種よりも人間種のほうが好き」ということはないのです。

   実際に、地球次元よりも、高次の秩序や意識を持つ存在たちがいることは確かです。
   おそらく彼らは、地球の人々がなぜ自らの葛藤や貪欲さ、災害などの悲劇からインスピレーションを受けるのかを不思議に思っているはずです。
(どうすれば善いか知っていながら、それを放置することで悲劇を生み出し、否応なくそこから学ぶという姿勢)

Q、  日本の首都がかわる可能性はありますか?

   
もう今、かわりつつあります。すでに新しい首都を東京の外に計画しています。
   私にも政府の内部に友人がいるので、どこなのかははっきりとは言えませんが、もし私がいろいろ言ってしまうと彼に怒られてしまいます。昔、将軍たちが保養のために行った場所のどこかです。海岸線から離れた内陸部ですが、富士山の方向ではありません。


Q、  2016年に福島沖で計測不可能な地震が起きるということですが、それは原発にどのような影響を与えるでしょうか?

   
福島原発では、その頃には「炉心」が取り去られて、完全に機能を停止しているので大丈夫です。2つ地震あり、そのうちの1つは3・11と同じ震源地なので津波が来ますが、そのときは誰もいないところに津波が来るということです。


   私は、「地震が来るぞ! みな準備して、準備して!」と言って回ったりはしません。
   それぞれの人々がちゃんと気づけるだろうと信じているからです。しかし私は自分が得た情報を信じています。なぜならここ30年来、私は情報を受け続けており、それが正しいことを証明してきたからです。私にも家族がおり、こういうことを言っても聞いてくれなかったりします。そして実際に出来事が起きると、なぜ言ってくれなかったのかと怒ります。「いや、言ったよ」と言っても、「ちゃんと言ってくれなかった。正しい言葉を使わなかったでしょう」と言われてしまいます。

   私が結婚する前に付き合っていた女性がいて、ノースリッジに地震が来ることがわかって引っ越ししたのですが、地震の後、彼女は非常に怒りました。その理由は大変なノースリッジ地震を、自分の家族や友人たちと一緒に経験できなかったからで、「自分は彼らとともに残るべきだったのよ」と言うわけです。しかしそうであっても、あなたは自分自身のケアをし、その直感をどうぞ他の人々と分かち合ってください。私には娘がおり、彼女はボーン・アゲイン・クリスチャンという宗教の信者ですが、私の言うことに一切耳を傾けません。ですからたとえそうした人と別れることになっても、自分の直感に従って行動することです。


Q、 私は地震には太陽が関係していると聞いています。
   太陽が極小期というサイクルに入るので、地球にまた小氷河期がくるのではないかと言われていますが。

    
そうです。太陽の黒点の活動が活発化して、それが嵐を起こしたりします。
   2050年ごろに、地球の火山活動があります。北アメリカに巨大なカルデラ(火山)がありますが、それよりももっと大きなカルデラがシベリアにあります。それらが地球の火山活動のせいで爆発すると、いわゆる「核の冬」の状態になり、結局それが氷河期をもたらすだろうと思います。灰で膜ができるような感じですが、結構急激に起きるでしょう。しかしいいニュースは、そのとき地球に残っている人々の意識が劇的に変化しており、思考を簡単に現実化できるので、そんなに悲劇的にはならないでしょう。それに爆発するまえに、安全な谷などに避難することもできます。


「自分も他人も批判せず裁かない」。そうすればあなたの意識は拡大する


Q、 2012年から「一致・合一・ユニティ」の時代に入りましたが、そのエネルギーはどのような形で感じられるのでしょうか?

   
感じるためにはジャッジメント、つまりすべてのことについて裁き、断罪することをやめることです。自分に対しても批判したり裁いたりせず、他人も裁かない。もし真剣にあなたがそれを行ない生きるならば、あなたの意識は一挙に拡大します。それは心を開く、開かないということではなく、「すべてについて裁かない」ということで、そうすると必然的に意識が拡大します。それくらい単純なことなのです。でも私たちは批判し裁くことに慣れきっているので、批判しないというのは簡単なことではありません。それは無視するということではなく、裁きや批判は善いとか悪いとかという単なる意見に過ぎません。多くの場合我々は、自分の意見というよりは、誰か他人の考え方や意見に影響されているのです。

   しかし、裁かないということ自体が、緊急時にあなたを救うわけではありません。
   あなたを救うのはあなたの直感です。ほとんどの人は、実は全員が90日先のことまで予知できるようにつくられています。あなたがキネシオロジーという筋反射テストをすると、90日間の間に起きる出来事に対して100%の正解を出すことができます。つまり、あなたの肉体はそれを知っており、予知できるのです。馬は地震がくるのが前もってわかり、1~2週間以上前からそれを予知しています。馬だけでなく、地球上のあらゆる生命体には直観力が備わっています。しかし地球上の生命体の中で、自他を裁くのは人間だけなのです。


  book 『日本人が知って変えていくべき重大な未来』 ゲリー・ボーネル著 ヒカルランド

                           抜粋
          





  

これ迄の滅びゆく古い社会へ適応するのはもうやめよう ②

   私は科学的なデータではなく、アカシックレコードの視点からお伝えしていますが、それによると、これからの50年で人類の生活は非常に大きく変化するだろうと記されています。2018年には富士山の形が変わってしまいます。私は以前には東海大地震の影響で富士山の形が変わるだろうと思っていましたが、理由はわかりませんが、東海大地震は富士山には影響しないようです。米国ワシントン州のセント・ヘレンズ山が爆発した時と同じような感じで、2018年に起きる富士山の変化が起き、大気に悪影響を及ぼします。

   これからの4年間で、日本にはたくさんのことが起きてきます。
   でも日本人がしっかりとそうしたことを乗り越えて行くことを世界の人々は知っています。日本だけではなく、他の国々も日本同様に激しい悲劇的な出来事に見舞われるのですが、彼らは日本人ほどには上手く乗り切れないだろうと思います。

   南北アメリカ大陸では、2つの火山爆発が起きるでしょう。
   ベネズエラ・ブラジルのカルデラ(火山)はあまり知られていないだけに、科学者だけでなく住民に大きなショックを与えるでしょう。南アメリカの西海岸のチリやペルー、内陸のボリビア、コロンビアでは文字通り南アメリカの地形を変えてしまうほどの地震が起き、ボリビアの高原の上のほうは
3メートルくらい沈下するでしょう。そこが沈下するということは、海岸に向かって地面が拡大します。南米のサン・サルバドールの街や、ペルーの海岸沿いのリマの街は甚大な被害を受けるでしょう。

   私は以前から、「エジプトに行きたければ2年以内に行きなさい」と言っていましたが、現在エジプトはかなり危険な場所になっています。もし皆さんがハワイに行きたければ今行ってください。もしトルコのギョベクリ・テペに行きたいのであれば今行って下さい。

   ヨーロッパと中東は、3つの大地震に見舞われます。
   場所はトルコとスペインとイタリアですが、地震はこの順番に起きるでしょう。3つともその規模はM 8・5くらいです。イギリスは相対的に安全ですが、ドーバー海峡の南にあるホワイトクリフは消えてしまうでしょう。アムステルダムに行きたい人はぜひ今計画を立ててください。旅行中にそうした出来事に見舞われると、さまざまなインフラ(設備)がダメージを受けるので、身動きが取れなくなってしまうからです。

地球は1万3000年ごとに変化を繰り返している   

   
地球における世界の変化は人間のせいなのではなく、地球創世以来、地球がずっと体験してきたプロセスです。私たちは2万6000年ごとに銀河の半分を周回しています。ですから反対側のもう半分の2万6000年の周回に入ると、地球は非常に活発な時期に入ります。少し前に惑星直列がありましたが、それがもう半分の地球活動期の2万6000年に入る「しるし」でした。現在は1つの周期である1万3000年を終え、次の1万3000年の周期への移行期にあります。(P.40の図参照)

   人類の集合意識は、約1万3000年ごとに「分離」と「一致」という異なる意識の状態を周期的に体験しています。分離の時代においては、たとえば「善と悪」、「光と闇」、「優劣」といった二元的なものの見方が人々の考え方の基盤となります。つまり人々はそうした相反する、対極をなす2つの側面を体験することを通して、自分自身の本質へと至る道を探そうとするのです。

   一方、「一致、ユニティ」の時代とは、「統合、合一」の時代とも呼ばれ、人間は「個」としての存在でありながら、同時にすべての調和と深い結びつきを持つ共同体に存在します。そこでの1人1人は目覚めた意識状態にあり、本来の人間の本質である魂の特質や能力が発揮されます。そして今、人類は、これまでの「分離」の時代から「ユニティ、合一」の時代にすでに入ったのです。1万3000年前、現在とは反対に「一致、ユニティ」から「分離」の時代へと移行した時、世界中でものすごい洪水が起こり、すべての文明がその洪水を体験しました。そして1万3000年前に栄えていた文明は水の底に沈んだのです。どこの文明圏にも洪水の伝説や物語がありますが、それは偶然ではないのです。


   最近、キューバ沖の約60メートル海底で、ある街が発見されました。
   海の底にはまだ建物がそのまま立っていますが、1万3000年前の地球には私たちの知らないそうした文明がたくさん存在したのです。これから世界中でこうした発見があるでしょう。中国と日本の間の地域は、海に覆われて日本海と呼ばれるようになる前はパラダイス・バレー(谷)と呼ばれていました。それは現在、地中海の海底になっている場所もそうですが、氷河期というか気温が低かった時は、火山活動の地熱で暖かかった谷は天国のような場所だったのです。しかし地球が突然のシフトを迎えて自動的に暖かくなり、そうした谷が洪水で沈んだのです。

   1万3000年前には、彗星が地球に非常に近く接近するという現象もありました。
   彗星の接近によって地球と月の関係が変わり、地球ではある場所の大気が急に薄くなりました。口にまだ食べ物が入っているマンモスの化石が見つかっていますが、それはマンモスが急速に凍りついたことを意味しています。

   地震について話し、それの起きる時間まで特定して情報を出すのはなかなか難しいのです。阪神・淡路大震災の1年前、どこに地震が起こるかは言いましたが、いつ起きるかということまでは話さなかったのです。私は多分、朝だろうと思っていましたが、実際には兵庫県南部地震が起きたのはラッシュアワー時ではなく、もっと早かったのです。ですから何月何日という情報を出すのは本当に難しいのです。でも、私は間違うことをまったく気にしていません。 

   私は今まで10回くらい、地震の予知をしています。
   そのうち日付まで合っていたのは、10回のうち2回だけです。どこの辺りで起きるかは正確に予知していますが、日付はなかなかわからないのです。私は3・11の地震の1週間前に日本に来ており、ワークショップで大きな地震が近々起きると話していましたが、3月9日にもかなり大きな地震があり、それが東北地方太平洋沖地震で、私が感知したのはその地震だと思っていました。そして3月10日に日本を離れたのです。そういう話をしたうえで、今思っていることを言えば、2015年4月12日に東海大地震が起きます。そして早まる可能性もあり、あるいは前兆があるかもしれません。

人類の集合意識は「葛藤を通して浄化される」ことを選んだ

   
私がこのことを話すのは、皆さんがこれを変えることができることを知っているからです。私はこの予知が当らなくても全然平気です。しかし、もし小さな地震がたくさん起きることによって、大きな地震が避けられるのならどんなにいいでしょうか。私は本当に日本が、東京が大好きなのです。

   しかし、現在「一致・ユニティ・合一」の周期の時代にすでに入ったのですが、人々の意識状態は「葛藤」を手放すことができていません。葛藤とは、これまでの周期の「分離」の時代がもたらした二元的で相対的な視点であり、自分とは異なった信念や価値感の結果生まれる感情的な対立のことです。そうした相対的な感情や思考が、気持ちと行動に不一致をもたらし、人生のさまざまな側面や局面において不健全さをもたらしています。それが、個人や集団において他者を攻撃したり排斥したりして、分裂や孤立を生み出すのです。

   恐れや怒り、悲しみや自己憐憫、罪悪感、恥、競争、自他への批判や、他者からの承認を求める気持ちなどの奥には、必ず何らかの葛藤が存在しています。国と国との対立や戦争もそうで、それらは集団の集合意識の中の葛藤が表面化したものなのです。一般的に何かに対して、「自分は正しくなければいけない」という必要性を持っている時、そのことに対してあなたは葛藤を持っていると言えます。葛藤というのは、自分の外側の「比較するある現実」を通して、自分自身の正しさを他へ証明しようとすることです。自分と他人を比較したり、自分を取り巻く何かと比較したりして、過去の情報をもとに未来を予測しようとすることです。

   葛藤を手放すには、たった1つの方法しかありません。
   それはただ、やめることです。そのために、それを助けてくれるさまざまな方法があります。呼吸法や瞑想があります。ヨガは肉体と精神にとってとてもいい方法です。肉体を本当に敬意をもって取り扱うならば、体の組織の中にこれまで溜め込んできた葛藤のエネルギーを解放することができます。そういう形で葛藤を手放すことができますが、結局は、あなたが自分の考え方、感じ方のパターンに執着しないということに尽きるのです。

今の人類は西暦6732年、地球での転生を終える

   
私自身は、人類の集合意識は一斉にシフトする可能性が残されていたので、1人でも多くの人が目覚めることによって、集合意識全体がシフトする方向に向かうと思っていました。ですから2011年までの人類の集合意識が、「苦難の道を選ぶ」という選択をしたことにまだ気づいていなかったのです。しかし「集合意識全体のシフト」から「個人のシフト」へと変化したことを知った後でも、一体何が起きるのかを正確に見極めることは困難でした。

   人類の過去のサイクルを見ると、「分離」から「一致」へ、「一致」から「分離」ヘというシフトでは人類の集合意識「全体」が1つのサイクルから次のサイクルへと移行しました。そのために人類は急速に移行できたのです。しかし残念なことに、こうした全体的なシフトによって人々の意識に起きる変化というのは、この変化を個人的なものとして自らの内に保持できないということなのです。
(たとえば集団の中にいる時は強くても、1人になると弱い) つまり、永続的な変化とは、個人的にそれに取り組み、その変化を自分に許した人にだけ訪れるものなのです。これが、人類の集合意識が個人的な変化を選択した理由なのです。

   今回のシフトにおいて、個人が「一致・ユニティ」へのシフトを果たした場合、その変化は完全にサイクルの影響を超えたものになるので、永続的な変化として個人のものになります。今、地球を訪れている魂のグループによって形成されている人類は、西暦6732年で地球での転生を終えます。ですから私たちの魂のグループにとって、地球で体験する今回のシフトが最後のシフトとなります。だからこそ、こうした個人の選択が必要だったのです。

   現在、地球に存在する魂のグループが地球を去った後、新しい魂のグループが地球にやってきます。そして彼らがまた再び、(地球次元を去らなかった)地球生まれの魂たちの学びと統合を支援することになります。今の魂のグループは、西暦6732年以降は彼らの統合を支援することはできません。


葛藤を手放せば手放すほど、人生は努力なしに楽に展開していく

   
これからの約20年はそれほど楽な期間にはならないでしょう。
   2010年くらいから、どうも人類の集合意識は苦難の道を選びそうだということはわかっていましたが、当時はまだ完全には決まっていませんでした。しかし確実に決定したあとは、世界経済は悪化して不景気がやってきており、これからの20年間、人類はどうやって「一致・合一・ユニティ」を目指して、1つの考え方になっていけばいいのかということを一生懸命探す期間になります。このようにして、これまでの古いシステムが次第に切り替わっていくのです。

   変化とは、実は破壊的なものです。
   でももし皆さんが、こうした変化の中においても自分の中心に留まることができるならば、あなたが人生において必要なものや欲しいものは手に入ります。あなたが自分に固執することなく葛藤を手放すことができればできるほど、あなたの人生は努力なしに、楽に展開していくでしょう。それはたとえ「この大変な時期を過ごすことになったとしても」、なのです。あなたがこの次元を去る人々の中に入るかどうか、それはあなたの決断です。そしてこの苦難の道の時代を生きたくないと思っている人々もいます。「もういい。やりたくない」という感じでしょうか。

   これから先の約20年間で、人口は大体60億人ほど減少するでしょう。
   今が70億人なので、たくさんの人がいなくなります。人類の遺伝子をたどっていくと、絶滅するまで数が減ったという事実が過去には実際にあるのです。それも過去に何回か起きており、それと同じことが再び起きます。だとしても、ともかく一番大事なことは、あなたが意識的に自分の人生を生きるということなのです。

   私たちが人生に起きる厳しい試練を生きることにだけ関心を向けなくなった時に、あなたの直感は磨かれ、その直感があなたを導いてくれるでしょう。そのためには、たとえば社会に受け入れられようとか、目的を持つとか、高い教育を受けて人よりも優れていたいとか、キャリアを積むとか、結婚して人並みに家族を持つなど、そういった社会で生き抜くために、「必要とされていること」ばかりに意識が向いている状態から抜け出す必要があります。

   私たちはいつ、どこにいるべきかを知ることができます。
   なぜなら私たちの魂は、自分のハートの望みを現実化するために必要な、完全な環境や条件の場所へと導くことができます。もしあなたの望みが真に「人に奉仕すること」や、「人の資源になり役に立つこと」なのであれば、必要なものはすべてあなたに与えられるでしょう。

   自分の内的葛藤を本当に解放することができれば、自分の家族や友人、同僚など自分の周囲の人々だけでなく、すべての人々にとってよりよい結果をもたらすような思考や意図に意識を向けて、焦点を絞ることができるようになります。あなたのハートの意思と意図が完全に純粋無垢であれば、1人の人間が日本全体に起き得る結果をさえも変えることができるのです。つまり、葛藤と貪欲さを手放し、それから自分を解放した人々が新たな地球を継承していきます。

   私はぜひ皆さんに言いたいのです。
   皆さん、変化を起こしてください。というよりも、変化を起こさねばなりません。そうでなければ、世界があなたを変えざるを得なくなるからです。そして人生が何らかの形で重荷になっていきます。すでに人生はあなたにとって重荷になっているかもしれませんが、シフトポイントをどんどん超えるに従って、益々より一層そうなっていきます。なぜなら、私たちが内に抱えて手放さない葛藤が、否応なく表面に出て現実化せざるを得なくなるからです。体に溜め込んだネガティブエネルギーは、それを内に留めておくことができないのです。だからあなたは今、行動に移さなければならない。今は本当に、行動に移す時なのです。



   book 『日本人が知って変えていくべき重大な未来』 ゲリー・ボーネル著 ヒカルランド

                           抜粋

   

        

地震への備えを普段からしておこう

   地球は生きている存在です。
   そして私たちはその存在の表面に生きているものです。約1000年くらい前から地球は少しずつ身震いをするように動き始めており、目覚め始めています。これから世界中で大きな地震が続けざまに起きてくるでしょう。頻度もより多くなっていくはずです。この本では日本の、特に東京地域に関わる情報をお伝えしていきます。

   私が地震について話をしたのは、ロサンゼルスのノースリッジ地震と、阪神大震災が起きるそれぞれの前年でした。でも本当はあれほど被害が大きくならずに済んだはずなのです。(マグニチュード6・7 1994年1月17日) もしロサンゼルスの人々が全員とは言わなくても、その一部の人々でも本当に心を合わせて「恐れ」を手放せていたなら、あれほどのひどい被害にはならなかったでしょう。

   私は地震について話すのは好きではありません。
   それは地震の被害が惨憺(さんたん)たるものだからですが、今回地震についてお伝えしようと決めたのは、2015年、2016年は本当に地球が活動的な年になるからです。この時期の活動がどのくらい活発になり、また起きてくるかもしれない地震の規模を、人々がどうしたらもっと穏やかなものにしていけるのか、それに対する意識の持ち方についてお話します。このようなテーマは常に「恐れ」を引き出すものですが、私たちは魂の存在であり、意識である魂は地球に影響を与えることができます。「明晰(めいせき)に恐れなしに意図する」、それがとても大事なことです。

   人類の意識は、地球のエネルギーに対して指令を出すことが可能であることを覚えておいてください。それは大陸のエネルギーを、一連のより小さな地殻の変化に小分けして、被害を小さくすることができるということです。当然、私たちは、地球が大陸プレートのエネルギーを解放しようとするのを止めるべきではありません。私たちの惑星には、自身の形を完全に保とうとする自然な力が備わっています。この力に呼応して、地球は地殻のダイナミックな力を使い、拡大や収縮をしているのです。

   2014年から2018年にかけて、地球は突然活発になっていきます。
   毎日毎日、地球上のどこかで地震が起きているような状態になります。17ページの地図のラインの部分は断層の活発な活動を示しています。日本ではマグニチュード3・5から5くらいの小さな群発地震が、今までにないくらい多く起きてきます。しかし知っておいてほしいことは、小さな地震はとてもよいことであるということです。なぜなら定期的に小さな地震があるということは、非常に大きな地震を引き起こすおそれのある断層のエネルギーを放出してくれるからです。

   このマップは2015年から2017年までの自然災害についてのものです。
   東海エリアの沖に震源があり、断層のラインに沿って大きな海溝がありますが、これを南海トラフといいます。海岸線において地震が起きると、たまっているメタンガスが放出され、地震のたびに海中に放出されたメタンガスのために、海中の酸素が減ってデッドゾーンができます。そして世界中にこうしたデッドゾーンができ始めています。海底が次第に暖められてくると地震が引き起こされてメタンガスが放出されます。そうするとメタンガスの放出により、地震とは関係のない津波が起きるのですが、カリフォルニアの海岸線に高波が来たのは、地震ではなくメタンガスの放出によって生まれたものだったのです。

   北極圏のあたりには非常に大量のメタンガスがあるので、これらがどんどん海中に放出されていくと、地球が動き始めます。地球上の海岸線のすべてでそういうタイプの活動が増えてきます。それは海底の温度が上がっていくことが原因であり、氷が解けてきて、その中に閉じ込められていたメタンが放出されてしまうのです。


少なくとも海抜300メートル以上のところに住んでください

   今後予
想される東海大地震は2つの影響をもたらします。
   それはメタンガスが海底から放出されて二酸化炭素になると、水面のレベルでもCO₂が増加して呼吸がしにくくなります。そのことが理由で私はずっと以前から、「海抜900メートル、あるいは少なくとも海抜300メートル以上のところに住んでください」と言い続けてきました。アカシックレコードで見ると、最近そのプロセスがスピードアップしています。しかも残念なことに、世界の人口の80%の人が海抜の低い地域に住んでいます。

   しかし地球が変化し始め、水面の空気のレベルが益々悪くなっていくと、人々は次第により海抜の高いところに引っ越すようになります。もし低地の海岸線近くに住んでいる人で、「どうしてもここから引っ越したい」という直感があった人は、ぜひその心の声に従ってください。地震がもっとも活発なエリアは東海地方で、マグニチュード9の地震が2015年の初期に起きるでしょう。震源地は本州沖の、伊豆半島の南方のトラフ(海溝)付近です。もっとも激しい揺れは、静岡県伊東市の海岸線あたりで感じられます。この地震は、本州の内部に向かうように見えるマグニチュード7程度の、一連の4つの群発地震を引き起こします。

   伊東市の地震の1週間後、東京に直下型のマグニチュード8の余震が起きるでしょう。
   古いビルや老朽化したインフラ(設備)は崩壊します。東京での余震の1週間後には、東京沖の海底を震源地とする一連の地震が、太平洋方向へ向かう直線上に起きるでしょう。これは異なる断層の影響を受けたものです。最大の脅威は、南方の海岸沿いに起きる何回かの津波ですが、和歌山県の新宮市と宮崎県が大きな被害を受けるでしょう。太平洋上にある低い島々も、津波がハワイ方向へ向かって押し寄せる時に甚大な被害を受けます。

   マグニチュード8~10は非常に大きな地震です。
   東海エリアの地震は8と10のちょうど真ん中あたりの規模で、恐らく9・2ぐらいだと思われます。これは東日本大震災のM 9・0、関東大震災のM 7・9 よりも大きいですが、いいニュースは揺れる時間が非常に短いことです。もしその規模のものが長ければ、インフラは相当激しい損害を受けるでしょう。私は政府で働いている人で、原子炉を何とか止めようとしている人々がいるのを知っています。しかも科学者たちは、大地震が明日起きてもおかしくないと言っているのです。実際、今日も起きています。

   マグニチュード9・2~9・3規模の地震が東海沖で起きると、ドカンという大きな揺れが来て、それが東京周辺の断層全部に影響し、それによって東京のインフラが被害を受けます。一番大きな問題は古い建物で、東京には電車、古いビル、古い高架の高速道路があります。神戸の地震では、建物は激しく揺れても倒れなかったのですが古いものは倒壊しました。その教訓から古い建築物は強化されてはいますが、なにせ東京は大都会であり、東京でも同じことが起きます。

地震への備えを真剣に考えよう

   
地震は2015年にやってきます。
   それは本当に近いのです。皆さんはその時自分はどうするのか、大きな地震が来た後の2~3ヶ月を、自分はどのように生活するかを考え始める必要があります。東京では地震が起きれば、売られているものはすべてが8時間で店頭からなくなります。ですから2ヶ月分くらいは乾燥した食料を用意しておく必要があります。中でも大きな問題は水です。
(コンピュター制御されている水道や電気、ガスは停止する) 今では雨水や泥水であっても、それをろ過してきれいな真水にに変えるテクノロジーがあり、それほど高価ではないので準備するといいでしょう。

   2015年の地震によって関東、東京は1年くらい影響を受けることになります。
   大都会・東京の、毎日すべてのものがあり、それが当たり前というような今の生活は望めないということを、理解しておく必要があります。マップを見てもらうとわかりますが2016と書かれている線がありますが、その内側に東北沖の2つの点があります。この2つはすでに、計測仕切れないほどの多くの地震の震源になっています。2011年3月に被害を受けた福島は、この2つの地震で海岸線の部分に再び大きな被害を受けます。また福島です。

   しかし東日本の太平洋側が完全に浸水することはないでしょう。
   福島はすでに、東京電力と日本政府の不適切な対応により、将来の世代のための基盤を失ってしまいました。東海地震により、東日本の太平洋側の地形が変わることになりますが、それは現在埋め立てが行なわれている地域が影響を受けるためで、地震による被害がもっとも大きいのは埋立地なのです。

   2016年にも大きな地震が起きます。
   2016年の半ばには、本州北部沖から北海道にかけて一連の地震が起きるでしょう。さらにその1ヵ月後、別の2つの地震がほとんど同時に本州の北方沖で起きます。この地震により海中のメタンガスが大気中に放出され、海岸沿いは居住できなくなるでしょう。札幌は非常に大きな被害を受けます。

   その後の最新情報により、福島県沖に集中していた主要なエネルギーフィールドが変化し、そのエネルギーは分割して1部は北海道へ、1部は四国の方向へ向かって移動しています。今、地球はもの凄い早さと勢いで変化しています。この急激な変化をどのように解釈すればよいのかわかりませんが、あるいはこの2013年10月の時点で予測した東海地方の地震規模は、多少小さくなることが考えられます。

   地震学者たちは近いうちに、このエネルギーの動きを公けに発表するでしょう。 
   地殻プレートが他のプレートに潜り込むサブダクションの結果、内陸のほうにより強烈な地震の影響が及ぶでしょう。このような状況の中で唯一幸いなことは、2011年の東日本大震災の時のような規模の津波が発生しないことです。

2017年初めに大地震が朝鮮半島を襲う

   
海外では、2017年の初めに大きな地震が朝鮮半島を襲い、南北ともに甚大な被害を受けます。中国もまた、一連の群発地震に襲われます。この地震により、三峡ダムに亀裂が生じます。中国の問題は、すごく巨大なダムである三峡ダムをつくってしまったことですが、川が普通に流れている分には問題なかったのに、ダムをつくることで水をせき止めてしまい、その水が地面に圧力を加えるようになったことからダムが決壊するのです。結局それは、北朝鮮にまで影響を与えることになります。24時間くらいの間に3億人という、日本の全人口の倍くらいの人々が亡くなるでしょう。

   中国では激しいものも含め、非常に多くの地震が起きるでしょう。
   地すべりに加えさらなる地殻変動により、中国は荒廃します。100万人単位の人々が亡くなり、上海は破壊され、中国は多大な問題を抱えることになります。アジアでそれほどひどくない地域は、東南アジアの半島の辺りです。

   私たちは今まさに、我々の美しい町が完璧に破壊されてしまうかもしれないという危機に直面しているのです。2050年までには、私たちが知っている今の世界中の海岸線は存在しなくなるでしょう。

アカシックレコードとは地球を取り巻く巨大エネルギーの層  

   
ここでアカシックレコードについて説明しておきます。
 アカシックレコードとは地球が創造されて以来の出来事と、これまでの地球上にあるすべての意識を内包し、刻印しているもので、それはすべての情報の集合体以上のものです。ですからそこには肉体の意識、感覚意識、霊的な意識のすべての情報が含まれています。それは同時に宇宙のすべての次元、すべての物質ともつながっています。つまりアカシックレコードとは、この惑星地球が創造されて以来のすべての出来事の「地球の記録」なのです。

   地球上に生きるすべての分子、しかも現在の環境や状況に気づいているすべての分子・原子がアカシックレコードに情報を供給しており、そこには単細胞生物から何十億という細胞を持った生命体がいます。アカシックレコードには過去と未来のすべての情報が記録されており、過去はすでに観察できる現実であり、未来は起き得る可能性のある現実です。アカシックレコードは実際に視覚化することができ、それは地球を取り巻く巨大な球体のエネルギーです。その中ではさまざまなエネルギーが活動しており、しかも互いに交流しています。ある意味これは地球の脳とも言えます。

   アカシックレコードの中には、ある特定の情報だけが分類されている場所があります。
   アカシックレコードの読み方を学んだ人であれば、ある情報の答えを知りたいと思えば、その情報が記録されている場所まで案内されます。過去というのはすでに観察された部分ですが、それは未来に起き得る可能性のある部分と隣り合わせで存在しています。それはちょうど脳の感覚を処理する部分が、神経節のニューロン網を通して交流しているのと似ています。ほとんど葛藤のない人は、五感で感じた後ですぐに超感覚的な情報を受け取ることができます。その意味ではアカッシクレコードは、人間の脳の機能と似ています。

   アカッシクレコードとはつまり、地球創世以来のすべての出来事と、全生命体の反応のすべての記録なのです。このようにすべてのエネルギーはアカッシックレコードに記録されています。アカシックレコードとはこの惑星の図書館のことであり、こうした図書館は生命の存在する惑星にだけ存在しています。そしてアカシックレコードは、当然、この惑星に生きる人類の集合意識をも捉えています。

   いかなる人であっても何らかのグループからなる集団に属しており、その集団に共通の考え方や習慣という価値感を共有しています。集合意識は家族や会社、地域といった小さな集団から、村や町、社会、国、人類といった大きな集合体にできてくるもので、そうした集団の共通の集合意識がどのようなものであるかによって、その集団がいかなる集団であるかを現すようになります。しかしさまざまな集団に属するようになると、個人は自ら意識的に考えて行動するというよりはむしろ、その集団の持つ共通の価値感やルールに安住するようになり、考えることをやめて無意識的で自動的な反応パターンを繰り返すようになります。

   そしてこの人類の集合意識は、「人類全体の一斉のシフト」ではなく、「個人的なシフト」を選択したのです。今の段階では、繰り返す周期である「分離」と「一致」の一致における意識状態へと、すべての人が一斉にシフトできるほど、人類の集合意識は「葛藤」を解放することができていません。つまり人類の多くの人々が、魂としての人間の本質的自己を自覚することができていないのです。大いなる叡智という観点からこの世界や人間を見ることを選択せず、これまでのような対立的で二元的な信念と価値感と、そこから生まれる否定的な感情に多くの人々が囚われて生きています。そのために「人類全体の一斉のシフト」はなくなり、「個人的なシフト」へと変更になったのです。

   ではなぜ私たちは、集合的にではなく個人としてシフトする道を選択したのでしょうか。
   
それは自らがつくった「葛藤を通して浄化されたい」という集合意識を持っているからです。これから自分が抱え込んでいる葛藤は現実の世界に現象として現れてきますが、その程度は時間が進むに連れて激しさと強さを増していきます。つまり個人においては、葛藤が生みだす混乱と病気が増加し、集合意識においてはさまざまな苦難と対峙(たいじ)することになります。それは戦争や苦難が増してくる時代なのです。


  book 『日本人が知って変えていくべき重大な未来』 ゲリー・ボーネル著
  ヒカルランド

                           抜粋    

   
 

キリストを演じた2人の人物

  タオはインプラントで妊娠した女性の話を続けた。

  「さて、私たちの”天使”によってその女性に胎児のインプラント(移植)が行なわれ、処女マリアは自分が妊娠していることに気づきました。私たちはこうした方法で人々の関心を引き付け、イエスの誕生が驚くべき出来事であることを際立たせることを望みました。そしてその子が生まれる時には、先ほど私があなたに見せたのと同じ方法で、私たちは羊飼いの前に現れたのです。しかしあなた方にとっては有名な、3人の賢者である東方の3博士は送ってはいないので、これは後から付け加えられた伝説の一部分なのです。

   私たちは羊飼いや、イエスの誕生を知ってそこへ向かう人々を道案内しました。
   その時私たちのとった方法は、球体の1つを発光させて夜空から彼らを先導することでした。その光学的効果は、本当にベツレヘムの星と似ていたのです。現在において私たちがそのようなことをすれば、人々は”UFO”だと騒ぐのは当然でしょう! 

   やがて聖職者たちや預言者と呼ばれた人々は、イエスの誕生のことを見聞きするようになりました。彼らもまた私たちによって夢や現象を見せられた結果、彼らはユダヤ人のためのメシアの誕生を人々に知らせたのです。しかしヘロデ王は、ほとんどの支配者がしているようにあらゆる地域にスパイを置いていたので、彼らからこの注目すべき報告を聞いた時、彼は理解に苦しみ恐怖を感じました。当時の支配者にとって、人々の生命はなんら価値のあるものではなく、その結果ヘロデはためらいなく、その地域にいた2606人の赤ん坊を殺す命令を下したのです。

   この殺人が行なわれている間、私たちはマリアとヨセフと赤子、それに2頭のロバを催眠状態で宇宙船に避難させ、エジプト近くのある場所へ連れて行きました。私は事実がどれほど歪められているかを明らかにしたいのですが、そのほかにも多くの良心的な伝説があります。ベツレヘムに生まれた赤子イエスは、誕生にまつわるこうしたいくつかの奇跡によって、彼が特別な存在であり、メシアであることが人々に受け入れられていきました。こうして私たちは人々の想像力を捕らえることはできました。

イエス・キリストを演じた人物は2人存在した

   
あなた方は赤ん坊になって地球に生まれる時、その魂であるアストラル体が知っていた前世の知識のすべてを携えて誕生することはできません。それと同様にモーセもそうでしたが、イエスもそうだったのです。しかしそれでも彼は偉大な人物でした。私たちは、生まれ変わりを通して、現世の向こうにももう1つの人生が存在するということを、人々に説得できる使者が必要と考えました。なぜならその当時、アトランティス文明の崩壊に引き続き、地球文明がますます堕落して行く中で、そうした教えはもはや一般には受け入れられなくなっていたからです。

   赤ん坊として”忘却の川”を通り抜けて生まれたイエスには、残念ながらそうした知識は消されており、そのためにベツレヘムで生まれた子供のイエスには、彼がたとえ100歳まで生きたとしても”奇跡を行なうことはできないことがわかりました。しかし彼がモーセと同じく、卓越した存在であったことは確かです。それは彼が12歳の時に、神殿の博士たちを驚愕させたことに現れています。彼は現在の地球上で、天才と呼ばれるような頭の中に計算機を抱えているような若い人々と同じく、イエスは高度に進歩を遂げた魂の人間でした。しかし彼はいかに進んだ教育を受けたとしても、たとえば死人を蘇えらせたり、病人を癒すことはできなかったのです。

   地球上には、イエスが12歳の時からその後ユダヤの地に戻るまでの間、インドやチベットの修道院で学んでいたということを信じている人々がいるのを私は知っています。聖書の記述にある空白を埋めるために、彼らはイエスがベツレヘムからいなくなったことを説明しようとするのです。イエスは14歳の時、12歳の弟オウリキを連れて、両親の家を後にしてビルマ、インド、中国、日本へと旅に出ました。彼の弟はいつもイエスと一緒でしたが、中国に行った時、思いがけない出来事のために弟は殺されてしまいました。イエスはオウリキをとても愛していたので、彼の1房の髪の毛を肌身離さず旅を続けました。

   イエスは日本に着いた時、50歳になっていました。
   彼は(青森県の)新郷村に住みつき、そこで結婚して3人の娘をもうけました。そして45年間そこで暮らし亡くなりました。イエスは日本の本州にある新郷村に埋められましたが、その墓の側にはオウリキの1房の髪を納めた、小さな箱を埋めたもう1つの墓があります。あなたは証拠が好きですから、以前は戸来(へらい)村の名で知られた青森県の新郷村へ行ってみるのもいいでしょう。

   さて、私たちは新たに地球へ送る唯一の使者を選択しなければなりませんでした。
   エルサレムの十字架で死んだとされる”キリスト”を、私たちは<アーリオック>
という名前で呼んでいました。彼は私たちによってティアウーバ星からユダヤの砂漠へ連れて来られ、彼の肉体を地球に適合させる必要がありました。つまり彼はティアウーバ星での両性具有の肉体を捨てて、タオラたちによって創造されたキリストの肉体をまとったのです。そうすることによって、彼はティアウーバ星で保持していた知識のすべてを完全に維持することができたのです」

 「ラトリやビアストラがやってみせたように、体格だけを小さくすることはできなかったのですか?」

  「私たちは両性具有なので、すべての点において地球人と似せる必要があり、”神からの使者”が半分女であることをユダヤ人に気づかれることは絶対にできませんでした。私たちは思い通りに肉体を再生させることができるので、そのためにティアウーバ星ではほとんど子供を見かけることがないのです。私たちはまた肉体をつくることができ、その体格を小さくすることができます。あなたにとってこのすべてを理解し、信じるのは容易なことでないのはわかりますが、私たちはたいていの自然現象を克服できます。それはあなたにもすでに見せたはずです。

   ティアウーバ星から来たイエスは、私たちによって砂漠へ連れて行かれ、彼は自分の使命を理解しました。彼は自分が数多くの困難に出合い、磔(はりつけ)にされることも知っており、自分の人生を前もって見ていたのですべてがわかっていました。もちろん、それは魂であるアストラル体としてそうしたのです。肉体内のアストラル体によって見る視覚というのは、消されることはありません。このようにして彼はすべてを知り、何を行なうべきかを正確に知っていました。ですから当然、彼は死人を蘇えらせたり、目や耳の不自由な人々を癒す力を持っていました。

   一連の出来事の後、彼が磔にされて死んだ時、私たちは彼を連れ戻しに行き、すぐに彼を蘇えらせました。私たちは墓石を転がして、ただちに彼を近くに停泊させていた宇宙船へと運び込み、復活させたのです。その瞬間、彼は不死の存在として再び姿を現し、人々に死後の生命が本当に存在することを示したのです。人々は自分たちが創造主とともにあることを理解し、それぞれの人はイエスと同じ神性の輝きを持っていると説得することによって、人々の希望を再生させたのです」

  「それでは、すべての奇跡は、彼が説いたことが事実だったことを証明するために行なわれたのですか?」

  「そうです。なぜなら彼が自分自身の能力を証明して見せない限り、ユダヤ人やローマ人は決して彼のことを信じようとはしなかったからです。地球の人々がどれだけ強い懐疑心を持っているかを示すよい例が、<トリノの聖骸布>です。多くの人々がイエスの到来を信じ、多かれ少なかれキリストの教えを信じて実践しているにもかかわらず、聖骸布が本当に”死後”のキリストの体を包んだものなのかどうか、専門家たちの調査結果を知りたがりました。あなたが地球へ戻って体験したことを話す時、最初に尋ねられるのは”証拠”です。

あらゆる宗教、教団は呪いである

   キリストは愛と精神性を説くために地球に送られました。
   彼はたとえ話を用いて、高度に進歩していない人々と論争しなければなりませんでした。これは最初で最後のことでしたが、彼は神殿では商人のテーブルをひっくり返し、”金銭”に対する説教を行いました。彼の任務は愛と善意のメッセージである”お互いに愛し合う”ことを伝え、また魂の転生と不死に関して人々を啓発することでした。しかしこれはその後、聖職者たちによってすべてが歪められてしまい、輪廻転生の教えに賛成できない彼らは多くの宗派を生み出したのです。

   彼らは自分たちユダヤ人を救うためにやって来た”偉大なる師”の1人を、十字架につけて殺したのです。聖職者たちによって立ち上げられたキリスト教はその後数世紀を経て後、キリスト教徒たちは神の名において殺人を行なうまでになっていました。宗教裁判はそのよい例で、メキシコにおけるスペインのカトリック教徒たちは、神とキリストの名においてもっとも野蛮ないかなる種族よりも残酷な仕打ちを行なったのです。

   これまで私が語ったように、あなたの惑星では
宗教は紛れもない呪いです。
   いかなる宗派、教団についても言えることは、信者は洗脳によってコントロールされています。肉体的に精神的に健康な若者が、導師(グル)や偉大な師と称するイカサマ師に自分自身を投げ出す光景を見るのは怖ろしいことです。偉大な師の正体は、ただ2つのこと、つまり支配とお金を集めることに通じています。そして同時に彼らは、信者の肉体と精神を完全に支配しているという大きな自惚れ(うぬぼれ)を持ちます。それほど昔のことではありませんが、ある指導者が信者たちに自殺を要求し、信者たちがそれに従って自殺したという例がありました。

   宇宙の法則は自殺を禁止しているので、もしその”師”が本物であったならばそのことを知っていたはずなので、彼の要求は無知から来ていることがわかったはずです。重ねて言いますが、地球におけるいかなる宗教や宗派であれ、それは呪いです。ローマ法王は自分のために莫大なお金を蓄えていますが、そのお金で飢饉で苦しむ国々を助けることができます。あなた方は、それはキリストが求めていることだからと言います。そうしたことは単なる言葉遊びに過ぎません。

   現在、地球の若い世代は、自分自身を真剣に見つめ直しています。
   彼らは転換期に差し掛かっており、さまざまな出来事によって導かれ、これまでになく孤独感を抱いています。彼らが孤独感から解放されようとして、カルトやいかなる宗教のグループに属そうともそれは無理な話です。もしあなたが自分自身を向上させたいのであれば、瞑想を行ない、次いで集中しなければなりません。両者はしばしば混同されていますが、2つはまったく異なることです。

   あなた方は寺院や教会など、特別な場所に出かけて行く必要はありません。
   なぜならもっとも偉大で、もっとも美しい場所は自分自身の内部にあるからです。自分自身の内側に集中することによって、自らの内なる真の友ハイアーセルフ(高次の自我)と会話ができるようになります。あなたは自らの内なる神に、現世の物質的困難に打ち勝つことができるように求めるのです。しかしある人々は、自分たちと似た人々とコミュニケーションを取ることで助けられ、あなた方は同じ目的で出会うことができます。さらに経験を積んだ人々は助言を与えることができますが、誰も”師としての地位”を占有するべきではありません。

   現在、地球のあなた方は2000年前よりもひどい状況に陥っていることに気づいているでしょうか。答えを求めるためには、自分自身の内部に求め、そこから学ばなければなりません。どこか他のところから答えや助けがやって来るのを待っていてはいけません。あなたに必要な答えは、あなたの内側にあるのです。


             book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                           抜粋


   
   

生命を作り出す「知識」を持っている人々

   タオは話し続けた。
   「それはエジプトにおける、ファラオ・セト1世の時代に起こりました。
   地球の人々が物欲的に傾き、エジプトの上流社会ではギリシャと同じく、麻薬はありふれたものとなり、動物とのセックスさえがまれなことではなく、自然と宇宙の法則に絶対的に反する行ないが蔓延していました。私たちの使命は、助けを必要と見なした人々を援助することですが、この時点で介入して歴史の方向性を変える決定を下しました。ヘブライ人(ユダヤ人)は邪悪なエジプト人のもとではもはや進歩する見込みがなかったために、私たちはユダヤ人をエジプトから脱出させなければならなかったのです。

   それは彼らが、はからずも地球に到着して間もなくのことでしたが、エジプトから故郷の地へユダヤ人を導く1人の人物を送り込むことが決定されました。その頃、第8カテゴリーレベルの惑星”ナクシティ”では、”クシオスティン”という名前の人物がちょうど死んだところでした。彼のアストラル体(魂)はティアウーバ星での生まれ変わりを待っていましたが、その代わりに地球において、ユダヤ人の解放者になるために肉体を得ることを求められたのです。彼はそれに同意し、”モーセ”として地球へ派遣されることになりました。

   モーセはエジプトで、エジプト人の両親から生まれました。
   彼の父親はラトーテスという軍人で、陸軍中尉レベルの地位にありました。つまり、モーセはユダヤ人としては生まれなかったのです。これも聖書の記述の誤りの1つであり、川を漂流していたユダヤ人の赤ん坊を王女が助けたという話はロマンティックですが、それは間違いなのです。モーセは非常に優れた能力を持ち、聖職者やエジプト人専門家によって指導される高等科学院へ入りました。当時、エジプトには
一握りの秀才だけが学ぶ学校があり、そこではアトランティスから持ち込まれた科学を教えていたのです。

   モーセはユダヤ人に対して厚い友情を抱いており、父親がやめるようにしばしば忠告したにもかかわらず、よくユダヤ人と一緒に街中を歩きました。ある日、彼はエジプト人兵士の監督のもとにユダヤ人が働いている建設現場近くを歩いている時、1人のユダヤ人が兵士に殴られて地面に倒れ込む光景を遠くから目にしました。モーセが近付いたときには、今度はユダヤ人のグループがその兵士に襲い掛かり、すでにその兵士を殺したあとでした。そして彼らは巨大な石柱の土台の下へ素早く兵士の体を埋めました。

   モーセはどうすればよいかわからず、そこから立ち去るところを、その2、3人のユダヤ人に目撃されました。彼らはモーセが自分たちのことを告発するだろうと考えてパニックになりました。それで彼らは、モーセが兵士を殺したのだという噂を急いで広めたのです。モーセが家に帰ると父親が待っており、ただちに砂漠へ行くようにと勧めました。その後モーセがメディアンの国へ行ったことや、メディアンの聖職者の娘と結婚したという聖書の話は事実です。

   詳しい話はここまでにしておきますが、私たちは、奴隷状態に貶められ、また何よりも、彼らの精神に危険をもたらす邪悪な聖職者たちのくびきから、ユダヤ人を解放したかったのです。100万年以上も前に、私たちは別の危険な聖職者たちの手にかかったある人々の集団を救いました。しかも興味深いことに、それはほぼ同じ場所で繰り返されたのです。歴史とはまさに永続的な繰り返しだと言えます。モーセは聖書に描かれているように、エジプトからユダヤ人たちを先導しました。しかしその前に、地球の多くの人々が有名な”出エジプト記”に関心を持っていることを知っているので、私はいくつかの誤りを訂正しておかなければなりません。

   まず、当時のファラオは、セト1世の後継者であるラムセス2世でした。
   次にユダヤ人の数は37万5000人で、彼らが渡ったのは紅海ではなく”葦の海”であり、彼らがそこへ着いた時、3機の私たちの宇宙船が”フォース・フィールド”を用いて、かなり浅かった海水を押し開いたのです。私たちは再びその水を閉じましたが、当然、エジプト人兵士には1人として溺れた者はいませんでした。つまり、ユダヤ人の後を追って水に入る者は誰もいなかったからです。なぜなら聖職者たちからの大きな圧力にもかかわらず、ファラオは約束を撤回せず、ユダヤ人たちを勝手に行かせたのです。

   彼らには宇宙船から毎日マナが与えられました。
   マナは大変栄養価が高く、非常にコンパクだったことから、多くの宇宙船がそれを積んでいたのです。しかしあまり長時間空気にさらすと、18時間以内には柔らかくなり腐ってしまいます。そこで私たちはユダヤ人に、毎日必要な分だけ取るように勧めたのです。そのため多く取った者たちはただちにそれが愚かなことだったことに気づき、”主なる神”、実際には私たちでしたが、その忠告に従うべきことを悟ったのです。

   ユダヤ人たちがカナンに到着するのに40年はかかってはいません。
   それはわずか3年半だったのです。最後にシナイ山での話はほぼ事実です。私たちは人々に目撃されないように宇宙船で山に着陸しました。彼らのような素朴な人々には、彼らを監視して助けたのは宇宙人であるよりも、神だったと信じさせるほうが当時は都合が良かったのです。当時のユダヤ人は、私たちの目には唯一、精霊に従って正しく生きる人々に見えたのです。

   のちに彼らの間の偉大な聖職者たちの間には、メシアが救いに来ると噂する者が現れました。彼らはシナイ山でモーセと交わした会話の一部分を知っており、それを人々に教えたのですが、それはするべきではなかったのです。しかしそれ以来、ユダヤ人たちはメシアの到来を待ち続けるようになったのですが、彼らのメシアはすでに来ていたのです。少し時間を飛び越えますが、こうして故郷の地に戻ったユダヤ人たちは、よりよい社会秩序を築き上げ、彼らはソロモンやダビデのような偉大な立法者を生む文明を確立しました。

インプラント(移植)により妊娠した女性

   しかしその後ソロモンが死ぬと、人々は無秩序へ向かい、邪悪な聖職者たちに支配されるようになりました。アレキサンダー大王はエジプトを侵略しましたが、結果として、世界にとって建設的なことは何も行なわなかったのです。ローマ人たちは彼を受け継ぎ、精神性よりもより唯物主義に傾いた巨大帝国主義を築き上げたのでした。しかも彼らは人々を宇宙の真理に導くことからはほど遠い、怪しげな神々を持ち出し、精神的な混乱を引き起こしたのです。

   この時点で、私たちは”大きな手”を貸すことに決めました。
   ヘブラ星の本来精神的に進歩した祖先を持ち、知的にも優れているユダヤ人のために、私たちは彼らが”宇宙の真理”を広めるのがふさわしいと考えたのです。私たちの計画は平和の使者を送ることによって、大衆の想像力を捕らえることにありました。知っての通り、キリスト誕生の物語は処女マリアを母親としていますが、これはある意味事実なのです。これについて説明しますが、私たちは宇宙船を送り、私たちの1人が天使の姿をとり処女であったマリアの前に現れて、近く彼女が妊娠することを告げました。そして胎児は、催眠状態の彼女に”インプラント”(移植)されたのです。

   ミシェル、私が話していることを信じるのは難しいことはよくわかります。
   しかし私たちは、こうしたことを行なうのに必要なすべての知識を持っており、一方あなた方は、そうした必要な知識の10分の1も持たないレベルにあることを忘れないでください。あなたの理解を助けるために、いくつかの例を見せるので注意深く観察してください」 そう言うとタオは話すのをやめた。

   彼女は何かに集中しているようで、しばらくすると彼女の姿がぼんやりしてきて、次第に体を透かして向こうが見えるほどに透明になっていった。そしてついに完全に見えなくなり、消えてしまった。私は心配になって呼びかけると、「ミシェル、ここよ」とかなり近くで答えたが、そこには何も見えなかった。やがて私の数十センチ前方に、まるで体内が燃えているかのように全体が金色に輝いたタオのシルエットが現れた。顔は識別できたが、話すたびに目から弱い光線を発しているようだった。彼女は体をまったく動かすことなく、その場で6、70センチ浮上した。そして部屋の中で彼女の体は回転を始めたが、それは余りにも速く、私は見続けることができなかった。

   回転するのをやめると、彼女は透き通った姿で椅子に腰を下ろした。
   それはまるで輝く霧のようだった。次の瞬間、彼女は一瞬のうちに消えてしまい、まったく見えなくなった。「遠くを見ないで、ミシェル。戻ってきましたよ」そう言うと、彼女は再び見える肉体で椅子に腰掛けていた。

   「私たちはこうしたことを行なうのに必要な知識を持っていることを、あなたに示したかったのです。私たちは死人を生き返らせたり、しゃべれない人や眼の見えない人を治療したり、脚の麻痺した人々を歩かせたり、どのような病気でも治すことができます。私たちは”自然の”支配者ではなく、”自然に”存在する支配者なのです。ですからその中でも最も難しいこと、つまり生命を自然に生み出すことができるのです。私たちは、宇宙線の放出がない所であれば、人間を含めどのような種類の生物をも創造することができます」

  「ということは、あなた方は試験管ベビーをマスターしたということですか?」

  「いいえ、ミシェル。あなたの考え方は地球的なものです。
   私たちは人間の体を作ることはできますが、それは無限の注意を払いながら偉大なタオリによってのみ行なわれます。つまり、人体には生理体やアストラル体などのいくつもの体が内在しており、単なるロボットではありません。ですからそうしたことを行なうためには完全な知識が必要になるのです」

  「それで赤ん坊を作り出すのにどれくらいの時間がかかるのですか?」

  「ミシェル、あなたは私の話が飲み込めていないようですが、今話しているのは赤ん坊のことではなく、大人のことです。タオラたちによって20代から30代の人間が作り出されるのに、地球時間で約24時間です」

  これを聞いて私は胆をつぶしてしまった。
  私はオーストラリアから宇宙船に乗り光速の数倍もの速さで旅行し、自宅から数十億キロも離れた惑星にいる。そこで宇宙人に会い、アストラル体となって数千年前の出来事を目撃した。その時オーラを見、これまで聞いたことのない言葉を理解することができた。私は並行宇宙にさえ訪れた。あらゆることを彼らによって知らされ、私は地球人として知るべきことを知らされた。しかしどうやら私の経験したことは、ほんの”オードブル”程度のことであるらしい。私の”ホスト”たちは、24時間で生きた人間をつくり上げることができるのだ!


        book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                           抜粋

宗教は地球の「呪い」の1つ

   タオは話し続けて言った。
   「あなたも今では知っているように、地球には今も昔も、定期的に宇宙人からの訪問を受けています。これについてもっと詳しく話さねばなりません。宇宙には居住可能な惑星が数多く散らばって存在しており、もちろん地球もその中の1つです。

   ある惑星の住民たちは時々、自分たちの惑星が死に向かいつつあることを理由にそこから避難を強いられることがあります。しかしあなた方は、家を替えるようには簡単に惑星を替えることはできません。しかし宇宙にはすでに充分に確立されているサイクルがあるので、あなた方はそれに順応しなければなりません。そうでなければ大惨事に見舞われることになります。それが1万2000年前に起こった出来事です。

ヘブラ星からやってきた人々

   惑星”ヘブラ”の人類は、1000年以内に自分たちの惑星が完全に居住不可能になることが分かっていました。それで彼らは、同じカテゴリーに分類される新しい惑星を銀河の中に探し出すために、宇宙飛行士たちは故郷の惑星をあとにしました。しかし彼らの超光速宇宙船は探索の途中で重大なトラブルを起こし、あなた方の惑星への着陸を余儀なくされました。その地点は今で言うロシア西部の街クラスノダードでした。言うまでもなく、その当時はロシアという国もまだ存在せず、人も住んでいなかったのです。

   宇宙船には3人の女性と5人の男性の、計8人の宇宙飛行士が乗っていました。
   彼らは黒い瞳に白い肌、茶色の長い髪をしており、身長は約170センチでした。彼らは着陸に成功し宇宙船の修理を始めましたが、地球が自分たちの惑星よりも重力が大きく、脱出するにはいくつかの問題があることに気づきました。そのうちに修理に時間がかかることが分かり、宇宙船の近くにキャンプを張りました。

   ある日、修理の作業中に事故が発生し、大爆発を引き起こしました。
   それで宇宙船の半分が破壊されてしまい、5人の宇宙飛行士が死にました。少し離れていた所にいた3人は無傷で助かりました。それがロバナンという男性と、レヴィア、ディナという2人の女性でした。彼らは何が自分たちに待ち受けているかを良く知っていました。彼らは本来地球にいたのではなく、高いカテゴリーの惑星からやって来たので、地球に取り残される状況によって、自分たちに振りかかる災難が確実に予想できたのです。それにそういう状況にも驚いてはいませんでした。

   数ヵ月間、3人は季節的に暖かかった事故現場に留まりました。
   ”マナ”や”ロウシャン(乾燥海藻)”などの食料は爆発で失っていましたが、武器を持っていたので動物の肉を得ることができました。しかしやがて寒さが訪れ、さらに南に移動することに決めました。彼らの惑星とは違い、重力の違いから長距離を歩くことはかなり困難でした。そのために南の暖かい所への苦しい旅は、まさしく”ゴルゴタの丘への道”となりました。彼らは今日のイスラエルへ向けて黒海の側を通りました。

   低緯度の地域に到達すると、時には暑く感じるほどに気候は穏やかになりました。
   しかし川に阻まれ、しかもディナが妊娠数ヶ月であったこともあり、そこに永久的なキャンプを構えることにしました。お産が近づき、彼女はラナンという名の男の子を産みました。また同じく妊娠していたレヴィアも、間もなくラビオンという男の子を産みました。

   惑星ヘブラからやって来たこれらの人々は、狩猟用の獣や蜂蜜、それに食用に適した植物などが豊富なその地域に順応していき、そこで子孫を作ったのです。その後、彼らは通りかかる遊牧民の一団と知り合いになりました。これが彼らにとっての地球人との最初の出会いでした。しかし10人からなるその遊牧民たちは、ロバナンの女たちが自分たちの好みであることを見てとり、ロバナンを殺して女たちとすべてのものを奪おうとしました。ロバナンは平和主義者でしたが、まだ持っていた武器を使わざるを得なくなり、逃げ出した4人の暴徒たちを殺しました。

   彼は、そうした手段に出なければならなかったことにひどく心を痛めました。
   そしてそのことの中に、もう1つのしるしを読み取ったのです。それは自分たちは、”宇宙の法則”で自分たちに禁じられている惑星の上にいるのだということでした」

   「私にはよく分かりませんが、前向きに自分たちのレベルを飛び越えることは不可能だと思ったのですが、劣った惑星へ行くことは可能なのですね」

   「いいえ、ミシェル。どちらの向きも不可能なのです。
   もしあなたが宇宙の法則に反して前進すれば、あなたは死ぬことになります。またもしあなたが後退すれば、あなた自身をさらに悪い条件にさらすことになります。なぜならあなたの進んだ精神性は物質的環境では存在できないからです。

   少し単純な比較ですが似たような例を挙げてみましょう。
   白い靴下と磨かれた靴をはき、ピシッとしたスーツを見事に着こなした男性を想像してください。あなたはこの男性に、30センチもの深いぬかるみのある農場を歩かせ、さらに素手でその泥をすくい、それを手押し車の中に入れるように言わねばなりません。その仕事を終えた時、男性がどんな状態になっているかは言うまでもありません。そうした状態に突き落とされたにもかかわらず、私たちのカテゴリーに属する宇宙人はたちは、本来のユダヤ人の祖先になる子孫を作り出したのです。

   のちに、これらの人々の歴史を回顧した律法学者たちによって聖書が書かれましたが、一方で彼らはそれを歪め、さまざまな伝説が入り混じるようになりました。聖書は彼らのために書かれたものでしたが、アダムは地球上の最初の人間ではなかっただけでなく、彼はロバナンと呼ばれ、妻の名もイヴではなく、実際の2人の妻はレヴィアとディナであったと、私は断言することができます。ユダヤ人種は彼ら3人から他人種との混血なしに発展していきました。それは隔世遺伝によって、彼らは自分たちのことを優れた存在と感じていたからです。

   聖書には数多くの真実がありました。
   あえて”ありました”と過去形で言うのは、ローマ・カトリック教会によるさまざまな会議において、聖書はかなりの部分が書き換えられたからです。その理由は、彼らがつくり上げたキリスト教に合致するように、その要求に応える必要があったからです。宗教とは地球の呪いの1つです。

   ヘブラ星から来たヘブライ人が地球に到着してしばらくの間、私たちはたびたび彼らを助けました。また同時に彼らを罰しました。たとえばソドムとゴモラの破壊は私たちの宇宙船の1つによって引き起こされたものです。その2つの街の人々は非常に邪悪で、出会う人々に対して危険な振る舞いに及びました。私たちはさまざまな手段を講じて彼らを正しい方向へ戻そうとしたのですが、無駄に終わりました。私たちは無慈悲にならざるを得なかったのです。聖書にはしばしば、”主なる神はこう言った”とありますが、実際にはあなた方は”ティアウーバ星の住人はこう言った”と読み替えるべきです。

   このように聖職者たちは、宗教会議によって聖書の多くの部分を抹消し、かつ書き換えたのです。多くの場合、”天使”であるとか、”主の御使い”などの描写はティアウーバ星から来た人々だったのです。意図的に事実が歪められたのは数回ありましたが、それは325年のニケア公会議、381年のコンスタンチノープル公会議、431年のエフェソス公会議、そして451年のカルケドン公会議の時に、ローマ・カトリック教会によってそれが行なわれました。そのほかにもありますが、それは特別重要な変更ではありませんでした。

   聖書は、地球の多くの人々が信じているような”神の本”ではありません。
   それはただ、本来の律法学者とは違う書き手によって、多くの修正が加えられ、かつ美化された単なる古代史の文献なのです。


        book 『超巨大[宇宙文明]の真実』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                           抜粋
   

闇に葬られた地球の歴史

   我々が外に出ると、もう太陽は沈んでしまっていた。
   外は完全に真っ暗で、入り口の照明以外は何の光もなかった。私には3メートル以上先は見ることができず、この漆黒の暗闇の中をどのように”空飛ぶプラットフォーム”を探せばよいだろうと考えた。するとタオは苦もなく私を抱え上げると、自分の肩に”肩車”したのだ。しかも”彼女”はまるで明るい昼間を歩くように、闇の中を真っ直ぐ歩いて”ラティボク”まで行った。「前にも話しましたが、私たちは夜でも昼間と同じように見ることができるのです。だから私たちは灯りを使わないのです」

   我々は”空飛ぶ絨毯”であるプラットフォームに腰を降ろし、直ちに離陸した。
   私はタオを信頼していたとはいえ、暗闇での飛行には不安を感じた。いつもは明るく輝いている星も見られず、日没の後の大きな雲が空を覆い、周りは完全に真っ暗だった。しかし私には隣にいるタオのオーラの輝きと、ひときわ明るい頭頂の”光輪”を見ることができた。タオはスピードを上げ、暗闇でも日中と同じスピードで飛んでいるのがわかった。顔に雨が数滴当ったのを感じたが、タオが装置に手を伸ばすと、その後雨は感じられなくなった。それと同時に私は空中に静止しているかのように思え、何が起きたのかいぶかしく思った。しかも我々は海の上にいたのだ。

   突然、暗闇を通して明るい光がやって来ると我々の側で止まった。
   私は自分の住居”ドコ”のある島へ帰って来たのだ。雨は非常に激しくなっており、私は顔いっぱいに雨を感じたが、タオは再び私を抱え上げるとほんの2、3歩で私の住居”ドコ”へ入った。「我々はギリギリ濡れずにすみましたね」と私が言うと、タオは言った。「いえ、実際にはしばらく降っていましたが、私がある”フィールド”を作動させたので濡れなかったのです。風が止まったのを感じたでしょう。このフォース・フィールドは雨だけでなく風も遮断するのです。いいですか、判断する材料がなかったとしても知覚に頼ってはいけませんよ」  

   次の朝、私はタオに起こされて目を覚ました。
   ”ドコ”の部屋の中から空を見上げると、灰色の空から雨が落ちてくるのが見えた。雨の雫(しずく)は、まるでこの住居が見えないガラスで覆われているかのように落ちてきたが、しかし雫は、したたることはなくガラスのドームのように張られている”フォース・フィールド”に触れてただ消えていったのだ。

   「雫はフォース・フィールドによって消えてしまうのです。
   こうしたことは少なくとも、私たちにとってはほんの初歩的な物理学です。研究するに値するもっとおもしろいことが他にもたくさんあります。私はあなたに教えなければならないことがいくつもありますが、あなたにはあまり時間がありません」 そう言うと”彼女”は話し始めた。

抹殺された地球人類の真の歴史

   「地球でよく話題になっている有名な大陸で、しかもかなり論争の的となっている”アトランティス”大陸がありますが、ムー大陸と同じく、アトランティスも地球上に実在した大陸です。それは北半球の大西洋の真ん中に位置し、ヨーロッパとつながっており、地峡によってアメリカとも連結されていた地域で、カナリア諸島の緯度にあった別の地峡によってアフリカとも連結されていました。その面積はオーストラリアよりもやや大きかったのです。

   約3万年前、アトランティスはムー王国のコロニーとしてムーの人々が住みつきました。そこにはまた青い目で金髪の背の高い白人種もいました。それはマヤ人で、彼らはムーからやってきた非常に知識の深い入植者たちで、アトランティスを支配していました。彼らはそこにムー大陸の”サバナサのピラミッドを真似てレプリカを建造しました。

   1万7000年前、彼らは精神的・物質的にも新たな知識をたずさえて、アラブ人(バカラティーニ星から来た黄色人種と黒人種との混血種の子孫)の住む北アフリカを通って、地中海へ向けて徹底的な探索に出発しました。現在でも使われているアラビア数字は私たちが地球へ持ち込んだものですが、それはアトランティスおよびムーから来たものです。彼らはギリシャに行き、小さなコロニーを造りました。ですからギリシャ文字はほぼ正確にムーの文字と一致するのです。

   最終的に彼らは、土着民が”アランカ”と呼んでいて、あなた方がエジプトとして知っている土地に到着しました。彼らはそこで、”トト”と言う名前の偉大な指導者によって強力なコロニーを造り上げました。そして、ムーの信仰とアトランティスの組織原理を具体化させた法律が制定されました。また植物の品種改良や牛の飼育の新技術、新農法、陶器、機械などのすべてが導入されました。トトは精神的にも物質的にもきわめて博学な、アトランティスの偉大な人物でした。彼は村や神殿を建設し、死ぬ直前に、あの大ピラミッドを建造しました。それはムーにあったサバナサのピラミッドと同じ形の大ピラミッドで、大きさは3分の1に縮小されました。

   建造にかかった期間は短く、9年間でした。
   それはトトや優秀な建築家たちは、ムーの”反重力”や岩の切断に利用される”電気超音波”の秘密を知っていたからです。あなた方の地球の専門家たちは、この大ピラミッドはクフ王によって建造されたものと信じていますが、そうではないのです。しかしそのクフ王も、ピラミッドを本来の使用目的である、宇宙との交信や精神的向上のために使用したのは確かです。

   一方、マヤ=アトランティス人だけが探検に出てコロニーを造ったわけではありません。
数千年前には、”ナガ人”がビルマやインドを植民地化し、ついには北回帰線上にあるエジプトにまでほぼ達していました。彼らもまたコロニーを作り、エジプト北部を占領したのです。このようにしてエジプトに入植した2つのグループは、似たような改良を導入しました。ナガ人は紅海沿岸にマヨウと呼ばれる大きな町を造りました。その地域に住んでいた土着民たちは彼らが作った学校へ通うなどして次第に同化し、エジプト人種を生み出したのです。

   統一エジプト初代の王は、南北双方のエジプト人から”メナ”と呼ばれました。
   メンフィスの町を造ったのは彼です。彼はムーで行なわれたのと同じ方法で選ばれましたが、王を自分たちの言いなりにさせようとする強力な聖職者たちがしだいに台頭してきたために、エジプトではムーの公正な選び方は長く続きませんでした。この状況は何年も続き、王たちは聖職者たちに屈服させられてきたのです。

   しかしそうした王たちの中でも、1人だけ例外がありました。それは聖職者たちによって王位につけられたアスナトンです。彼は死の前に次のように述べました。”私がこの地球で過ごした時間では、真実の単純さが理解されず、多くの人々によって拒絶された時代だった”。その理由は、宗教団体においてしばしば見られるように、エジプト人聖職者たちはごく一般的な真実さえも歪め、人々を効果的に支配するために、”聖なる神々”であるとか”悪魔”なるものを人々に信じさせるようにしたからです。


        book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                            抜粋

現在の地球文明は崩壊へ向かっている

   我々は再び”空飛ぶプラットフォーム”に乗ると帰路に着いた。
   帰りは耕された広大な畑の上を通り、途中では大きく実った麦を見せてもらった。また興味深い外観をした都市の上を通過したが、そこにはさまざまな住居”ドコ”があったが、それらをつなぐ道路のようなものはまったく見られなかった。私はその理由を理解した。なぜならここの人々は”ラティボク”を使わなくても”飛ぶ”ことができたために、道など必要なかったからだ。ある建物は宇宙飛行場にあるのと同じくらい巨大であったが、そこには多くの人々が出入りしていた。タオは言った。「これらは食べ物を作る工場です。昨日、あなたが食べたマナと野菜もここで作られたものです」

   我々は都市の上空から海上へと止まらずに飛び続け、間もなく、私の住居”ドコ”のある島に到着した。いつもの場所で飛行船から降りると、我々は卵形のドコの中へ入った。タオが言った、「昨日の朝からあなたは何も食べていないことに気がついていますか?」 しかし私はほとんど空腹を感じなかった。地球では1日に4回も食事をしていたのにである。

   「それは別に驚くことではありません。
   ここの食べ物は、通常2日間かけてカロリーが放出されるようになっているので、私たちは胃に負担をかけることなく栄養を摂取できるのです。その結果、私たちの頭はいつもすっきりしていて、すべてに注意深くいられるようにさせてくれるのです。頭のことを考えるのは優先されるべきでしょう?」 我々は自分の好みの色の食べ物と少量のマナをとり、そして蜂蜜水を味わった。私にとって今朝の15分の体験は驚くべきものであったが、怖かったと同時にそれは印象深く忘れることのできない光景であった。

   「ミシェル、私たちはあなた方の現在の地球文明に先立って存在した、”本当の”文明を見せたかったのです。それに、地球から数十億キロも離れた私たちの惑星の美しさを見せるために、あなたを連れてきたのです。その理由は、あなたが属している文明は誤った方向へ向かっているからです。地球のほとんどの国々は自分たちが高度に進歩しているものと考えていますが、実際にはそうではありません。現在の地球文明は、支配するエリート層や指導者の多くがすでに退廃しており、全体のシステムが歪められています。

   偉大なタオラが説明したように、私たちは特に、現在の地球を詳細に観察してきました。私たちは地球で何が起きているかを仔細に調査することが可能であり、そのために肉体の姿をとることもアストラル体としても、あなた方に混ざって生活することが可能です。しかもあなた方にとって幸運なことに、私たちは地球に行かなくても、地球の指導者たちの行ないに影響を与えることができます。たとえば私たちは、ドイツが最初の核兵器使用国となることを食い止めました。なぜならもし第二次世界大戦でナチズムが勝利していたら、地球の人々は悲惨な状況に陥ることになったからです。

   あなたには分かると思いますが、どのような全体主義体制も文明を後退させます。
   数百万人の人々を、ただユダヤ人であるという理由だけでガス室に送るなど、文明人のすることではありません。さらにドイツ人は自分たちのことを選ばれた人間であると信じていましたが、そうした行為の結果、下の世界に落ちていくのは当然です。”体制”にとって危険であることを理由に多くの人々を強制収容所へ送り、数千人以上の人々を抹殺したロシア人たちも、また同じです。

   地球では多くの規律が必要とされますが、それは独裁を意味するものではありません。”大いなる霊である創造主”は、たとえいかなる生物や人間にも、その意思に反することを強制したりはしません。私たちは皆、自由意志を持っており、精神的霊性を向上させるために自らを訓練し習練するもので、それは私たち自身にかかっているのです。自分の意思を他人に押し付けることは、ある意味では、自由意志を行使する権利を個人から奪うことであり、それは人間が犯すもっとも大きな罪の1つなのです。南アフリカで起きている人種差別も、それ自体が人間性に対する大きな罪です」

   「タオ、今あなたはドイツ人が最初に核兵器を使うことを妨げたと言いましたが、それならどうして、すべての国々が核を所有することには介入しなかったのですか? 我々は核兵器を所有するようになってからというもの、火山の上に座って暮らしているようなものです」

   「もしあなたの書いた本を読んで信じなかったり、疑う指導者がいたら彼らに聞いてみるといいでしょう。数年前に地球の軌道上に数十億個もの通信用”ニードル(針)”が乗せられましたが、それはすべて消えてしまいました。そのためその後再び実施されましたが、それもすべて消滅しました。ニードルの消滅に関しては私たちに責任があります。このニードルは潜在的に、あなた方の惑星にとって害をもたらすと私たちは判断した結果行なったことです。

   私たちは時々、あなた方の専門家たちが”危険な火遊び”をすることを妨害することがありますが、しかし多くの場合、私たちの助けは当てにできないことを覚えておいてください。私たちはあなた方に援助することが適切と判断した場合はそうしますが、多くの場合、災害からあなた方を守ることはできないし、そうするつもりもありません。なぜなら過剰な介入は宇宙の法則に反するからです。

真の危機は精神的・霊的な腐敗

   ミシェル、核兵器は地球人の心に恐怖心を抱かせ、それはあなた方の頭上に吊るされた”ダモクレスの剣”であることは事実ですが、実際にはそれは本当の危険ではないのです。地球における本当の危機とは、もっとも重要なものから言うと、まず第一に”お金”、第二に”政治家”、第三に”ジャーナリストと麻薬”、第四に”宗教”です。これらの危険は核兵器とは関係ありません。もし地球の人々が核による大惨事で一掃されてしまうとすれば、死後、彼らのアストラル体は行くべきところへ行き、死と再生という自然の秩序が維持されるだけのことで、誰も何も消滅したりはしません。

   地球のほとんどの人々が信じているように、真の危険は肉体の死ではありません。
   本当の危機は、現世における生き方の中にこそあるのです。あなた方の惑星における諸悪の根源は”お金”です。お金のない人生を想像することができますか? そのような人生を想像することができないほど、あなた方はそのシステムに完全に埋もれてしまっているのです。しかしほんの少し前、あなたはムーの人々がまったくお金を必要とせずにものを得ている生活を見ました。彼らはとても幸福で、高度に進歩した人々であったことに気づいたはずです。

   ムーの文明は、精神的にも物質的にも共同体コミュニティーを中心に営まれており、そのために繁栄したのです。しかし地球のある国々に存在する”コミュニズムと”コミュニティー”とを混同してはいけません。地球で実践されているコミュニズムは民主主義とは程遠く、それは本質的に全体主義体制であり、それは人間の品位を落とすものです。あなた方の社会システム全体はお金に依存しているので、地球の人々に建設的な援助を与えることは困難です。それはオーストラリア産の羊毛を送る代わりに、トラクターを受け取るというようには、あなた方の経済システムは機能しないからです。
 

   しかし一方で、政治家や政党に関しては多くのことを改善することができます。
   あなた方は皆が1つの船に乗り合わせています。惑星や国家とはこの乗り合わせた船と同じなのです。それぞれの船には船長が必要ですが、船をうまく進めるためには水夫たちが船長を尊重すると同時に、お互いに協力する精神と技能が要求されます。もし船長に知識と経験だけでなくそれなりに迅速な決断と、また誠実で清い人格であるならば、その船長の下で動く水夫たちがベストを尽くす可能性は大きくなります。それは政治的・宗教的な背景とは関係なく、船長に本来備わっている資質なので、それが船長による舵取りを確かなものにします。

   しかしそれが、船長の持つ航海技術や危険時の冷静な判断力などではなく、政治的な理由で水夫たちが選挙で船長を選ぶことになったとしたらどうでしょうか。政治的な理由から駆け引きが行なわれ、自分たちに利益になる選挙が行なわれる結果、どのような人物であるか、また航海に必要な技能にも関わりなく船長が選ばれることになります。その結果そのような船長のもとで航海に出れば、かなりの数の水夫たちが常に船長の指示に反対し、絶えず反乱のリスクを負うことになります。結局、こうした状況では船長が自分の命令を通すことはできません。

   私が指摘したいのは、誠実に人々を適切な方向に導く能力があるかどうかではなく、政治的に偏った見解にもとずいて指導者を選ぶことが、いかに危険であるかということです。しかもそのような方法で選ばれた船長であってもひとたび航海に出れば、その船の唯一のリーダーであるために、それと同時に、他の反対政党のリーダーと対立することになります。つまり、国のリーダーになったその時から彼の決定が良い悪いに関わらず、彼を失脚させようとする反対政党の組織的な批判にさらされることになります。そのようなシステムのもとで、どうして国家が適切に統治されるというのでしょうか、ミシェル?」

   「解決策はあるのですか?」

   「もちろんです。
   それはすでにあなたに見せた通りです。唯一の解決策はムー政府の例に見習うことです。それは国家の指導者として、うぬぼれや党派心や個人的な金銭欲などに支配されない、人々の幸福だけを唯一願う指導者を据えることです。政党制を廃止し、それに伴う、妬みや恨み、憎しみをなくすることです。あなた方が抱いているさまざまな意見の相違を超えて、隣人に手を差し伸べ、隣人を受け入れ、ともに助け合うことです。結局、指導者たちもともにあなた方と同じ船に乗っているのです。彼らもまた同じ村、同じ町、国、惑星の一部として生きているのです」

   「ところでミシェル、あなた方を守っている家は何からできていますか?」
      「レンガや木材、タイルや漆喰、釘などです」
   「それらは何からできていますか?」
      「もちろん、原子です」
   「その通りです。知っての通りそれらの原子は、そうした建築材料としてしっかりと結合していなければなりません。もしこれらの原子が互いに反発すればどういうことになるでしょうか?」  「崩壊です」

   「そうです。もしあなた方が隣人や自分の子どもたちを粗末に扱ったり、嫌いだという理由だけで他人に援助の手を差し伸べないとするならば、実はあなた方は自分たちの文明の崩壊に加担しているのです。そして事実、今日の地球では、増大する憎しみや暴力などを通して文明の崩壊が加速しているのです。武力を通して確立されたものはいずれ崩壊します。暴力は決して真の利益をもたらすことはありません。

   解決策は、愛と心の修練にあります。
   19世紀と20世紀の初期に、世界中で特にヨーロッパで、多くの偉大な作家や音楽家、哲学者が現れたことに気づいたことはありませんか? どうしてだかわかるでしょうか。それは世界に電気や化石燃料、車や航空機などが出現したことに応じて、地球の人々が精神的な文化を軽視するようになり、物質世界にのみ注目するようになったからです。偉大なタオラが説明したように、物質主義はあなた方の現世と来世にとって最大の脅威となるでしょう。

   政治家の次に問題なのは、あなた方のジャーナリズムです。
   ごく少数の人々は、情報を正確に正直に伝えようとしていますが、しかしほとんどのそうした人々やマスメディアは、ただセンセーショナルなことだけを追求していることはあなたも知っているでしょう。特にテレビは要注意で、スクリーンには彼らが人々に見せたいと思うものだけが映し出されます。

   その結果、あなた方のレポーターは事件の暴力や殺人、悲劇や災害などを微に入り細に入り何度も繰り返し放映し、それを食い物にしているように見えます。もしそれらの責任者がそうした重大な任務を自覚し、引き受ける前に、人々の心理に与える影響を誠実に自覚し訓練されていたならば、正しい方向へ向かうステップが踏み出されたはずなのです。私たちは彼らの行動にはうんざりしています。

   国家のさまざまな指導者やジャーナリストなど、一般的に影響力を与える立場にある人々は、何百万人もの人々に対し、きわめて重い責任があり、そうした無責任な報道による害は想像をはるかに上回るものがあります。軽率さと無責任さは、文明諸国の持つ表面的特質ではないばかりか、それどころか地球の現在の文明は、未だに文明の”ぶ”の字さえもが達成されてはいないのです」 

   「マスメディアは何を大きく取り上げるべきでしょうか?」

   「人々に知らせるべきニュースはたくさんあります。
   まず人々の心を改善させる価値ある報道を優先し、否定的な報道は後にするのです。溺れかけた子供を助けた話や、貧しい人々に援助して彼らを助けたことなどを報道すればいいのです」

   「私はまったくあなたの考えに賛成ですが、しかし新聞の売り上げやテレビの視聴率による利益は、刺激的なニュースや番組であるかどうかにかかっています」
 

   「さあ、私が先に言った”諸悪の根源”である”お金”に戻ってきましたね。
   それはあなた方の今の文明を侵食しつつある”呪い”ですが、もし責任ある人々が刺激を受けて考えを改めるならば、状況を好転させることができます。つまり、どこの惑星においてもそこに生きる人々の最大の危険は、最終的には、物質的なものではなく心理的なものなのです。

   同じく麻薬は、肉体的健康を蝕むだけでなく、実は個人の宇宙的進化のプロセスを反転させてしまいます。麻薬は人工的な幸福感やパラダイスの状態を引き起こしますが、その時にアストラル体に直接的な害を与えるものです。アストラル体は2つのことによって害を受けます。それが”麻薬”と”ある種の騒音によって引き起こされる振動”です。麻薬は完全に自然に反する影響力を持っており、それはアストラル体を本来いるべきでない別世界へ移してしまいます。

   アストラル体は、肉体および高次の自我であるハイアー・セルフとともにいなければなりません。しかし麻薬を使用すると、個人のアストラル体はまるで”眠った”ような状態になり、その人の知覚や判断を完全に歪める人工的な感覚を与えます。そういった影響を受けている時間の長さに比例してアストラル体は衰えていき、より正確に言えば、混乱した間違ったデータが書き込まれていきます。そのため、アストラル体が本来の状態にまで回復するためには、複数回の人生を繰り返すほどの時間が必要になります。

   解決策はお金ではなく、常に愛にかかっています。
   人々が憎しみや恨み、嫉妬などを超えて、路上に生活する人であろうとコミュニティの指導者であろうと、隣人の誰にでも手を差し伸べることが必要なのです。それはあなた方の惑星だけでなくすべての惑星においても同じことで、誰もが物質的、精神的な両面から隣人との友情を必要としています。それはおよそ2000年前に私たちが地球へ送ったイエスが、”隣人を愛せよ”と言ったようなことです。しかし・・・、」

   「タオ!」私はさえぎって言った。「今、イエスについて何と言ったのですか?」

   「ミシェル、イエスは約2000年前に、我々の惑星ティアウーバ星から地球に送られた人なのです。それはちょうどムー大陸の王だったラティオヌシが地球に行って、またティアウーバ星へ戻ってきたようなことなのです」


        book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                           抜粋


   

ムー大陸の終焉 ②

   タオの説明によると、それぞれの惑星はそれが創造されて以来、惑星の周りに光速の7倍で回転する、ある霊的なバイブレーションの繭(まゆ)”サイコスフィア”が取り囲んでいるという。この繭のような層は、その惑星上で起きたすべての出来事を完全に吸収して刻印するように働いているのだ。しかし現在の地球人類には、その層へアクセスして中身を読む能力はない。それを”読む”ためには、問題は波動よりもむしろ繭の振動に合わせられるかどうかにあるという。しかし人間もまた、宇宙においては不可欠な部分をなす存在として”アストラル体”を持っており、もし適切な訓練が行なわれれば、それを通して、自らが求める知識をこのサイコスフィアの層から引き出すことができるという。

   我々は”ムー大陸最後の王であったラティオヌシ”に従って、ある部屋へ入った。
   その場所は、外界からの音がすべて遮断されるリラックスできる安楽室になっており、ラティオヌシとタオ、ビアストラ、そして私の4人だけが入った。これからアストラル体として旅をするというのだが、私のサイキック・パワーは充分に開発、訓練、それに洗練されていないために、そうした体験のためにある秘薬の力を借りる必要があった。私はタオ、ビアストラ、ラティオヌシが作る三角形の中心に寝かされ、液体の入ったグラスからそれを飲んだ。ラティオヌシが人差し指を私の頭部の松果体に乗せ、ビアストラとタオは指を軽く私の手とみぞおちに乗せた。

   私は非常に怖かったが、目を閉じていたにもかかわらず、突然、揺らめいて輝くスペクトルが目を覆い、目もくらむような白光色の光が私の視野を横切った後、その後しばらく何も見ることも感じることもできなくなった。銀色の太陽に似た球体が宙に現れ、ものすごい速度で近づいて来た。私はその瞬間、もはや仲間の3人の存在を認識できなくなっていた。銀色の大気を通り抜けた時、実際に私を取り巻いていたのは”霧”であったのを知った。

   どれだけ時間が経ったのか分からなかった。
   いきなり霧が晴れて、天井の低い四角い部屋が見えてくると、2人の人物が脚を組んで美しいクッションにもたれているのが見えた。部屋の壁は精緻に彫刻された石でできていた。その彫刻は現代文明の光景やブドウの房、それに見たことのない果物や、人間の頭をした何頭かの動物たちなどが彫られていた。

   私と他の3人は、エーテル状の塊りとなってユニットを作っていたが、お互いは見分けることができた。「我々は今、ムー王国の首都・サバナサのピラミッドの中央広間にいます」とラティオニシが言った。しかもラティオヌシは口を閉じたまま、それもフランス語で私に話しかけてきたのだ。するとタオが言った、「これが本当のテレパシーですよ、ミシェル。すべては自然に明らかになるので今は質問はしないでください。あなたは知らなければならないことを学ぶのです」

ピラミッドの中から宇宙と交信する人々

   出来事は、ある時は非常にゆっくりと、またある時はすごいスピードで起こり、その出来事のあとには、すべてのことが自明のことと思われた。私には部屋の天井が開けて見え、その奥には星が見えた。2人の人物は、夜空の星との間で想念の交換を行なっていた。今や私には、彼らの松果体から銀色の煙のような蒸気の糸が、開けた天井を通って、遠く離れたその星に向かっているのが見えた。2人はまったく微動だにせず、彼らの周りには柔らかい金色の光が漂っていた。

   我々は別次元の観察者であり、仲間から絶えず保護されていたために彼らには我々が分からず、また我々も邪魔することはなかった。彼らの1人は、肩まである長い白髪の高齢の男性であり、もう1人は黒髪で、ほぼ同年齢に見えた。彼らの指先からは青みがかった閃光が走っており、高い集中力の中にあるのがわかった。「彼らは別の世界とコミュニケーションをとっているのです」というのが3人の説明だった。

   突然、その情景が消えると、金箔で覆われたパゴダ状の屋根を持つ宮殿が我々の前にそびえ立った。そこは数々の美しい塔や荘厳な入り口、素晴らしい庭園に向かって開かれている見晴らし窓や、虹がかかった噴水付きのエナメルのプール、それに数え切れないほどの鮮やかな色をした鳥たちが巨大な庭園にそびえる木々の間を飛び回り、その華麗な景観に色を添えていた。人々はさまざまなスタイルと鮮やかな色の衣装をまとい、木々の下やプールのそばを散歩していた。ある者は特別に設けられた木陰の花園に座り瞑想をしていた。宮殿のはるか向こうにはかすかに巨大なピラミッドが見えた。

   我々は今、そのピラミッドを出て、ムーの首都サバナサの荘厳な宮殿の前に来ていたのだ。宮殿の向こうには高原が四方に広がっていた。まるで1枚の石畳で造られたような道路は40メートルもの幅があり、庭園の中心から高原に向かって延びていた。その両側はどっしりした街路樹と彫像で縁取られており、いくつかの彫像は幅広の縁をつけた赤や緑の帽子を被っていた。路上では、馬やイルカに似た頭をした4本足の奇妙な動物たちが、背に人々を乗せていた。私はこれらの動物たちのことを伝説でもまったく聞いたことがなかったので、非常に驚いた。「あれは大昔に絶滅した”アキテパヨス”よ、ミシェル」とタオが言った。

   その動物は巨大な馬くらいの大きさで、鮮やかな尾はクジャクの羽に似ていて時々扇のように広げられた。脚や尻の部分は馬よりもふくよかで、胴体はかなり長く、肩はサイのようで、前脚は後ろ脚よりも長かった。尾の部分を除いて、体全体は長い灰色の毛で覆われていた。そしてそれが走ると、私はラクダが走る様子を思い出した。我々はその動物たちに乗った人々の間を素早く通過したが、私は彼らの言葉を”理解する”ことができたのだ。それはとても耳に心地よい言葉であり、子音よりも母音が多いように聞こえた。

   場面が切り替わると、そこは飛行場のようであり、高原の広々とした一角に空飛ぶ円盤型のマシーンが並んでいた。人々はそうした乗り物から乗り降りして、空港内の巨大なビルの方に向かっていた。空を飛ぶその乗り物は、着陸時に耳に優しい”ヒュー”という音を発した。そして私に教えられたことは、私が今聞いた音の大きさは、そこにいる人々が実際に聞く音の大きさとほとんど同じだということだった。

   私は改めて驚いてしまった! 
   私は数千年も前に”死んだ”、非常に進歩した人々の日常生活を見ているのだ! 私は足元の道に目を向けた。1枚の巨大な石でできているように見えたその道は、実は正確に切り出された巨大な敷石が敷き詰められていたのであった。高原の端からは巨大都市や港、海がパノラマのように見渡せた。

   突然場面が変わると、我々はさまざまな家々のある都市の大通りにいた。
   ほとんどの家には花で飾られたテラスがあり、鳥が飛び交い、美しいバルコニーは花々で満たされていた。それはとても美しい光景で庭園の中にいるかのようだった。大通りでは人々は無音で飛ぶプラットフォーム”空飛ぶ絨毯”を利用しており、また路上20センチほどの高さを歩いたり、飛んだりしていた。それはとても快適そうで、馬の背に乗っている人々もいた。

   通りの先には巨大な広場があり、そこでは豊富な肉や魚、野菜などが並んでいた。
   魚ではマグロやサバ、カツオ、エイなどがあった。しかしもっとも目立ったのは多くの花であり、彼らの多くが花を好んでいるのは明らかだった。買い物客たちはお金もその代わりになるものも持たず、ただ欲しいものを勝手に持っていった。私には当然、疑問が湧いてきたが、すぐにそれに回答が与えられた。

   「すべてのものは共同体に属しているので、彼らにはお金は必要ではありません。
   そのために誰も不正を行なわず、共同生活は完全に調和して機能しています。彼らは時代の経過とともに、自分たちのためによく研究し、確立された法律に従うように教えられてきたのです」

   ムーの人々の大部分は身長が160センチから170センチであり、茶色がかった皮膚に黒い髪と目を持ち、現在のポリネシア系の人々とよく似ていた。また彼らの中には約2メートルの身長で金髪に青い目をした白人もおり、さらに黒人たちもいた。黒人は白人たちのように背が高く、タミール人のような人々やオーストラリアのアボリジニのような人々など数種族が見られた。

   我々はさまざまな船舶が停泊している港にいた。
   そこには18世紀から19世紀の帆船からモダンなヨットまであり、動力源も蒸気機関から超近代的な水素エンジンの貨物船まであった。そして港に停泊していた大型船は、”反磁力・反重力船”だった。それらは水上を浮遊し、数千トンもの荷を積んだ時には70から90ノットのスピードで水上を航行した。しかしまったく音は立てなかった。古風な古い形の船が見られたが、それはムーによって植民地化されて、科学的にさほど進歩していなかった、インドや日本、中国などの人々が所有していたものだということだった。

   ラティオヌシはこれについて、ムーの指導者たちはたとえば、原子力エネルギーや反重力などの科学的知識を秘密に保ってきたと言った。そしてこの政策は、彼らが地球上で最高の座を維持し、安全を保障するためにとられたものだった。

   場面は変わり、我々は飛行場に戻り、夜の街の夜景を眺めていた。
   街は球状の灯りで照らされており、サバナサの宮殿に通じる”ラーの道”も、まるで昼間のように辺りを照らし出していた。それらの球状のランプは原子力エネルギーを光に変換したものであり、数千年間は消えずに輝くようになっているということだった。

肉体からの解放を喜び祝う人々

   たちまち、今度は昼間の別の情景が現れた。
   大通りと宮殿の庭園には豪華に着飾った人々があふれ、宮殿の後方に見えるピラミッドの頂上には巨大な白い球状のものが据えられていた。私にはムーの王がピラミッドの中で瞑想していたのが見透せていたが、その後、王は死んだのだった。その直後、その群集たちは王が亡くなったことを知って集まって来たのだった。大きな音とともにその白い玉は爆発し、群集からはいっせいに大歓声が上がった。一般的に、死は涙を誘うものだと思っていたので私はそれを見て驚いたが、タオは言った。

   「ミシェル! 私たちが教えたことをもう忘れてしまったのですか?
   肉体が死ぬとアストラル体は解放されるのですよ。ここに来ている彼らもそのことを知っているので喜んで祝っているのです。3日以内に王のアストラル体は地球を離れ、”大いなる霊”と一体になります。なぜなら王は、自分に課せられた重い責任や仕事を成し遂げ、地球における”最後の生”を模範的にやり遂げたからです」 私は何も言えず、タオに教えられたことを忘れてしまっていたことを恥じた。
   
   突然場面が変わり、我々は宮殿入り口の階段にいた。
   その宮殿前の広場では、大群衆に取り巻かれて、豪華に着飾った高位聖職者たちの一団が集会を開いていた。その中心の人物は新しくムーの王になる人物と思われた。私は彼に親近感を覚え、自分は彼をどこかで知っているという感じがした。するとラティオヌシが言った、「彼はもう1つの生における私なんですよ、ミシェル」 つまり、ラティオヌシは現世にいながら、ある前世の自分を見ていたのだ!

   1人の聖職者の両手から新しい王に、立派な冠が授けられた。
   群集からは喜びの歓声が上がった。地球でもっとも高度に発達し、かつ地球の半分以上もの地域を支配しているムー大陸は、新しい王を得たのである。群衆は喜びに沸き、赤やオレンジの風船が空に上り、”オーケストラ”が演奏を始めた。200人からなるオーケストラは”空飛ぶ絨毯”のプラットフォームに乗って、宮殿や庭園を滞空しながら演奏した。

   その音楽は我々が知っているものとはまったくかけ離れていた。
   フルートのような音色を生む楽器以外は、すべての楽器は自然の音を奏でた。それは”ヒューヒュー”なる風の音や、花から花へ飛び交う蜂の音、鳥の鳴き声、湖に注ぐ雨の音、海岸に打ち寄せる波の音などだった。それらはすべて巧みにアレンジされており、波の音はまず庭園で始まり、次に人々の頭上を越えていき、大ピラミッドの階段にぶつかって終わるのだった。

   王や聖職者たち、そして群集は彼らの魂の内部から生まれて来る音楽を体験しているようであり、皆がうっとりと聞き入っていた。私もまたその自然の音楽に浸るために、そこにとどまってもっとよく聞きたいと思った。私はアストラル体で魂の旅をしていたにもかかわらず、その音楽は私に染み渡り、完全に魅了されてしまった。しかし私は楽しむためにそこにいたのではなかった。そして、その情景は消えた。

大変動の始まり

   私は、王を議長とした6人の顧問たちが緊急の臨時会議を開くのを見ていた。
   王が顧問とだけで会合を開くのは、重大な問題が生じた場合だけであることを私は教えられていた。この場面では我々は20年ほど先に進んでいたので、王はすでにかなり歳をとって見えた。誰もが厳粛な態度で”地震計”の結果について議論していたが、私には瞬時にその内容がわかった。顧問の1人は、地震装置の結果はそれほど心配する必要はないと言い、別の1人は大陸西部で起きた最初の大地震の大惨事の時には、地震計は正常に機能していたので正確だと主張した。

   彼らが話している時、木の葉が風に揺れるように宮殿が揺れ始めた。
   王は驚きと恐怖で目を見開いたまま立ち上がり、2人の顧問は椅子から転げ落ちた。宮殿の外では街の方から大きな響きが聞こえてきた。

   場面が変わり、我々は外にいた。
   満月が宮殿の庭園を照らしていた。すべてが穏やかで、異常に静かだった。唯一聞こえるのは、街の外れからやってくる鈍いゴロゴロという音だけだった。突然、使用人たちが宮殿から走り出てきて四方八方へ逃げ回った。通りを照らすランプが設置されている、柱の何本かが地面に倒れて砕けた。宮殿からは王と側近たちが急いで出て来ると、空飛ぶプラットフォームに乗り、直ちに空港へ向かった。我々は彼らについて行くことにした。

   空港の宇宙船の周りは大混乱となっていた。
   ある者は叫び、押し合いながら宇宙船めがけて一目散に走っていた。王の空飛ぶプラットフォームは、1つだけ離れて止まっていた宇宙船に向かって急いで移動し、王と側近たちがそれに乗船した。地球の深部から耳をつんざくような、雷のような、聞き慣れない奇妙な連続音が聞こえてきた時には、すでに他の宇宙船は離陸していた。空港の滑走路は1枚の紙切れのように引き裂かれ、巨大な火の柱が我々を包み込んだ。

   離陸後の宇宙船は炎に捕まり、爆発した。
   飛行場を走り回る人々は地面の割れ目に消えていった。王の宇宙船はまだ地上にあったが、炎に包まれて爆発した。その瞬間我々は、まるで王の死が合図となったかのように、大ピラミッドが平原にまで及ぶ長くて巨大な割れ目の中へ、倒れこんでいくのを目にした。ピラミッドは割れ目の縁でしばらくバランスを保っていたが、激しい揺れとともに炎の中に飲み込まれていった。

   再び場面は変わり、海の波のようにゆらゆら揺れている港と街が見えた。
   建物は、炎の中で現れては消えてゆく悲鳴とともに崩壊し始めた。耳をつんざくような爆発が起こった。”郊外”全体が大地に飲み込まれ、大陸の巨大な断片も飲み込まれていった。突然出来た巨大な裂け目に水が流れ込み、巨大タンカーが沈んでいくように、サバナサの高原全体が海中に没していった。激しい渦が形成されたが、その中に、生き延びようと必死で漂流物にしがみついている人々の姿が見えた。この出来事は1万4500年前に起こったことだと聞いてはいたが、これほどの大惨事を目(ま)の当りにして私は怖ろしかった。

   我々は同じ災害に見舞われた大陸のあちこちを急いで見て周った。
   水は巨大な波となり、残っていた平野を飲み込んだ。我々はちょうど噴火したばかりの火山に近づき、まるで巨大な手が溶岩流の中から岩を持ち上げ、まるで目前で山を造るかのように岩が動き出す様子を目撃した。それはサバナサの高原が沈んでいくよりも速いように思えた。

   情景が変わり、タオが言った。
   「私たちは南アメリカに向かっています。そこはまだ大惨事の影響が及んでいないところなので、海岸とティアチュアーノ港を見ましょう。私たちはつまり、ムーの王が顧問たちと議論している”その同時刻”に戻っていますよ」 我々はティアチュアーノの大きな港の岸壁にいた。辺りは暗く、満月が地面を照らしていた。東の方角にかすかに空の明かりが見え、まもなく夜明けを迎えつつあった。すべては静まり返っており、無数のボートが停泊している岸壁では見張りがパトロールしていた。2、3人の酔っ払いが小さなランプの灯ったビルの中に入っていった。我々は可愛らしい帆船のブリッジで休んだ。西の方から穏やかな風が吹いてきて、船を後ろから押した。

   しばらくすると、我々は大きな船室の中にいた。
   すべてが使用中の12もの寝台が見え、ムーからやって来たと思われる30歳くらいの男性の2人をのぞき、他の者はみな寝ていた。2人はテーブルに向かい合い、麻雀のようなゲームに熱中していた。私の注意はその2人のうちの年上と見られる男性に向けられた。彼の長い黒髪は赤いスカーフで後ろに縛ってあった。私はなぜか磁石に引きつけられるように彼に釘づけとなり、彼の頭上へ移動した。その時ほとんど電気的な刺激を感じ、同時にこれまで感じたことのなかった愛の感覚が湧き起こるのがわかった。私は彼に言いようのない親近感を覚えて何度も繰り返し彼のそばを通った。

   タオが言った。
   「その理由は簡単なことですよ、ミシェル。あなたは今、前世におけるもう1つの自分自身のアストラル体に再会したのですよ。しかし今、あなたは第三者としてここにいるので、彼の時間を再び生きさせるためにいるのではありません。だからあまり関わってはいけません」 私は後ろ髪を引かれる思いで、仲間のいるブリッジに戻った。突然、遠く西の方角で大きな爆発音が聞こえ、さらに近くでも爆発音が起こった。西の空が輝き始めていた。立て続けに起こった爆発の間に、西の空を半径30キロほどに照らし出す火山の噴火が見えた。

   運河と港には叫び声とサイレンが鳴り響き、人々が激しく動揺しているのが分かった。
   人々が走り回る足音が聞こえ、下から上がってきた水夫たちでブリッジはあふれた。その中には彼らと同じく、動揺し恐怖している”私のアストラル体”をまとった水夫の姿もあった。私はパニックに襲われた前世の自分に対して、大きな同情の波が押し寄せるのを感じた。郊外では火山による火の手が上がっており、私はその時、輝く球体が素早く空を飛び、視界から消えていくのを目撃した。「あれは私たちの宇宙船の1つです」とタオが説明した。「あれには17人が乗っており、生き残った人々を救助しようとしましたが、結局、助けられた人数はごく少数にとどまりました」

   大地は揺れ動き、轟音を発し始めた。
   さらに3つの火山が海岸近くの海面から現れたが、すぐに海水に飲み込まれた。同時に約40メートルもの津波が起き、地獄のような地響きとともに海岸に向かってきた。しかし津波が街へ向かって届くより先に、その侵攻を妨げるかのように、陸地が激しく隆起し始め、大陸のほとんどの部分にあたる港や街、田園地帯が急速に大きく隆起し始めた。人々の叫び声は我々にも届いた。彼らはまるで止まることのないリフトに乗っているかのように街とともに持ち上げられ、また沈んでいった。ボートは岩にぶつかって粉々に壊れ、先の水夫も文字通り砕け散ったのだった。私の数多くの自分自身の1つも、今まさに生まれた場所に帰って行った。

   地球は完全に造り替えられているようだった。
   西から真っ黒な厚い雲が渦を巻きながら素早く近づき、陸地に溶岩と灰の雨を降らせた。そして街は大地の中に消えてしまった。私はその瞬間、2つの言葉が思い浮かんだ。それは”壮大さ”と”世界の終末”であった。

   すべてのものがぼんやりとかすみ、仲間たちが私の側にいるのが感じられた。
   銀色の雲がゆっくりと離れていき、やがてティアウーバ星が現れてくるのが分かった。私は自分を待っている肉体に戻るために、銀色の糸で引っ張られているという印象を持った。私は自分が見てきた耐え難い悪夢の後、私のアストラル体の目は、この”黄金”の惑星の色の美しさに改めて魅了された。私は目を開けて辺りを見回すと、仲間たちが微笑みながら立っており、タオが気分はどうかと聞いた。私は外がまだ明るいのに驚いた。

   「ミシェル、どれだけ出掛けていたと思う?」

   
   「5、6時間くらいですか?」

   「いいえ」タオは面白がって言った。「15ロルセ、約15分です」

   タオとビアストラは私の肩に手を置き、私の様子に大笑いしながら、私を安楽室から外へと誘った。ラティオヌシも、いく分控えめに笑いながらついて来た。


        book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                           抜粋
   


      

   

1万4000年前のムー大陸の人々 ①

   「今日は私たちの国を案内しましょう。
   とてもおもしろい人々をあなたに紹介しますよ」、とラトリが言った。この惑星ティアウーバの人々は常に幸福そうで、唯一深刻そうだった人々は、親切だがやや厳しい7人の賢者のタオリだけだった。我々は”ラティボク”と呼ばれる”空飛ぶ絨毯”に乗ると、水上を数メートルの光速で飛行し、やがて高度200メートルまで上昇して大陸の上を飛び続けた。

   その平原にはさまざまな動物がおり、数種類の動物は2本足で、ややダチョウに似ていた。他の4本足のものたちはマンモスの2倍の大きさがあった。カバと並んで動く地球にいるのとそっくりの牛が見えた。ロバやキリンも見えたが、地球のものよりは背が高かった。馬たちが群れをなして疾走していたが、私たちの興味を引いたのは、その中に可愛らしい女性の頭をした馬を見つけた時だった。何頭かは金髪で他のものは赤毛や茶の髪をしており、青い髪をした馬もいた。馬たちは走りながら、10メートルも宙に浮くことがあった。よく見ると実は彼らには、トビウオのように体に密着できる翼がついていたのである!

   タオが減速して高度を下げると、数メートルの距離から彼らを見られるようになった。
   するとさらに驚いたことに、そのうちの何頭かが我々に人間の言葉で話しかけてきたのだ。我々の3人の仲間は同じ言葉で返事をしたが、明らかにとても楽しそうだった。彼らはかなりの高さまでジャンプしたので、ぶつからないように我々は高度を上げた。

   その平原の何ヶ所かには、ほとんど同じ大きさの小さな円形の塚が見られた。
   ビアストラは、何百万年も前にはそれらは火山であったと言った。眼下に見える森はそれほど繁茂してはおらず、木々も何ヶ所かに固まって点在するだけで25メートル以上のものは見られなかった。やがていくつかの住居”ドコ”が川縁に固まっている地域の上空に近づくと、我々の乗った”空飛ぶ絨毯”は高度を落として広場に着陸した。

   ただちに住民たちが集まって来ると、”彼女たち”は我々を間近に見ようと大きな円形をとって我々を取り囲んだ。私は改めて、ここでも皆が同じ年齢に見えることに気づいたが、しかしここには6、7人の子供がいた。タオによると彼らは8、9歳だということだったが、子供にしてはかなり身長があり、しかもとても魅力的だった。私はこのティアウーバ星に来て以来、これだけ多くの人々に出会ったのは初めてだった。取り囲んだ人々を見回すと、彼らは皆美しい顔をしており、非常に穏やかだった。身長は280センチから300センチほどで、整った体格をしていた。

   しかし私は、こうした肉体的な完璧さにはもう特別驚かなかった。
   なぜならこの惑星の人々はそれぞれの意志によって、自分の肉体細胞を再生したり変えたりできるということを、タオから聞いていたからだ。つまり、”彼女”たちは歳をとらないのである。ここにいる人々の多くは休暇中で、この場所は彼らの黙想や瞑想をする場所だということだった。タオと私は、誰にも聞こえるように大きい声で挨拶をした。私はフランス語で話しかけたが、このスピーチは彼らにとって初めて耳にする言葉であり、あるいは内容がよかったからなのか、かなりの歓声が沸いた。

1万4000年前のムー大陸

   我々は年長者に見える3人に迎えられると住居に入り、我々7人は円形に椅子についた。タオが口を開き、「ミシェル、あなたに”ラティオヌシ”を紹介します」と言いながら、3人のうちの1人を示したので、私はお辞儀をした。「”ラティオヌシ”は1万4000年前、地球のムー大陸の最後の王でした」 「えっ、何ですって?」 「あなたは今、地球の多くの人々がそうであるように、あなたもそれを信じられないのです」 私はそれを聞いて非常に驚き、その様子がおかしかったと見えて、タオやビアストラやラトリが大きな声で笑い出した。

   「さあ、ムー大陸の最後の王であった”ラティオヌシ”の前で、地球の多くの専門家たちが、貴重な時間を割いてその秘密を探ろうとしてきた謎の1つを説明し、また彼ら地球人が抱えているいくつかの謎を解いてあげましょう」、とタオは言った。

   「ティアウーバ星までの道中、宇宙船内で説明したように、135万年前、バカラティーニ星人が地球にやって来ました。その3万年後、怖ろしい大異変が起こり、島だけでなく大陸が出現し、太平洋の真ん中に巨大な大陸が現れたのです。その大陸は”ラマー”と呼ばれましたが、あなた方には”ムー大陸”としてよく知られています。それは1つの塊りとして現れましたが、2000年後、地震によって分断されて3つの大陸に分かれました。

   その後、赤道付近の広い地域には緑が育ち始め、次第に森ができ、狭かった地峡を通して北アメリカからムー大陸へ動物たちが移動して行きました。当時の大異変の悲惨な結果に迅速に対応できた黄色人種たちは船を建造し、最初に大航海に出たのです。それが約30万年前のことで、彼らはムー大陸の北西の海岸に上陸を果たし、そこに小さなコロニーをつくりました。しかしムー大陸にたどり着いた人々は故郷を捨てた人々であり、その後もさまざまな困難に見舞われたために、そのコロニーは数世紀を経てもほとんど発展しなかったのです。

   地球時間で約25万年前、私たちがここへ来る途中でサンプル採取のために立ち寄った惑星”アレモX3”(大蟻を退治した)星の住人たちが、探索のためにあなた方の太陽系を貫いて銀河間航海に乗り出しました。彼らは土星や木星、火星、水星を通り地球に向かい、現在の中国の地域に着陸しました。彼ら宇宙飛行士は、中国の人々にかなりのパニックを与えたので、それは空から降りて来た”火を吹く龍”(ファイアー・ドラゴン)として、中国の伝説に残ることになりました。しかし中国人は恐怖と不信を抱いてアレモ人を攻撃したので、彼らは仕方なく武器を使用しましたが、科学的に進歩していただけでなく、殺人を嫌うほど精神的にも進歩していたアレモ人たちはこのことに悩みました。

   そこで彼らは移動を開始し、地球の他の地域を探索することにしました。
   2つの理由でムー大陸は、彼らにとって魅力的な場所に見えました。それはほとんど誰も住んでいなかったことと、そこが適度な緯度にあったことで、まさにパラダイスに思えたのです。彼らは中国人の攻撃を受けて以来特に慎重になり、敵意ある地球人に出くわした場合に備え、退却時に利用する基地が必要と考えました。本来彼らの目的は、不幸にも人口過剰となったために、彼らの惑星アレモX3から、700万人もの人々を地球へ移住させることにありました。その基地は地球ではなく、地球から最も近くて安全な月に建設することにしました。

   彼らの月面基地の建設には50年を要しましたが、その完成を待たずに彼らの母星から地球のムー大陸への移住を開始しました。そして数十年後には、ムー大陸北西にあった中国人の小さなコロニーは完全に破壊され、その結果、彼らはムー大陸のすべてを自分たちのものにしたのです。街や運河や、膨大な敷石で舗装された道路が造られました。彼らがふだん用いる輸送手段は、私たちのラティヴォクのような原理の”空飛ぶ戦車”でした。彼らは自分たちの母星から犬や豚、そして母星で非常に可愛がられていたアルマジロのような動物を輸入しました」

   私はタオの話を聞きながら、我々がアレモX3に立ち寄った際、豚や犬を見つけていかに驚いたかを思い出し、そして突然、すべてのことがはっきりと理解できるようになった。

   「彼らアレモ人の身長は男性の平均が180センチ、女性が160センチでした。
   髪の毛と目は美しい黒色で、皮膚は軽く日焼けしていました。私たちが惑星アレモX3に立ち寄った時、あなたはその何人かを見たわけですが、彼らがポリネシア系の人々の祖先であることが推測できたでしょうか。彼らは7つの聖都を含めた19の都市と村落を、大陸中に建設しました。彼らの多くは農牧に関しては高度に訓練されていたので、小さな村が無数に存在するようになりました。

   政治体制は、アレモX3のものをモデルにしました。
   遙か昔から彼らは、国を適切に統治する唯一の方法は、政府の長としてはどこの党にも所属せず、国に対して何が出来るかを誠実に考えることのできる、7人の代表者を置くこと以外にはないことをすでに知っていました。彼らは物質的な利益はいっさい受けませんでした。国を統治することは彼らの天職であり、彼らは自分の国に対する愛からそれに従事したのです。これが指導者の間に馴れ合いを生まないことに寄与しました」

19万5000年後、月は地球に衝突し地球は崩壊する

   「すみませんが、質問させてほしいのですが、前に地球の地軸を揺るがした大異変の説明の時に、月がまだ存在しなかったので月に逃れることができなかったという説明がありました。ですが今の話では、月に移民用の避難基地が建設されたようですが」

   「バカラティーニ星からやって来た黒人種と黄色人種たちがオーストラリアに住んでいた時には、月は地球の回りには存在しませんでした。それは約600万年前、地球の周りには2つの小さな月があり、それが絶えず地球にぶつかりながら周回していたのです。ただその当時はまだ、地球には誰も住んでいなかったので、大異変が起きても大した問題ではなかったのです。そして約50万年前、地球はより大きな月を”捕獲”したのです。それが現在の月です。月は地球に余りにも接近して通過しようとしたために、地球の引力に捕らえられてしまったのです。衛星に関してはこのようなことはしばしば起こることです」

   「なぜ月は衝突しなかったのですか? それに月とは何なのですか?」

   「衝突する可能性はありましたが、必ずしもそうはなりません。
   月は本来、螺旋(らせん)を描きながら太陽の周りを周回する小惑星のことです。小惑星の螺旋運動は、慣性力が小さいために大きな惑星よりもさらに速くなります。そして螺旋運動が速くなると、小惑星はしばしば大惑星に追いつきます。もし小惑星があまりにも近づきすぎると、小惑星の引力は太陽のそれよりも強くなり、小惑星は大惑星の周りを軌道を描いて周回し始めます。しかも小惑星は依然として螺旋運動を続けるので、遅かれ早かれついには衝突することになるのです」

   「我々のあの美しい月が、いつかは我々の頭上に落ちて来るというのですか?」

   「そうです。ですがあと、19万5000年ほどは問題ありません。
   月が地球に衝突する時、それは地球の最後になります。もしその時までに地球人類が精神的・科学的に充分に進歩していなかった場合、人類の滅亡を意味します。しかし充分に進歩しているならば、他の惑星へ避難しているでしょう。すべてはその時にかかっています」

   タオは引き続き、ムー大陸の話を始めた。
   「ムー大陸に定着したアレモX3からから来た人々の首都サバナサは、海抜30メートルを越える高さにあり、平野を見下ろせる高原にありました。この高原の中央には巨大なピラミッドが建造されました。使用された石は、いわゆる”超音波振動システム”が利用されて、5分の1ミリの誤差以内に正確に切り取られ、それぞれの石の重さは1つが50トンを超えていました。この作業は現在のイースター島のホラトンの採石場で行なわれましたが、そこはムー大陸の南東部に位置していた場所であり、全大陸の中でも特別な石が発見される場所でした。他には大陸南西部にナトラ採石場がありました。

   巨石は、彼らにとっては一般的な”反重力テクノロジー”を使って輸送されました。
   そうした巨石は舗装道路の上20センチを浮揚するプラットフォームに載せて運ばれ、道路の敷石もピラミッド建造と同じ原理で敷かれました。そうした敷石の道路は国中に張り巡らされていました。完成時のピラミッドの高さは440・01メートルで、四辺は正確に羅針盤の四方向を指していました」

   「そのピラミッドは王の宮殿か、墓のために造られたのですか?」
   私がこうした質問をすると、しばしば誰もが同じ笑みを浮かべた。

   「ミシェル、そうではありません。
   彼らは高度に進歩した人々でした。彼らは宇宙の法則を深く理解しており、地球上のエネルギーだけでなく、宇宙線や宇宙の力、および宇宙エネルギーの”捕獲”のためにピラミッドを使用したのです。ピラミッドの内部には、他の惑星や多次元宇宙との接触のための強力なコミュニケーションセンターとして部屋が正確な計画のもとに配置され、王や偉大な”秘儀伝授者(イニシエート)たちがそこを利用しました。

   地球外の人々とのそうした交信は、もはや現在の地球の人々にはできませんが、当時のムーの人々は自然と宇宙の力を利用して、宇宙と絶えずコミュニケーションすることができ、並行宇宙でさえも探索することができたのです。ピラミッドの使用目的は他にもあり、それは雨を降らすことでした。銀を主成分とする特別な合金で造られたプレート・システムによって、2、3日のうちに国土の上に雲を造り、必要なだけ雨を降らせることができたのです。

少数の白人種が地球へやって来た

   このようにして彼らは、ムー大陸全体にパラダイスを造り上げたのです。 
   川や泉は決して干上がることなく、本来が平らないくつもの草原には川がゆるやかに流れていました。人々は、大いなる霊である万物の創造主”タロア”を信じており、そして生まれ変わりを信じていました。ミシェル、私がこれから話すことは、太古の地球で起こった大事件のことですが、それはあなたが地球の仲間たちを目覚めさせるのに役立つことでしょう。ですからこの大陸についてはあまり詳しく触れるつもりはありません。ただ知っておくべきことは、それから5万年後にはムーの人口は800万人になったということです。

   バカラティーニ星人が地球に到着した時期と
、アレモ人によるムー大陸への入植が始まった時期の間に、少人数の白人が地球にやって来ました。彼らはアトランティスと呼ばれている大陸に住み付き、文明を興しましたが、その後さまざまな精神的理由と物質的理由のために、彼らの文明は完全に崩壊してしまいました。今や地球のほとんどの地域には、国人種や黄色人種、そして少数の白人種が住んでいました。その中でも白人種は、自らの文明の崩壊のために、最初に専門的な知識を失ってしまったために、原始的な状態にまで退化していました。

   ムー大陸の人々は地球の探索と調査のために、至るところに遠征隊を送りましたが、これにはいわゆる”空飛ぶ円盤”に似た飛行船が使われました。そして調査の結果、彼らは南アメリカと中央アメリカにコロニーを造りました。チチカカ湖からそれほど遠くない場所で、考古学者に”ティアチュアーノ”として知られる地域に、彼らは後に巨大に発展したコロニーを建設しました。当時はアンデス山脈はまだ存在してはおらず、山脈は後に形成されていきました。

   ティアチュアーノには巨大な港が造られました。
   当時、南北アメリカはまったく平坦な土地であり、現在のブラジルに存在した内海と太平洋をつなぐために運河が掘られました。その内海には大西洋への出口があったので、大西洋と大西洋との往来が可能になると考えられたのです。こうしてムーの人々は、アトランティス大陸へ入植したのです。しかしその時、文明崩壊後のアトランティスにいた多くの白人たちは、ムーからやって来た新しい政府と宗教を受け入れず、彼らは北ヨーロッパへ移住することにしました。

   これらの白人たちは文明崩壊以前に蒸気力を発明していたので、蒸気と風力を利用した船でそこを出発しました。また当時のイギリスは島ではなく、北ヨーロッパにつながっており、アフリカも南ヨーロッパにつながっていたので、ジブラルタル海峡は存在しませんでした。アトランティスにいた多くの白人たちは北アフリカにも移住し、そこで黒人と黄色人種の混血とさらに混ざりました。こうして異種交配はさまざまな新しい人種を生み出し、何千年もかけた混血の結果、ベルベル人やトゥアレグ族などが生まれたのです。

   私たちはその時期にしばしば地球を訪れました。
   適切な時期にムーの王に会いに出かけ、彼の要請や情報に従って新しいコロニーも訪問しました。またムーの人々はたびたび、インドやニューギニアで、すでに存在していた文明と同化することに困難を感じていたのです。私たちは、あなたをティアウーバ星に連れて来たのと同じような宇宙船で、公然と彼らの前に現れました。私たちの体は常に大きくて美しい光を放っていたので、まだそれほど進化していなくて人食いさえしていた彼らの目には、私たちは神と映りました。

   私たちの本来の使命からすると、彼らに”友好的な神”であると印象づけることは重要なことでした。多くの場合それによって、彼らの信念や宗教を守るために引き起こされる戦争を回避することができたのです。そのために私たちはその時期、頻繁に地球を訪問しました。そうしたことが、”天国からやって来た火の戦車”であったり、”巨人”などの伝説が地球に数多く存在している理由なのです。


        book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                           抜粋

   

地球人類が失ってしまった能力

   我々は乗り物に乗り、高度5、6メートルのところを、おそらく時速7、80キロのスピードで森のそばを飛んでいた。大気は穏やかで芳(かぐわ)しく、地球上では決して味わったことのない幸福感が私を包んだ。森の木々は巨大で、およそ200メートルの高さがあると思われた。私が質問をする前にタオが話し始めた。

   「ミシェル、最も高いもので240メートルありますよ。
   根元の直径は2、30メートルあり、何本かは樹齢8000年のものがあります。私たちの1年は333日で、1日は26カルセです。1カルセは55ロルセからなり、1ロルセは70カシオです。1カシオは地球の1秒とほぼ同じです」

   私はまるで”空飛ぶ絨毯(じゅうたん)”に身をまかせて、壮大な森の樹の下を旅している気分だった。森の下生(ば)えは柔らかな金色に輝いていたが、私にも充分耐えられる光だったので、タオは私のほうにかがんでマスクを外した。「光と色に体を慣らすいい機会です」とタオは言い、”彼女”の指し示す方向に目を向けると、高い枝の間に鮮やかな色をした巨大な蝶が3羽飛び交っていた。それらの蝶は1メートルはある羽を広げており、羽の色は青、緑、オレンジだった。蝶たちは目前で不思議な縁取りのある羽を羽ばたかせたが、その美しさはまるで息を呑むようだった。

   そのうちの1羽がわずか2、3メートル先の葉に羽を休めていたので、銀と金で描かれた輪と緑の触覚を持った美しい全体を見ることができた。羽は金色でその先端には明るい青色の筋が入った緑色で、ダーク・オレンジの菱形で縁取られていた。羽の裏側はダーク・ブルーに輝いており、まるで上から光で照らされているかのようだった。そしてこの巨大な昆虫は、葉に止まっている間、柔らかな笛のような音を発していたので私は驚いてしまった。

   森の樹下にはさまざまな植物が生い茂っており、その大きさはさまざまで、ある種類の葉は人の手ほどの厚みがあった。植物の色は緑というよりも青に近かった。私たちは森の上に出たが、光は再び信じられないほどに強烈で、まるで純粋な水晶でできた風景の中にいるような印象を持った。見事な姿をした鳥たちは、怖れることなく我々が通り過ぎるのを見ていた。

   鳥たちの色は、私にはまさしく色の祭典で、青、黄色、ピンク、赤の羽毛を持ったさまざまなインコたちがいた。ハチドリは金の斑点をつけた鮮やかな赤色をしていた。極楽鳥に似た鳥の尾は赤、ピンク、オレンジで250センチほどあり、翼を広げると体長は2メートルにもなった。その”宝石”が飛ぶと翼の内側は淡いピンクに見え、先端には明るい青のアクセントがあり、思いがけないことに翼の内側はオレンジ・イエローをしていた。その頭はかなり高く逆立っており、その色は黄、オレンジ、黒、青、赤、白、クリームなどさまざまな色をしていた。

   私には、色が物体の内部から発せられているという印象が常にあり、その色は私の常識を超えていた。地球では赤色はせいぜい15種類くらいのものだが、ここでは確実に100種類以上に分けられると思えた。特に私の注意を引いたのは、森の上を飛びながら耳にした”音”であった。それは遠くから絶えず聞こえる、同じ調子で演奏されるフルートに似て、軽くソフトなBGMのようだった。しかも我々が動くたびに音楽は変化し、そして元の調子に戻った。

   「この”音”は、たとえば”キシノキシ”のような、ある種の植物が太陽光線に照らされた時に生じるもので、その色の振動と無数の昆虫から発せられる振動とが影響し合って生じたものです。それが耳にとても音楽的に聞こえるのです。私たちは意識的にそれに波長を合わせる時にだけ、これを聞くことができるのです。というのも、それが私たちの生命と環境に欠かせない部分から成り立っているからです。専門家によると、もしこれらの振動が消えてしまうと、私たちの目にはかなりの害が出ると言われています。音が目に影響するのは奇妙に思われるでしょうが、それは事実なのです」

   我々の”空飛ぶ絨毯”は方向を変え、数秒で森から離れた。
   平原の上空を飛んで、緑色の川を横切り、カモノハシに似た奇妙な魚を追いかけた。我々は海に向かっていた。黄金の砂浜の端にココヤシに似たヤシの木が、高いこずえの美しい葉を揺らしていた。砂浜の向こうには小高い丘があり、鮮やかな赤い岩肌が海の青さと美しいコントラストを見せていた。そこでは100人ほどの人々が全裸で日光浴をしたり、透き通った海水で泳いでいた。

   私は次々と新規なものを目にしたり、重力の違いによる軽さの感覚などで少し目がくらんできた。この感覚は私に”地球”のことを思い出させた。そして”地球”という言葉が持つ、何とも不思議な響きを噛みしめた。耳や目に作用するすべての振動は、また私の神経や感情にも大きな影響を与えた。いつもは神経質な私が、柔らかな調べを聞きながら、あたかも温かな浴槽の泡に包まれてくつろいでいるかのようにリラックスしていた。しかし実際にはそれ以上であり、私は余りにも気持ちがほどけて泣き出したい気分だったのだ。

   我々は高度12メートルを飛び、巨大な湾を素通りすると、幾つかの島が見えてきた。我々はその中の最も小さい島に向かっていたが、見下ろすと、無数の魚たちがはしゃぐように我々の後を追いかけて来ていた。

   「あれは”ダジクス”というイルカの兄弟です。
   地球のイルカのように遊び好きなのがわかるでしょう?」、とタオが言った。

   その時私は、何と、宙に浮かんだ人々の一団が我々の方に近づいて来るのを見た。彼らは垂直に立ったままで、海面から2メートルのところを凄いスピードで飛んで来たのだ。まもなく彼らは我々の進路と交差し、何かジエスチャーをすると去って行った。と同時に数秒間、私に「幸福の波」が押し寄せてきた。これは、”あの人々”からの挨拶の印だったのだ。

   「あれは空中浮揚ですか?」

   「いいえ、彼らは腰に”タラ”という装着状のベルトを着け、”リティオラック”というコントローラーを持っています。それが発する振動によって、惑星の持つ磁力を中性化することができ、重力をなくすことができるのです。ですから何百トンもの重量であっても問題はありません。また超音波に似た別の振動によって正確な進路をとることもできます。この惑星では誰でもが、そうした方法である距離を旅行したりできるのです」

   我々が島の上空にやって来ると、黄金の砂浜には何人かの人々が日光浴をしていた。辺りには鮮やかな昆虫や蝶や鳥たちの鳴き声が満ち溢れていた。我々の乗り物は、低木や花をつけたブドウの木々に囲まれた”小さな卵”の前に到着した。ここでは建物はすべて卵形をしており、ほとんどは横向きだったが、立ち上がっているものもあった。その”殻”は白く、窓もドアもなかった。目の前の卵は横になっており、半分が地中に埋まっていた。横は約30メートル、縦は約20メートルで、これまで見たものの中ではかなり小さいものだった。

   我々はその中へ入った。
   私は前にも、銀河間センターで建物の壁を通り抜けた時の感覚を思い出した。これらの建物にドアや窓がないのも異様だが、内部はさらに奇妙だった。なぜなら前にも述べたが、全体的な印象はまだ外にいるという感覚だったからだ。中にいながら青い空に広がる木々や蝶や花々が見える。確か、屋根の中央に鳥の巣があったことを思い出し、我々は内部からその巣の底を見ることができた。つまりその巣は、奇跡のように空中に止まっているように見えたので、とても不思議な光景だった。外との唯一の違いは、床に一種の絨毯のようなものが敷かれており、椅子や大きなテーブルがあったことである。そこにあった家具類は、彼らの体に合わせた大きなものだった。

   「ミシェル、こうした住居は特別な磁場によって存在しています。
   私たちは、すべてを自然の力と自然の創造物に見習っているのです。すべての存在は、人間や動物や植物、鉱物であるかを問わず、すべてのものはその周囲に”ある場”を持っています。たとえば人体は、”オーラ”と、卵形をした”エーテル体”によって二重に包まれています。エーテル体は部分的には電磁気によって、またその大部分は”アリアコスティナキ”と呼ぶ振動によってできています。このバイブレーションである振動は、生きている間あなたを保護するために働き続けますが、オーラの振動とはまた異なったものです。私たちのこうした住居では、原子核の周りで生じる鉱物性の、”エレクトロ・エーテリック・バイブレーション”の”場”を創り出すことで、自然を見習っているのです」

   部屋の中央に二つの椅子があり、その間にはダチョウの卵大ほどの大きさの”卵”が置かれていた。タオは私に、その椅子を少し動かしてほしいと言ったが、そうした依頼に驚きつつも、かなり大きなその椅子を動かそうとした。しかし椅子は非常に重く、やっとのことで50センチだけずらすことができた。タオは微笑み、次にその卵を自分に手渡してくれるようにと言った。それは片手で苦もなく持ち上げられそうな大きさだったが、落とさないように両手で持った。しかし、私は床にひざを落としてしまった! そんなに重いものだとは知らず、私は倒れ込んでしまったのだ。私は立ち上がり、今度は全力で持ち上げようとしたが、だが、まったくその卵を動かすことができなかった。

   「見て!」とタオは言い、私の肩に手を触れた。
   ”彼女”は先ほど、私が何とか少しだけ動かした椅子の方に向くと、片手を椅子の下に伸ばしてそれを頭上まで持ち上げたのだ。しかも彼女はすべてを片手で行ない、明らかにまたそれを楽々と下ろした。次に”彼女”は両手でその卵に触り、全力でそれを動かそうとしたが卵はビクともしなかった。

   「床に溶接されているのですか?」

   「いいえ。ここが”中心”なので決して動かないのです。
   これが先ほど話した”原子核”にあたるもので、私たちはこの周囲に強力な磁場をつくり出しました。ここでは風や雨もこの”場”を貫くことが出来ません。また太陽光線に関しては、透過の程度を調整することができます。この上に翼を休めに来る鳥たちもそれほど重くないので、この場を通り抜けることができませんが、ただ、もし偶然に非常に体重の重い鳥が来たら、沈み込んでしまうことになります。しかしその時、鳥たちは怖ろしい感覚に襲われるので、その前にすぐ飛び去ってしまうでしょう」

   ちょうどその時、外の木の枝と地面を縫って数人の人がこちらへ飛んで来るのが見えた。彼らは”タラ”を外すと、それを大理石のブロックの上に置き、次々に入って来たのは、宇宙船の中で一緒だった宇宙飛行士たちだった。”彼女”たちは宇宙服を脱いでさまざまな色に輝くアラビア調の衣類に着替えていた。しかし私には、”彼””彼女”たちが宇宙船の中に一緒にいて話した人々であるとはとても信じられなかった。それは完全に見違えるほどであったのだ。後に私は、ここでは人々の身に着ける衣類は、それを着る人に応じてなぜ強い輝きを放つのかを理解することになった。

   一行は落ち着いた様子でゆったりと腰を下ろしていた。
   家具類はすべて”彼女”たちのサイズに合わせて作られていたので、私はまるでニワトリの中に紛れ込んだ小さいアヒルの子のようだった。タオはキッチンで食べ物が満たされたトレーを準備した。そして”彼女”がひと言発すると、そのトレーは宙に浮かんで部屋の周りを動いて自動的に各自の前で止まった。最後にそれは私の前で止まったので、落とさないように細心の注意を払い、蜂蜜水の入ったグラスを手に取った。するとトレーは動き出し、元の場所へ回収されていった。

   「どうなっているのですか?」と私はタオに聞いたが、この質問はテレパシーで全員に理解されて大きな笑いを買った。

   「これがあなた方が言う”空中浮揚”ですよ。
   私たちはいつでも自分の体を宙に浮かすことができますが、しかしそれは単なる遊び以上の目的はありません」 そう言いながらタオは、脚を組んだまま椅子から空中へ浮揚し始め、部屋の真ん中を高く上昇した。私は彼女を見つめていたが、それに魅了されていたのは私だけであることがわかった。私は本当に滑稽に見えていたようで、彼女たちの目は私に釘づけであった。彼女たちには私の驚く表情のほうがずっと興味深かったようだ。

   タオはゆっくりと席に下りて来た。
   「これはあなた方が地球で失った、たくさんの科学の中のほんの1つに過ぎないのですよ、ミシェル。 今でもこれが可能な人はわずかに地球にもいますが、かつてこのようなことが他の多くの科学とともに誰でもできた時代が、地球にもあったのですよ」 

   タオの説明では、私がティアウーバ星に滞在中はこの住居”ドコ”が私の家になるということで、今夜はここで休むことになるようだった。しかし私は心配になって、この建物は大丈夫なのか、私は大丈夫かと聞いた。

   タオは再び微笑んで言った。
   「この惑星では街の真ん中でも寝られますよ。武装した警察や犬や、それに警報装置のあるような地球の建物よりも安全なのです。ここには、高度に進化した人間しかいないのです。もちろん、地球にいるような犯罪を犯すような人は誰もいません。私たちからすれば、そうした人々はもっとも野蛮なけだものと同じなのです。ではおやすみなさい」

   そう言うと、タオは背を向けて”ドコ”の壁を通り抜けると、他の仲間たちと合流した。
   彼らはタオのための”リティオラック”を持って来ていたようで、彼女も仲間たちと一緒にここから飛び去って行った。


        book 『超巨大[宇宙文明の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店
 

                           抜粋 

ティアウーバ星の「両性具有」の人々

   タオは言った。
   「あなたにもすでにはっきりわかったと思いますが、私たちは太古の時代から地球の人々の行動を観察してきました。そして地球の何割かの人々は、歴史上非常に危険な状況に達しており、彼らを助けなければならない時期が来たと、私たちは感じています。もし彼らが耳を傾ければですが、そうすれば彼らが正しい道を歩むようになることを保証できます。私たちがあなたに託したことは、あなたがここで見たこと、聞いたこと、体験したことのすべてを報告することです」

   私はティアウーバ星からやって来たという宇宙船の内部でも、また銀河間基地においても女性しか見ていなかった。しかし女性だけのチームというのは、地球ではかなり例外的なことである。それで私はタオに直接聞いてみた。「あなたは女性だけが住む惑星から来たのですか?」と。

   「ミシェル、この宇宙船には女性はいません。
   しかし男性もいないのです。つまり、私たちは両性具有なのです。両性具有の意味はわかると思いますが、私たちの惑星に住む人々はすべてそうなのです。私たちは見てのとおりで、地球とは別世界の惑星から来た人間です。あなたが自分のことを地球人で男性と考えるのと同じく、私たちを1つの性で捉えたいというのは理解できますが、おそらく英語でいう”中性”を用いて私たちのことを”It(それ)”と考えるのがいいでしょう。私たちは地球のあなた方と同様に、子供を生むこともできますが、唯一の違いは、私たちが完全に出産をコントロールできるということです」

   私はそれを聞いて、この宇宙飛行士たちを新たな目で見るようになったが、よく見ると以前に思ったよりも男性的に見えるのがわかった。我々は本当に他人のことを先入観で見ていると、つくづく思った。

   私の船内の場所からは、中央にあるスクリーンに宇宙空間の多くの星が通り過ぎていくのが映し出された。時々、我々は星のかなり近くを通過したが、それでも2、300万キロは離れていたようで、巨大で目がくらむような惑星もあった。また不思議な色の惑星もあり、それはエメラルド・グリーンの鮮やかな色をしており大きな宝石のように見えた。私はタオに、スクリーンの基部に現れた光の帯について質問した。この光は小規模の無数の爆発の結果起きているようだった。

   「あれは私たちの、地球で言えば”反物質”砲によってできたものです。
   実際、爆発によって生じたものですが、私たちの宇宙船の飛行速度では、最小の隕石であってもこの宇宙船を打ち砕いてしまうことができます。そこで私たちは特別な部屋を利用して、強大な圧力下に一定の塵状形態をストックしておき、それを反物質砲に供給しているのです。私たちの宇宙船は、はるか前方にある宇宙空間にさまようほんの微細な物質でも分解する、”加速微分子”の流れを燃焼させる”コスモトロン”のようなものなのです。これが超光速飛行を可能にしています」

   タオの説明にはしばしばアラビア数字や、キロメートルの単位が使われたが、それは私のために訳して使われているのか、あるいは彼らも実際にそれを使っているのか訊ねると、

   「いいえ。私たちは”カト(Kato)”と”タキ(Taki)”という単位を使います。私たちは、あなたがアラビア数字と呼ぶものを同じように使っていますが、それは単にそれが私たち自身のやり方だからです。そしてその数字は、私たちが地球に持ち込んだものなのです」

ティアウーバ星

   「私たちの惑星に近づいたので減速しています。
   あと8億4800万キロで約25分後に到着します」、とタオが言った。

   私はパネル上で次第に大きくなっていく光景から目を逸らすことができなかった。それはたとえようもなく美しく、それを表現するとしたら”発光する黄金”としか言いようがなかった。我々は徐々にその惑星に降下して行き、パネルには惑星の輪郭から大陸の輪郭が映し出されていた。海にはさまざまな色をした島々が点在していた。

   私にはここで見る色は、自分が今まで知っている色よりもはるかに鮮やかに感じられ、しかもこの惑星にある色は、地球に存在するどのような色とも比較できなかった。赤は赤であるが、それは我々の知っている赤ではなかった。タオによると我々地球人の親しんでいる色は”カルビラオカ”で鈍いという意味があり、ここにある色は”テオソラコヴィニキ”で、内部から色を放射しているという意味だという。

   私は次第にスクリーンに現れる、大小の”巨大な卵”に目を奪われた。
   あるものは横たわっていたが、あるものは先端を上にして立っており、そうした巨大な球体がさらに数多く現れたのだ。それはビルだということだった。タオは私たちの宇宙船がドッキングして収容される場所に来ていると説明し、少し揺れてドッキングが終了した。地球からのこの驚くべき旅は終わり、私はいよいよ別の惑星へと足を踏み出すのだ。

   「ミシェル、あなたに害を与えるものが2つあるので注意しておきますが、まずティアウーバ星は地球の重力と同じではありません。今のあなたの体重は70キロですが、ここでは47キロになるので、宇宙船から出るとき平衡感覚を失う恐れがあります。宇宙船の内部では地球と同じ重力にしてあったのです。もう1つは、この惑星の光と色は、しばらくあなたをお酒に酔ったようにさせるでしょう。色というのはある意味、あなたの生理体に作用する振動、バイブレーションなのです。地球では色に対する認識があまりありませんが、ここではそれが重大な結果をもたらすことがよく知られています」

   タオは軽いマスクを取り出すと、私の顔に被せて言った。
   「さあ、行きましょう、ミシェル。ようこそ、ティアウーバ星へ!」

   我々のいるプラットホームはゆっくりと数メートル上昇すると、まるで雲の中を通り過ぎるようにある卵の壁を通過し、ゆっくりと”建物”の床に着地した。我々はビルである卵の中に入ったのだ。しかしまるで外にいるかのように、我々の周囲には見はるかす限りの田園風景が広がっていたのだ。少し離れたところでは2、30人の人々が、宇宙船にあったのと同じようなスクリーンとデスクの前で忙しそうに働いていた。何か音楽のようなものが柔らかに流れていて、私は何とも言えない幸福感に包まれた。

   我々が歩いていくと、通り過ぎる人々は誰もが嬉しそうに挨拶してくれた。
   しかし私とタオのカップルは奇妙なものであった。タオは3メートルの身長があったので、彼女は私に歩調を合わせ、私は私で何とか合わせようとジャンプするばかりであったのだ。我々は光のように輝く卵の壁に向かい、それを通り抜けて1つの部屋に入った。そこは宇宙船の中のスクリーンで見た部屋であることが、私にはすぐにわかった。私はティアウーバ星の”銀河間センター”にいたのだった。

   タオは私のマスクを外すと、そこにいた12人の人々を1人ずつ紹介してくれた。
   ”彼女”たちは私には理解できない言葉を口にし、歓迎のジェスチャーとして私の肩に手を当てた。彼女たちの表情には喜びと親切さがあふれており、私は彼女たちの温かい歓迎に深く打たれた。彼女たちは私を仲間の1人であるように扱ってくれたのだ。

   タオは、”彼女たち”の質問を代弁して言った。
   「なぜ彼はそんなに悲しそうで、顔色が悪いのかと言っていますよ」

   「そんなことはないです!」と、私は抗議して言った。

   「”彼女”たちは地球人の表情を見慣れていないからですよ。見てわかると思いますが、ここにいる人々の表情には絶えず幸福感があふれているのです」

   それは本当だった。
   まるで”彼女”たちは、まさに刻々と素晴らしいニュースを受け取っているかのように喜びの中にあったのだ。ところで私は、”彼女”たちにはどこか奇妙なところがあることに気づいていた。つまり、誰もが同じくらいの年齢に見えたのである。

        book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                           抜粋

小惑星の衝突で滅んだある地球古代文明

   「オーストラリアにいた黒人種から分離してアフリカに移住していった黒人種たちは、その後数世紀の間にアフリカ中に広がり、人口も数百万を数えるまでになりました。彼らは工業や都市の発展よりも牧畜を好み、街は現在の紅海がある地域や、アフリカ中心部を流れる大河の沿岸地域にだけ築かれました。人々はサイキックな能力を高めることを望み、多くの人々が空中浮揚によって短い距離を移動できるようになり、テレパシーは彼らの生活においてありふれたものとなりました。また肉体の病気はしばしば、手をかざすことだけで癒されました。

   彼らはオーストラリアの同胞たちの宇宙船のことを”火の戦車”と呼び、それに乗ってやって来るオーストラリアやニューギニアの黒人種たちと、再び友好的な関係を築くようになりました。黒人種と親しくなった黄色人種の一部の人々は北アフリカに移住を開始しました。そして、黄色人種は黒人種と混血するようになりました。これは驚くべきことで、バカラティーニ星では彼ら2つの人種が混血することは決してなかったのです。民族学者たちは、こうした新しい種族を生むことになった結合に大きな関心を払いました。

   そして実はこの”交配種”には、黒人種よりも黄色人種の血のほうが多く入り、結果として黒人種でもなく黄色人種でもない中間的な人種を生み出したのです。これらの人々は絶えずグループを作り、現在の北アフリカのアルジェリアからチュニジアの辺りに定住しました。こうして生まれた新人種が、あなたも知っているアラブ民族ですが、しかし彼らがただちに現在のアラブ民族の元になったとは考えないでください。それは何世紀もの時間と風土が影響していったのです。

小惑星の地球への接近

   実は、天文学者やそれにかかわる学者たちは、非常に心配していたことがありました。それは遙か遠方にある巨大な小惑星が、地球に接近しつつあることが明らかであったことです。それはオーストラリアの中央にあった”イキリト天文台”によって最初に発見されました。数ヵ月後には肉眼でも見えるほどの不吉に真っ赤に燃える光は、その数週間後にはますますはっきりと見えるようになりました。

   オーストラリアやニューギニア、そして南極政府は、黄色人種たちの指導者たちによって直ちに提起された重大な事項に合意しました。そして小惑星との不可避の衝突を前に、予想される大惨事の際に、最も必要とされる医者や技術者などできるだけ多くの専門家を乗せて、飛行可能な宇宙船はすべて地球から離れることにしたのです」

  「彼らはどこへ行こうとしたのですか? 月ですか?」

  「いいえ。当時地球の周りには月はありませんでした。
  彼らの宇宙船はその時、12週間の飛行が可能でしたが、しかし長い間に彼らの長距離飛行の能力は失われていたのです。彼らの計画では地球上の軌道に留まり、できるだけ早く戻って来て援助の必要な人々を救助する予定でした。そこで80機の宇宙船が用意され、一昼夜にわたる会合によって選ばれたグループを乗船させました。黄色人種は98機の宇宙船を用意しました。しかしアフリカには宇宙船は1機もありませんでした。

   ここであなたに注目してほしいことは、選ばれた人々の中には、各国の最高指導者以外の”大臣たち”は1人として宇宙船搭乗者に選ばれなかったことです。これはあなた方には奇妙に聞こえることでしょう。もし今日の地球で同じことが起きたら、政治家たちの多くは自分と同じ皮腐の色をした人々を助けるために裏工作をするに違いないからです。

   すべての準備が整い、国民は差し迫った衝突について知らされました。
   人々が指導者たちに裏切られたと誤解してパニックを起こしたり、空港襲撃を起こすのを怖れて、宇宙船の役目は秘密に保たれました。また集団パニックを最小限に留めるために、指導者たちは衝突の衝撃は深刻なものにはならないと説明しました。測定された小惑星のスピードを考慮すると、衝突はもはや避けられないほどに差し迫っていました。専門家たちは、あと48時間しかないという数字をはじき出しました。来たるべき大惨事を考えて、宇宙船は衝突の2時間前に離陸し、12週間の飛行能力を最大限に利用して地球の軌道上にとどまる予定でした。

   小惑星は、現在の南アメリカに衝突するものと計算されていました。
   こうしてすべての準備は整い、問題のその日、中部オーストラリア時間では正午に飛び立つ合図を待っていました。ところがあり得ないことに、計算に何か間違いがあったのか、突然、小惑星は加速し、オレンジ色の太陽のように午前11時に空に現れたのです。直ちに離陸命令が出され、すべての宇宙船は空に舞い上がりました。素早く地球の大気圏と重力圏から脱出するために、現在のヨーロッパ上空へ”ワープ”する必要がありました。

   彼らの宇宙船には可能な速度であったにもかかわらず、彼らはワープできず、小惑星は地球に衝突しました。小惑星が地球の大気圏内に入った際、それは3つの巨大な隕石に分裂しました。その最も小さいものでさえ直径数キロメートルにも及び、1つは現在、紅海となっている地域へ落下しました。別のさらに巨大な隕石は現在のチモール海に落下し、最大の隕石はガラパゴス諸島にある地域に落下しました。

   その瞬間に起こった衝撃は怖ろしいものでした。
   太陽は鈍い赤に変わり、気球が落ちるように水平線に向かって落ちていきました。その後再びゆっくりと上昇を始め、半分の高さまで来るとまた落ちていきました。地球が突然、地軸の傾きを変えたのです。2つの隕石が地球の地殻を貫き、信じがたい規模の爆発が起こりました。オーストラリアやニューギニア、日本、南アメリカだけでなく、実際には地球上のほとんどの地域で火山が噴火を起こしました。

   瞬時に山々が形成され、高さ300メートルを超える津波がオーストラリアの5分の4を飲み込みました。オーストラリア大陸からタスマニアが切り離され、南極の大部分が沈み、南極とオーストラリアの間に巨大な海峡部分を造りました。巨大な大陸が南太平洋の中央に浮上し、現在ベンガル湾のあるミャンマーの大部分の地域が沈みました。そして盆地が沈んで紅海が形成されたのです」

   「宇宙船が逃げ出す時間はあったのですか?」

   「わずかな時間しかなかったのです。
   というのも、専門家たちが1つの間違いを犯したからですが、しかし強いて言えば、彼らには何が起きるのか本当には予測できなかったのです。彼らは地軸の傾斜は予測しましたが、その振動までは予測できなかったのです。宇宙船は”反重力ワープ”に捕らえられ、隕石の地球大気圏再突入によって生じた逆流に引きずられたのです。さらに無数の隕石の破片によって攻撃され、その流れに引き込まれてしまいました。黒人種の乗った3機と黄色人種の4機を合わせた7機だけが、どうにかこの怖ろしい地球の大惨事から逃れることに成功しました」

  「宇宙船から地球が変化していく様子を眺めるのは、さぞ怖ろしかったでしょう。
  太平洋に大陸が現れたそうですが、それにはどのくらい時間がかかったのですか?」

  「ほんの数時間です。
  その大陸は、地球の最深部に端を発した隆起の結果、生じたガス状の帯によって持ち上げられたのです。地球表面の隆起は数ヶ月にわたり続きました。隕石が直撃した3つの地点では数千もの火山が造られ、有毒ガスがオーストラリア大陸中に広がり、ほんの数分で100万人もの黒人種が死んでいきました。私たちの統計では、オーストラリアの人間や動物のほぼすべてが全滅しました。その原因は怖ろしい有毒ガスだったのです。この大惨事が収まった時には、わずか180人だけが生き残っていました」

  「タオ、黒人種がオーストラリアからニューギニアやアフリカへ広がったということですが、それなのになぜオーストラリアのアボリジニ(原住民)は、世界中の黒人種とあんなにも違っているのですか?」

  「とても素晴らしい質問です。
  大惨事の結果、地表にはかなりの隆起が見られ、沈殿していたウランが地表に飛び散って強い放射能を発しました。しかしこれはオーストラリアにだけ起こり、生き残った人々の多くはこれに侵されてしまったのでちょうど被爆したようになりました。彼らは遺伝子にも影響を受けたので、それで今日のアフリカ人の遺伝子とオーストラリアのアボリジニの遺伝子が異なっているのです。さらに環境がまったく変わり、食生活も大きく変化しました。このように時の流れとともに、バカラティーニ星人の子孫は、今日のオーストラリアのアボリジニ民族に形を変えていったのです。

   大地の隆起は続き、或る場所では突然に、またある場所では何日もかかって山々が形成されていきました。一方で大地の割れ目が開いては街を飲み込み、その割れ目が閉じていきました。このようにしてすべての文明の痕跡が取り除かれていったのです。もっとも怖ろしかったことは、これまで地球には1度も起こらなかった大洪水でした。火山は大量の灰を空気中に吹き上げ、それはかなりの高度にまで及んで光をさえぎり空を暗くしました。数千万平方メートルもの地域から発生した水蒸気と、海洋からの水蒸気は灰の雲を形成しました。こうした厚い雲が、想像を絶するような豪雨を降らしたのです」

  「ところでその間、彼らの宇宙船はどうしていたのですか?」

  「12週間後、彼らは地上へ戻ることを余儀なくされました。
  彼らは現在、ヨーロッパとして知られている地域に下りることにしましたが、それはその場所以外の地域がまったく視界がきかなかったからでした。しかし7機のうち1機だけがようやく着陸を果たしました。他の宇宙船は、地上を荒れ狂っていた風速300~400キロメートルもの強風に煽られて大地に叩きつけられたのです。強風の主な原因は、繰り返し起こる突然の火山噴火による温度差にありました。

   唯一の宇宙船は、現在グリーンランドと呼ばれている大陸にやっと着陸しました。
   宇宙船には95人の黄色人種が乗っており、その多くは医者やさまざまな分野の専門家たちでした。しかしきわめて不利な条件下での着陸であったために、宇宙船の損傷は修復が不可能であり、宇宙船は2度と離陸することはできませんでした。ただシェルターとしては有効に機能し、また長期間生き残れるだけの充分な食料を持っていたので、それをできるだけ計画的に配分することにしました。

   それから約1ヶ月後、彼らは大地震に巻き込まれました。
   このとどめの最後の大惨事によって、宇宙船を含め地球上のすべての文明の痕跡は完全に破壊されてしまいました。小惑星の衝突に付随したいくつもの大惨事があり、たとえサハラ地域の被害は小さかったとはいえ、アフリカやニューギニア、ミャンマー、中国にいた人々は完全に散りじりになってしまい、紅海の地域に建設されたいくつかの都市は、新しく形成された海に飲み込まれてしまいました。このように地球上の都市は1つとして残ることなく、数百万人の人間も動物も一掃されてしまったのです。

   これは大飢饉が起こる少し前のことでした。
   言うまでもなく、オーストラリアや中国のすばらしい文化は、伝説として記憶される以外に何一つ残らなかったのです。生き残ったわずかな人々は、新たに形成された深い大地の割れ目や海によって、突然互いにばらばらに切り離されたのです。そして初めて、この地球上で彼らは”人喰い”を経験することになったのです」


         book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                           抜粋
   

人間の基本的義務は「精神性を発達させる」ことにある

   タオの話は続いた。

   「彼らバカラティーニ星から来た人々が持っていた政治形態はとても単純なものでした。8つの村からなる1つの地区には指導者がおり、彼らの挙手で行なわれる選挙によるものでした。こうした指導者は知恵や常識、統率力や知性の点で優れた人々で、彼らは富や家系から選ばれることは決してありませんでした。そして彼らが選び出した1人の偉大な賢人によって統轄される全体の評議会では、日々直面するさまざまな問題、たとえば水道や道路などについて議論されました。長い経験から、すべては完全性や知恵における信望に基いており、彼らは自分たちが遵守(じゅんしゅ)できる範囲内で、従うべき公正な秩序を確立したのです。

   彼らの裁判制度ですが、たとえば確実に有罪と考えられる泥棒は、利き腕の手の甲に灼熱(しゃくねつ)した鉄で焼き印が押されました。右利きの泥棒は右手に焼き印を押され、再び盗みを行なった場合は左手が切り落とされました。これは最近までアラブ諸国で行なわれていたことで、昔から受け継がれてきた習慣です。もしさらに盗みを行なった場合は右手も切り落とされ、かつ額に消すことのできない印を刻まれました。両手を失った泥棒は、すべてを家族や通行人の情けにすがるしかなく、しかも額の印によって誰にも泥棒と分かるので、生きていくことは至難のわざであり、むしろ死ぬほうがましだったのです。

   こうして泥棒は常習犯的見せしめとなり、その結果、言うまでもなく盗みはほとんど起こらなかったのです。また殺人もほとんど起こりませんでした。殺人で告発された者は独房へ連れて行かれ、そのカーテンの向こうには心を読み取ることのできる”マインド・リーダー”が待ち受けていました。そうした人物は特別な千里眼やテレパシー能力があり、特別な教育機関でそうした能力を磨く努力を常に行なっていたので、殺人容疑者の心を読むことができました。

   あなたは訓練で、読まれないように心を空白にすることが可能だと思うかもしれませんが、そうした状態はできても1度に6時間以上は続きません。またそうしたことのために、容疑者の集中力を妨げるために、なおかつ心が散漫にならないようにする時などには、”或る音”が聞こえるように工夫されていました。さらに予防策として6人のマインド・リーダー(心を読む人)が置かれたのです。それは”目撃者”に対しても、別の場所で同じことが行なわれました。4日目にはすべてのマインド・リーダーたちが、容疑者と目撃者に訊問を行なった3人の裁判官に記録を提出しました。弁護士や陪審員はいません。裁判官は事件の詳細な記録のすべてを手元に置き、判断において絶対的な確信が持てるようにしました。

   殺人の刑罰は死でした。
   それもおぞましい死であり、殺人者は生きたままワニの棲む場所へ投げ込まれたのです。なかでもレイプに関しては殺人以上に重罪と見なされ、刑罰はさらに残酷でした。犯罪者には蜂蜜が塗られ、蟻の巣の近くに肩まで埋められました。死に至るまではおよそ10時間から12時間もかかったのです。

   あなたにもそのうち分かると思いますが、こうした理由で2つの人種間には犯罪率は極めて低かったので、牢獄を持つ必要がなかったのです。犯罪者は自分の行為が引き起こす結果をよく知っています。ですから犯罪者が非常に残忍な方法で罰せられることは正義にかなっています。そしてその結果、犯罪はほとんど起こらなかったのです。

聖職者によるマインド・コントロール

   
宗教について、2つの人種は”生まれ変わり”を信じていたことは先に話しましたが、実はしばしば彼らを2分する信念上の相違があったのです。聖職者たちの中にはそれを利用して人々を組織化するものがおり、そうした宗派の分離が黒人種のあいだで悲惨な状況を生み出すことになりました。ある時、約50万人の黒人種は聖職者たちの後を追い、現在紅海となっているアフリカへ絶えず移住して行きました。当時はまだ紅海は存在せず、アフリカの一部でした。

   聖職者たちは自分たちの下に集まった人々の中から政府の長を選びましたが、当然、そうした指導者たちは、聖職者たちのコントロール下にありました。彼らはそこで村や町を建設しましたが、それまで彼らが持っていた公正な政治形態は捨て去られていました。そしてわずかな間に人々は、現在の地球で見られるような汚職や売春、麻薬などの数多くの不正行為に出合うことになりました。

   一方、黄色人種はうまくまとまっていて、多少の宗教的偏向はあったのですが、彼らの聖職者たちは国政に発言権を持ちませんでした。彼らは分離してアフリカに移った黒人種とは違い、平和に暮らしていました」

 「戦闘用の武器のことですが、彼らはどのような武器を持っていたのですか?」

 「とても単純なものでしたが、その性能は見事なものでした。
  2つの人種はともに、いわゆる”レーザー兵器”を携帯していました。その兵器は各国の指導者の指揮下にある特別なグループによってコントロールされていました。各国の共通の了解で、各人種は100人の”オブザーバー”を恒久的に相手国に駐屯させ、それは同時に自国の大使であり外交官であったので、それによって行き過ぎた武装が行なわれないことを保証しました。そして平和は3550年間維持されたのでした。

   しかしアフリカに移住した黒人種は分離していったグループだったので、その武器の携帯は許可されませんでした。彼らは少しずつ遠方へ広がっていき、現在サハラ砂漠となっている地域に居住しました。当時のその地域は、非常に肥沃で穏やかな気候であり、豊かな植物や多くの動物たちが満ち溢れていたのです。聖職者たちは人々に神殿を建造させ、富と権力への欲望を満たすために、人々に重税を課すようになりました。

   彼らはこれまで貧困というものを味わったことがなかったのですが、ここで富裕層と貧困層という明確な2つの階級が形成されたのです。聖職者は当然、前者に属し、彼らが貧しい人々を搾取したのです。宗教は偶像崇拝となり、人々は石や木で造られた神々を崇拝し奉げ物をしました。しかし間もなく聖職者たちは、人間を生け贄にすることを主張するようになったのです。

宇宙の法則では、人間の基本的義務は”精神性を発達させる”ことにあると規定される

   分離して移住して来た最初から、聖職者たちにはある企みがあり、彼らはできるだけ大衆を無知なままに留めておくように尽力しました。そしてそのために何年もかけて大衆の知的・肉体的レベルの向上を妨害した結果、彼らはより簡単に人々を支配できるようになったのです。そのように肥大して”発達した”宗教は、まさに大衆のコントロールを目的としたものとなり、もはや移住前の信仰とはまったく異なるものとなっていました。

   宇宙の法則では、人がどのような惑星に住もうとも、人間の基本的義務は”精神性を発達させることにある”と規定されています。しかしその聖職者たちは偽りの指導を通して人々を無知へ導き、全国民を退化させることによってこの基本法を犯したのです。私たちはこの時点で介入することに決めましたが、それを実行する前に、聖職者たちに最後のチャンスを与えることにしました。私たちは夢やテレパシーを使って、大司祭に次のようなメッセージを送りました。”人間の生け贄をやめ、人々を正しい道に導くように。人間は精神性を高めるために肉体を持って存在しているのである。あなたの行なっていることは宇宙の法則に違反している”と。

   大司祭はひどく怖れ、翌日、聖職者たちを集めて彼が見た夢の話をしました。
   しかし彼らのうちのある者たちは、大司祭を裏切りだと非難し、幻覚を見たのだと言い、もうろくしたのだと考えました。それは数時間にわたって議論され、会議を構成する15人のうち12人は、自分たちは”復讐心に燃えた神々”の地球における代理人であり、その”復讐心に燃えた神々”への信仰と恐怖心を維持させ、推し進めるのが望ましいと主張し、今まで通りの宗教のやり方を維持する決定をしたのです。
彼らは大司祭の夢の話を信じなかったのです。

   ミシェル、私たちの立場はしばしばこのように非常に微妙なのです。
   彼らはここへ移住して来る前には宇宙船を持っており、そうした乗り物を識別できたので、私たちが宇宙船によって彼らの前に姿を現し、聖職者たちに直接話しかけることもできました。しかしもしそうしたなら、彼らは間違いなく私たちを攻撃してきたでしょう。それに彼らは大衆のなかにおいて、自らの優越性を失うことを非常に怖れていたのでなおさらでした。彼らは大衆の反乱に備えて軍隊を作り、かなり強力な武器を保有していたのです。

   私たちは彼らを正しい道へ導くためにそれらを破壊し、国民に直接話しかけることもできたのですが、しかしこれは心理的に正しくありません。なぜなら人々は聖職者たちに従うことに慣れており、たとえ私たちが直接話しかけたとしても、人々はなぜ私たちが彼らの国内事情に干渉するのか理解できなかったでしょう。ですから干渉しても意味がないことは明らかだったのです。

   ある晩、私たちの宇宙船から出た”球体”の1つが、この国の1万メートル上空を飛んでいました。神殿や都(みやこ)は街から1キロメートル離れたところに位置していました。私たちは大司祭と彼の忠告に従った2人の聖職者をテレパシーで目覚めさせると、彼らを都から1キロ半離れた公園まで導きました。そして集団幻覚によって守衛に門を開けさせ、囚人たちを解放させました。次に12人の邪悪な聖職者だけを除き、使用人や兵士など、神殿や都の全住民を起こして避難させました。空に現れた奇妙な雲に導かれて、誰もが街の反対側へと走りました。人々の目には、空に羽をつけた人々が輝く巨大な雲の周りに浮かんで見えました。

   「どうやったらそんなことができるのですか?」

   「集団幻覚です。
   こうして短時間の内に12人の邪悪な聖職者だけが都に残ったのです。そしてすべてが準備されると、”球体”はすでにあなたが見て知っている兵器の力を使い、神殿も含めて都(みやこ)のすべてを破壊したのです。岩は砕け散り、壁は粉々となり、わずか1メートルの高さの瓦礫となりました。そして人々を啓発するために、”神の怒りはこれよりもさらに怖ろしいものであり、これからは大司祭に従い、彼の示す新しい道を歩むように”と警告しました。2人の聖職者が大司祭を支えましたが、言うまでもなくあの”出来事”は、全て神による奇跡と考えられました。なぜなら翌日、生け贄になる予定だった200人以上の囚人たちが解放されたからです。

   この出来事のすべては何人かの書記によって詳細に記録されましたが、何世紀も経つうちに、再び伝説や物語として歪められていきました。しかし当時のアフリカでは、この出来事によって瞬時にすべてが変化したのです。人々を搾取していた者たちは、邪悪な聖職者や粉々になった都のことを思い起こしては、自分の身にも起きるかもしれない恐れを感じたので、大いに謙虚となり、新しい指導者たちを助けました。そして人々は移住して来る前の時代のように、再び満足して生きるようになったのです。

   ある幻影・幻像を作り出す時には、人々が見たいと思うものを見せる必要があります。ですからたとえば人々に宇宙船を見せたいと思うなら、人々がそれを見たがっていることが重要になります。正確な言葉と巧みにコントロールされた暗示によって、人々はそれを見たいという期待で、あなたの周りに実際に現象を見るのです。たとえば宇宙船や白象、あるいは”ファティマの聖女”などがそうですが、これらは地球上の現象としては典型的なケースなのです」


         book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                            抜粋
   
   
   

宇宙の法則は「進化を妨げる介入」を厳しく禁じる

   タオは続けて話した。

   「135万年前、自分たちの惑星が、500年以内に住めなくなることを知っていたバカラティーニ星の人々は、調査のためについにあなた方の太陽系にも侵入し、まず最初に、居住可能で実際に当時人々が住んでいた火星を訪問しました。火星人はテクノロジーは持っていなかったのですが、対照的に精神が高度に進化していました。身長は120センチから150センチくらいのモンゴロイド系で、彼らは種族でまとまり、石でできた小屋に生活していました。

   火星上にいる動物は多くはなく、小さな山羊のようなものや巨大な野ウサギのような生物、それに数種類の野ねずみ、そしてバクのような頭をしたバッファローに似た動物、数種類の鳥と3種類の蛇がおり、そのうち1種類は毒を持っていました。植物も少なく、4メートルを超える樹木はなく、ただソバに似た食用となる草がありました。

   バカラティーニ星の人々は火星の調査を行ないましたが、火星もまた間もなく、4000年、5000年後には寒冷化で居住不可能になることを知りました。それに火星の動植物は、バカラティーニ星からの移民を受け入れるには不十分なものに彼らには思えたのです。

   こうして彼らの2機の宇宙船は次に地球へ向かいました。
   そして現在、オーストラリアと呼ばれている場所に着陸しました。当時はオーストラリア、ニューギニア、インドネシア、マレーシアはすべて1つの大陸となって繋がっていました。幅が約300キロの海峡が存在し、正確にはそれが現在のタイの位置にありました。当時のオーストラリアにはいくつもの大河によってつくられた内海があり、さまざまな興味深い動植物で満ち溢れていたのです。

   彼らはあらゆることを考慮し、そして宇宙飛行士たちはこの国を最初の移民基地として選んだのでした。黒人種はオーストラリアを選び、黄色人種は現在のミャンマーの地域に住みつくことになりました。基地が沿岸部に作られ、黄色人種はベンガル湾岸を、黒人種はオーストラリアの内海沿岸を選びました。のちに、現在のニューギニアのある場所にも基地が建設されました。

   彼らの宇宙船は超光速飛行が可能で、地球時間で50年を費やして、黒人種と黄色人種を360万人ずつ地球へ移民させました。新しい惑星で生き残ろうとする決断のために、2つの人種の間には完全な理解と協力があり、平和的に移民が行なわれました。そして共通の合意により、老人や虚弱な人々はバカラティーニ星にとどまったのです。彼らは基地を建設する前には地球上をくまなく探索し、彼らの移民の前には絶対に人類は存在していなかったことを確認しました。彼らは人間に似た”ヒューマノイド”が存在するものと考えていましたが、詳細な調査の結果、それらは巨大な猿であったことがわかりました。

   地球の重力は彼らの惑星よりも大きく、彼ら2つの人種にとってそれはかなり不快なものでしたが、次第に適応していきました。街や工場の建設のためには、軽量でかつ強固な物質がバカラティーニ星から輸入されました。当時、オーストラリアの場所は赤道直下に位置していました。地軸は現在とは異なっており、1回の自転のために30時間12分を要し、大陽の周りを回転する公転周期は280日でした。赤道直下の気候も今日とは異なっており、現在よりもはるかに高湿度の状態でした。その後に、地球の大気に変化が起こったのです。

バカラティーニ星からやって来た”カンガルー”

   
その付近には巨大なシマウマの群れが放浪し、巨大な食用となる鳥”ドードー”や、巨大なジャガーやあなた方がディノーシスと呼んでいる体長4メートルもある鳥もいました。いくつかの川には体長15メートルにも及ぶクロコダイルや、体長25メートルから30メートルの大蛇などがいました。彼らは時にはそれらを食用にしました。

   地球にあるほとんどの動植物は、栄養価と生態系の面でバカラティーニ星のものとは異なっていました。そこで彼らはたくさんの実験農場を造り、特に植物のヒマワリやトウモロコシ、小麦、モロコシ、タピオカなど、バカラティーニ星から持ち込まれた植物を地球に順応させることに努力が払われました。これらの植物は当時の地球には存在していなかったか、また非常に原始的段階にあって食用にできるものではなかったのです。

   彼らはバカラティーニ星では、山羊やカンガルーを好んで食べていたのでそれらは母星から輸入されました。しかし、特にカンガルーを地球に適応させるためには大きな問題があり、そのために多大な努力が払われました。それは特に”餌”で、カンガルーは地球にはまったく存在しない”アリル”と呼ばれる細くて堅い芝を食べていましたが、それを地球で育てようとすると、いつも無数の小菌類に侵されて枯れてしまうのでした。そのためカンガルーには人工の餌を与えて、数十年かけて徐々に地球の芝に慣らしていきました。

   黒人種はアリル栽培を続け、ついにその植物を地球に順応させることに成功しました。しかし、それには余りにも長い時間がかかったので、すでにカンガルーは地球の草を食べるようになっていたのです。その後、いくつかの”アリル”という芝は根を下ろしましたが、それを食用とする動物がいなかったことからオーストラリア中に広がっていきました。それは現在でも植物名を”クサントルホエア”(日本名はススキノキ)として存在しており、一般的には”ブラック・ボーイ”と呼ばれています。

   バカラティーニ星でよりも地球で、その芝はかなり太く高く成長しましたが、母星から持ち込まれた品種にはこうしたことがしばしば起きました。それも太古の珍しい名残りの1つです。しかもそれがカンガルーとともにオーストラリアにだけ見られるということは、バカラティーニ星人が別の地域にコロニーを探すようになる前まで、この地に長く留まっていたことを示しているのです。彼らは地球に順応するために多くのことを克服しなければならず、こうしたことはそうした数多くの中の1例に過ぎません。

   黄色人種はベンガル湾の奥に住みつきましたが、彼らは現在のミャンマーと呼ばれているところにも居を構え、都市と実験農場を建設しました。彼らは基本的に野菜に関心があったので、バカラティーニ星からキャベツやレタス、パセリ、コエンドロなどを輸入しました。果物ではチェリーやバナナ、オレンジの木が輸入されましたが、その当時は現在よりも気温が低かったために、バナナとオレンジは順応させるのに初めは困難がありました。

   同じようにして、黄色人種は小麦を根付かせることに成功しました。
   そしてバカラティーニ星から持って来られた小麦は穂の長さが40センチにもなり、コーヒー豆ほどの実をつけたので膨大な穀物を生み出しました。黄色人種は4種類の小麦を育て、より多くの収穫を上げることに努力しました。現在の地球上にある”稲”は、完全に地球独自のものですが、それは黄色人種によって飛躍的に改良されて今日のようなものになったのです」

   「タオ、地球の最初の人類は黒人種と黄色人種だということですが、白人はどのようにしてやって来たのですか?」

   「それはだいぶ後になってからのことです。
   ミシェル、地球の最初の人類は本当に黒人種と黄色人種だったのです。彼らは物質的に成功し、同時にまた、礼拝用の巨大な集会場を建設しました」

   「彼らは宗教儀式を行なったのですか?」

   「そうです。彼らは皆”タキオニ”と呼ばれていた、いわゆるラマ教徒のように”生まれ変わり”を信じていたのです。2国間の互いの国への旅行は頻繁に行なわれ、また共同で地球の辺境探索も行ないました。ある日、黒人種と黄色人種の混合グループは、現在の喜望峰と呼ばれている南アフリカの突端へ上陸しました。アフリカは当時からほとんど変わりはなかったのですが、ただサハラ砂漠や紅海はまだ存在しませんでした。彼らが今回探索を行なったのは、彼らが地球で3世紀を過ごした後でした。

   アフリカで彼らは、象やキリン、バッファローのような初めて見る動物や”トマト”を発見しました。しかし現在あなたが知っているようなトマトを想像してはいけません。発見されたトマトは、干しぶどうのように小さく非常に酸味が強かったのです。このような改良に長けていた黄色人種は数世紀をかけて改良を行ない、ちょうど稲がそうであったように、現在のなじみのあるトマトを作り出したのです。また彼らは、自分たちの母星から輸入したのとよく似たバナナの木を見つけて驚きました。しかしアフリカのバナナは大きな種を含んでいて食用には適していませんでした。

宇宙の法則は、「進化を妨げる介入」を厳しく禁じる

   このアフリカ遠征は、それぞれ50人ずつの黒人種と黄色人種で行なわれ、象とトマトに加えて、その後見つけた蛇の天敵マングースを持ち帰りました。しかし不幸なことに、実は彼らが気づかぬうちに、現在では”黄熱病”として知られている怖ろしいウイルスも持ち帰ってきてしまったのです。どのように病気が広がるかを見極められる専門医もいなかったことから、その後、短期間の内に数百万人の人々が死んでいきました。それは主に、蚊によって広がっていったのですが、赤道直下の気候では冬でも蚊の数は減らず、オーストラリアに住んでいた黒人種は非常に苦しめられたのです。そして実際、黄色人種よりも4倍も多く犠牲者を出したのでした。

   バカラティーニ星の黄色人種は、常に医学や病理学の面で優れていましたが、それにもかかわらず、その治療法を発見するのに長い年月を要したので、その間にも数万人が苦悶のうちに死んでいきました。そしてやっと黄色人種は黒人種にも効くワクチンを作り出し、2つの人種間には友情が生まれました」

  「彼らはどのような外見をしていたのですか?」

  「バカラティーニ星から移住して来た時、黒人種は男女とも身長が230センチほどで、美しい人種でした。黄色人種は黒人種よりは少し低く、男性の平均身長が190センチ、女性で180センチほどでした。しかしバカラティーニ星よりも地球のほうが重力が大きかったので、それ以後徐々に小さくなっていきました」

  「しかしあなた方はどうして、黄熱病で苦しんでいた人々を助けて、ワクチンをつくることができなかったのですか?」

  「私たちには助けることができました。
  しかし私たちが従うべきプログラムにはそれがなかったので、介入できなかったのです。すでに何度も繰り返して言っていますが、私たちには”ある状況”を救うことができますが、それは距離を置いてのみ行なわれます。しかしあるポイントを超えてしまうと、いかなる種類の援助であっても”宇宙の法則”が介入を厳しく禁じるのです。あなたはすでに気づいていると思いますが、あなた方はどのように生き、苦しみ、死ぬかを学ぶためだけではなく、できるだけ精神性を高めるために地球にいるのです。

   やがて彼らは黄熱病の呪いを克服し、この新しい惑星”地球”に深く根を下ろしたのです。オーストラリアだけでなく、現在の南極でも人々が暮らすようになりました。当時のその地域は穏やかな気候だったのです。そして黄熱病の呪いが終わるころには、黒人種の人口は7億9500万人になっていました。当時は地軸が現在とは異なっていたので、南極はオーストラリアと繋がっており、現在よりもかなり暖かかったのです。それは現在のロシア南部のようでした。

   それ以後、彼らは1度もバカラティーニ星には戻らず、ひとたび地球に腰を落ち着けると、誰も帰還しないように厳しい規則を作りました。かつて彼らの母星であったその惑星は、予測どおり寒冷化が進み、砂漠となって火星のようになっていったのです。」


         book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                           抜粋

地球人類から失なわれたかつての「核戦争の記録」

   私たちは安楽室に戻るとゆったりと腰をおろした。
   それからタオは、不思議な話を語り始めたのだ。

   「ミシェル、正確には135万年前のことになります。
   ケンタウルス座の”バカラティーニ星”は、人が住む惑星としては深刻な状況を迎えることがわかっていました。それは彼らの惑星が内部的に寒冷化の傾向にあり、いずれ500年以内に人が住めない環境になろうとしていたからです。そこでバカラティーニ星の指導者たちは多くの話し合いや偵察、そして遠征を重ねた結果、居住可能な地球と火星に宇宙船を送る決断を下したのでした。彼らの惑星と同じカテゴリーに分類される、地球のような若い惑星に避難することを考えたのです。

   彼らは知的にも高度に進歩した人間でした。
   彼らは厚い唇と平らな鼻や、縮れた髪を持ち、現在、地球で暮らしている黒人種の人々とよく似ていました。彼らは黄色人種とともに、バカラティーニ星でかつて800万年にわたって一緒に暮らしていました。黄色人種とは正確には、地球上のいわゆる”中国人”のことであり、黒人種よりも約400年ほど早くバカラティーニ星に住み着いた人々でした。

   その惑星ではこれまで何度となく、争いと革命が繰り返されており、私たちはそのたびに救済と援助、そして助言を与えるように努めましたが、そうした私たちの干渉にもかかわらず、戦争は定期的に引き起こされたのです。その結果、戦争とその惑星に起きた自然災害が原因となって、2つの人種の人口は減少していきました。そして終に、惑星全体を闇と崩壊に導く大規模な核戦争が勃発し、気温は摂氏マイナス40度にまで低下したのです。

   それは放射能による破壊だけではなく、食料不足をも引き起こしたので、すべての生命が滅ぶことになりました。記録によれば、当時の人口は黒人種70億人、黄色人種40億人でしたが、この核戦争によって黒人種はわずか150人、黄色人種85人だけが生き残りました。生き残った人々の記録は、彼らが互いの殺人をやめて子孫を増やそうと決める前のものです。

   生き残った人々は指導者たちではなく、3つの黒人種グループと5つの黄色人種のグループからなる生存者たちが、個人のシェルターや公共のシェルターの中で生き残りました。そして戦争時には、そのシェルター内には80万人以上の人々がいたと言われています。彼らは外へ出ることの危険を知っており、その後、暗黒と極寒における監禁状態を数ヶ月続けました。

   最初に外へ出たのは黒人たちで、彼らは地上に樹木、草花ばかりか、どのような生き物も見つけることができませんでした。山の中にはシェルターから孤立して避難していたグループがおり、彼らが最初に”人喰い”を始めました。食料はなく、弱い者が死ぬと彼らはそれを食べたのです。そして、食べるために彼らは互いに殺し合ったので、その惑星において悲惨で最悪の事態となりました。

   海の近くに避難していた別のグループは、この惑星で唯一生き残った生物である、海中の生き物を食べて何とか生き延びました。また彼らは巧妙な装置を使って信じられないほどの深さから水をくみ上げて、汚染されていない水を飲むことができました。しかし惑星上に広がる致命的な濃度の放射能や、汚染された魚などを食べたことで、彼らの多くも死んでいきました。それとまったく同じことが、黄色人種のいた場所でも起こりました。

   彼らは私たちから何度も警告を受け取っていたにもかかわらず、こうした悲惨な状況を招いてしまったのです。こうした悲劇が起きる以前は、黒人種も黄色人種もすでにきわめて科学的な進歩を遂げていたということを強調しておきます。彼らは非常に快適に暮らしており、工場や会社、政府機関など、ちょうど現在の地球で見られるのと同じような環境や職場で働いていたのです。

   彼らもまた権力や知力、幸福を象徴する”金銭”のために、週に平均12時間働いていました。バカラティーニ星では1日が21時間、1週間は6日間です。彼らも、精神的側面よりも物質的側面に重きを置く傾向がありました。また現在の地球で行なわれているように、彼らの社会は政治家や官僚のシステムで運営されていました。そして指導者たちは空虚な言葉で国民を欺(あざむ)き、強欲と傲慢さに支配されて国全体を没落へと導いていったのです。

   惑星上のこの2つの人種は互いに妬(ねた)み合うようになり、妬みが憎しみに変わるのは時間の問題でした。彼らは絶えず憎しみ合い、対立し、それが頂点に達してついに大規模な争いになりました。しかも両者は非常に強力な武器を持っていたので、それが相互破壊を成し遂げたのです。

   私たちの記録した歴史では、生き残った235人のうち6人が子供でした。
   彼らは子供をつくりましたが、必ずしも成功しませんでした。生まれてきた子供たちは苦痛の泣き声を上げ、放射能の影響を受けてひどく醜い頭を持って生まれてきたりしました。こうして彼らは人体に受けた核戦争の後遺症を耐え忍ばねばならなかったのです。

   150年後、黒人種は19万人に、黄色人種は8万5000人になりました。
   ちょうど2、3時間前に、私たちの宇宙船が惑星”アレモX3”の上空へ行き、私たちは村の人々を襲った巨大アリの大群を絶滅させましたが、私たちは同じようにこの両人種の人々を物質的に援助してきたのです。そして、
いつでも問題は同じであり、つまり”核戦争”なのです。

原子で構成された人間は必ず「原子を再発見する」

   ミシェル、覚えておいてほしいのですが、宇宙は巨大な1個の原子であり、すべてがその影響を受けざるを得ません。そしてあなたの肉体は原子で構成されています。つまりすべての銀河系において、ある惑星に人が住むようになると、ある進化の段階で必ず原子が発見され、あるいは再発見されます。そして当然、それを発見した科学者たちは間もなく、その原子崩壊が怖ろしい兵器を生み出すことに気づき、やがて権力者たちはそれを使いたがるようになるのです。それはちょうどマッチ箱を持った子供が、何が起きるか確かめるために、藁(わら)の束に火をつけてしまうようなものです。

   バカラティーニ星では核戦争の後、地球にいるカマキリに似た昆虫が生き残り、それが放射能による影響で突然変異して巨大化し、体長が8メートルにまで超巨大化して、人間にとってきわめて危険な生物になりました。しかもその昆虫には天敵がいなかったので急速に増えていったのです。私たちはその巨大昆虫が棲息する上空を飛び、彼らを処理しました。地上には食用に適したすべてのものが姿を消していたので、次に私たちが行なったのはそれぞれの地域の風土に適した植物の種を植え、植樹をすることでした。

   私たちは物質的に彼らを助けましたが、しかしそうした介入を行なう時には、彼らの面前には姿を現さないように注意しました。それにはいくつかの理由がありますが、その1つは”安全”のためであり、2つ目の理由は彼らへの”心理的配慮”によるものです。それはもし彼らが私たちの存在に気づいて、私たちが彼らを助けるために来ていることがわかると、自分たちは他人に助けてもらわねばならない哀れな存在なのだと、彼らが思ってしまうからです。こうした心理は、彼らが生き延びようとする”意志”に有害な影響を与えるのです。地球に、”天は自ら助くるものを助く”ということわざがある通りです。

   そして最後の理由はとても重要なことです。
   宇宙の法則は確立されており、まさに太陽の周りを惑星が規則正しく公転するのと同じく、その法則は厳しく守られています。そしてもし私たちが間違いを犯すようなことがあれば、ただちにそれに応じて、10年から1000年の刑罰とも言うべき”報い”を受けることになります。このように私たちは時々援助の手を差し伸べたり、助言を与えることは許されていますが、(成長を阻む)やり過ぎは禁じられています。つまり”食事を盆に載せて給仕する”ことまでは固く禁じられているのです。

   そこで私たちは動物のつがいを住みつかせ、多くの草木を植えたので、その惑星の人々は動物や植物を食べることができるようになりました。このようにして彼らはゼロからスタートしたのです。私たちは、彼らの睡眠中の夢やテレパシーを利用して、彼らの前進のための道案内をしました。またしばしば”天からの声”も使いました。これは実際には宇宙船から発せられる”声”ですが、彼らには”天”から届いたと思えるのです」

   「彼らはあなた方のことを神と思ったに違いないでしょうね」

   「そうでしょう。そうしたことが、さまざまな伝説や宗教が生まれた原因であり理由なのですが、緊急の場合、目的は手段を正当化します。このようにして数世紀が経った後、このバカラティーニ星はついに核戦争が起きる以前の状態にまで復興しました。そして核戦争は同時に数ヶ所を砂漠にしてしまいましたが、それ以外の場所はそれほど打撃を受けてはおらず、植物や動物たちが容易に繁殖することができました。

   そして15万年後、文明は高度に発展を遂げ、幸いに人々はテクノロジーだけではなく、災いから教訓を学ぶことができ、霊的、精神的に高いレベルへと進化したのです。こうして黒人種と黄色人種の人々は、強い友情の絆を確立しました。ただ、これを可能にしたのは、多くの人々がそうした過去の記録を残して後世へ伝え、何が原因で核戦争が引き起こされ、その結果どうなったかを後の世代が知り、よく理解したからなのです。このようにして平和がこの惑星を支配するようになったのでした。

   そして私が最初に話したように、彼らは自分たちの惑星がいずれ500年以内に住めなくなることを知ったのです。しかし彼らは、銀河には他に居住可能な惑星が存在することを知っていたので、本格的な探検旅行に取りかかったのです」


        book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                            抜粋  

全面核戦争後の或る惑星に生きている人々

   スクリーン上に映し出された風景をひと言で表現すれば、それは”荒涼”であった。
   私の周りでは宇宙飛行士たちがそれぞれのデスクに着いていた。私たちは遙か4万キロの高度にいる宇宙船におり、そこから出て現地へ行っているいくつかの”球体”は長いチューブを地表へ向けてゆっくり降下させていた。

   ”球体”はそれぞれの場所を、いくつかのスクリーンに映し出しており、川の上に滞空していた球体はそのチューブを水中に降ろした。私の関心はそれらの映像に向けられていた。なぜなら、まさにその映像は自分が現地の路上にいるかのような臨場感があり非常に引き付けられたからである。

   特に私の注意は、巨大なビルの入り口の暗い場所の映像に引き付けられた。
   私の目は何かが動いたのを見たのだ。宇宙飛行士たちの間にも再び動揺が走ったのを感じたが、それほど驚いている様子ではなかった。突然、ある一連の揺れとともに何かが姿を現した。私はそこに見たものに恐怖を感じた。それは体長約2メートル、高さ80センチもある怖ろしいゴキブリが、スクリーン上にはっきり姿を現していたのだ。地球でも普通に見かける昆虫であるが、しかし最も大きいものでもせいぜい5センチ程度のものであろう。だが私の見たものは本当におぞましい大きさだったのだ。

   球体から下へ伸びたチューブは、その時まだ地表からは1メートルほど離れていた。
   突然、巨大なゴキブリがチューブに襲いかかった。チューブは直ちに収縮を始めたが、その時ビルの下からぞろぞろとゴキブリの大群が這い出して来たために、チューブの動きは止まった。そしてその時、球体から発射された強烈な青い光線がゴキブリの群れを一掃し、一瞬のうちに灰と化してしまった。黒い煙の雲が視界をさえぎり、ビルの入り口は見えなくなった。

   他のスクリーンには、丘の上を滞空していた別の球体が再びチューブを降ろすのが見えた。どうやら飛行士たちはその惑星の土壌や水、空気のサンプルを採取しているようだった。パネルに映し出されていた街や丘の映像は消え、スクリーンは白くなった。我々はそこを去り、同じ高度を保ちながら惑星上空を飛んで行った。突然叫び声が聞こえ、我々はすぐに高度を落とした。パネルが作動し、湖岸をアップで映し出した。そして渚の上空50メートルほどで滞空している球体の1つから映像が送られてきた。それは人間の一団を捉えた鮮明な映像で、私の目には地球人と同じ人間に見えた。

   別のスクリーンに映し出されたのは、年齢不詳のモンゴロイドの女性であり、顔は歪んでいて彼女は全裸だった。また他の画面には別の集団が現れた。しかし明らかに彼らのほとんどは、どこかがおかしく感じられた。それはねじ曲がって、大きな耳をした生物という感じだった。彼らはかなり動揺しており、球体を見上げて盛んに身振りをしていた。そこにあった建物の構造はかまぼこ型の丸太防災と似ており、高さはわずか1メートルしかなく、太い換気の管のような煙突がついていた。その”ブロックハウス”はすべて同じ向きに作られており、人々は脇の開口部から出て来た。

   湖岸の建物のそばには今や500人ほどの人々が立っており、彼らは子供から大人まですべてが全裸だった。私はやはり、彼らの多くがひどく怪我をしていたりどこかがおかしいのを目にした。彼らは皆、球体に向かっていっせいに手振り身振りをしていたが、誰も近寄ろうとはしなかった。その中でも特に屈強な男たちは、鉈(なた)かサーベルのようなものを持ち、何かを見張っているようだった。

   その時、大きな叫び声が響いた。
   人々は押し合い喚きながら大急ぎで建物の中へ移動し、一方、サーベルやツルハシで武装した男たちは隊列を作り、想像を絶する信じがたい”もの”に向かって立ちふさがっていた。そこへ”牛ほどもある”巨大なアリの集団が、岩陰から砂浜へ突進してきたのだ。そのスピードは早駆けの馬よりも速かった。武装した男たちは、逃げ回る人々とアリの速さを比較するように後ろを一瞥(いちべつ)したが、その時にはすでにもう・・・アリはあまりにも近づき過ぎていた。

   勇敢に立ち向かう男たちに対し、アリは襲いかかった。
   アリのクチバシは、人間の腕ほどもあった。その生き物は最初、1人の男にサーベルで攻撃させる隙(すき)を見せたが、一振りで彼を吹き飛ばしてしまった。その太いクチバシは彼の腰を挟み、男の体を真っ二つに切断した。別の2匹のアリがそれを援護していた。他のアリたちは逃げ惑う戦士たちを追いかけ、彼らを捕まえようとしていた。その時、球体から強力な青い電気ビームが照射され、アリたちはビームに撃たれて倒れた。アリたちは退治され、地上に散らばった動物の焼け焦げた死骸から煙が立ち上った。アリたちの巨大な足は最後のあがきで痙攣していた。

   他のスクリーンにはまた別の映像が映し出されていた。
   球体はさらに、退散するアリたちを追いかけており、600匹はいたと思われる生き残りの大群に死の光線を用いて攻撃を行ない、瞬時に、そして組織的に巨大昆虫たちを殲滅(せんめつ)させた。1匹も生き残ったものはいなかった。

   球体は最初の湖岸の上空へ戻ると、巨大昆虫の死骸を”鋤(す)く”特殊な道具を降下させた。「この仕事は本来予定されていたものではなかったのですが、私たちはこれらの生物のサンプル、特に”肺”を分析のために採取しています。私たちはある種の放射線がこのような変種を生み出したと考えています」、とタオは言った。

   スクリーンには、建物から飛び出した男たちが現れ、球体に向かって激しく身振りする様子が映し出された。彼らは両腕を広げて地面に平伏し、それを何度も何度も繰り返していた。

   「彼らにはこの宇宙船が見えるのですか?」

   「いいえ。私たちは今、高度4万メートルの上空におり、しかも私たちとこの惑星の間には現在3つの雲の層があります。ただ彼らには、宇宙船から出てそこへ行っている球体を見ることができるので、それに向かって感謝の気持ちを体で表しているのです」

   「彼らからしたらその球体は、自分たちを絶滅から救ってくれた神だと思っているでしょうね」

   「確かにその可能性はありますね」

   「いったい何が起きているのか教えて欲しいのですが、この星にいる人々は何者なんですか?」

   「それを説明するにはかなり長い話をしなければなりませんが、とりあえず少しだけあなたの好奇心を満たしてあげましょう。あの人々は、ある意味では今もあなたの惑星に存在する人々の祖先の末裔です。そして実際に彼らの祖先の一団は、2万5千年前、地球上のある大陸に住んでいたこともあります。彼らは今のこの惑星でかつて高度な文明を発達させましたが、大きな政治的対立が生じた結果、150年前についに、核による原子力で自らを滅ぼしてしまったのです」

   「それは全面核戦争が起きたということですか?」

   「そうです。それが連鎖反応で起きたのです。
   私たちは時おりこの星にやって来ては、さまざまな地域にまだ放射能が残存しているかどうかを、サンプルを採って調査しているのです。また時々、彼らに援助の手を差し伸べることもあります。ちょうど先ほど行なったようなことですね」

   「彼らはあなた方を神と考えるに違いありませんね! あなた方が行なったあのようなことのあとですから」

   「そうですね、確かに。
   あなた方の祖先の中に私たちを神と考えた人々がいたように、彼らもそう考えるでしょう。さらにあなたと私のこともね」、そう言うとタオは微笑んでうなずいた。

   球体は宇宙船に向かって上昇中であり、そのために我々はこの大陸の全体を眺めることができた。私はこの惑星のあちこちに、緑色と茶色の斑点があることに気づいた。球体は宇宙船内に収容され、私たちは出発した。宇宙船は猛烈なスピードで惑星上を飛行した。しばらくするとスクリーンには広大な海洋が映し出され、我々はある海岸の上に滞空した。そこでは今度は4つの球体が宇宙船から出て行き、島に向かって下降して行った。

   海岸には厚い石板のようなものが横たわっており、その周りには先ほど見た人々と同じく裸の男たちが集まっていた。彼らは球体の存在にはまったく気づいていないように見えたので、球体は今回は少し上空に止まっているからだろうと私は考えた。スクリーン上には男たちが石板の1つを海に運んでいるのが見え、それはまるでコルクのように海水に浮かんだ。男たちはその上に乗ると慣れた手つきでオールを操りながら岸を離れ、釣り糸を垂らした。すると驚いたことに、すぐにかなり大きい魚が釣り上げられた。

   球体は砂浜にあり、男たちから10メートルの高さで砂のサンプルを採取していた。
   私はなぜ彼らには球体が見えないのか尋ねると、外は夜であったことと、私にははっきり外が見えたのは、地球にある赤外線カメラのように特別なカメラだからということだった。その時、スクリーン上に明らかに女性と思われる”おぞましい”顔が映し出された。左目があるべきところには大きな深い傷跡があり、口は顔の右側へ寄っており、顎の中央には小さな穴が開いていた。唇は溶けて引きつれており、頭のてっぺんにだけわずかな髪の毛が哀れに垂れ下がっていた。彼女の胸も見えたが、もし片側が傷で化膿していなければ、それはきっと可愛らしかったに違いないと思った。

   「コンピューターによると、彼女は19歳です」、とタオが言った。

   「放射能のためですか?」

   「もちろんです」

   完全な容姿をした他の人々が画面に映し出され、その中には20代に見えるスポーツ選手のような体格をした男たちがいた。

   「現在のところ、この惑星には38歳以上の人はいません。
   この惑星の1年は295日、1日の長さは27時間で、摂氏28度、日中の平均気温は38度です。さあ、スクリーンを見てください。あのハンサムでスポーツ選手のような青年の性器の部分がアップで見えますが分かるでしょうか。彼の性器は完全に萎縮しています。私たちは前回ここにやって来た時に調べたのですが、ここではほんの少数の男性だけにしか生殖能力はないのです。

   ですが現実にはたくさんの子供たちがいます。
   つまりできるだけ早く子供をつくり、種を維持しようとするのはすべての人種に共通の生存本能であり、そのために生殖能力のある男性が”種馬”となっているのです。そしてこの男性もその1人なのです」、とタオが言った。

   球体のカメラは、30歳くらいのそうした男性の1人を映し出した。
   また、食べ物を調理している焚き火の周りを行き交うたくさんの子供たちを見た。焚き火の周りに腰掛けた男女たちは、調理した食べ物を取っては子供たちと分け合っていた。2つの小屋の間から吠え立てる3匹の黄色い犬に追われて、小さな黒豚が現れたがすぐに小屋の陰へ消えていった。私は本当に地球ではない別の惑星を見ているのかどうか疑わしく思った。それほどここの人々は地球人にそっくりだったのである。

   スクリーン上では他の球体たちが帰還を開始した。
   宇宙船への帰還の操作が始められ、前回と同様に、何の問題もなくすべての球体が再回収された。


        book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                           抜粋

   


         

地球の抱える大きな問題は「精神的分野」にある

   「あなたは、(魂という)アストラル体はさまざまな人生を通して得た、すべての認識を記憶し書き留めている、肉体に宿る存在であると理解しています。そしてそれが高められるのは精神的によってだけであり、決して物質的にではありません。肉体は大抵の場合、我々が死ぬと捨てられてしまう乗り物に過ぎません。私が”大抵の場合”と言ったことが、あなたを混乱させたようなのでさらに説明しましょう。

   我々の惑星ティアウーバ星のすべての者たちの内、ある人々は意志によって自らの体の細胞を再生させることができます。あなたは我々のほとんどが皆、同じくらいの年齢であることにすでに気づいていますね。私たちはこの銀河系の中では最も高度に進化した3つの惑星の内の1つです。私たちの何人かの者は、いわゆる”大いなる霊”と直接結びつくことができます。そしてこの惑星にいる者たちは、物質的にも精神的にも完璧に近いレベルに達しています。

   しかし全宇宙に存在しているすべての創造物がそうであるように、私たちにも果たすべき役割があります。そして事実、ほんの1個の小石からそうであるように、すべてのものに役割があります。私たちの役割は時には物質的なものであることもありますが、精神的な進歩に導いて助けることにあります。私たちは科学的にももっとも進化しているので、物質的な援助も与えられる立場にあります。

   もし父親が子供よりも知恵があり教育があったとしても、人に対する扱いが上手くできなければ、自分の子どもに精神的導きを与えてやることはできません。また不幸にして子供に肉体的なお仕置きが必要な場合、親が子供よりも強いということは重要なことです。あるいは、極めて頑固で聞く耳を持たないような大人に対しても、物理的な手段で彼らを正すのは必要で重要なことです。

魂に悪質な影響を与える「音」

   ミシェル、あなたは時に<悲しみの惑星>と呼ばれている地球からやって来ました。
   その呼び名はまさに言い得ていますが、それは地球がかなり特別な種類の学びと訓練の習得環境となっていることに理由があります。それは地球の生命存在が余りにも扱いにくいからとか、私たちがあなたを通して介入しなければならないといったことではありません。あなた方は本来の自然に逆らって生きていることこそがその理由なのです。つまり、創造主があなた方に委ねたものを、あなた方は守るのではなく破壊し、精致にデザインされ組み立てられている生態系に干渉し逆らっているのです。

   そうである限り、あなた方はそこから1歩も進歩することはできないでしょう。
   あなたが生活しているオーストラリアでは、生態系を尊重する動きが現れていますが、これは本来の進むべき正しい1歩です。しかしそのような国であっても、公害は生み出されており、大気汚染や水質汚濁の問題があります。そして最悪の公害の1つである”騒音”について、いったいどのような対策が行なわれているでしょうか? 私はこれを”最悪のもの”と言いますが、しかしオーストラリアにいる人々であっても、実は”騒音という問題”にまったく関心を払うことがありません。

   たとえば誰かに、交通の騒音で悩んでいるかどうか尋ねてみるとわかりますが、ほとんどの場合、85パーセントの人々はこのように答えるでしょう。”何の騒音ですか? 何を言っているのですか? ああ、その騒音ですか。もう慣れてしまいましたよ”と。その答えは私たちにとっては驚くべきものです。まさに”慣れてしまった”というのがどれほど危険かということなのです」

   私は心の中で、”どうして85パーセントとわかったり、地球についてそんなに正確に知っているのだろう?”と疑問に思った。するとちょうどその時、タオラと呼ばれている長身の人物の挙動が気になって振り向くと、私の後ろにビアストラとラトリが立っていて非常に驚いた。それは、彼女たちは身長が3メートル10センチと2メートル80センチの長身であったが、その彼らが1メートル70センチの私と同じ身長になってそこにいたからである。

   「最近、時々我々の何人かがあなた方地球人に混ざり、地球で暮らしているのを知っているでしょうか? それが、あなたの質問に対する私の答えです。”騒音”という非常に重要なテーマについてですが、もし今後も何の対策も講じられないとするならば、それは非常に危険で確実に大きな問題を引き起こすことになります。たとえばディスコで通常の3倍もの音量で音楽を聞いている人々は、彼らの脳や生理体やアストラル体を非常に危険な振動(バイブレーション)に晒(さら)しているのです。もし彼らがそれによって引き起こされる害を知ったならば、火事になって逃げるよりも早くディスコから逃げ出すに違いありません。

人間の行動に影響を与えている「色」

   しかし悪質なバイブレーション(振動・波動)というものは騒音だけから来るものではありません。それは”色”からも発せられているのです。あなたの惑星ではこの分野における実験が行なわれていましたが、その後行なわれてはいません。私たちの”エージェント”は、その特別な実験の報告をしています。それは一定の重さを持ち上げる腕力の人を使って行なわれたもので、それによると、しばらくの間ピンク色のスクリーンを見つめた後には、その人の腕力は30パーセントもの力を失うということです。

   あなた方の文明は、そうした実験には関心を払いません。
   しかし事実は、色というものは人間の行動に非常に大きな影響を及ぼしているということです。この影響力を制御し、コントロールするためには、個人のオーラの色が考慮される必要があります。もしあなたが本当に自分に合った色で寝室の壁を塗ったり、壁紙を貼りたいならば、あなたは自分のオーラの重要なポイントカラーを知る必要があります。あなたのオーラと寝室の壁の色を合わせることで、あなたの睡眠は健康状態を改善し維持することができます。さらにその色が発する波動(バイブレーション)は、精神的なバランスをもたらし、睡眠中においてもその効果を発揮するのです」

   地球の人々のほとんどはオーラを見ることができないので、私はその重要なオーラの色をどうして知ればいいのだろうか、と疑問を抱いたが、それを口にする前にタオラは私の考えを読んで直ちに答えて言った。

   「ミシェル、オーラを感知するためにはそうした装置が必要ですが、これによってあなた方は、待ち構えている岐路において正しい選択を行なうことができると保証できます。地球ではすでにオーラを写真撮影する装置が発明されています。しかし必要なことはそれを解読することであり、私たちが解読できることから比べると、それはほんのアルファベットの最初の2文字を読む程度に過ぎません。肉体を癒すためにオーラを読んで用いることは、霊魂や生理体の癒しのために”リーディング”が行なわれる場合に比べると、それは比較にならないほどの大きな効果があります。

   地球に存在する大きな問題は精神的分野にあります。
   今は、たいていの責任は肉体にあると考えられているようですが、これは重大な間違いです。もしあなたの精神が貧しければ、その影響は肉体にも現れます。しかしそれでもあなたの肉体は使い古されてある日、死に至りますが、アストラル体の一部でもあるあなたの精神は決して死ぬことはありません。それどころか反対に、あなたが自分の心を磨けば磨くほど、あなたは肉体によって重荷を背負わされることが減り、より速やかに迅速にあなたは生のサイクルを通して進歩していくことができるのです」

   タオラは話を止め、光る目で私を見つめていた。
   どのくらいの時間が経過したのだろうか。私はますます幸福感が満ちていき、彼ら7人のオーラの色が次第に変化していくのが分かった。あるところでは鮮明に、またある場所では柔らかな色となり、外側の端は霧のようになっていった。この霧は広がっていくにつれてさらにピンクがかった金色に変化し、次第に7人の姿をぼかしていった。

   タオが私の肩に手を置き、しかも強くつねったので、私の肩にはその後数週間にわたりその痕が残った。 「いいえ、あなたは夢を見ているのではありませんよ。これは現実のことなのです。タオリはいつもは消えていて、時々このようにして現れるのです。だからあなたはこれを夢の一部と思ったかもしれないので、今の私の任務は、あなたに現実を確実に認識してもらうことにあります」


        book 『超巨大[
宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                            抜粋

   

地球は第1カテゴリーに分類される最も低いレベルの惑星

   私はこれまで他人に畏敬の念を持ったことがなかった。
   それがどんなに重要な偉人であれ、私にとってはただの同じ人間でしかなかった。自分が誰かに意見するのにも特に不安を感じたこともなく、私にとっては一国の大統領でさえがただの人間で、人々が彼らをVIPと見なすことを滑稽に感じていた。しかしここでは、すべてが変わってしまったのである。

   彼らに向かい合った時、私は本当に恐れかしこんでしまった。
   私にはあのように輝く者たちが存在することが想像できなかった。まるで彼らの体内では炎が燃えており、内部から光線を発しているかのようだった。彼ら7人は半円を描くように座っており、いわゆる蓮華座(れんげざ)を組んでいた。そしてとても美しく、しかも威厳のある声で私に話しかけてきたのは、その中央に座っている人物だった。「ミシェル、我々のところへようこそ!」

   私には彼らの体を取り巻くさまざまな色が「オーラ」であることが分かった。
   その時、私にはオーラが見えたのである。彼らの7人の体を包んでいた主な色は薄いピンクで、それはすばらしく輝くピンクの雲が我々を包み込んでいるように思えた。また彼らを囲む金色の光輪はほとんどサフラン色に近かった。彼らは私のオーラを見ているだけでなく、おそらく「読んで」いた。それに気がつくと、私は突然自分が裸でいるような感じがした。

   中央のリーダーが沈黙を破って言った。
   「ミシェル、あなたは地球に帰ってあるメッセージを伝え、いくつかの重要な問題に啓発を与えるために、我々に選ばれてこの惑星にやって来たのです。地球ではある出来事が”起こらなければならない”時期を迎えています。これまで地球では暗黒と未開が数千年を支配した後、いわゆる”文明”が現れると、不可避的に科学が発達し、最近の150年間は特にそれが加速して来ました。

   1万4500年前、地球には同じように科学的進歩を遂げた文明が存在していました。
   しかしあなた方の科学は真の”知識”にはとうてい及ばないものでありながら、しかしかなりの進歩を遂げ、それは近未来の地球人類に害を及ぼすほどになりました。害があるというのは、それがただの物質的な知識だけであって、精神的な知識ではないからです。科学とは本来、現在のあなたの惑星で起きているように
人々を物質界に閉じ込めるものではなく、人々の精神的発達を助けるべきものであるのです。

富だけが目的の地球人

   かなりの程度で、あなた方はたった1つのゴール”裕福”を目指しています。
   つまりあなた方の人生はすべてが富の追求に関わっているということです。そしてそれは必然的に、羨望や嫉妬、富者への憎しみ、貧者への軽蔑を生み出します。あなた方の今の科学は、1万4500年前に地球に存在した文明とは比較にもなりません。あなた方は自分たちの文明を没落させ、ますます道徳的、精神的な大惨事を引き起こそうとして突っ走っているのです。

   我々ティアウーバ星の人々は、我々の保護下にある惑星の住民を助け、導き、時には罰することも命じられています。おそらく、すでにあなた方には”人類にとって有害である”という意味が判っているでしょう。地球に住む多くの人々は、核兵器を最大の脅威と信じているかもしれませんが、実はそうではありません。あなた方にとってもっとも危険なものは、”物質主義”なのです。

   あなたの惑星の人々は”金銭”を求めます。
   それはある者にとっては権力を得る手段であり、ある者にはドラッグ(薬)を得る手段であり、またある人には他人が持っていないものを所有する手段です。もしある経営者が1つの大きな店を持つことができたら、次には2店目、3店目と欲しがります。もしある者が小さな国を支配していれば、次にはその支配をもっと拡大させようとします。それは家族と平和に生活できる住まいを持っている普通の人であっても、さらに大きな家を求め、2軒目、3軒目を欲しがります。

   なぜこんな愚かなことを望むのでしょう!
   人が死ねとき、それまで蓄えたものを全て放棄しなければなりません。しかもその子供たちは彼の遺産を浪費し、孫たちは貧乏に暮らすことになるでしょう。そうした状況はただ物質的なことにこだわって生きた人生でしかありません」

   私は学校で先生に叱られた時のように恥ずかしかった。
   しかしここでは、理解していなくても「分かった」と言って誤魔化すことができなかった。なにしろ彼らは、開いた本を読むように私の心を読むことができたのだ。

人間に”大いなる霊”の”かけら”が挿入された

   「あなたがすでに聞いているように、初めに”大いなる霊”だけが存在していました。
   その”大いなる霊”の計り知れない力によって、物質的に存在するすべてのものが創造されました。その唯一の目的は”精神的な必要が満たされる”ためであり、そのために惑星や太陽、植物や動物などが創造されました。”大いなる霊”は純粋な精神ですから、これはまったく当然なことです。”精神的な満足が得られるためになぜ物質が創造される必要があったのか?”、という疑問をあなたが感じていることは分かっています。

   それについて私はこのように説明しましょう。
   ”大いなる霊”である創造主は、物質界を通して精神的な体験を求めたのです。この体験を得るために、”大いなる霊”は自分の霊の一部分を物質的存在に具現化させようとしました。そしてここで宇宙の法則が適用され、第四の力が用いられました。あなたは9つの惑星が太陽の回りを周っているという宇宙のパターンを知っていますね。9つの惑星を従えた9つの太陽は、さらに大きな1つの太陽の周りを周回しますが、これは9つの太陽を従えた”原子核”に当ります。そして爆発の起きた宇宙の中心に到着します。

   第四の力は非常に重要な役割を果たし、”大いなる霊”が想像したことはすべて実現しなければなりません。そこでその力は、”大いなる霊”の無限に小さい部分を人間の体に挿入したのです。これが本質的な人間存在の9分の1を形づくっており、かつハイアーセルフ(高次の自我)の9分の1を構成するいわゆる”アストラル体”を形成しています。同じく他の物質体にも同じハイアーセルフが9分の1ずつ住んでおり、その各部分は中心的存在に対して統合されています。

   さらにハイアーセルフは”高次元ハイアーセルフ”の9分の1に当っており、それはさらに”高位にあるハイアーセルフ”の9分の1に当っています。この過程は源に遡るまで続き、”大いなる霊”によって必要とされる精神的体験の壮大なろ過作用を表しています。一番最初に分類されるカテゴリーのハイアーセルフが、他と比べてそれほど大切なものではないと考えてはいけません。それは低いレベルで機能しますが、しかしきわめて強力で重要なものなのです。それは病気を癒すこともでき、死人さえ生き返らせることも可能です。

   それがたとえば地球ではスピリチュアル・ヒーリングとして知られているものであり、患者がその場にいなくても、ハイアー・セルフの助けによって行なわれる遠隔治療のことです。また医者があらゆる治療を施したにも関わらず、死亡と診断された人々が生き返った例は数多くあります。一般的にこうしたことは、その人物のアストラル体がハイアー・セルフに出会うときに起こります。

   ハイアー・セルフは”死に逝く”最中に自分の肉体から離れ、自分の肉体を取り巻く医者や家族を見ます。その状況は苦しみの源であった肉体を離れ、アストラル体としての大きな喜びを感じさせます。そして自分が素晴らしい光と幸福の待つ”霊魂の運河”に投げ出されるのに気づきます。しかしこの運河を通過する前に、自分自身の意思ではなく、彼を必要とする人々のためにはまだ”死ぬべきでない”とされる理由があった場合、彼は戻るように求められることがあります。そのような場合、時によってそれは許可”される”のです。

   あなたは”脳溝”によって、自分のハイアー・セルフと絶えず情報のやり取りをしています。あなたのハイアー・セルフは日夜絶えずあなたを監視していて、事故からあなたを助けるために介入します。ハイアー・セルフとアストラル体との間にメッセージを伝えることが可能なのは脳溝だけではありません。それはしばしば夢の中に、あるいは睡眠状態において別の経路が存在するのです。

   それは睡眠中のある時、あなたの重要な問題を解決するために精神的な強さを補強したり活性化したりしながら、あなたのハイアー・セルフはアストラル体を呼び出して助言や着想を伝えたりしながら再生させることができます。このような理由から、日中に受け取った悪い想念が起こす悪夢や侵入してくるノイズによって、あなたの睡眠が乱されないようにすることが大切です。おそらくあなたは、”夜は助言を与える”というフランスの古い格言の重要性をさらに理解できるでしょう。

   あなたの惑星の普通の人々にできるだけ理解してもらうためには、もっとも単純な言葉で説明することが必要でしょう。誰の中にも存在するアストラル体は、人生において肉体で体験したすべての感覚をハイアー・セルフに伝えます。しかしもしこれらの感覚が本質的に物質主義に染まっていると、ハイアーセルフはそれらをフィルターで漉(こ)す際にトラブルに見舞われます。それは汚い水をフィルターに通すとすぐに詰まってしまうようなものです。もしあなたが人生において経験したすべてのことを通して、精神的な面での利益をアストラル体に与えることができれば、それはさらに精神的な理解力を勝ち得るようになるでしょう。

   この過程は9つの要素からなる9段階のフィルターと考えることができます。
   アストラル体は、最初の第1レベルのカテゴリーのハイアーセルフで、1つのサイクルを終えると、次に第2のハイアーセルフへとそれ自身を切り離します。それが第9まで全過程が繰り返されます。そしてアストラル体が充分に精神的に進歩すると、次のカテゴリーの惑星へと移り住むことになります。

地球は第1カテゴリーに分類されるもっとも低いレベルの惑星

   ”大いなる霊”の知恵によって第4の力が生み出され、9つのカテゴリーの惑星が与えられました。そして今、あなたは第9カテゴリーの惑星、つまり最高の段階にあるティアウーバ星に来ています。地球は第1カテゴリーの惑星であるので、そのためにもっとも低い段階にあります。これがどういうことを意味するかというと、地球は基本的な社会的価値感を強調して教える幼稚園にたとえることができます。

   第2カテゴリーの惑星は、さらなる価値感が教えられる小学校に対応しています。両方とも大人による指導がぜひ必要です。第3カテゴリーの惑星では個人の関心に応じた進路を許す価値基盤を備えた高校に当ります。次にあなたは大学に行くでしょうが、ある程度の知識を身につけたあなたは大人として扱われ、市民としての責任を受け入れることを始めなければなりません。

   これが9つのカテゴリーの惑星で起きるプロセスの基本であり、典型です。
   あなたがさらに精神的に進歩すると、進んだ惑星でより優れた環境とライフ・スタイルで、これまで以上に素晴らしい人生を享受できるようになります。食料だけでなくすべてのものを手に入れることが容易になり、さらに効果的に精神的な進歩が得られるようになります。より進んだ惑星では、自然それ自体が”学ぶ人を助ける”段階にあり、あなたが第7、第8、第9の惑星にたどりつく頃までには、あなたのアストラル体は高度に進化し、あなたの肉体もまたあなたの進化によって恩恵を受けるのです。


        book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                          抜粋


   
 

生まれ変わる目的

   タオラは私に話しかけて言った。
   「ミシェル、あなたは我々に選ばれてティアウーバ星に来ましたが、その理由はあなたの心が目覚めて開かれているからだけではなく、まず何よりも現在の地球ではまれな<ソウコウス>の1人であるからです。ソウコウスとは地球だけでなく他の異なるカテゴリーの惑星を含め、人間の肉体で81回の人生を生きたことのあるアストラル体を指しています。そうした人々のうち、後退することなしに”梯子を上り続ける”ことができる者は、さまざまな理由から地球のような進化レベルの低い惑星で暮らすように連れ戻されることがあります。

   9という数は宇宙の数を示していますが、あなたのアストラル体は偉大なサイクルの1つの終わりに当っており、つまりあなたは9つの人生を9
回体験したということです。そうしたことについてあなたの完全な理解が得られるように、我々の惑星への旅のあいだに、あなたに前世への再訪問を許しますが、それによって生まれ変わりがどのようなもので、その目的はどこにあるのかをさらに理解できるようになるでしょう」

   彼は話し終えると、私を別の部屋へと案内した。
   そこには3人の人が待っており、空気で膨らんだ布製の大きなクッションに横になるようにとタオが指示した。リーダーは私の頭の後ろに立ち、他の2人はそれぞれ私の手を取った。タオは私のみぞおちの上に両手を置いた。リーダーが両手の人差し指を私の松果体の上に置いた。数秒後、私はものすごいスピードで、真っ暗で終わりのないトンネルの中を後ろ向きに滑って行くような感覚に襲われた。

前世への旅

   突然、薄暗い炭鉱内の横坑道のようなところに出た。
   そこには、ひたいに小さなランプをつけた男たちが7人おり、カートを押していた。少し離れた所にいる他の者たちは、ツルハシやシャベルで穴を掘っては、石炭をカートの中に入れていた。私は横坑道の端の方へ移動すると、1人の炭鉱労働者が真近に見えた。私は彼を知っているような気がした。私の中からやってきた声が言った、「それはあなたの肉体の1つですよ、ミシェル」 男はかなり長身でがっしりとした体をしていた。そして汗と石炭のほこりにまみれながら、シャベルで石炭をカートに入れていた。

   突然、場面が変わり、仲間の1人が炭鉱エレベーターの入り口でその男を呼んだので、男の名前はジークフリートだとわかった。それはドイツ語だった。仲間の炭鉱労働者がジークフリートを誘い、彼らは村の大通りにある一番大きくて古い小屋へ向かった。私は彼らについて中へ入ると、小屋の中は油のランプで明るく照らされており、男たちがテーブルの周りに腰掛けていた。ジークフリートはそのグループに加わった。

   場面が変わった。
   ジークフリートは数時間をその小屋で過ごしたらしく、明らかにひどく酔っ払っており、よろめきながら外に出た。夜の通りに並んだ小屋には、どこにも煙突があって黒い煙を吐いていた。男はその小屋の1つに歩いていくと、無愛想にドアを開け、千鳥足で中に入った。そこには下は1歳くらいから年子(としご)の8人の子どもたちが、汚れたお椀のお粥にスプーンを突っ込んで座っていた。彼らは急に顔を上げると、怖ろしそうに父親の姿を見つめた。

   中背で手強そうな汚れた金髪の女性が彼に向かって怒鳴りつけた。
   「どこに行ってたの! お金はどこ! 子供たちはもう2週間も豆を食べていないのは分かってるでしょ? なのにあんたは、また飲んできて!」 彼女は立ち上がるとジークフリートに近づき、彼の顔に平手打ちを食らわせた。すると彼は彼女の腕をつかみ、左手のげんこつで強く殴ったので、彼女は後ろに吹っ飛んだ。彼女は首の後ろを暖炉のエントツにぶつけて床に落ち、即死した。

   子供たちが泣きわめいた。
   ジークフリートは、目を見開いて生気のない目で自分を見つめる妻に、よろめいてもたれかかった。「フリーダ、フリーダ、目を覚ましてくれ!」 彼は怒りに満ちた声で泣いた。彼女を立たせようと腕に抱いたが、彼女は起き上がらなかった。彼女はなおも目を動かさなかったので、突然、彼は彼女が死んでいることに気づいた。すでに酔いから醒めた彼はドアに突進し、まるで気が狂ったように外に出て夜の闇を走り回った。

   再び情景が変わった。
   ジークフリートは2人の護衛にがっしりとガードされ、頭にはすっぽりとフードを被せられていた。死刑執行人も同じように、目の部分だけに穴が開いたフードを被っていた。彼は大男で、その大きな手には幅広い刃のついた斧(おの)を手にしていた。護衛はジークフリートを前屈(かが)みにひざまずかせ、その頭を執行台の上にのせた。死刑執行人がそこにやってきた。彼がゆっくりとジークフリートの頭上に斧を振り上げると、司祭が祈りを唱えた。突然、斧が振り下ろされた。ジークフリートの頭は地面に転がり、群集は後ずさりした。

   まさしく私は、数々の自分の肉体の1つが暴力的な死を遂げた瞬間を目撃したのだった。その感覚は実に奇妙なものだった。私は彼に好感を抱いており、彼は間違いを犯しはしたが、私は彼に深く同情していた。しかし彼の死の瞬間、ざわめく群集の中に彼の首が転がると、私自身ばかりか彼のためにも、抗しがたい開放感を感じたのだった。

   すぐに場面が切り替わった。
   そこには豪奢に飾られた小さな舟が湖を横切っていた。赤みがかった肌の男たちが水中に長い棒を差し込んでその小さな舟を漕いでいた。美しく飾られた小舟の天蓋の下には、金色の肌をした可愛らしい女性が玉座に腰掛けていた。卵形のその顔は、細くつり上がった愛らしい目と、腰まで伸びた長い金髪で輝いていた。彼女はくつろいでおり、彼女を喜ばせようと周りにいる若い仲間に微笑みかけていた。私はこの可愛い女性が、前世における自分自身であることが瞬間的にわかった。

   場面が変わり、私は宮殿の中にいた。
   贅沢に飾られた部屋は、色とりどりの色彩に満ちていながら、非常に整然とした庭園に向かって開かれていた。明るい緑の腰布をまとった赤みがかった肌の召使たちは、その日100人余りの客人のもてなしに忙しかった。

   舟にいた可愛らしい女性が、中央の王座のような高い背もたれのついた椅子に腰掛けた。1人の召使が大きな扉を開けると、身長が190センチくらいの背の高い若い男性が現れた。彼は筋肉質でたくましい自分の体を誇っているように見えた。ブロンドの金髪のその男性は、その女性が自分の側に準備していた椅子に腰掛けた。突然、彼女の合図で銅鑼(どら)が数回鳴り響いた。若い女性ははっきりとした大きな声で、ゲストと召使に向かって語り始めた。「私ラビノラは、今1人の仲間を選んだことを皆様にお知らせします。こちらにいるのはクシノリーニで、この瞬間から彼は私との合意に基き、王権のすべてを手にすることになります。彼は王国第二の権力者であり、私自身が女王としてその上に立ちます」

   場面は変わり、ラビノラは裁判を行なっていた。
   さまざまな人々が女王の前を行き交い、彼女は注意深く話を聞いていた。そして思いがけないことに、私は彼女の体の中に入り込んでいたのだ。私はかなりの時間を、ラビノラとして見聞きしていた。私は聞いた話をすべて理解できたし、ラビノラの判決に私は決定的に賛成だった。しかし彼女の決定に対して、群集が不満の声を上げているのが聞こえた。彼女は一度も、クシノリーニの方を向いて彼の助言を求めることはしなかった。私はある前世でこの女性であったことを意識し、大きな誇りが自分に押し寄せるのを感じ、何かが分かり始めたというかすかな感覚を持った。

   再びすべてが消えて、私は贅沢な寝室にいた。
   近づいてみると、ラビノラは陣痛で顔を歪め、大汗をかき金切り声を上げて苦しんでいた。赤ん坊は出掛かっていたがすでに彼女は大量の血を流していた。それは彼女の最初の子供であったが、彼女は疲れきり、私はラビノラがすでに死を覚悟しているのが分かった。そして次の場面では、2時間後にラビノラがちょうど息を引き取った場面だった。子供もまた生まれ出る前に窒息死していた。そしてこの28歳の可愛らしいラビノラは、次の人生を生きるためにアストラル体を解き放ったばかりだった。

   それ以外にも私は、さまざまな他の惑星で生きた前世を見た。
   私は2度物乞いをやり、3度水夫をしていた。インドでは水の配達人をやり、日本では鍛冶屋をやって95歳まで生きた。またローマ人兵士、8歳でライオンに食われたチャドの黒人の子供、アマゾンで12人の子供を残して42歳で死んだインディオの漁師、86歳で死んだアパッチの長、他の惑星を含めて数回生きた農夫、別の惑星とチベットの山々で2度生きた僧侶などだった。

   ラビノラは女王としてその惑星の3分の1を支配していたが、ラビノラだった時を除いて、私のほとんどの人生は非常に地味なものだった。私は過去80回の人生のすべてを見たが、その幾つかにはとても心を動かされた。過去世への旅の終わりに、私はトンネルの中を再び後退していく感覚とともに、目を開けるとそこにはタオと3人のタオラたちが微笑んでいた。私が完全に「現在の皮膚」の中に戻り終えると、リーダーのタオラが言った。

   「人の人生はまさに車輪にくくりつけられた輪廻転生であることを、前世を見ることで気づいてほしかったのです。ある人生ではあなたは物乞いであったし、またある時はラビノラのような女王でした。それは車輪の最上部にあったことでたくさん学び、多くの人々を助けることができました。物乞いは国王と同じように人生を学びますが、しかし多くの場合、国王よりも多くのことを学ぶのです。あなたは山で苦行をしていた時、そうした前世の人生に比べてより多くの人々を助けたのです。大事なことは外から見えることではなく、それらの後ろにあるものです。

   あなたのアストラル体がこうした転生によって別の肉体を持つのは、経験によってより多くのことを学ぶためです。それがあなたのハイアーセルフ(高次の自我)のためになるのです。国王や炭鉱労働者、あるいは物乞いをするそれぞれの肉体において効果的に起きるのは、連続的な洗練されていく過程なのです。肉体はそのための
道具なのです。アストラル体はどのような場合でも、できるだけ自然の法則、宇宙の法則に従わねばなりません。それが、最終的なゴールへ到達する最短距離を可能にするのです」


        book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店
 

                           抜粋  

悲しみの惑星

   どれほど時間が経過したのか判らなかった。

   ふと振り向くと2人の人がこちらへ向かっており、その1人は非常に奇妙な姿をしていた。一瞬私はその人物を、映画で見たことのあるレッド・インディアンかと思った。背は150センチくらいで、もっとも驚いたのは身体の幅が身長と同じくらい横に広がっており、正方形であったことだ。頭は完全に丸く、首がなくて直接肩に乗っていた。彼の髪が赤、青、黄色の羽毛のような形をしていたので、インディアンかと思ったのだった。目は赤く、顔はモンゴロイドのようにノッペリとしており、眉毛はなく、まつ毛は私のよりは4倍は長かった。衣から出た手足は、顔と同じく青い色をしていた。そして頭の周りには金色の強い光輪があった。

   彼は「アーキ」と呼ばれていた。
   「アーキ」とタオラが言った、「ようこそティアウーバ星へ。こちらは惑星地球からやって来たミシェルです」 そしてタオラは私に話しかけてきて言った、「アーキは<ある惑星>からここへやって来ました。それは特別にあなたに会ってもらうために彼らの宇宙船でここへ来てもらったのです。私たちはあなたに、我々のような人種とはまったく異なる<外惑星人>を自分の目でしっかり見て、自分の手で触って確かめてもらうためです。

   ある点ではかなり違いますが、アーキは地球と同じカテゴリーに分類されるある惑星で暮らしています。あなたとアーキとの違いは単に肉体的なものであり、彼らの外見は長い時間の間にそうしたものになったのです。ミシェル、あなたは彼の外見が異常で怪物に見えることから、彼らが科学的にも精神的にも高度に進化しているとは思えないかもしれませんね。しかし彼のオーラから精神的に高度な進化を遂げていることが判るでしょう」

   挨拶するために私が立ち上がると、彼も立ち上がったが、彼の手はほとんど床に届くほど長かった、手には5本の指があったが、親指が2本あり小指の部分も親指になっていた。「ミシェル、あなたに会えて光栄です。私たちの惑星の客として歓迎したいと思います」、そう言うと、我々と同じ歯をのぞかせて彼は微笑んだ。

   「私は偉大なタオラの要望で、あなたの惑星地球と多くの点で似ている<ある惑星>からこのティアウーバ星へやって来ました。我々の惑星は地球の2倍の大きさがあり、150億の人々が暮らしています。しかし第1カテゴリーに分類される地球や他の惑星のように『悲しみの惑星』です。我々が抱える問題はあなた方の場合とほぼ同じです。我々は自分たちが今生きている時代に2度の核戦争を体験し、独裁、犯罪、伝染病、大変動、通貨システム、そしてそれに関連するすべてのことに加え、宗教、カルトなども体験しました。

   しかし我々の時間で約80年前(1年が420日で1日は21時間)、我々は改革に着手したのです。その改革は、大洋の沿岸にある小さな村からやって来た、3人の男性と1人の女性からなる4人のグループによって起こされました。このグループは平和と愛、それに表現の自由を説きました。彼らは自分たちの国の首都に行き、その指導者に話を聞いてくれるように要求しましたが、国家体制は独裁的な軍事政権であったために、彼らの要望は拒否されました。しかし彼らは6日間にわたり、わずかな水以外なにも口にせず宮殿の門の前で過ごしました。

   彼らの根気は大衆の注意を集め、6日目には2000人の群集が宮殿の前に集まりました。彼らは弱りきった声で、「体制を変えるために愛によって結束しよう」と群集に訴えました。しかし宮殿の護衛兵たちは、もし退散しなければ4人を撃ち殺し、群集にも発砲すると脅し、彼らの話を終わらせようとしました。群集は護衛兵を怖れてすぐに退散しましたが、人々の心にはそのとき種が落ちたのです。人々は熟考した上、何千人もの人々が、平和的な理解なしには、政府の武力に対して自分たちは絶対的に無力であることを悟ったのです。

   金持ちや貧乏人、経営者や従業員、労働者などへ話しは次々に伝わっていきました。
   そしてそれから6ヶ月後のある日、国内のいっさいのことが「停止」してしまったのです。原子力発電所が閉鎖され、交通機関が停止し、高速道路が通行止めとなりました。つまりすべてが止まったのです。農民は農作物を配達せず、ラジオやテレビは放映をやめ、情報伝達の手段は寸断されました。ほんの数時間で何百万人もの人々が”労働休止”を実践し、そのような結束に対して警察は手の施しようがありませんでした。

   彼らは不正と圧制に立ち向かって結束したので、その時には憎しみや嫉妬、意見の相違などは問題になりませんでした。そして実は警察や軍も人間で構成されており、彼らの家族や友人たちもこの群集に加わっていました。ですから4人の反乱分子を殺害することはできませんでした。1つの発電所が群集から解放されるためだけにも、何十万人もの人々が殺されなければならなかったのです。

   人々の決断に対して、警察や軍それに独裁者は降伏せざるを得ませんでした。
   この事件による死者の数は、独裁者の護衛を務める2、3人の狂信者だけでした。兵士たちは彼を捕まえるために彼らを撃ち殺す義務があったのです。人々は彼を追放しましたが、彼は自分がやってきたことをすべて自覚し、後悔して死にました。こうして現在、その国は我々の惑星の中では最もうまくいっています。しかしあなた方の惑星地球のように、暴力的な全体主義体制のもとに支配されている国家もあります。我々は全力を尽くしてそうした国の人々を助けています。

   この世に生きる生は、これをうまく卒業できればより高次の存在となる可能性が与えられ、それが肉体から自分を解放するための見習い期間であることを我々は知っています。あなたも知っておく必要がありますが、惑星は種類ごとに分類されています。自分たちの惑星が危機に陥った際には、全人口を別の惑星に移住させることは可能ですが、そのためには新しい惑星が同じレベルのカテゴリーでなければうまくいきません。

   我々は過剰な人口を抱えていましたが、科学的に高度に進歩していたので、移住することを考えてかつて地球を訪問したことがあります。しかしあなた方の進化の度合いは、我々に利益よりも害をもたらすと判ったのです。我々はただ観察者として、あなた方の誤りをも含めてさまざまなことを学ぶために、今でも地球を訪問することがあります。しかし我々は決して干渉することはしません。それは我々の役目ではなく、またたとえあなたの惑星を侵略するとしても、それはいずれ我々の進化にとっては後退させるステップでしかないため、そうしたことは決して行いません。

   アストラル体に話を戻しますが、アストラル体が充分に進化するまでは、より進化した惑星に生まれ変わることは絶対にありません。そして当然、進化というのは精神的なものであって、科学的なものではありません。しかしこの進化は肉体のおかげで起こります。あなたはすでに惑星を分類する9つのカテゴリーについて学んだと思いますが、我々はここティアウーバ星のレベルからは程遠い最低の場所に住んでいます。私は今この肉体で、ここに9日間だけ滞在することが許されていますが、それを過ぎると10日目には死ぬことになります。なぜなら私と私の肉体は、ここに留まれるほど未だ進化してはいないからです。それが宇宙の法則で、自然は確固たるルールとよくできた安全装置を持っているのです」

   「しかし私ミシェルがここティアウーバ星で死ねば、私のアストラル体はここに留まって、ティアウーバ星で新たに赤ん坊として生まれるのではないのですか?」

   「あなたは理解していませんね、ミシェル。
   もしあなたが未だ地球での学びと任務を全うしていないならば、宇宙の法則は何度でも地球であなたを生まれ変わらせます。しかしあなたが地球で死ぬ時、あなたのアストラル体がどのくらい進化したかの程度に応じて、それにふさわしいレベルの第2、あるいは第3のカテゴリーに分類された惑星に生まれ変わる可能性はあります」

   「すべてのカテゴリーレベルを飛び越えて、第9レベルの惑星に生まれ変わることはありますか?」 私はティアウーバ星を紛れもない楽園と見なしていたので、なおも希望を持って尋ねてみた。

   「ミシェル、鉄鉱石と炭素を混ぜることで純粋な鋼(はがね)が生まれるかと言えば、そんなことはありません。純粋な鋼(はがね)をつくるには、まず鉄鉱石から不純物を除き、それを窯(かま)へ戻す。それを何度も何度も繰り返すことで、初めて1級の鋼(はがね)がつくられるのです。そして我々にも同じような原理が適用されています。つまり我々は完全になるまで、何度も何度も生まれ変わらなければなりません。なぜなら我々は、1級の鋼(はがね)になることを求められており、わずかでも不完全であるものは受け入れない「大いなる霊」と再び一緒になろうとしているからです。

   そうした理由から我々は努力を重ね、数ヵ所においてはあらゆる宗教や宗派を廃止することに成功しました。しばしば彼らは人々を集めて集団となり、唯一神や複数のさまざまな神々を崇拝させ、より理解させようとします。しかし彼らは宇宙における基本を理解していないことから物事をさらに複雑にし、人々をまったくわけのわからない迷路へと向かわせてしまうのです。これは個人的関心だけに目を向けている聖職者たちによって、自然や宇宙の法則ではなく、さまざまな儀式や法則を導入したからなのです

   もう行かなければなりません。
   ミシェル、あなたとのこの会話が、あなたや地球にいるあなたの仲間たちにとって少しでも役に立てばとても嬉しく思います」、そう言うとアーキは話すのを終えた。

   私は宇宙の果てで、私のように<悲しみの惑星>に住み、永遠なる幸せを得るために、同じ学び舎(まなびや)で学んでいる兄弟に会ったのだった。


        book 『超巨大[宇宙文明]の真相』 ミシェル・デマルケ著 徳間書店

                           抜粋

自分を支配する覆われて深く隠されている感情③

   私たちはみな、腹が立ち、不愉快になる時、もっともなそれなりの理由を持っています。
   「交通渋滞でイライラする」とか、「あのニュースを聞いて頭にくる」、あるいは「誰それがちゃんとやってくれれば、こんなに怒鳴り散らさなくても済むのに」、「あいつのせいで」などど思います。つまり、怒り、腹立ち、イライラの原因は自分たちの外側にあると思うのです。

   でも実際にはそうではありません。
   怒りは実は私たちの内面に蓄積されているのです。そうした外的な出来事や状況は、ただボタンを押すように、すでに自らの中にあった怒りの感情を呼び覚ますだけなのです。そして私たちが持っているのは「怒り」のボタンだけではありません。怒りのほかにも、いろいろな抑圧された感情が内面に蓄積されており、外的な状況や出来事はただ、すでにそこにある感情のどれかを呼び覚ますきっかけとなっているに過ぎないのです。

   私たちが何らかの方法で覆い隠してしまうのは、自分自身の光だけではなく、しばしば自分の感情を無視し、隠してしまいます。これらは特に、何らかに依存することによって行なわれます。それが自分の注意を逸らさせる手段であり、あるいは自分が対処できない、直面できない深い感情的問題に「覆いをかけてしまう」手段なのです。

   私たちの現在の文化では食べ過ぎやアルコール依存、薬物依存などにおいて、そうした行為の表面だけを問題視するように教えられていますが、実はそういう行為に駆り立てることになった原因の核心の問題を見ようはしないのです。たとえば体重の問題を抱えていると、それに対処するために食事を変えたり、断食をしたり、さまざまな運動のエクササイズをしたりしますが、「自分はそもそもなぜ過食をするのだろう?」、と疑問を投げかけることはしないのです。

   よく誰かがこう言うのを聞きます。
   「私には感情的な問題はない。私の問題は食べ過ぎと間食がやめられないことだけ」 誰かがこういうのを聞くと私は必ず、その人がまだ直面することができず、「押し込めてしまおう」としている感情は何なのだろうかと思います。彼ら自身も自分に感情的な問題があることに気づいていないのです。それを感じないように押し込めてしまうために、それを知るチャンスが訪れても、すぐに食べることで覆い隠し、追いやって無視してしまうのです。

   しばしば、「慰めとなる食べ物」という表現を耳にします。
   そうであれば、その慰めを必要としているのはどんな思いや感情なのでしょうか。食べ物は、私たちがそういうことを感じる能力を簡単に麻痺させることができます。空腹で肉体が栄養を必要としているから、と言える人がどれだけいるでしょうか。

   そこで私はよく次のような実験をしてみるように言います。
   「目を閉じて、最近自分がスナックや甘いものに手を伸ばした時のことを思い出してください、具体的に。具体的な記憶がよみがえったら、カメラを少し巻き戻して、食べ物に手を伸ばそうとした”衝動”が出て来た瞬間まで戻ります。その衝動が出る2、3秒前まで戻りましょう。その食べ物に手を伸ばそう、食べようと決める直前、あなたは本当は何を感じていたのでしょうか? それを本当に感じてみましょう・・・」と。

   すると誰の顔にも驚きの表情が表れます。
   自分が食べることに逃げて、感じないように押し込めていたことを発見するからです。多くの場合それは、退屈、虚しさなどの深い空虚感であり、淋しさや絶望感、あるいは圧倒されるような不安感であったりします。一般的にそれは、非常に強くて深い感情です。私たちはその感覚を一瞬感じたとたん、それを避けるために食べ物に手を伸ばし、そこから逃げ出してしまうのです。

   1度その感情的問題が何であるか、感じるのを避けようとしているものは何なのかを見つけ出したなら、「感情の旅」においてそれに対処することができます。しかしいつも忙しくすることで気を逸らし、あちこちに逃げ回っていながら、どうやって根本原因にたどり着いて解決できるのでしょうか。

   ある30代の女性は、まったくこれと同じ問題を抱えていました。彼女は見るからに肥満で、これまでさまざまなダイエットをして苦労したけれど、もうそんなことは本当に終わりにしたいと心から思っていると言いました。そして彼女はこの「感情の旅」のプロセスにおいて、自分の中に恐れと恥があることに気がつきましたが、自分にはその理由がまったくわからないと言うのでした。

   1ヵ月後、彼女がやって来たときには、スマートになり26ポンドも体重が減っていたのです。彼女によると、それまで10歳より前のことはまったく思い出すことができなかったのだそうです。なぜかその頃の記憶は真っ白だったのです。そして「感情の旅」のプロセスで、ついに子供のころの記憶に触れることができました。それは性的虐待の体験でした。それがひどいトラウマとなったために、無意識はそれをシャットアウトしたと彼女は考えました。

   彼女はそれに関わった男性の行動を、許すことも容認することもできませんでしたが、その男性の魂を許すことは心の底からできたと言いました。彼女は自分を自由に感じ、心がとても楽になったと言いました。そして体重は未だに減り続けているそうです。

   ある男性は慢性抑うつ症と診断されていました。
   そのために心身が衰えて働くことができず、これまでの6年間は障害者手当てで生活していました。彼はこれまで薬だけでなくさまざまなセミナーやセラピーを試しましたが、どれもうまくいかなかったのでした。朝、ベッドから出るだけでも大変な努力が必要だったのです。彼の声の中には敗者の響きがあり、何を試したとしても効き目はないと決めてかかっているようでした。
  

   そして「感情の旅」のプロセスでは、彼はどうしてもあのブラックホールに立ち向かうことができなかったのです。私は自分が初めて漆黒の虚空を体験した時のことを思い出し、自分が死滅する瞬間だと怖れたことを思い出しました。彼に深い同情を感じましたが、同時に彼がこの古いパターンから自由になるためにはこのブラックホールに直面し、そこを落ちて抜けていかねばならないことを確信しました。そこで私は彼に言いました。

   「あなたはこの古いパターンに気づいている? 抑うつから絶望へ、そして無力感からみじめさへ、悲嘆に暮れ、不安になり、怖れて、この漆黒の無の状態に到着して立ち往生する。そして怒りを感じ、挫折感を感じる。それからどうなるかわかる? あなたはその挫折感からまたうつ状態になる。そして再びもとの感情に戻って同じパターンを全部繰り返す。これがあなたがしてきたことじゃないの?」

   それから3ヵ月後、オーストラリアの消印のついた手紙を受け取りました。
   彼からの手紙には次のように書いてありました。「あの『感情の旅』のプロセスを行なった夜、自分の中の毛布のように広がる抑うつの下に、圧倒されるような不安感があるのを見出しました。その不安という問題に直面し、1度それを解決すると抑うつが「完全に」なくなりました。それからというもの、一瞬たりとも抑うつを経験することはありません。以前なら朝ベッドから出るだけでも大変な努力が必要だったのに、今は自然に朝早く起きられ、1日を快適に過ごしています。6年間も慢性的な抑うつのうちに過ごしましたが、今は仕事にも戻ることが出来て非常に喜んでいます」


          book 『ジャーニー』 ブランドン・ベイズ著 ナチュラルスピリット

                           抜粋

内なる埋もれた感情が自身のあらゆる問題の温床である②

   私はもう、あれもしなければこれもしなければという、駆り立てるような衝動を感じなくなっていました。それは、もう他人からの愛と感謝を得るために奉仕する必要はなくなったからです。自分自身の中に愛があり、自らが愛だと気づいた今、他の人から愛を求める必要がどこにあるのでしょうか。私はこれまで、愛される人間になろう、価値ある人間になろう、認められる人間になろうというニーズに駆り立てられていたのです。

   私はわずか6週間半で、腹部のバスケットボール大の大きさになっていた腫瘍が自然治癒するという、人生が根本から変わる体験をし、まさに平伏するような思いをしました。それは誰にも起こりうることであり、たとえあなたの経歴がどうであれ、年齢がいくつであれ、どんな文化的背景や家庭に育っていようと問題ではありません。私たちの誰もが、自らのうちにまだ気づかず触れていない膨大な可能性があり、その源である無限の存在があることを実は知っています。私たちは誰もがみな、心の中では秘かにそれを体験したいと切に願っているのです。

   この内なる存在は、あなたが眠っている間も絶えず目覚めており、あなたの心臓を脈打たせ、細胞を複製し、髪を成長させます。私自身の癒しへの旅の中で受け取った大きな贈り物の1つは、この無限の叡智に触れるためのシンプルで力強い手段を見出したことです。この限りない「内なる叡智」は、あなたの古い感情パターンや、あなたの細胞内に蓄積された記憶を明るみに出し、それらが生み出してきた問題を完全に解決し、消滅させる力を持ったエネルギーであり、その結果、肉体とその人の存在そのものを自然に治癒させることができるのです。

   今では私はこの「ジャーニー」(旅)のワークを手に世界中を回り、ワークショップやプログラムを提供しています。これらのワークは、西洋医療、代替医療にかかわらず、さまざまな多くの分野に取り入れられており、虐待問題に取り組む人々やガンサポート、中毒患者のリハビリ、ホメオパシー、また学校、大学、政府の官公庁など、ありとあらゆる背景を持つ人々に行なわれています。

   そこには誰もが、自分が抱える問題のためには心の奥深くを探り、しっかり取り組む必要があることをわかっているのだと思います。南アフリカでは警察が、暴力的な犯罪の被害者となった人々に対しこのワークを行なっています。イギリス、ヨーロッパ、そしてオーストラリアの学校では教育の一環として取り入れられており、子供たちはよくバランスがとれて自信を持ち、多くを達成できるように援助されています。またオーストラリアでは、本書がこの分野のナンバーワンベストセラーとなり、医師やセラピストたちによって病院の待合室に参考図書として置いてあります。これは彼らが、薬を飲む以上に必要なものがあることを認識しているということです。

   そして私がもっとも感動するのは、まだこうしたワークショップを受けるチャンスのない人々からの何百という電話や手紙、eメールなどです。こうした人々は本書に説明されているプロセスを用いて、自らの癒しの旅を行なっている勇気ある人々です。そして慢性的な抑うつや圧倒されるような悲しみ、強烈なほど低い自己愛、嫉妬、虐待、それに裏切りといった、自分をまったく衰弱させてしまうような、長い間持ち続けてきた感情的な問題を、うまくかつ完全に消し去ることができたと伝えてきます。

   しかもそれは同時に、心臓病や乳がん、慢性疲労、クローン病や皮膚病、生活できないほどの関節炎などの、数々の肉体的な困難から解放された人々の話なのです。毎日私たちの事務所には、「癒された」というメッセージが世界中から届きます。そしてそのメッセージの内容はいつも同じです。「私は自分の内なる限りない知性に触れて、自分の中にあったブロックを見つけ出し、それを解放して自分を自由にすることができました。それもただこのプロセスを使うことでそれができたのです」と。

病気を生み出す前の問題の核心へ入る

   
わたしたちの誰もが何らかの問題に”捕らえられて”いることは明らかです。
   誰もがみな、その人生の途上において否定的な感情に翻弄されるのですが、しかし見ていくと否定的な感情には限られた種類しかありません。よくあるものが怒りや激怒、フラストレーション、不安、失意、裏切り、劣等感、無価値感、低い自己愛、嫉妬、悲しみや傷つくこと、批判されることに神経質なこと、淋しさ、捨てられた感じ、悲嘆、絶望、愛する人を亡くす恐れ、失敗や批判されることへの恐れなどです。

   こうした感情的問題は、誰でもが捕らえられるものです。
   私がしたように、皆がいくつもの感情の層に入っていくことができ、苦痛を超えて真の自分を発見することができれば、それはすばらしい贈り物になるだろうと考えました。しかし私はこのプロセスを他の誰にも行なったことがなかったので、まず家族や親しい友人に行なうことから始めようと思いました。でも自分に何ができるかまだはっきりしているわけではなく、ただわかっていたことは、自分が非常に強烈な癒しの旅の体験をし、それが他の人々の「癒しの旅」に役に立つという確信でした。

   翌日、友人のナンシーから電話があり、彼女は夫のドナルドとの間にある感情的問題のことを少し話しました。そこで私は、最近自分が体験したプロセスをやってみてはどうかと言ってみました。するとナンシーはそれに同意し、やっと自分のこの問題にとりかかれると思うと待ち遠しいと言ったのでした。私は次の日に彼女の家を訪ねました。

   ナンシーは、今では絶えず出て来る激しい嫉妬心に苦しめられており、もうどうしようもなくなっていたのです。しかもその激しい激情は、どこからともなく降って湧いたようにやってくるのでした。夫にそうした行動がないのはわかっているのに、でもどうしてもその感情の爆発を止められないのです。そんな激しい嫉妬心がこれ以上続けば、結婚生活が破綻し、夫を失うかもしれないと彼女は怖れていました。

   ここまで来たら何でもする心の準備があると彼女は言いました。
   なぜこんな状態が起こるかを知り、ただそれから自由になりたかったのです。彼女は過去にそのような嫉妬心など感じたことはなく、なぜ今になってそれが出てくるのか自分にもわからないのでした。彼女は私がセラピストとして、そしてセミナーのリーダーとして豊かな経験を持っていることを知っていて、言いました。「ブランドン、あなたは本当に多くの人々の人生に深い影響を与えてきたわ。あなたが役に立つと思うことだったら、私は何でもやってみる気があるわ」

   彼女の夫とも話しましたが、彼は「彼女のためにできることなら何でもしてほしい。彼女の嫉妬心の爆発にはもう耐えられないのだ」と言っていました。そのために彼自身はすでに心を閉じてしまい、もう限界かもしれないと怖れていたのです。つまり、すでにギリギリのところまで来ていたのです。

   そこで私たちはプロセスを始めました。
   まず彼女に、座って気持ちを逸らさず、その嫉妬心のすべてを感じるように言いました。その嫉妬心が出てくるのを許すのです。そして身体のどこにその嫉妬心を一番強く感じるかを尋ねると、彼女は胸を指差しました。その感情が非常に強烈になったのが見てわかったので、私はすぐにその感情の背後あるいは下にあるものは何かと尋ねました。予想に反して、彼女はすっと次の感情の層に下りていきました。それは怒りでした。再び私は、その感情を完全に体験し、しっかりそれとともにいるように言いました。

   彼女の顔は赤くなり、身体は震え始め、彼女は言いました。
   「これは単なる怒りではないわ、ものすごい激怒の状態よ!」 「ならば、ただその激しい激怒の感情を本当に感じてみて」 その感情が出てくるのを許し、完全に感じるにつれて、彼女の身体には力が入っていきました。

   「その感情の背後あるいは下には何があるのかな? ただ下の層に落ちていってください」 私には、彼女が次の感情の層へと沈んでいくのがわかりました。「傷ついているわ」と彼女が言い、目には涙が浮かびました。「その傷ついている感覚を、身体のどこに感じますか?」 「ここよ。丹田の部分」 彼女は手放しで泣き始め、その感情をしっかり迎え入れているのが見て取れたので、私はまた優しく尋ねました。「その下には何があるのかしら?」

   再び、彼女はさらに下の層へと落ちていきました。
   「見捨てられた感じ」 その感じを身体のどこに感じるかを尋ねようとすると、その前に彼女が、「話してもいい?」と聞いたのです。ここまではとてもうまく運んできたので、そうすることが感情とともにいることから、気を逸らすことになりはしないかと思ったのですが、「もちろんよ」と私は答えました。すると彼女の口から、「8歳の時の記憶がよみがえってきたわ。私とお姉ちゃんとその友達が浜辺で遊んでいるの。するとお姉ちゃんと友達があっちへ行って2人で遊び始めた。私はこっちに1人でいて、完全に見捨てられたような気がして途方にくれ、まるでお姉ちゃんが私の人生から愛や友達を盗んでいったみたいに感じている」

   私は彼女の言うことを急いで書きとめながら言いました、「今はあなたの感じているその感情を見ていきましょう。ではその見捨てられたという思いを感じて。その下には何がありますか?」 「どうしていいかわからなくて茫然としている。とても淋しい」 「ではそれを完全に感じて、その気持ちとともにいてください」 彼女の顔はみじめな表情にあふれ、当惑した子供のような様子になりました。それから長い沈黙が続き、その顔はどんどん青ざめていきました。そしてかさかさした声でつぶやいたのです。

   「何てことかしら。今までに見たこともないような場所に沈みこんでしまった。ここにはブラックホールのようなものがある。まるで虚空だわ」 私はその場所ならよく知っていました。そして彼女もそこへたどり着いたのです。私は「ならば、そこへ入っていってみて」と言うと、彼女は、「できない。怖いから」と言います。「怖くても大丈夫。その無の中にただ真っ直ぐ落ちていけばいいのよ」  彼女は震え始め、それから少しのあいだ息が止まりました。

   しかしそのうちに、彼女の身体に深い安らぎが広がり、顔にはほんの少し笑みが表れました。「今は何を感じていますか?」、と私は興味津々で尋ねました。「おかしいわ」 そして彼女は大きな声で笑い始めたのです。「私は何を怖がっていたのかしら?」 「それを身体のどこに感じますか?」 「お腹の中ね。でも身体全体だわ」、と笑いながら身体を震わせたのです。「すばらしい。それを充分に感じてください」 彼女の顔が輝き始めました。「ではそれをも超えたところには何がありますか?」 「喜びだわ。自分が喜びのエネルギーを放っていて、歓びがあらゆるところにあるの」

   私の中の何かが、しかし彼女はまだ究極には到達していないと感じていたので、もう1度尋ねました。「その向こうには何がありますか?」 すると彼女は完全に静止し、「永遠だわ。これは永遠だわ。私はすべて・・・。私があらゆるところにいる・・・。これは神だわ・・、至福。言葉は何もないわ。私は喜びそのもの。喜びはいつも私の核心にある。私はただそこに意識を向ければいいだけ。そうすれば喜びは常にそこにあるの」 私はナンシーがこれまで、こんな素朴な言葉を語るのを聞いたことはありませんでした。それはまるで真実そのものが話しているかのようだったのです。


          book 『ジャーニー』 ブランドン・ベイズ著 ナチュラルスピリット

                            抜粋

      
   

   
   

あらゆる感情は味わい尽す必要があって起きてくるもの①

   私はあるスピリチュアルな指導をする師のワークに参加していました。
   その中である1人の参加者が次のように尋ねたのです。「強烈な感情が出て来たときにはどうすればいいのですか? そうした状態を安らかなものにするにはどうすればいいのでしょうか?」

   師は答えて言いました。
   『ただ、動かずにいること、逃げ出さないことです。その感情をそのまますべて感じるようにしなさい。それを歓迎するのです。それから逃げ出してはいけない。冷蔵庫に走って行って、その感情を紛らわそうとして何かを食べてはいけない。気を逸らそうとしてテレビのスイッチを入れてはいけない。その感情を誰かに受け止めてもらおうとして、友人や知人に電話し、そのことをゴシップのように話してはいけない。

   ただ立ち止まって、その感情を感じるのです。
   そこから動かないでその感情とともにいなさい。そこから逃げ出そうとして気を逸らしたり、押しやったり無視したり、あるいは居心地の悪さを誰かにぶつけたり話したりせず、あなたが本当にその感情とともにとどまるならば、その感情の核心には実は安らぎがあることを見出すでしょう。強烈な感情が湧きあがってくるのを感じた時は、ただ感じるままにすることです』


   たいていの自己啓発セミナーなどでは、意図的に思考を変え、身体の動きを変え、その感情的苦痛を避けられるなら何でもしなさいと指導します。そうした考え方が、不愉快な感情を鈍らせるために向精神薬の処方を医師に求め、医者もそのように考えているのです。出てくる感情から逃れられるなら、感じないでいられるのなら何でもし、まるで「何も感じていない」かのように、感情を無視して行動するようにというのです。

   しかしその師は、それとはまったく違うことを言いました。
   「動いてはいけない。しっかりその感情とともにいなさい」 なんと新しい考え方なのでしょうか。私は自分の中の何かが揺り動かされるのを感じました。もし師の言うことが正しくて、私がそれを歓迎し、そうした感情の核心にあるというその安らぎを感じることができたらどうでしょうか?

   そこで私は試してみることにしたのです。
   実は私は昨年の子宮がん早期発見の検診により、前ガン症状があるという結果が出ており、5段階評価では3だと診断されていました。そのため腹部はメロンを入れたように膨らんでいたのです。こうした状態で試してみても失うものは何もありません。そして私には、長い間解決していないある感情的問題がありました。他人の精神的指導に関わっていながら、それに直面して解決しなければいけないことはわかっていました。

   その問題というのは、私は何かに駆り立てられるように「人の手助けや人に奉仕をしなければ気が済まない」というものでした。その衝動は自分の健康を犠牲にしてまでも私を駆り立てるので、決して断ることができませんでした。私のこれまでの人生はすべて、他人に与えて奉仕し手助けして世話することであり、そのようにして自分のベストを尽くして他人から認めてもらい、愛や賞賛を受け取るという見返りを得ていたのです。私はそのために自分のニーズを犠牲にし、望みや目標を犠牲にし健康を犠牲にしてまで、そこに自己価値を見出していたのです。

   私は、あの師の言った「感情に直面したなら、そこから動くことなく歓迎しなさい」、ということをただ行なおうと思いました。私は椅子に座り続けました。しばらくすると汗が噴き出し、自分が助けを求める人から電話が来てもそれを取らないという自分の決心に、心臓がドキドキしました。私の思いは、助けてくれる人々へと動き回りました。

   するとその時、ある疑問が湧いてきました。
   「もし私が誰にも奉仕せず、するべき奉仕もなく、奉仕を必要とする人もいないとすれば、私はいったい何なのだろうか?」 心がかき乱され、「そこには誰もいない」ことになるという思いに、圧倒されるほどの恐怖心を感じました。でも私はその怖れに真っ直ぐ直面するようにしました。それから逃げず、必要であれば圧倒されてしまうのです。それでも、「それを歓迎し、動いてはいけない」という師の教えに従い続けるのです。

   私は椅子の両脇をつかみ、その怖れのエネルギーを全て感じようとし、手は汗をかき、身体にも汗が流れていました。こうして恐れを歓迎しているうちに、どんどん内側へと入り始めました。すると淋しさの中へ入って行きました。その淋しさはあまりにも深く、まるで私を包む部屋全体が淋しがっているかのように感じられたのです。椅子や壁からも淋しさが感じられ、その根源的な淋しさで部屋中の分子が震えていました。すべてが淋しさで埋め尽くされていたのです。

   「私はどんな感情が出てきても逃げない。ただそれとともにいてそれを感じ、その核心へと運ばれていくのに任せる」、という決心を守り通しました。私はかつてこのような淋しさを知りませんでした。しかしそれがどれほど胸の痛むものであろうとも、それでも動かなかったのです。

   しばらくすると私は、淋しさから別の感情の「層」へと入っていきました。
   そこは絶望の淵であり、それはあまりにも深く、人がこれほど希望を失った状態になれるとは知りませんでした。それは、「奉仕することもなく、される人もいないのなら、生きていることに何の意味があるのだろう。何のために生きなくてはいけないのだろう」というあきらめであり、荷物を全て処分していつ死んでもいいという感覚でした。私はこれまで、このように圧倒される痛みと完全な絶望感、無力感が、1つになった状態を体験したことはなかったのでした。絶望がありとあらゆるところにあり、避けることは不可能でした。

   まさにその絶望感が私を圧倒し、押し潰そうとしたその瞬間、自分がまた別の「層」に落ちていくのを感じました。そこは何か底知れない、深い淵のほとりに立っているようでした。その淵はブラックホールのようで、まったくの無でした。私は恐怖に慄(おのの)き、むかつくような冷や汗をかき始め、その中に入ったなら死んでしまうと感じました。

   私は凍りつき、完全にそこで立ち往生してしまい、抵抗しました。
   こんな滅亡の暗闇に入って行かなければならないのなら、師が何と言ったとしても、もうこれを続けるのはいやでした。私は心の中で、「死」と確信しているものを前に立ちすくみました。それは少なくとも、私ブランドンとして知っている人物の死の淵だったのです。その恐怖は私に覆いかぶさり、目には急に涙があふれ、椅子をつかむ手には力が入りました。その黒い虚空の中にあるものが何であろうとも、それに直面することがどうしてもできなかったのです。

   私はその恐怖心で疲れ果ててしまい、それでも自分で決めたことを守り続けました。
   私はそこで行き詰ってしまい、そのブラックホールの中に身を任せることも、またそうする意志もなく、しかし自分の決心を破るつもりもなく、ただ恐怖に凍りつき、それでも私は「動かなかった」のです。時が過ぎ、ある疑問が湧いてきました。「もし私がこの場所を決して動かず、このまま立ち往生していたらどうなるのだろう?」

   その瞬間、何かが起きたのです。
   まるで意志の力が屈服したかのように、私は身をゆだねたのでした。自分がどんどん落ちて行くのを感じました。無の中をどんどん落ちていき、しかも言葉では表しきれないほどの安らぎ中へ落ちていったのです。部屋中に安らぎが満ち溢れていました。私は安らぎであり、言い知れない愛と安らぎが部屋中を埋め尽くしているようでした。私は空中に踊る分子であり、同時にその空間のすべてでした。

   部屋中が輝く安らぎできらきらと光っているようでした。
   そして同時に私には、この根源的な安らぎが単なる瞬間的なものではなく、また私の外に存在するものでもないとわかりました。それはまさに私そのものだったのです。つまり、私は私自身の魂の中へと落ちていったのでした。そこには境界も何の束縛もなく、永遠であり時を越えていると感じました。まるで自分が宇宙へ広がり、すべての生命が私の中で起きていると感じたのです。自分は純粋意識の存在であり、絶対的な自由と限りない愛であるとわかりました。

      愛というものは
      難解な議論によってわかるものではない。
      その愛の扉は、実は打ちひしがれるような衝撃なのだ。

      鳥たちは空に大きく弧を描いて自由に飛ぶ。
      彼らはどうやってそれを学んだのだろう?
      
      鳥たちは落ち、どんどん落ちながら、
      そのとき、羽を与えられたのだ。
                               スーフィー教の詩人 カビール

                                                  
          book 『ジャーニー』 ブランドン・ベイズ著 ナチュラルスピリット

                           抜粋   

生きる意味

   あなた方が探し求めている「すべてなるもの」の深遠なる叡智のすべては、あなた方が生きている現在の体験の中にあります。それは自己の内なる世界へと向かう探求によってのみ見出すことができるものであり、あなた方の外側には決して見つけることはできません。

   セスである私は、かつて12人の子を持つ母親の人生を生きたことがあります。
   無学で、お世辞にも美しいとは言えず、とりわけ晩年になってからは手に負えない癇癪(かんしゃく)持ちになり、耳障(ざわ)りなしわがれ声でしばしば罵(ののし)っていました。それは6世紀のエルサレム近郊でのことでした。

   その時の名前はマーシャバと言いました。
   子供の父親は何人もいましたが、とにかく子供を食べさせるためなら私は何でもしたのです。私たちは住めそうな場所であればどこにでも住みました。よその家の軒先にうずくまって暮らし、しまいには全員で物乞いをしました。

   しかしこの時の転生による物理的人生には、他の転生に比べて際立った特徴がありました。それは深く鋭敏な感受性です。私は一切れのかちかちになったパンきれでさえ、それ以前の転生で食べたたくさんの砂糖をまぶしたケーキよりも、はるかに美味しく感じることができたのです。

   子供が笑うと、私は喜びに圧倒されました。
   極貧の暮らしにもかかわらず、朝がくるといつも嬉しさと喜びに歓喜の声を上げました。私たちの誰1人、眠っているあいだに飢餓に打ち負かされてしまうことなく、みな生き延びることができたからです。

   あなた方が自分自身で自らの転生を選択したように、私もその転生を意図的に選択しました。なぜなら、それまでの転生を経てきた結果、私は人生というものに満ち足りていたことから倦怠感を感じ始めており、それまでの転生がいかにあらゆる衝撃から過度に守られていたかを自覚したからです。

   そしてもはや私は明晰なる判断のもと、現世のもたらすあらゆる贅沢や豪奢な体験や喜びに、意識を向けることは2度とありませんでした。

   子供を怒鳴ったり、時には自然のもたらす悪天候に激怒して喚き散らしたこともありましたが、私は存在そのものの荘厳さに心を打たれており、修道士であったそれまでのどの転生よりも深く、真の霊性を学んだのでした。

   これは貧困が真実への近道であるとか、艱難辛苦(かんなんしんく)が霊性を高めるといった意味ではありません。同じような状況でともに辛酸をなめても、そこから何も学ばない人もいるのです。

   これはあなた方1人1人がそうであるように、これまで体験してきた今回の人生の状況は、自分の弱点や美点がどこにあるかを、前もって自覚したうえで選択したということなのです。


          book 『セスは語る』 ジェーン・ロバーツ著 ナチュラルスピリット

                            抜粋

精神的身体的にかかわらず、病気は理由があって選択される

   身体と心が共に働いているとき、両者の関係は自然でよどみなく、本来自然に備わる治療システムによってあなたを健康や恩寵の状態へと導きます。感情はあなたの観念の流れに従いますが、もしそうは思えないとすれば、それはあなたが自分の意識の中身に気づいていないだけなのです。つまり物理的な目を閉じるのと同じように、意識の目を閉じることもできるのであり、そこにあるものを見なかったことにできるのです。

   自らにではなく、自分以外の何ものかの手によるさまざまな治療法に頼るのは、自分の存在の根幹にある治癒力を信頼していないか、あるいは自分の意識と無意識というものを本当には理解していないからなのです。

   体内で絶えず治療に向けて作用している生命の内なる音があり、それを外部に表したものが音楽です。それはより深い内なるリズムを、つまり音と動きの両方を意識に思い起こさせます。好きな音楽を聞いていると、あなたの意識的な観念が別の形のイメージとなって心に現れてくるでしょう。ただ雨の音を聞いているだけで自然に癒されることがあります。薬物や催眠術、瞑想でさえが必要ありません。ただあなたが、意識を自由にすることを許しさえすればいいのです。それだけで意識は考えやイメージの中を流れていきながら、それ自身が癒してくれます。

   しかし多くの場合、あなた方はそうした自然な療法を避けてしまいます。
   それはしばしば、あなたを「暗い」観念の源まで連れて行き、それを直視させてくれる意識の思考であるために、それに脅えて背を向けます。その暗い闇の中を通り過ぎて旅して行けば、やがて明るい喜びや勝利の感覚に到達することができるのに、多くの人がその代わりに薬物のようなものを自分に与えるのです。そうした薬物は、意識的な心がもたらす安らぎを手に入れることを阻害するのです。

   「精神的な疾患」に投与される薬物は、夢治療の自然な流れを妨げます。
   肉体に引き起こされた生化学的なアンバランスは、その原因となった問題の創造的解決のために「夢」を用いることがあります。夢の中で非常に攻撃的な性質が表されることが多く、そうしてふだん抑圧している感情が解放され、身体的緊張が取り除かれます。あなた方はこうして絶えず夢に癒されており、身体と心は自然に調整されています。つまり肉体は夢の作用を受けているのです。

   夢の中に何らかのシンボルが出るのは当然ですが、1つのシンボルがすべての人に共通の意味を持つ「夢のシンボルの総論」というものはありません。人の経験というのは極めて多様性に富んでおり、夢の中で自分自身の奥深い根源に触れることもあるのです。しかしそれがどう表現されるかは非常に個人的なので、1つのシンボルに同じ「無意識」の意味を一律にあてはめて判断することはできないのです。

   夢の本当の仕事は、その夢を見ているあいだに霊的・生物的な深いレベルで、治癒を行なうことです。夢の中の出来事はあなたの全身の状態に働きかけて、常に治療的作用がもたらされており、夢の中であなたという存在にとっての問題や試練が解決されます。自分の観念の性質がわかってくると、夢をより意識的な目的のために有効に使えるようになります。夢はもっとも効果的な自然の療法の1つであり、物理的な肉体のほとんどを現実的に内側で築き上げていく仕組みなのです。

化学的物質である薬剤が人間の身体と精神にもたらすもの

   
もしあなたが西洋医学を信じているのであれば、いきなりすべての医者から離れることは勧められません。しかし本来、体内のどのような生化学的不調であれ、その原因となっている内的な問題が、生得的に備わるさまざまな治癒力によって解消されれば、何もしなくても自然に癒されていきます。身体の新たなバランスが信号となって、生体は内的な問題が解決されたことを知ります。多くの場合、身体と知性と精神は一緒に働いているのです。そして精神的に別の問題が生じれば、再び周期的なパターンで自然の療法が始まります。

   しかしその時に、化学物質である薬剤が使用されて物質的アンバランスが取り除かれてしまうと、原因である内的葛藤がまったく解決されていないにもかかわらず、「すでに解決済み」という信号が身体に送られることになります。そこではすでに調和が乱れており、これでは肉体である生体が全体として1つになって働くことができません。問題がそれなりに形をとって現されているのに、薬剤のせいで「精神の不調」が正しく表現されなくなってしまうのです。そのために表現の出口は他へ求められることになります。

   しかし他へ表現されたその症状に対し、またもや新たに与えられた薬剤によって出口が塞がれることになり、心と身体の関係はバラバラになり、内なるメカニズムは混乱を来たします。そこでは常に根本的な問題が直視されることがなく、そのままであれば自然な解決をもたらすはずの身体的表現が常に抑えられて禁じられるのです。

   ここから多くの問題が派生していることは明らかです。
   そこにあるのはあなた方の社会における自分自身の観念です。もしあなたが自然治癒力を信じていなければ、その力があなたに働くプロセスを妨害することになります。医者が必要だと思っていながら医者にかからないでいることを怖れているならば、その不調はいっそう増幅するでしょう。医学の助けを信じていれば、それだけで治療的効果があります。しかしその効力も、原因である内的な問題が解決しない限り長くは持ちません。しかし内的な問題というものは、あなたが誕生する時に自らに与えたチェックとバランスのシステムのおかげで、解決することが多いのも事実です。

   これは精神的症状においても同じことです。
   つまり、心というものはより有効な自らの解決策を持っているので、専門家の治療を受ける必要がありません。ですから最善の治療法と言われるものにも関係なく、治ってしまうことがしばしばあるのです。しかし最近、ある種の精神状態は何らかの化学的なアンバランスが原因だとされているようですが、しかし何かの成分を服用していくらか改善したとしても、病気の真の原因は化学的アンバランスにはありません。原因は自らの「現実の本質に対する観念」にあります。たとえ症状が薬物治療で改善されたとしても、なお原因は観念という思考や思い込みという内的な問題にあるのでそれを解決しなければなりません。そうでなければ別の病気を生じさせることになるでしょう。

   治療のために、薬剤や食べ物や医者が解決してくれるという観念に意識がびっしりと包囲されているならば、自然なやり方で自分自身に働きかけることは非常に難しいことでしょう。なぜなら自然治癒力に逆行するおびただしい思考から攻撃されながら、自分に本来備わる自己治癒力の恩恵にあずかることはできないからです。不幸にも、外部の方法に頼れば頼るほど、ますますそれがなければならないように思われてきます。その結果、自分に備わる生得的な能力をより信頼できなくなります。

   あなた方はよく薬物に「アレルギー」を起こします。
   それは身体からのシグナルであり、その薬が取り込まれると、重要な問題を解決する「頼みの綱」がすべて断ち切られてしまい、その薬剤に「覆い隠される」ことで、もっと深刻な病気を生じさせることを身体はよく知っているからです。

   あなた方の現在の社会では、本来的に備わる治癒力は、誕生したその時から(ワクチンや種々の予防接種を通して)絶えず妨害されているので、その力が最大限に発揮されることがありません。しかしにもかかわらずそれは機能しています。あなたはいつでも天然のそうした療法を自由に使って、今経験している自らの「生きた彫像」に健康と活力をもたらすことができます。

   精神的な「疾患」では、しばしば周りの人々の観念と合うか合わないかによって、当人の観念の性質が明らかになります。しかし精神的、身体的であるかどうかにかかわらず、病気というものは理由があって選ばれるものであり、その人自身がそれに対処できることを知っている「自然なプロセス」なのです。このことに気づくことは非常に重要です。ゆえにどんな病気を選択し、どんな「災難」を自らの「生きた彫像」に与えるかはそれぞれの個性によります。

   生活においてあなたが遭遇する内的な問題は、常に建設的なものであり、それはより偉大な成就へとあなたを連れていくための試練なのです。たとえば「罪悪感」による意識が身体的に具現化され、それが慢性的な病になっているかもしれません。そしてその目的は、あなたの意識に含まれている「罪悪感」という観念に直面させ、乗り越えさせるために起きているのです。

   身体そのものは常に「なろうとしている」状態にあります。
   しかしあなた方は身体とは一定のピークに達したら、後は弱まっていくものだと思っています。身体は自分自身の存在を現す「生きた表現」であることに気づかないのです。あなたは自分だと思っているものになり、1つの状態を忠実に表現しています。あなたが年齢について信じていることは、あなたの身体とそのあらゆる能力に作用します。年をとれば耳が遠くなると堅く信じ込んでいれば、実際にそうなります。

   人生においてさまざま折に得た思考や観念に応じて、あなたは自らの身体の化学的構成を変えていきます。元素や化学成分、細胞、原子と分子など、これらがあなたの「生きた彫像」である身体を構成しています。しかしそれらの活動を意識的な観念によって指揮を取っているのは、実はあなたなのです。あなたの持つ観念という思考は、偉大な想像力を発揮して身体に生命力を送り込み、あなたが自分だと信じている自己を絶え間なくそこに映し出しているのです。


       book 『個人的現実の本質』 ジェーン・ロバーツ著 ナチュラルスピリット

                           抜粋

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